バイク写真☆ビギナーを脱するカンタン7つの撮り方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、当ブログは【バイク写真】という生まれたばかりの写真ジャンルを成熟させて世に広め、そしてバイクツーリングの魅力を芸術写真で発信していくサイトでございます。

そのためにはまずは記念写真や記録写真を卒業し写真芸術の理解を深め、表現手法を身に着け、写真のすばらしさを体験していくことを始めましょう。そのために何をすれば良いのか?ノウハウやヒントのような物を惜しまず発信していきます(記念写真や記録写真も芸術と昇華する場合もあり得ますが)。

今回ははじめて究極のツーリング写真を見つけた、という方向けに平凡な写真を卒業する簡単な7つの撮り方をご紹介したいと思います。いい写真が撮りたくていつもカメラを持ってツーリングに出かけるけど平凡な写真ばかり撮ってしまう…、一年前に撮った写真と変わり映えしない…といったお悩みをお持ちの方にお役に立てれば幸いです。

1.前景を作って奥行をつくろう

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

ビギナーの方が平凡な写真を量産してしまう原因は幾つかありますが、その一つとして奥行き感のない平面的な写真があります。平面的な写真がダメなわけではありませんが「平面的に撮った」と「奥行きが出せなかった」とは違うものです。どちらも撮れるようになりましょう。

方法は簡単で撮影地で前景として使えそうな被写体を探し、バイクとカメラの間に入れてやるのです。上の作品の場合は木やボートです。EF70-200㎜という望遠ズームレンズを使用したのですが望遠の場合は空間が圧縮されてしまうので遠近感が失われ、さらに平面的になりやすい傾向があります。前景を作って構図することで奥行きを補いメイン(R1200GSアドベンチャーとキャンプサイト)を引き立たせているのです。




2.バイクか風景かどちらが主体かハッキリさせよう

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

この写真は1の作品と同じ場所、同じ日に撮影したものです。愛車R1200GSアドベンチャーを撮った写真です。SNSなどでよく見かけるバイク写真は風景とバイクの割合を中途半端に等分してしまい主題がぼやけたものが多いです。風景の中にバイクがあるツーリングシーン、バイクが主役で風景はただの背景にする、この2者をはっきりさせましょうね。

愛車写真かツーリング写真か??この違いが10人に見せて10人とも同じ解答が返ってくるよう意識して撮りましょう。

3.ライダーの登場でツーリングシーンを演出しよう

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

SNSなどでバイク写真のトレンドをチェックすると良くみかける写真があります。それは上手に撮れているのに風景の中でバイクがお留守番している写真、ライダーの存在を感じない風景の中のオブジェ化されたバイク・・・そんな写真です。

バイクをメインに大きく撮った愛車写真であればライダーが居なくても違和感はないかもしれません。しかし風景主体で撮ったのにライダーが居ないと寂しい写真と感じるのは私だけでしょうか?

バイクは車と違ってライダーがいて美しさが成立すると言う方もいます。サラブレットだけを撮った写真とサラブレットに騎手が乗った写真、どちらが魅力的な写真でしょうか。ツーリングの魅力を伝えるならぜひライダーと一緒に旅のワンシーンを演出しましょう。

4.フレーミングで被写体を切り落とす

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

フレーミングとは目の前の景色に対してどの範囲までを写真にするか?という事はご存知だと思います。もう少し掘り下げて説明すると画面と言う長方形の四辺を意識して撮ろうという事です。

ビギナーの方がよく撮ってしまう平凡な写真とはバイクなどの被写体を枠の中に収めて並べただけの構図です。枠の中に収めて撮るのが悪い訳ではありませんが、そう撮ることしか出来ないのは卒業しましょう。

上の作品ではR1200GSの後部の約1/3をフレームで切り落として存在感を調整しました。被写体の各々の存在感の調整はベテランであればあらゆる手法を駆使して行いますがビギナーにはそれができません。しかしフレームで切り落として調整するのは最も簡単なやり方です。四辺のフレームが鋭い刃物とイメージして時に被写体をカットしてみましょう。




5.シンプルな背景を探してみよう

EOS6D mark2 + SHIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

「私はどうも構図が苦手だ」という方は多いと思います。バイク、ライダー、ヘルメット、花、岩、空、飛行機や船…いろんな物を欲張って画面内に入れれば、整理しなくてはいけない作業は増し、どんどん難しくなります。あれもこれもと欲張り構図が許されるのは各々の存在感をあらゆる手法で巧みにコントロールするベテランの世界です。

逆に言うとシンプルな背景の中に一つの被写体だけであれば、上の作品のように構図にはそれほど悩まず美しい写真が撮れます。実際に私もビギナーの頃はこんな写真からはじめました。海岸や標高の高い山など景色の開けた場所でシンプルな背景を探してみましょう。

6.露出補正を使ってみよう

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

露出とは簡単に言ってしまえば写真の明るさを決めるものです。現代の全てのカメラはAEといって目の前の明るさを測って「こんなもんでしょ」と露出値を自動で決めてくれます。しかしそのカメラが決めた露出に「そうじゃないよ」と撮影者である貴方が補正を入れるのが露出補正です。

ベテランであれば目の前の情景を前に脳内で「こんな風に撮るぞ」とイメージを描き「露出はF5.6の1/200でいくぞ」といった具合に数値が出てきます。そんなベテランはカメラのマニュアル露出モードを使用するものです。しかしその領域は数年くらいのキャリアでは身に付くものではありません。

まずは絞り優先モードを使ってカメラが決めてくれた露出値に対して「自分だったらこうだ」という意思で露出に補正を入れてみましょう。上の作品の場合は実際の景色よりもずっと明るく撮っています。コスモスの魅力を表現するにはふんわり明るく撮りたいと思ったからです。

7.道をテーマに撮ってみよう

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

ツーリングであるからには当然、ライダーは道を走ってきたわけです。道は旅を感じさせる最も魅力的な被写体と言えるかもしれません。SNSのバイク写真を見ているとそんな道に魅力を感じて撮っている人も多く見受けます。

しかしそんな道の写真も何も考えずに普通に撮ってしまえば平凡なツーリング記念写真に陥ります。道は景色全体に対して細長く続く被写体です。絶対的に存在感を与えるのであれば上の作品のように望遠レンズを使ってみましょう。ポイントは道の先を大切に意識することです。せっかく素晴らしい道なのに道の先を物で隠してしまっているエサヌカ線やオロロンラインの写真をよく見かけます。

ちなみにこの写真、風景主体のツーリング写真なのにライダーが写っていません。望遠レンズで道の真ん中から撮るのに、まさかそこに三脚を立てる訳にはいきませんからね…。このように何らかの事情でライダーを登場させるのが難しい場合、ヘルメットを分かりやすい位置に置くなどしてライダーの存在を予感させるよう工夫します。




いかがでしたか?ネットで写真の撮り方を検索すれば溢れるほど情報が存在する昨今。自分にとってどれが必要な情報なのかを選別するのも大変ですよね。検索上位に出たものが必ず自分の欲しかった情報とは限りません。

バイク写真の解説も本当にたくさん存在していますが、どれを信用していいのかを決めるお勧めの方法があります。それは解説を書いている人がどんな写真を撮っているか見てみることです。わぁ~こんな写真好きだ、と感じるようであればその方の解説を参考にすると良いと思います。今回、7つの項目でご紹介した7枚の作品はすべて私、立澤重良がツーリングで撮ったものですが、こういった感じがお好きでしたら解説もご参考にして頂ければと思います。

ツーリング写真「ビギナーを脱するカンタン7つの撮り方」でした!!

