被写体をよく見てシンプルに撮る

EOS6D Mark2




立派な写真を撮ろうと思うほど何をして良いか分からなくなり途方に暮れてしまうものです。

まずそこで足をとめたなら被写体、情景をよく見てそこで撮ろうと思った理由を探し、特長を見極めてみましょう。

目についた中で「あっ、なんかこれ面白いかも」と、心の針が少しでもふれたなら、立派な写真を撮る事をいちど忘れて、子供のように素直な気持ちでシャッターを切ってみるのです。

上の作品は当初は漁船が佇む場所でのツーリング写真を目指していましたが、よく見ると大漁旗の代わりに鯉のぼりが漁船の上を泳いでいました。こどもの日でもないのに何故に鯉のぼり…???これは面白いな、と思ったので素直にそれが主役になるような写真を撮ってみたのです。

ちょっとの気づきとソレが「いいな」と思える心を持っていれば特別な撮影技法などはさして重要ではないのかもしれません。

被写体をよくみてシンプルに考えて撮ってみましょう。




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限られた光の範囲

目の前の様子を脳に電気信号として送る人間の眼球とは実によく出来ているものです。

上下左右に自在に動き明るさやピントの調整、色情報などを正確に信号化して視神経に伝えてくれます。少々の個人差や老化などによる機能の低下があっても、やはり目はすごいなと思う時は写真をやっているとよくあります。

人間の目はカメラのレンズによく似ていると言われます。水晶体はレンズそのものですし虹彩は絞り羽と同じ機能を持っています。しかし異なる部分もいくつかあって例えば望遠や広角といった画角を変える機能は目にはありません。一方で目の前の景色が逆光などで明暗差が大きい場合、その情報化できる光の範囲は目の方が優秀なようです。




例えばこんな感じです。R1200GSを洗車している様子をiphoneで普通に撮ってみました。ご覧のように逆光では被写体は暗くなってしまい影ばかりが強調されたような写真になりました。こんな写真を撮ってがっかりした経験のある方は多いはずです。

次にR1200GSに露出が合うように撮りなおしてみました。車体についた水滴が輝いてこんどはかっこよく撮れました。しかし…これだと背景が明るすぎます。この場合は気になりませんが綺麗な景色で撮ったときに、この問題は果たして看過できるでしょうか?

どっちもちょうど良い明るさには写せないの?

という要求が自然とわいてきますね。実はレタッチなどやり方はあるのですが写真ビギナーの方はひとまず写真とはこういうもの、と覚えてしまいましょう。つまり写真とは目で見た様子と違い写真にできる明るさの範囲が限られているということです。




EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

むしろ写真にできる明るさの範囲が限られているからこそ、写真とは良いものなのだと考えてみましょう。難しいことに聞こえるかもしれませんがどういうことなのか幾つかのポイントに絞って説明します。

上の作品は影の部分は暗くなり空の部分は白くとんでしまいました。明暗差の大きなシーンで度々あることですが、大切なポイントの1つ目として主題にしっかり露出を合わせること、この場合は山桜です。2つ目のポイントとして露出を合わせたその主題を画面の中央にしっかり配置し暗い部分、明るい部分の配置や割合が変にならないよう構図を練ります。

主題に露出を合わせた結果、青空が白くとんだり背景が真っ黒になっても慌てることはありません。この場合は白バックで魅せる、黒バックで演出するぞと切り替えて、もう一度イメージを練ってみましょう。

カメラの自動測光機能(AE)はたいへん便利なものですが、それが決めてくれた露出値をどこか正しい数値だと思い込んではいないでしょうか?今回ご説明したようなことはAEには到底できないことです。こういった時に露出の感覚がついているとすぐに欲しい露出が値として思い浮かぶものです。写真ビギナーの方はこの辺は少しづつ覚えていくと良いと思います。

繰り返しになりますが【写真は写真にできる明るさの範囲が限られているから良いもの】なのです。




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ツーリング写真としての【いい写真】とは?




