なぜ背景をボカすのか?<中級>ツーリング写真

前回の旅写真<中級>では「○○だから△△した」の考えに基づいて、ツーリングシーンにおける絞りの微調整のお話をしました。

今回は背景をボカす場合の絞りの調整について解説します。

EOS1Dx + EF70-200mmF2.8L F2.8 1/1000 ISO100

まずは上の作例をご覧ください。

私はこのとき白樺林の美しい空間を見つけたので、これを背景に撮影に挑みました。焦点距離は200mmの望遠です。割と細い幹の白樺が高い密度で林立しているこの空間は、背景として考えると少しゴチャゴチャした印象です。

このまま背景としてバイクを置くと被写体の存在が沈んでしまいそうです。そこで被写体を引き立たせるため、背景を目一杯ボカす作戦にでました。絞り値はこのレンズの開放であるF2.8を選択。これはやりたいと思ったことが明確だったので、前回の作例のように微調整で迷うことはありません。

白樺林のゴチャゴチャ感をボカして、被写体を引き立たせた。これも「○○だから△△した」の考えです。

一眼レフカメラのユーザーにありがちな、なんでもF値を開放にしてしまい、とにかくボケ写真が大好き!という方がおられますが開放は画質的な観点でも注意を払わなくていけない部分があり(ここでは解説しませんが)、そう易々と開放を選ぶべきではありません。

そもそも背景に例えば山間いや雲の浮かぶ空など遠景がある場合、被写体にピントを合わせて開放値で背景をボカすと、ミニチュア写真のような不自然さが出てしまいます。

ボカすことに執着してしまうと、この不自然ささえ気がつかないという事態に陥いります。絞りとは撮影シーンや明るさによって、開放、微調整、絞り込む、を適宜選択する必要があるのです。

今回は特定のシーンにおける開放値の使い方をご紹介しました。

あっ、この作例のように人物を入れたシーンの撮影、ライダーの姿(今風に言うと自撮り)については、また別の機会に詳細に解説をしていきますのでお楽しみに!



にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村

なぜ作品にstory性が必要なのか

「季節のあしおと」

EOS1Dx + EF70-200mmF2.8L F4 1/400 ISO100

旅はひとつの物語ではないでしょうか。

そのワンシーンは美しく作品にふさわしいと感じます。

私は「ツーリングのワンシーンを切り取る」をテーマに写真活動をしております。

テーマを決めると写真活動の方向性も明確になってくるので、やりたいことがブレません。

一枚の写真の中にstoryをこめるのです。

みなさんもストーリー性のあるテーマを決めて活動してみてはいかがでしょうか。



にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村

何をどう撮るか?

「キハとバイクの車窓旅」

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F8 1/160 ISO100

芸術写真を目指す上で重要なのは個性ではないでしょうか?

私が大好きなのは「ちょっとヒネリを加えたユニークさ」です。

この作品はアイデアを思いついた時点で、同時に「キハとバイクの車窓旅」というタイトルも自然と出てきました。

キハは写真に写っている小湊鉄道の車両のことです。「車窓」というワードは鉄道旅とバイクのスクリーン越しの風景を重ね合わせています。

この写真が良いとは言いませんが、変わっているのは間違いないでしょう?こういったひらめき、遊び心が個性を生み出すのだと思います。

写真は「何をどう撮るか」の一言につきますが、この「どう」の部分に思いっきり遊びを取り入れてみましょうよ。

あなたの中のユニークさが覚醒するかもしれませんよ。



にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村

どんなシーンで絞りを微調整するのか<中級>ツーリング写真

この投稿は旅写真<中級>の一回目です。

<中級>では絞りやシャッター速度といった露出に関わる基本や、三分割構図など撮り方に関する技術が身についている方を対象に解説していきます。

もちろん初心者の方に読んでいただいても、今後のステップをイメージする上で参考になると思います。

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L F5.0 1/200 ISO100

この作例をご覧ください。望遠レンズを使用し距離感を圧縮させた写真ですが、前景とメイン被写体と背景の3つの要素があることに注目してください。

前景は左端にある木、メイン被写体は中央の大木とそこにあるキャンプサイトです。この場合、遠景は単なる黒っぽい背景として被写体の木に当たる光を強調させています。

念のためおさらいしておきますが、絞りとは被写界深度のコントロールであり、ピントを合わせていない部分のボケ具合の調整です。(明るさの話はここでは触れません)

この構図で作った前景となる木をどれくらいボカすのか?