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SNSやプリントなど発表媒体に合わせてselectすべき写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、外出できない日々が続いておりますが自宅でいかがお過ごしでしょうか?いま自宅でできること…キャンプ道具やカメラ、レンズの手入れ、読書なんかもいいですね。それとオススメなのは過去の写真を見返してみることです。昔撮った写真の中に何か発見があるかもしれませんよ。




さて今回はSNSやプリントなど発表媒体に合わせた作品selectと題して簡単な内容を解説してみたいと思います。

EOS6D mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG 画角12mm

こちらの作品をご覧ください。超広角ズームレンズSIGMA12-24mmF4.5-5.6DGで撮った星景写真です。主題は踏切ですが超ローアングルで狙い宮沢賢治の銀河鉄道の夜のような世界をイメージしてみました。

この場所で私が特にユニークだなと感じて気に入ったのは踏切にある「とまれみよ」の文字です。これがきちんと写るように撮ったつもりですがこの写真をスマホの画面で見ると「とまれみよ」は確認しにくいと思います。




EOS6D mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG 画角24mm

こちらは先ほどの12mmに対してこのレンズのテレ端である24mmで撮った写真です。踏切やR1200GSの存在感は一気に強まりました。ついでに言うと12mmの時は画面の右側にあった大多喜市街地の光害もフレーム外に除外することに成功しました。この大きさであればインスタなどをスマホで見ても「とまれみよ」を確認しやすいと思います。

例えば星空にあるグラデーションや降るような流れ星を狙いたい、といった場合は12mmの方が良いかもしれませんが、上の作品の場合は踏切が主題で星空は背景という構成なので無理に超ワイドに拘る理由もありませんね。

1枚目は6Wサイズ以上のプリント向け、2枚目はSNS向けといった具合に発表の場に応じて使い分けるのも良いと思います。

このように撮影現場で「これSNSで見せて分かるだろうか」「大きくプリントするならこうだな」といった具合に写真の最終的なカタチをイメージで撮ってみましょう。




以前、こういった星景写真を撮るときはキャノンの純正レンズEF14mmF2.8Lを愛用していました。それを1年ほど前にSIGMAの超広角ズームレンズ12-24mmF4.5-5.6DGにしてみました。買い替えの理由は超ワイドに加えて24mmの画角が欲しかったからですが、トレードオフとして解放値F2.8の明るさが奪われてしまいました。星景写真の場合、僅かな光を少しでも効率よく取り入れたいので解放が基本ですがF2.8がF5.6となるとISO800で済んでいたのがISO1600となります。そうなると心配なのは高感度によるノイズですがEOS6D mark2であればISO2000くらいまで何とか許容できるので良しとしています。

今回はこの辺で!!

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↓↓↓撮影地↓↓↓

いすみ鉄道 第二五の町踏切 季節と時間帯を選べば天の川も撮影できますよ。

 

ツーリング写真、バイク写真について思うコト

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回までで4回に分けて私がツーリング写真を撮る時、撮って帰った後にやっていることを書いてみました。いかがでしたでしょうか?

本来はこういったノウハウは人それぞれ持っているものですし、公開するような事ではないのは分かっています。秘密にする人もいるでしょう…。私があえてノウハウを公開している一番の理由はバイク写真という文化がいつか成熟し世に認知されれば良いな…という願望があるからです。そしてもう1つは知っている事をアウトプットすることで脳内の空領域の確保ができるからです。




それに私が知っている写真ノウハウなんてその道の権威の方々から見れば大したことではありませんからね。それでもビギナーの方や写真に対するお悩みを抱えた方々に何か一つでもお役に立てたというのであれば幸せですが。

EOS6 mark2 + EF35mmF2 IS

もう写真もかれこれ20年ちかく、バイクに乗るようになって30年も経過してしまいました。10代の頃、ただバイクに乗るだけでドキドキ、ワクワクとしたものでした。スピードを出したり峠を攻めたりした時期もありました…。女の子を後ろに乗せて時めいたり…といった輝きは、寂しいことに今はありませんが。しかし不思議なことにツーリングで素晴らしい景色を見ることは当時と変わらず心躍るものがあります。

いや、むしろ若い頃よりも40代も後半戦に突入した現在の方が、旅先での景色や出会いに純粋に時めいているような気さえします。内房の工業地帯を抜けて道の先に青い海が見えてくればワクワクするし、嶺岡の尾根を走る林道を新緑の季節に駆け抜ければ爽快感に心躍ります。




そもそも何故、私はこんなにツーリングを愛し写真を撮っているのでしょう。ツーリングと写真はなぜ親和性の高い両者だと気が付いたのでしょうか?

子供のころを回想すると自転車で独りぼっちで遠くまで走ってみたり、学校で禁止されている学区外や山の中を冒険気分で走ったりしたものでした。横浜市に住んでいた頃は港に停泊している台船や信号塔の絵を書いていた記憶があります。つまり今と変わらないんですね。

オートバイという乗り物は独特のバランス感覚を使い身体が露出した状態で空間を駆け抜けます。オートバイでツーリングすることでエンドルフィンやドーパミンといった物質が脳に快反応を与え感受性や想像力がパフォーマンスアップすると考えます。観光バスツアーで行った宗谷岬とバイクでソロツーリングした宗谷岬とでは印象が全く違うのはこのせいだと思います。単に日常と非日常という事ではないと思います。

ツーリングするライダーであれば豊かな感受性、優れた想像力を持ち合わせているのですから、あとはそれをどうすれば良いか?経験を積んでいけばライダーしか撮れない傑作写真というのが実現できると信じています。




私もまだまだ道半ばですが読者の皆さまと一緒に「ツーリング写真」という文化を盛り上げていきたいと思います。高速道路のSAや道の駅で見知らぬ紳士に「このバイクは何CCじゃね?」と排気量を聞かれるのではなく「ツーリング写真の人かね?」と聞かれるくらい、バイクと言えばツーリング写真!という時代が来るのを目指したいですね。

今回はこの辺で!!

