写真ビギナー向け☆ツーリング写真の基本撮影テクニック

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ネットで見かけた情報なのですが2021年の東京モーターサイクルショーも残念ながらコロナの影響で中止が決まったそうです。

公式の発表はこちら

モーターサイクルショーのコンセプトが見て触れて…なので展示車両が感染対策等で触れることが出来ない、人気ブースでの密集を避ける手段がない…ということなのでしょうか。せっかくバイクブームの兆しが見えているのに残念で仕方ありませんね。

さて今回はツーリング写真という文化を広めてバイク旅の魅力を世に発信しよう!そしてライダーは芸術的と呼べる素晴らしきツーリング写真を撮りましょう!という当ブログのコンセプトの基本に帰って、写真ビギナー向けにツーリング写真の基本的な撮影テクニックを簡単に書いてみたいと思います。

ツーリングのワンシーンを切り取る

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

「ツーリング写真」って何?と聞かれれば一言でいってしまえばツーリングのワンシーンを切り取った写真。ツーリングで出会った美しい風景を作者なりに表現したART写真です。ツーリングに行った時に「やっぱ俺のR1200GSはかっこいい」と愛車の写真をパチリと撮った写真は愛車写真。宗谷岬の碑に愛車をおいて「ようやく着いたぞ!」と撮った写真は記念写真。これら説明的な記録写真とは根本的に違い、人に見て感動してもらえるような写真がツーリング写真です。

愛車写真と記念写真はもしかしたら数十年、あるいは100年以上の未来からみれば時代を切り取ったARTに変貌するかもしれません。しかし少なくとも現代に見る限りでは平凡な記録写真です。撮った本人が個人的に楽しむ範疇であり、表現ではないのでARTとは言えません。

ツーリング写真はライダーが旅先でみた感動の景色や被写体、あるいは旅の世界そのものを表現したART写真を目指すものです。ついバイクを主役に撮ってしまうのがライダーの心理ですが、愛車との記念写真は自分で見る用に別で撮っておきましょう。




道の魅力で想像を誘う

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L IS

ツーリング先で愛車の写真を撮るのではなくツーリングのワンシーンを撮る???これだけではビギナーの方にとってどう撮っていいのか?よく分からないですよね。そこでお勧めの撮り方は道の写真を撮るよう意識してみることです。

この道は最高!と感じる道はライダーならみんな知っていますよね。道は旅写真として最高の被写体です。道の先にあるであろう…未だ見ぬ景色を求めて走り抜けるぞ、というStory性を表現できるので、被写体に道を選ぶだけで素敵な写真になります。

ポイントは道に寄るか望遠レンズで寄せるかで道の存在感をしっかり出すこと。道の先をバイクやライダーの姿で隠さない。白線や路肩との境界を導線として構図する…など惰性的にシャッターを切るのではなく道を強く意識してみましょう。撮影者がその道の何がいいと思ったのか?をよく考え、特徴をとらえて表現するのです。




出会った被写体は夕景で切り取りたい

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS F11 1/125

ツーリング写真はツーリングのワンシーンを切り取ったもの。だから風景の中のバイク+ライダーを撮りたいのですが先ほどご紹介した道の写真の他に、旅先で出会ったものと写すのも素晴らしいです。

しかし多くの風景写真の場合において日中の日の高い時間帯は説明的な写真に陥りやすいものです。朝焼け、夕焼けの時間帯であればそれだけで情緒的な雰囲気をもった写真になります。ポイントはただ一つ、簡単なことです。他の皆が宿で食事をしている時間、キャンプ場で夕餉の支度をしている時間、まだ寝ている早朝など多くの人がツーリングしていない時間帯にそのドラマチックな風景は姿を魅せます。

つまり皆が走っていない時に走るのであります。




宗谷丘陵 白い貝殻の道

いかがでしたか?この他にもまだまだあるので次回に続きを書いてみたいと思います。ツーリング写真とはツーリングのワンシーンを切り取ったART写真であること。皆さんも私と一緒に広めていきましょう。

今回はこの辺で!!!

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画像ドロボーがあなたの写真を狙っている…

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、新型コロナウイルスによる影響を受け「新たな日常」としてのツーリングライフを楽しまれていますか?バイクツーリングは以前より感染リスクの少ない趣味として話題でしたが油断しないようお気をつけください。

さて少し前の話ですがツーリング中に写真を撮っていたときにこんな出来事がありました。海岸でR1200GSを停めて夕景の撮影をしていた時です。GITZOの三脚にEOS6D mark2をセットし刻一刻と表情を変えゆく夕空を見つめシャッターチャンスを待機していました。

どんな風に空が焼けるのか。どんな雲の表情を見せてくれるだろう。期待と想像を馳せてその時を待つのは夕景撮影の最大の楽しみです。そんな時、私のすぐ近くを一台の高級SUV車が通り過ぎて行きました。その車は15mほど先で急ブレーキ気味で停止し、バックで私の方までやってきました。少しこちらの様子を見たのか?と思うと路肩に車を寄せて運転手が降りてきました。

中高年の立派な感じの男性でした。手に持った最新のミラーレス一眼には高級そうな大口径のレンズが装着されています。私とは目を合わせようともせずカメラの電源を入れました。

「ああ・・・またこのパターンか」

これ、よくあるのですけど私が写真を撮っている様子を見かけて、その場所が写真を撮るベストポイントとみて自分も撮りたくなる人…

私がカメラを向けている方角へ2、3ショットほどシャッターを切って早々に去っていきました。ものの30秒くらいの出来事でした。もちろん景色は誰のものでもありませんので「横取りされた」と不満を言うつもりはありません。しかしそのような感じでは作者の感動も何も入っていないので良い写真が撮れたか確認するまでもありません。何だか残念な日本の写真文化を垣間見てしまう瞬間です。




権利を主張する透かしを右下に入れた

さて前置きが長かったですが今回は写真に入れる透かし(ウォーターマーク、署名などとも言います)について書いてみたいと思います。

透かしは写真の端っこにいれる撮影者の権利を主張するためのサインです。最初に書いておきますが本来でしたらこのような落書きを作品に入れるべきではないと思います。入れたくもありません。しかし現状として写真を画像の状態でSNSやブログに公表するのであれば「写真ドロボー」から守るための最低限の防御策を講じておく必要があるのです。

バイクやツーリングの写真を盗んで悪用するヤツなんかいるの?という疑問があるかもしれませんが、犯罪者は我々の想像もおよばない悪事を思いつくものです。今の時点で何に使うか決めていなくても無作為に他人の撮った写真をコレクションしている輩もいるそうです。

もちろん透かしなど入れなくても他人の画像を盗んで何かに利用するのは撮影者の著作権を侵害する行為になります。どうしても自分では撮れないような写真を何かの用で必要になったときは著作権をフリーにしている無料素材のサイトから使うのが本来ですよね。

写真ドロボーが他人の写真を勝手に盗むことと「この写真、素敵だな」と思った誰かの写真をまた見たいと思った時に保存するのとは違います。誰かが撮った写真を良いと思い保存するのは私もやりますが、これは個人で見るだけの範疇なので何も問題ありません。むしろ良いことですしそのことを撮った人も知ればきっと嬉しいはずです。

写真に透かしを入れておけば悪意ある第三者へ「盗むなよ!」という意思を表示できるのです。Photoshopなどを使えば透かしなどは簡単に消されてしまいますが、そのような行為は透かし無しの写真を盗んだ場合に比較してより悪質になるので、盗む側もわざわざ透かしの入った写真に手出しはしないはずです。

これはLightroomの透かしの作成画面です。透かしを作る場合の注意点は極力作品の邪魔にならないよう入れる事です。

フォントの大きさだけでなく透過率を調整して薄く入れたり作品毎に位置を調整したり気を配ってみましょう。上の写真では中央ではバイク+ライダーに近すぎるので右下のシャドウ部に入れるようにしました。

私が撮りました!ドーン!と偉そうに透かしが入らないよう控え目に入れるのですね。

イラストを作ってオシャレな透かしを入れている人もいますが、ご自身の写真家としてのブランディングを考えている人には良いと思います。私は本来なら透かし無しで写真を見てほしいという考えなのでやりませんが…この辺は個人の考えのもとで決めましょう。




作品を仕上げ終わったら最後にJPEGへ書き出しするときに、プリント用とSNS用に分けて書き出しをしましょう。プリント用は透かしは無し、SNS用は透かしを入れる。特別な事情がない限りプリントに透かしを入れるのはやめましょう。

プロのカメラマンや偉大な写真家の先生は「写真に透かしなど入れるべきではない!」とおっしゃる方も多いように感じます。しかしプロや有名な写真家の作品は逆に盗まれることは稀であり、むしろアマチュアの作品の方が悪意ある第三者に狙われるものです。そう、アマチュアの写真の方が気軽に盗みやすいのです。

