バイク写真☆撮影現場での10のプロセス

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今日は七夕なので天の川の景色を見に行きたいところですが、残念ながらお月様は月齢15.8でほぼ満月ですね。月の入りが6:07なのでもしかしたら深夜3~4時くらいに少し見れるかもしれませんが…微妙です。

ちなみに今月の新月は21日なので18~24日あたりであれば天の川の景色を見に行くには良いかもしれませんね。この時期の天の川は本当に美しく輝くものです。

さて今回の究極のツーリング写真では今までとは少しアプローチを変えてツーリング写真において撮影地で私がしている10のプロセスを書いてみたいと思います。いつも私が無意識にやっていることですが、撮影地で何をしていいか分からないというビギナーの方の参考になれば幸いです。

1. 気付き

まずはバイクで走っていて「おや、ここは何かあるぞ」と気付いてバイクを停めたところが始まりです。衝撃的な絶景から小さな発見まで、撮影者のセンサーが反応を示してバイクを停めることから撮影は始まります。

気付きはある種の才能だと思います。気が付かない人は素通りなのでチャンスを逃してしまうものです。変な言葉ですが「気づき力」を磨くことで傑作ツーリング写真を実現できるチャンスが与えられると思います。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L IS

2. 感動

その情景、被写体を受けて自分の心がどう動いたか?ここが地味に重要なポイントです。感動のプロセスが抜けてしまうと良い写真は遠のいてしまいます。感動できない…という景色なのであれば、そこで写真を撮る意味はありません。

しかし人の感情とは曖昧なもので自分でも果たしてどう感動しているのか良く分からない場合もあります。そんな時は感動の言語化が有効です。語彙力に自信のない人でも自分の知りえる限りの言葉の中から最良のワードで気持ちを言葉にしてみましょう。




3. 視覚

目に飛び込んでくる現実の様子を視覚するプロセスは人間の肉体的な機能に依存します。その場所に着いて最初は多くの情報を目立つものから順に視覚していくものです。絶対的な存在感のある例えば巨大な風車とか、ユニークなオブジェなど「おおっ」と思う被写体がある場合、足元に咲く可憐な花を視覚するのはだいぶ後回しになるでしょう。

見落とすことなく全ての情報を洗い出すため、時間をかけて視覚していきましょう。それが完璧にできれば家に帰って写真を見返したとき「よく見たらこんなところに花が咲いていた」なんてことは無いはずです。

「よく見たらこんなところに…」が許されるのは心霊写真だけ、と覚えておきましょう。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS F11 1/125

4. 認識

視覚した情報を元にそれが何であるかを判断するのが認識です。まずは大切なポイントとして空間の認識があります。いま自分がここを写真にしたいと感じている現実の様子について、被写体や周囲の空間や位置関係、風景なら空の表情までも含めた全体の様子を測量するように認識します。ここを正確に把握しておくとレンズの焦点距離を簡単に決めることができるのです。

そしてこれは美しい、これは写真に入れない方が良い、またはこのシーンに似つかわしくない、といった具合に各々の被写体や要素を分析します。自分が映画監督と例えるとキャストを集めてオーディションをしているような工程になります。

5. 想像

視覚や認識の結果、当初に感動したことをどう表現するかを想像するクリエイティブタイムです。いい写真を実現させるために極めて重要なプロセスで「こんな風に撮りたい」「こんな風に撮れるはずだ」という空想の写真を脳内に描きます。

言ってみれば完成予想図であり、この先のプロセスで使用する図面のようなものです。イメージを作らず何が写るか分からないけど、とりあえずシャッターを切ってみた…というのは都会のスナップなどドキュメンタリータッチな写真ならOKですがツーリング写真ではそうもいきません。

情景の特徴を受けて感動したことを表現すること。どう感じたかをどう表現するか?例えば「いい感じ」とか「海がきれい」ではなく「夕景のさんざめく凪の海に郷愁感を覚えた」といった感じに具体的にして、そう見える写真を脳内に描くのです。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

6. 選択

脳内にイメージの写真が固まったらこの先は作業です。最初の選択はレンズ(焦点距離)です。雄大な景色を受けて広がり感を表現したいなら広角レンズ、特定の被写体に絶対的な存在感を持たせて背景のボケ具合でみせたいとなったら望遠。焦点距離は例えば35mmならこう写るだろう、という感覚を身に着けておかないとイメージに対して何ミリと決めることができません。

そして撮り方の引き出しから今使いたい最良の手法を選択します。例えば三分割構図を複雑に構成して写真の構造を暗号化してみようとか、露出をハイライト部分だけに切り詰めて黒バックでみせようとか、深度とピントピーク位置をコントロールして絞りでみせようとか・・・ イケてるDJが選曲する時のように今はこれだ!というチョイスをする訳ですが定石通りでは退屈です。キラリと光るセンスで選択しましょう。




7. セッション

いよいよカメラに電源を入れて撮影開始です。被写体や情景と向き合ってシャッターを切りながらイメージに近づけていくセッションです。僅かなアングルの調整や微妙な露出コントロールなど撮りながら詰めていきます。そして最終的に自分が納得できるベストを得るまで集中力を高めて撮り切ります。

セッションは集中が切れるおよそ30分くらいがリミットで、それより長引くようだと一度中断してイメージから再考した方がいいでしょう。

この工程は最も楽しく自分らしくいられる時間です。バイクに乗って旅をしている時間に似ています。後にこの時のことが深く記憶に刻まれて、やがて自身の記憶風景に変わっていくものです。記憶風景と作品が重なった時、その1枚の写真がとてつもなく尊いものに感じます。

EOS6D mark2 + EF14mmF2.8L

8. 余韻

納得のいく1枚が撮れたからといってすぐにカメラを仕舞ってバイクのエンジンをかけるのはやめましょう。撮り切った直後の余韻を感じることで自分がこの情景を前にどう感動したのか?本当のことが見えてきます。

この時、脳内にはエンドルフィンやドーパミンといった報酬系の物質がでることで究極のリラックス状態が生まれます。リラックスはインスピレーションを授かる絶好のチャンスでもあるのです。

9. 再考

私たちはプロのカメラマンではありません。アマチュア…言い換えれば個人的な写真家です。撮影に費やした労力を報酬と天秤にかける必要もありませんし妥協しようが失敗しようが何の損害もありません。

