崇高を目撃したら水平を壊せ<上級>ツーリング写真

クリスマスですね。日本は外国の文化も取り入れてお祝いするのが好きですが、それは日本人がお祭り好きだからでしょうか。私も今の季節、街中がクリスマス一色になると、不思議と幸せな気分になるので、クリスマスが大好きです。しかしクリスマスやハロウィンはやるのに春節や国慶節はなぜやらないのでしょうね。

さて今回は久しぶりの<上級>ツーリング写真の解説でございます。写真とは美しい景色、感動的な何か、ストーリーを感じる1枚など、いろいろあります。これらは鑑賞者が写真を見た後に美しいものを見せてもらった、感動して励みをもらったなどポジティブな気分になるものですよね。

今回はそんな美しい写真とは逆に、恐怖、不気味さ、不安、崇高さなどを表現したツーリング写真としては極めて少数派な作品のご紹介です。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F2.8 3.2SEC ISO1000

上の作例をご覧ください。割と最近の投稿にも使った北海道 襟裳岬の近くにある百人浜でのワンカットです。以前にアップした写真とは別カットですが、すこし撮影時間が異なるだけで空の表情が全く違い、こちらは薄雲に隠れた満月のハイライトと、一部がブラックホールのように穴の空いた様子が印象的です。




地上と空の露出が合わずLightroomを使ってそれぞれを調整しています。雲の不気味さを強調させるため、わずかですが覆い焼で調整を施しています。海岸の見える原野の中、一直線にのびる道の先には、夢のような世界や希望はなく、地の果てへ続く暗黒の道とでも表現しましょうか。

ここで注目していただきたいポイントは水平線が大きく傾いていることです。通常、風景写真では水平線や地平線は精度よく水平にするのが基本です。人間の目は案外と正確なもので、わずか2~3度の傾きであっても気になってしまうものです。

水平方向の線が精度よく出ていれば画面内に抜群の安定感をもたらせることができます。安定感は安心感。しかしここでは敢えての逆転発想です。意図的に水平を無視して斜めにし、鑑賞者へ不安感を煽ってみましょう。

デザインの要素で斜めの線は動き、不安定を与えます。

いま考えてみると、この写真はもう少し斜めに傾けても良かったかな?とも感じます。というのも道路の白線が悪い意味で画面内に安定を与えてしまったから。せっかく水平線を無視して傾けたのに、道路の線がたまたま安定した角度で収まったのですね。




前回の写真と違い、こちらはライダーの姿がありませんが、もしもう少し斜めにできたなら、鑑賞者はまるでフラフラとして倒れてしまう寸前のライダーの視線を連想するでしょう。

印象的な写真とは時として恐怖、不安、不気味さを表現するのも良いものです。ただ、いつもいつもこのような写真ではいけませんが。例えばあなたが個展を開催したとして、このような作品を10作ほど並べたとしましょう。鑑賞者はあなたのギャラリーを後にするころ、ぐったりしているでしょう。戦場写真展のように何かのコンセプトがあるなら別ですが。

美しい夕陽、色鮮やかな草花、楽しそうなポートレート、ダイナミックな景観などの写真と織り交ぜて、こういった崇高な作品を組写真にすると、山あり谷ありの旅の世界を題材にした写真展ができるかもしれませんね。

今回は少々マニアックではありましたが旅とは時として過酷であることを表現するのに、こんな写真も良いのではないでしょうか?というお話でした。

それでは皆さん~素敵なクリスマスをお過ごしください!