だからFacebook、Instagramなどにアップする画像はできれば透かしを入れて作者の権利を主張することをお勧めいたします。またサイズや解像度を落として転用しにくくするのも手です。

デジタル時代の写真文化とはフィルム時代に比べて便利なことが圧倒的に多いのですが、一方で【右クリックで画像を保存】【スクリーンショット】などで簡単に複製が作れてしまうのも権利の盗用という意味で厄介な問題です。

「別に盗まれてもさほど気にしないけど…」という方。もしあなたの写真を使って偽アカウントを作った輩が詐欺を働き、多くの人が損害を受けたり傷ついたら…どんな気持ちですか?あなたから盗んだ写真を集めて何らかの手段で収益を上げていたらどうですか?・・・想像してみてください。




少し似た話で街中のスナップ写真で「肖像権の侵害」という問題があります。むかしは見ず知らずの人を撮ってもさして問題はなかったのですが、最近は他人の「顔」を盗んで悪用する輩が増えたのを受けて人々が自分の顔に過度な警戒心を抱くようになりました。そのせいでストリートスナップ写真は事前承諾を強いられるような風潮となりスナップ写真氷河期と言われる時代になってしまいました。

画像ドロボーも肖像権に対する過度な警戒も、そもそも写真を詐欺などの犯罪に使う輩さえいなければ問題にはならなかったはずです。そういった意味では写真文化はデジタル化の波を受け世知辛い時代になったと言えなくもないですね。

今回はこの辺で!!

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教習所では教えてくれない☆バイク安全運転ノウハウ集20~22

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さまバイクの秋、ツーリングの秋ですね。

皆さまもニュースなどを見てお気付きだとは思いますが最近になって本当にバイクの事故が増えましたね。ほぼ毎日のようにバイクでの死亡事故がニュースになっています。

少し前に北海道でのバイクの死亡事故が例年の約3倍で推移していることを受け、究極のツーリング写真では「教習所では教えてくれないバイク安全運転ノウハウ」を更新しました。あれから新たなことが少しづつ分かってきたので少しその事を書いてみたいと思います。




割と最近のことですが近所のバイク中古車屋さんに行く機会がありました。そこで店員にさんに聞いた話なのですが250㏄の中古車が今年になってから売れに売れていて在庫不足なのだとか。これからバイクに乗る人、久しぶりに返り咲くリターンの人、コロナでの行動制限を受けて自由度の大きいバイクに注目してバイクを買う人が増えたようです。

乗り始めた人が増えたから事故も増えたと結論付けるのはあまりに短絡的ですが、少なからず関係はしていると思います。今回はまた「教習所では教えてくれない安全運転ノウハウ」の続きを書いてみたいと思います。

前回までの投稿17~19は こちら

20.前を走る車だけを見ない

バイクの運転に限った話ではありませんが前を走る車だけを見て走るのは危険なのでやめましょう。特に高速道路のような単調なシーンで無意識にやってしまうことです。

もし渋滞の最後尾や何らかの異常を前走車が不注意で見逃してしまったとします。慌ててブレーキを踏んでもそれは明らかに手遅れ。もしあなたが前走車の姿だけを見て走っていたら…ブレーキランプは急ブレーキでも点灯の仕方は通常と同じです(一部、新しい車はエマージェンシーストップシグナルといってハザードが同時点滅しますが)。一瞬、何が起きたか分からない混乱のタイムラグを経て貴方は絶望的に手遅れなタイミングでパニックブレーキをする羽目になるのです。

多くの玉つき事故はこれが原因です。みんな前の車しか見ていないのです。前の車がミスをすれば共倒れの連鎖です。前を走る車が絶対に安全な誘導車であるはずがありません。

かならず前の車とその前の様子を注視して走りましょう。




21.足裏で路面のグリップを確認せよ

特に雨の日や雨上がりの路面が濡れているとき。古そうな舗装や日の当たらない鬱蒼とした山道など。試しにステップから足を降ろして靴底で路面がどれだけグリップするのか感触を確かめてみましょう。乾いている路面、雨の路面、苔むした地面、凍結路…普段から確かめる習慣をつけておくと判断基準を持てます。

ぎょっとするほど滑る路面は決して珍しくはありません。信号待ちで足を出しただけでツルッとなった経験の方は多いと思います。一見、雨に濡れているだけの路面でも足を滑らせるほどツルツルの道。恐ろしいですね…

私の経験上、最も恐ろしいなと思ったのは年中濡れているトンネル内の路面です。その他にも雨の降り始め、冬場の朝、橋などで見かける鉄の繋目がコーナー上に斜めに入っている…など特に気を付けて下さい。

22.神社やお寺に参拝にいこう

どんなに運転の技術に長けていて、どんなに経験豊富で、どんなに安全運転の意識が高くても避けようのない不運はある日、突然として身に降りかかってきます。それは青天の霹靂としか思えない神様の残酷な悪戯。守護神のよう存在がうっかり自分から目を離してしまったのか…それは誰にも分かりません。

居眠り運転の車が突っ込んできたり、スマホに気を取られた人が信号無視をしてきたり、どうしてこのタイミングで自分に?と偶然と偶然が重なった悪夢の瞬間をどのように避ければよいでしょう?

私の場合は日頃の良い行いを心がけています。ツーリング先でも家の近所でも神社、お寺にはなるべく多く足を運んで参拝しています。ごく当たり前のことですが他人様に迷惑をかけない、困っている人を助ける、ゴミを拾うなど…限度はありますがなるべく務めるようにしています。




前回も書きましたが不運ににも事故の当事者になると、みんな思う事は同じで今朝、出かける時に時間を巻き戻したいと願うものです。しかし時間は無慈悲に流れていくのが現実。起きてしまったものは自責にしろ他責にしろもう仕方がないのです。そういった事態を防ぐ手段は一つだけ。事前に最悪の事態を想像して意識を高めるのです。

想像力を豊かに一定の恐怖心を忘れずに、用心に越したことはありません。初心忘れず慎重に安全運転を!!

それではこの週末もご安全に!!

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アライ ツアークロス4はいつ出るのか?アドベンチャーヘルメット

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回はアドベンチャーバイクカテゴリーに関わるバイク用品情報を書いてみたいと思います。今回は久しぶりにヘルメットでございます。

Arai ツアークロス3

私は日帰りツーリングであればジェットヘルメット、ロングツーリングに出る場合はフルフェイスヘルメットを使うようにしています。愛車がR1200GS、R1200GSアドベンチャーなので使用するヘルメットもオフロード系のフルフェイスを選んでいます。

その昔、オフロード用フルフェイスヘルメットと言えばゴーグルタイプしかありませんでした。ゴーグルタイプはオフロード走行時は砂埃が目に入らないのでヘビーなオフユーザーには現在でも当たり前の装備ですよね。しかしゴーグルタイプは街乗りをすると視野が狭いのが難点です。

そこに確か20年くらい前だったと記憶しますがAraiが最初のツアークロスを出してオフロードヘルメットにシールドタイプというヘルメットが定着しました。そこからアライはツアークロス2、ツアークロス3と進化させ、ライバルであるSHOEIはホーネット、ホーネットADVと追従し、アドベンチャーユーザーやセローでツーリングするライダーに支持されてきました。

ツアークロス3

私はヘルメットは2~3年サイクルで買い替えるようにしているので、アドベンチャータイプのヘルメットもかなり使いました。アライツアークロスだけで4つ、BMW純正エンデューロヘルメット(工場はシューベルト)が3つ、ホーネットADV、HJCのDS-X1など10個くらいは使ったと思います。

そろそろ新しいシールドタイプのオフヘルメットを買おうかな?と思っていたところで「アライ ツアークロス4が出たのか?」と思って調べたところ、まだ最新はツアークロス3のようですね。ツアークロス3は発売からもう8年くらい経っていると思うのですが、まだツアークロス4は出ないのでしょうか?




調べてみましたがツアークロス4の発売に関わる情報は見当たりませんし、それどころかSHOEIホーネットADVもモデルチェンジどころか現行製品の在庫が少なく、どうも生産が止まっている感じです。アドベンチャーバイクや250㏄クラスのセロー系も市場としては以前として人気のはずですが…これはなぜでしょうね。バイク業界から離れて久しいので内部事情はよく分かりませんが、とにかくアドベンチャーヘルメットの国産メーカーで新製品という話は当分はないようです。

私が現在使っているのはHJCのDS-X1です。ポリカーボネイト製の帽体にシャープなフォルム、抜群のコスパが気に入って愛用していますがインナーサンバイザーが欲しいな…と思っていたのです。ツアークロスのようなタイプでインナーサンバイザーがあるヘルメットが無いか調べてみましたが国産メーカーには現在はないようです。

日本ではあまり馴染みのない海外ブランドでデザインの良いサンバイザー付きアドベンチャーヘルメットを探してみました。

いちばんカッコいいなと思ったのはコレです。NEXXというメーカーのX.WED2というヘルメット。R1200GSやKTMなどのアドベンチャーバイクのパーツ&アクセサリーでおなじみのTouratechのアヴェンチューロカーボンと同じヘルメットに見えるので帽体はカーボン製でしょうか?