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ツーリング写真☆私が帰ったらやっていること

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回まで3回に分けた投稿で【ツーリング写真 私が撮影現場でやっていること】と題して、私がいつも写真を撮るときにやっていることをご紹介してきました。

私が撮影現場でやっていること その1

私が撮影現場でやっていること その2

私が撮影現場でやっていること その3

写真は撮影現場でシャッターを切れば全てが完結する訳ではなく、その先もまだまだ道は続きます。今回は【ツーリング写真 私が帰ったらやっていること】と題して撮った後に何をしているかを書いてみたいと思います。カメラを防湿庫に仕舞うとか三脚を拭いておくとかじゃありませんよ。

EOS6D mark2 + SHIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

夕陽の撮影を終えて帰りの高速道路なんかを淡々と走らせている時です。写真を撮る前に写真イメージを空想するように、撮った後も「さっきの風景はこんなだった」「きっとこんな写真が撮れているはずだ」という完成作品のイメージを想像してみます。事前に描く写真イメージが空想ならこちらは回想です。

これが仕上がり写真をイメージする行為なのですが、大切にしたいのは風景の感動を受けて自分の感情は実際にどう動いたか?とどのように記憶風景として焼き付いたか?の2者です。沈みゆく美しい夕陽をみて哀愁を感じたとか自然の力を感じたとか、またはバイクツーリングのハイライトはやっぱり夕陽が似合うなとか、そんなざっくりした感じです。




そんな「きっとこんな風に撮れているはずだ」というイメージを脳内に回想&想像しておきます。写真イメージという単語がやたらクドいですが、本当にこれは大事で撮る直前に作る写真イメージ、帰り道に回想&想像する写真イメージの両者。これはこの後に続く写真選別と仕上げに必ず役立ちます。

帰宅してカメラからSDカードを取り出し、PCに差してLightroomを立ち上げます。まずはライブラリーモジュールでSDカードから撮影したデータの読み込みですね。ライブラリーモジュールでは明らかな不要カットを見定めて、HDDに読み込む画像データだけを選別します。

さらに読み込むデータの選別ができたらレーティングを付ける作業です。あくまで今、自分の写真スキルや感性で良いなと思った判断基準でいいので星の数を1つから5つ星までで採点してあげましょう。「あくまで今」と書いたのは数年後、あるいは10年後などに保存したこのデータから星1個のものや星さえつけなかった画像から傑作を発掘する可能性もあるからです。

よく聞く話ですが「写真は2度シャッターを切る」というのがあります。1度目は実際の撮影現場で、2度目は帰宅してからの写真選別のことです。その撮影シーンで自分が納得できるベスト1枚のselectはとても重要な作業です。撮影現場と違って時間的制約もないのでじっくりやります。

上の写真の場合、インターバルタイマー1秒間隔で撮影した作例ですが、いすみ鉄道の気動車がどの位置で撮れた写真がベストであるのか?を写真イメージと照らし合わせて熟考します。この場合は右上でしょうか。去りゆく列車を見送るstory性は右下の方が好感ですが右上は列車の「顔」に光が当たっているのが決め手ですね。

ビギナーの方はその撮影シーンでのベスト1枚を選ぶのも苦手だという方が多いと思います。よくSNSのグループなどで微妙にアングルが違うだけの同じような写真を何枚も一緒に発表している人を見かけます。最初は分からなくても良いので人に見せる場合は必ず1枚を選びましょうね。




例えばこの場合は左上は地面の割合が少し多すぎ、右上はカメラポジションを下げ過ぎて海の割合が減ってしまいました。そしてよく見ると分かるのですが空に流れる雲の影響で地面が日陰になったり日向になったりを繰り返すシチュエーションです。空の表情なども含めてトータルでベストだと思える1枚を選ぶのです。

写真とは見る媒体によって印象が変わる物です。米粒のようにバイクを小さく写してしまった写真でも4つWサイズで額装して飾ればバイクの存在は誰でも明確に分かります。しかし同じ写真をインスタにアップしてスマホで見られたらバイクがある事すら気が付いてもらえないかもしれません。この投稿の1枚目にある海岸の作品は良く見るとR1200GSと富士山の間に鳶が飛んでいます。きっとスマホ画面では気が付いてもゴミだと思うでしょう。しかし大きく引き伸ばせば鳶がポイントとなる作品だと多くの方が分かるはずです。

このためプリント用、インスタ用、ブログ用といった具合に写真selectや仕上げを行うのもよくやります。言うまでもありませんがメインはプリント用です。

失敗カットの排除、それ以外の読み込み、レーティング、ベスト1枚のセレクトが済んだら現像作業です。ここではLightroomレタッチについて詳しくは触れませんが、当初に想像した写真イメージに近づけるための最後の作業です。




いまだにレタッチはインチキ…と誤解している人も多いようですが、全てのデジタルカメラはカメラ内で一度、コンピューターが勝手にレタッチをしています。それが撮影者のイメージと必ず合致していれば苦労ないですが、99.9%合致していません。そこを少しでもイメージに近づける作業がレタッチです。

レタッチはインチキでカメラが出した画像(別名、撮って出し)こそが正義だ。と主張する方は撮る前に写真イメージを描いていないのだと思います。

写真のセレクト、レタッチは撮影後に一定の冷却期間を置いて行う事で、理由の再発見、撮影当初とは違った被写体の解釈ができるので、とても奥深いものです。私の場合は撮影直後、一か月後、数年後といったスパンでストレージに保存したRAWから再仕上げを行うようにしています。

EOS6 mark2

理由の後付け、当初とは異なる被写体の解釈と書きましたが、これが実に面白いです。既にカメラでは撮り終わった1枚の写真を何度も眺め「あっそういう事だったのか」「被写体そのものより光や空間が主題なのだな」といった具合に、撮影時には気が付かなかったこと、意識できなかったことを発見するのです。

あたかも偶然撮れた良作に理由を後付けするような感覚に襲われるものです。しかし私が思うに理由の後付けと言うよりも撮影時に無意識下にやっていたことを後になって本人が認識しただけだと思うのです…。

いつも直感とか偶然を大切にしましょう…と書いていますが裏を返すと直感や偶然は後でヒマな時に分析しておけばOKという事でもあります。後になって自分が直感でどう撮ったのか?をレタッチやselectで反映できればいいと思います。まるで自分の中のもう1人の自分に問いながら作業する感じですね。よく分かりませんが…

せっかく撮って完成させた作品はぜひプリントして額装してみましょう。上の写真はダイソーの200円の額ですがA3サイズまで対応した大きなフレームです。この額に4つWサイズプリント入れてお部屋に飾れば、ご自宅がツーリング写真のミニギャラリーになります。素敵でしょう?