だからこそ1ミリも妥協せず強い意志で納得のいく1枚が撮れるまでしっかり撮り切りましょう。「またいつかここへ来て撮ればいいいや」では良作の道は遠のくばかりです。

まだ何かできることはないか?これで本当にイメージ通りに表現できただろうか?これでは普通すぎないか?もうひとひねり何かないだろうか?という粘りは重要です。時間をかけることで予期せぬゲストが登場し奇跡を授かることもあるでしょう。

一通り撮り終わったら必ず自問してみましょうね。




10. 解釈

バイクに跨ってエンジンをかけ、ギアを一速に入れる時「こうゆうコトだったのだ」と出会った情景や被写体に対して解釈が生まれます。それはこの場所に辿り着いた当初は混沌とした感情の渦に隠されていた被写体の本当の魅力です。

撮ったことによって解明された自分の感情。出会った被写体や景色に感謝の気持ちが芽生えてくる瞬間です。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

いかがでしたか?ツーリング写真における撮影地の10のプロセス。「おおっここは写真を撮るのにいいかも!」と思ってバイクを停めた直後は、バイクに乗ってそこへやって来たことに興奮状態です。目に見える情景から視覚し認識し感動を受けて選択をすること。そうすると混沌としていた感情から具体性が出てきて何をするべきかが見えてくるのですね。

いい場所は見つけたけど何をしていいか分からず途方にくれていた…というビギナーの方の参考になれば幸いです。

今回はこの辺で!!

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いい写真を撮るために進化すること

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、気が付けばもう7月で2020年も半分が終わってしまいましたね。なんだか今年はコロナ騒動のせいで3月あたりから時が奪われてしまったような錯覚があり、本当に一瞬で夏になってしまった感じがします。

さて今回は写真を趣味にしている人、写真をライフワークとして生きている人にとって上達、進化を確認するための具体的な手法について書いてみたいと思います。

「いい写真を撮りたい」というのは写真をやっている人、またはそうでないカメラユーザーにとっても共通の願いですよね。いい写真とは常にみる側が主観的に決めるもので撮る側としては永遠のテーマと私は考えますが、それでは「いい写真」の指標として見えてこない…というご意見もありそうですのでひとまず「自分がいい!と思った写真がいい写真」と決めてしまうのも悪くないかもしれません。

写真はARTとしての表現なのでみる側を意識することは大切ですが、あまり過剰に意識し過ぎると個性が失われて万人ウケに寄ってしまいます。まずは撮る側である自分が「これはいい写真だ」と納得できる1枚を実現し、それを「私がいいと思った作品ですが、恐れ多いのですが皆さまは如何でしょうか?」と発表する感じが良い気もします。この辺は性格の出るところで私の場合はこんな感じなのですけどね…




さて今回は1年に一度、かならず撮っている季節の被写体で自身の進化を確認してみましょう。というお話です。

EOS6D Mark2

これは古代蓮の仲間で大賀蓮という千葉県の県花です。私の自宅の近所の池に咲いているのですが、毎年6~7月は決まって望遠レンズをかついで撮りに出かけます。

別にお花の写真を専門でやっている訳ではないのですが、こんな美しいお花が近所に咲いているのですから撮らないのは勿体ないです。それに蓮はお釈迦様とも縁深い花ですから縁起も良いですよね。千葉県は日蓮縁の地ですが日蓮宗のお題目「南無妙法蓮華経」は「私は法華経の教えに帰依します」という意味です。そしてこのお題目のサンスクリット語の語源では「白い蓮のお花の経」とあるので本当だと白蓮なのでしょうけどね。

皆さまも桜とか紫陽花とか季節のお花を毎年撮っている、という方は多いと思います。上達している人は去年もよりも今年、そして来年はもっと上手な写真が撮れているとお察しします。

しかし中には去年と変わらない…全く同じような写真を撮ってしまった。と、お悩みの方も多いと思います。・・・大丈夫です。

ビギナーの方はピントを合わせる、ブレない、整った構図、的確な露出…といった具合に撮影技法をまずは習得しないといけません。しかしこの撮影技法とは写真を楽しみながら練習した人には割と簡単に身に付くものです。3年もやっているけど未だにピンボケが多い…なんていう方は少数だと思います(たぶん)。




整理された構図、的確な比率、被写体に合わせた絶妙な露出など「撮影技法」を一通り習得した方が最初に当たる壁はARTとしての写真を自身で理解できない事だと思います。ARTであるからにはお手本通りではダメです。自分独自の美意識をもって被写体の魅力を追求し、習得した撮影技法の中から表現手段として相応しいものをチョイスする能力です。

定石通りにやってもARTは成立しません。私はこの池の大賀蓮の写真を毎年撮る事で、1年間いかにARTに対する見識を深めたか?を確認しています。

EOS6D Mark2

ARTって言うけど所詮は写真でしょ?綺麗に上手に撮ればスゴい写真なんじゃないの?という意見はかなり多いと思います。その通りです。しかしスゴい写真はもう世に溢れていますし私はスゴい写真で人を驚かせようという事に今は関心が無くなりました。スゴい写真はもう撮りたくないのです。

写真も20年近いキャリアを数えますが、写真はやればやるほど、つくづくARTなんだと痛感しました。ただの記録でさえも長い年月でARTに昇華する事もありますし、作者の内面に秘める美への意識も月日で変化することも写真で確認できます。

ARTって必ずしも見る人を驚かせている訳ではありませんよね?現代ARTのように幾通りもの解釈がある難解なARTもあれば、やれアカデミック美術が苦手とか印象派が好きだとか人によって賛否分かれるのがARTです。

しかしどのARTにも共通したワードがあります。それは「美」です。「美」というものをARTとして、そして自分にとって何が「美」なのか?いつも自分に問い質しています。もちろん明確な答えはいつも出ませんし、考え方も変化していきます。美醜問わずARTはARTという考え方もアリです。

ララア・スンは「美しいものが嫌いな人なんているのかしら?」とアムロ・レイに問いかけましたが(すいませんガンダムです)美は全ての人間にとって特別なものであり不思議な力をもっていると思います。




美は撮影者が混沌とした苦しみの中から生み出すもので、作品を見た側はそれを想像力と感性でさぐり作者の感じた心の動きをトレースします。すなわち芸術鑑賞とは誰でも出来るものではなく、ある程度は芸術に対する見識がないと修学旅行のついでに寄った美術館のようになってしまうと思います。

世に溢れているスゴい写真は修学旅行で美術館に来た高校生さえも足を止めさせる力があるかもしれません。しかしそこに表現としての美が必ずあるか?というと疑問です。

ややこしいのは流行っているスゴい写真も、ART写真もカメラを使って撮影した写真であることです。どちらもカメラを使うので多くの人はこの違いを理解していません。毎年同じような写真を撮ってしまう…とお悩みの方はこの辺に関所のようなものがあって停滞しているのかもしれませんよ。まずは撮影技法はある程度習得したから次はARTの門をたたいてみましょう。

自分独自の美を孤独に追及する日々は「映え写真」をやってきた人にとって恐ろしく地味かもしれません。しかしその先にみえる世界は・・・

今回はこの辺で!!