NEXX X.WED2、帽体のフォルムやデザインがとにかくカッコいいですね。第一候補なのですが日本で正規に販売しているルートはないようで海外のバイク用品を通販できるFC-Motoで買うしかないようです。カラーやサイズにもよりますが日本円で3.5~5万円くらい。

X.WED2、このカラーが特に気に入りました。ピンロックシートは別売のようですがNEXX純正を買うよりもAmazonで売っている汎用品シートが良さそうですね。ちなみにNEXXのサイトを見るとX.WED2の他にもアドベンチャー系ヘルメットはありましたがフォルムがいまいちカッコ悪いです。




HELDのMakanというこれもまた聞きなれないメーカーですね。同じくFC-MOTOで2万円くらい…

これはAmazonで売っているTORCというメーカーのものです。価格は1.3万円くらいとかなりコスパが高そうです。配色がAraiっぽいですね。同価格帯でTHHのTX-28というのがありますが個人的にはこのTORCの方が良いように思います。

BOGOTTO? FC-MOTOで売っていましたが良く見ると上のTORCと同じものに見えます。色は良いですけどね…

ROCC …これも同じくTORCと同じのようです。どれが製造元に近いブランドなのだろう???




これと言って決め手が見つかりませんでしたが理想的なのはNEXX X.WED2のようなヘルメットをAraiがツアークロス4として出すか、SHOEIがホーネットADV2として出すのを期待するしかありません。

私の知っている限り、Araiは世界中のあらゆるヘルメットメーカーの中で最も安全性を重視し、一方で新たなことに対して保守的なメーカーです。インナーバイザーやスタビライザーといった命を守る機能以外の「余計なもの」を嫌う傾向です。SHOEIもAraiほどではありませんが、海外メーカーも含めて考えればかなりAraiに近い感じです。

もちろん命を守るためのヘルメットですからそれで良いのですけど、もう少し機能やデザインについて先鋭的であっても良いと思います。

このまま国内メーカーからシールドタイプのオフヘルメットの新製品が出ないようならNEXX X.WED2をFC-MOTOで個人輸入するしかなさそうですね…。OGKさんは作ってくれないのでしょうか?

今回はこの辺で!!

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キャンプツーリングで撮る簡単スマホ写真術

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、スマホで写真は撮られていますか?つい数年前では写真愛好家の間ではスマホで撮る写真なんて…とばかにしていた人も多かったように感じます。しかし最近はスマホ新機種のカメラ機能の進化で少し変わってきましたね。

スマホにおけるカメラ機能は非常に重要であるとメーカーもよく理解しているので、新型が出るたびにカメラ機能が目覚ましく進化を遂げています。なぜスマホのカメラ機能がここまで進化をしたのか?背景はSNSの普及、カメラ離れなどユーザー側の変化に合わせてメーカーが注力してきたのは間違いありません。その一方でスマホの新機種開発には膨大な開発費用を投資できるというのも理由のひとつです。

スマホのシェアをほんの数%でも伸ばせれば一眼レフカメラを販売する台数とはケタ違いの数が売れるのですからね。そう考えるとマーケットの大きさという意味でカメラ専門メーカーは苦しいビジネスを強いられていると言えます。Nikonも例えば10年くらい前にNikkor Phoneとか名付けてスマホに参入していれば今と違っていたかもしれませんね。素人が言うほど簡単ではないと思いますが。




さて今回は「キャンプツーリングで撮る簡単スマホ写真術」と、何とも安っぽいタイトルをつけてみました。案外とこんな感じの方が記事のアクセス数が伸びたりするから不思議なものです。検索で辿り着いた読者様は数分で読めるライトな内容を求めていて、私が普段書いているような重ったるい記事は読むのもうんざり…なのだと思います。

iphone7

さて、私の愛用しているスマホはもう4年くらい前に購入したiphone7です。進化が日進月歩のスマホとしては旧機種になります。使用しているカメラアプリは露出補正の使いやすいstagecam HDで5回撮ると広告が出てしまいますが無料で使用できるカメラアプリで重宝しています。スマホでもいい写真を撮ってみたい!という方はまずはデフォルトで入っている「カメラ」というアプリではなく露出補正やその他の機能が充実したカメラアプリを使うことをお勧めいたします。

iphone7は1200万画素の素子に6枚構成レンズのF1.8を搭載。加えて手ブレ補正機能…となかなかのスペックでスマホカメラが進化しはじめた初期のモデルと言っていいと思います。画角はおよそ28mmでちょうどRICOH GRと同じくらい。つまり28mmといえばスナップの画角なのでスマホカメラというのは基本はスナップ写真を…という事なのが分かります。

スマホで撮る利点は何といっても「いつでも持っていること」これに尽きます。それから狭い所やトリッキーなスペースにねじ込ませて撮るのも得意です。逆に苦手なことは強烈な逆光、夜景や星空などの暗いシーン、シャッター速度や被写界深度で表現をコントロールできない…などがありますが、あくまでこれを書いている2020年10月現在の話です。

最新のGoogle PixelやIphone 11Proなどは美しい星空の撮影やボケ具合の調整が既に実現されています。それは光学的な技術ではないと否定派の方も多いようですが私個人の意見としては光学的であれAIによるデジタル技術であれ、最終的に「いい写真」が生まれるのであればそれは重要ではないと思います。

上の写真は先日に行ってきた千葉県君津市のキャンプ場でのワンシーンです。炊事棟に水を汲みに行ったついでにふと撮ってみました。この「ふとした瞬間」にポケットからさっと出して撮れるのがスマホの最大の利点です。スマホはいつでもポケットに入っているカメラなのです。




構図だのアングルだのにスマホ撮影だからといって特別なことは何もありません。重要なことは1つだけ、逆光や暗いシーンなど苦手なことをやらせないこと。日中の明るい場所で強い逆光でなければオーバー1000万画素なのですから自ずとクオリティの悪くない写真は撮れます。そしてもう1つは28mm広角という画角の利点をよく考えて意識してみること。28mmは上の写真のような風景全体の雰囲気を写すのに適していますし、特定の被写体を写すのであればグッと寄って撮ればRICOH GRで撮ったようなスナップが撮れるのです。

iphone7

「おっイイ感じ」と思う瞬間は写真ビギナーでも写真に関心のない人でもキャンプ場でのんびりしている時に感じるものですよね。そのふとした一瞬を逃さずポケットのスマホを取り出して気軽にパチリとやるのです。上の写真はタープの下にヘリノックスに座って寛いでいる時に、光が綺麗で気持ちいいなと思ったので撮ってみました。

・・・ま、ここまでは誰でもやりますよね。

しかし、いくら「気軽にパチリ」と言っても何も考えず見たまま撮れば上の写真のような陳腐な写真になります。見事なまでの平凡な記録写真です。ここは一眼レフで撮る時と同様に構図はきちんと整理して、最低限の秩序を画面内に構築してみましょう。

ここから先が普通とは違います・・・

iphone7

はい。先ほどの写真とは全然違うのがお分かり頂けると思います。究極のツーリング写真では過去に何度も同じような解説を書いてきましたが、ここでもう一度基本的なことをおさらいです。

まず余計なものを画面外に排除することから始めましょう。最初の写真ではストアウェイポットでラーメンを煮ているところ、ケースにくくり付けたロールティッシュ、キャンプ場で買ってきた薪や食材を入れているクーラーバッグ…どれも生活感があって美しくないですね。こういったものは写真にしない!

醜いものを排除したら次に美しいものは何かを探しましょう。まず光です。ここは写真家眼の出番です。普段、写真をやっていない人にはそこに美しい光があることに気が付くことが出来ないかもしれません。しかし意識してみてくださいね。最も美しいものは光だと判明したら、その光によって反応している被写体を注視しましょう。この場合は全体の輝き感です。

輝き感を出す時のポイントはハイライトが多少は白トビしても良いのでstagecam HDの露出補正機能でオーバー方向に露出補正してあげます。最初の写真よりだいぶ明るい露出になりました。結果、タープに光が透過する様子も美しくなりましたね。




アングルは画面内に図形要素や導線、分断線が発生するの意識してデザインしていきます。これはスマホ撮影に限った話ではなくカメラでも同じですけどね。タープのラインとトップケースのラインの間にぴったりR1200GS-ADVENTUREがくるようアングルを探り当てました。1枚目の方はそもそもR1200GS-ADVENTUREの一部がタープに隠れてしまっています。

スマホオンリーで写真を撮っている人は「後でアプリで修正しよう」と安直にシャッターを切る(スマホにシャッターはありませんけど)人が多いように思います。カメラでもスマホでも撮るときに出来ることは労を惜しまずちゃんとやりましょう。ここ大事です。

一眼レフとスマホを比べてみた

EOS6D mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

ちなみにこのキャンプシーン、一眼レフのEOS6D mark2でも撮ってみました。どうでしょう?画角が24mmなので少々ワイドになりましたがクオリティ面では大きな違いがないのがお分かり頂けると思います。それどころかiphone7で撮った方が光の輝き感が出ていて良い写真に見えます。

えっ!?一眼レフよりスマホの方がいい写真???

