ツーリング写真の魅せ方シリーズ☆第4回<構図で見せる>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、酷暑の夏でしたが体調を崩されていませんでしょうか?私の場合、体質的に暑さに弱いということもあり、すっかり弱り切っております…。

さて前回までで写真ビギナーの方、またはベテランの方でもおさらいの意味も含めて初歩的な内容をシリーズで解説してきました。題してツーリング写真の魅せ方シリーズという事で始めたのですが、今回はその第4回目<構図で魅せる>を書いてみたいと思います。

構図ってそもそも何?

写真の世界では基本的なこととしてよく耳にする構図。しかし、そもそも構図って何でしょうかね?はい、ここですぐネットで検索するのはやめましょう。まずは自分で考えてみて自分なりに構図とは何か?を定義してみましょう。私個人としては写真における構図とは目の前の被写体や風景が二次元の画となったとき、その様子は線形となって主題へ導く案内図として機能するもの、としています。一般的にどう言われているかは分かりませんが。

 




 

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

実は構図で魅せる…なんて言っても写真ビギナーの方にとって相当にハードルが高いと思います。だから「まずは構図を上手に…」というのはいちど忘れてしまう方が良いかもしれません。

構図を組み立てるには視覚した情報を元に状況を認識し、それぞれの要素をアングル、画角、比率などを駆使して被写体や背景の大きさ、位置関係を調整します。そして各々の被写体は主題、副題、引き立て役、アクセント、アイキャッチ、視線誘導線…といった具合にキャストに役割を与えるように的確に裁量するものです。聞くだけで何だかややこしいですよね。

これは私の個人的な考えですが構図には幾つかのタイプがあって、1つめは上の作品のように複数の手法を組み合わせた複雑タイプ、2つ目は例えば三分割構図とか日の丸構図などの1つの構図を使用したシンプルタイプ、3つめは構図など意識しないドキュメンタリータイプの3つがあると思います。

ドキュメンタリータイプとは例えば都会のスナップ写真とか戦場写真とかリアルを切り取るもの、社会に対して問題提起するもの、といった現代アートとしての作品であれば、比率だの視線誘導線だの構図のセオリーのようなものはあまり関係ないということです。

どれが良いとか悪いではなく被写体や景色に見合ったものを選ぶ、またはその人(写真家という表現者)のスタイルや追っているテーマで決まるものです。写真をこれから始めるぞ!と決意したビギナーの方にとって、1の複雑タイプは難し過ぎますし3のドキュメンタリー云々は絶対無いと思います。

ばかにできない三分割構図

写真ビギナーの方が最初に構図を意識するのに最も優しいのは2つ目の1つの手法でシンプルに魅せるタイプです。代表的なものは上のような三分割構図です。三分割構図は神秘的な比率に基づく実に古典的かつ良くできた手法です。縦横に3等分されたグリッド線に合わせて被写体を置く手法ですね。

三分割構図はあまりにも有名な構図なのでバカにしている人もおられるかもしれません。しかし本当に三分割構図を上手に使えたな、と思える写真を撮った人は少数ではないでしょうか。使い方は境界線などを線に合わせる、被写体の位置などを交点に合わせる、グリッドの面を使う、そしてこれらを複数組み合わせる、日の丸構図などとハイブリッドさせる…などなど色々あります。上の例では水平線を下の横線に合わせ、ライダーの位置を右下の交点に、表情のある雲は左上の2マスに合わせています。

いかがですか?三分割構図は知っていたけど1ポイントしか意識していなかった…という方には目からウロコかもしれませんね。

 




自分で考えた構図

三分割構図や日の丸構図などの有名な構図は先人が作ってくれた実績のある堅実な表現手法です。それとは別に自分で考えて新たな構図をあみ出してもOKです。上の例は木の幹が効果的に配置されるよう作った構図ですが、鍵盤楽器のようなリズムを感じるユニークなものとしました。

このように他者の情報をたよらず自分のアイデアだけで生み出した構図は出来あがった瞬間は実に愉快です。写真を長く続ける上で楽しさは重要です。真面目に正解探しのようにやっていると楽しさを見失ってしまうので、好奇心や遊び心で挑戦してみてください。

最初はシンプルな背景を探そう

写真ビギナーの方にお勧めなのはシンプルな背景となる場所を探し、バイクと背景だけとなるシーンを作る事です。上の作例のように景色の開けた海岸、あとは倉庫のような場所でよく見かけるシチュエーションです。

例えばバイク、ライダー、電車、船、花、岩、木、海、何かのオブジェ…被写体の数が増えるほど、作品の主題へ導くための作業量は膨大となり、何もせずに惰性的にシャッターを切れば秩序なき画像の出来あがりとなってしまいます。

構図を組み立てるにはその風景が二次元の画となったときに、その様子がどのように線形となるか?が事前にイメージできる感覚が先決です。背景の中にバイクだけであればバイクをどの位置にどのくらいの大きさとして置くか?だけに集中すれば簡単ですよね。

知られざる日の丸構図の強さ

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

構図は目の前の被写体や情景が写真という二次元の画になったとき、その様子が線形となって作品の主題へ導くために機能するもの。と最初に書きました。この作品では湖越しに富士山を望むキャンプサイト、それが夕刻の光に照らされる様子を主題としたものです。富士山、湖、テント+寝袋(キャンプであることの説明)、R1200GS、チェアに座るライダーと複数の被写体がある訳ですが、それぞれが主題へ導くための案内図のように機能させるよう意識しています。

複数の被写体が存在するシーンの場合、作品の主題(うったえたい一つのこと)がボヤけてしまいがちです。しかしそんな他者の要素に負けることなく「主題はこれです!ドーン!!」という絶対的な力があるのが日の丸構図です。富士山を日の丸構図に配置したことで見る人の全てに富士山の魅力をうったえる一枚に仕上げました。

