実は上級者ほど縛られている?知識や経験からの呪縛<上級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いつも当ブログを見ていただき本当にありがとうございます。

いつも楽しみにしている方、本当に感謝です。別に楽しみじゃなけど役立つ情報がたまにあるから見に来るよ!という方も、あまり好きじゃないけどつい見にきちゃうんだ、という方もありがとうございます!!

そして初めて究極のツーリング写真を見に来ていただいた方、当ブログはツーリング写真を極めてバイク旅の魅力をひろめていきましょう、という趣旨のブログでございます。かっこいい愛車自慢の写真、ツーリングの記録としての記念写真。それらも素晴らしいですが発表する範囲が限られてしまいます。

究極のツーリング写真では愛車自慢やツーリングの記念写真とは違う、バイク旅の魅力を伝える作品作りを目指しております。オートバイの素晴らしさを知らない人々、またはかつて乗っていたけど忘れかけた人々に「バイクの旅は素晴らしいですよ」というメッセージを発信できるような、そんな写真の撮り方を解説しております。

 




 

さて今回は久しぶりに<上級>ツーリング写真解説として、知識や経験が邪魔をして表現の可能性が制限されていないか今いちど見直してみましょう、という内容でございます。

解説に使用する作品は2018年の8月に行った北海道ツーリング 宗谷丘陵の白い貝殻の道の写真です。

白い貝殻の道とは北海道の宗谷丘陵(大半は牧草地帯)にホタテの貝殻を細かく砕いて砂利の代わりに敷き詰めた道のことで、真っ青な空と緑の丘陵地帯に映える純白の道が、まるで絵葉書の世界のようで近年になって北海道を旅するライダーの間で人気なのです。

 

EOS6D mark2 + EF70-200mmF2.8L F25 1/13 ISO100

今年の8月の北海道も天気は不安定で行程の半分以上は曇天か雨でした。それでも災害のような天候に合わなかっただけラッキーだと感じますが、やはり晴れて欲しいなぁと望むのはライダー共通の願いですね。

この写真を撮った日、おっ今日はいよいよ夕日が見れそうだな、と思いキャンプ場には戻らず思い入れの深い宗谷丘陵へとR1200GSアドベンチャーを走らせました。

夏の北海道ツーリングで夕日の時間といえば18時半から19時です。通常ならキャンプ場に戻って夕食の支度か温泉へ、宿なら部屋でゆっくりして食事の時間ですよね。しかし人と違った風景写真を手に入れるには人と同じ時間に行動してはいけません。

夕食や温泉をどうするかは後で考えるとして、優先すべきは最高の時間帯をどこで過ごすかです。

と、言いながらも実はこの時は少し失敗していて宗谷丘陵の風車地帯でスポットを探していたら時間を浪費してしまい、やはり白い貝殻の道で撮ろう!と思い向かった頃には時刻は18時をとっくにまわっていました。

この場所に着いたとき、さすがに少し焦りました。直感的にこの美しさは既にピークだと分かったので、どう撮るかをあれこれ考える時間はないな!と思ったのです。ただしこのシーンの最大の魅力は単純明快で美しい夕日に照らされた貝殻の1つ1つが輝きを放っていたこと、もうソレ以外はないな!と感じました。

という事で不幸中の幸いで悩むことなく数秒で頭の中でイメージを作ってキャノン望遠ズームレンズEF70-200mmF2.8LⅡを取り出しました。この光景が本当に美しすぎて不覚にも込み上げてくるモノがありましたが、感情に潰されると思考が鈍るのを知っているので冷静さを保ちました。

白い貝殻の道は夕日に向かって美しいS字曲線を描いていて、最も美しく輝く理想的なアングルはややハイアングルでした。太陽光の入射角度に対して反射する白い貝殻の道の臨界角を考え強く輝く角度を探るのですが、そんな理屈などは実はどうでも良く、「あぁ綺麗だなぁ、本当に綺麗だ」と言葉に出したり、作品タイトルを考えながら撮る方が重要だったりします。

 




 

実は太陽よりも上のポイントには青い空も美しく残っていて、赤く焼けている部分とのコントラストも素晴らしかったです。しかし輝く道の存在を絶対的にするため太陽から上の空は潔く削ぎ落してみました。

ここまでは特段なにもしていない普通の構図です。ここで納得してシャッターを切っては面白くありません。「あと何をすれば良いかな?最高のシチュエーションを逃したくない、まだ何かやりたい!」そう考え、目一杯に絞り込んでピントピークをうんと手前にして貝殻の様子を強調してみました。

キャノンEF70-200㎜F2.8LⅡレンズの最小絞り値であるF25まで絞り込みました。絞り込んでピントピークを被写体の手前にするパンフォーカスとはまた違った表現手法です。

ここで写真について詳しい上級者の皆さまなら既にお気づきだと思います。そう、絞り込んで撮ると回折現象(別名 小絞りボケ)という画質低下を招くのです。具体的には少しボヤっとしたシャープさに欠ける画像になります。この写真にも起きています。絞りんだ割には遠景がやたらボヤけていると思いませんか?

回折現象とは絞り羽の裏側に光が回り込んだことにより発生する光学的な現象であり、一般的にセンサーサイズが小さいカメラで顕著に画像に出やすいと言われます。そして特に逆光で発生しやすいとも言われます。

このシーンではド逆光ですが、センサーサイズは35㎜フルサイズを搭載しているEOS6D Mark2です。しかしフルサイズセンサーのカメラが回折現象を気にしなくてよい限度はF16くらいだと思います。F25で画面内に太陽があるド逆光なら回折現象は避けられません。

こういった時、知識としてソレがあると「これ以上絞ったらダメだ」と決めつけてしまいがちです。不思議なことに人間は真面目なのか教わったことを無意識に絶対厳守してしまう癖があるのです。

回折現象なんて出ていいから手前の貝殻の様子を強調したいんだ!という選択肢が持てるよう自らの知識や経験に縛られず思い切った撮り方ができれば素晴らしいですね。(もちろんこのシーンの場合、絞りを開いて輝く貝の道をボカすのもアリですが、この時は絞り込んでその様子を明らかに表現してみました)