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誰も教えてくれない絞りの使い方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ツーリングに行かれていますか?私は今年に入ってからまだ1度も県外へツーリングに行けておりません。来月は志賀高原か裏磐梯あたりの涼しい所へキャンプツーリングに行きたいと思っております。

さて今回はカメラの絞りを調整することについてビギナー向けの解説を書いてみたいと思います。絞りと言えばレンズ内部にある穴ポコの大きさを変え、カメラ内に取り込む光量を調整できることですよね。表現手段としての効果はボケ具合、逆に言うとピントの合う範囲が調整できることです。これらはカメラの説明書にも書いてあるのでビギナーの皆さまもご存じですよね。

絞り込むとF値という数値は大きくなり穴ポコは小さくなる。するとピントの合う範囲は奥行方向に深くなりトレードオフとして取り入れる光量が減るのでシャッター速度が遅くなります。絞りを開くとその逆で背景や前景がボケやすくなるのですね。

しかし実際の撮影シーンで絞りをどのように使って良いか分からない人、何となく分かっているけど完全に理解しないまま写真を撮り続けている人は多いと思います。今回はツーリング写真において絞りを実践で応用できるよう作例を元に解説してみます。

 

EOS6D mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

毎度同じような事を書いてしまいますが「作品の主題はこれです」という事を最初に決めましょう。その上で「こんな風にみせたい」という空想の写真を脳内に描きます。これがないと絞りに限らずピント位置も構図もフレーミングも…何も決められないのです。

この作例は北海道のとある国道で撮ったものです。連続する矢羽(積雪時に路肩部分を指し示す雪国特有のもの)がどこまでも続く道ですが超望遠レンズで圧縮して間隔を詰めています。絞りはこのレンズの解放であるF6.3で撮っているのですがピント位置はR1200GSではなく道の先に合わせました。

ピント位置、ボケ具合、被写界深度(ピントの合う範囲)は主題へのアプローチとして機能させましょう。それと同時に主題を浮き立たせるよう演出に使うのが被写界深度のコントロールなのだ、とひとまず覚えてしまいましょう。

この作例の場合は道の先へ意味を持たせました。この撮影シーンでは車の途切れたオールクリアーの写真も撮りましたが、それではありきたりなので敢えて一般車が複数台入るカットを採用しています。その事で道の先には町や集落など人の営みがある地が待っているのだな…という事を見る側へ想像を誘います。「この道の先にはきっと…」が重要なのでピント位置は道の先、それを浮き立たせるため絞り開放で手前の方はボカしたのです。




EOS6D mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

うったえたい一つのモノ、コトを明快かつ魅力的に伝えるにはどうしたら良いか?見る側へそれを誘導してあげる何らかの手段が要求されるのですが、それが構図であったり今回ご紹介する絞りのコントロール(被写界深度のコントロール)といった手法なのですね。

この作例の場合は岩に砕ける波の様子が主題ですが、画角と撮影スペース(これ以上後ろに下がれない)の関係でR1200GSがけっこう大きく構図されてしまいました。この構図で絞ってしまうとバイクの存在感が強まって波の印象が際立ちません。

この撮影シーンも何枚もシャッターを切ったのですが、このカットだけは飛沫の様子が翼を広げたドラゴンのようでユニークだなと感じたので採用カットにしました。この作品の主題は岩に砕ける波の様子です。それが最も分かりやすく魅力的に見えるように絞りを選択しています。

遠景に船、岩に砕ける波、R1200GSで大まかに3レイヤーで構成された構図ですが意味を持たせたいのは「岩に砕ける波」なので合焦点は1ポイントでOKです。1ポイントの場合は簡単ですがもし別の意図を作ったとして波の様子とR1200GSの2ポイントにピントを合わせたい場合、両者の距離と選択しているレンズの焦点距離から絞りを決定させます。例えば波とR1200GSの間が15mくらいとしてレンズは200mmを選んでいたとします。その場合最低ほしい被写界深度を計算すると絞りはF11になります。そして重要なのはマニュアルフォーカスに設定してピーク位置を波とR1200GSの中間に置くことです。もっとも更に絞ればピーク位置は気にしなくても2ポイントにピントが合いますが、それでは砕ける飛沫を瞬間として止めるシャッター速度が得られませんし、遠景の船にまで合焦してしまいイメージ通りの写真になりません。




これは主題を浮き立たせるように見せているだけでなく、ボケそのものを演出に使っている例です。前景になっている枯草に夕陽の逆光が当たりキラキラとハイライトが入りました。絞りを開いてこのキラキラをボカすと一般に言われる玉ボケ、レモンボケという効果が得られます。

一眼レフをはじめて買った時、みんなやるヤツなので「これは知っている」という方も多いのではないでしょうか?ここでも先ほどと同様に玉ボケ自体がどうこうではなく、作品の主題(この場合は夕陽に輝くキャンプ地)を魅力的にするための演出手段であることを忘れずに使いましょう。「黄金のキラキラに包まれたキャンプ地」といった具合に表現を言語化しても良いと思います。

玉ボケは人物の背景に使うと効果的ですがツーリング写真の場合はバイクの各パーツに入ったハイライトをボカすと面白い演出になります。




はじめて一眼レフを買って最初に写真を撮るときに、ビギナーの方が途方に暮れてしまう絞り。奥行方向に並べた鉛筆などを作例に絞りを変えると深度が変化する様子はネットやハウツー本によく載っているので知識としては理解できた。しかし実際の撮影で応用できない。結局、Pモードのままいつも撮っている、あるいは適当に絞りを設定している…なんて方も多かったのではないでしょうか?

知識は自分の撮る写真に応用するときに思考しないといけません。思考ばかりは他者を頼ることなく自分でしか出来ない事です。今回ご紹介した3つの例はほんの一部にすぎず、その他にも絞り、深度をコントロールすることで様々な見せ方があると思います。大切なのは最初に「撮りたい写真のイメージ」を想像することです。そのイメージは言ってみれば完成予想図であり、それを実現させる手段として相応しいのは絞りなのか露出なのか構図なのか?を探ってみましょう。

想像と思考をなくして良い写真は実現しません。

今回はこの辺で!!