EOS6D Mark2

いい写真とはどのような写真だろう?

ツーリング写真としての【いい写真】とは何だ?

いつもついてまわるこの永遠のテーマ。

少し前までいい写真とは撮った本人が「いい」と思える写真であり、見る側は主観的に決めるもの・・・と考えていました。

最近はすこし考えが変わってきて見る人がどう感じてもらえるかはさして重要ではないのでは・・・とも思います。

今の時点ではいい写真とは人間性で撮ったものではないだろうか・・・と考えるようになりました。

人間性、人となり、らしさ、それらがしっかり在る上でその人の心が作品の中になんらかのカタチで表現されていれば、素晴らしいのではないでしょうか。

これって簡単なことのようでなかなか出来ないものです。どうしても雑念、先入観、良く見せようという欲望、などが邪魔をして心の動きだけをシンプルかつストレートに表現するのは難しいです。

心のノイズを取り払って情景や被写体に向かい合うこと、どのような心をもって感情に従順に表現するか、こういったことを今後は学んでいきたいですね。




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これひとつで変わる☆ツーリング写真

今日はツーリング写真の構図についてシンプルなお話をひとつ。

ツーリング写真の構図・・・あれやこれやと同時に色んなことを考えるから、結果として一つも出来なかった…なんていうことありますよね。だから次の一つだけ意識してみましょう。




構図とは写真の観賞者へ作品の主題はこれですよと導くための案内図のようなもの。被写体の大きさや位置関係、分断線があればその位置によってできたスペースの比率、図形や色などのデザイン要素、視線を導いたり留めたりするもの…まだまだありますが、これらを一気にやろうとするのは無理があります。

今回は被写体A、被写体Bと2つある場合の配置について書いてみます。まず最初に忘れてはいけないのは【画面は長方形の四角形であること】を意識すること。その長方形の四角の中でAとBをどう配置すべきか?それだけに意識を集中してみましょう。

上の作品は被写体A(灯台)、被写体B(バイク+ライダー)とします。AとBの位置関係は画面内において対角に配置されているのがお分かり頂けるでしょうか?これは何も難しいことをした訳ではなく、立ち位置を左右に動けば簡単に両者の位置関係はこのように調整できるのです。




AとBの位置関係にあまりに無頓着な写真というのはSNSなどでよく見かけます。画面と言う長方形に対してAが右下、Bが右上、左側に無駄なスペースができて手薄になってしまう写真です。

バランスさえとれていれば良い写真という訳ではありませんが、写真ビギナーの方はまずはバランスのとれた構図というのを目指してみましょう。そういった基礎的なことを一通り習得して一定のキャリアを積んだら、こんどはバランスを崩してみるのです。それは何もできなかった陳腐な写真とは一線を画す作品となるでしょう。

いつか基本に縛られない表現ができるようになるまで、まずは基本を習得するのですね。




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写真を愛する人にとって最悪の事態

EOS6D Mark2 + EF35mmF2 IS

写真を愛する人にとって最悪の事態…それは写真を失うことだと思います。この場合の写真とはオリジナルとして保存しておくべき元データまたはネガです。

具体的に言うと次のようなもの。

1.撮った画像をパソコンのCドライブに入れっぱなしにしていたら、ある日ハードディスクが故障して中身にアクセスできなくなった。

2.メモリーカードが不具合を起こして撮った画像が破損した、またはアクセスできない。

3.保存しておいたはずのディスクを紛失した

他にもありますが代表的なものは上の3つでしょうか。大切な写真がもう戻らない・・・本当に最悪ですね。撮った本人にとって仮に「まあいいか」と思えるものでも、実際に失った写真は本人が思っている以上に価値の高いものである場合もあります。とにかく写真を失うのは最悪の事態です。