ちなみにこの写真はテントのフライシートを利用して窓枠構図も取り入れ、テントインナーは富士山の裾をトレースさせています。加えて湖面のハイライトはR1200GSと重なるようにバイクの置き場所を調整…。自分では「芸が細かい構図」と呼んでいます。

 




 

いかがでしたか?構図ってまるで最初に覚えるべき写真の基本みたいに言われていますが、けっこう難しいそうだな…と感じられた方も多いと思います。実際、良くできた構図なんて本当に難しいと思います。だから急に構図が上手くなるということはなく、経験を積んで習得していくことなので構図がうまくいかなくても悩む必要はありません。

たくさんの写真(失敗も含む)を撮っていく過程で感覚として身に付いていく部分が多いです。ピアノやゴルフが上達するにはどうしたらよいか?たくさん練習するのが一番ですよね。まずは失敗でもいいので構図を意識してたくさんの写真を撮ってみましょう。そして楽しむために遊び心をお忘れなく。

次回以降は構図以外の手法でもビギナーの方が「おおっよく撮れたぞ」と思える写真が撮れるよう簡単な魅せ方をご紹介していきたいと思います。

 

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バイク旅に抱く想い

EOS6D mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

バイク旅は本当にいい。

そこで写真を撮るのも素晴らしい。

キャンプは自然を感じながら原始的に夜を明かす。そんな瞬間が好きだ。

私の旅に明確な目的地や目的は決めない。

自由気ままと言ったら洒落た聞こえだけど、ほんとそんな感じ。

天気にも左右されるし、細かく予定を立てると予定外のことに翻弄されてストレスになる。

だから適当でいいんだ。




今回の佐渡のようにはじめて旅する所も発見と感動の連続で素晴らしい。

北海道や地元の房総半島みたいに何度も行った場所であっても発見や感動はある。

絶景はいつも旅人の心の内面に存在する。

旅で感じたことは全て写真にしたいという願望がある。

風景とセッションしている時が最も自分らしくいられる時間だ。

最近、つくづく考える。いい写真って何だろうって。

まずは自分がいいと思った写真であること。これは絶対条件だと言える。

それを踏まえて客観的にみていい写真かどうか?ARTと呼べる立派なものかどうか?

これは難しい。自分では分からない。正に永遠のテーマ。

でも自分はプロカメラマンではないから、自分が「いい」と思える写真を撮り続けていれば十分だと思える。それにソレって結構幸せなのかもしれない。

そういう意味ではバイク旅と写真という世界を味わい尽くして生きている自分は

果報者なのかもしれない。




 

ART写真…

写真とは紛れもなく現実を写し撮ったものだ。

しかしART写真の世界は現実の様子は極力写さず

作者の内面を何らかの手法で表現するのが一般的だ。

写真は現実を撮るものだけどARTなら現実は写さない。

このどうにも厄介な矛盾を個人的にどう消化して

作品として仕立てるか?だ。

とりあえず今、理解していることはドキュメンタリータッチな写真と

ARTな写真の二者が存在していて、それはしっかり使い分けていくべき。

ということ。

私の場合はどちらか一方ではなく両者を使ってツーリングの魅力とバイクのRealを伝えたい。




 

現代人が忘れかけた旅精神。

それを現代流に取り戻す最良の旅の移動手段はバイクではないだろうか?

「バイクに乗って旅に出よう!」

そんなメッセージを1枚の写真で発信したい。

 

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どんな時にマニュアルフォーカスを使うのか

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、写真をライフワークにされている方、写真の方は上達されていますでしょうか?どんなに写真のことが好きでも上達、進化が実感できないとモチベーションが下がってしまうのでベテランであっても常に上達、進化したいところですね。

しかし何事もキャリアを積めば積むほど上達は容易ではなくなり、少しでも停滞すれば上達はおろか退化する場合もあるから恐ろしいものです。

もし壁に当たったときやマンネリを感じた時は、いつもと違ったものを対象に撮ってみましょう。風景写真専門だった人は家族にモデルになってもらいポートレートに挑戦するとか、バイク写真専門だった人は海岸で拾ってきた貝殻を自宅に置いて窓からの自然光を当てて撮ってみるとか。きっと何か得るものがあると思いますよ。




さて、今回は<中級>ツーリング写真解説としてカメラのマニュアルフォーカスとはどんな時に使うのか?という解説を書いてみたいと思います。

EOS6D mark2 + EF35mmF2 IS

こちらの作例をご覧ください。焦点距離は35mm。R1200GS-ADVENTUREまでのカメラディスタンスは約15m、手前の漁船までは1mくらいです。

EOS6D Mark2+EF35mmF2ISを絞りをF14まで絞り込んで撮った(ほぼ)パンフォーカスの表現です。

マニュアルフォーカスはこの作例のように主要な被写体が2つ以上存在するとき、その両者が奥行方向に異なる位置関係となったときに使用します。たっぷり深度を確保したときに、そのピークをどのポイントにもってくるかは撮影者にしか分からないことなのです。この場合、前景となる廃船とR1200GS-ADVENTUREの中間にピントピークがくるようにピント位置を調整しました。

オートフォーカスは被写体A、被写体Bとなったとき、どちらか一方にピントピークを合わせることしか出来ないのですね。




EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

先ほどの作例が絞り込んだ写真だったのに対して、こちらはレンズの解放を使った作例です。これは200mmの焦点距離で撮ったものですが絞りは解放F2.8です。R1200GS-ADVENTUREまでのカメラディスタンスは約50m。この場合の被写界深度はおよそ10mとなります。この作品ではR1200GS-ADVENTUREのすぐ後ろからボカす、という地味な表現を使っています。これによって解放らしい遠景のボケ具合を出しているのですが、これもマニュアルフォーカスです。

もしこのシーンでオートフォーカスを使ってR1200GS-ADVENTUREに合焦させると、10mある被写界深度のピーク位置がR1200GS-ADVENTUREとなるので、その前後5mにピントが合うことになります。車体のすぐ後ろからボカすのは難しいですね。

バイクの手前に咲いている花は全てピントを合わせて、バイクのすぐ後ろからはボカしたい、そういった要求をマニュアルフォーカスを使用して実現させました。




ところで今日もまた職場の人にカメラのことについて相談を受けました。またしても「カメラを買わなくてもスマホで十分ですか?」という内容のものでした。カメラを買うかスマホでも十分か?はその人がどんな写真を撮りたいかによってYesにもNoにもなります。

今回の解説のように絞り込んで被写界深度で魅せたり、ピントピークを意図に合わせて精密にコントロールしたり、といった表現をしたい人は「スマホでもいいですか?」の問いには当然「No」となります。

今日も地味な話だったなぁ。今回はこの辺で!