つい縛られてしまう…。一般的な写真に関わる話は回折現象に限らずたくさんあります。例えば逆光ではゴーストやフレアが出てしまう、風景に海があったら水平にすること、感度を上げるとノイズが多くなり画質が悪くなる、三脚を使わないと手ブレを起こしてしまい失敗写真を生んでしまう…などなど、他にもたくさんあります。

もちろんこれらは大抵の場合は正しい知識で守るのが原則と言えます。しかし全ての撮影シーンで絶対的に守らねばいけない!というのは少し勿体ない話です。レンズゴーストやフレアが出たって作者が気に入って演出として使えばOKですし、感度を上げ過ぎてノイズが多くなってもソレより大切な事が写っていれば良いではありませんか。

極端な例えですがどこにもピントの合っていない写真や手ブレしたから良い雰囲気になった写真とかも決して珍しくはないのです。

大切なことは知識や経験に基づく写真に関わる様々なことは、大切ですが縛られてはいけないということ。時として全く無視して大胆にカメラを使ってみましょう!というお話でした。

う~ん、難しくて訳が分からんなぁ~と感じた方、ネットやHowto本とかには、なかなか出ていない珍しいネタを見たな…程度に感じて頂ければよろしいかと思います。

それではまた!

 





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↓↓↓撮影地↓↓↓

究極のツーリング写真では何度も登場しているお馴染みの撮影地ですが、北海道宗谷丘陵の白い貝殻の道です。私の個人的な予想なのですが、もう何年かすると悪い意味でもっと観光地化されるか、色々と問題が起きて立ち入り禁止になるかなど予想されます。行ったことの無い方はお早めにどうぞ!

ツーリング写真がカッコよく見える 写真のデザイン知識

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、夏休みの旅で撮った写真は全て仕上がって整理できましたか?写真は綺麗に仕上げて整理してプリントして発表するまで楽しめますからね。

撮るだけ撮って、メモリーカード内に画像があるまま何もしないなんて寂しすぎますよ!仮に良い写真が撮れなかったから…と思っても撮影した写真をよく見返して分析するのはとても大事です。

さて今回の究極のツーリング写真では、いままで何度も解説してきた写真におけるデザインのお話をまとめてみたいと思います。

漁港の浮きを撮った1枚  図形デザイン要素の「円」と「連続したリズム」

もう何度も同じことを書いてきましたが写真におけるデザインとは主に 線(直線、曲線、S字、Z字…)、図形(円、四角、三角、台形、〇〇型)、色(暖色、進出色、寒色、後退色、中間色、中性色、補色、反対色)、立体感、質感、規則的なパターン、連続したリズム感、ディティール、シェイプなどです。

デザインは写真をパッと見た瞬間に視覚的に美しさや心地よさを受けるかどうかです。何を写したか、何を伝えるのかといった写真の核となる部分とは基本的に個別に考えたほうが良いです。

デザインを意識するにあたり重要なことは画面という長方形の四角に、前述のようなデザイン要素をどのように取り入れるかです。

構図はメイン被写体、副題、アクセント被写体、背景などの大きさや位置関係を調整し作品の意図を表現するための標として組み立てていくものです。構図とデザインは似ていて一部は重なりますが、こちらも考え方としては個別に考えたほうが良いです。

 




 

デザイン要素の中でも重要な「色」の要素を取り込んだ作品

デザイン要素の解説において、よく誤解を受けてしまうことは「たまたまそうだったのでは?」という疑問です。海が青いのは撮影者が青くした訳ではありませんし、富士山が二等辺三角形なのも撮影者がそうした訳ではありません。

これは画面内にデザインが偶然入ったということであり”画面内にデザイン要素を必然として取り込んだ”とは似て非なる事なのです。つまり色や線や図形が目の前の風景に存在していることに気が付き、それを長方形の画面内に意識して取り込むことそれが写真におけるデザインだと私は考えます。

くどいようですが重要なポイントは長方形の画面の中にデザインをどう取り入れるかにかかっています。

デザイン要素の線 奥行を出したり、観賞者の視線誘導にも効果的

 

写真をぱっと見たときの人間の脳がしめす反応の話ですね。目から脳へ送られた信号を元に、どのような反応を起こすか。感情を刺激する要素ではなく、あくまで「見た目」の心地よさ、安定感、視線を動かす楽しみといった世界です。

なのでデザインはとても重要ではありますが、それが写真の全てではありません。写真に重要なのは作品の意図、何をどう撮るか、どう表現したか?でありデザインや構図やカメラの操作などは意図を表現するための1つの手法に過ぎません。

 

葛飾北斎 富嶽三十六景 尾州不二見原 図形要素の円を用いたデザイン

 




 

デザイン要素 最も視線誘導を楽しませるS字曲線 そして黄金比や白銀比などの比率

最重要ではないが無視はできないデザイン。絵画でも彫刻でも書道でも、すべての芸術に通ずるデザイン要素。しかし写真をやる人でこの部分に真面目に取り組んでいる人は少ないように思えます。私は特にツーリング写真ではデザイン要素を意識しなくてはいけないシーンが多いように感じます。

例えばバイクのタイヤは円、車体は赤や黄色など扱いに知識が必要な物が多いですよね。道は線の要素。海や空は青で自然は緑、道路はグレーでアスファルトの粒子に寄れば質感、桜や紅葉の景色も色要素ですよね。すぐに思いつくだけで多くのデザイン要素があります。

いかがでしょう?そんな難しい理屈など考えずに感じたままに撮ろうよ!それが芸術なんじゃない?という意見も聞こえてきそうですが、多くの著名な芸術作品は一般に種明かしされていないだけで、こういったデザイン要素は極めて計算高く取り入れられているんです。有名な例だとダヴィンチのモナ・リザなんかそうですよね。

これを無意識に「感じたままに」デザインできれば本物の天才であると言えそうですが、そうでない人は試しにデザインを学んで写真活動されてみてはいかがでしょうか!





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InstagramやFacebookのギャラリーから学ぶ、あなたの写真スタイル

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、InstagramやFacebookといったSNSはご活用されていますか?

