上級者なら直感で比率を作ろう☆究極の黄金比は勘でOK

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、食欲の秋なのでツーリング先でもつい美味しい物を食べ過ぎてしまう季節ですね。

私も健康のために少しは減量したいのですが、こう涼しくなってくるとツーリング先でつい美味しい物を食べ過ぎてしまうものです。そこで何とか楽をして対策できないものか?と調べていたところ、難消化性デキストリンなるものを発見しました。これは特保のお茶などに入っているそうなのですが、食事による糖の吸収を穏やかにしてくれるのだとか…。

薬品ではなくトウモロコシ等から作ったデンプン成分なので、無味無臭で副作用などなく、食事のときに飲み物に溶かして飲むだけで良いそうです。バランスの良い食事に適度な運動…が一番良いのは分かってはいるのですが、それがなかなか長続きできないので、難消化性デキストリンをしばらく試してみたいと思います。




さて今回の<上級ツーリング写真解説>では今まで当ブログで何度か解説してきました、比率のお話をさらに掘り下げてマニアックに解説してみたいと思います。ビギナーの方はサラッと読んでご参考までに。

フィボナッチ数列の「黄金螺旋構図」

比率と言うと例えば画面に海と空といった具合にスペースが2つ発生したとき、あるいはバイクと鉄道といった具合に2つの被写体が存在するときなど、両者の大きさや面積、存在感などの比率を撮影者の意図で作る比率のことですよね。

比率を意識しないで撮れば意図なき2等分を作って陳腐な構図に陥ったりと何かと写真の世界では重要と言われる比率です。

比率はエラい順に並べると黄金比(1:1.618)、白銀比(1:1.1414)、1:1.5、青銅比1:2.303といった具合になります。有名な三分割構図も黄金比で割った三分割線「ファイグリッド」があったり、ダビンチの絵画のようにフィボナッチ数列のスパイラル曲線で作られた「黄金螺旋構図」なんてのもあります。

こういった黄金比や比率の知識は写真をやっていく上で重要なことですが、撮影地で精密に1:1.618を測定する術はありませんよね?ではどうしたら良いでしょう?

私の出した答えは極めて単純です。「だいたいこんなもんかな」という勘でOKだと思います。もし心配なら比率の微妙に異なるカットを数枚撮っておいて、帰宅してからどれが理想的な比率なのかを選別すれば良いと思います。




EOS6D Mark2 + EF14mmF2.8L

先日、館山市の天の川のスポットで再び写真を撮ってみました。8月も後半になると天の川の位置がだいぶ北よりになってしまい、このポイントでは道路とからめて構図するのが苦しくなってきました。これが7月の初旬くらいですとS字の先にちょうど天の川が位置するのですが。

この時、暗闇の中で肉眼ではよく見えない景色を相手に構図を作るのに苦戦しました。とはいえ美しい天の川と満天の星空に興奮をおさえきれず夢中になって撮っていたのですが。

まずS字を描く道路と組み合わせるのに選んだのは縦構図で斜めにしてしまう方法でした。斜め構図は通常は避けたい撮り方ですが異空間という演出には効果的ですし、斜め構図によって失われた安定感はS字の導線効果が補ってくれます。

それから水平線と天の川の中心線の位置関係ですが、私はこの撮影地で三角構図に当てはまらないかとイメージしていました。しかし出来あがった写真をLightroomのガイドオーバーレイで三角構図を表示して照らし合わせてみましたが、三角構図とは少し違っていたようです。




実際に線をトレースするとこんな感じです。水平線と天の川が90度であるのは三角構図に近いですが、何とも不思議な構図です。ポイントは測る術はありませんが①と②のエリアが黄金比1:1.618なのでは?という事です。

①と②のエリアの比率は正直、現場では全く意識していませんでした。ただ1つ覚えているのは試し撮りの画面をプレビューしたときに「よく分からんけど、何となくしっくりくるな」と感じたことです。

結論を言ってしまえば有名な〇〇構図には当てはまりませんが、成功した構図と言えそうです。地上部にはS字導線で視線誘導と安定を、夜空には天の川の右と左のエリアで黄金比を。空と地上の割合も白銀比に近い…?くらいにはなっていると思います。

黄金比1:1.618はDNAやオウムガイの断面構造など自然界に数多く存在する神秘の比率です。DNAにも通ずる比率なのであれば人間の直感に任せてしまっても強ち間違いとは言えません。端的に言ってしまえば黄金比は直感的に良いと思った比率ということです。

比率やグリッド線といった知識は確かに大切ですが、スケールのような物を当てがって景色を測定することはできません(近い将来は出てきそうですが)。知識は知識として脳内のどこかに置いておいて、撮影地では自分の直感を信じて比率を作ることも上級者には求められる能力なのかもしれませんね。

今回はこの辺で!!!

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インスピレーションの有機栽培<上級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回より<上級>ツーリング写真解説として・写真家脳の使い方を再考しましょう・思考は妄想の渦を巻いている・issue drivenとvision driven の違い、などをお話しました。

今回はその続きで妄想の渦はインスピレーションを生み出すための種まきをしている、という話をいってみたいと思います。

インスピレーション、それは「ひらめき」の事ですが、なにか妙案はないものだろうか?と考えてもコレだ!と思える案が浮かばなかった…こんな経験、どなたにもあるかと思います。

そもそもインスピレーションは考えても出てくるものではなく、リラックス状態で妄想渦が瞬停したような時に突如として生まれてくるものです。「そうか!そのテがあったか!」と思わず膝を叩いてしまうインスピレーションが生まれた時は、考えるのをやめてボーっと海や空を眺めている時だったりします。




そう、写真もビジネスと同じで欲しいのはインスピレーションです。誰も撮ったことのない写真で印象や個性を表現できれば、何にも代え難い喜びがあるでしょう。

しかし、考えても生み出すことのできないインスピレーションはどのようにして手に入れるのでしょうか?ヒントは妄想 Vision driven にあります。日常的に妄想の渦を脳内でまわしている人は、その時にインスピレーションの種を脳内に撒いているのです。妄想は想像力を柔軟化し自分独自のナチュラルなインスピレーションを生み出してくれる胎盤のような機能をもっています。

話し相手もいなくテレビを見るわけでもない。何もしていない時に脳内で渦をまく妄想。お風呂に入っているときや散歩している時など、心がリラックス状態のときに妄想は活性し良質なインスピレーションの種まきをしています。

良質な…と書きましたが妄想には悪質な側面があるのも事実です。人の心を傷つけたり、破壊的なことを妄想したり、犯罪を企てたり、被害妄想なんていう言葉もある通り、妄想は必ずしも良い結果を出すとは限らないのです。