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超ワイドレンズで魅せる☆白樺の道のツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、先日まで行っていた信州~佐渡の旅の写真が仕上がったので、今回はその写真で久しぶりにツーリング写真解説を書いてみたいと思います。

皆さまがお使いのカメラはズーム域はどのくらいでしょうか?多くのカメラは24㎜あたりの広角から200㎜くらいの望遠がズームの範囲になっていると思います。デジタル一眼レフカメラの場合は装着するレンズが様々あり、解放F値も気になるところなので標準ズームであれば24-70㎜あたりでしょうか。

今回は私が撮るツーリング写真に度々出てくる超広角レンズについて、その扱い方や表現手段としてどのように使うのか?に触れてみたいと思います。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF5.6-6.3DG

関東圏では定番のツーリングルートであるビーナスライン。その山頂にある美ヶ原高原の県道464号で撮った作品です。白樺の木々が爽やかな雰囲気を演出してくれるシーンですね。究極のツーリング写真では今まで何度も同じような解説を書いてきましたが、まず「ここで撮ろう」と決めたらその場所の何がどう良いのか言語化しイメージの写真を最初に想像してみましょう。

この場合は白樺の木々に囲まれた道ですが、それを魅力的に表現するにはどうしたら良いか想像します。毎度偉そうな書き方になってしまいますが写真の基本はその被写体、情景が最も魅力的になるにはどうしたら良いかを考えることです。




まずは状況把握として視覚&認識のプロセスを時間をかけてじっくり行います。この場合、シャッターチャンスという意味での時間的猶予はたっぷりありますので焦る必要などありません。最初は「白樺に囲まれた綺麗な道だ」という事でバイクを停めた場所ですが、それ以外に何があるのか視覚&認識をしてみましょう。

まず光の向き、太陽の位置の確認です。これを確認して順光でいくか逆光でいくか?あるいは斜光でいくかを決めます。空に雲が流れていたら太陽が雲に隠れた時を使うか?薄雲に透過した光が使えないか?などの確認も行います。

それから白樺の緑の葉の様子、幹の表情などを確認します。色や形だけでなくボリューム感や広がる様子も観察しましょう。それと地面に目をやると標高の高い山によくある熊笹があるのが分かりました。これは使えそうです!

これらの視覚、認識のプロセスを経て被写体、情景の特徴やどのような光がどのように当たっているのか?などが分かりました。それを受けて脳内にある「こんな時はこう撮ろう」リストからsearchをかけてchoiceを行います。私がこの時に頭の中で描いた空想のイメージ写真は木々が広がる様子の中に緑のシャワーが降り注いている空間を描きました。

そこで「シャワーのように降り注いでいる」を表現する手段として超ワイドレンズを選択することにしました。幸い、この撮影地では電線やガードレールなど画面内に入れたくない余計なものが殆ど無い場所でした。「降り注いでいる」を表現するには逆光です。逆光は彩度が少々失われますがコントラストで印象を狙えるメリットが大きいです。この場合は葉を透過する光となるので空間自体が緑になるよう、その色の印象を大切にホワイトバランス、カラーバランスを丁寧に決めます。

超ワイドレンズを使う場合の注意点は?そうレンズの歪みですね。特にバイクや建物といった人工物は歪みによる影響が気になるので注意しましょう。この場合はバイクの大きさを小さく構成すること、歪みの影響が少ない画面の中心付近に配置すること、この2点でR1200GS-ADVENTUREに不快な歪みが発生しないよう対処しました。




バイクを小さく構図するとせっかくのツーリング写真なのにバイク(+ライダー)の存在感が弱まってしまいます。その場合はバイクの存在感を補ってあげる何らかの手段を加えてみましょう。例えばハイライトに重ねるとか道などの導線と接続させるなど方法は色々あります。この場合は木々の影や光の差し込む線、レンズの特性による周辺流れなどが放射状となったため、その中心にR1200GSを置くことで存在感を補っています。

Lightroomによるレタッチは少々フォギーな印象にするために明瞭度を落とした程度に留めました。緑の光がシャワーのように降り注いでいる空間、という当初のイメージをちゃんと帰宅後も覚えておいてレタッチの作業でもブレずに踏襲しましょうね。

いかがでしたか?超ワイドレンズというと目の前の景色の何もかもを小さくトバしてしまい、歪みの影響を受けたり余計な物が写り込んだりと難しい印象ですが、空間の様子を表現するにはツーリング写真でも使える画角だと私は思います。




超ワイドレンズはメーカー純正だと高いのでSIGMAの型落ち中古やサムヤンなどで始めてみると良いかもしれませんね。星景写真でも重宝しますよ。

今回はこの辺で!!

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フォトツーリング☆夏休みギャラリー

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、この夏休みはどのようにお過ごしされますか?