今回の写真では最初にスマホで撮って次に「試しに一眼レフでも撮ってみるか」という順序でした。先ほども書きましたがスマホで撮る利点はいつでも持っていてすぐ撮れることです。今回、スマホで撮った写真の方がいい写真になったのは感動の鮮度が違うのだと思います。

これ不思議な話なんですけど「あっいい感じ!」と感じた瞬間にパッと撮ると作者の感動もフレッシュなのでストレートに表現できるのですね。少し時間を置いてしまうと熱も冷めて余計な知識から余計なことをしてしまうものです。

この逆のパターンもあって最初に撮ろうと思った瞬間から一定の時間を置いた方がいい写真が撮れる場合もあります(こちらの方が多いか)。見えていなかったものが見えてきたり、時間の経過によって変化していく要素もあるからです。この場合はスマホの利点はあまりないですね。

感動の鮮度がフレッシュなうちに撮れるスマホ。一眼レフではバッグからレンズを取り出しボディーにセットして三脚を組み・・・なんてしている間に鮮度が低下することもあるのです。あっと思った時にポケットから出してパッと撮れる。これぞスマホ写真の最大の利点だと思います。

 スマホ撮影のまとめ

・いつでも持ち歩いてあっと思った瞬間にパッと撮ろう

・強烈な逆光、暗い場所などスマホが苦手なことをやらせない

・広角であることを意識して風景を撮る、スナップなら被写体に寄ろう

・感動の鮮度がフレッシュなうちに撮るべし

今回はこの辺で!!!

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写真ビギナーとベテランは何が違うのか?写真の出来栄えを左右する違い

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、紅葉の便りが各地から届き始めていますね。私も早く紅葉の山々をR1200GSで駆け抜けたいです。地元房総半島の紅葉は12月初旬なので、まだだいぶ先ですけどね。

ところで今朝、通勤の最寄り駅でこんな光景を見かけました。前を歩く女性がお札を落として気が付かず歩き去ってしまったのです。少し離れた後ろからサラリーマン風の男性がそれを拾ってダッシュで追いかけて女性に渡していました。素晴らしいですね。

たぶん私が男性と同じ位置にいたら同様に走って届けたと思います。普通の人はそうしますよね。私はこの駅で何度も財布を拾ったことがありますが、必ず交番に届けるようにしています。きっと落とした方は困っているでしょうしね。しかし、ふと思ったのですが持ち主の顔が想像もできない場合、つまりお金だけが元々そこに落ちていたらどうだろう?ましてや周囲に誰も居なかったら?果たしてお金だけを拾って交番に届けることは出来るかな?自分にそこまでの道徳心があるのか少々自信がありません。

お札を落とした女性の姿、財布の中身から想像できる落とし主の存在、見知らぬ他人とはいえ困った人の姿を想像することで芽生える親切心。しかしその手掛かりになるものがなかったら…より高い道徳心が要求されるシーンとなりますね。




EOS6D mark2

さて今回は<初級>ツーリング写真解説として写真ビギナーとベテランは一体何が違うのか?というお話に触れてみたいと思います。

私は写真をはじめて15年くらいになり、稚拙ながらも作品と呼べるものを目指して写真活動をしております。思えばビギナーだった頃は撮影地で何をして良いか?分からないことだらけ。途方に暮れていたのを今でも記憶しています。

つい先日、趣味で写真をやられている職場の先輩からこんなことを聞かれました。

「写真の初心者とすごいベテランの人って一体何が違うのでしょう?やっぱりセンスの問題?」

これ、よく聞かれます。それくらい写真ビギナーの方のお悩みは共通しているのでしょう。いったいベテランと何が違うの?と。

一言でいってしまえば何もかも違うのですがそれでは不親切なので一つ一つ説明してみたいと思います。まずカメラの構え方とかシャッターの押し方なんてものは難しくはないので初心者の人でも少し練習すれば問題なく操作できると思います。よってこの部分に大きな違いはありません。

次に感覚ですね。この風景や被写体が写真になったらどうなるだろう?と想像できる感覚。200mmの望遠レンズであの背景を引っ張ったら、手前のバイクの位置関係はこうなるだろうという感覚、太陽が薄雲に隠れた瞬間にF16の1/250で切るぞ!と露出が出てくる感覚。感覚は豊かな経験を元に肉体的な要素で養うもので、いくら本を読んで勉強しても仕方のないことです。紙屑を5m先のゴミ箱に投げ入れるにはどうしたら良いか?説明できないのと同様です。

次に目、写真家眼です。視力のことではありません。被写体や風景をよく見てその特徴を見出す目。そして撮影場所の空間や状況を把握する目。細かな特徴に魅力を感じたらよりらしく撮るには?といった具合に「写真家の目」には次のフェーズに結び付ける大切な役割があります。上の作例では穴のたくさん開いたディスクローター、太陽光が当たって輝くスクリーン、こういった細かな特徴を目でみつけて魅力的な写真にするための材料にできないか検討するのです。




次にフットワーク。多くの撮影シーンでベストアングルとよべるものは1つしか存在しません。そして最初にカメラを構えた位置がたまたまベストアングルだった…なんて事は頭上に隕石が落ちるほど確立として低いです。ましてやバイク、ライダー、ヘルメット、花、岩、海、遠景には富士山といった具合にいくつもの要素が存在すれば、ベストアングルを探り当てるまで膨大な労力が必要です。AとBを近づけたいなら右に動くか左に動くか…?ハイアングルが狙える登れる場所はないか?考えなくても無意識に足が動くのがベテランです。上の写真ではディスクローターの穴に海面のハイライトを重ね、スクリーンの輝きが三角の頂点となるようアングルを探り当てました。

次に引き出しの数。こんなときはこうしよう!様々な表現手法や演出に関わるノウハウを脳内にある「撮り方の在庫ヤード」から検索をかけてchoiceする能力です。写真ビギナーは在庫ヤードの中にせいぜい三分割構図と露出補正くらいしか無いので在庫不足です。撮り方の引き出しは数個では全く商売にならず、ベテランなら数百から数千、または今在庫にないものはinspirationで生み出そう!というクリエイティブ精神まで持ち合わせています。

次に感受性、ハートサイドです。写真ビギナーとベテランで決定的に違う部分はおそらく此処です。風景でも被写体でも、まずはその特徴を受けて特別な感情がこみあげてこなければ作品と呼べるものは成立しません。センスよりもどんな心の持ち主になるかが大切なことです。どうしても最初の頃は上手に撮ってやろう、という欲望に支配されてしまいますが、本当にARTと呼べる作品には欲望はなく純粋に作者の心が写っているものです。




これらを統括して「写真の表現力」と言っていいと思います。その他にも写真をただの記録ではなく芸術としてどれほど見識を深めているか、といったこともビギナーとベテランの大きな違いであると思います。きっと写真ビギナーの方はロバートキャパや荒木経惟は知っていてもアンセルアダムスやブレッソン、ユージンスミスなどは知らない…という人が多いのではないでしょうか。

「あっ写真はARTなんだ」まずはこの認識から始めてみましょう。ベテランの人は写真はARTであることを自分なりに理解しているものです。ただ、この道ウン十年というベテランであっても、いつまでもARTに開眼せずに承認欲求に支配されたままの写真を撮り続けている人もいます。そういった人は「カメラユーザーのベテラン」であり、そのような写真は目指すべきではありませんので読者の皆さまはお間違いないように。

承認欲求に由来する上手な写真、綺麗な画像は写真ビギナーの方にとって最初のステップとして設定するのは悪い事ではないと思います。カメラを手にした人がいきなりARTを意識するのも無理がありますしね。ただしあくまで最初の一段目であり通過点なのを忘れずにいれば良いと思います。上手な写真、綺麗な画像、すごい写真というのを最終目標にしないようにしましょうね。

今回はこの辺で!!