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バイク写真の構図☆基本中の基本☆徹底マスター

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、最近ニュースを見ているとオートバイの事故が多いようですね。多くは車との接触事故やバイク側のスピードの出し過ぎが原因のように見受けます。特に車との交差点での接触事故、いわゆる右直事故が目立ちますね。

ドライバーから見てバイクは小さく見えるので距離感や接近スピードを見誤ることが多くタイミングを間違えて右折してくるケースはよくあります。本来ならドライバー側にバイクに対する意識をもっと高くもってほしいのですが、他者に期待しても仕方がありません。我々ライダー側が「あの車は曲がってくるかも」と常に疑うようにしましょう。

それとバイクのウインカーの消し忘れも危険ですので気を付けましょうね。ウインカーが付けっぱなしだと本人は直進のつもりでも対向車から見れば「あのバイクは曲がるのか」と誤認させますので大変危険です。R1200GSの場合は約100mで自動で消えますが。




さて今回の<初級>ツーリング写真解説ではバイク写真の基本の基本、三分割構図をもう一度おさらいしてみたいと思います。

地平線をグリッド線に、ライダー+バイクを交点に置いた三分割構図

三分割構図と言えば写真の世界では超有名な基本ですので多くの方がご存じだと思います。このように三分割されたグリッド線に準じて被写体や景色を構図していく手法ですね。以前から何度も書いていますが構図とは被写体や情景が写真と言う二次元の画になったとき、現実の様子が線形となって印象や視線誘導として機能するものです。そして観賞者を作品の主題へ導くよう案内図のように機能すべきものですが、ビギナーの方には難しいところですよね。

構図に限らずデザインやフレーミングも同様ですが作品の核心ではなくあくまで基礎工事のようなものです。確かに重要だけど最重要ではない…しかし知識も応用力も持っておいた方が良い、それが構図です。

さて有名な三分割構図ですが皆さまは使えていますでしょうか?三分割構図の使い方は1.交点に被写体を置く 2.水平線や建物等の境界をグリッド線に合わせる 3.グリッドのマス目を面として使う 4.これらを複合的に組み合わせて使う 5.日の丸構図や三角構図など他の構図と組み合わせる といった使い方があります。もちろん「この写真では三分割構図は使わない」という選択肢を選ぶときも三分割構図の知識を持っていないと出来ないものです。

では三分割構図の知識とは何ぞや?といいますと単純に言ってしまえば奇数の魔力です。2等分はダメだけど3等分は美しい。5や7も美しい。この奇数がもたらす美的バランスの神秘です。

なぜそうなのか?は私も分かりません。人間のDNAやオウムガイの断面に1:1.618の黄金比であるフィボナッチ数列スパイラルが存在しているのと同様に比率は生命の神秘に通ずるものがあるのです。この写真のように2等分すべき正当な理由なく2等分してしまうと、誰の目にも美しいとは感じられない陳腐な写真に陥るのです。




「正当な理由なく」と書きましたが1:1が絶対にダメな訳ではなく例えば双子の赤ちゃんとか富士山のようなシンメトリーな被写体、とにかく等しいということを表現したいときは1:1が有効です。しかしバイク写真、ツーリング写真ではあまりこういった場面はありません。

面でも交点でも背景と被写体の割合でも、とにかく1:1は避けるべし!とひとまず覚えておきましょう。少しずらすのが美しい…何をするにも1/3単位で…これが多くの芸術での基本になっているのです。

これは右下の交点にR1200GSを配置した三分割構図です。「ちょっと左にずれてない?」とお気づきの人も多いと思います。ここではR1200GSのド真ん中に交点を持ってくるのではありません。ド真ん中に交点を置いたらR1200GSに対して交点の位置が1:1になってしまうのです。ここでも3分割を意識して交点の位置を決めます。(小さな被写体でしたらド真ん中でも大丈夫ですが)

三分割構図に準じるとは逆に言うとあらゆる部分で1:1という等分を避けるという考え方です。背景とバイクの割合を等分にしない、船とバイクの存在感を等分にしない。比率の世界では1に黄金比 1:1.618(5/8)、2に白銀比 1:1.4142(√2)、次いで青銅比や第二黄金比などがありますが、ここでは簡単に考えておよそ1:1.5、つまり三分割は正義なのだな!と覚えてしまいましょう。

この作例では前景の船体を下の分割線、マストを右の垂直分割線、R1200GS+ライダーの位置を左上の交点に合わせた三分割構図です。このように複数のポイントで使用することであからさま三分割構図を回避して写真の構造を暗号化することができます。

もちろんこの位置に合わせるのはピンポイントなアングルを探る必要があるので精度よく動くことや画角の感覚をしっかり身に付ける必要があります。ビギナーの方はいつか挑戦してみてくださいね。




最初にご紹介した悪い例の1:1の写真はSNSなどを見ていると結構よく見かけます。一方で「これは三分割構図を上手に使った写真だな」と思える写真は驚くほど少ないと思います。三分割構図がこれほどまでに有名なのに一体なぜ…その根底には情報化が進んだ現代社会にもあると思います。

「写真の上手な構図」と検索をかければ三分割構図や日の丸構図などの使い方が星の数ほどヒットします。現代の多くの人は必要な情報、困ったことをネットで検索し情報を得ようとします。しかし「なるほど三分割構図ね」と知識をつけたつもりでも自分で考えて応用しなければ実りません。知識だけで終わらせず考えて苦しんで感覚で覚えて、そして理解できればようやく習得になると思います。

自力で理解して習得すると選択肢が増えます。今回の三分割構図であれば線や交点の使い方だけでなく「三分割構図を今は使わない」という選択にも理由を持てるようになります。もちろん三分割構図に限らずデザインやフレーミング、露出やホワイトバランスも全てそうです。ネットで調べた知識をきっかけにするのは悪い事ではありませんが、それを元に自分で考え試行錯誤し理解につながったときに初めて習得です。

毎度偉そうに書いてしまいますが本当の意味での習得を目指してぜひ知識だけでなく「自分で考える」を意識してみてくださいね。

基本中の基本 三分割構図の解説でした!!