この投稿を書いている令和2年8月初旬では東京都のコロナ感染者数が連日で過去最高を記録する報道がされています。政府は緊急事態宣言の予定は現時点ではない、帰省でお年寄りと会う時は注意を…しかし旅行はして良いとのこと。私の住む千葉県については外出自粛要請はない。日本全体として観光業が瀕死の状態である…これらの事を受け、私は思い切って北海道に旅立ちたいと思います。

また出発直前の状況によって変わってくる可能性もありますが、感染拡大を防ぐあらゆる手段も確立されてきましたし、旅行者側もそれを受け入れる側もきちんとした対策があれば過剰に自粛、萎縮する必要はないかと思います。毎日の検温、マスク、消毒、ディスタンスなど、ここ数か月で学んだ感染予防策を最大限に施し、用心をして旅をしたいと思います。

最近ではキャンプ場で感染…なんていう報道もありますが、私の場合はソロですしキャンプ以外でも人混みを避ける行動パターンなので普段とはあまり変わらないで済むとは思いますが。コンビニ、スーパー、道の駅、スタンドなどでは用心したいと思います。




さて、究極のツーリング写真は私が北海道へ旅立つこともあり更新を夏休みにしたいと思います。10日後くらいに再開する予定ですので留守の間のために今回は過去の作品ギャラリーをアップ致します。

 

すべて北海道ツーリングの作品です。

上富良野 赤い屋根の家
美瑛の丘 ケンとメリーの木
オロロンライン どこまでも続く直線路




オロロンライン 起伏ある道を望遠レンズで
宗谷丘陵 白い貝殻の道
利尻富士と漁港
蜃気楼かすむエサヌカ線




夕日に染まる美瑛岳

では皆さま、良い夏休みをお過ごしください。

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ツーリング写真☆視覚と認識のタイムラグ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いい写真を撮ってライフワークを充実させていますでしょうか?

ライフワークとは生涯の仕事として人生をささげる「その人のテーマ…」と辞書にあります。これは職業に限ったことではなく趣味とも少し違った意味合いです。「趣味は写真です」とか「仕事はカメラマンです」ではなく「写真をライフワークに生きています」と言えるよう私はツーリング写真の活動をしております。

さて今回は久しぶりにマニアックな写真解説をしてみたいと思います。バイクでツーリングしていて「おおっここは良いかも」と思ってバイクを停めた場所。これがツーリング写真の最初のフェイズですが、この時に「おおっ」と感じた中で多くの情報を直感が反応を示して「ここは撮影スポットだぞアラート」が発令された状態と言えます。




しかし「ここは撮影スポットだぞアラート」が出ただけの状態では、その場所の何がどう良いのかは詳細が明らかにされていません。

先日、とある漁港でこんな写真を撮ってみました。漁船の下から覗き込むようなアングルでR1200GSアドベンチャーの置いてある場所を切り取ったツーリング写真です。船体の造形や影を利用して構図を作り、文字などによる印象効果も取り入れています。

その場所の特徴と最も良いと感じた「ひとつの物、コト」を決め、それを打ち出す構図を作りましょう…という解説を過去に何度もしてきましたが、この場合は漁船です。

しかし上の写真はセッションをはじめた前半のカットなのですが、まだこの場所の魅力を十分に表現し切れていません。状況を視覚し認識するプロセスが未完成です。自分でも撮っていて「何かまだ釈然としないな」と感じていました。

そういった時はイメージ(事前に脳内に描く空想の写真)の解像度を上げると共に、目の前の景色を再度、詳細にスキャンしてみましょう。




やはり甘かったのは状況のスキャンでした。再度、詳細にスキャンした結果、遠景に神社の屋根がありそこに光が当たっていること、右手にあった鉄パイプの格子、電柱などは不要であったとこ…の2つか解明されました。

神社のお堂の屋根が良いキャストであることは再スキャンによって明らかにされましたが、実は当初に「おっここはいい感じだ」と思った時も無意識に視界に入っていたはずです。こういった無意識下に見えていたものを正確に洗い出すためには少々の時間が必要だと覚えておきましょう。

情景を正確に視覚&認識するのはタイムラグがあるものです。

ごく当たり前のことですが数枚撮ったからといって満足して撤収しないこと。その場所で常に「これで本当に良いか?」と自問し納得のいくまで(少なくとも撮影現場では)撮り切る事が大切です。

時間はかかるものです。最初の一枚が納得のいくもの…というのも稀にありますが、多くの場合で被写体とセッションしている後半で謎は解明され、納得の1枚は成立するものです。




ところで今回の作品、漁船の下にペットボトルのゴミがあるのをお気づきになったでしょうか?これ、撮影現場ですごく悩みました。少し前の私でしたら拾っていたと思います。ゴミを拾えばその場所は美しくなりますが一方で手を加えた情景になります。

写真はありのままの事実を芸術に…という考えでは演出は悪ですが、全くの演出をなしに完全なナチュラル写真というのも難しいのが事実です。この場合、さんざん悩んだ挙句、漁港でこういったゴミはよくみかける光景だし、漁船と何か関係ある被写体と言えなくもないと思いました。そこで敢えて手を加えず「ありのまま」で撮ってみましたが見る側の皆さまにはどう感じたでしょうか?

情景を理解する「視覚と認識」にはタイムラグがあるものです、というお話でした。

今回はこの辺で!!