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ワークマン バイカーズBR002 3レイヤー透湿レインスーツ 新旧比較してみた

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、改めまして・・・本ブログは「ツーリング写真」という写真ジャンルを写真界に確立し、それを世に発信し認知されることを目指して活動しております。やがてツーリング写真はオートバイで旅をする素晴らしさを人々に伝える<役割をもったART>として機能するでしょう。いつの日かそうなるためにバイク写真にかかわるあらゆるノウハウ、話題を提供するバイク写真の専門ブログです。

たまに私の愛車であるBMW R1200GSの話題や北海道ツーリングの事も書いています。そして私のバイク歴30年の拙いキャリア、元バイク用品メーカー開発の経験から、たまにですがバイクギアのご紹介もしております。

バイク用品の紹介はだいぶ久しぶりですが今回は話題のワークマンのバイカーズ レインウェアーBR002 驚異のコスパ5800円!!について書いてみたいと思います。

防水に関わる製品についてはバイク用品メーカー時代に苦労した想い出がたくさんあります。完璧な防水を達成しても内部の空間が外部との温度差で結露し、結果ユーザーにとっては「中が濡れた」と言われたり、インカムの筐体などは強固なパッキンで万全を期してもケーブル内部の撚線から毛細管現象のように水が伝わり基盤が浸水したり、どんなにケミカルを研究して強力なシールド曇り止めを作っても休憩中に髪の毛をずぶ濡れにした人が使えば全く効果ないと分かったり…僅かな穴でも入り込んでくる「水」にはそれはそれは腐心したものでした。ちなみにシールド曇り止めは食器用の中性洗剤でも十分な効果があります。




防水と一言でいっても色々な解釈があり小雨を浴びる程度、水没、高水圧をかけるなどレベルがあります。正しくはIPx4だのIP65だのあるのですがバイク用品業界では「防水」や「撥水」といった大雑把なすみ分けしかないようです。

レインウェアーや防水ツーリングバッグなど、ネット通販サイトの「口こみ」は本当に信用できません。なぜならその人の使い方によって<浸水した>と<浸水しなかった>に分かれてしまうからです。

降水量0.5mmの雨を片道1時間の通勤で使った場合と降水量3mmの雨の中を高速道路で8時間走行した…では製品に求められる防水力のレベルが全く違います。しかしどちらの場合であっても「雨の中をバイクで走った」というくくりで評価されてしまうものです。

それと製品の劣化や何かに引っ掛けてしまったピンホールなども浸水に大きく関係します。レインウェアーの場合は生地本来の撥水能力が低下したり縫い目に処理されたテープシームやウェルダー加工などが剥離してきた…といった劣化が考えられます。レインウェアーは消耗品で長く使えるものではないのですね。

さて、そんなレインウェアー。長年、業界ではレインウェアーといえばゴールドウィン!という感じでしたが良い物は価格も立派です。一方、最近ライダーの間で大人気のワークマンであればゴールドウィンさんとは比較にならないほど低予算で購入できます。レインウェアーは消耗品・・・と割り切ってしまえば、ワークマンバイカーズのようなお安い品を早めに買い替える方が賢いかもしれませんね。

しかし肝心の性能は果たしてどうでしょうか?今回はワークマンのレインウェアー バイカーズのBR001から去年にモデルチェンジを果たしたBR002を実際に使って比較検証してみました。

ワークマンバイカーズがBR001からBR002となり進化した部分は主に2つ。1つは耐水圧が15000mmH2oから20000mmH2oへ強化。2つめは透湿性能2000g/m/24hとなり裏生地にあったメッシュがなくなったこと。この2点です。

その他、BR001の時にあったユニークな装備 防水ネックウォーマーは不評だったのか無くなり、裏生地のメッシュが無くなった分か収納サイズが少しコンパクトになったようです。

後は細かいですがメインファスナーの最下部に面ファスナーが剥がれないようスナップボタンが追加されたこと。リフレクターの位置や細部の意匠に変更があったことくらいでしょうか。

カラバリは変更がなくブラックとブルーとカワサキライムグリーンを意識したような緑の3色。そして今年の春ごろにBR002の追加品番でデニム生地のようなBR002Aというのも追加されたようです。BR002Aの実物はかなり魅力的でしたが生地の厚みによる重量と収納サイズの大きさから選択肢から外しました。

青はロイヤルブルー!ダサかっこいい名前を付けるセンスが好きです。

サイズチャートも以前とは変わりないようです。ワークマンのウェアー全般に言えることですが小柄な体格の人も守備範囲に入れたサイズ展開です。

私の場合、レインウェアーの使い方は少し人と違っています。通勤やちょい乗りでの雨天走行は全くなく、主にロングツーリング時の長時間雨天走行でも耐えられる装備の1つとして考えています。どういう事かと言うと元々、防水機能をもったBMW純正ウェアー(ストリートガードスーツ)の上にさらに着るレインウェアーとして使います。




ストリートガードなどのBMW純正ウェアーはかなりしっかりしたプロテクターが入っているので、その上に着用するとなるとワンサイズ大き目をチョイスとなります。今回は3Lを選んでみました。

左の黒がBR002、右のグリーンが旧型のBR001です。写真で外してしまいましたがBR002の方もフードは付属しております。

表面の生地はBR001よりもしっかりした感じで厚みを感じます。高級なスキーウェアーなどによく使われる3レイヤー構造で表側からナイロンオックス、ポリウレタン、トリコットという構造。ひと昔前で言うGORE-Tex-XCRと似た構成です。

この構造とすることで防水だけでなく透湿性能も備えたのがバイカーズBR002の最大の進化です。透湿性とは汗からの水分を外部へ逃がす、つまり蒸れないための機能です。真冬でしたら気になりませんが夏の使用や動いたときの快適性に関わる重要な機能ですね。

この通り、中のトリコット生地が登山やスキー用の高級なGORE-TEXを連想させます。

メインファスナーは折り返してフラップで隠すタイプで雨の進入を防いでいます。

背中側。バイカーズのロゴと三角のは反射材です。ウエストはベルクロでアジャストできます。




パンツはそのまま履くと3Lは少々大きいですね。ライディングパンツの上に履いて丁度良くなると思います。ちなみに私は身長179cmです。

ブーツの形状に合わせて裾が絞れます。まあこの辺は普通ですね。ちなみにワークマンバイカーズはどの色を選択してもパンツはブラックのみ。パンツ単体での販売はないそうです。

実際に使ってみた感想です。写真ではすっかり晴れてしまっていますが、中央自動車道の大月から甲府あたりまで、本降りの中を1時間近く走行してみました。当然、この程度で浸水することはありませんでしたが蒸し暑い8月の日中、レインウェアーの内側は激しく蒸れることなく快適に走ることができました。

レインウェアーにおいて「蒸れない」というのは非常に重要ではないかと感じます。ライダーなら誰でもレインウェアーはできれば着たくない、いよいよ本降りであると判明した時点で渋々着るという人が大半だと思います。しかしその「仕方ない着るか」というタイミングが必ずしも停止できる場所とは限らず、タイミングを逃してしまうとレインウェアーは持ってきているのに着る前にずぶ濡れ・・・なんいう経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

今回のワークマン バイカーズBR002は前作のBR001と比較使用してみて体感できるほど透湿性が良くなったのは私にとって大歓迎の進化でした。しかしかつてスノーボードにはまっていた頃、BURTONやアークテリクスなどの3レイヤーゴアテックスのシェルを愛用していた経験から比較してしまうと「こんな程度か…」という気持ちも少々ありますが、それらは6~8万円くらいする高級ウェアーです。ワークマンバイカーズと比較するにはあまりも酷ですよね。なんといっても5800円なのですから!

しかしこれで来年の夏の北海道ツーリングでも安心です。先ほども書きましたが私の場合はBMWストリートガードの上からさらにバイカーズを着る作戦で雨天走行対策に万全を期します。

一昨年の夏、北海道ツーリングでデビューさせた某RST社の防水パンツ「ドライマスターカーゴパンツ」。天塩から苫小牧FTまでの区間、雨の中を6時間くらい走行したのですが防水は全くダメでした。本降りになって30分もしないうちに下着へ浸水… もちろんファスナーやウエスト周りはきちんと閉めた状態で。ネット上の口こみでは「防水は完璧」と好評だったのに残念な思いをしたものです。それに比べて上に着ていたBMWストリートガードスーツは10年も使っているのに全く浸水しませんでしたね。やっぱりBMWの「スーツ」と名の付くウェアは本当にすごいです。

おっと、話が脱線してきたので、今回はこの辺で。

ワークマン バイカーズBR002 レインウェアーの使用インプレッションでした!!