SNSは我らアマチュアにとって大変貴重な作品の発表の場だと感じます。SNSが無かった以前はブログ、それも無かった時代は何かのコンテストくらいで極めて限られていましたね。

これらSNSの機能には自分の投稿写真を並べて見ることのできるアルバム機能やギャラリーがありますよね。今回はこのギャラリーから学ぶ自分の写真スタイルの確認方法と自分の撮った写真が好きだと思えることの大切さについて書いてみたいと思います。

まずはInstagramのギャラリーを見てみましょう。私のインスタのギャラリーから特定の部分をスクリーンショットしてみました。

私の場合は活動のメインはオートバイの写真という大分類に属した「ツーリング写真」ですが、毎日100ショットスナップを3年以上も続けているので日常に撮った写真も気に入ったものはPOSTしています。

こうやってみると全体にシャドウの割合が多く、露出自体もややアンダー目で暗い印象がある私の写真。しかし意外なことにも色という観点では色彩豊かではないかな?とも感じます。そして撮影対象はそれほど「美」にこだわってはいないこと。

夕日や夜空といった具合に気象条件や時間に依存した風景写真も多いようですが、これはオートバイで出かけているのですから当然なのかもしれません。旅のストイックさを表現したいのか、爽やかさや楽しさに欠け、いかにも男が撮った写真という印象でしょうか。




 

見る人の存在を常に意識している、伝えたいものが何かを考えている、そしてわざと何も考えなかった、被写体に違いはあれこの3者のどれかで好きなように撮っているのが感じ取れます。自分で言うのも変ですが何だかんだ自分の写真が好きです。

SNSのギャラリーの良いところは、これら並べた写真がいつでも見れることです。並べたことによってはじめて見えてくる、自分の写真のスタイル。プリントを壁に何枚も貼ってほんとのギャラリーを作る機会なんて、アマチュアにはあまり無いですからね。

SNSのギャラリーは自らの写真活動全体を見渡せる広域マップのようなものかもしれません。

Facebookの写真アルバム

このように自分の撮った写真を並べたギャラリーを眺めていると、自分の写真に対するスタイルがその特徴から見えてくるものです。

ここで自分の写真がどのようなスタイルか分析したら、それが好きかどうか?自問してみてください。多くの方は自分の撮った写真が好きなはずです。嫌いだ…という方はチョット問題あり…何か無理をしてまで難しい対象を撮ろうとしたり、プロが撮った写真を完コピしようとしていませんか?




 

ギャラリーはあなた自身であり、スタイルを意識することで良いこともたくさんあります。自分が好きな撮り方、得意なこと、相性の良い撮影対象などを確認することにより、次回の撮影からはより自分スタイルを意識して撮影に挑めます。

そして人が撮った写真が気にならなくなる。これも大きなメリットです。どうしても人間は何かと比べたくなるものです。容姿とか学歴とか、あるいはオートバイとか、他人と比較しても意味はないと分かっていても、現在の自分がどのレベルであるか知る基準として他者を置いてしまうのです。写真においても有名なプロが撮った写真であれば気になりませんが、SNSのタイムラインに出てくる自分と似たアマチュアの写真やコンテストで見かける写真は、つい凄い写真をみかけると自分と比較して気にしてしまうのです。

自分の写真スタイルを確固たるものとして確立すれば、これら他者の作品に惑わされることなく「我が道を行く」で写真を楽しむことができます。

「我が道を行く」ってあまり良いイメージの言葉ではないかもしれません。例えば会社で「あの人は我が道をいってるよな」と言われていれば、大抵は喜ばしい評価ではないと思います。しかし、写真は自由であるはずなのですから社会人、サラリーマン、お母さん、お父さんである時の自分とは切り替えて、我が道をつき進みましょう。

「皆にならえ」の同調精神は捨ててくださいね… 写真のスタイルはあなたの個性です。誰に合わせる必要もありませんよ。





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ツーリング写真における超広角レンズの使い方<上級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、素晴らしいバイク旅、素晴らしい写真ライフを楽しまれていますか?

以前も同じ話をしましたが旅と写真は何らかの関係があり、そしてバイクツーリングと写真もまた然りと考えます。私はむかし糸の切れた凧のように日本中をバイクで走り回っていましたが、それを旅だと勘違いしていました。旅とはもっと心の内面に存在する何かであると気が付き、旅先での風景、出会い、発見を自分の内面と向き合わせるようになりました。

そんな時に役立ったのが写真でした。旅の世界を見るにあたり心を整理し、研ぎ澄ませた感覚で感じ取れる、そんな能力が写真を通して自然と身に付いたと感じます。




さて今回の<上級>ツーリング写真解説では、そんな心象風景とも呼べる旅の世界を表現するにあたり、出番の多い広角レンズの使い方の解説です。特に14㎜といった魚眼に近いような超広角域については何かとクセも多く、使い方に悩まされるものです。

ツーリング写真、バイク写真については車体が超広角レンズ特有の歪みを受けてしまい、何も配慮せずに撮れば不快な歪みが車体に発生して、いとも簡単に失敗写真を生んでしまいます。

今回はそんな歪みを上手に回避する方法と使い方のコツを作例を元にご紹介いたします。なお今回の投稿でご紹介する写真は全てキャノンの超広角単焦点レンズEF14mmF2.8Lを使用しました。

まずは超広角レンズの歪みの強く出る四隅周辺に普通にバイクを配置してしまった場合の悪例をご紹介します。このようにR1200GS-ADVENTUREがねじれたように歪んでいるのがお分かり頂けると思います。何も気にしないで撮ると、このようになってしまうのです。

超広角レンズはその光学特性上はどうしても四隅周辺に歪みが発生するものです。これは空や草地など、自然のものならさほど気になりませんがオートバイや建物など人工物は明らかに歪みが気になってしまいます。

ネイキッドやアメリカンなどシンプルなデザインのオートバイであればホイールだけ気を付けて撮ればOKの場合もありますが、造形が繊細な凝ったデザインのバイクほど悲しい結果が待っているのです。

Lightroomで歪みを樽型方向にふったもの
Lightroomで歪みを糸巻き型方向にふったもの

レンズの歪みは製品によって異なりますが主に樽型方向に歪みが出るものと、糸巻き型方向に歪みがでるものの2者が一般的です。

多くの場合、構図の上ではバイクは画面の中央ではなく基本は三分割線の交点に準じた位置に配置しますよね。しかしこの位置はまさに歪みが強く出るポイントであり、ここにバイクを配置してしまうとホイールが楕円状に押しつぶされたように見えたり、車体全体がねじれたような歪みが発生するのです。