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バイク写真☆ドラマチックな夕陽の撮り方と作例集

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今年の梅雨はよく雨が降りましたね。地域によっては記録的な大雨により甚大な被害が出てしまいましたが被災された方々におかれましては1日も早い復興を願っております。

それにしてもコロナ渦、経済悪化、大雨に加え地震や火山の噴火などもささやかれる昨今、いったい世界はどうなってしまうのでしょうね。バイクに乗って旅に出たいですが今はじっと平常な時が戻ってくるのを待つしかありません。

さて今回は過去の写真を使ってツーリング写真解説を書いてみたいと思います。題して「ドラマチックな夕陽のツーリング写真の撮り方」でございます。

 

EOS40D 2008年 北海道

ツーリング先で夕陽の風景を撮る!となれば、それはもうツーリング写真の王道であり最も印象的な良作を狙える最高のシーンであるのは疑う余地がありません。多くのライダーは旅のハイライトで美しい夕陽を拝むことに憧れを抱いているはずです。

しかし美しい夕陽のシーンを目の前に、それをバイクと合わせて写真にしたい!となったとき写真ビギナーの方にとっていくつかの壁があります。スマホやデジカメに撮影の設定をお任せしてしまえばイメージとはかけ離れた露出になるし、頑張って露出補正をしても地上にあるバイクが真っ黒に潰れたりと上手くいきません。

ポイントは夕空がメインかバイクの在る地上サイドがメインかをハッキリさせることです。それによって空とバイクのどちらに露出を合わせれば良いかを決められます。上の写真のような構図にしてしまうと地上サイドと夕空サイドで露出の折り合いがつかず、バイクが写るように撮ると空は真っ白、空に合わせればバイクが真っ黒になります。この写真では後からLightroomというソフトで明るすぎる空の露出を下げたのですが、これはあまり関心できる手法ではありません。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

2つ目のポイントはホワイトバランスです。ホワイトバランスは白い物を正しく白として写すための調整…というのが教本に載っている事です。しかしツーリング先で貴方が感動した風景を作品にしたい!という要望があるとき、必ずしもホワイトバランスは白を正しく白に調整すべきとは限らないのです。

夕陽のシーンでホワイトバランスを意識することは大切です。自分が思い描いたイメージの通りに調整をしてみましょう。K(ケルビン)単位で調整するのが難しいと感じるビギナーの方は簡単なプリセット・曇りモード ・日陰モードの2つを試すことをお勧めします。この両者は日陰や曇りの場合は青味をおびた写真になってしまうのでそれを戻すモード…つまり暖色(アンバー)に調整できるホワイトバランスです。

しかし注意したいポイントは実際の夕陽が本当に真っ赤に焼けているとき、さらにアンバーにホワイトバランスをふるのは絶対にやめましょう。真っ赤に焼けているときはオートや太陽光モードを試してドギツい写真にならないよう慎重にホワイトバランスを選びましょう。




ここから先は夕陽のシーンにおける逆光の特性を生かした作例や夕陽写真のバリエーションについてご紹介してみます。

・逆光を利用して地上を輝かせる手法

宗谷丘陵 白い貝殻の道

夕陽の風景を写真にする…すなわち太陽に向かって写真を撮るのですから逆光で撮ることになります。写真ビギナーの方は逆光で撮ってはいけない…と誤解されている方が多いようですが、それは間違いですので正してください。逆光はドラマチックな演出や郷愁感、旅情などを表現するのに最高のシチュエーションです。

逆光の特徴として1つ目はカメラの評価測光が正しく機能しないこと・・・というより撮影者のイメージ通りの露出にはならない!と言った方が適切ですが、とにかく撮影者に露出コントロールする技術が要求されるものです。多くの場合、評価測光ではイメージに対して露出オーバーとなるので、露出補正機能を使ってマイナスに調整してみましょう。

逆光の2つ目の特徴は被写体のエッジや地面を輝かせることです。上の作品は北海道の宗谷岬の近くある「白い貝殻のみち」ですが、貝殻のみちにある1つ1つの貝殻をキラキラと夕陽に輝くように撮ってみました。この撮影地では「まるで宝石を散りばめたように道が輝いている」といちど言語化し動いた感情を具体化させてセッションをはじめました。

・悪天候前後の爆焼けシーン

EOS30D + SIGMA14mmF2.5EXDG

数週間というロングツーリングをしていると出会うことのある爆焼けの夕空です。この写真は2005年に撮影した四万十川キャンプ場ですが翌日は大雨の天気になりました。北海道や沖縄でよく見かける現象ですが関東でも年に数度くらいは見れるように思えます。

美しさというよりは崇高さ、不気味さが勝っているように感じますが印象的であるのは間違いありませんね。この写真もバイクとテントの在る地上サイドはLightroomで露出を調整しています。

・海面のハイライトを利用したツーリング写真

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

冒頭で夕陽のツーリング写真では空に露出を合わせると地上のバイクが黒くつぶれる・・・と書きましたが、海岸のシーンではこの問題を解決する良い方法があるのでご紹介します。上の作品のように海面に入った夕陽のハイライトとバイクを重ねてローアングルで撮ってしまうのです。こうすることで地上サイドが真っ黒につぶれても、それがオートバイであることが分かりやすくシルエットで表現できます。

ポイントは地面と海の境界線となる部分がバイクを貫いてしまわないよう超ローアングルで挑むこと(もしくは一段高くなっている場所でギリギリの場所にバイクを停める)。そしてハイライトと重ねるにはどうしたら良いか??・・・そうです自分が左右に動けば良いのですね。




・露出で海面の表情をとらえる

この写真を撮った時、海を直視するのが眩しいと思うほど、まだ太陽の位置は高く強烈な明るさでした。しかしそんな実際の様子とはかけ離れた露出を選択することで、肉眼では見えなかった風景が見えてきます。

反射がまぶしくて海面の様子が良く見えない…、それをローキーに表現することで海面を銅板のように表現してみました。海面以外の部分は完全に黒つぶれを起こすので、そうなっても変にならないよう三分割構図で上下の二辺をブラックで締めました。

・日没直後のマジックアワー

マジックアワーとは日没直後に起こる現象です。雲があるときしか発生しませんが沈んだ太陽が低い位置の雲をマゼンタに染める現象です。私はこれを「夕陽の焼け残り」と呼んでいます。

マジックアワーは本当に手品のようで一瞬でそのショータイムは終わります。この写真を撮った時も、空がこのようになった時間は3~4分程度でピークだけで言えば30秒くらいの短い時間でした。