EOS30D + EF28-70mmF2.8L

この作品は私が2005年ころに北海道の黄金道路で撮ったものです。まだ駆け出しだった私は何となくここで写真を撮ったのだと思いますが、その時は「平凡な記念写真だな」と特に思い入れもなくストレージの中に仕舞ったままでした。ただ…誰かに撮った写真の元データはどんな写真であっても必ず大切に保管しろ、と教わっていて律儀にDVDに焼いて保管はしていたのです。

それから15年ほどの月日が経って過去のストレージを何の気なしに回遊していたところ、忘れかけていたこの1枚を発見しました。今の感覚ではこの写真がまとう旅感やリアルが偶然とはいえ実に見事であると感じ、現在の技術で再び仕上げなおしたのです。

もし、あの時「平凡な記念写真みたいだから削除しちゃおう」とか、管理がずさんで紛失していたら…と考えるとぞっとします。本当に「どんな写真でも必ずオリジナルは保管する」は大切なことなのだな、と実感しました。




写真を失ってしまうという最悪の事態を避ける手段は難しくはありません。ただ一つ、確かなことは自分が撮った写真は全て大切なものである、と改めて意識することです。そうすればバックアップをとるという作業に煩わしさなど感じないはずです。

まずバックアップですが外付けハードディスク、DVDなどの光学ディスク、ストレージサービスなどがあります。バックアップはこういったもののどれか一つではなく、最低でも複製を作って二つ以上は保管しないとバックアップとはいいません。

お勧めは外付けハードディスクとDVDです。RAWで撮影している人はRAWデータと仕上げ終わったJPEGデータ、Lightroomユーザーであれば仕上げのプロセスを記録しているLigtroomカタログを保存しましょう。

正規パッケージ品

メモリーカードは怪しいブランドや安物に手を出さないこと。メモリーカードと言えば知れたブランドとしてレキサー、サンディスク、トランセンド、東芝などがあります。またそういったブランドを謳っている品物でも入手ルートによっては十分な性能や品質を満たしていないバルク品やB品などがあり、最悪はコピー商品も存在します。皆さまがよく使っている有名な大手ネット通販でもコピー品は普通に「正規品」と書かれ、サクラレビューによって高評価で売られているのですから恐ろしいものです。

見分け方は簡単で日本語の正規パッケージがあり、同スペックの他の商品と比較して安すぎないことです。もし不安なようでしたらカメラ屋さんに行って店員さんに信頼できる正規品のメモリーカードを買いたいと伝えれば大丈夫です。怪しい品が流通しているのは主にネット通販です。




メモリーカードの注意点は購入時にはじまり使い方にも色々あります。まずは使うカメラで最初に初期化をすること。初期化をしたら他のカメラでは使わないこと。写真以外のデータを入れちゃうなんて論外です。それから撮った画像をその場で選別して、個々に削除するのも良くないそうです。これは削除、これはOKとカメラ上で操作するとカード内に歯抜け部分と断片化されたデータの不均衡が出てしまい不具合の原因になるそうです。

その他にも容量に対してフルになるまで使用しないこと、7~8割くらいまで使用したら別のカードに交換。複数のカードを使用することでリスクの分散にもなります。それから使用開始日を明記して数年使用したら新しいものに替える、といったことも重要です。

正規パッケージを買う事はお金がかかりますし、撮った都度にバックアップを作成するのは煩わしいと感じるかもしれません。しかし大切な写真を失った時のことを想像してみてください。あの日、あの時、写真を撮ったという記憶までもが消滅してしまうのです。

写真とは記憶の片隅に眠っていた風景を、ふたたび呼び起こす役割もあるのですから・・・

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美しい景色に出会うツーリング

EOS6D Mark2




ごく当たり前のことですが人にとって美とは特別なもので美しいものを嫌う人などいないわけです。ところが美を見つけることができない、気が付くことができない、というのは珍しいことではなく、私も含めて多くの人が美の存在に気が付くことなく素通りしている場面があります。

ネットや雑誌、観光案内や口コミなどで〇〇岬から見る夕陽は格別に美しい、といった具合に「ここに美がありますよ」と情報に案内されない限り美しいものを見つけることが出来ない…そんな人は相当に多いのではと感じます。