だからと言って超広角レンズを使用したツーリング写真では毎度のように日の丸構図で撮るしかないのか…?と言ったらそうではありません。以下に超広角レンズの歪みを回避する手法をご紹介いたします。

1.バイクは小さく撮る

とても簡単なことです。バイクの大きさを小さく撮ってしまえば歪みの影響は最小限です。さらにこの写真のように車体を側面ではなく正面を写すことでホイールが見えないので歪みが気になりません。

2.バイクを横にながす

歪んでもカッコ悪く見えなければOKという考え方です。縦方向にのびたり、ねじれたように歪むよりは横に流れた方がバイクのフォルムが綺麗です。この写真のように角に向かって斜め45度に入れると横に流れてくれます(樽型歪みのレンズの場合)。

3.顔をコミカルに写す

広角レンズ、あるいは魚眼レンズはペットや赤ちゃんを撮るときに、コミカルに可愛く撮れるというのがあります。歪みを逆手にとって丸っこい物に愛を感じる人間の本能を刺激しているのです。同じような被写体でも引き締まったシェパードや面長の美人では通用しない手法です。このコミカルにしてしまう手法は実はバイクでも通用する場合があります。

それは顔であるヘッドライト周辺を重点的に撮るのです。この写真をよく見てください。不思議なことにR1200GS-ADVENTUREが何だか生きているように見えなくはないと感じませんか??

4.フォトレタッチソフトによる補正

個人的には好きではないので、あまりお勧めはしませんが画像調整ソフトでも歪みの補正は可能です。これはLightroomのレンズ補正メニューにあるプロファイル補正です。画像データに使用レンズ情報があれば、それを元に自動で歪みを補正してくれます。同じような機能はLightroomでなくてもキャノンDPPもありますが、DPPの場合はキャノン純正EFレンズしか対応していません。

こういったソフトによる補正は、これで歪みの問題が100%解決できるのか?と言われればそうではなく、特にバイクの歪みについては補正後も納得のいく状態にはならないと思います。おそらく建築写真の分野で重宝されるべき機能で、私の場合は補正による他の部分の影響が気になるのでほとんど使ったことがありません。




いかがでしたでしょうか。最もお勧めなのは撮影の時点で解決させる1や2のやり方です。画面内のどの位置、またはバイクに対してどのようなアングルで歪みがどのように発生するのかを理解できれば、歪みの影響は最小限に、または歪みを逆手にとって良作にできるのです。

超広角はクセがあって使うのが難しいですが、私の場合はかれこれ10年近くは14mmレンズと付き合っているので、感覚がすっかりしみついてきました。もう広角は他のレンズを試す気にもなりません…。

話は少し脱線しますが超広角レンズはまだ持っていないよ…という方。使い方は難しいですが実はツーリング写真と相性の良い焦点距離です(バイクが主役になる写真はダメですよ)。高価ですが新品のような中古品がヤフオクやメルカリでよく見かけますので、中古品でお買い得なレンズを買われてみてはいかがでしょうか?

強烈な広がり感、満点の星空、さんざめく湖面など表現の幅が一気に広がりますよ!

それではまた!

~本日の毎日100ショットスナップ~

EOS6D Mark2

フィボナッチ数列による黄金スパイラル構図を目指して近所の池の蓮を撮ってみました。ちなみに黄金螺旋はカメラではグリッド表示のようにできませんがLightroomでしたら表示することができるのです。

やり方は簡単です。切り抜きツールを起動したあとツール → ガイドオーバーレイを切り抜き → 黄金螺旋を選択です。向きの変更はSift+Oです。

フィボナッチ 黄金螺旋構図を表示したところ





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ツーリング写真における天の川の撮影方法と天の川撮影スポット

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回はツーリング写真における天の川の撮影方法をいってみたいと思います。

最近、InstagramやFacebookの写真グループなどで綺麗に天の川を撮った写真が増えましたよね。ああいった天の川の写真って例えば信州とか北海道とか、空気が綺麗で標高の高い山に行かないと見れない…とお思いではありませんか?

今回は私の住む千葉県から撮った天の川の作品を例に解説いたします。おおまかに・撮影に必要な機材・撮影場所・時間・方角そして撮影方法とLightroomレタッチといった項目で解説したいと思います。

 

EOS6D mark2 + EF14mmF2.8L F2.8 S30SEC ISO1250

この写真はつい先日、7月13日の夜に撮影しました。房総半島の南、館山市にある人気のツーリングスポット 房総フラワーラインの途中にある伊戸という所です。この海岸に向かってのびるS字カーブのポイントは、バイク雑誌や旅行誌なんかでも頻繁に使われる撮影スポットなんですよ。上の方に写っている光線は流れ星っぽいですが飛行機です。通常なら邪魔な要素ですが逆転の発想で流れ星に見立てたアクセント被写体にしてみました。




1.天の川の撮影で必要な機材

以前に当ブログ 究極のツーリング写真ではツーリングに適したカメラ選びの基準として使いやすいお気に入りであること撮りたい写真が撮れることという話をしました。天の川の写真を撮るとなると、どんなカメラでも撮れるということはありません。残念ながらスマホやコンデジのエントリーモデルは選択肢から除外されます。マニュアル露出ができず、高感度にも弱いからです。

カメラはマニュアル露出のできる一眼レフカメラ、ミラーレスカメラがお勧めです。なるべく高感度でも低ノイズなモデルが良いでしょう。

レンズは14~24mm程度の広角レンズで解放は最低でもF2.8は欲しいところです。上の写真のように星空全体も取り込むなら14mm、天の川をより大きい割合で撮るなら24mmくらいが良いと思います※。

※フルサイズ機の場合

カメラ以外に必要なものは安定の良いしっかりした三脚。アルミ製の簡易的な三脚は価格が安いだけでなく、バイクで持ち運ぶのに軽量で便利ですが天の川の写真を撮る場合はしっかりた三脚を使用しましょう。シャッターは30秒も開けるので微風で揺れるような三脚ではブレが発生します。私の場合はGITZOの2型三脚を使用しています。

ワイヤーレリーズはカメラ本体にあるタイマー機能がマニュアル露出やバルブ撮影の時に使えないカメラの場合に必要です。三脚にしっかりカメラを固定したつもりでも、シャッターボタンを押す瞬間の僅かな揺れが天の川の写真の場合は影響してしまうのです。カメラを揺らさずシャッターを切る必要があるのでタイマーかワイヤー(ワイヤレス)レリーズが必要なのです。