海の青、焼け残りの部分、高い位置にある夕焼け、この3パートを三分割構図で構成するカメラポジションをセッティングし、さらに焼け残りは局所的だったので望遠レンズで下がれるだけ下がって切り取りました。これだけの作業を瞬間的に判断して動かなければいけないので実際はスポーツに近い忙しさです。

・逆光を使った【ふんわり暖色系】で魅せる

東京湾の夕景

画面内にもろ太陽を入れてしまう大胆な撮り方です。当然ですがAE(露出をカメラ任せ)ではイメージ通りにいきませんのでマニュアルで撮るか露出補正を行います。望遠レンズを使って夕陽を画面内にとらえると、盛大にハレーション、フレア、ゴーストが発生します。本来であればそれらは画質低下の要素として歓迎されるものではありませんが、ここでは逆手にとって演出に使ってしまおうという事です。

この写真の場合、露出はR1200GS-ADVENTUREに合わせてみました。ADVENTUREの大型スクリーンが夕陽の光をうまいことキャッチして車体にハイライトが入りました。私の勝手な持論なのですが逆光を望遠レンズでとらえると前述のハレーション等の他にも空気中の水分や粒子なども輝いて、このような幻想を思わせる雰囲気になるのだと思います。

 ~夕陽のツーリング写真 まとめ~

・夕空と地上サイド どちらに露出を合わせるのか先に決めて構図を作ろう

・AEはイメージ通りに機能しないので露出補正を積極的に使おう

・曇りモードなどのホワイトバランス使ってアンバーに調整してみよう

・太陽が沈んだ後の表情も見逃さないで




いかがでしたか?バイク写真、ツーリング写真における、最高のシチュエーションである夕陽の撮影を解説してみました。夕陽の写真を撮るぞ!となると、当然ですがそれを撮影してから帰るのでは帰路は夜になってしまいます。通常では日帰りツーリングでは暗くなる前に帰るものですが、絶景とはみんながいない時間帯に出会えるものです。早朝の朝焼け、スコールの後の虹、満天の星の天の川…これらはみんながツーリングしていない時間に見れるものばかりです。

これからの季節、夕立が過ぎた後の夕陽など綺麗に焼ける時がありますので、不安定な天気の日こそ果敢に挑戦してみてくださいね。

今回はこの辺で!!

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いい写真にセンスは重要か?

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いよいよ夏のツーリングシーズンですね。今年は春に巣ごもりしていた関係で体が暑さに対応できていない場合があるそうですね。例年に増して熱中症に注意してツーリングしましょうね。こまめな休憩とのどが渇く前に水分補給が大事だそうですよ。

さて今回は写真をやる上でセンスは重要なのでしょうか?という話に触れてみたいと思います。センスというと生まれ持った才能のようで後からではどうにもならない…という印象ですが、センスは磨けば光るものです。




「私はセンスがないから…」と諦めモードの人をよく見かけますが、私が考えるにセンスは今だけ輝きを失っているだけです。確かに個人差はありますがセンスは人それぞれ種類が違うだけで優劣ではないと思います。大切なのは今のセンスではなく美や芸術に対して無関心な事の方が問題だと思います。

EOS6 mark2 + EF35mmF2 IS

先日、知人の方と「私はセンスがないのでどうにも…」とやはり諦めモードの方と話す機会がありました。その方は私と同じEOS6D Mark2を愛用されているのですが、そろそろEOS Rに買い替えようかと思っている…という話題の最中でした。

「EOS Rに買い替えてもセンスがないから上手い写真は撮れないだろうけどね」

もちろん今のままでは買い替えてもきっと写真は変わり映えないと思います。カメラを買いかえれば写真がよくなる…というのは幻想です。カメラの買い替えを検討するのは自分が撮りたい写真を実現するのに必要な機能が発生したときです。

その方との会話で今の季節は千葉からでも天の川が綺麗に見れますよ、という話題になりました。天の川という単語に「おぉ~」と反応してくれたので、上の写真をお見せしたところ「なんですかこれは?雲ですか?」と首をかしげていました。

天の川を知らないのは問題ではありません。普通なら「わー、きれい」となるはずですが表情が全く変わらなかったのが気になりました。美しいものを見ても美しいと思えない…動かない心。美や芸術に対してあまりに無関心なこと。これがこの方の写真が進歩しない原因なのだなと思いました。(私の撮ったこの写真が美しくないのが原因かもしれませんが)




写真を上手になりたい、すごい写真を撮りたい、見た通りに綺麗に撮りたい、こういった写真の要求はもっているけど美や芸術には関心がない。被写体や情景に対して感動もしていない。これだと撮影技法や知識を身に付けてもお手本写真のような写真しか撮れないのですね。

センスよりも人柄で撮ってみましょう。まずは反応すること、感受性を磨くのが効果的です。長年の運動不足でなまっているハートをまずはストレッチして子供の頃のように戻してみましょう。雨があがって青空が見えただけで「わ~晴れた」と喜ぶような人がいい写真を撮れる人なんだと思います。

センスは数ある「撮り方の引き出し」の中から今はコレを使おう、という選択のときに定石通りではないエキサイティングな選択ができるコトだと思います。ビギナーの方にとっては【数ある撮り方の引き出し】を得るまで時間を要するので少々先のお話ですね。

自分はセンスがない…なんて諦めモードはやめましょう。アマチュアなのですから「自分はセンスがある」「天才かも」と思うくらいでちょうど良いのかもしれません。

今回はこの辺で!