こと写真をライフワークに生きる人にとって、これは深刻な問題です。実は美は虹や滝、桜の巨木、富士山といった存在感のある絶景に限らず、何気ない日常やふと視線を送った先にぽつねんと存在しているもの。それは控え目で貴方にだけ話しかけてくるようなミステリアスな風景や被写体なのです。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6EX DG




例えるな平凡な日々の中にある幸せと同じだと思います。家族がいること、食べ物や住む場所があること、必要なだけのお金をちゃんと持っていること、オートバイに乗れること。こういったことは当たり前のように感じてしまい、それが実はすごく幸せなことだというのは分かっていても実感はできないものですよね。

では平凡な日々の中で幸せを実感するにはどうしたら良いのでしょう。それはすごくシンプルなことで「ありがとう」「うれしいです」といった言葉を意識して発したり、「今日は素敵な日になる予感」と言って些細な事でもよく笑い、その楽しさや明るさを周囲の人と共有するといったことではないでしょうか。

旅に出るなら美しいものに出会いたいですよね。大切なことは旅立つ日にどんな心を持って出発するかにかかっています。この陸の端っこまで走破してやるぞ、というチャレンジ精神も悪くありませんが、それだと道の先ばかりに意識がいってしまい近くにある美しいものが一瞬でミラーの彼方に消え去ります。私のように30年以上もツーリングしていると、躍起に走り回るだけのツーリングも飽きてしまいました。

やはりバイク旅というのは特別なもので、バイクで行ったからこそ見える風景、出会える被写体が確かに存在します。それに出会うにはツーリングの走り方を少しだけ見直すことが必要かもしれません。

もう一度書きますが美しいものに出会うなら旅立つ日にどんな心を持って出発するか…が大切です。




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デジタル写真時代に与えられた自由表現

EOS6D Mark2

デジタル写真とはフィルム写真と比較して趣こそ失われたかもしれませんが、やはり便利なことが圧倒的に多いものです。その場で画像をチェックできること、フィルム代や現像代がなく経済的であること、ホワイトバランスやISO感度をいつでも自在に変更できること…など数えたらキリがありません。

その中の一つとしてフォトレタッチがあります。フォトレタッチは実はフィルム時代から存在はしていましたが広告写真や一部のARTなど主にプロユースの仕事でした。それがデジタル写真時代を迎えフォトレタッチソフトが登場したことで一般に普及したのです。




フォトレタッチの難しい面は作者の表現の手段、あるいはイメージの再現として用いいるのが本来ですが、必ずしもそういった使われ方ではないことです。というのはかつて写真に見識の浅い人までもが無料レタッチソフトを乱用して画像破壊をしていた時代があったからです。そのイメージがあまりに悪かったので「レタッチは悪である」という間違った解釈が広まってしまいました。

先ほども書いた通り、レタッチは表現の手段、イメージの再現として使っていればこれほど有難いものはありません。何しろAI技術がすすんだ現代でさえも撮影者の意図の通りにカメラはJPEG画像を生成してくれないのですから。

そもそも全てのデジタルカメラは撮像素子から送られてきたRGB情報の集合体(RAW)に対して内部のCPUでレタッチ処理をしてからJPEG画像へと処理しているのです。ですからレタッチとはカメラに任せるか自分でやるかの違いなのですね。

注意点は一つだけ。写真を良く見せようと盛ってしまえば醜いものに崩れ行くのがデジタル画像というものです。ここだけ気を付けておけば加工や合成でさえも、表現の幅と言う意味で大いに結構なのではと感じます。




上の作品はこの時期らしいアガパンサスのある風景ですがフォトレタッチのHSL機能を使用して緑の彩度を抜きました。この意図はR1200GSのライトブルーメタリックとアガパンサスの淡い紫が相性が良いことに気が付きそれを表現したかったことです。ヘルメットを分かりやすい位置に置くことでカメラの側はこのバイクのライダーであると予感させる想像誘導型のツーリング写真です。