私はこのとき前景の木の葉に注目しました。メインの大木よりも少し褐色の葉は美しく逆光を透過していました。被写体を際立たせるため、これを効果的に使おうと思い被写体エリアを前景のこの木で囲い込むようなフレーミングをしました。

そして葉のディティールを狙った通りのイメージにするため、絞り値を慎重に選んで撮影したのです。

F4.5では葉がボケすぎでディティールが伝わらず、F5.6ではシャープすぎてメイン被写体の木と境界が曖昧になってしまいます。結果F5.0を選択しました。

方法は簡単です。一眼レフカメラでしたらファインダーを覗きながら絞り込みボタン(CANONなら被写界深度プレビューボタン)を押してボケ具合を確認してください。最もあなたが最良と感じたボケ具合になるよう電子ダイアルを回してF値を調整するのです。絞込みボタンの無いカメラでしたら試し撮りしてモニターで確認してみましょう。

このように絞りを微調整するとは、まずは被写体の魅力をあなたの目で理解し、それに基づいて行うのです。

いかがだったでしょうか?絞りを操作すると被写界深度が調整できることは知っていても、実際のツーリング写真の現場では具体的にそれをどう使うか、結びついていない方もおられたのではないでしょうか。

写真は「○○だから△△にした」を基本に考えると良作の礎になりますよ。

 

つづく



にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村

初心者だからこそ時間帯を選ぶべし<初級>ツーリング写真

旅写真<初級>の前回は望遠レンズ(ズームの望遠側)を積極的に使い、主題を明確に撮りましょう、というお話をしました。

初心者の方が簡単な手法で素敵な写真が撮れるテクニックをもう1つご紹介します。基礎的なお話は次回くらいから始めたいと思いますので、もう少々お待ちを。まずは「楽しい!」と感じていただくのが最優先ということで。

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L F5.6 1/160 ISO200 5月撮影 18:00頃

テクニックと言うより単純に写真を撮る時間帯のお話です。

写真は光が命です。どのような写真も光を収めているのですから。傑作写真やドラマチックな作品は最高の光を最良の手段で取り入れているものです。光についての難しい話しは上級で解説しますので、詳細はここでは割愛します。

屋外での風景撮影では光源は主に太陽光です。太陽光は時間帯によって向きだけでなく色温度(むずかしく考えなくて大丈夫です)も変化します。朝、夕は赤くなるのがそれです。

太陽が真上の高い位置にある(トップ光と呼びます)状態ではギラついて下方に影が出来、一般的には使いにくい光源と言われています。

かくゆう私も、つい最近まで日中の11時から14時くらいは良い写真が撮れないと決め付け、良い被写体があったとしても撮影せずにバイクで走り回ったり昼飯や温泉巡りに精を出しておりました・・・。

本当は上級者になればトップ光でもそれに似合う被写体を見つけたり、作画アイデア次第では傑作がつくれるのですが、それに気がついたのは最近なんです。

逆に言ってしまうと初心者の方は日中の撮影は無理せず、朝夕のおいしい光だけを使って撮ってみましょう。簡単に言うと朝焼け、夕日の専門で出かけてみるのです。

朝焼け、夕日、夕焼け、またはそれらの光に照らされる被写体は無条件に美しいのです。撮影技術が未熟であっても幾つかの簡単な操作で素敵な写真になりますよ。

1、露出補正を-1/3か-2/3にして暗めにする。

2、ホワイトバランスを曇りモード、より赤くしたければ日陰モードに設定する。

やり方はみなさんのお使いのカメラの説明書を読んでくださいね。操作についてはカメラによってみな違うので、こればかりは説明書を読んでいただく以外ありません。

 

つづく

 


すぐに実践できる印象作品<初級>ツーリング写真

旅写真<初級>の前回では、写真家としての原動力は傑作が撮れたときの喜びや、誰かに感動や共感を与えたときの喜びですよ、というお話をしました。

それでは、初心者である方々がまずはこの喜びを知るため手っ取り早い手法で「あっ」と思わせる素敵な写真テクニックをご紹介します。ちなみに一般的なHOWTOとは教える順番がかなり前後することになりますが、そこは気にしないで下さい。