日々、ニュースで聞く振り込め詐欺の手口なんかも、最初に考えたやつは妄想からインスピレーションを受けて生み出したはずです。現実とは受け入れがたい残忍な凶悪犯罪も最近はよくニュースになりますが、それも同じだと思います。仏陀の教えでは妄想の渦を断ち切る教えがあるそうですが、妄想は使い方を間違えれば負の要素となることも覚えておきましょう。

そうと分かれば日々、流されるように妄想にふけるのではなく、良い妄想を意識して心の状態をポジティブに保つことが重要になってきます。優しいことを妄想する人は優しいことを実際にするし、破壊的な妄想をすればやがて犯罪を犯すかもしれません。夢を抱いている人はそれを実現した自分の姿を妄想し、日々それに近づけるよう努力するのでしょう…。毎日妄想することは将来の自分のセルフイメージの構築でもあるのです。

いつも楽しい、おもしろい、素敵、美しい、かっこいい、可愛い、オシャレ、夢のような・・・といったポジティブな妄想をする習慣をつけることです。これを質の良いインスピレーションの有機栽培といいます。

日頃からインスピレーションの有機栽培をしていれば、いざ旅に出たときに風景を前にしてissue drivenだけではなくvision drivenを自然と使えるはずです。そして究極のリラックス状態を作ったら自然と生まれたインスピレーションをキャッチするのみです。




インスピレーションを生まれやすくするヒントは脳の使い方だけでなく、肉体的な部分にも鍵があります。それは足または手を動かして作業に没頭することです。以前に<初級>ツーリング写真解説で撮影シーンで1枚だけシャッターを切って終わりにするのは勿体ない、デジタルカメラ主流の現在であればシャッターを何度でも切って試行錯誤し、探り当てるように撮ってみよう!という解説をしました。

あの解説は単に「いろいろ試してみようよ」という事だけではなく、手を動かして作業に没頭する、アングルを探るのに足で動き回ることにより脳内のVision driven 回路が活性化するという効果もあるのです。

リコー GR APS-C

むかしバイク用品メーカーにいたときに新製品の発売日が迫ってしまい、しかし中国の工場からの入荷が遅れてしまった…なんて事が頻繁にありました。そうなると入荷後に国内で行っている作業は日程が押してしまい、普段は人任せでしたが自分も加わってお手伝いをしたものです。

タンクバッグのフラップに磁石を入れる作業、説明書を折って袋に入れる、パッケージ台紙をホチキスで留める、段ボールへの箱詰め…どれも1000個、2000個とある同じ製品を流れ作業でこなしていく単調作業です。ちなみにタンクバッグは縫製時にミシン針が磁石に引っ張られてしまうため、完成させた後に磁石を入れるのです。

ある日、私はそんな完成品工場の流れ作業でひたすら袋詰めをしていました。作業開始から1時間もしたころ、周囲の仲間との会話も尽きてしまい静かな中で黙々とやっていたら、ある製品のことで行き詰っていた問題を打開できる妙案を突如として思いついたのです。これは単調な作業で緊張感もストレスもない仕事→リラックス状態になっていた。そして手を動かしていたことでVision drivenが活性化していたことが要因と思います。




あのIPS細胞の京都大学 山中伸弥教授も最初にIPS細胞の実現に関わるアイデアをひらめいた時はご自宅でシャワーを浴びていた時に突如として授かったのだそうです。これもリラックス状態とシャワーで手を動かしていたことが要因ではないでしょうか。

EOS6D Mark2 + EF14mmF2.8L

こんな写真はかつて無かった、新しい写真のスタイルだ、といったブランニューを生み出すにはインスピレーションが命であり、それを授かるには日々の良質な妄想(Vision driven)の種まきが大切なのはお分かりいただけたでしょうか?

えっ?よく分からなかったですか?では今回のお話をLEGOブロックで例えてみましょう。パッケージや説明書にある完成作例を見て、それと全く同じものを作るのではなく、ブロックで何を作るかを考えるのがvision drivenという事です。いくら考えても何を作っていいかアイデアが出てこないときはissue drivenを使っているのが原因です。リラックスして楽しい気分でブロックに触れて手先を動かす。そうするとアイデアはパッと突如として出てくるのですね。

もちろん何か問題が発生したときや迷いが生じたときはissue drivenを機能させても良い訳です。ここでは人間の思考回路にはVision drivenとissue drivenがあり、それぞれの役割と特徴を使い分け、そして日々の妄想から写真家脳を育みましょう!といったことを書いてみました。

それではまた!!

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妄想の渦と想像と…<上級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は久しぶりに<上級>ツーリング写真解説として想像力や写真家脳のお話をいってみたいと思います。事前にお断りしておきますが主観的な内容で難解ですので、そういったのは苦手だ!という方や写真ビギナーの方は読まなくても大丈夫です…。

「妄想」と聞くと多くの方があまり良いイメージをもたないかもしれません。しかし特にビジネスの世界では近年になって妄想や直感が大きな成功や発展をもたらすと注目されているのだそうです。妄想、直感、勘…といった人間の感覚の世界は数字的な根拠がないので従来はビジネスでは否定されてきましたよね。私も前職はメーカー系で企画開発をし、前々職は大手のメーカー系でしたので嫌と言うほど数字を元に仕事をしてきました。

しかしなぜ今、数値的な根拠ではなく妄想や直感が注目されているのでしょうか?

記憶に新しい例えですとスズキ自動車が中国市場から撤退を決断したニュースがそうです。あの鈴木修会長は数字的な根拠なく中国という10億人市場から撤退を決意した訳ですが、それは他の何でもない鈴木会長の直感で決めた訳ですよね。

大手企業などの有能な経営者にこういった直感や妄想で仕事をする感覚派の人が多いのだそうです。

そもそも人間の脳内は妄想や直感を司る部位と数字的な根拠で分析したり問題を打破する思考回路などは全く別の部位と言われます。前月比120%の成績を今月の目標とする、といった具合に少し頑張れば達成できそうな目標は「どうすれば出来るだろうか」という問題解決型の思考回路でこれをissue drivenというそうです。一方で「こんどの新製品で社会現象といえるヒットを生み出したい」と言えば妄想型思考でこれをvision drivenというそうです。




前月比120%といった小さな目標は大切なのは間違いありませんが、大きな成長や発展を直接的にもたらすことがなく無難と言えます。issue drivenはいつも無難に良い成績を残す問題解決型の堅実思考回路な訳です。

とんでもない妄想を人前で言葉にすれば「この人はアタマ大丈夫だろうか?」と疑われる場合も珍しくありません。こんどの新製品で社会現象?なにを妄想を!と。しかし多くの偉大なる先人たちは実は完全なるvision driven型で常に妄想からvisionを飛躍させ少しづつ実現に近づけて偉業を成し遂げると言われます。

アポロ11号の月面着陸も最初に「人類を月に立たせる」と発言したときは周囲から冷ややかな目を浴びたでしょう。しかし、そういった妄想から偉業は生まれるためvision drivenはアポロ11号月面着陸のエピソードからムーンショットとも呼ばれています。

RICOH GR APS-C

では私たち写真を愛する人間にとって妄想は何をもたらしてくれるのでしょうか?

