主従関係を明らかにせよ<中級>ツーリング写真

突然ですがみなさん、鉄道はお好きですか?

私の住む千葉県には鉄道ファンから人気のローカル線 小湊鉄道が走っています。可愛らしいディーゼル機関の車両(キハというそうです)。市原市から養老渓谷へと南下する、田園風景や里山を走るローカル線。

私は鉄道ファンではありませんが、撮り鉄さんの気持ちはよく分かります。とくに鉄道写真家 中井精也さんが人気になって「ゆる鉄」が浸透してから、ますます鉄道写真は素敵だなぁと感じております。

EOS1Dx F10 1/200 ISO100

オートバイが好きな方なら、乗り物つながりで鉄道もお好きな方が多いかもしれませんね。小湊鉄道の無人駅によくバイクが停めてあって、ツーリングついでに「乗り鉄」しているな、と思わしき光景をよく目撃します。

さて鉄道とオートバイを組み合わせたツーリング写真の解説です。上の作例をご覧ください。

小湊鉄道 上総大久保駅付近からカーブを立ち上ってくる車両を望遠レンズでぶち抜いてみました。バイクの置いてある場所は、バイクの下1/3くらいから手前は日陰になっています。

構図は電車が主役であること明確に、大胆に写したカットです。電車とバイクを組み合わせるとなると、どうしても両者が魅力的であるが故に、バランスをとってしまいがちです。実はそれが最も平凡な写真になってしまう落とし穴である、というのが鉄道と組み合わせる場合の難しいポイントです。



~主従関係を明らかにする~

どちらかが明らかに主役になるよう構図を作ってください。上の写真ではバイクはフレームから後ろ1/3切り取り、ピントもぼかしています。ただしバイクであることが誰にでも分かるよう、ボケすぎないよう絞りをF10まで絞りました。電車のアングルは・・・私は専門ではないので偉そうなことは書けませんが、まあ・・・王道といえる撮り方でいってみました。

もちろん主従関係が明らかならば逆にバイクが主役でも大丈夫です。その時、電車はローカル電車なんだな、というのが何となく伝わる程度でも大丈夫です。ただの背景にしてしまう、くらいの感覚でも良いと思います。

また電車とライダーの関係を作るストーリーを埋め込んだ作品も素晴しいかと思います。駅で誰かを迎えるようなシーンを作ったり、駅員さんと会話するところを撮ってみたり。通常の風景のツーリングシーンと違って鉄道や駅といえば「人」の登場が自然です。ぜひ人の温かみを感じるようなストーリーのある作品にトライしてみてください。

ところで中井精也さんの作品「ゆる鉄」はほんとうに素晴しいので、ご存じで無い方はぜひ作品を見てみてください。かつて鉄道写真とは鉄道という車両のみにフォーカスされた閉鎖的なイメージの分野でしたが、美しい日本の原風景と一体となったような鉄道のある風景「ゆる鉄」が登場してから、がらりとイメージが変わりましたね。

私も中井精也さんが鉄道写真を変えたように、バイク写真という分野(そもそも今ありませんが)を変えるのが夢です。

 

 



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↓↓↓撮影地↓↓↓

トトロの絵が書いてある駅舎も趣があって良いです。山中の駅とは裏腹に近代的なデザインのトイレも有り!

削ぎ落とせず着地点見えず<中級>ツーリング写真

みなさん、細胞レベルで写真撮ってますか?!・・・すいません少し古いですかね。ただ言ってみたかっただけです。

でもコレって良いですよね。細胞レベルっていうと何かこう遺伝子的なものを感じるというか。<上級>ツーリング写真で何度か出てきた黄金比(1:1.618)や白銀比(1:1.4142)は実は人間のDNAにある螺旋構造(1:1.618)フィボナッチ黄金螺旋と同じなのですから。

だから細胞レベルで・・・ってことはレオナルドダヴィンチの絵画のようなレベルでっていう意味でもありますよね。すごい!「細胞レベルで写真を撮る」ってダヴィンチレベルの芸術作品ってことです!