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L F6.3 1/100 ISO100焦点距離:235mm

まずはこの作例をご覧ください。斜光といって画面の右側から太陽の光が入っているシチュエーションです。たくさんの木々が規則的に路面に影をつくり細かな縞模様のようですね。この写真を撮ったとき、私はこの光景に感動し、それを明確に表現したかったのです。

良い写真を撮るには最初にカメラの電源を入れる前に大切なことが1つあります。それはあなた自身が被写体やその光景に感動することです。

これがないと、何が魅力で何を伝えたいのか明確にならず、たちまち平凡に陥ります。

オートバイの存在や背景になっている木々は、あくまで主題をささえる脇役に徹しています。細かな解説をすると道路がS字を描いていて視線誘導が効果的とか、道と背景の割合が黄金比に近いとか色々ありますが、それは中級上級の話なので将来的にまた改めて解説します。

ここでは「ただ1つの主題を明確に」ということを覚えてください。撮影現場であっと気がついた何か、あなたが気に入った何かを明確な主役にするのです。たとえ他に捨てがたい要素があっても、潔く1つにしぼってください。

でもどうやって・・・という疑問があるかと思います。構図はとても奥が深く単純に「1つの主題を明確に」といっても具体的には分からないと思います。

そこで、オススメの手法は望遠を積極的に使うということです。初心者に教えるには邪道な手段だと聞こえてきそうですが、それっぽく撮れる最も簡単なやり方なのです。

一眼レフの方は望遠レンズを装着、それ以外のカメラの方はズームを望遠よりに。そしてあなたが気に入った被写体を撮ってみてください。写真の第一歩は「余計なものは入れない」とよく言いますが、望遠レンズを使用することにより、否が応でも余計なものは画面の外になります。あなたが余計なものとは思っていないものも含め。

この作例も望遠を使っています。本当は美しい木々から漏れる光線や爽やかな午前の青空などもありましたが、それらを欲張って構図に入れればこのような印象的な写真にはならなかったでしょう。

望遠を使って「1つだけの」あなたの被写体を撮ってみてください。楽しいですよ。

つづく



にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村

撮らずにはいられない<初級>ツーリング写真

旅写真<初級>の一回目の記事であった前回では、記念写真や自慢写真とは一線を画す「芸術写真」を目指しましょう。というお話をしました。

二回目の記事である今回は、芸術家であることを心に誓ったあなたに写真家として(写真家を目指ざす人として)活動していくにあたり、必要となる心のエネルギーのお話しをしたいと思います。

せっかく決意しても途中でエネルギー切れになってはダメですからね。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

よい写真を撮るには朝早く起きたり、遠くまで出かけたり、重い撮影機材をかついだりと何かとエネルギーが必要となります。

その為の原動力とは素晴らしい作品が撮れたときの喜び、それを誰かに見せて感動や共感をもらったときの喜びです。

はじめたばかりの初心者の方は、そういった原動力となる喜びをまだ知らないため、活動に必要なエネルギーが不足しがちです。やがて一枚も納得のいく写真が撮れないまま、情熱は冷めカメラを持って出かけることも減っていくのでしょう。

多くの初心者の方が途中で写真をやめてしまうのは、こんな背景ではないかと思います。

そんなことにならないため、当ブログではまず簡単な手法で見る人を「あっ」と言わせる写真を撮るコツをご紹介していきます。それは本来のHOWTOとはだいぶ順番が前後しますが、一般的なHOWTOが最初に覚えてください、と言っている露出だの構図だのと言った話は退屈に感じるものです。

撮らずにはいられない熱い情熱!そして何が写真家(あなた)を駆り立てるか?!その理由をあなた自身がなるべく早く手に入れるために。

 