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↓↓↓撮影地↓↓↓

時として不気味さや崇高さを表現しましょう、なんて言いましたが撮影地は北海道屈指の心霊スポットで本当に夜に行くと不気味です。昼間に走る分には黄金道路では最も風景明媚な場所と言って良さそうですけどね。

超絶景!究極の野営地

EOS1Dx + EF24-70mmF2.8L F4.5 1/400 ISO100

 

旅、キャンプ、なまじ経験を重ねると、ロケーションにやたら高い要求をしてしまう。その結果がこれだ。

野宿なんて人に大きな声で言えないのかもしれない。ましてやネットで場所を公開することなどもできない。

でもその秘密感がたまらない。

旅先で本能的に野営地を探すのも最高に楽しい。

安全面、モラル、自然への意識など、あらゆる面で配慮が必要だし難しい。

それでも原始的な夜の明かし方が大好きだ。

誰にもお勧めはできないけど、でも多くの人に理解してほしい。

野宿の素晴しさ。

 





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旅を初体験したあの夏<私の旅>ツーリング写真

旅人としても写真家としても、さほど長いキャリアではありません。

はじめてのキャンプツーリングは2004年の夏。はじめて行く北海道ツーリングがデビューでした。

それまでは10代のころは、いわゆるレプリカブームの波にいて、VFR400Rで峠小僧、それ以降はスーパーシェルパ、ジェベル、セローなどで千葉の林道を少々楽しむ程度。ツーリングと言っても関東圏内からは出ず、温泉やグルメを楽しんで帰ってくるだけの平凡なライダーでした。

写真なんか、ほぼ無関心で1日中ひたすらバイクで走っては、うまく攻略できない林道があれば何度も往復して練習したり、改造パーツを装着したり性能のよいタイヤに替えたりと、とにかく関心の対象はバイクと乗る事だけでした。

何がきっかけか失念しましたが、BMWのバイクに興味がわいて何気にバイク屋さんに行ってもらってきたカタログがR1150GSアドベンチャーでした。そのカタログには旅を超えた冒険の世界が、美しい写真とともに紹介されていました。

おそらく、それくらいの時期に旅への想いがふつふつと育まれたのかと、今では思います。

やがてBMW F650GS Dakarを購入し遠くへツーリングするようになりました。このバイクを手に入れた翌年の夏に、北海道へツーリングに行ってみよう!どうせ行くならキャンプで行こう!と決意したのでした。

ネットでテントやら寝袋やら、あれこれ調べて一通り揃えた道具を実際にバイクに積載して、家の近所を試運転したのを、今でも鮮明に覚えています。

そうだ!どうせ北海道に行くならカメラも買おう。最初は携行に便利な普通のコンデジで良いだろうと思ったけど、どうせなら素晴しい写真が撮ってみたいな、と思い少し高級なFuji Fine PIX S602というカメラを買いました。カメラの知識など何も無かったけど、レンズが大きくて何となく良いカメラに見えたのです。

Fine PIX S602 F6.3 1/420 露出補正-1/3




この写真が今から13年前の夏にS602で撮った写真です。宗谷国道のどこか。予定通りに移動できず時間が押していてキャンプ場に到達できず焦っていました。今考えれば6日間の北海道ツーリングで、綿密に予定を立てるなんて愚かなことです。

しかし、この状況で写真を撮る余裕のあった当時の私を褒め称えたいです!

実は元画像はこんな風にシャドウ部分が写っていませんが、つい最近になってこの写真をLightroomで焼き直してみたのです。するとどうでしょう。まるで当時の自分が1枚の写真の中で再び走り始めたような錯覚を覚えました。平凡な構図ですが私にとって思い入れの深い写真です。

この後、さらに予定通りにはいかず、地図とにらめっこしながら本能に従い進路をきめて走りました。このあたりが私が普通のツーリングライダーから旅人に変わった境界だと感じます。

予定通りいかず、道に迷い、日も暮れかけたとき地元の人に道を尋ねたら凄く親切にしてくださった。キャンプ場についたらオーナーさんが「心配して待っていた」と言ってくださった。日常では滅多にふれる事のない人の温かみと、それを素直に受け入れる自分を発見しました。

晴れている中を走っていたのに、長いトンネルを抜けるとドシャ降りの大雨。何もない北海道の山の中、レインウェアーを着て走り続けるしかありませんでした。体も冷え切って少しずつ冷たい雨が下着まで染みてくる。苦行としか感じず「もう帰りたい」という気持ちが出てきたころ、対向から1台の自転車に乗った少年が明るく笑いながら私に手を振ってきました。荷物満載で顔は真っ黒に日焼けしたその笑顔に励まされ、こちらからも精一杯の励ましの手を振りました。