こんな邪道なことをして…というご意見は真摯に受けたいと思います。しかし、実はデジタル写真というのは元々、緑色だけがやたら彩度が豊かであり、レタッチなどしなくても撮ったままの画像の緑がやたら鮮やかなものです。そこでフィルムっぽい写真がお好みの方にお勧めなのは緑の彩度を少々抜いてしまうことです。まあ…今回の極端ですけどね。

レタッチは自分の場合はこうなんです、と信念のもとで堂々と行えば仮に他人に何か言われようと全く気にならないものです。もし写真を良く見せようと後から盛った写真であれば、欲望に負けた自分の存在を指摘されたことになります。そのような嫌な思いをしないためにも確固たる信念をもってイメージの再現、表現の手段としてフォトレタッチを使いましょう。せっかくのデジタルなのですからね。




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どんなに学んでも身に付かないもの

EOS1Dx + SIGMA150-600F5-6.3DG

例えば日の丸構図は作品の主題を分かりやすく伝えるのに有効ですとか、日没後の夕景であれば露出補正をマイナスにすると雰囲気が出るとか、言葉で伝えられることは学ぶのも分かりやすいものです。

一方でどう説明しても伝わらない部分というのもあります。それは感覚です。目の前の風景や被写体が写真になったらどうなるのか?をイメージできる感覚。被写体の大きさや距離など空間を認識する感覚。空間を認識したら画角別にそれがどのように写るかの感覚。どれくらい動けば被写体の位置関係がどのように変化していくかの感覚・・・まだまだありますが、写真の世界では教本をいくら読んでも身に付かない感覚の部分は多くあるものです。




例えばゴルフやピアノをはじめたいとなったとき、良き先生のもとで指導を受けるのは大切なことですが、それ以上に大切なことはたくさん練習することですよね。泳いだことのない人に泳ぎ方を説明してすぐに泳げるはずはありません。壁に当たっているアスリートは練習量をさらに増やしたりします。感覚とは気の遠くなるような反復練習によって身体的に覚える部分でもあります。

南房総から望む冬の富士山が東京湾にうかんでいる。富士山は大きいけど距離は遠い。手前に岩場、地面には褐色の草地。その間に紺碧の海面があったとします。そして沖合5000m付近に巨大なLNGタンカー。さあ、ここで写真を撮りたいぞ、となったとき最初に何をしたら良いと思いますか?

知識だけで感覚を持ち合わせていなければ「こんな風に撮りたい」というイメージも作れないし、何mmのレンズを選んで良いのかも分からない。つまり撮影現場で何から始めて良いのか分からず途方に暮れてしまうのです。




目の前の空間がどうなっているのかを認識する空間認識の感覚。そしてこう撮りたいとイメージする感覚。最低でもこの2つをもってして始めないことには、他の知識を身に付けても応用はできません。

この大きさのトンネルをこの距離関係でこんな風に撮りたい、という感覚。この明るさでトンネル内の暗い部分との光量差をダイナミックレンジに収めて構図を作るには?どの辺までをトンネルとし露出はどの程度か?といった感覚。

感覚ばかりは教えてと言われても教えることは不可能です。まずは50mmまたは35mmあたりの固定された画角を使ってたくさんの写真を撮り、こんな場合はこう撮れるという経験をたくさん積み重ねていきましょう。その中には失敗もたくさん含まれると思いますが、それは検証さえできれば無意味な写真ではありません。繰り返しになりますが、まずはその風景が写真になったらどうなるのか?想像できる感覚を少しづつ養っていきましょう。

途方もないほどの数の写真を撮っていくと、気が付くとあらゆる感覚は自然と身に付きます。すると不思議なことに以前であれば「分からないから試しに撮ってみる」だったのが「こう撮れるはずだ」というイメージを作れるようになり、それは言ってみれば【写真の完成予想図】なので、次に何をすれば良いのかが明確になるのです。