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走りながら偶然をキャッチする奇跡のツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、だいぶ蒸し暑くなってきましたね。バイクウェアー、キャンプ道具などクローゼットや押し入れに仕舞ったままにするとカビが生えやすい季節です。定期的に出して天気の良い日に太陽に当ててカビを防ぎましょうね。





さて今回の究極のツーリング写真ではバイク走行写真(コクピット風景)の写真を作例に偶然をキャッチするセンスについて書いてみたいと思います。偶然をキャッチするセンスといっても偶然は偶然なのですからセンスも何もないですよね…。ここでは複数カットの内の本来は捨ててしまうような予定外のものが写った写真から「いや、まてよ…コレはコレで有りかも!」と採用カットにしてしまうセンスについて触れてみたいと思います。

バイク走行写真というと走っているバイクを他の誰かが撮る写真と、自分が運転している時に見ているコクピット風景の2つがあります。コクピット風景は私も大好きでよくやります。

以前も書いたことがありますがコクピット風景は安全運転であることを強くアピールしたいですね。片手運転やスピードの出し過ぎがないことが写真からよく分かるように心がけております。

今回はコクピット風景の撮り方については詳しくは触れませんが、簡単に書き留めておきますとカメラはストラップを最短に調整し首から下げる、シャッターはインターバルタイマーを使用する、シャッター速度は1/40程度と遅くして風景を流す、といった感じです。

今回ご紹介する作例のようにタンク周辺からライダーの両手までしっかり画面内に入れるとなると、フルサイズ一眼レフで14mm程度のワイドレンズが必要になります。今回はSIGMAの12-24㎜F4.5-5.6DGという超ワイドズームレンズを使用しました。




さて、今回のツーリング写真解説の本題である「偶然をキャッチするセンス・・」のお話です。コクピット風景の場合は特に予定外の被写体が登場して撮影者を楽しませてくれるものです。

つい写真をやっていると「余計なモノを入れない」「邪魔なものは排除する」とイメージ通りのオールクリアーに固執してしまうものです。しかし本当に余計なモノかどうかは再考する余地があると思います。今回の作例は南房総の人気ツーリングルートである房総フラワーラインですが、キャンピングカーやコンテナが並んでいる所を通過した瞬間にこのような写真になりました。コンテナに書かれている「Lucky’S」の文字が綺麗に左上のスペースに収まりました。

写真に写った文字とは不思議な効果があるものです。日本語であれば自然と読んでしまいますし外国語が書かれていればオシャレな雰囲気になります。これを見た時にサーフトリップ系の雑誌カットを連想したのでプリセットもその雰囲気に近いものを選んでみました。

しかし今回の撮影シーンで私が最も気に入った1枚はこれです。対向車線から来る白い軽バンとすれ違う瞬間を捉えた写真です。これもまた先ほどと同様に今度は右上のスペースに綺麗に収まってくれました。まさに奇跡ですね。

本来、こういったシーンでは他車が1つも存在していないオールクリアーを狙いたい所です。その方が風景の最果て感や道の存在感が際立ちますからね。しかし実際には道路は自分だけの舞台セットではありませんから対向車も来ます。帰宅して写真セレクト作業をしている時に、イメージには存在していなかった他車が写っているからといって有無を言わさずボツにするのは少し勿体ないです。

この対向車線からやってきた白い軽バンは地元の素朴な雰囲気を象徴しているみたいで個人的にとても気に入りました。これがもし赤いフェラーリや厳ついミニバンだったらこのような素朴な雰囲気にはならなかったと思います。この軽バンだからこそ出せる雰囲気なのですよね。




今回は走行写真(コクピット風景)としての偶然をモノにするセンスについて書きましたが、これは普通の風景写真でも同様です。当初のイメージにはなかった予期せぬキャストは必ずしも邪魔扱いすべきとは限りません。あっこれもアリかも!と思えばラッキーな1枚を実現できるかもしれませんよ。

今回はこの辺で!!

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かけがえのない記憶風景をツーリング写真として作品に残す

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は私のツーリング写真独り言コーナーでいってみたいと思います。

当ブログ【究極のツーリング写真】では今までバイク写真、ツーリング写真に関わるあらゆることを綴ってきました。それはカッコいいバイクの撮り方であったり、ツーリング先で出会った風景の撮り方であったり…。そして撮り方に限らず写真という芸術をライフワークとして生きていくことや我々バイク乗りが見ている旅の世界と「写真」は親和性の高い関係であることなど、本当に色々と書いてきました。




そして誰もが憧れる「いい写真」についても何度か触れましたが、現在のところ私の解釈として「いい写真」とは、とりあえずですが次のように定義付けております。いい写真とは常に見る側が主観的に決めるもので撮る側としては永遠のテーマ。美しいかそうでないか、かっこいいか?そうでないか、心動かされる芸術作品であると感じるかどうかは見る側へ委ねられるものです。

撮る側としては本当は見てくれる全ての人へ感動を与えたいところですが実際はなかなか厳しいものがあります。個人の押し売りみたいになるかもしれませんが現状として私は「わかる人の心に響いてくれれば幸せだ」と思っております。実際に私の撮る写真はどこか地味ですしインパクトも欠いているかもしれません。何より流行を全く意識していないのでSNSなどで発表したところで「いいね」などの反応は少数です。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

しかしそんな事は気にしません。私にとってツーリング写真とは私自身がバイクで走り紡いだ記憶風景の断片です。誰かに見せて喜んでもらえたり、何かのお役に立てたなら尚更幸せですが、そうでなくても不満はありません。




あの日、あの時、写真を撮ったからこそ記憶に焼き付く旅のワンシーン。「あの時ああだった」と一枚の写真を手に取って、記憶のツーリング風景を回想できれば何にも代えがたい幸せだと思います。その為にはただバイクに乗るのではなく常に旅心を意識して走ること、一枚の写真がやがて尊い記憶に変化していくことを意識して一枚一枚に思いを込めてシャッターを切っています。

しかしそういった一枚一枚の作品はどこかアートではないだろうか?そう気が付いた時、究極のツーリング写真の目指す世界が見えてきます。「究極のツーリング写真って何が究極なの?」と聞かれればバイクで旅をする世界は人々が忘れかけた旅精神とライダーだけが見ている景色に芸術的な美が存在する…それを写真にすることが「究極」です、と答えます。

テーマこそブレていませんが、どのように表現していくかは未だ手探りでやっています。この「ツーリング写真」とやらが一体何なのか?いつか究極の表現を具現化できる日を夢にみて精進しております。