経験豊かな上級者の方でしたら豊かな感受性、写真家の目、写真家の足、写真に関わるあらゆる知識、そして写真家脳をお持ちかと存じます。その写真家脳の使い方としてissue drivenとvision drivenの使い分けについて考えてみたいと思います。

まず問題解決型のissue drivenですが、こちらは前述したように現状の問題点について解決策や正しい答えを探す思考回路です。ツーリング先で「おっここはいいぞ」と思ってバイクを停めて、いざカメラの準備をして撮影を開始したはいいけど、具体的に何をしていいか分からなくなったとき。この場合、どう撮るのが良いのだろうか?被写体Aを主題にして被写体Bが副題が良いのか、あるいはその逆が正しいのだろうか?といった具合に現状の問題を打破する思考回路です。

写真のビギナーの方は分からない事だらけなので、撮影シーンではissue driven回路だけが活発に働いていると思います。この場合は望遠レンズがいいのか?広角レンズがいいのか?と焦点距離を決められない、という問題を解決するためのissue driven思考回路な訳です。

RICOH GR APS-C

しかし冷静に考えてみるとissue drivenでは正解探しをしているという事なので、既に誰かが過去に実績を出している既存の撮り方を探しているだけとも言えます。これでは傑作を狙うどころか無個性は回避できません。




どこかで見かけたような写真を無意識にお手本のようにしてしまい「そのように撮るのが正解」としてしまえばそれはissue driven思考回路の仕事であり、それっぽい正解が見えればそこで終わりです。

これによって生まれた写真は悪くはないかもしれませんが「画一化されたうまい写真」の枠から出ることはできず、目標を達成したようで実は平凡な着地点なのです。

RICOH GR APS-C

では妄想であるvision driven はどうでしょう。そもそも妄想について今一度考えてみましょう。妄想は誰とも会話していない時、ぼーっとして何もしていない時、人は脳内で様々な思考を遊泳させています。かく言う私も通勤電車に揺られているときや、駅からバス停まで歩いている時などに、かなり妄想しまくっています。

脳内の妄想はぐるぐると渦を巻いて大きくなったり消滅したり、突然別の妄想渦を生み出したりを繰り返しています。

夏の北海道ツーリングで諸事情(台風でサンフラワーが欠航)で東北自動車道を青森まで自走!なんていう時は嫌気がさすほどの長時間を淡々と高速走行させる訳ですが、そんなときも孤独なヘルメット内で私の脳内は妄想の渦を巻いています。

学生の頃に好きだった女の子とオンネトーで偶然再会し、そこから2人で北海道をキャンプしまくるとか、腹黒い政治家に自分のツーリング写真を見せて、たちまちバイクツーリングの世界の虜にしてしまい、そして政治家はバイク乗りになって全うな政治をするようになったとか、地球の中心をつらぬく巨大トンネルがあったら、簡単にボリビアやチリにツーリングに行けるな…とか下らないことばかりですが。

しかし、そんな妄想がいったい何の役に立つのでしょうか?




ここからは私の完全なる主観なのですが妄想は想像力を活性させて脳内にインスピレーションの種まきをしているのだと思います。日常的に妄想をして想像力を刺激して、そういった脳はいざ写真を撮るシーンで独創的なインスピレーションを生み出すヒット率が高いのだと思います。

日常の忙しくはない何でもない時間。ぼーっと窓の外を眺めている時など。リラックスして妄想の渦をぐるぐるとさせる。実はすごく素晴らしいことなのだと思います。チコちゃんに叱られる筋合いはないのです。

長くなりましたので、次回はインスピレーションの有機栽培 と題して妄想がもたらすインスピレーションについて書いてみたいと思います。

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ツーリング写真 構図のスーパーテクニック☆重ねて際立たせよ!

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は「構図のスーパーテクニック」なんて大それたタイトルを付けてしまいましたが<上級>ツーリング写真の解説として構図のちょっとした使える裏技をご紹介してみたいと思います。




私が最初にこの撮り方を思いついたのは、いつもの逆転発想がきっかけでした。当初は残念だった要素を逆転発想で味方にしてやろうという考え方です。まずは作品をご覧ください。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

千葉県館山市の沖ノ島という小さな島があるのですが、そこへ行く途中にある造船のドッグで撮りました。ちょうど道から見て船首部分の様子がキレイに見えましたので、望遠レンズを使ってコレを大胆に引き寄せて、ツーリング中に出会った風景としての印象写真を狙ってみました。

以前にも解説しましたが望遠レンズで空間を圧縮させると、写真を見る側の印象としては圧縮された勢いがそのまま観賞者の方へドーンと来る感じでインパクトを与えます。被写体を印象付けるのに効果的ですが、いつもいつもこのような望遠レンズを使った手法の写真ばかりだと見る方も疲れてしまうので望遠はほどほどにしましょう。

さて今回、解説したい「スーパーテクニック」とやらはバイクあるいはライダーといった被写体がシーンの中で沈まないよう、もう1つの画面を構図内に作るテクニックのことです。この写真の場合、船体の手前にある白いガスタンクを利用しました。




実際の撮影地の様子をスマホで撮った写真がこちらです。バイクから船の位置までは150mくらいは離れていそうです。そしてその中間に存在する白いガスタンクのような物は当初は邪魔になるな…と感じていました。

そこでタンクが白いことに注目してこれをバイクの背景と重ねてキャンバスのようにしてしまうアイデアを思いつきました。

撮影ポイントが広ければ望遠を使ってこのように重なるアングルを探し当てるのはそれ程難しいことではありません。右に左に足で動いてベストアングルを探り当てる上級者ならばきっと容易だと思います。




もちろんこれは、いつもできるワザではなく偶然にもそこにキャンバスとして使えそうな四角いものが存在すればの話です。こういった撮影の引き出しをアタマの中に在庫させて、ここだ!と使えそうなときにそのカードを使う感じですね。

撮影地であれやこれやアングルを練っている時に、白いハイエースがやってきて今まさに撮ろうとしていた景色の方向に駐車しました。「あ~そこに停めたら邪魔なんすけど…」いえいえ、そうとは限りませんよ。よく考えてみましょう~

黒っぽいオートバイの場合は特に背景に沈みやすいので、有効なやり方かもしれませんね。ぜひ覚えておいて応用してみて下さいね。

今回はこの辺で!