雨の長時間走行をしたのも初めての経験でした。夕方、キャンプ場に着くころには雨は止んでいましたがパッキングの甘い初心者にありがちなトラブルが発生。寝袋が濡れてしまった!でもまあ、8月のお盆休み。寝袋なしでも寝れるだろう、と思い夕食を済ませて床に就くと深夜には耐え難い寒さが私のテントを襲いました。たまらずキャンプ場のトイレに逃げ込むと、8月なのに石油ストーブがついていて、その温もりがありがたく感じたものです。

・・・それ以降は旅の虜になり、バイクにキャンプ道具を積載して日本中を旅することになりました。旅を繰り返すうち、最初はただの記録として撮っていた写真が、自然とクオリティが上がっていき、人に見せたときの反応がたまらなく喜びに感じたものです。

旅、オートバイ、写真、これらの関係性はこういった自分個人の中にある、旅人が育まれていくプロセスと共に成熟されていくのでは?とつい最近になって考えるようになりました。

旅、オートバイ、写真。あなたも当ブログと一緒に、この謎を解明していきませんか?

 





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導線効果と視線誘導<中級>ツーリング写真

寒いですね!私は年内にもう一度、キャンプツーリングに行く予定なのですが、聞くところによると最近は薪ストーブブームのせいで、真冬のキャンプ場でもファミリーの姿が増えたらしいですね。

夏のシーズンと違い静かに過ごせるのが冬キャンプのメリットですが、冬でもキャンプ場が賑やかとなると、また野宿地を探すしかなさそうです。毎年、お正月休みはキャンプ場と決めていたのに困ったものです。いくら野宿が好きでも野宿で新年を迎えるのは何となく気分がのらないんですよね。

さて今回は<中級>ツーリング写真 デザインの要素にある「線」の導線効果のお話です。

RICHO GR F4 1/640

風景の中には地面と建物の境界、海や湖などの水平線、道やガードレールなど様々な線の要素が存在しています。線は主に水平方向であれば安定感、垂直方向であれば力強さ、斜め方向であれば動きを表現できます。

写真の鑑賞者は写真を見た時に無意識に画面内で視線を上下左右に走らせています。写真の作者は導線を巧みに使って鑑賞者の視線をいかに心地よく誘導させるか、あるいは作品の意図に合わせて被写体同士を関連付ける導線を考えると、より良い秀作になりえます。

この作例をご覧ください。古びれた漁師さんの番屋でしょうか。何度もペンキを塗って補修した様子が印象的です。漁港はこういったカラフルな被写体が多く存在するから楽しいです。

私はこのとき番屋と通路の境界になる線を利用し、奥行きある構図を作りました。そしてその導線の先には被写体になるバイクを配置。導線を利用した構図作りは導線が被写体と接続されていないと、ほとんど効果がないです。




導線以外の写真の解説です。デザインの要素として色ですが青、黄土色、水色、緑と扉が鮮やかにペンキで塗られています。これらが地面などの中性色とコントラストを生んでいます。導線に使った線は写真に奥行きを強く与える目的で、画面の角から入れてハイアングルで撮りました。

次に構図です。被写体の役割ですが、良き脇役として手前の錆びたタイヤ、通路の途中にある錨が良い仕事をしています。漁港は色々な物があるので、ゴチャゴチャした構図になりやすいため注意が必要です。コツは地面など意図的に何もない場所を探して、それを有効なスペースとして画面内に構成することです。このスペースの使い方は漁港シーンに限らず、多くの撮影シーンで有効です。スペースと被写体エリアの割合は半々ではなく1:1.5や出来れば黄金比を狙うと良いです。

その他、この作例の場合はリコーGRなので、あまりボケない特性のカメラなのでF4で撮影していますが、導線効果を狙う画面作りでは線全体がシャープに写るよう絞りこんで撮りましょう。