2020年6月 立澤重良




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実践で使える☆ツーリング写真の被写体とデザイン

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、梅雨のためバイクの季節とは言い難いですが写真は楽しまれていますか?バイクに乗れない休日でもカメラを持って近所に出かけてみましょう。あまり写真を撮らないでいると運動不足と同じように感覚や感性もなまってしまいますので。

さて今回はツーリング写真における構図やデザインのお話を漁港での撮影シーンで解説してみたいと思います。その前に構図とデザインとは何ぞや?という事を軽くおさらいしておきましょう。構図とは被写体の大きさや位置関係であると一般に解釈されているようです。もう少し掘り下げて私の個人的な解釈をここに書きますと「構図とは情景や被写体が二次元の画になったとき、一定の視覚的効果を生み出す線形を利用して作品の主題へ導く案内図である」となります。

またデザインとは構図に似ていますがあくまで写真をパッと見た瞬間の印象に関わるものです。それは色の組み合わせによる感情の動きであったり、図形やパターンなどによる安定感であったり、線による視線の動きであったりします。

今回は詳細に触れませんが他にもフレーミングというのがあって、これは情景に対してどの範囲までを写真とするか?という解釈が一般的です。しかしフレーミングも極めれば奥が深く、被写体を切り落とし存在感を調整する手法や枠外の様子について想像を誘う心理的手法などがあります。




構図もデザインもフレーミングも作品の基礎工事や図面のようなものであり、核心ではありません。極端な話、核心をシンプルかつ明快に打ち出せるのであれば構図もデザインも不要な場合さえあり得ると思います。

さて前置きが長かったですが本題に入ってみたいと思います。今回は房総や伊豆など半島のツーリングでよく見かける漁港のロケーションで解説してみます。漁港に限らず「港」というだけでバイクとは相性のいいロケーションと言えますよね。私が中学生の時に愛読していた「あいつとララバイ」も横浜港のコンテナふ頭のようなロケーションが度々出てきたのを覚えています。

海、港、船、カモメ…これらツーリング写真に適したロケーションですが漁港のような港はシンプルな背景を探すのも難しいものです。舫綱、杭、ドラム缶、漁網、浮きなど色々なものが乱雑に存在し、それを写真にするとゴチャゴチャとして主題を明確化できなくなります。

上の写真では漁船、舫綱、杭、浮きなどそれぞれ存在感の強い被写体が1枚の写真の中に収まっています。お世辞にも美しいとは言えませんし、何をうったえたい写真なのかよく分かりません。

こういった色んなものが散在している場所は難しいので思い切って1つの被写体に注目してみましょう。私はこの場所で最も気に入ったのはこの赤い舫です。とても太く頑丈そうな様子と深い赤がとにかく印象的だと思いました。

写真デザインの要素として挙げられる代表的なものは【色】【直線&曲線】【図形】【規則的なパターン】【質感】【立体感】【光と影】などです。とりわけ色は印象に大きく影響するもので赤は強烈に見る側へインパクトを与えます。




1つのものに注目したら寄って撮る事で、その被写体の質感も表現されます。質感とは実際に肌で触れた時の感触があたかも伝わってくるような様子です。ここでは舫綱の質感ですね。

雑然とした現場で撮り方に困ったら1つの被写体を決めて、その特徴をよく見て撮るだけで印象的な1枚になります。

EOS6D mark2

こちらは写真デザイン要素の1つ【規則的なパターン】に注目して撮った作例です。潮風で浸食されたブロック塀の様子を1つのパターンとして捉えました。

言語化してみるのも効果的なやり方です。目の前の情景から見えている物を順番に挙げていき、それぞれがどのような特徴を持っているのか言葉にしてみましょう。浮きの形が果物のようだ、鎖の周囲に錆水が流れた跡がある、ブロック塀に草が立派に生えている、といった具合です。




その場所で写真を撮ろうと思ってバイクを停めた時、脳は目やその他の感覚器官から様々な情報を一度に処理しきれずビジー状態です。そのような状態でシャッターを切れば秩序なき惰性写真になるのは明白です。少し落ち着いて順に見て言葉にしてみましょう。そして自分が気に入った1つ、もっとも特徴的だと分かった1つを35mmか50mmレンズあたりで寄ってみましょう。きっと写真だからこそ見えてくる世界があるはずです。

今回はデザインの観点で1つの物に注目し、それに寄って撮る方法をご紹介しました。また別の方法は機会をみて解説したいと思います。少々理屈っぽいですがこういった知識を礎に実践、応用して力をつけてくださいね。

今回はこの辺で!!

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紫陽花の写真は簡単です。アジサイの撮り方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は季節の被写体として紫陽花の写真の撮り方を解説してみたいと思います。いつもバイクの写真しか撮らないよ…という方もスマホでも良いので紫陽花の写真を撮ってみてください。被写体が最も魅力的に見えるよう写真にする技術はきっとバイク写真にも役立つと思いますよ。

お花の写真は難しい…お花の写真なんて趣味じゃない…なんて方はおられませんか?お花はそれ自体が美しいので何も考えずに普通に撮れば綺麗な写真になります。一方でちゃんと撮ろうと構図や露出を練って撮れば上手なだけの図鑑写真に陥ってしまう難しさもあります。




しかし紫陽花というお花は他のお花と比べて写真にするのが簡単です。例えば菜の花は黄色が強烈すぎて色飽和しますしソメイヨシノはその淡いピンクを写真にするのに相応のスキルが要求されます。しかし紫陽花の紫や青はそのような悩みが少なく目線に近い高さに咲いているので寄るのも簡単です。

その1 アジサイ全体の様子を撮る場合

RICOH GR

以前に構図とは「目の前の被写体が写真という二次元の画になったとき、その様子が線形となり主題へ導くための案内図として機能するもの」と書いたことがあります。「その様子が線形となり…」実際の様子と写真になった様子の違いはここにあります。アジサイも写真にしてみたら何だか別のものにも見えてきた…なんて経験はありませんか?

この写真の場合、夜空に打ち上げられた花火のようであり、星のようにも見えます。そう感じたらよりそう見えるよう撮ってみましょう。これがおもしろいです!