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~本日の毎日100ショットスナップ~

RICOH GR APS-C

この写真も逆転発想で思い浮かんだ構図です。花を主役にするのではなく構図の上では葉を主役に切り取った写真です。なぜこのようにしたのか?雨上がりでしっとり濡れた様子を表現したかったのですが、花についた雫よりも葉についた雫のほうが分かりやすく、かつ美しかったからです。賛否あるかもしれませんが個性的であると自負しています。

露出で魅せる☆桜のバイク写真 上級者の撮り方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今年の桜は気温が低いお陰で長く楽しめますね!この投稿が公開される日くらいが南房総は桜が満開だと思いますが、東京の桜もまだ満開と呼んで良さそうな感じです。

例年だと東京より少し遅れて千葉が満開になり、それより少し遅れて南房総が満開となるのですが、仕事は東京、家は千葉、ツーリングは南房総としている私にとって、今年はかなり長く桜の景色が楽しめます。人生も折り返し地点を過ぎると「あと何回、この桜の風景が見れるだろうか?」などと考えてしまいます。自分の誕生日を迎えるよりも桜の景色を見た方が「残りの人生あとどれくらい…」を意識できるのは何故でしょうね。




さて今回はここ数日でぐっとクエリ(検索の問い合わせワード)が上がった桜のバイク写真、桜のツーリング写真の撮り方について、上級ツーリング写真のカテゴリーで解説いたします。

題して「露出で魅せる桜のバイク写真」でございます。

まずこちらの写真をご覧ください。スマホで撮影地の様子を撮ったものです。この時、私は通り過ぎてしまったある景色を「やっぱりさっきの撮りたいな」と思ってUターンできそうな場所を探して走っていました。しかし丁度よいスペースがなく仕方なく小道を左折して何処かで方向転換してこようと考えました。するとその小道の先に田園の中に小さな集落と小高い山に墓地があり山桜が見事に咲いていました。

「綺麗だな、あの墓地の山桜」そう感じ、まずはここで撮ってみることにしました。こういった里山にある山桜は街中では見かけませんが、田舎道を走っていると至る所に存在するものです。いつも都心のソメイヨシノや大島桜ばかり撮っているせいか、この時は山桜の美しさに強烈に惹かれました。

時間帯は午前9時頃。よく晴れた春の日差しを高い位置から逆光で受けているシチュエーションです。山桜は美しい光を受けて雫のように輝きを放ち、墓地に眠る人々を優しく包み込んでいました。この様子を表現することにします。




EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5.6-6.3DG C F7.1 1/250 ISO100

まず第一に最も重要な要素である山桜ですが、これに露出を切り詰めてやります。肉眼で見た景色の明るさとは、かけ離れたほど暗い露出を選ぶことになりますが、考えてもみればSNSなどで良くみかける桜の写真の多くは景色全体を平準に評価測光した露出であり、肝心な桜は飛んでいると思います。多くの人が「桜のピンクがうまく出なくて白っぽいんだよね…」と悩む原因もコレだと感じます。

しかし実際の肉眼で見た景色では露出を切り詰めるとどのように写るのか?よくイメージができないので、まず手順として構図や焦点距離などを選択する前に最初に露出を決めます。そしてその露出で撮った1枚を見てようやく明らかになった様子を確認し構図を決めてみましょう。

上の作品ではまずF7.1 1/250 ISO100という露出が最も桜が魅力的に見えて、最初に感じたイメージに合致していると分かりました。こんどはその露出で桜以外のものに注目し、これらシャドウに包まれて写らなくなったモノ達の構成を練り上げます。見るモニターのダイナミックレンジによりますが、暗い部分は真っ黒であったり僅かに墓石や草地が見えたり、といった感じだと思いますが写る部分と写らない部分の両者を意識して構図を作り直すのです

桜を魅力的にするため黒バックに近い背景を作りをする、露出を決めては構図して、また露出を見直す。これを何度か繰り返すといつの間にか山桜が撮影者に心許してくれたように、その魅力の全貌を明らかにしてくれるはずです。

注意点が1つ。以前に星空の撮影の解説時にこんなお話をしました。暗がりで目が慣れてしまうとカメラのモニターを確認した時、真っ暗な画像でも液晶バックライトが眩しく感じて十分に明るい写真に見えてしまう。結果、家に帰って確認したらただの真っ黒な画像だった…というお話です。

これと同じことが今回の撮り方にも言えます。1枚目の写真の通り、現場はよく晴れていて十分に明るい場所です。そこに目が慣れていると、カメラの液晶モニターで確認したときに狙ったイメージ通りに十分に暗めの露出で撮れたように見えてしまうのです。ヒストグラムを確認するか念のため「こりゃいくらなんでも暗すぎだろ」というのも撮っておきましょう。案外それがストライクだったりします。




<上級>ツーリング写真解説なので割愛しようかとも思いましたが、念のため最後に付け加えておきます。

これは露出を利用した魅せ方の一例にすぎません。撮り方、魅せ方といった手法はいい写真を撮るための最重要なコトだとは私は思いません。こういったことに過度に執着せず、例えば今回の作品であれば上で書きましたが「山桜は美しい光を受けて雫のように輝きを放ち、墓地に眠る人々を優しく包み込んでいるようだった」といった具合に被写体や情景に心を動かされ、どう感じたかを言語化できる…そういったハート面でのアプローチの方が「撮り方」よりも重要なのかもしれませんね。

今回はこの辺で!!

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↓↓↓撮影地↓↓↓

~本日の毎日100ショットスナップ~

 

RICOH GR APS-C

東京都江東区 芝浦工業大学 豊洲キャンパスにて

比率を極めるなら1に黄金比!2に白銀比…1:2.303は青銅比

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、楽しいバイクライフ、ツーリング写真を楽しまれていますか?先日、ある方から写真のダメなところがあったら指摘してほしいと依頼されました。作品を拝見しましたが撮り方、カメラの操作などは問題なく上手に撮れている写真ばかりでした。

しかし細部の詰めが甘くよく見ると「ここをこうすれば更に良かったのに」というポイントが複数ありました。それはとても小さなことですが、良き作品は細部に魂が宿るもので逆に言うと細部の詰めが甘いと、せっかく上手に撮れていても傑作と呼べる作品には及びません。