だから写真ビギナーの間は意識して毎日のようにたくさんの写真を撮ることがお勧めなのです。




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写真を撮ることの原点に戻ろう

私たち現代人にとって写真を撮るという行為はあまりに当たり前すぎて、その不思議さを再考する機会すら無いように感じます。

ましてや若い世代の人にとってはデジタルカメラしか見たことがない、となるとなおの事です。デジタルカメラに限らず多くのデジタル製品がそうですが、見ただけではその仕組みが理解できず、どうしてそうなるのか?ハイテク過ぎて考えることさえ放棄したくなります。その点、フィルムカメラは誰にでも仕組みが理解しやすいので、一枚の写真が撮れることをそのプロセスと共に楽しむことができます。




いまここで改めて写真が撮れる不思議、素晴らしさを深堀りしてみませんか?私たち人間はこの地球上(もしくは地球から近い宇宙)に存在している訳ですが、共通しているのは三次元の空間があること、一定の時間が流れていることの二つ。つまり全ての人類は時空をみな等しく生き抜いている訳ですね。ここで森羅万象について書くつもりはありませんが、写真とはこの時空を二次元の静止画にすることです。

写真は撮ったその瞬間から過去であり、それがそこに存在していた証、旅写真であれば撮った人がそこにやってきた証であります。古いほど撮った本人、あるいは撮られた人やものにとって尊いものになると感じます。よく写真をやっていると「ただの記念写真みたいに撮るな」みたいな話を聞きますが、結局のところ写真はアーティーであれドキュメンタリーであれ全て記念写真なのかもしれません。

ところでオートバイで走るのはなぜにあんなに気持ちの良いものなのでしょうか。オートバイに限らず例えば自転車で緩やかな坂を下ったり、スキーで朝一のバーンを滑降すると気持ちの良いものです。幼い子供ですらブランコやそり遊びに夢中になるものですよね。これが車や新幹線では感じることができません。

肉体が空間に露出していて空気を受けて駆け抜けることに爽快感を感じるのはなぜでしょう。そこに紛れもなく三次元空間が存在していることを感じ取れるからでしょうか?




ツーリング写真とは私の個人的な考えですが三つの要素が折り重なったものと感じます。一つは写真とすることで時間を切り取ること、二つ目はオートバイに乗って空間を駆け抜けてきたこと、三つ目は人類に本能的に存在しているはずの旅精神です。【時間】【空間】【旅】これらがどう関係を持っているのかは今後の研究課題ですが、少なくとも言えるのはこれだけのものが詰まっているからツーリング写真はユニークであるということ。今はただツーリングに行って綺麗な景色を見たから愛車と一緒に記念写真を撮りたい…そんな人が大半だと思いますが、これからは少しづつ変わっていくのでは?と思います。

幼い子供の頃、カメラを手にしてはじめて写真を撮ったときの喜び、はじめてバイクに乗った時のワクワク感、はじめてツーリングに出たときの感動、そういった原点を掘り起こすことで何か新しいものが見えてくる気がします。私たちは気が付くと大衆的な写真文化の波にのまれてしまい、立派な写真を撮ってやろう、コンテストに入賞してやろう…と他者との比較に走ってしまいがちですが、いちどリセットするように自分の世界だけで写真を楽しんでみましょう。

写真を撮ることって純粋に楽しくてエキサイティングなのだと思います。ましてやバイクツーリングと一緒にやるのですから・・・




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写真上達の大まかなステップ

EOS6D Mark2 + EF135mmF2

これから写真をはじめようという写真ビギナーの方にとって、この日本では実に紛らわしい雑音的な情報が溢れていると感じます。

まず雑音の一つ目はカメラやレンズのテクノロジーです。何しろ日本は世界に誇るカメラメーカー大国ですから、人々の関心の対象は最新型のカメラや高級なレンズにいきがちです。カメラの性能は写真と全く無関係とは言い切れませんが、貴方の「いい写真を撮りたい」という願望を叶えるファクターは99%が【人】であり1%がカメラ、レンズであると、これくらいに考えるのが丁度良いと思います。