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誰も教えてくれない絞りの使い方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ツーリングに行かれていますか?私は今年に入ってからまだ1度も県外へツーリングに行けておりません。来月は志賀高原か裏磐梯あたりの涼しい所へキャンプツーリングに行きたいと思っております。

さて今回はカメラの絞りを調整することについてビギナー向けの解説を書いてみたいと思います。絞りと言えばレンズ内部にある穴ポコの大きさを変え、カメラ内に取り込む光量を調整できることですよね。表現手段としての効果はボケ具合、逆に言うとピントの合う範囲が調整できることです。これらはカメラの説明書にも書いてあるのでビギナーの皆さまもご存じですよね。

絞り込むとF値という数値は大きくなり穴ポコは小さくなる。するとピントの合う範囲は奥行方向に深くなりトレードオフとして取り入れる光量が減るのでシャッター速度が遅くなります。絞りを開くとその逆で背景や前景がボケやすくなるのですね。

しかし実際の撮影シーンで絞りをどのように使って良いか分からない人、何となく分かっているけど完全に理解しないまま写真を撮り続けている人は多いと思います。今回はツーリング写真において絞りを実践で応用できるよう作例を元に解説してみます。

 

EOS6D mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

毎度同じような事を書いてしまいますが「作品の主題はこれです」という事を最初に決めましょう。その上で「こんな風にみせたい」という空想の写真を脳内に描きます。これがないと絞りに限らずピント位置も構図もフレーミングも…何も決められないのです。

この作例は北海道のとある国道で撮ったものです。連続する矢羽(積雪時に路肩部分を指し示す雪国特有のもの)がどこまでも続く道ですが超望遠レンズで圧縮して間隔を詰めています。絞りはこのレンズの解放であるF6.3で撮っているのですがピント位置はR1200GSではなく道の先に合わせました。

ピント位置、ボケ具合、被写界深度(ピントの合う範囲)は主題へのアプローチとして機能させましょう。それと同時に主題を浮き立たせるよう演出に使うのが被写界深度のコントロールなのだ、とひとまず覚えてしまいましょう。

この作例の場合は道の先へ意味を持たせました。この撮影シーンでは車の途切れたオールクリアーの写真も撮りましたが、それではありきたりなので敢えて一般車が複数台入るカットを採用しています。その事で道の先には町や集落など人の営みがある地が待っているのだな…という事を見る側へ想像を誘います。「この道の先にはきっと…」が重要なのでピント位置は道の先、それを浮き立たせるため絞り開放で手前の方はボカしたのです。




EOS6D mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

うったえたい一つのモノ、コトを明快かつ魅力的に伝えるにはどうしたら良いか?見る側へそれを誘導してあげる何らかの手段が要求されるのですが、それが構図であったり今回ご紹介する絞りのコントロール(被写界深度のコントロール)といった手法なのですね。

この作例の場合は岩に砕ける波の様子が主題ですが、画角と撮影スペース(これ以上後ろに下がれない)の関係でR1200GSがけっこう大きく構図されてしまいました。この構図で絞ってしまうとバイクの存在感が強まって波の印象が際立ちません。

この撮影シーンも何枚もシャッターを切ったのですが、このカットだけは飛沫の様子が翼を広げたドラゴンのようでユニークだなと感じたので採用カットにしました。この作品の主題は岩に砕ける波の様子です。それが最も分かりやすく魅力的に見えるように絞りを選択しています。

遠景に船、岩に砕ける波、R1200GSで大まかに3レイヤーで構成された構図ですが意味を持たせたいのは「岩に砕ける波」なので合焦点は1ポイントでOKです。1ポイントの場合は簡単ですがもし別の意図を作ったとして波の様子とR1200GSの2ポイントにピントを合わせたい場合、両者の距離と選択しているレンズの焦点距離から絞りを決定させます。例えば波とR1200GSの間が15mくらいとしてレンズは200mmを選んでいたとします。その場合最低ほしい被写界深度を計算すると絞りはF11になります。そして重要なのはマニュアルフォーカスに設定してピーク位置を波とR1200GSの中間に置くことです。もっとも更に絞ればピーク位置は気にしなくても2ポイントにピントが合いますが、それでは砕ける飛沫を瞬間として止めるシャッター速度が得られませんし、遠景の船にまで合焦してしまいイメージ通りの写真になりません。




これは主題を浮き立たせるように見せているだけでなく、ボケそのものを演出に使っている例です。前景になっている枯草に夕陽の逆光が当たりキラキラとハイライトが入りました。絞りを開いてこのキラキラをボカすと一般に言われる玉ボケ、レモンボケという効果が得られます。

一眼レフをはじめて買った時、みんなやるヤツなので「これは知っている」という方も多いのではないでしょうか?ここでも先ほどと同様に玉ボケ自体がどうこうではなく、作品の主題(この場合は夕陽に輝くキャンプ地)を魅力的にするための演出手段であることを忘れずに使いましょう。「黄金のキラキラに包まれたキャンプ地」といった具合に表現を言語化しても良いと思います。

玉ボケは人物の背景に使うと効果的ですがツーリング写真の場合はバイクの各パーツに入ったハイライトをボカすと面白い演出になります。




はじめて一眼レフを買って最初に写真を撮るときに、ビギナーの方が途方に暮れてしまう絞り。奥行方向に並べた鉛筆などを作例に絞りを変えると深度が変化する様子はネットやハウツー本によく載っているので知識としては理解できた。しかし実際の撮影で応用できない。結局、Pモードのままいつも撮っている、あるいは適当に絞りを設定している…なんて方も多かったのではないでしょうか?

知識は自分の撮る写真に応用するときに思考しないといけません。思考ばかりは他者を頼ることなく自分でしか出来ない事です。今回ご紹介した3つの例はほんの一部にすぎず、その他にも絞り、深度をコントロールすることで様々な見せ方があると思います。大切なのは最初に「撮りたい写真のイメージ」を想像することです。そのイメージは言ってみれば完成予想図であり、それを実現させる手段として相応しいのは絞りなのか露出なのか構図なのか?を探ってみましょう。

想像と思考をなくして良い写真は実現しません。

今回はこの辺で!!