自分が過去に撮った作品はかけがえのない宝だと思います。何度も見返すことで旅の記憶風景がよみがえるのはもちろんのこと、芸術を創作する生き方に幸福をも感じます。大袈裟に聞こえるかもしれませんがいい写真を撮るって本当にそうだと思います。よく自己満足な写真ではだめ、みたいなことを書いてきましたが究極を言ってしまえば人に美しいものを伝えたい、誰かの役に立てれば嬉しい、という願望を満たすという意味では自己満足なのですね。

ツーリング写真、私が帰ってからやっていること…でした!

今回はこの辺で!!

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撮影現場で私がいつもしていること☆その2

前回の続きです

情景や被写体の特徴の分析、大きさや位置関係など空間の測量を済ませたら次に写真イメージの想像です。写真イメージは脳内に描く空想の写真で「こんな風に撮りたいな」という完成予想図です。

ビギナーの方が撮ってしまう平凡な写真は写真イメージを想像せずに惰性的にシャッターを切ったので例えるならば設計図なしに作られた建物です。設計図なしに作られたものは機能もデザインもなく砂浜で作ったお城のように容易に崩れ消えます。

写真イメージの想像の仕方は十人十色で良いと思いますが私の場合は次の通りです。最初に被写体や情景の特徴から感動を受けて、それを元に1つの主題を決めます。主題は写真にこめるただ1つのメッセージです。主題以外は引き立て役として機能するようキャスティングします。地面の石ころや草など小さなものは舞台セットを構築するように考えます。これらに合致しない物はすべて写さないよう排除する方向で調整です。

1つの主題とは物でもコトでも光でも感情でもOKです。上の北海道のフレシマ湿原で撮った作品はライダーの感情が主題になっています。これら主題を画面という長方形の四角にどのような大きさ、位置、あるいはフレーミングでとらえるか想像します。




ここでツーリング写真として重要なこと【自分はその空間において何者であるか】を決めます。1枚の写真として完成したとき、それは映画のワンシーンのように物語を客観的に見るものなのか?あるいは写真の世界に鑑賞者も参加する視線型の写真にするのかを決めるのです。前者の場合は上の写真のように自らが登場人物(ツーリング写真におけるライダー)として演出します。

後者の場合は想像力を働かせればかなり色んな写真がイメージできます。写真自体がライダーの視線ということですから、はっきり言って何でもアリですね。上の写真は走行中にチラっと横に見えた一瞬の風景ですがこれを見た人はきっとバイクに乗って旅をしている気分を味わうと思います。このように見る人にもバイクツーリングの世界に参加してもらう「臨場感」を大切にイメージします。

写真イメージの想像に深く関わるのが【美】に対する考え方です。人間、誰でも美しいものを求め受け入れるものです。人類にとって美意識は特別なものです。だからこそ美しさに対する個人の考え方を表現できないか?壮大なことですがチャレンジしてみましょう。目には見えにくい美しさを表現するか、美しいものを醜く撮るのが真の美とするか、鮮やかでバランスの良いものを美とするか、あるいはそれらを何らかの意図で崩したものを美とするか…などなど。

被写体の特徴や情景の様子を分析し、感動をして写真イメージが完成したら次にやることはレンズ(焦点距離)の選択です。

レンズの使い方に「こう」という決まりはありませんが、原則として標準レンズは自然な画角なので臨場感、広角は雄大さなどを表現する広がり感、望遠は1つの被写体に絶対的な存在感を与える圧縮感であると考えます。




ベテランであれば焦点距離を感覚として持っているので脳内に描いた空想の写真イメージに対して、すぐに「よし200mmでいこう」といった具合に焦点距離を決定させます。ズームレンズの微調整は撮影スペースを奪われたときに止む得ず行いますが、原則としてベテランの脳内は14、28、35、50、70、85、100、135、150、200mmといった複数の単焦点から選択しているものです。

カメラに選択したレンズを装着したら次に足腰を使って動きアングルを模索します。被写体Aと被写体Bの間隔は左右に動けば変化しますし、ハイアングル(ハイポジション)にすれば地面の割合が多く、逆にローアングル(ローポジション)にすれば空の割合が多くなります。一面に咲く菜の花に逆光が当たって輝いていればハイアングルで撮れば良いし、千切れ雲を夕日が紫に染めていたらローアングルでそれを撮ればOKです。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6EX DG

焦点距離を選択し大まかにアングルを決めたらデザインや構図を練ってみましょう。ここでも被写体や情景からの特徴にヒントをもらいます。例えば上の写真であればオレンジのセンターラインです。画面の右下の角にぴったり合わせて視線誘導ラインとして機能させました。バイクは広角レンズで小さくしてしまったので存在感を補う意味で日の丸構図に、しかしラインとの兼ね合いで大和比を意識して少し左に寄せています。

こういった知識を撮影シーンで応用するにはどうしたら良いのか?はすべて経験値に関わってきます。知識を応用できなくて失敗写真を生んでしまった…という悔しい写真を何万枚と撮ってきたキャリアの賜物です。




構図については良く聞く三分割構図、日の丸構図、8分割やファイグリッドなど色々ありますが、私の場合はシンプルにいくのか巧妙に組み立てるかのかの二択です。上の作例では三分割構図を複数個所の交点やグリッド線で合わせてみました。こうった撮り方を暗号化したような複雑な構図も精度よく動けるカメラワークにかかってきます。正に微調整の嵐ですね。

またまた長くなったので続きは次回に…

次は三脚のセット、自撮り、露出や被写界深度などを解説します。

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撮影現場で私がしていること☆その1

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、この記事を書いている2020年4月中旬現在、世界は新型コロナウイルスの騒動で大変なことになっています。医療従事者、官公庁などの関係機関で働く方々、本当に大変だとお察しします。また個人事業主や会社関係も経済的な影響が大きく、こちらも大変だと思います。

事態の収束に向けて我々一個人ができる事は確実にしていきましょう。確か3月の初旬くらいの投稿で「ソロツーリングならウイルスの影響がない…」といった事を書いてしまいましたが、今となってはそれもダメだと思います。不要不急の外出はしない、という政府からのお願いなのですからね。