私の解説を見ていると「ずいぶん理屈っぽい世界だなぁ」と感じられませんでしたか?「もっと目の前の景色を感じたままに撮ればいいのに」とか思いませんか?感じたままに撮る、は私も大賛成なのですが、残念ながらそれが許されるのは、かなり優秀な写真家の方だけなんだと思います。

黄金比1:1.618 フィボナッチ螺旋を用いた構図  タイサンボクの花

写真に限らずあらゆる芸術を勉強すると、こういった理論じみた話や黄金比などの数字がよく出てきます。私は子供の頃から数字、数学が大の苦手で、写真芸術はそういった数学の世界と真逆の世界と思って好んでいたのですが、勉強するほど数学と切っても切れない世界と知り愕然としました。

直感的に良いなと思った写真や絵画には、かならず人間が心地よいと思える数学的な比率などが存在しているのです。それに加え、今回ご紹介したような導線効果は鑑賞者を心理的に楽しませる要素であり、数学だけでなく心理学のようなものまで絡んできて、極めようと研究するほど理詰めが待っているのです。

こういった理論的な考えを、何もかも捨てて「感じたままに撮った傑作」というのをいつか生み出してみたいものですが!

 





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漁港での撮影は漁師さん、地元の方、釣り人のご迷惑ご心配をおかけしないよう最大限のご配慮を!

基本的な光の使い方 逆光編<初級>ツーリング写真

いよいよ年の瀬ですね。

みなさんお仕事の方もかなり忙しいのではないでしょうか。年の瀬とはその年の終りが迫り、忙しくなるという意味だそうですね。つまり年末でも暇な人は使わない言葉・・・。

私の職場はクリスマスやお正月の飾り付けがある位で、とくに忙しくはなりません。ただし期末の3月が忙しいですが。

さて今回は<初級>ツーリング写真の基本的な光の使い方 逆光編です。

前回の斜光編、 と順光編は理解できましたか?

「基本的な」とつけていますが、写真において光の使い方なんて、あまりに多岐にわたり永遠のテーマとも言って良いディープな世界です。私もいまだに「こんな光の使い方があるんだ!」と発見、感動することがあります。

逆光と聞くと綺麗に撮れない、逆光で撮ってはいけない、と思っている方が多いですが大変な間違いですので、今回の投稿を見て逆光の素晴しさを覚えてくださいね。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F6.3 1/60 ISO100

上の作品をご覧ください。東京湾に沈みゆく夕陽にレンズを向けてR1200GS-ADVENTUREを撮ってみた1枚です。AVモードの評価測光に対して露出補正プラス0.3です。逆光の撮影シーンでは度々露出が狂いますので前回ご紹介した露出補正をぜひマスターしてくださいね。

この作品のシーンは11月のよく晴れた日。秋から冬にかけて空気が乾燥し、空気中の水分が少ない状況では遠くの夕日は美しくなります。そして海の上の水分のみを透過するからでしょうか、この写真のように独特の赤みを発してドラマチックな光景を作ってくれました。本来は歓迎されないレンズフレア、ゴーストも個人的には演出に一役買ってくれたように感じます。




EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F1.4 1/640 ISO100

続いてこちらの作品。秋の林道でのひとこま。太陽の位置が高めの逆光シーンです。木々の葉を光が透過する様子を表現したかったので、太陽光の入射角を緻密に計算してカメラ位置を選びました。評価測光に対してプラス1ステップ補正しています。逆光の話と関係ありませんが、葉を全体的に柔らかく表現したかったので開放値F1.4を選んでいます。こんなときシグマのARTラインは「よくぞARTと名付けたな」とうなる一枚が撮れますね。逆光をうまくコントロールすると、その場所の空気感や香りまで伝わってくるよう作品が作れます。

 

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F5.6 1/160 ISO100

オマケでもう1枚の作品をご紹介。逆光はとにかく良いので大サービスです~。逆光を使う場合の1つの特徴として地上物を輝かせることが可能なこと。斜めに入ってきた光が地上物に当たり美しく反射するのです。この作品の場合は手前の草地、波の頂点が輝いています。評価測光に対して露出補正はプラス0.3ステップです。小さく写っているので、あまり効果がありませんがバイクやテントも輝きを放っているのが確認できると思います。私のストレージには有りませんでしたが、よく見かける写真としてはススキが輝いている写真、みなさんも見たことがあると思います。




いかがでしたか?順光や斜光に比べて、ドラマチックな作品をつくるのに有効な光源であるとお分かりいただけたでしょうか?