この写真は光の存在もかなり意識してみました。晴天時だったのでハイライトが入り強いコントラストの発生するシーンですが1.光が強く当たっているハイライト 2.中間陰影 3.ブラックとシャドウ の大まかに3パートに分けて考え、それぞれが長方形という画面内に美しく配置されるようにフレーミングしました。この場合、最も重要なのは中間陰影でハイライトとシャドウはその良き引き立て役に過ぎません。

露出補正を積極的に使って露出と構図は密接に関係している事を意識してチャレンジしてくださいね。




その2 アジサイ一輪に注目して撮る場合

RICOH GR

一輪に注目して撮る方法は気を付けないと簡単に図鑑写真になります。個性を出すのが最も難しい撮り方ですが逆に言うと個性を打ち出すのに成功したときの嬉しさはひとしおです。

私の場合、一輪を撮る場合「その一輪がそこに咲いていた空間」を意識して撮ります。少々分かりにくいですがアジサイがその周囲に及ぼしているエネルギーに注目してそれを構図に取り入れる感じです。

この写真ではちょうど雨上がりで水滴が花や葉に付いていました。曇天の柔らかい光源は適度にコントラストを控え目にしてみずみずしい質感も再現できたと思います。

こういった黒バックに近い露出で魅せたいとき、評価測光はほとんど機能しません。しかしビギナーの方にマニュアル露出は難しいので、自信のない人は絞り優先モードでF5.6あたりに設定し、露出補正をマイナス1~1_2/3くらいの範囲内で試してみてください。

その3 アジサイをクローズアップで撮る場合

RICOH GR

一輪に寄って特定の部分をマクロ撮影する撮り方です。これも多くの人がお花の写真でやっている撮り方なので個性を出すのが難しいです。よく見かけるお花写真とはマクロレンズを装着してカメラを三脚に固定、水玉にピントを合わせて絞りを解放、背景は花の色で全体的にフォギーをかける…といった写真です。確かに美しい写真になりますが、少々見飽きてしまった撮り方ですね。

上の写真は花や葉が濡れている上に強い光が当たってコントラストがあること、つまり「雨上がり」を意識してみました。蕊の複雑な様子と花びらについた水玉、それらの質感をクローズアップによって表現してみました。カメラがスナップを得意とするRICOH GRなので全体にカリッとシャープな仕上がりになったのも、ふんわり系の多いお花写真とは真逆に男性的でユニークではないかと思います。




CASIO エクシリム EX-10

アジサイは特別な所へ出向かなくても公園や街路にも咲いているので、通勤の合間やバイクに乗れない休日でも撮ることができます。被写体をより魅力的に撮る、個性を主張する、ユニークな何かを想像するといったトレーニングにも最適です。

上達したい人はいつも写真を撮って写真を身近なライフワークとしてみましょう。

究極のツーリング写真流 アジサイの撮り方でした。今回はこの辺で!

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やさしい☆はじめてのバイク写真☆基本講座

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回はツーリング写真の解説ではなく愛車をカッコよく撮るバイク写真の撮り方について解説してみたいと思います。

当ブログ「究極のツーリング写真」ではバイク写真という大分類に属する・愛車写真・バイク生活の記念写真・ツーリング写真の中から「ツーリング写真」に特化しツーリング写真をよりARTに、そして世にバイクツーリングの魅力を発信できるよう活動しています。

しかし風景主体のツーリング写真とはいえバイクも登場するわけでバイクをカッコよく撮るノウハウも決して軽視はできません。バイクをカッコよく撮るにはどうしたら良いか?多くの方がツーリング先で撮っている愛車の写真ですが、ここで改めて「バイクのかっこいい撮り方」を深く掘り下げて優しく解説してみたいと思います。

以前にもバイクのかっこいい撮り方は何度か解説してきました。軽くおさらいをすると1.最初に雰囲気の良い背景探しをすること 2.横7前3といった7:3の角度を基準にベストアングルを探ること 3.バイクの造形に存在する特徴が美しく映えるよう工夫する(上の写真ならR1200GSのクチバシと呼ばれるハイフェンダー) 4.メッキパーツやタンクのエッジなどに光を当ててハイライトを作る 5.ライダーの存在を予感させるヘルメットなどの小物を上手に使う…といった事でした。

今回は背景とバイクの割合や配置について書いてみたいと思います。




・バイクを日の丸構図で大きく配置

まず最初にバイクを大きく配置して完全に日の丸構図で配置する撮り方です。最初の写真と比較してバイクの位置が完全に中央になっているのがお分かり頂けると思います。

バイク写真に限らず日の丸構図の特徴というのは写真の主題を明確化すること、そして抜群の安定感&バランスが得られるのが日の丸構図です。「この写真の主役はこれです!ジャーン!!」という感じです。このシーンの場合はどうでしょうか?この大きさでR1200GSを撮るのであれば、配置など関係なく誰でも主題はR1200GSだと分かりますね。そこで追い打ちするように日の丸で配置するとややクドい感じもあります。

日の丸構図はこういったシーンではなくバイクを中古で売りたい時の1枚目の写真に使うような構図だと思います。

・バイクを小さめに背景をたっぷり作る

なかなか愛車写真で背景を多めにとるという発想自体が出てこないと思いますが、その場所の雰囲気が良ければ良いほど、背景の割合を増やすのはアリだと思います。

バイクが主役の愛車写真なのですからバイクの存在感は少々強めに出したいですよね。しかしバイクの存在感とは何も大きさとは限りません。この写真のように暗い(黒っぽい)背景の中で車体の各パーツに輝きが入るようにバイクを輝かせれば、ご覧のようになります。このような構図では「R1200GSがそこに存在している空間」という写真になります。この背景にもぴったり似合う撮り方と言えそうですね。

しかしスペースを多めにとる方法は実は結構難しいです。ポイントはスペースを作るというプラスの意識です。バイクを小さめに撮ってみようと考えてしまうと「できちゃった無駄なスペース」になり、スペースを作った写真とは似て非なるものになります。いつでも写真とは撮影者の意図のもと必然的に成立するものと考えましょう。




バイク雑誌で活躍するカメラマンは意図的にスペースを作るのに慣れています。雑誌はカメラマンだけの仕事ではなく誌面デザイナー、ライター、編集者などの連携でページが完成するものです。後で誌面デザイナーが仕事しやすいようにスペースを作って撮るのですね。

後でこんな風に文字が入っちゃいそうなスペースを作らない

こんな風に後で文章や別カットが挿入されることを想定してスペースを作ったりするのですね。私たちは雑誌で活躍するプロカメラマンではないのですから1枚の写真で作品として成立するよう、後で文字が入れられちゃいそうな無駄なスペースを作らないよう気を付けましょう。