私自身は仕事に大きな影響はありませんが、テレワークができない仕事なので怖いですが電車通勤を強いられております。なるべく時間をずらして人と間隔をあけ、何にも触れず細心の注意をしております。職場の周りはオリンピック関連施設ばかりなのですが工事関係者や運営関係の人は見当たらず、寂しい風景に様変わりしてしまいました…。

しかしこのような有事を受け、なんとなく人としての生き方を問われているような気もします。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

さて今回は在宅で少しでもツーリング写真のスキルアップにお役に立てれば…と今までと少し違ったアプローチでツーリング写真の解説をしてみたいと思います。題して「ツーリング写真で私がいつもしていること」という事で、私立澤重良がツーリング先でどのように写真を撮っているのかを書いてみたいと思います。

あくまで私の場合ですのでご参考になるか分かりませんが…。まず一番最初に大切なのは写真に対する思いです。写真が好きであること、いい写真に対する憧れ、自分がこの世でバイク旅をした記録、誰かに喜んでもらえたらいいな…という気持ち。これらが写真を撮る原動力です。この原動力はバイクで言うガソリンのように、しっかりと内面に蓄えておかないとカメラや三脚を持って出かけることすら面倒になってしまいます。

原動力には前述のような良質なガソリンを使いましょう。良質ではない原動力の代表選手は凄い写真を撮ってやろう、珍しい風景や被写体で驚かせてやろう、カメラが高性能であるのを自慢しよう。といった具合に「やろう」がつくハンティング精神的なものです。私が過去に通過した過ちなので皆さまはこの沼に足をとられないように。承認欲求は人間の根深い欲望ですがこれに囚われると「憧れのいい写真」は永久に実現不可能です。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

いい写真を撮るための良質なガソリンをたっぷり内面に蓄えたら、それをエネルギーに自分の個性を爆発させる空間を求めて旅立ちましょう。ヘルメットをかぶりエンジンをかけて自宅が遠のくほどに精神状態は日常から解放されていきます。

まずは写真に適した場所探しですがここでの精神状態が大事なのでとにかく焦らないことです。先ほどと同様に「やろう精神」に注意しましょう。素敵な撮影場所を見つけてやろう、誰も知らない凄いところで撮ってやろう…では出来上がった写真はインパクトや美しさだけで空っぽの画像となります。

撮ってやろうではなく受け皿を持ってキャッチする感覚です。バイクに乗って空間を駆け抜けて旅をすれば精神状態はリラックスです。リラックスして楽しい、穏やかという状態は感受性という重要なセンサーの感度が理想的な状態になります。その精神状態を作るのを私はいつも大切にしています。




センサーを理想的な感度に設定したら撮影地は自然と発見できます。見つけ方は何となく、そんな予感がした、意外とこんな所かも、といった具合に極めて曖昧な感覚で見つけるものです。そんな直感で決めた場所にはなぜそう感じたか?なぜそこで足をとめたか?の答えが必ず隠されています。それを解明する作業は次のフェイズとなります。

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L F5.0 1/200 ISO100

まずはいきなりカメラを構えるのではなくリラックスして景色をよく見てよく感じ取りましょう。ここから先はビギナーとベテランで身体的なスキルやイメージ力に差が出てくるものです。まずは目、写真家眼の出番ですが1.被写体や情景の特徴を細かな部分までとらえる 2.どのような光がどのような光量でどのように被写体に当たっているか?を把握する 3.どのような影を作っているか?影の様子を把握する 4.被写体の大きさ、位置関係、背景を含めた全体をジオラマボックスのように3Dにとらえて空間を脳内で測量する。

観察や測量を済ませたら次に大切なこと…そう感動することですね。もともと涙もろい人は有利ですがそうではない人は自分の心をトントンと叩いて眠っていた感受性を起こしてやりましょう。意識してやればきっと誰でも感動できます。




感動しないと写真に気持ちが入らないですからね。焦点距離にしろ露出にしろホワイトバランスにしろ、すべて感動を受けて決定させることです。目の前の事実はあまり関係なくてあくまで作者のハート内に各々のフェイズのマイルストーンがあるのです。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

次のフェイズは脳内に描く空想の写真、写真イメージの想像ですがこれが超絶重要です。しかし写真イメージの描き方をどう説明したら良いでしょうね・・・長くなりそうなので次回に続きます…

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何年やってもビギナーな方へ<上達の秘訣>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、緊急事態宣言が発令された有事でありますが在宅でいかがお過ごしでしょうか?これを書いている2020年4月初旬、毎日の暗いニュースでつい暗い気分になってしまいますよね…。ウイルスに対する意識を高く持つことは大切ですが、悪い事ばかりを考えてしまうと疲弊してしまいます。

そろそろこの辺で気分をポジティブに切り替えて自分の好きなことと向き合ってみましょう。こんな時にそんな余裕はない…と思うかもしれませんが、こんな有事だからこそ心に余裕を持つことも大切だと思います。

さて今回は少々エラそうなタイトルを付けてしまいましたが、ずばり「何年やってもビギナーを脱することが出来ない方」と題して初歩的な内容の解説を書いてみたいと思います。

EOS6D Mark2  構図、被写界深度などを複合的にコントロール




写真を趣味にするぞ、ツーリング先で素敵な写真を撮るんだ…とカメラを購入し、教本も買って写真をはじめてみた。しかし何年もやっているのに初心者の域から抜けられない。いつも平凡でパッとしない写真ばかりを撮ってしまう。私の職場や知人にこんな方がけっこうおられます。

話を聞くと色々と知識はつけたのだけど露出や構図がどうもダメ。いざ撮るときに知識を応用できない…こんなお悩みを持っている方が多いようです。この辺を究極のツーリング写真流のアプローチで解説してみたいと思います。

露出については多くのハウツー本で絞りはボケ具合、シャッター速度はブラしたり瞬間にしたりする…といった解説が書いてあると思います。もちろん間違いではなく正しいことですが、その説明だけで多くの方が露出を理解できないのはある重要な部分が抜けているからだと思います。

いま、写真を撮ろうと思っている目の前の風景の光が仮に100だったとします。最初に決めたいことは100の通りに写真にするのか、事実の明るさを無視して50や200で撮るのかを決めましょう。特定の重要な部分を優先して全体は80くらいで撮ろうかな、心に描いた写真イメージが明るいものであれば200や300で撮ろうかな…。このように出来上がる写真の明るさはあなたが決めることです。必ずしも100でなくても良いんです。

写真イメージとは被写体や情景から感動を受けて、では私はこの気持ちを写真にこう表現してみようかな?と想像し脳内に描いた空想の写真です。こんな風に撮りたい!こう撮るぞ!という空想の写真を最初にイメージするのです。これが地味に大事ですので必ず意識してくださいね。