その他、作業用にも使えるLEDライトはバイクや道路を照らすのに便利なので2個くらいは持っていきましょう。

2.天の川の方角、時間、場所など

2018年7月の天の川の見える方角は南東の空です。時間が遅くなるにつれて南から南西に変わっていきます。今の季節は少し低いです。天の川の方角は月によって変わってくるので事前に調べるか星座の位置が簡単に分かるStarWalkなどのアプリを利用しましょう。

撮影時間については今の季節は日没が19時近くと遅いので19時台ではまだ空に明るみが残っています。21時くらいからが撮影に適した時間と言えそうです。ちなみに私の撮った上の天の川の写真の場合は22時41分です。この時間だと天の川の位置はほぼ南でした。

場所はなるべく町明かりから離れた場所が望ましいです。上の写真でも千倉町あたりのちょっとした町明かりでさえ、ここまで影響してしまいます。撮影地自体も街灯などがあるとダメで真っ暗闇なほど条件が良くなります。

そして重要なポイントは新月を狙うことです。月明かりがあると天の川の写真はうまく撮れないのです。月齢カレンダーを見て新月の日をチェックし、お天気が快晴の日がチャンスですよ!




3.天の川の写真の撮り方

次に撮影方法です。カメラに広角レンズをセットしたらマニュアルフォーカスにして距離目盛を無限遠の位置にします。三脚の高さは低いほど安定が良いですが上の天の川の写真のように道路も構図に入れたい場合は止む得ず高くします。その場合は三脚にストーンバッグなどを取り付けて揺れ対策をしましょう。風が吹いている日は特に注意が必要です。

次に構図の作り方ですが実際の撮影現場は真っ暗闇です。事前に用意した作業用のLEDライトをバイクを停めた方向に向けて照らしてみましょう。そしてファインダー(またはモニター上)でバイクの大まかな位置を決めたら試し撮りをします。

試し撮りは構図の確認用ですのでノイズが多くてもピントが甘くても大丈夫です。感度をISO10000などに上げて何度か撮って構図を調整してください。

構図やピントが決まったら天の川の写真の本番です。撮影モードをマニュアル露出またはバルブモードに切り替えて絞りは解放値、シャッター速度は30秒、ISO感度は空の明るさに合わせて調整しますが、概ねISO1000~2000の間です。

シャッターはカメラ本体のタイマー機能を使うか、レリーズリモコン等を使ってシャッターを押す瞬間の揺れに配慮しましょう。

撮影画像の確認としてモニターをプレビューする時の注意点は、暗がりに慣れた目は例え真っ暗な写真でも、液晶のバックライトが眩しく感じるものです。これを十分に明るいと勘違いしやすいので、最初のうちはヒストグラムを表示させて確認することをお勧めします。

4.天の川の撮影スポット


千葉県館山市のフラワーライン沿い 伊戸だいぼ工房という道の駅のような場所へ入る数百メートルの道です。天の川が雲に隠れてしまっている場合、伊戸だいぼ工房の駐車場に自販機とトイレがありますので雲がとれるまで待機するには良いでしょう。

最初にも書きましたがバイク雑誌やクルマ雑誌でよく登場するロケ地です。このように天気が良ければ昼間でも十分に良い写真が撮れる人気の撮影スポットです。ちなみにこの写真は1枚目の天の川の写真を撮った日の昼に撮影です。

もちろん天の川の撮影スポットであることは知られておりません。房総半島で天の川を撮るなら御宿町にある秘境の海岸 大波月(おおはづき)海岸が有名ですが、こちらはバイクを撮影地に入れるのは無理です。サーフィンの東京五輪会場でも有名な東浪見の釣ヶ崎海岸は駐車場の鳥居越しに天の川が撮れます。しかし夏の海岸の駐車場なので撮影がはかどるか疑問です。

この伊戸のS字は究極のツーリング写真の読者の皆さま限定で公開ですので内緒にしてくださいね。

5.天の川写真のLightroomレタッチ方法

 …は次回に続く!!

 





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レベルアップ確実。洗練されたデザイン写真<上級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photogtaphy.com 読者の皆さま、素晴らしいバイク旅、素晴らしい写真ライフを楽しまれていますか?

先日、久しぶりに大好きな岡本太郎さんの本を読んでみました。皆さんもご存知かと思いますが「芸術は爆発だ」のあの有名なセリフ。実は岡本太郎さんの人柄や作品が飛び抜けているから、というのは間違った解釈であり、爆発とは自分らしさをその瞬間、その場所で芸術として生み出している行為を「爆発」と表現しているのが正しい意味のようです。

岡本太郎さんは写真家ではありませんが、おなじ芸術という観点で考えると写真も芸術ですから、シャッターを切るその瞬間こそ「芸術は爆発である」と考えてやるのも良いかもしれませんね。気分だけでも岡本太郎さんになった感じで!

そういう意味では以前に使っていたカメラ EOS1Dxの鋭いシャッター音は、その場で自分の芸術が爆発しているようで痛快でした。今使っているEOS6D mark2は静音シャッターなので、あまり感じられませんが、なるべく自分と言う人間をその場で爆発させるイメージで撮っていきたいな、そんな風に感じました。

やはり岡本太郎さんは偉大です。




 

さて今回の<上級>ツーリング写真解説では、だいぶ以前にもご紹介した写真におけるデザインのお話、図形要素、色要素について内容をブラッシュアップして改めて解説いたします。

ちなみに岡本太郎さんは「芸術はうまくあってはならない、きれいであってはならない、ここちよくあってはならない。むしろいやったらしさ、不快感を含め見るものを激しく引き付け圧倒することこそ真の芸術である。」と説いています。これから解説するデザインの話はこの逆のようではありますが、この岡本太郎さんの領域に達するにはまずは「美しい」「整っている」を学び、それを理解したのちで破壊していくのが芸術を志す上での正しい順番だと思います。

 

2017年2月 千葉県館山市 EOS1DX + SIGMA150-600mmF5-5.6DG

ではこちらの作品をご覧ください。当ブログのギャラリーでもご紹介している作品ですが千葉県館山市から望む東京湾ごしの冬の富士山です。この作品を元に今回は写真におけるデザイン要素の図形と色を解説いたします。