しかし不思議なことにそれをご本人に指摘すると「分かってはいたんだけどねぇ」という反応でした。分かっていた…ではなぜ??単純に妥協したという事でしょうか。

先日の投稿で少し書いた「めんどくさい」の話と少し似たお話ですが、どうも我々人間は無意識下に妥協点を作る癖があるようです。それは日常生活でも仕事でも「一切の妥協なく完璧主義を貫き通すのは無理である」と心のどこかで理解しているので、あるポイントで「こんなものか」と妥協して先に進める回路のようなものが脳内にあるのでしょう。

私がメーカーで製品の開発をしていた頃、1つの製品をつくるのに一切の妥協のない完璧な製品など実現は無理だと知りました。それは会社として利益を上げる以上は当然のことなのですけどね。宇宙に行くロケットとかスパイが使う秘密兵器とかなら妥協のない物作りかもしれません。しかしツーリングに使うバッグや用品なら設計費だけでなく材料原価、調達のしやすさ、プレスや樹脂成型の金型費、生産工場の都合、倉庫代、説明書やパッケージの版代と印刷代、代理店と販売店の利益、店頭での並べやすさ…これら膨大な事情を考慮し多くの妥協ポイントを作って利益の出る製品を生み出します。その結果、素案の時からは大幅に夢が削られた物が出荷されるのが現実なのです。

しかし我々、個人的な写真家が作品を生み出すときにこういった考えを無意識にしてよいのでしょうか?いいえ、撮影シーンでは一切の妥協なく、心の底から納得のいくまでその場で撮影やめることは許されません。どんなに執念深くやろうと何にも損失は与えないのです。プロのカメラマンが仕事写真として撮るのであれば別ですが、個人的に撮る写真は妥協せずに納得いくまで撮りましょうね。

作品の魂は細部に宿るです。




さて前置きが長かったですが、今回は写真のデザイン要素にある比率のお話を少し書いてみたいと思います。比率、と聞くと多くの方は「黄金比」なら聞いたことがあると思います。例えば画面内に水平線が入れば空と海といった具合に2つのエリアが発生しますが、その面積の比率のお話ですね。

比率は目でぱっと見た瞬間の安定感や心地よさなどと関係したデザイン要素です。写真に限らず絵画や彫刻、イラストやキャラクターなどにも使われています。

黄金比は1:1.618で最も理想的な比率と言われレオナルドダビンチの作品やミロのヴィーナスなど多くの芸術に使われています。次に白銀比と言って1:1.414(√2)があり、こちらは日本人が好むと言われる別名「大和比」などとも言われる比率です。

有名なキャラクターであるドラえもんの縦横比はキレイに白銀比です。他にもトトロ、ちびまる子ちゃん、ハローキティ(の顔)などもそうですが、古い芸術作品であれば菱川師宣の見返り美人図も白銀比だそうです。

一方、キングオブ比率の黄金比はオウムガイの断面やDNAの螺旋構造など自然界に太古から存在している神秘の比率と言われ、世界的な芸術作品も古くからこの比率に準じてきました。白銀比が日本人に好まれ、大和比とまで呼ばれる理由は諸説あるようですが、日本人特有の文化といえる「もったいない」という精神が関係しているそうです。1本の丸太から木材を抜き出すには長方形よりも正方形に近い方が、無駄を出さずに材料を使えるという事らしいです。建築物だと法隆寺や五重塔、その他だと風呂敷や畳など、日本の文化的な物の多くに「もったいない」の精神に基づいて白銀比が使われています。




もしこの両者を使い分けるという事であれば黄金比はDNAに通ずる神秘の比率として最高峰の比率、白銀比は日本的な美学にも通ずる合理的な比率と覚えておけば良いと思います。

この作例では陸地と海面の境界に分断線があり、セオリー通りに3分割構図で撮った構図です。分断線が発生すれば2つのエリアが発生し、その比率を意識すること。その初歩的な考え方が有名な3分割構図と言えます。3分割構図は多くのカメラでグリッド線を表示できる機能があるので、初心者の方でも練習しやすいと思います。

 

3分割構図は有名なので多くの人が分断線が水平、垂直だった場合に意識して比率を作れると思います。しかしこの作例のように分断線が単純に真っすぐな線ではなく複雑な場合、みなさん比率を意識できていますか??




この作例では分断線が発生した場合のエリアの比率ではなく被写体が2つだった場合の比率です。これも比率を意識して構図するだけで見栄えはぐっと良くなります。ただし例外もあって双子の赤ちゃんとか二匹の子犬とか、この写真もそうですが同じ車種(2台とも白のR1200GSアドベンチャーである)といった具合に対象であることを主題にするのであれば1:1が好ましいケースもあります。

これは奇数の法則で構図している作例です。ライダー、バイク、漁船の3つが被写体として構成する場合は奇数の法則で安定感が出るので比率を意識する必要はありません。5つや7つの場合も同様です。

比率を理想的な順に並べると黄金比 1:1.618、白銀比 1:1.414、1:1.5、青銅比 1:2.303 といった具合になります。一方で避けたい比率というのは理由なき1:1です。先ほど書いた双子の赤ちゃんもそうですが、富士山が水鏡に映っているなど対象であることを表現したいのは1:1でもOKです。しかしそういった理由がなく1:1になってしまった…というのは避けたいですね。

撮るときに1と2の比率をどう意識して撮るのか??カメラに表示できるグリッド線のように比率を測定できるツールがあれば最高なのですが、これは無いので感覚で撮る以外にありません。難しいようでしたらお勧めのやり方は次のようになります。

1.まずはおよそ1:1.5くらいを目指して構図する

2.次に1:1.5よりも少し後者側を多めにした構図を撮る(黄金比1:1.618)

3.続いて後者側を少な目にした構図を撮る(白銀比1:1.414)

4.これら微妙に違う比率の構図を何カットか撮っておく

5.理由なき1:1は避ける

6.帰宅してから理想的な比率をじっくり選ぶ

といった具合です。あまり難しく考えるのではなく知識として脳内に入れておき、現場で意識するという単純なやり方で十分に効果があると思います。

特に黄金比のような比率は人間のDNA構造からして1:1.618なのですから、ファインダーをのぞきながら直感だけで探り当てたような比率が実はピッタリと1:1.618だったなんてコトもあり得ます。

黄金比、白銀比などの比率のお話でした!!

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コレ秘密!<直感とひらめき>異なる脳の部位を使い分けて撮ろう

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は<上級>ツーリング写真の解説として写真家脳の作り方を解説してみようかと思います。

以前に良い写真作品を生み出せるようになるには1.写真家の目 2.写真家の足 3.写真家の脳 を手に入れよう~…というお話をしました。今回は3の写真家の脳として少し面白い話をしてみたいと思います。

こんな経験はおありではありませんか?