ほとんどの場合において、評価測光がイメージ通りにいかず露出補正が必要となってきます。そのためか昔から逆光は良く撮れないと誤解されますが、実は優秀な写真家ほど逆光を上手に使って作品をつくっているのです。

もちろん悪い点もあります。例えばレンズフレア、レンズゴーストが入ってしまうこと。これについては賛否ありますが、私個人としては不快に感じないフレア、ゴーストであれば「写真らしさ」として歓迎する要素と考えます。

青空を撮りたいのに・・・という要求も被写体の方が逆光だったら諦めざるえません。どうしても青空が撮りたければ、別の日に出直す以外に選択肢はないです。

順光、斜光、逆光といった太陽光という自然の光源を使っている限り、そのときの光の条件に合わせて撮影地、被写体、どのように撮るかを適宜考えねばなりません。そんなとき、優秀な写真家とは「こんな時はこうしてやろう」という撮影の引き出しが豊富にあり、逆に初心者の方はそれがないので、どうして良いか困ってしまうのです。

しかし今回の解説で順光は色鮮やかに、斜光は立体的に、逆光はドラマチックに、といった大まかな使い方が分かりましたよね?撮影現場で困ったら思い出してくださいね。そして積極的に光を利用し露出補正もしてください。

撮影の引き出しは経験とともに少しづつ増えて行きます。この辺の解説はまた別の機会にしますので、お楽しみに!!

 





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↓↓↓使用レンズ↓↓↓

SIGMA 35mmF1.4ART

私の中の標準レンズは35mm。感動的な描写を狙う単焦点。

SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

ツーリング写真で使うには飛び道具とも言える超望遠。超望遠ズームとしては軽量で小型。

 

 

基本的な光の使い方 斜光編<初級>ツーリング写真

みなさん、素敵な写真を撮られていますか?日常の生活の中で、あっと思った瞬間を見つけた時、カメラを持っていなくてもスマホで撮ってみましょう。

スマホカメラでもカメラアプリによっては露出補正ができます。露出補正ができるだけで一味違った写真が撮れますよ。ちなみに私のiphoneにはStageCam HDというのが入っています。

さて今日は<初級>ツーリング写真の基本的な光の使い方の続きです。前回は太陽を背にして撮影する順光を解説しました。今回は斜光です。

EOS1Dx + EF135mmF2L F8 1/400 ISO100




写真における光の解説と言っても、光には様々あり例えば水分を含んだ空気を望遠で圧縮した場合の光だとか、鬱蒼とした木々の間から差し込むように入る光だとか、水面を反射して下方から被写体に当たる光だとか、ここでは書ききれない程いろいろです。

とてもディープな話ですので、ここでは単純に光の向きのお話だけを、<初級>にふさわしい内容で解説します。向きも単純に逆光とか斜光とか言っても、角度の違いで全く違う写真になったりします。

この作例をご覧ください。海岸のテトラポットのすぐ近くまでバイクで入れる場所を発見しました。写真のデザインの要素でいう・規則的なパターン ・立体感を表現するのに最適な場所を見つけることができました。

当ブログで度々出てくるデザインの話。写真におけるデザインの要素とは・線 ・図形 ・色 ・立体感 ・質感 ・規則的なパターン ・ディティールなどですが、詳しくは別の機会に解説します。

この作例では全体が青、グレーと寒色系で統一された色の要素もありますが、何より印象的なのはテトラポットの規則的なパターンとその立体感でしょうか。

この写真の撮影時間は午前11時45分。割と高い位置からの太陽光ですが冬の場合は昼でも完全に真上にはなりません。これが夏だと11時から14時くらいは太陽が真上になってしまいます。画面の右手から太陽光が当たり、被写体の左側に陰が入るのがお分かりいただけますでしょうか。