写真におけるデザイン要素とは主に・線(直線、曲線、S字線…)・図形(円、三角、四角、〇〇型…)・色(暖色、寒色、進出色、後退色、中間色、中性色…)・立体感・質感・規則的なパターン・シェイプなどです。

その他、デザインと類似していますが分断線が発生した場合のエリアの比率、複数の被写体の大きさ(または存在感)の比率など・黄金比・白銀比・3:2・三分割構図・ファイグリッド・フィボナッチスパイラル・青銅比などの比率も非常に重要です。

これらのデザインや比率は目の前の風景や被写体から、その要素となるものを見出し画面という長方形の四角にどのように取り入れるかです。そして重要なポイントはデザインや比率はあくまで写真の骨格や基礎工事のようなもので、写真の全てではないということ。

見る人に視覚的に与えるバランス、直感的に良いと思える関係であり写真の重要なことはあくまで被写体の魅力をどう表現したか?という作品の意図です。

・図形要素

まずは図形要素の三角です。風景や被写体の中から複数の図形要素を見つけることに成功したら、次に優先順位をつけてみましょう。この作品では富士山の三角、バイクとライダーとタンカーの3ポイントをつなぐ三角が最も重要であると判断しました。それが判明したら長方形の四角内に、その図形が最も理想的な位置に配置できるようカメラアングルを調整します。最重要な図形要素とは枠の中のどこに配置するか?です、したがって枠も黄色線で囲ってみましたよ。

それと知識として…三角は構図内に抜群の安定感を与えてくれます(底辺を水平に配置できる三角に限る)。

次に図形要素の円に注目です。この作品ではバイクのフロントタイヤ、モデルのポージングによってできた腕の輪、LNGタンカーのタンクです。円は写真の観賞者の視線をその場に留める効果があります。この作品の場合、円の要素については特に配置に気を配って撮りませんでしたが、参考までに…タイヤを円の要素として効果的に使いたいとき、画面に対して正円になるようハンドル角度を調整しましょう。




・色要素

続いてデザイン要素の中でも重要な割合を占める色要素です。この作品では下半分については枯れた草地のブラウン、グレーの岩場で進出色です。そして画面の上半分は海面の青、空の水色で後退色ですこの相反する特性の両者を組み合わせることによってコントラストと呼んでも良いですが、望遠レンズによって圧縮され失ってしまった遠近感を色の効果によって補うことに成功したのも見逃せないポイントです。青はかすみなどによって遠くに感じさせる効果があるので空気遠近法とも言われています。

写真におけるデザイン要素を学ぶには長方形の四角の中にいかに理想的に配置するかにかかっています。くどいようですが最も重要な部分はここです。

撮影現場で目で見た光景の中にデザインに使える線や図形や色を見つけ出せるのは上級者の域です。言語化で探し当てていくのも有効な手段と言えます。それぞれデザイン要素を洗い出したら画面という長方形の四角にどう配置するのか考えましょう。ただし時間をかけてやる作業ではありません。

視覚的に理想的なデザインが完成したら、その上で光をよみとき被写体の魅力を引き立てましょう。最重要はあくまで「私の場合はこう撮りました」という表現、意図ですので、あまりデザインや比率に神経を取られないよう気を付けてくださいね。

いつかこういったセオリーを全て破壊できる岡本太郎さんのような芸術を目指すため、まずはセオリーを理解しましょう。理解しなければ壊し方も分からないものです。

それではまた!





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~本日の毎日100ショットスナップ~

iphone7
iphone7

こちらの2枚の写真はどちらも出勤前にスマホで撮りました。1枚目は普通に撮ったもの、つまりカメラ機能の評価測光に任せた露出設定です。2枚目は露出補正を使って暗くし、花に露出を合わせました。1枚目は全体の明るさという意味では適正で葉の様子も明らかですが、肝心な花がちっとも魅力的に見えません。2枚目は全体の平均としては暗く、実際に目で見た光景よりも暗いかもしれません。しかしアジサイの花の魅力を私なりに感じて伝えるにはこの露出だったのです。表現とか意図とはこんな感じなんです。決して難しくないでしょう?

目に見えない絶景を手に入れろ<上級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いつも当ブログを見ていただきありがとうございます。ほぼ毎日、これだけの文字数の投稿をしているのですから読んでいただく皆さまから貴重なお時間を頂いていると覚悟し鋭意運営に取り組んでまいる所存です。

さて今回は<上級>ツーリング写真の解説として、主に夜間などに肉眼では何も見えないような景色から、長時間シャッター、高感度で撮影した写真の世界についてご紹介したいと思います。

夜間の撮影ではファインダーを覗いても真っ暗ですし、ライブビューで表示させて被写体にLEDライト等を当てても大まかな位置関係は分かっても、どんな写真になるか皆目わからないものです。





本当に難しいですが成功すると異空間を感じる良作が生まれると思います。

EOS6D mark2 + EF14mmF2.8L F2.8 20SEC ISO800

こちらの作品をご覧ください。千葉県館山市の見物海岸という所から、東京湾を撮影した写真です。対岸の川崎市あたりに存在するコンビナートの明かりが、空の雲に反射してこのような光景になっています。

ただし肉眼では対岸が何となく明るいかな?程度であり基本は夜の海なので真っ暗闇で何も見えません。

長時間シャッター、高感度で撮影してはじめて確認できる正に写真ならでは異空間景色なのです。

風で流れている雲、波打つ海岸など動きのある物は20秒というシャッターにより肉眼で見たイメージとは全く異なります。モデルも15秒程度しか立っていなかったので体が透けて見えます。

EOS6D mark2 + EF14mmF2.8L F2.8 15SEC ISO800

こちらはローアングルにした別カットです。コントラポストで決めたポージングは良い感じに透明人間になりました。この透明人間はやり方は簡単です。例えば15秒のシャッターであれば7~8秒だけそこにいて、あとはサッと消えればOKです。




 

仕上げはLightroomのレタッチにてホワイトバランスを暖色方向に微調しました。邪道かもしれませんが元々何も見えない風景を撮っているのですから、本当はこんな色なのかもしれません。そう考えると邪道とも言い切れませんね。