つづく



にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村

何が人の心をゆさぶるのか

「東京湾マジックアワー」

EOS5D Mark2 + EF100-400mmF4.5-5.6L IS F5.6 1/125 ISO100 Lightroom

日没直後の東京湾。

水平線付近の雲は溶解するほど熱せられた鉄の塊のように赤く、その周囲は紫から黄金へと変わる大胆不敵な色を放っていた。

EOSのファインダーを覗きながら、その圧倒的な力を放った夕景に心ゆさぶられた。

燃えるような赤は人を情熱的にさせる。本当に自分の心に何かが点火されたようで、シャッター音とともにその何かがスパークした。

千葉県安房郡鋸南町 大六海岸



にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村

何が青空を愛しくさせるか

「青空をあびる」

EOS1Dx + EF14mmF2.8L  F8  1/320 ISO100 14mm Lightroom

長い旅程の中、大半が雨か曇りだった。大嵐に遭わなかっただけ感謝だけど、それでも青空が強烈に恋しかった。

旅の中盤に天気予報とは裏腹に晴れ間をのぞかせたエリアがあった。根室市のフレシマ湿原だ。まだあまり知られていない。当然、観光客はおろか訪れる人などだれも居ない、風の音と揺れる草の音、虫や鳥の羽ばたく音以外は何も聞こえず。ときおり風が海岸の波音を運んでくるのみだった。

海風とそよ風が交じり合い、心地よい空気が全身に染み渡り、湿りきった心を癒してくれた。なぜ人は天気が悪いだけで心が暗くなるのだろう。濡れるからとか、寒いからでは説明がつかない気がする。

このとき考えたけど、理由は分からず。ただここに居ることだけが気持ちよかった。

一生忘れることはないであろう、この時の光景を1枚の写真におさめた。



にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村

なぜ、あなたは写真を撮るのか?<初級>

この投稿は旅写真<初級>の記念すべき一回目の記事です。

これから写真をはじめたい方、すでにカメラを買ってはじめているが初心者のレベルから脱却できない方へ、少しでもお役に立てればと、一般的なHOWTO本などには書かれていないことを重点的に解説していきます。

まず最初に写真、あるいはカメラについて一般的に誤解されている部分を解くため、あなた自身に問いかけていただきたい1つの質問があります。

「なぜ、あなたは写真を撮るのですか?」

写真、カメラにおける役割は多岐にわたり、カタログや報道など事実を伝えるもの、旅行や行事などの記念写真、自分の顔や美味しい食べ物、街中で発見した面白いものなどを撮ってSNSで発表したり、これらは全てカメラやスマホを使用して写真を撮ります。

私のギャラリーを見ていただき、少しでも共感していただける方でしたら、これらとは明確に違う「芸術としての写真」を目指していただきたいのです。

それは自己完結の写真ではなく、誰かに見ていただくという鑑賞者の存在を前提とした写真です。誰かに感動や共感をしていただく、この喜びを知るために「芸術としての写真」を目指してみませんか?

「私は自分の旅の世界を芸術として写真作品にしたい」

「俺は大好きな光景を切り取る芸術作品を生み出したい」

といった具合に、問いに対する答えを決めてみてください。

芸術としての写真活動をはじめるぞ!という決心ができれば、次のステップは明確です。「芸術」なんていうと少し照れくさいかもしれませんが、今日から芸術家を気取ったところで誰にも迷惑なんてかけません。うちに秘めたハートだけでも今日から芸術家になりましょう。

 

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG contemporary F7.1 1/320 ISO100 205mm Lightroom

この写真は2017年の8月に北海道を旅したときのものです。道東を象徴するようなロケーションの北太平洋シーサイドライン 奔幌戸(ポンポロト)の集落付近にて。心に焼きつく旅のワンシーンです。

このような写真が誰でも撮れるよう、当ブログで詳細に解説をしていきます。ただしこれだけは覚えてください。急にうまくなる、ということは絶対にありません。良い作品を撮りたいという情熱を絶やさず、向上心を持ち研究をかさね、目を養い体で覚え、たくさんの失敗写真を撮りながら少しづつ少しづつ上達していくのです。

はじめてカメラを手にする方から見れば、遠い道のりに見えるでしょう。私も初心者のころ上手い人の写真を見て「到底、このレベルまで到達はできない」とよく感じたものです。

近道は無いので教えられませんが、誰も教えてくれなかった上達の秘密をつつみ隠さず公開していきますので、今後もぜひお楽しみにしてくださいませ。

 

つづく



にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村