EOS6D Mark2  実際の明るさよりも明るく撮った写真(ハイキー写真)

適正露出で撮るのが正しいのではないの??いいえ、適正露出とはカタログ写真や証明写真など事実を記録する写真では重要ですが、ツーリング写真やバイク写真のように「いい写真」を目指す我々アーティスト(ほんとそうですよ)にとって重要ではありません。適正露出は自分で決めること、とここでは仮に覚えましょう。

カメラは光を集めるだけの無機質な箱で知覚も感動も想像もしません。昔のカメラであろうと最新機種であろうとこれに違いはないです。嘘だ~、最新のカメラはすごいだろう?!という言葉が聞こえてきそうですが、最新機種でもせいぜい動き回る人の瞳をピントが追いかける程度の知能しかありません。景色が美しすぎてカメラがフリーズしたとか、R1200GSが最もカッコよく見えるアングルで撮るカメラとか、モデルに優しくして自然な表情を引き出すカメラとか…聞いた事ないですよね。

ごく当たり前のことですが写真は人間が撮るものです。だからこそ露出はカメラの自動測光(AE)を過信せず、撮影者であるあなたが決めるべきです。これはビギナーの人に「マニュアル露出で撮ろう」と言っているのではなく、最初はAEを使ってもいいからAEの決めた露出に対して補正するなりして「自分の決めた写真の明るさ」をきちんと写真にしようという意味です。

写真イメージの明るさを脳内に想像したら絞りとシャッター速度について考えてみましょう。絞りはボケ具合(逆に言うとピントの合う範囲)の調整。被写体の存在感などを調整する演出に使う表現手法です。シャッター速度は動きのあるシーンで使います。バイクであればスピード感、海であれば岩に砕ける波飛沫の瞬間をとらえる、このように静止画である写真に時間を与える表現手法です。




例えば目の前の景色の光が100だとして、写真イメージを80で撮るぞ!としたとします。絞りとシャッター速度はカメラが景色から集めた光をシェアし合う仲です。背景をボカして被写体の魅力を浮き立たせたいからF5.6でいきましょう!と深度の観点で絞り値を決めたら、一方でシャッター速度は80の明るさの写真を実現させるため「では私は1/125にしますね」といった具合に互いが持ちつ持たれつのコンビなのです。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS 絞り込んでカメラの近くから遠景までピント範囲を深くする

しかし絞りとシャッター速度の両者はいつも円満に会議が終了するとは限りません。時に絞りが「ここでF11の被写界深度を確保したい!」と主張し、一方でシャッター速度が「え~と今、測光したけどF11にすると1/40になっちゃう…困るな、被写体が風で揺れているから最低でも1/250は欲しいんだ」となったときです。太陽光がさんさんと注ぐ晴天下ならこの問題は滅多に出ません。しかし曇天や日没後などで光量が少ない時、F11 1/250ではイメージの写真の明るさに届かない!という場合があるのです。絞りは絞り込んだとき、シャッター速度は早くしたとき、光をカメラ内に取り入れる量は少なくなるのですから。

そこで妥協点としてISO感度の出番です。ISO感度とはカメラの中で光を当てているイメージセンサーの感度のことで、これの電圧を上げて敏感にしてあげれば足りない光量でも明るい写真が出来上がるという理屈です。

じゃ、いつも感度上げておけば? …いいえ、そうもいきません。先ほど妥協点と書きましたがISO感度を無暗に上げると電圧のノイズが画像となり写真のクオリティに影響するからです。機種にもよりますが大まかに言うとISO1000あたりから誰が見ても分かるようなノイズが画像にのってきます。原則、ISO感度は100で撮るものです。そして光が足りない時、夜景や星空の撮影、三脚が使えない、被写体が早い、といった事情が発生した時に光量を補うものと覚えましょう。

EOS6D Mark2  スローシャッターでスピード感を表現(バイクのスピードは制限速度)

いまここで写真を撮るぞ!とカメラを手にした時。目の前の光が50か100か300か?目の前の光が100であれば100の明るさの写真を撮るのか?50や300で撮るのか?実際の明るさを把握したあと、脳内に描く写真イメージの明るさを自分で決めて、そして絞りとシャッター速度の両者に相談してみましょう。




いかがでしたか?これが究極のツーリング写真流の露出の解説です。

①その場所が明るいのか暗いのか?

②明るく撮りたいのか暗く撮りたいのか?

③ボカしたいのかシャープにしたいのか?

④動かしたいのか止めたいのか?

これらは全て撮影者であるあなたに問いかけています。そして「俺は、アタシは、こんな風に撮りたいんだ!」というイメージが明確であれば、どの問いも容易に答えがでるはずです。

ここは〇〇が△△だからF9の1/4000にして□□に表現しよう!といった具合です。決めた露出をカメラに設定するのは簡単ですし説明書にも載っています。

すべては自分がどうしたいのか?の表現手法なので正解探しやカメラのコンピューターに任せるのはやめて自分自身にどうしたいのか?を問いてみましょう。きっと答えが見つかるはずです。

しつこいようですが脳内に描く写真イメージにかかっていますので、想像力を大切に。カメラの画像解像度にこだわる前に写真イメージの解像度を上げましょう。

今回はこの辺で!!

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バイク写真、ツーリング写真での自撮りについて

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ツーリング先で写真を撮るときに自撮りはされますか?自撮りはSNSが普及したここ数年で浸透した単語ですが、それ以前からある写真業界での正しい言い方はセルフポートレートとなるのでしょうか?

セルフポートレートと自撮りは少し意味が違うのかもしれませんが、自身の顔や全身の様子を撮ることを一般的には「自撮り」と呼びますよね。自撮りについては様々な意見があるようで恥ずかしい、意識高い系みたい、ナルシスト?といった否定的なものも見受けられます。一方で自分という人間が好きである、自信に満ちているという意味での自撮りはポジティブなとらえ方ですね。

個人的には「自分の今」を記録に残すという意味で良いと思います。人に見せる写真でなくても何年、何十年と後で見返した時に、それは自分にとって特別な写真になるでしょう。




私が最初に就職した会社でこんな事がありました。午後になって睡魔に襲われ研究室の隅っこでこっそりウトウトしていました。その様子を同期が写真を撮ったのです。その時は少々ムッとしましたが今でもその写真は大切に持っています。なかなか職場での自分の姿って写真に残さないですよね。ましてや知らずに撮られたスナップなんて。この頃、尊敬する先輩が「俺の経験上、眠い時は寝るしかないんだ」と言っていたので素直にそれを信じていたのを今でも記憶しています。それから四半世紀が過ぎた今。その写真を見るとあの研究室にいた20代の自分を見て、まるでタイムスリップしたような気分になれます。