こんな思い切ったレタッチが楽しめてしまうのも、夜間の長時間露光撮影の楽しみでもあります。

もちろん撮るのは大変です。三脚はコンパクトな物では安定が悪く、長時間露光に向きませんので、しっかりとした三脚を持って行く必要があります。言うまでもなく夜間の走行はお世辞にも気分が良いとは言えません。ただし海岸線であれば想像するほど暗くはないです。山の中を走るのは絶対にやめましょう。

渋滞や撮影地での混雑は皆無ですし翌日の仕事が眠いという事を除けば良いことずくめかもしれません。休憩はコンビニしかないですけどね。

ちなみにこの撮影の時、私は事前に館山のガソリンスタンドで給油しようと思って出かけました。しかし撮影が終わる頃は深夜の2時くらいで館山市の中心街のガソリンスタンドは全て閉店していました…。24時間営業が一軒も無かったのは予定外でした。

このときR1200GSの燃料走行可能残数は30キロ程度しか表示がなく、焦ってスマホで検索しましたが最も近い営業中のガソリンスタンドは60キロほど北上した君津市でした。

オンボード表示の走行可能残数がかなり余裕があることを知っていたので、いちかばちか、超絶燃費走行で君津まで走って何とかスタンドにたどり着いて給油できました。タンクには18.5L入りました。

R1200GSのタンク容量が20Lなので、気合の燃費走行はかなりの好燃費だったようです。皆さんは夜間走行時のガス欠には気を付けてくださいね。





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↓↓↓撮影地↓↓↓

館山市の見物海岸です。房総フラワーライン沿い。  昼間に行くぶんには風光明媚ですが深夜に行くと心霊スポットのような雰囲気です。

基本ルールを破壊せよ!構図を精密にチューニング<上級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いつも当ブログを見ていただき本当にありがとうございます。

ところで皆さまはビンテージバイクってお好きですか?私はローテク好きなので古い乗り物は大好きなのですが、欲しいなぁと思うビンテージバイクって凄く高いですよね。以前は大枚をはたいてでも購入してしまおうか迷った時もありましたが、最近はまた変化があって、ビンテージバイクを見かけるとバイク自体ではなくそのバイクが現役だった当時、どのようなライダー文化があってどのようなツーリング風景があったのか想像を膨らませてしまいます。

なかなか昔のバイクの写真は有っても昔のツーリング風景の写真ってのは出てこないですよね。昔のライダーは突っ走っていたので写真なんか無いのかもしれませんが…。遠い将来のために今のツーリング風景、ツーリング文化を芸術として記録しておきたいと感じました。




さて今回の<上級>ツーリング写真では具体的な撮影技法等ではなく、上級者なら常識の殻をやぶって新たな世界を生み出そう~というお話。ちょっとタイトルが大げさでしたが、初心者の方もぜひ読んでみてくださいね。

 

EOS6D mark2 + EF135mmF2L F6.3 1/200 ISO100

 

こちらの作品をご覧ください。千葉県市原市の小湊鉄道 上総大久保駅です。桜も菜の花も終わって新緑の季節を表現したかった作品です。なので全体の緑の雰囲気を大切に撮影し、Lightroomで雰囲気を若干ソフトに演出しています。

イチョウの木を堂々と配置させて構図に安定感を与えました。地味ですが手前の雑草は葉の大きいものを枠際に配置して、視線の囲い込みを狙っています。

当ブログでは今まで何度も構図や画面構成の基本を解説してきました。それは主題を明確にする、副題がある場合は主従関係を明らかにする、被写体に大胆に寄る、といったものです。

しかし、この写真はどうでしょう?ぱっと見て何がメイン被写体なのか明確とは言えませんね。バイク?電車?それとも木??

この写真を撮ったとき、私は敢えて大切な被写体を少し小さ目に構図に取り入れてみました。この「敢えて」の部分が今回のメインです。被写体のボリュームを下げると、その分存在感が増すのは被写体以外の部分、つまり背景などですね。

この作品では全体の新緑の「緑」を大切に表現したかったので、被写体の存在感を少し下げたのです。

切ないバラード曲を歌う場合、大切なさびの部分をわざと弱く歌う歌手さんいますよね。寸分狂わぬ音程にこれみよがしな声量で歌われるより、感情が表現されて心に入ってきます。そういう歌と同じ感じです。




 

EOS6D mark2 + EF14mmF2.8L F7.1 1/20 ISO100

この作品は中央に明確な分断線の入った二等分構図です。しかも縦構図の場合は正方形が2つ発生するので、横構図の場合のソレよりさらにタチが悪いです。

当ブログでは今までしつこい位に二等分はやめましょう!と解説してきました。分断線が発生しエリアに比率が生まれるときは必ず3:2、3:1、1:1.618、1:1.1414など黄金比や白銀比、それに近い三分割線を守りましょうねと。

しかし、これもまた作者の意図による破壊行為ならOKです。この作品では等分された2つのエリアの意図を精密に等しくして不思議なメッセージを表現しています。隧道の様子とその上に生い茂る木々を14mmレンズで魚眼風に写しています。この両者はペアですよ!と2つの正方形でうったえているのです。

上級者なら一般に言われるルールに縛られず、構図を精密にチューニングするよう基本ルールを無視してみましょう。

それには何故そうしたのか?を伝える必要があります。この部分は写真の観賞者が言葉で表現できなくても構いません。しかし成功すれば必ず感動や共感をもらえると思いますよ!

今回はこの辺で~





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↓↓↓1枚目の写真の撮影地↓↓↓

千葉県市原市 小港鉄道の上総大久保駅 紛らわしい名前で上総久保駅もあるのでお間違いないよう。写真を撮った場所は駅舎側ではなく踏み切を渡って反対側にある空き地で撮影しました。

↓↓↓2枚目の写真の撮影地↓↓↓

いちはらクオードの森(旧市民の森)の南側にある林道を進むと中間が崩落したユニークな隧道が現れます。個人的には農溝の滝なんかより、よっぽどフォトジェだと感じるのですが…。近々、有名なスポットになるかもしれませんね。

ツーリング写真<上級>色相環の補色と抽象的ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いつも当ブログを見ていただき有り難うございます。当ブログの投稿は大半は1000~2000文字はあるので、読んで頂ける方々にも大変な時間をいただくことと感じております。読みにくい文章にも関わらず、本当に感謝です!