ツーリングで撮ってきた写真を帰って見直しているとき。「雨でぬれた電線に夕陽が当たって綺麗な導線ができたな」「空一面に広がるウロコ雲の中に渦をまくような図形が存在している」「シャッターを切った瞬間、偶然に通りかかった軽トラックが入ったが良い演出になった」などなど。

これらは撮影時にはまったく気が付いていない、意識していないコトでしたが帰宅して写真を見返すことにより気が付きました。そして「きっと自分はコレが気に入ったからこう撮ったのかも」と作品の意図や理由をチャッカリ後付けすること。ありますよね??

私なんかしょっちゅうです。これって何故なんでしょう?なぜ撮影するときに気が付くことができなかったのに、それをあたかも狙ったように上手に切り抜いたのでしょうか?偶然でしょうか?

…いいえ違います。それはあなたの直感が優れているからです。

直感で撮った写真は無意識なので「あの時にそのように撮った」という記憶は当然ありません。直感の反意語で直観(発音が同じで紛らわしい)というのがありますが、これは構図だの露出だの被写体や景色の様子を観ながら熟考の末に出す決断なので当然ですが意識下にあります。

直観(思考とひらめき)は脳の大脳皮質の活動であり思考、推理、運動の指令など意識下にあるものです。対して直感の方は大脳基底核の活動で突然の危険を回避する動きなどを司り、無意識に行うものです。スポーツ選手がファインプレーをする瞬間やバイクを運転していて間一髪で危険を回避した時などがコレに当たります。

この写真はもう究極のツーリング写真では何度もアップしている作例ですが、このような写真は構図、フレーミング、デザイン要素、比率などの撮り方を撮影者の知識の知りえる限りに発揮し、撮影現場で練りに練って組み立てた写真です。私はこの時、何枚かの試し撮りした写真をみて「何かもの足りないな」と悩み考えました。その考えた結果、東京湾を往来しているLNGタンカーのユニークな形状が目に入り「そうだコレだ!」とひらめいたのです。つまり直感ではなく直観(思考とひらめき)で撮った写真です。




対してこの写真は直感で撮った写真と言えます。緻密に組み立てた構図や計算された比率、巧みな誘導線なども存在しない自然な撮り方と言えるかもしれません。実際、この写真を撮ったとき私は何も考えず情景にレンズを向けて普通にシャッターを切りました。唯一、何かをしたかと言えば防波堤ブロックの上に乗ってハイアングルで撮ったくらいです。それ以外はなにもしていません。

しかしとても不思議なことに、だいぶ以前に撮った写真であるにも関わらず今でもこの1枚は私のお気に入りです。構図やらデザインやらを全く意識せず直感で撮ったこの写真の何がそんなに良いのでしょうか?

皆さまはブーバ・キキ効果をご存じでしょか?以下の2つの図形をみて、一方はブーバでもう一方はキキです。どちらの図形がブーバ、キキであるか言い当てることはできますか?

左側の鋭角な図形がキキで右側のアメーバーのような図形がブーバだ、とお答えになった方が多いと思います。これを最初に研究した心理学者のヴォルフガング・ケーラーによると98%の人が同じように答えるそうです。これは年齢、性別、母国語に関係なく同じなのだそうです。

鋭角な方がキキでアメーバーみたいな方がブーバであることを、論理的に説明することはできないですよね。これは人間が直感に従って出した答えであり思考した結果ではないと言えます。




直感と直観の話は将棋の世界ではよく出てくるそうでして、かの羽生名人は直感の9割は正しいと言っています。またイスラエルの大学の研究チームによると人は直感で判断を下すとき論理的な思考プロセスを無視する傾向にある、そして直感によって下した判断はやはり9割は正しいという研究成果を出しているそうです。

人を好きになるのに1秒かからないという一目惚れもこの直感による決断と言えそうです。

つまり人は本能的に勘が鋭いわけですね。

 

この写真は三分割構図であり道路の線が奥行を作る導線効果もあります。青い空と牧草地の茶色は色相環で補色関係にありデザイン要素としても悪くありません。しかし私はこの写真のシャッターを切ったとき、こういった事は一切に考えませんでした。情景に感動し大脳皮質の活動が鈍っていたので直感に従順に無心にシャッターを切っただけです。

ではなぜ初心者の方が陥りやすい二分断構図や主題が不明瞭な写真にならなかったのでしょうか?

それは経験と知識が直感を司る大脳基底核に大量にインプットされているからです。自慢することではありませんが、私は十数年の写真キャリアの中で恐らく100万ショット近くの失敗写真を撮りました。その中で自分なりに成功したと言える写真や印象に残った写真や写真に関わる様々なことが大脳基底核に入っているのです。

よく聞く言葉ですが写真とは瞬間です。シャッターを切ったとき目の前の情景や被写体が瞬間として二次元の像になるのが写真です。そしてカメラを操作する行為も構図やら露出やらは瞬間的に選択しているものです。ありとあらゆることが瞬間ずくめである写真は、やはり直観ではなく直感に従うべきだと、私は個人的にそう思います。

究極のツーリング写真やHowto本などで学んだこと、それらはどんどんフィールドで実践して脳内の大脳皮質に記憶するのではなく、大脳基底核にマッスルメモリーしてやりましょう。そうすれば考えなくても瞬間的にあらゆる撮り方を無意識下で実現し、意識は被写体や情景に向き合うことに集中できるのです。




誤解のないよう最後に付け加えておきますが、撮影地で考える必要はないという意味ではありません。あくまで経験豊富な上級者の方に限定して下手に考えるよりは直感的に撮って意識は被写体や情景に感動することに集中してみましょう。というお話でございます。

はじめたばかりの初心者の方が直感だけで撮っても大脳基底核には写真に関わる事が記憶されていないので陳腐な写真を生んでしまうだけです。天才は別ですけどね。

ストリートスナップはそもそも考えている時間的な余裕がないので直感で撮るしかない

なかなか人は直感に従って物事を決断することができないものです。Aさんは高学歴で一流企業に勤めるエリート、年収も世間の平均よりずっと多い、一方でBさんは名もない小説家であるが気持ちの中ではBさんに強く惹かれる。さあ、どちらの人と結婚しよう?あるいはA社は成長企業の大手で給料や福利も良い会社、一方でB社は横ばいの中小企業で経営は安定しないが仕事内容は学生の頃から憧れだったクリエイティブ系、どちらの会社に就職しようか?