EOS6 mark2 + EF35mmF2IS

さて今回はツーリング写真、バイク写真における自撮りについて書いてみたいと思います。ツーリング写真、バイク写真でライダー(自分)が登場する写真を自撮りと呼んでいますが、他に適切な表現がないので当ブログではとりあえず「自撮り」と呼んでおります。

本当はお友達やパートナーが一緒であれば苦労ないのですが、私も含めて多くの方がソロツーリングでツーリング写真を楽しまれていると思います。一人でやるには自撮りしかないですからね。

上の写真は春の房総半島をイメージしたローカル鉄道とのツーリングシーンです。露出をつめて菜の花の存在を強く意識してみました。結果、昼なのに夜のような雰囲気ですが何となく宮沢賢治の世界のような写真になったかな?と思っております。

R1200GSの後方に立ったライダー(私)は列車を見上げているポージング。これによってローカル鉄道とバイクを関連付けています。そうです、ライダーの存在とはオートバイと風景(被写体)を関連付ける重要な役割があるのです。

私がこのようにライダーを登場させる写真を撮るようになったのは10年くらい前だったでしょうか…。当時、ツーリング先で風景主体でバイクの写真を撮った時にライダーが写っていないと不自然だな、感じたのが最初でした。

バイクをアップにした愛車写真であればライダーの姿が写っていなくとも、それほど変ではありませんが風景主体のツーリング写真でバイクだけがあると、何だかバイクがそこに置き去りにされてオブジェになっているように見えたのです。




そもそもオートバイのデザインは車と違ってライダーが存在してはじめて美しいのかもしれません。W650やR100RSなどに乗っている人はMaxFritzのジャケットを、ハーレーのローライダーに乗っている人はスタッズの入ったレザーライダースを…といった具合に車体に合わせてファッションも気にしますよね。

綺麗な場所に素敵なイスがあったとします。場所の様子も含めて写真にすると何かモノ足りません。座るはずの人間が不在なのです。しかしイスに人が座った様子を写真にするとイスが本来の役割を果たしている様子が写真になります。一方で家具メーカーやお店がカタログ的に撮るようにイスをアップにして写すと人がいなくても不自然ではありません。これと似ていると思います。

RICOH GR

先ほどバイク主体の愛車写真であればライダーは写っていなくても良い…と書きましたが、愛車写真でもこのようにライダーが登場すれば、バイクとオーナーの関係性が表現され、それは一つのStoryとして表現できるものです。この方がカッコいいと思いませんか?

荒唐無稽な発想ですが次のように考えることも出来ます。バイクは常にライダーを求めているのでは?という事です。止まっているバイクは2本のタイヤと細いスタンドで自立して見るからに不安定です。この不安定な様子は常にライダーの存在を待っている生き物のようにも思えてきます。

そうなるとバイクの写真をツーリング写真として撮るのであればライダーの存在は必須ではないでしょうか?カタログ的にバイクのデザインや特徴を説明する写真ではないのですからね。




しかしいつも必ず自撮りができる訳ではありません。自撮りができない代表的な要因は見つけたベストアングルが三脚のアイレベルよりハイポジションである、他者の邪魔になるなどで三脚が置けない、たくさんの人が見ていて恥ずかしい(気にしなければOKですが)などです。

EOS30D + EF28-70mmF2.8L

ご参考までにこんなやり方もあります。この写真はライダーが写っていませんが何となくライダーの存在を感じる写真だと思いませんか?理由は2つあります。一つ目は画角です。この写真は28㎜で撮りましたがEOS30DはAPS-C機ですので35㎜で換算しておよそ43㎜という画角になります。少々広角ですが標準と言って良い画角です。

50㎜前後の標準の画角で撮ると風景の様子が自然なので「視線の写真」になるのです。視線の写真であることでF650GSダカールが停めてある場所からカメラ位置までライダーが歩いてパチリと撮ったのだな、と容易に連想できるのですね。二つ目の理由はデザインです。F650GSダカールの位置からカメラ位置までの間にブロック壁が導線として機能しました。これにより見た人は「あのバイクのライダーが撮ったのだな」と分かりやすくなります。自撮りが第三者の視線であるのに対してこちらはライダー本人の視線という事です。

私はやらないのでご紹介できる作例がありませんが、SNSで言う本当の自撮りをツーリングでやっても素敵だと思います。人間の顔が主題となるツーリング写真です。楽しい、気持ちいい、シリアス顔でもドヤ顔でもOKですが表情で伝えるツーリング写真ですね。

 ~ツーリング写真における自撮り まとめ~

・風景主体のツーリング写真ならライダーの存在は必須

・バイク主体でもライダーが少し写っていればカッコいい

・ライダーが写せない場合は標準の画角で視線ショットに

ところで冒頭の話で「経験上、眠い時は寝るしかない…」とありましたが経験談とは人を騙す時があるので気を付けましょう。眠い時は裸足になって足裏の汗を乾かすとスッキリしますよ。

バイク写真、ツーリング写真における自撮りのお話でした。

今回はこの辺で!!

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常識を飛躍した表現に…<上級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、コロナウイルスショックで大変な状況ですが如何お過ごしでしょうか?こういった状況になると平凡な日常が実は有難いことだったのだ…と改めて実感するものですね。

普通に会社に行ける事、普通にお店や映画館に行ける事、イベントや芸術鑑賞を出来る事…そんな「普通」を早く取り戻して、そして健康に生きることに感謝できる日がくるといいですね。そのために私たち一人ひとりが出来ることを確実にしていきましょう。




さて今回は私の独り言風にツーリング写真に関わる少々マニアックなお話を書いてみようかと思います。確か今年のはじめくらいにドキュメンタリータッチなツーリング写真とRoadTrip Photoのバイク版を今年の課題にすると書きました。ツーリングのRealを伝える写真は今まで意識したことも無かったので楽しい試みでしたが、いざやってみると課題にするような感じではなく、何というかこう…簡単だったのですね。感じたものへ視線向けた、それにレンズを向けてシャッターを切るだけですから。

そこでちょっとハードルを上げて常識の枠を飛躍したアートと呼べるツーリング写真にも挑戦してみることにしました。

EOS6 mark2

以前から芸術、アートを意識していなかった訳ではないのですが、なにしろ勉強不足で芸術とはなんぞや?というアカデミックなことになると全くダメでした。今も芸術について勉強している訳ではないのですが、以前よりも芸術を好きになり身近に感じるようになったのは確かです。