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マニュアル露出に挑戦したい人へ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ツーリングのベストシーズンをいかがお過ごしでしょうか?東京の人もGOTOの対象になりツーリングで宿を使う人にはいいですね。ニュースによると高級なお宿の方がお得感があるので人気なのだとか。私も一度はツーリングで高級なお宿に泊まってみたいです。

ところでつい先日のことです。私のInstagramに海外の女性からコメントがありました。聞くとアメリカ人でイエメンの内戦地で活躍している米軍兵だとか…写真もセクシーな姿でジムにいるところや迷彩服で装甲車に乗っているようなものが…。どれもそれっぽいのがアップされているのですが、どこにもバイクや写真といった私の趣味との共通点がありません・・・。

そんな人がなぜ日本の私に??これ国際ロマンス詐欺っていうらしいです。やり取りを続けて親密なっていけば、やがて「私の家族が日本で家を建てるので手続きに必要なお金を立て替えてくれ」といったお金の話に発展します。嫌ですねぇ~こんなのばっかりで。皆さまもお気をつけください。

詐欺とそうでない人を見分けるポイントは共通点ですね。自分の趣味や好きなモノ、ライフスタイルなどSNSに挙げていることに対して相手にも共通点があるか?それと自分のPOSTに関心をもってくれているか?もポイントです。こちらの写真にまったく感想やリアクションなく一方的に「友達になろう」みたいな輩は怪しいです。これってリアルな人間関係にも言えますけどね。




さて今回はカメラの操作において露出を自分で決める「マニュアル露出」について書いてみたいと思います。マニュアル露出と聞くとプロとかカメラ上級者の域というイメージで敷居が高いと感じている人も多いかもしれません。ベテランの人でも夜景や星空の時しか使わない、なんて方も多いのではと思います。

新潟県佐渡市

多くのカメラに搭載されているAモード(絞り優先)、Tモード(シャッター速度優先)は写真の明るさを決める露出はカメラのAE(自動測光機能)にお任せです。自動測光した結果を受けて撮影者が露出補正を入れるのが多くの人がやっている手法だと思います。

一方でMモード(マニュアル露出)は絞りもシャッター速度も自分の任意で決めるので最初の基準がありません。景色の明るさを受けて絞りとシャッター速度の相互関係を加味し、数値を頭に浮かべなければいけません。おっここはF11の1/200でいこう!といった具合に。

「それはオイラには無理!」「アタシには一生できる気がしない」なんて言わないでくださいね。簡単なやり方があるのでご説明します。




まずはISO感度/F16の法則を使え

ISO感度/F16の法則をご存じでしょうか?ベテランの方でしたら「またずいぶん古い話を引っ張ってきたな!」とお思いになるでしょう。それくらい昔から言われている屋外撮影においての基本露出なのです。

地球上にいる限り、太陽との距離関係はどこに居ても同じなので明るさは一緒という考えです。絞りをF16に設定したらシャッター速度はその時のISO感度と同じ、例えばISO100なら1/100にすれば間違いないですよ!という意味です。

もちろん日中の屋外撮影で晴天であり、且つ太陽が雲に隠れていない時です。

何だか嘘みたいな話ですがNASAが国際宇宙ステーションから地球の様子を写真にするときにISO200 1/200 F16で撮る事、と言っているくらいですから信用して大丈夫です。冒頭の詐欺の話とは違います。

写真は光をとらえるもの・・・と同時に「撮影」という字の通り影を撮るものでもあります。よってART写真であれば光と影の様子を理想的にとらえた露出を目指したいところです。しかし評価測光はどうしても画面全体を平均で評価しパラメーターに基づいて決めるので説明的な露出になってしまい、光と影の様子を…なんて考えてもくれません。

ISO感度/F16で撮ると1/3か2/3段ほどアンダーじゃない?という写真が撮れます。そこですぐに露出を変えずに構図を再考してみましょう。その露出で撮るにはどう構図したら良いか?です。くどいですがもう一度「光をとらえ影の様子を撮る」の言葉を思い出すのです。当初は被写体を見て構図を考えたと思いますが、ここでは光と影を注視してもう一度、構図を練るのです。

言葉ではよく分かりませんが上の写真を見ていただければ意味がお分かり頂けると思います。光の存在を影を意識して撮るだけで、こんなに美しくなるものです。これが評価測光だと説明的な露出になってしまい光の美しさが出ないのです。




ISO感度/F16を身に付けたらそれを基準に徐々に露出の感覚を身に着けていくと、しばらくすると脳内露出計が貴方にも備わります。それはカメラに内蔵されている露出計より少しだけアンダーになると思います。

マニュアル露出を使いこなし露出の感覚を身に付ければ大きな自信にもなります。ビンテージのフィルムカメラも使いこなせるようになりすよ!ぜひ挑戦してくださいね!

今回はこの辺で!!

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BMWパラレバーサスペンションの仕組み☆その2

BMWのリアサスペンションシステム パラレバーサスペンションについて解説していましたが、長くなったので2回に分けて解説をします。今回はその続きです。

前回のパラレバーサスペンションの解説は こちら

ファイナルのジョイント部の動き

このファイナルケースとレバーアームの間にあるジョイント部分。ここは前述したようにトルクロッドとレバーアームの長さが異なるため、サスペンションが伸びた時にトルクロッドに引っ張られて縮む動きをします。ここがなぜこの動きなのか?トルクロッドに引っ張られたからと言ってしまえばそれまでですが、何か理由があってこの動きなのだと思います。

しかし調べてみましたが、これについて詳らかにした公式情報を見つけることはできませんでした。

1つ確かな事はこの部分はにドライブシャフトのユニバーサルジョイントがあるということです。

ユニバーサルジョイントとは回転シャフトを変角できる自在継手です。R1200GSのドライブシャフトにはトランスミッション側とリアファイナルドライブ側の2か所についています。

R1200GSのドライブシャフト。両端にユニバーサルジョイント。中央の段差は長さの変化を吸収するため伸縮する仕組みになっている。




仮にレバーアームとファイナルケース部分を一本のアームだと考えてみます。加速時に僅かに残してあげたテールリフトの動きに対して、この関節は縮むので一本のアームは下側に押し付けられるような「逆への字」に曲がります。

なぜファイナル部だけがこの動きなのか?ここは私の推測なので間違いである可能性がありますが…たぶんファイナル部分はサスペンションがストロークした際にホイールの中心が上図のように垂直に近い動きをしてほしいから?ではないでしょうか。

もしくはブレーキ時にこの部分が伸びることで車体の安定や減速の効果を高めているのかもしれません(ちょっと自信ないですが)。

YouTubeで見かけた元四輪メーカーでサスペンション設計をされていた方の見解ではユニバーサルジョイントの回転をなるべく等速に近づけて低ロスを狙った結果ではないか?あるいはレバーアームを長くしてしまうとレバー比の関係でサスのスプリングレートがハードになってしまうからでは?との事でした。この情報が一番信憑性が高いですね。

ややこしいですが一言で言ってしまえば「その位置にユニバーサルジョイントがあるから」でいいと思います。

チェーンのバイクはなんで平気?

チェーンの場合はチェーン自体がパラレバーサスで言うトルクロッドと同じ働きをしてくれるのでテールリフトなどのスクワットモーションはほぼありません。チェーンの先はフロントスプロケットでそれは車体側、つまりバネ上ですから理論上はトルクロッドをフレームに固定したことと同じ役割を担うことになります。

つまりシャフトドライブに悪癖があると言うよりチェーンドライブは偶発的にトルクリアクションの問題を解決していた…という事なのですね。




他のシャフトドライブのバイクはどうしてる?

シャフトドライブを採用しているバイクは少ないとは言えR1200GS以外にもあります。XT1200Zスーパーテネレ、V-MAX、VFR1200F、ゴールドウィング、モトグッツィもそうですね。シャフトドライブの悪癖については各社が何らかの工夫で軽減させているようですが、そもそも100ps以下のオートバイでのんびり走るのなら気になるものではないと言えます。実際、スーパーテネレに試乗した時は違和感と感じるほど変な動きはありませんでしたし、加速中にリアサスペンションも問題なく動いていたと思います。

カワサキ 1400GTRのテトラレバーサスペンション

これはカワサキ 1400GTRのテトラレバーサスペンションです。ファイナル部分が分離されてリンクで可動する構造など、考え方としてはBMWのパラレバーと同じのようです。もしかしたら特許料をBMWに支払っているかもしれませんね。

それとスイングアームが長ければそもそもスクワットモーメントは無いというのもあります。BMWの公式の説明にパラレバーサスペンションと同等の効果をスイングアームサスペンションで得るには1.4mの長さにする…とありました。BMWの新型車でR18という1802㏄のボクサーツインを搭載した凄いバイクが発売されましたが、あれは超ロングホイールベースなのでパラレバーにする必要はないようですね。ぱっと見、リアサスペンションはハーレーのソフテイルに似ているようですが。

R18の祖先といえるR1200C これくらいアームが長ければパラレバーはいらない

逆に考えるとR1200GSのように走行性能を重視したモデルではホイールベースやレバーアームの長さをやたら長くする訳にはいかないので、テールリフト問題はパラレバーサスペンションで解決しショートホイールベース化を実現した…という事なのだと思います。

なぜBMWはパラレバーにこだわっているか?