今回はなぜか人気のない<上級>カテゴリーの投稿を久しぶりにいってみたいと思います。度々ですがデザインのお話で、今回は色の要素として高度な内容「補色と反対色」を解説いたします。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG   F5 1.6SEC ISO100

こちらの作品をご覧ください。水をはった春の水田に夜明け前の空が映り込んだシーンです。東の空が明るんだ早朝、空の低い位置は間もなく出る太陽でオレンジに染まり、空の高い位置は夜空に近く青い色をしています。

この作品のポイントはフレーミングにあります。空の上の部分をこれ以上入れてしまうとオレンジ色からグラデーションをおびて青に変わる部分が画面に入ってきます。それはそれで良い作品かもしれません。しかし、このシーンは水面のリフレクションを使った画面作りなので抽象的な作品が似合います。抽象的な写真とはぱっと見では実際がどうなっているか、よく分からないという意味です。

空の部分をオレンジからグラデーションがはじまる部分に留めることにより、不思議さを演出しているのです。簡単に言ってしまうと二分断された構図の下が青で上がオレンジ。これによって印象的な作品を狙っているのです。(リフレクションを利用した意図的な二分断なので、通常は避けなければいけない二分断ですが、この場合は例外です)




補色とは色相環における対局にある色関係のことです。濃紺と黄色、赤と緑、紫と黄緑など。互いの色が引き立て合い、見る人が心地よいと感じる色の組み合わせです。絵画などの芸術はもちろん、ファッションデザイン、広告、ロゴなどにも当たり前のように使われています。

今回の作品ではオレンジと青(濃紺)なので補色関係と言えます。しかし、この組み合わせは引き立て合っているのは間違いなさそうですが、少し気味の悪さも感じます。そういった意味でも抽象的な作品と相性の良かった色とも言えますね。

反対色とは色相環で完全に真逆の位置関係にある組み合わせです。通常の補色よりさらに強烈に相性が良いということです。シアン(青みがかった緑)と赤、濃紺と黄色などです。

これはフェルメールの有名な絵画「真珠の耳飾りの少女」ですがターバンの色の組み合わせが反対色となり美しいです。ちなみにフェルメールやレンブラントといった光を表現した絵画は写真芸術にも通ずるものがあり、いま色々と勉強中です。




撮影地において線、図形、色などデザインの要素を見つけることに慣れてきたら、こんどはそれぞれの組み合わせについて学んでいきましょう。今回は補色の話でしたが、同じような組み合わせが図形にも言えます。例えば三角の図形要素のすぐ近くに円を配置するとどうでしょう??

もうこの辺のレベルの話になってくると「たまたまじゃないの?」と疑われそうですが、偶然あったものを知識と結び付けて画面内にデザインしましょうね!という話なのです。上の作品の場合ですとオレンジも青も私が選んだ色ではなく、そうだった色に過ぎないのですが、補色関係であることに気が付いて画面構成することが大事なのです。

補色、反対色の説明に相応しい作品をストレージから探してもコレしかなかったので、私自身がこれからも勉強していきたいデザインの組み合わせのお話でした。

ちなみにこれからの季節、桜や菜の花など鮮やかなお花の咲く季節ですよね。色の要素をマスターできる絶好の季節と言えます。例えば桜の景色の中にカワサキのライムグリーンの車体(できればメタリックではなくソリッドカラー)なんか、とっても映えます!ぜひ挑戦してくださいね。楽しいですよ!!!





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ツーリング写真<上級>空気遠近法と赤色

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いま気になるバイクってありますか?私はやはりホンダCRF1000L アフリカツインアドベンチャースポーツが気になりますね。発売時期はいつなのでしょう?写真を見るとカラーリングがとても好みです。

しかしCRF1000L アフリカツインアドベンチャースポーツって長い名前ですねぇ。もしこのバイクを買ってブログやSNSをはじめたら、いちいちCRF1000Lアフリカツインアドベンチャースポーツて打ち込むの面倒ですね…。アフリカツインアドベンチャースポーツ…




そういえばバイク用品メーカーで開発をしていた頃、新製品の名前を考えるときに登録商標でけっこう苦しんだ想い出があります。こんな名前がいいな、と思った幾つかの候補を特許庁のホームページから簡易検索をかけるのですが、大抵はホンダが登録していて使えないのです。

例えば少し前に流行ったスーパーモタード。これもホンダが持っている商標で(今は分かりませんが)そのためドカティは「ハイパーモタード」、KTMは「SMC」「スーパーモト」としているのです。ちなみに私が10代の頃は今で言うスーパーモタードは「スーパーバイカーズ仕様」と呼んでいましたよ。

また話が脱線してしまいました...まあ気になると言ってもCRF1000Lアフリカツインアドベンチャースポーツ、買わないと思いますが…。

さて今回はツーリング写真<上級>として空気遠近法と色のお話をちょびっと。

EOS5D mark2 EF70-200mmF2.8L  F8 1/250 ISO100  2011年5月 山形県鶴岡市

こちらの作例をご覧ください。もう7年も前に撮った写真ですが山形県の出羽三山 湯殿山で撮影した1枚です。

5月とはいえ沢山の雪が残る山の景色。その中にひときわ存在を放つ鳥居。望遠レンズを使っているので画面は圧縮されています。すなわち遠近感はなくなるはずですが、不思議と遠景の山は遠くに存在するのが感じ取れます。

遠景は空気の霞みによって青みをおびます。人間は風景を見た時の感覚で青っぽいものは遠くと認識するため遠近感を感じとれるのです。これを空気遠近法と言います。




今回は空気遠近法の話とは別にもう1つ、デザイン要素の中でも重要な「色」の要素として進出色、暖色の中で最も強烈な赤色のお話を。

撮影シーンにおいて赤色の要素を発見したら、要チェック&要注意です。赤であるというだけで存在感はかなり強烈であるのは、皆さんもご存じだと思います。特にこの作例のように全体が無色彩、モノトーンに近い場合は尚更です。

画面を最初に組み立てるとき、赤い被写体の存在には細心の注意を払って、被写体のそれぞれの役割、存在感のボリュームを調整していきましょう。

それと赤や黄色は彩度を調整したときの色飽和などにも注意が必要です。ピクチャースタイルやフィルター効果を使う人、レタッチの時に彩度を調整する人は気をつけましょう。

今回はこの辺で!

 





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