斜光は被写体の立体感を強調するのに最適な光の向きです。また地面に延びる陰を使った作画や被写体の存在を強調するのにも適しています。人物に使うと厳格さや緊張感を加えることができるでしょう。バイクを主役に大きく撮る場合も、外装やパーツのディティールが強調されてカッコよくなると思いますよ。

ツーリングシーンの撮影では光源は主に太陽光です。予め狙った撮影スポットに計画的に出向くのであれば、太陽の向きをよく考え時間帯を選んでいきましょう。

日の出日の入り時刻方角マップ  便利なサイトです!

次回はいちばんドラマチックな逆光を解説しますので、お楽しみに!

↓↓↓撮影地↓↓↓




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逆転の発想!究極の影自撮り<中級>ツーリング写真

寒いですね~。

明日、休みなので海岸まで日の出を撮りに行こうか思案中ですが、日の出を狙うとなると出発は深夜で、恐怖の最低気温をマークする時間帯をバイクで走らなくてはいけません。

こういった時に写真家を突き動かすエネルギーは作品に対する情熱です。いまの自分の情熱がどれくらいなのか?こういった時に行動できるか否かで測ることができるのです。

さて今回は<中級>ツーリング写真の息抜き的な内容として、少し変わった引き出しをご紹介します。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L  F7.1  1/320  ISO100

広角レンズといえば順光で撮影するときに、つい自分の影が入っちゃった!なんて経験はありませんか??ここでは逆転の発想で自分の影を撮っちゃおう~という作画アイデアのご紹介です。

でもコレって、SNSなんか見ていると既にやっている方は結構いますよね。しかし究極のツーリング写真流に少しだけレベルの高い「究極の影自撮り」の解説をいたします!




単純に広角を使って影を撮るのは簡単です。太陽を背にして地面を撮れば良いのですから。しかしそれだけでなく、作品へ昇華させるのであればデザイン、演出、ユニークさを忘れずに加えましょう。

・デザイン  この写真の場合は「色」の要素が大きく影響を与えています。爽やかな青空(レタッチで濃い青にしない)、グレーのコンクリ地面、船体とバイクの白。これらが全体に爽やかな印象を与えています。差し色として船にあるイエローも効果ありますね。図形要素はミラーの「円」くらいでしょうか。ちなみにこのミラーは私がメーカーにいたときに、辞める直前にGS用に作ったミラーなんです。線の要素は船首部分の曲線とマストのように上にのびる線(何か分かりませんが)。

・演出  言うまでもなく影とはいえ自撮りなので、これが演出でございます。こういった影自撮りの多くは棒立ちだったり、大の字のポーズだったりと、割とワンパターンが多いですが、しっかりポージングを決めましょう。以前にご紹介したポージングの「コントラポスト」を応用したポージングで体にS字の曲線を作らせました。腕の形が分かるよう、頭部と重ならないように微調整もしましたよ。

・ユニークさ  14mmのワイドレンズは四隅付近の樽型の歪みが強いので、通常はバイクなどの人工物は近づけないよう撮影しますが、ここでは全く無視して思いっきり歪む位置にバイクを入れました。歪みがコミカルさを出して、厳ついデザインを和らげています。

順光なので露出は評価測光(カメラまかせ)で問題なさそうですが、これは油断してはいけません。真っ白な船など白っぽいものが割合として大きい画面なので、白を明るいと誤認してアンダーになりやすいシーンです。気をつけましょうね。

どうでしょう?割と簡単だし、楽しいですよ!遊びっぽい撮り方ですが、余計なものは入れない、丁寧に撮るといった基本は守りましょう!それでは、良い週末を。

 





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千葉県館山市那古船形港  ※撮影は漁業関係者、釣り人や地元の方々のご迷惑にならないように~ 爽やかに挨拶もしましょうね。