こういった選択は多くの人の人生で何度もあると思いますが、つい人間は安定を好んでしまい無難に見える方(既に他人が実績を残した方)を選択してしまい勝ちです。気持ちの中では選ぶべき道は分かっているんだけど…それを選んで正しいのか確証が持てない。直感に従順になる勇気がもてない…

直感が9割正しい答えに導くと分かっていれば死ぬ間際になって「あの時にBさんと結婚するべきだった」「あの時にB社になぜ就職しなかったのだろう」と後悔することは無いはずです。しかしその時は直感に従う勇気を持てなかったので仕方がありません。

しかし!写真を撮るときくらいは、せめて写真を撮るときくらいは無難や安定を選ばず直感に従順にやってみましょう。大丈夫です、上級者のあなたなら豊富な経験と知識で築かれた優れた直感を持っているのです。かならず傑作に導いてくれるはずです。

初級者、中級者の方はとにかく沢山の写真を撮って経験を積み、それらの技術、知識を脳内の大脳基底核に筋トレするような感覚でブチ込んでください。

思考や意識は被写体に感動すること、新しいユニークを想像する時に使いましょう。あとは無心にシャッターを切るだけですよ!

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誰も教えてくれないスーパーテク☆風を写そうぜ!<上級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、2019年も早くも12日も過ぎましたが走り初め、撮り初めは済まされましたか?また初詣はどこにいかれました?まだ初詣に行かれていない方は南房総ツーリングも兼ねて館山市の安房神社がおすすめですよ。

南房総の人気ツーリングルート 房総フラワーラインや野島崎灯台などの近くです。三大金運神社と呼ばれている由緒ある神社でパワースポット好きの方にもお勧めですよ。




さて今回の<上級>ツーリング写真解説では本来は写真では表現できない風、におい、音、振動などといった感覚を、いかにして写真で表現するかという手法の解説でございます。その中でバイクが走る爽快感と関係している「風」の表現方法をいってみたいと思います。

写真とは言うまでもありませんが二次元の静止画です。奥行やスピード感などを表現したいときは構図を駆使して絞りを調整したり、シャッター速度のコントロールで瞬間や時間を表現したりするのは上級者の方々でしたら常套手段ですよね。

では匂い、肌触り、音などを表現したい場合はどうしましょう?例えば映画やアニメなどの映像の世界では間接的に表現できる手法が駆使されています。例えば振動を映像で表現する手法としてよく見かけるのがカップに注がれたコーヒーの表面が波立つ様子です。

振動に共調して注がれたコーヒーの表面が細かく波立つ様子を見れば、振動がどのよう響いているのか見る側に伝わります。タイタニックが氷山に衝突するシーン、栄光のルマンのリメイク作品 ミシェルヴァイヨンではLMPカーがブリッピングしているシーン、最近ではスターウォーズEP8でも大きな馬のような生き物が逃げ回るシーンで使われていました。

このような手法によって映像では伝えることのできない振動の様子を間接的に表現しているのですね。写真の場合は音や動きが表現できる映像よりも、さらに情報量が限られるのでこういった間接的な表現手法は大きな効果を生み出します。




バイクの魅力を表現したいとき「風」を写真にできたら素敵な写真になると思いませんか???

 

EOS5D mark2 + EF24-70mmF2.8L

カメラを胸に固定して走行しながら撮った1枚ですが、スローシャッターの設定により大きく風景が流れています。「これのどこが風なの?」と言われてしまえばソレまでですが、私はこの写真をみた瞬間に風が写っているように感じました。

画面の三分割交点の右上あたりに渦巻くように流れる様子が風を連想させるのだと思います。同じシャッターの設定でも単純にカメラを固定したのでは風景が流れるスピード感のみです。メーター回りがあまりブレていないのを見ると、この辺を中心にするよう回転方向にカメラが動いたのだと推測されます。

バイクを運転しているとき走行風とは違った別の心地よい風を感じたことはありませんか?抽象的な話ですがそういった心に記憶として残っていた風の感触が写真にできているのか?そんな風に思える写真なんです。

実はこの写真「風を写そう」なんて思って狙って撮った写真ではありません。偶然の産物です。何を隠そう撮影時期は2012年の夏で特に何かに期待するでもなく、この頃によくやっていたコクピット風景を撮っていたのです。場所はおそらく夏の北海道ツーリングなのでナイタイ高原牧場だったと思いますが、高原の爽やかな風景をバイクに乗りながら撮りたかっただけなのです。そしてこの写真はその連写の中の1枚で、恐らくコーナリングをはじめる姿勢にカメラがズレてしまった写真。つまり当時の自分としては採用カットにはできない失敗だったのです。




つい先日、古いストレージを整理していたときに2012年の北海道ツーリングのRAWを発見しました。私の記憶では2012年の北海道ツーリングはただの1枚も良い写真が撮れなかったと記憶していました。しかし中身を見てみると、あるわあるわ「いいじゃんコレ」と思える不思議なカットが!その中の1枚がこれなんです。見つけたとき思わず7年前の自分に「えっこれをボツにするの~?センスねぇな!」と言ってやりたい気分でした。

写真とは本当に不思議なもので撮った瞬間に情景は時間が止まって永久保存されます。その時の撮影者の思惑なんて数年や数十年すれば消えてしまい、たとえ同じ撮影者が見返したとしても別の思惑によって歓迎される。こんな素敵なことが起こるから、つくづく撮った写真はその時はイマイチだと思っても大切に保管するべきです!と皆さまにも強くお勧めしたいです。

誰かが今の私にバイクで走る風の気持ちよさを写真にしなさい、と注文したとして「いやぁ困った、こりゃぁ無理難題。風を写真にするなんて…」と悩むところですが何と7年前の私が既に撮っちゃっているんですからね。面白いと思いませんか?

今回はこの辺で!

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~本日の毎日100ショットスナップ~ 

EOS6D Mark2 + EF50mmF1.8STM

つい先日に沖縄に旅行に行った際、古宇利島の港で撮った1枚です。いいちこの広告写真に憧れをいだいて…素朴な写真を目指してみました。

真の露出コントロールをクリスマス限定で解説☆

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、素敵なクリスマスをお過ごしでしょうか?

だいぶ以前に当ブログでアイデア、ひらめきは散歩している時やお風呂に入っている時が良いらしいですよと書きました。あのIPS細胞の山中伸弥教授もご自宅でシャワーを浴びている時にIPS細胞誕生に関わる鍵を突然として思いついたそうですよ。

そんなことを受けて、最近は健康のためも含めてなるべく歩くようにしています。通勤時は地下鉄を降りてから本来はバスを使うのですが、なるべく歩いて職場に向かうようにしています。歩いていると写真に関わることやブログで書きたいネタなども不思議と次々に思いつくものです。

途中で発見する小さな絶景や出会いをRICOH GRで撮るスナップも充実します。

スマホにPOPOPOという万歩計のアプリを入れているのですが、この万歩計の表示で1日で10000歩以上は歩けるように心がけています。1日の自分の歩いた歩数が世界ランキングになって表示するなど、なかなか面白いですよ。




さて今回は<上級>ツーリング写真解説として露出コントロールのお話でございます。写真とは出会った被写体や情景に対して撮影者であるあなたが、なにをどう感じたか?をあなた独自の表現方法で作品にすることです。って言われなくてもご存知ですよね?