そこで先日、桜の咲く千葉県富津市の佐久間ダムでこんな写真を撮ってみました。日陰の多い鬱蒼した小径でしたが山間の隙間から強い太陽光が差し込み、ちょうど桜の花の部分とバイクを停めて良さそうな場所に強い日差しが差し込んでいました。

日の当たっている場所にR1200GSを停めて撮影を開始したのですが、当初のイメージが曖昧だったため、撮影は難儀しました。どちらかを立てれば一方が犠牲になり最終的に納得のいく着地点が見つからないパターンです。特に前景になっている緑や茶色が桜の存在を曇らせていました。

この時、どうも自分はいつもこんな事に苦しんいる…なにか腑に落ちない。仮にこの作業で納得のいくアングルを発見しても果たして自分が憧れている写真になりえるのだろうか?そんな疑問がふつふつ沸いてきました。

「そうだ、こんな普通の撮り方なんてもう〇〇食らえだ!」と半ばヤケになり、開き直りとは恐ろしいもので突拍子もないアイデアを思いつきました。それが上の写真です。何をしたかと言うと緑と茶色を抜いたのです。モノクロ写真に桜のピンクとR1200GSのブルーがあるのみ。後でLightroomでそうしようと思いシャッターを切りました。

もちろんこの写真が成功であったか?は微妙です。ただ非常識なことをしたのは事実です。私たち現代人、特に職業として芸術とは直接関係ないサラリーマンや公務員はどうも集団と同調するよう教育されているようです。その上で常識の範疇内で物事をすすめるのを良しとする傾向があります。

みんなと同じように常識的にやる…

無意識下に常識を飛躍するような発想を持ち合わせていない人間になっているのかもしれません。日常生活やお仕事をする上ではこれでも良いのかもしれませんが、自由を与えられたアマチュアの写真家が常識に縛られていて良いことがあるでしょうか?




既に誰かがやった撮り方、いい写真とはこんなんだ、一般に画一化された上手い写真…そんなものは貴方の個性でブチ壊してやりましょう。失敗に終わっても損害は何もありませんし、ましてや誰にも怒られたりしません。

私はこの4月からこういった常識を飛躍したアートツーリング写真に挑戦してみたいと思います。楽しそうでしょう?

今回はこの辺で!

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バイク走行風景写真☆カッコいい走行写真の撮り方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、突然ですがバイクってなんで楽しいんでしょうね?冬は寒いし夏は暑い、雨が降れば濡れるし汚れる、万一事故にあえば大けがや命の危険も…。そんなこと分かっているのにバイクに乗り続ける理由、バイクが好きな理由って何でしょう?

まだ免許をとったばかりのビギナーさんであれば「風を感じる」とか「気持ちがいい」といった具合に何かしらの言葉で説明できるかもしれませんが、ベテランになるほどバイクに乗り続ける理由を言葉で説明するのは難しいと思います。

観光バスやレンタカーなどで行く景色と一人でバイクでツーリングした景色とでは、同じ場所でも違った景色のように感じます。バイクツーリングの方がより景色の美しさや旅先での感動が心に入ってきますよね。バイクって本当に不思議な乗り物です。




スキーで斜面を滑降したり子供がブランコで遊んだり、身体が露出した状態で空間を駆け抜ければ爽快感を感じるものです。バイクやスキーに興味の無い人でも天気の良い日に緩やかな下り坂を自転車で駆け抜ければ気持ちいいと感じるはずです。そう人間は本能的に体が空間を駆け抜けることに爽快感を覚えるようになっているのですね。

そう考えるとBMWのキャッチフレーズである「駆け抜けるよろこび」はなかなか良くできたキャッチですよね。

さて今回は<中級>ツーリング写真解説として、そんなバイクで空間を駆け抜ける爽快感を表現した写真の撮り方、走行写真の撮り方を解説してみたいと思います。

EOS6 mark2

こういった走行シーンを撮影したい場合、できればお友達と一緒に出掛けて撮ってもらうのがベターですね。写真に自身の無い人でもこちらで三脚を用意して構図を固定し、あとは連写モードでシャッターを押すだけ!という状態にすればお願いできるはずです。

しかし私を含めて多くの方はソロで行動されている方が多いと思います。独りぼっちで自分の走行シーンを撮るのはどうしたら良いのか?必要なアイテムは三脚とタイマーの2つです。




インターバルタイマーが内蔵されたリモートコントローラー

セルフタイマーではとても間に合いませんので、ここで言うタイマーとはプログラムを作れるインターバルタイマーを指します。インターバルタイマーは何秒毎に何枚のシャッターを切るか任意に設定できるタイマー機能です。写真はキャノン純正のTC-80N3ですが互換品で同様の機能のものが安く売られています。

私が愛用しているEOS6 mark2もそうですが、最近のカメラはもともとインターバルタイマーが内蔵されているものもあります。

自分が走っているシーンを撮影する場合の主な手順は撮影場所を決める(道がS字や起伏を描く場所、安全にカメラを設置できる場所、背景が美しい場所など)、その前後でUターンしやすい場所を確認する、構図を決めてカメラを三脚にセットする。ここまで出来たらインターバルタイマーを1秒毎、枚数は無限大に設定します。

後は他の車の往来などに気を付けて何往復か走ってくればOKです。ポイントはライディングフォームで通常よりも意識して上半身を前傾姿勢で走りましょう。

それともう1つ大事なポイント…ちんたら走らないこと。ゆっくり走った方が撮れ高が増えるのでゆっくり走りたくなりますが、それがダサい走行写真を生む原因になります。上の写真をご覧ください。左がちんたら、右はしっかり走ってみました。どちらがカッコいいか一目瞭然だと思います。

オートバイとは不思議なものでカッコよく走らせている時が美しいのです。ライダーがバイクの上に乗っかっているだけを写真に撮っても「なんか違う」感が出てしまうのですね。それは単純にバンク角だけでなくサスペンションの沈み具合やライダーから出るオーラなどでも違ってきます。




以前に解説しましたがどんな被写体でも「らしく撮る」という話をしましたが、この走行写真の場合ではバイクがバイクらしく走っている様子を撮ると考えれば、やっぱり動感を感じる一枚に仕上げたいですよね。もしどうしても難しい場合は流し撮りなどで動感を出すことができますが、そればかりは独りぼっちでは難しいですね。

自分ではなく見知らぬ他のライダーが登場をするのを待って、その方を流し撮りで撮るというのはアリですが。後に作品として発表する可能性がある場合は承諾が必要になってくるかもしれません。街中のスナップと違って聞けば間違いなくOKをもらえると思いますけどね。

バイク走行シーンの自撮り方法でした!

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