・後方にスペースを作って到達感を演出

これはおススメのやり方です。バイクの後方にスペースを作ることで「走ってきた」「到達した」という表現ができツーリングにおけるバイク写真として成立します。ただ上のシーンの場合だとツーリングを連想させる重要な被写体…そう「道」が写っていないのでこの背景に似合った構図とは言い難いですね。主に旅を連想させる道を写すときや宗谷岬の碑のようにライダー達が目指すシンボルなどが写るときに有効な構図です。

ちなみにバイクの前方にスペースを作ることで「出発」「スタート」といった雰囲気の演出になります。




・背景の雰囲気に似合った撮り方を選ぶ

ここで最後にまとめてみましょう。愛車写真に限ったことではありませんが「そこがどんな場所で被写体が何者として存在しているか」を再考して撮り方を決めてみましょう。

前述しましたが道であればスペースを後方に作って到達感を演出するといった具合です。今回の作例の場合、錆びたトタン壁の倉庫で撮影したのですが、これ自体にStory性というのは薄く、単純にクールな背景であるに過ぎません。そうと分かれば走り始めそうな姿勢という意味で少しだけ前にスペースを作って配置してみました。

アングルとしてはタンクのサイドからフロントホイールにボリュームを持たせるために、レンズ歪みも利用して少しだけ寄ってみました。たったこれだけのことで不思議なことに無機質なバイクに表情が加わるものです。このアングルをよく見ると何となくですが「よし行くぜ!」とR1200GSがライダーを誘うような表情をしていると思いませんか?

バイク写真に相応しい撮影地、すなわち背景を見つけたらまずどんな空間なのか感じ取ってみましょうね。これは風景主体のツーリング写真と同じです。その場所がどんな場所なのか?そこに何者として存在しているのか?それを理解した上でバイクの大きさ、配置、背景の範囲を決定させましょう。

どれも細かなことの積み重ねですがこういった小さな工夫が大きく作品の出来栄えに影響するものです。もし今回解説した内容が「う~ん、よく分からんな」と感じた方は単純に手間と時間をかけて撮影に挑んでみてください。その意識だけでもきっと以前とは違う写真が撮れると思います。

愛車メインのバイク写真の基本的な撮り方でした。

今回はこの辺で!

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ツーリング写真の構図☆重ねない配置テクニック

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いい写真を撮ってライフワークを充実させていますか?暗いニュースばかりの世の中ですが仕事や私生活とは別に【写真というライフワークを持っている】という意識をしっかりもって人生を楽しみましょう。好きなこともできず仕事もうまくいかない・・・そんな時に1枚の写真にすくわれるかもしれませんよ。

さて今回はツーリング写真の構図についてビギナー向けの内容をさらっと書いてみたいと思います。写真において誰でも知っている用語「構図」。そもそも構図とは何でしょう?

被写体の大きさや配置…??きっと多くの方が漠然とこんな風に考えていると思います。そして「構図は大事である!」と。




私の勝手な構図の解釈は次の通りです。【目の前の風景や被写体は写真になった時に二次元の線形となり、それらが作品の意図へと導く案内図として機能するもの】といった具合になります。あくまで案内図、または建物で例えると基礎工事。ぱっと見た瞬間の視覚的な印象や安定、視線誘導などに役立つものだと考えます。

構図は表現の手段の一つであり核心ではないのですね。大事なのは確かかもしれませんが、それより大事なのは作品で伝えたい1つのことです。それは美や感情であったりメッセージであったり、幾通りも解釈のできる現代的アートであったり、作者の個性を発揮すべく写真の核心はここにあると思います。

つい先日、Facebookのタイムラインに入ってくる広告にこんなものを見かけました。カッコいいですね。しかし何か違和感があるのですがお分かりいただけるでしょうか?…そうです、悪夢の構図と言われる串刺し構図ですね。モデルの頭頂部のほぼ中央に背景にある建物の塔が突き刺さって一角獣のようになっています。

これを見た瞬間、思わず固まってしまいました。私の理解が及ばないだけで何か意味があってやっているのか?と自分を疑いましたが、どう考えてもおかしいです。プロのカメラマンであれば絶対にやらないミスですが、これは恐らくモデルと背景は別々の写真で、広告の製作部門が合成したのだと思います。これとは別カットで女性モデルの写真もあったのですが、そちらは重ねっていないのですから。

しかしこれが帽子の広告ときたのですから二度驚いてしまいました。写真の中で最も重要な主題の中央に背景の線、または図形などの線形要素を不用意に重ねないよう、読者の皆さまは是非気を付けてくださいね。




最悪の構図「串刺し構図」

ツーリング写真でよく見かけるのは風車や街灯や電柱といったものが、バイクやライダーの中心を射抜いている写真です。もちろん撮った人はわざとやったのではなく、特に背景など意識せずにパチリとやったのですから悪く言われる筋合いはありません。しかしこういったミスを生んでおいて高級なカメラや噂の撮影スポットのことで頭の中が一杯なのでは寂しい限りです。

もう1つ失敗例を。この場合はお弁当が主役なのですがご覧のようにヘルメットに重なってしまいました。セルフタイマーで撮っているので難しかったのですが、このような時にはEOS6D mark2のようにスマホと無線接続して遠隔ライブビューで確認すると失敗を防げます。

「こまかいな…」と思うかもしれませんが良作とは細部にまで作者の思いが宿るものです。こまかな部分まで徹底してケアすることは大切なのです。

串刺し構図や被写体が他と重なってしまう失敗写真。これは少しの配慮、少し左右に動くだけで簡単に処置できることです。これが出来ないようなら単純に雑だという事だと思います。面倒くさい、手間をかけられない、また撮りに来ればいいや…といった感じでは永久に憧れの1枚は実現しません。私はかなり大雑把な性格の持ち主ですが写真に関しては1ミリも妥協はしません。

大切なものに重ねない、重ならない、少しの配慮と動く足ですね。もちろん何か理由があって重ねるとか、スナップのようにリアルな刹那として仕上げるのであれば別ですが。

小さな違和感も見逃さない。細部に渡るまで徹底して詰めていきましょう。特に構図に関しては精度よく徹底して組み立てると最終的な仕上がりが見違えるものです。

ここで知識だけ付けるのではなく次回の撮影で実践し最終的に応用できるようにして下さい。




目の前の風景や被写体が二次元の写真になったとき、その線形が作品の主題に導くよう機能するもの。それが構図だとすると「二次元になったときの線形」とは刃物を扱うように注意しなければ串刺し構図のように悪さもするのですよ、というお話でした。

今回はこの辺で!!

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