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バイク写真の構図☆基本中の基本☆徹底マスター

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、最近ニュースを見ているとオートバイの事故が多いようですね。多くは車との接触事故やバイク側のスピードの出し過ぎが原因のように見受けます。特に車との交差点での接触事故、いわゆる右直事故が目立ちますね。

ドライバーから見てバイクは小さく見えるので距離感や接近スピードを見誤ることが多くタイミングを間違えて右折してくるケースはよくあります。本来ならドライバー側にバイクに対する意識をもっと高くもってほしいのですが、他者に期待しても仕方がありません。我々ライダー側が「あの車は曲がってくるかも」と常に疑うようにしましょう。

それとバイクのウインカーの消し忘れも危険ですので気を付けましょうね。ウインカーが付けっぱなしだと本人は直進のつもりでも対向車から見れば「あのバイクは曲がるのか」と誤認させますので大変危険です。R1200GSの場合は約100mで自動で消えますが。




さて今回の<初級>ツーリング写真解説ではバイク写真の基本の基本、三分割構図をもう一度おさらいしてみたいと思います。

地平線をグリッド線に、ライダー+バイクを交点に置いた三分割構図

三分割構図と言えば写真の世界では超有名な基本ですので多くの方がご存じだと思います。このように三分割されたグリッド線に準じて被写体や景色を構図していく手法ですね。以前から何度も書いていますが構図とは被写体や情景が写真と言う二次元の画になったとき、現実の様子が線形となって印象や視線誘導として機能するものです。そして観賞者を作品の主題へ導くよう案内図のように機能すべきものですが、ビギナーの方には難しいところですよね。

構図に限らずデザインやフレーミングも同様ですが作品の核心ではなくあくまで基礎工事のようなものです。確かに重要だけど最重要ではない…しかし知識も応用力も持っておいた方が良い、それが構図です。

さて有名な三分割構図ですが皆さまは使えていますでしょうか?三分割構図の使い方は1.交点に被写体を置く 2.水平線や建物等の境界をグリッド線に合わせる 3.グリッドのマス目を面として使う 4.これらを複合的に組み合わせて使う 5.日の丸構図や三角構図など他の構図と組み合わせる といった使い方があります。もちろん「この写真では三分割構図は使わない」という選択肢を選ぶときも三分割構図の知識を持っていないと出来ないものです。

では三分割構図の知識とは何ぞや?といいますと単純に言ってしまえば奇数の魔力です。2等分はダメだけど3等分は美しい。5や7も美しい。この奇数がもたらす美的バランスの神秘です。

なぜそうなのか?は私も分かりません。人間のDNAやオウムガイの断面に1:1.618の黄金比であるフィボナッチ数列スパイラルが存在しているのと同様に比率は生命の神秘に通ずるものがあるのです。この写真のように2等分すべき正当な理由なく2等分してしまうと、誰の目にも美しいとは感じられない陳腐な写真に陥るのです。




「正当な理由なく」と書きましたが1:1が絶対にダメな訳ではなく例えば双子の赤ちゃんとか富士山のようなシンメトリーな被写体、とにかく等しいということを表現したいときは1:1が有効です。しかしバイク写真、ツーリング写真ではあまりこういった場面はありません。

面でも交点でも背景と被写体の割合でも、とにかく1:1は避けるべし!とひとまず覚えておきましょう。少しずらすのが美しい…何をするにも1/3単位で…これが多くの芸術での基本になっているのです。

これは右下の交点にR1200GSを配置した三分割構図です。「ちょっと左にずれてない?」とお気づきの人も多いと思います。ここではR1200GSのド真ん中に交点を持ってくるのではありません。ド真ん中に交点を置いたらR1200GSに対して交点の位置が1:1になってしまうのです。ここでも3分割を意識して交点の位置を決めます。(小さな被写体でしたらド真ん中でも大丈夫ですが)

三分割構図に準じるとは逆に言うとあらゆる部分で1:1という等分を避けるという考え方です。背景とバイクの割合を等分にしない、船とバイクの存在感を等分にしない。比率の世界では1に黄金比 1:1.618(5/8)、2に白銀比 1:1.4142(√2)、次いで青銅比や第二黄金比などがありますが、ここでは簡単に考えておよそ1:1.5、つまり三分割は正義なのだな!と覚えてしまいましょう。

この作例では前景の船体を下の分割線、マストを右の垂直分割線、R1200GS+ライダーの位置を左上の交点に合わせた三分割構図です。このように複数のポイントで使用することであからさま三分割構図を回避して写真の構造を暗号化することができます。

もちろんこの位置に合わせるのはピンポイントなアングルを探る必要があるので精度よく動くことや画角の感覚をしっかり身に付ける必要があります。ビギナーの方はいつか挑戦してみてくださいね。




最初にご紹介した悪い例の1:1の写真はSNSなどを見ていると結構よく見かけます。一方で「これは三分割構図を上手に使った写真だな」と思える写真は驚くほど少ないと思います。三分割構図がこれほどまでに有名なのに一体なぜ…その根底には情報化が進んだ現代社会にもあると思います。

「写真の上手な構図」と検索をかければ三分割構図や日の丸構図などの使い方が星の数ほどヒットします。現代の多くの人は必要な情報、困ったことをネットで検索し情報を得ようとします。しかし「なるほど三分割構図ね」と知識をつけたつもりでも自分で考えて応用しなければ実りません。知識だけで終わらせず考えて苦しんで感覚で覚えて、そして理解できればようやく習得になると思います。

自力で理解して習得すると選択肢が増えます。今回の三分割構図であれば線や交点の使い方だけでなく「三分割構図を今は使わない」という選択にも理由を持てるようになります。もちろん三分割構図に限らずデザインやフレーミング、露出やホワイトバランスも全てそうです。ネットで調べた知識をきっかけにするのは悪い事ではありませんが、それを元に自分で考え試行錯誤し理解につながったときに初めて習得です。

毎度偉そうに書いてしまいますが本当の意味での習得を目指してぜひ知識だけでなく「自分で考える」を意識してみてくださいね。

基本中の基本 三分割構図の解説でした!!

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