旅と写真と焚火など

EOS5D Mark2 + EF14mmF2.8L F2.8 10SEC ISO400

寒い真冬にバイクでキャンプ。

寒いから絶対に焚火はかかせない。

いや寒くなくても、いつも焚火はしているか。

写真は10年くらいのキャリアだけど、本腰入れてやったのはここ2~3年。

自分なりにも少しは上達したなという手ごたえはある。

それ以前に自分が撮っていた写真を見返せば一目瞭然だ。

しかし、つい先日それ以外に妙なことを発見した。

その当時の自分のSNSを見ると、ただ写真が下手なだけでなかったのだ。

品格を感じない文章、稚拙な単語。とにかく何もかも、いま見ると顔から火が出そうなほど恥ずかしいもの。

写真道に精進してきた。それは上達だけでなく、もしかして人間性も別のものに変わってしまったか?

そういえば久しぶりに会った知人に「むかしと変わったな」と言われた。

変わったのか???と焚火の炎に問いかけてみた。

 





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↓↓↓撮影地↓↓↓

森の雰囲気が最高に気持ちいい高級キャンプ場。高級です!千葉県君津市にあり冬の房総ツーリングの拠点に最適。腐葉土のフカフカの地面、おとぎ話の世界に迷い込んだようなファンタスティックキャンプ場だぁ!

はるかな旅路、道東難読地帯<私の旅>ツーリング写真

2017年8月

釧路市の東の外れにある無料キャンプ場 来止臥(キトウシ)野営場。

10年ぶりに訪れたお気に入りの場所は今も変わらずワイルドな絶景野営場だった。

キャンピングカーに乗って1人できた初老の方に一緒に晩飯を食おう、とお誘いを受けた。

ちょうど厚岸のスーパーで肉厚な牡蠣を大量に買ってきたは良いが、装備を軽量化して来たため炭も網も持っていなく困っていた。

ふたつ返事でOKして、キャンピングカーの前にその方の七輪を出し、夕食の時間を共に楽しむことにした。

昆布盛の来止臥(キトウシ)野営場

 

 



その方は北海道の千歳から来られていて、もう仕事は引退してゆっくりキャンピングカーの旅を楽しんでいるのだとか。

私は北海道のツーリングがちょうど10回目を数えることを告げると、道東のことについて色々と聞いてこられた。

長いこと北海道に住んでいても、道東にはほとんど来たことがないのだとか。翌日に生まれて初めて北方領土を見る予定だ!と聞いて思わず私は驚いてしまった。

 

旅の話が盛り上がるころ、七輪の上の牡蠣は程よく焼きあがり、道民の舌をもうならせる美味を味わった。

 

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F7.1 1/320 ISO100 奔幌戸(ポンポロト)集落付近

 

「道東のおすすめはどこ?」

私は迷わず北太平洋シーサイドラインだ、と答えた。

釧路市の東から海岸沿いを走る絶景ルートで、特に浜中町の周辺や難読地名のあたりが私は大好きだ。

最果て感とか地形の景観だけでなく、言葉では説明できない雰囲気が旅心を最高に刺激する場所だとも伝えた。

 

~道東の難読地名~

重蘭窮(ちぷらんけうし)  初無敵(そんてき) 入境学(にこまない) 知方学(ちっぽまない) 賤夫向(せきねっぷ) 老者舞(おしゃまっぷ) 冬窓床(ぶいま) 又飯時(またいとき) 嬰寄別(あっちょろべつ) 浦雲泊(ぽんとまり) 去来牛(さるきうし)

この旅が終わって何ヶ月か経つけど、スーパーで美味しそうな牡蠣を見ると、千歳のおじさんと過ごした夜を思い出す。

またいつか。北太平洋シーサイドライン。





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↓↓↓ 撮影地 ↓↓↓

来止臥(キトウシ)野営場 最低限の設備の無料キャンプ場 釧路市の東、昆布盛にある知る人ぞ知る場所。早朝は海に昆布漁に出る漁船が何十隻も一斉に出る。ワイルドなキャンプ場が好きだ!というベテランの旅人にお勧め。