これはフロントのテレレバーと同じ理由になると思います。

フロントのテレレバーサスペンションはブレーキングによるノーズダイブを抑え車体を安定させること、フォークの中心にAアームが固定されることで高剛性になり伸縮がスムーズであること。すなわちブレーキング中にギャップを通過してもサスペンションは良く動く、これが最大のメリットですよね。

リアのパラレバーサスペンションも全く同じです。加速中にテールリフトの力に邪魔されることなく、リアサスペンションはリア荷重や路面追従に本来の力を発揮できる。同時に減速時はリアを少し沈めて車体の安定化を狙っているのですね。

とにかくBMWはサスペンションに良い仕事をしてもらい、車体の姿勢を安定させたいのですね。

リアホイールの着脱も容易でメンテナンス性は良好です

BMWの走りが良い理由はテレレバーサス、パラレバーサスの両者が連携的に機能してサスペンションが「路面追従性」という本来の役割に集中できるからなのですね。

路面にギャップや起伏があるのはストリートの話でニュル北コースなどを除いてサーキットは基本は平らな路面です。だからサーキットではその機構のメリットを発揮しにくいですが、BMWは元々はツーリングバイクの専門メーカーな訳ですから、ライダーが旅をする様々な路面状況を想定しているのですね。

サーキットでのパフォーマンスを追求しているメーカーとは思想が違うと言えます。

複雑な機構を作ってまでシャフトドライブにこだわる理由

BMWがシャフトドライブ機構にこだわる理由は高い耐久性とメンテナンスフリー(に近い)ことの2点だと思います。

小さな島国と違ってヨーロッパや欧米では10万、20万kmと走行距離を重ねて走るのが普通なのでしょうからね。

かく言う私の経験も北海道ツーリングなどのロングツーリングではシャフトドライブ機構は本当に有難く感じたものです。旅先でチェーンのメンテは煩わしいですし、切れた、外れたなんていうトラブルも珍しくはないですからね。

サーキットを走るコンペティションマシーンならチェーンドライブが有利ですがツーリングに使うバイクならシャフトがいいです。




ドライブシャフトのトルクリアクション

ここまでのクドい解説でBMWのパラレバーサスペンションは加減速で後輪から発生するトルクリアクションを軽減するためのもの…とご理解いただけたと思います。次に混同されやすいシャフトからのトルクリアクションについて付言しておきます。

BMWのバイクを古くから知る人は右コーナーと左コーナーで特性が違う、アクセルを開けると右に傾き閉じると左に傾く…そんなお話をする方がおられます。R1200GSも空ぶかしすれば車体が左右に揺れますが右コーナー、左コーナーで違いが出ることはありません。これはOHV世代の古いBMWの話でシャフトドライブ機構から発するトルクリアクションの影響です。

現代のBMWはクランクシャフトの回転とドライブシャフトの回転は逆になってトルクリアクションを相殺しているので、このような現象は体感できない程度に僅かです。もしクランクシャフトもドライブシャフトも同一方向に回転していたらリアファイナルを支持する部分からシャフト回転のトルクリアクションが発生し、レバーアームが捩じられて支持部が渋くなりサスペンションがスムースに可動しないと思います。

ただし私のR1200GSのように空冷モデルは乾式単盤クラッチの大きなクラッチカバーとフライホイールが回転することで発生するトルクリアクションは大きいので、このクラッチ機構によるトルクリアクションは確かに発生するのが体感できます。

一方、ヘッドが水冷化された現在のR1200GS、R1250GSは通常のバイクと同様の湿式多版クラッチなので小型化され、なおかつクラッチが既にクランクシャフトとギアを介して逆回転しているのでトルクリアクションによる揺れ、ジャイロ効果は無いようです。モデルチェンジを経て良く言えばクセが無くなった、悪く言えばジャイロ効果を失った…何れにしても個性を失ったのは確かですね。

…これらの話は全てシャフト機構やクラッチ機構から出るトルクリアクションの話なので今回のパラレバー機構の話とは関係ないです。

まとめ

・通常、シャフトドライブはチェーンドライブのように後輪から発するトルクリアクション打ち消すことができない。

・パラレバーサスペンションはトルクリアクションから発生する「テールリフト」を軽減させる

・テールリフトを軽減したい真の理由はリアサスペンションに良く動いてほしいから

・ピッチングモーションを調整する目的で完全にはテールリフトを消してはいない

・フロントのテレレバーとの連携で加減速時の車体安定をはかっている

いかがでしたか…??

BMWの独創的なサスペンション機構について今回のように改めて考察すると、本当によく出来たものだなと異国のエンジニアに尊敬の念を禁じえないですね。車やバイクなどの工業製品は技術や研究が成熟の域に達してくると、異なるメーカーであっても似たような製品が出来上がる傾向があります。日本のバイク4メーカーで例えるとスーパースポーツ系がその最たるです。車メーカーもSUVやコンパクトカーなどマーケットに合わせた開発をすると似たような車ばかりになります。BMWが作る独創的な機構の数々はそんな工業製品界へのある種のアンチテーゼでもあるかのようですね。

しかしテレレバーやパラレバーサスペンションは利点ばかりとは言えません。前述した通りサーキットを走る分にはバネ下が重いことやスプロケットの歯数でギア比の微調ができない…などのデメもある訳です。何よりライディングテクニックを学びたい人にとってピッチングモーションの少なさは全く練習になりません。

教習車にしたいほど乗りやすいR1200GSですが、実際に大型バイクビギナーがいきなりR1200GSに乗って峠で調子よくトバすと転倒します。破綻する前兆がインフォメーションとしてライダーに伝わってこないからです。安定性の高いものが破綻する瞬間は恐ろしいものです。この辺をよく考えてBMWは確かに速いけどコーナーを攻めない!ことが大事です。大人のバイクなのですからね。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

私の説明…どうでしたかね。多くの方が難しい、理解できない、としている事を分かりやすく説明する能力。最近私がトレーニングしていることなので、今回のパラレバーサスペンションの説明は絶好のネタでした。

しかし果たして分かりやすい説明だったかどうかは私自身には分かりませんけどね。いつものように長文になっちゃったし…

分かったような分からんような…という方、ぜひいちどR1200GSに乗ってみてください。乗れば絶対分かります!BMWがオートバイ業界に新たななカテゴリー「アドベンチャーバイク」を打ち立てたR1200GSという金字塔。個人的にはアドベンチャーバイクと呼ぶよりオフロード版グランツーリズモを意味する単語が良いのにな…と思います。グランツーリズモをドイツではグランツーリズムヴァーゲン(Grand-Tourisme-Wagen)と言うらしいです。オールロードGT…なんてどうでしょう?ダサいか。

BMW R1200GS パラレバーサスペンションの仕組みでした!!!

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BMWのパラレバーサスペンションの仕組み☆R1200GSパラレバーの良さ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、10月のベストシーズンを楽しまれていますか?ここ最近になって改めて感じたのですがR1200GSをはじめとするアドベンチャーバイクは以前にも増して人気カテゴリーのようですね。

国産バイクから乗り換える人、大型免許を取得してアドベンチャーバイクを狙っている人、驚いたのはハーレーから買い替えの人も少なくないようですね。それほどまでに現代のライダーを魅了するアドベンチャーバイク。きっと多くのライダーが従来のツアラーではなく高いスポーツ性を持った「道を選ばないスポーツツアラー」に魅力を感じているのかもしれませんね。

そんなアドベンチャーバイクブームの火つけ役であるBMW R1200GS。YouTubeやブログ、SNSなどで色々と調べておられる方も多いようです。当ブログのアクセス解析もR1200GSに関わるクエリが非常に多いです。R1200GSはボクサーツインエンジンなど独創的な機構が多いのでその仕組みやメーカーの思想などに興味を持つ方も多いようですね。

2008’ 中期型SOHCヘッド 空油冷R1200GS

そんなネット上の情報でちょっと気になる事を見かけました。それはパラレバーサスペンションの意味が分からない、パラレバーサスを納得できるまで詳細に解説している情報を見かけない…といったものでした。

確かにフロントのテレレバーサスペンションに比較してリアのパラレバーサスペンションは見ただけでは機構も目的もよく分からないですよね。簡単に言ってしまえばシャフトドライブ機構をサスアームに内包させたリンク式のリアサスペンションシステムです。

シャフトドライブ機構の話に登場するユニバーサルジョイントやらベベルギアやらクラウンベアリングやら・・・これらの単語は4輪の設計者には馴染みのものですがバイク専門の人にとってはチンプンカンプン(おじさん用語でしょうか?)なのも多くの人が理解できない要因だと思います。

 

そこで…R1200GSを12年乗っている一ユーザーとして、この問題を黙ってみているわけにもいきません。上手に説明できるか分かりませんが究極のツーリング写真流にBMWのパラレバーサスペンションについて解説を作ってみたいと思います!がんばります!