見つけたもの、感じたものに対してどのような手段で表現するのかが「撮り方」です。最初の感動がないのに撮り方に執着してしまうのは初級者の方ですので、上級者の皆さまはこの辺は大丈夫かと思います。

今回は表現手段である撮り方の1つ露出で魅せる方法です。

EOS6D Mark2 + EF50mmF1.8STM

こちらの作品をご覧ください。とある千葉の舗装林道で見つけた光のある空間です。薄暗い林道でわずかな光が差し込んでいる部分に、偶然にも紅葉したイチョウが美しく輝きを放っていました。

実はこの時、養老渓谷のもみじ谷という人気の紅葉スポットに行ったのですが、ひどい混雑でとても撮影に集中できそうにもなかったので、引き返して別の林道を走っていたのでした。私の経験上、不思議なことにこういった出来事の後にラッキーはやってくるものです。




この空間を見つけた時、私はすぐにどんな写真を撮ろうかというイメージが頭に中に浮かびました。露出で見せるやり方とは、多くは暗いシーンです。このように木々が鬱蒼とした林道などは露出で見せる写真の好例です。

意図的に暗く撮ったローキー写真というのがありますが、それとは少し違い最も重要なもの(この場合はイチョウ)が魅力的に表現されるため、他の部分は暗くなっています。

イチョウが最も魅力的と感じる露出に設定して他の部分はシャドウに包まれても良しとする画面構成です。コツはシャドウ部分の割合にあります。通常の風景写真にある被写体と背景の割合と違って少しシャドウの割合を多めにとるのがコツです。

言うまでもありませんが評価測光はほとんど役に立ちません。試しにこのシーンで評価測光(絞り優先モード)で撮ってみましたが、狙いたい露出にするにはマイナス2・2/3かマイナス3でした。これなら初めからマニュアル撮影モードですよね。

こういったシーンの時のために上級者であればパッと露出値が頭に浮かぶようにしておきましょう。この場合、風景なのですから最初に絞り値を決めましょう。三脚使用で風がないのであればISOは100でも大丈夫です。例えばF4でISO100ならここで狙いたい露出はシャッター1/20くらいかな…?といった具合です。

【闇があるからこそ光が美しい】これが露出で見せる写真の真骨頂ではないでしょうか。今回はこの辺で!!




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~本日の毎日100ショットスナップ~

リコー GR APS-C

職場の近くで撮った1枚。雨上がりで落ち葉がしっとりしていました。

私がシャッターを切る前にしていること

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、毎日寒いですが体調を崩されていませんでしょうか?調子の悪いときはご無理をなさらず暖かいお部屋で究極のツーリング写真をみましょう~。

つい先日、まだ幼い子供と散歩をしていたとき。何かの雑草が小さな花をつけているのを見つけました。特別目立つ訳でもなく名前は知りませんがたまに見かけるような珍しくもない花でした。

「わぁ~みて~小さなお花が可愛く咲いているよ」屈託ない笑顔と輝く瞳でそう言うと何やら花に話かけはじまめした。幼い子供は純粋であり非常な豊かな感受性を持っていると改めて実感した出来事でした。




さて今回の究極のツーリング写真ではそんな感受性に関わるお話です。ツーリングシーンの撮影地において、私がシャッターを切る前にやっていることをご紹介したいと思います。

EOS6D Mark2 + EF135㎜F2L

ツーリング写真、バイクのある風景写真を撮る場合、シャッターを切る前にまず最初にやることは撮影地探しです。当たり前ですね…。バイクを走らせながら「この辺は何かある予感が!」と感じたら私の中の【ロケーションセンサー】の感度を上げてゆっくりとR1200GSを走らせます。

ロケーションセンサーが反応をしめしたら安全に停止できるかよく確認して、R1200GSを停めてバイクを降り、その場所ですこし歩き回ります。

上の作品は千葉県市原市の梅が瀬渓谷の周辺にある林道ですが薄暗い林道に光が差し込む空間を見つけここで撮ることにしました。この林道には他のポイントでも紅葉がピークを迎えているような場所が何か所かありましたが、そこは完全に日陰だったのでスルーです。

「ここで撮ろう」と決めるには見つける力、勘、経験などありますが何より大事なのは冒頭の子供の例のように感受性が重要です。情景の魅力に気が付いて素直に感動できる心を持っているか?ですね。

次に情景をよく感じ取って何が良いと感じたか?そしてそれを最も魅力的にするにはどうしたら良いかを考えます。想像力の領域です。

具体的な作業としてはその空間がどうなっているのか感覚として判断します。どういう事かと言うと光の差し込んでいる部分、薄暗い木々、道などの位置関係や大きさを把握することです。




次に情景や被写体をどう見せるかを考えます。構図で見せるか、デザインで見せるか、フレーミングで見せるか、あるいは見せ方は何も駆使せずストレートな手法を用いるのか?この場合は露出で見せることにしました。

そうと決まれば露出によって魅力が浮きだたされた部分、この写真では光が透過している紅葉の木々と路面に当たる光です。この最も重要な要素が画面と言う長方形の中に理想的に配置されるよう画面構成します。そのイメージが脳内に出来上がったらココでレンズ選びです。

最初に認識した情景の空間を、その焦点距離のレンズを使ったらどのように写真になるのか?は完全に感覚で養うものです。3m先にあるごみ箱に丸めた紙屑を投げて入れる場合、どのような強さで投げればよいか言葉で説明できないのと同じです。その空間が例えば35㎜レンズを使用したらどのような写真になるかは、たくさんの写真を撮って感覚として身に着けて覚えましょう。

 空間の様子を把握する→イメージをつくる→レンズを選ぶ

この写真の場合はたまたま持っていたEF135㎜F2Lという中望遠の単焦点レンズを使用しました。光が透過している葉と差し込んだ光で輝く地面の様子を理想的に画面に配置するのに適度な空間圧縮だったと言えそうですね。

被写体や情景に心打たれる豊かな感受性、どのように表現するか思考できる想像力、そして空間と焦点距離の感覚。ここまで出来てしまえば、その後のファインダーを覗いて位置関係や大きさなどを調整するのは実はそれほど難しい訳ではありません。アングルさえ決まってしまえばイメージ通りの露出を探してシャッターを切るのみです。

感受性と想像力、そして空間と焦点距離の感覚のお話でした。

それではまた!




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