二つ目は一般的な写真文化です。いま流行している写真の特徴とでもいいましょうか。現代であれば主にSNSで発表されている写真…いや画像です。ある著名な写真家は写真とはプリントされてフィニュッシュであると仰るので、デジタル上で公開されている写真はまだ未完成の状態で【画像】なのだそうです。で、SNSなどで流行している写真なのですが決して否定すべきものではありませんが、特徴としては目立つもの、驚かせるもの、立派に見えるものが多いように感じます。これらは写真というARTに見識のない老若男女にも理解しやすい表現なので流行になっていると感じます。

最新のカメラが発売されたら必ず買い替える人、SNSで流行している写真と同じ写真を撮ろうとする人、もちろん自由なのですがこれを繰り返していると飽きがきて、やがて写真を撮ることをやめてしまうでしょう。写真の本当の素晴らしさは個人の表現なので、それと対極的な流行の表現をしては【やり甲斐】すら感じませんから。

EOS6D Mark2

とはいっても写真ビギナーの方にとっていきなり個人の表現をしろと言われても無理な話ですよね。ものごとには順序があるものです。免許を取ってはじめてバイクに乗る人がBMW HP4やMVアグスタ F4あるいはハーレーのロードキングに乗るんだ・・・となったらオカしなことになりますよね。

はじめてカメラを手にした日から個人的な表現ができる写真家(プロ、アマ問わず写真をライフスタイルに生きる人)になるまで、大まかに2ステップと考えてみましょう。




最初のステップは一般によく聞くカメラ操作の基礎、撮影技法の基本を身に付けることです。それから一般的なスナップ、風景、ポートレイトといった写真知識も覚えましょう。カメラの構え方、光と露出、画角、三分割構図などの基本、それから忘れてはいけないのが風景なら自然や気象現象に対する知識、ポートレートなら自然な表情をえるためのノウハウなど、被写体への知識も忘れずに勉強します。この段階では「他の人はどう撮っているのだろう」と他人の作品を参考にするのは大いに良い事だと思います。

2つ目のステップは一通りの技術や知識をつけ、経験も積んで被写体へ一定の理解を深めたら「自分の場合はこうです」という個性を出せるよう何か工夫をしてみましょう。写真に正解はないと言われる領域はここから始まり、他の人はどう撮っているか?はもう関係ありません。あなたの自由なのです。自由とは模範やルールが何もなく白紙の状態からブランニューを生み出すことです。お手本なしに自分で考える、自分で生み出す苦しみと快楽を味わってみましょう。

EOS6D Mark2

…苦しみと快楽。そう「自分で考える」とは言うほど簡単ではなく多くの人は私も含めて自由を与えられると迷ってしまい、つい情報に頼ってしまいそうになります。そこをこらえて普段は出番の少ない脳のクリエイティブ回路を起動するのです。検索エンジンは使わないのです。考えるのは楽しくもあり苦しいこと。「あっこれだ」とピンときた表現が見つかれば、それは何にも代えがたい喜びに変わります。それはきっと新しいカメラを買った時の嬉しさをはるかに上回るはずです。

その写真が大きくプリントするほどの作品として成立すれば尚の事うれしいものです。額装して眺めれば満足感は高まり「また撮ろう」という次へのモチベーションにもつながります。写真が飽きてやめてしまった…なんていう事態にはなりません。




3ステップ目以降もきっとあるのでしょうけど、それは私も未体験ゾーンなのでこの場では何も書けません。これからどうなるのか楽しみではありますが、3ステップ目を経験したらいつか書いてみたいと思います。

繰り返しになりますが写真の素晴らしさは個人の自由な発表であることです。「私の場合はこうです」と先ほど書きましたが、流行写真を追っている一般写真文化の人々に向けるのであれば「みなさん方の場合は【映え】のようですが私は少々地味でもこうなんです」といった感じです。

ぜひ意識してみてくださいね。

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