なおBMWではドライブシャフトのことを「カルダンシャフト」と言いますが以下の説明では便宜上「ドライブシャフト」と書いていきます。

BMWリアサスペンション機構 パラレバーサス

パラレバーサスペンションの各部の名称

ネットの情報やメーカーの説明ではBMWパラレバーサスペンションの説明は次のように書かれています。

シャフトドライブ機構特有のテールリフト現象を打ち消すためにファイナルケースにトルクロッドを取り付けフレームに接続させたもの。

・・・とあります。確かにこれだけの説明では仕組みも存在目的もよく分からないですね。多くのライダーはチェーン駆動のバイクしか乗ったことがない訳ですし、トルクロッドと言えばよくドラムブレーキのバイクに付いているアレですよね?テールリフトって何じゃい??果たしてどういう意味なのでしょうか??

シャフトドライブにはクセがある???

R1200GSのようなシャフトドライブ機構のバイクに限らず、全てのオートバイも車も駆動輪からはトルクリアクションという力が加減速時に車体側に発生します。このトルクリアクションは何らかの手段で解消しないとサスペンションの働きや乗り心地に影響するものです。

車の場合はデファレンシャルメンバーやサスペンションにトルクリアクションを吸収する機構を設けていますし、チェーン駆動のバイクの場合は後述に詳細を書きますがチェーン自体がトルクリアクションを解消する役割があります。

しかしオートバイの駆動システムをシャフトドライブにすると、別途トルクリアクションを解消するシステムを設けるかスイングアームを長くしない限りトルクリアクションが発生し、結果テールリフト現象が起こるのです。

昔のシャフト駆動である丸正ライラックのR92やBMWのOHV世代以前のモデルなどは後輪から発生するトルクリアクションの問題については未対応だった…と言うのが適切と言えそうです。もちろんドライブシャフト自体が回転することによるトルクリアクションも発生するので確かにクセはありますが、こちらはR1200GSの場合、エンジンのクランクシャフトと逆回転の関係なので打ち消し合って僅かとなります。

ドライブシャフトから発生するトルクリアクションと後輪から発生する加減速時のトルクリアクションは別なのですが、これが混同されてしまうのが「シャフトドライブはクセがある」と思われる原因かもしれません。

パラレバーサスペンションが対処するトルクリアクションはあくまで加減速時に後輪から発生する方のトルクリアクションです。

コトの根源を辿るとシャフトドライブ機構をサスペンションアームに内包することで発生する問題を如何にして解決しましょうか?という話なのです。もしドライブシャフトをサスペンションアーム内ではなく別の方角からアプローチしてあげれば、シャフトがトルクロッドの役割もしてくれるのでテールリフト現象に悩む必要などないのです。

むかし…確かロータスだったと思うのですがヨーロッパS1のプロト?でサスペンションアーム内にドライブシャフトを組み込んだシステムを試作したそうです。しかし実際にはシャフトの回転から発するトルクリアクションがサスペンションを動かなくさせてしまい失敗に終わったとか。

トルクリアクションとは?

回転するもの、とくに加速度的に回転するものを保持する部分は回転方向とは逆の方向へ力が作用するものです。ポリッシャーを使ったことのある人なら分かると思いますが回転方向とは逆の方へしっかり力を入れておかないとポリッシャーをホールドできないですよね。

ポリッシャーをしっかりホールドする場合、回転方向とは逆方向に力を入れる。




もう一つ例え話をすると車のボンネットを開けてエンジンをかけると、始動する瞬間はエンジン本体が大きく揺れますよね。あれは止まっていたクランクシャフトが回転を始める時に発生するトルクリアクションです。アクセルを空ぶかしすると回転上昇時と回転下降時で動く方向が逆になるのが確認できます。RX-7のようなロータリエンジンはかなり大きく揺れます。

BMWが説明している<テールリフト現象>が発生する仕組みはこのトルクリアクションに由来します。バイクは加速するときに後輪の回転エネルギーが加速度的に発生し、それに伴い後輪の回転とは逆転方向にトルクリアクションが発生します。

加速時に後輪の回転方向とは逆転方向にトルクリアクションが発生する。

このようにリアアクスルの中心を台風の目のようにして逆回転方向にトルクリアクションが発生します。学生の頃、物理の先生が「力は目には見えない」と言っていたのを思い出します。

逆回転方向のトルクリアクションは車体へ伝わりテールリフト現象となる

その力はサスアームを介して車体へ伝わり、それが車体の後部を持ち上げるスクワットモーメントに変化します。本来、加速中ならGを受け止めて縮んでほしいリアサスペンションですが逆に伸びます。これがテールリフト現象です。

減速の場合はこの逆になります。

なぜテールリフトしちゃダメなの?

なぜテールリフトがいけないのか?多くのネット情報ではこの部分の説明が抜けています。アクセルのオンオフでリアが跳ねるようで違和感だとか色々と書かれていますが、本当の理由はリアサスペンションの仕事を妨げるからです。

リアサスペンションの仕事とは…

1.加速Gを受けて沈み込みタイヤを潰してトラクションを生む

2.路面のギャップ等で跳ねないようタイヤに路面を追従させる

これらサスペンションの仕事「縮みたい!!」をテールリフトが邪魔してしまうのですね。

具体的な現象を説明すると加速中にテールリフトが発生しているとサスペンションが沈まずトラクションが抜けてタイヤが空転(R1200GSのASCが作動すれば空転はしませんが)。または加速中に路面のギャップを通過すれば跳ねてガツンという嫌なインパクトが車体に入力される…などが起こりえます。

パラレバーサスペンションの仕組み

平行四辺形というよりは台形に近いですが

後輪の回転方向とは逆回転に発生するトルクリアクション。これがアーム伝いに車体に入り後部を持ち上げるのがテールリフト。ならば逆回転モーメントをファイナルケース付近で食い止めてやろう!ということでファイナルケースにトルクロッドを取り付け、その行く先を車体側フレーム(バネ上)に接続し平行四辺形を描くようなリンクを作ったのがパラレバーの基本機構です。

torque とはねじれモーメント、物体を回転させる力、などを意味しますが車軸から発する回転モーメントを支える軸、という意味でトルクロッドですね。トラックのリーフスプリングサスなどにはマストで付いています。

パラレバーという名称はおそらくparallel(平行)レバーストラットの略称だと思うのですが構造的には平行四辺形の位置関係を保持して動くというところがポイントなのですね。




トルクロッドの役割

トルクリアクションは赤い部分で消費されオレンジの部分は僅かとなる。

トルクロッドをフレームに繋いでいる右上のポイントをAとしましょう。

リアアクスル付近を台風の目として発生する逆回転モーメントはトルクロッドがAポイント後方に引っ張るだけのエネルギーとして消費されるのです。加速中、トルクロッドは運動会の綱引きのような状態でファイナルケース側とAポイントで引き合う作用があり、ここでトルクモーメントの大半が消費されるという理屈だと思います。

四輪のダブルウィッシュボーンとは目的が違う

この平行四辺形のような機構をみて四輪車のサスペンション機構であるダブルウィッシュボーンを思い出す人も多いと思います。確かに動きだけを見れば酷似していますがダブルウィッシュボーンとパラレバーでは目的が違います。ダブルウィッシュボーンはサスストロークした際のキャンバー角などのアライメント変化を最小限にすること、サスペンション剛性を高めることが目的でアンチスクワット効果は多少はあるようですがメインの目的ではありません。

他のバイクのトルクロッドと何が違う?

ドラムブレーキのバイクに付いているトルクロッドは主たる目的はブレーキパネルが万一回転してしまわないよう支えることです。ディスクブレーキのオートバイでもトルクロッドを装着しているものはありますが、その大半はブレーキキャリパーとフレームを繋ぐもので、ブレーキ時に発生するトルクリアクションをサスアームになるべく伝えないようにしているものです。

BMWのパラレバーサスペンションは駆動力によって発生するトルクリアクションを抑えるものです。理屈は同じですが付いている目的が違っているのですね。

完全にテールリフトを消している訳ではない

ここ、重要なポイントです。実は4ポイントをリンクで繋いだパラレバー機構は平行四辺形を描いていると書きましたが、実際は2辺は平行ではないし長さも微妙に違っているので台形と呼んだ方が適切です。完全な平行四辺形を作ればテールリフトをゼロにできますがBMWは何故そうしなかったのでしょうか。これには恐らく2つの理由があります。

1つ目は加速時のテールリフト現象を完全に消すと、リアが沈み過ぎて昔のマッハ3みたいに前輪が浮いてしまうから。

2つ目は加速時のテールリフト現象は減速時は沈む方向に作用するのでブレーキ時の姿勢安定を狙ったものだと推察されます。

今から12年前、私がR1200GSを購入したばかりの出来事です。脇道から全く確認をせず曲がってきた車がいました。もう衝突は免れないと思いましたが出来る最大限のブレーキングをしたところR1200GSは全く姿勢を崩さず何事も無かったように減速し止まりました。その時、車体がリアごと水平に沈んでいくような動きで極めて安定していて感動したものでした。

ちょっと長くなってしまったので次回の投稿に続きます・・・

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