北太平洋シーサイドライン 奔幌戸(ポンポロト)の集落付近 この場所と、すぐ近くのポロト沼の周辺も撮影スポットです。

暗闇のファインダー<私の旅>ツーリング写真

いつも究極のツーリング写真 touring-photography.comを見ていただき本当にありがとうございます。開設から一ヵ月が経過して、様々な反響をいただきました。本当に感謝の一言に尽きます。

当ブログのコンセプトに賛同して頂ける方々、私の写真を見にきて頂ける方々には沢山の励ましを頂き、それが今の原動力になっております。

ブログを開設する前はツーリング写真は、これから密かにブームがくるな?と予感しておりました。きっと数年後にはその通りになると信じています。

その反面、現時点ではまだまだ関心の無い方が多く、当ブログへアクセスしても、すぐに離脱してしまうデータも確認できました。

先日、とあるSNSのバイクグループに参加してみました。参加者数はなんと13000人以上。そこにミニギャラリー的に数点の写真を発表してみましたが「いいね」の反応は150くらい。他のツーリング情報やニューモデル情報の投稿とあまり変わりませんでした・・・。

ブログやSNSというのは難しい面もあって、私が愛車自慢や記念写真を卒業しよう!なんて言うと、そういった写真を良しとしている方々は、良い気分はしないものです。決して否定している訳ではないのですが、そう聞こえてしまうのは仕方がないですね。

多くのライダーはツーリングやバイクと過ごす時を記録しているのだから、鉄道写真のようにはならないよ!という意見があるのも実はよく分かっています。

それでも、バイクでツーリングする世界の美しさ、魅力を写真芸術として発信してみたいのです。それを見た人が「自分もバイクの免許をとって、どこかへ旅にでようかな」と思って頂ければ、それが何にも代えがたい喜びなのです。




以前、メーカーで企画開発をしていたとき、既に売れている商品の対抗を作るパターンと、いま世の中に存在しない物を作るパターンの2者がありました。私はどちらかと言うと後者を任されることが多かったのですが、今に振り返って考えてみると世の中に無いものを生み出す苦しみは孤独でありました。

いま世の中に無いものを考え出して提案すると、かならず多数から否定のバッシングを受けます。多くの人は無いものを想像(創造)することができず、いま有るものに安定や安心を求め、すがってしまうのです。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F3.2 4SEC ISO800 2017/8/9撮影 北海道 百人浜

これは今年の夏に行った北海道ツーリングでの1枚です。久しぶりに行ける北海道の大地に心躍らせ、深夜便で苫小牧港に到着後に海岸線を夜走りして襟裳岬の百人浜まで来たところです。

さすがに強風の名所だけあって、立っているのもやっとの凄まじい風でした。月明かりが明るく感じる写真ですが、実際は真っ暗です。

過酷な撮影現場に立たされ、撮るための思考回路が鈍るのを感じました。私は何を思ったか本来は液晶モニターのライブビューを使用すべきシチュエーションで、光学ファインダーをのぞいたのです。

その中はぎょっとするほどの暗闇でした。レンズキャップが装着されている真っ暗とは違い、何だか不気味な闇の世界。百人浜の精霊が「未知の空間によくきたな」とでも語りかけてくるような。

普段、住んでいる房総半島では暗闇の海岸線を走るなんて、よくやるのですが(悪趣味ですね)この時ばかりは深夜の百人浜を走ろうなんて愚かな考えだったと後悔したものです。

しかし、今になってこの写真を眺めると、これはこれで崇高さを感じる写真としてアリだなとも思えます。美しい景色だけを求めるのも否定はしませんが、こんな写真もたまには良いかもしれませんね。

写真芸術としてのツーリング写真。そんなものは今現在、何からも認知されず極めて少数の人がやっているのみ。今ないツーリング写真という文化を生み出し、残していきたいですね。

 





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↓↓↓撮影地↓↓↓

北海道幌泉郡えりも町庶野 道々34号 百人浜とは昔、船が座礁してこの浜に百人のご遺体が打ちあがったとの事で百人浜と名づけられました。北海道ではかなり有名な心霊スポットでもありますが、昼間に走る分には黄金道路のエリアでは最も風景明媚なエリアです。