EOS1Dx+SIGMA150-600mmF5-6.3DG  F5.6 1/250 ISO100

さて上の作例ですが先日、細胞レベルで野宿してきた時のものです。

東京湾ごしの美しい富士山が望める野営地ですが、千葉からですとそんなに大きくは見えませんので望遠を使用しています。当然、望遠を使用するとなると、距離の関係で撮影位置は後ろに下がらないといけないのですが、この撮影現場は後ろに下がるほど高台になってしまい、どんどんハイアングルになってしまいます。



こうなると画面内での海の割合が広くなってしまい、脇役に徹してほしい海が主役のようになってしまいます。かといって広角レンズでは富士山は小さくなってしまいますしね。

唯一良かったのは画面の左後方から差し込む朝の光です。日の出直後の赤みをもった光源が被写体を魅力的にしてくれました。

撮っていながら「欲張りすぎかなぁ」と自問しつつ、主題の明確化に成功できなかった例でございます。つまり失敗写真。

望むもの全てが理想的に合致する写真と、ただの欲張り構図は紙一重です。望む全てで画面内を構成するなら、巧みな構図テクニックやレンズワークが要求されるとともに、現場でのラッキーな条件も必要だと思います。

例えば主題は富士山、海は色の要素として青を効かせるに留め、シーンを意味するバイク、テントはボカす、そしてこれらを画面内で大きさ、位置、ピント、などにより存在感を調整し最終的にデザインを完成させる。それは足を使って動き回ったり、別のレンズを試して距離感や背景の範囲を調整したり。そしてそれらが可能な撮影現場であること。これらが揃って、はじめて望むもの全てを画面内に理想的に構成できるのだと感じます。

無理な場合は断腸の思いで捨てがたい要素を削ぎ落していくしかありません。この写真なら富士山を入れないとか、前ボケとして効かせた草地を諦めるとか。

口で言うほど簡単ではありませんが、最初に欲しかったイメージが叶わない現場だと分かれば、別の観点で最良のカットを狙うしかありません。この作例ではそれができなかったのですね。

今回は少し分かりにくい話だったでしょうか・・・。これは写真家が現場で味わう、ある種の苦しみなんですよね。ここだ!と答えが見つかった瞬間は嬉しいものですが、いつもうまくいくとは限りません。

ところで千葉は平地が多いせいか野宿に適した場所が少ないです。野宿旅が好きな自分にとって、遠く足を延ばさなくても楽しめる場所って限られます。この場所は私の知る限り房総半島で最高の野営地だと思うのですが、いつまで使えるか怪しいものです。

千葉にも良いキャンプ場はありますが、選択肢は少ないですね。道志渓谷のキャンプ場銀座と市原市のゴルフ場銀座を交換してほしい気分です・・・が無理か。

 



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何かを予感させる現場<中級>ツーリング写真

今日の千葉県はどんより曇り空で、予報では雨が降るようですね。私は今日のような平日休みが多いのですが、こんな日はなにをして過ごそうか悩みます。

たまにはカメラ屋さんに足を運んで、最新のカメラやレンズでも見てこようかと思いますが、行ったら欲しくなるのが分かっているので止めておきます。最近、毎日スナップで使用しているSONY RX100がやはり自分の手には小さすぎて使いにくいかな…とも感じていました。

以前はリコーGRのAPS-Cセンサー搭載初代モデルを愛用していましたが、故障のため急遽、中古で買ったRX100を使っているのです。

またリコーGRを買いなおそうか、と考えているのですがキヤノンからG1xシリーズの最新モデルG1x markⅲが発売されましたね。CANONコンデジ史上初のAPS-Cセンサー搭載モデルで、24-72㎜のズーム域。そして先代のmarkⅱより大幅に軽量となりチルトモニターもバリアングルモニターに!このカメラは毎日スナップにもツーリングにも大活躍しそうなカメラです。

特に私のようにメイン機がCANON一眼レフのユーザーにとって、すごく使いやすいみたいですね。う~ん 欲しいけど。発売直後はまだ値段も高いですしね。いちど忘れましょう。

今回ご紹介する作品はリコーGR APS-Cを愛用していた頃に撮った1枚です。

RICHO GR F7.1 1/125 ISO100

勝浦漁港で撮ったワンシーンです。

映画などの映像制作でよく使われる手法ですが、物陰から覗き込むようなアングルで撮り、鑑賞者にこれから起こる何かを予感させます。

この写真からどんな想像ができるか、人それぞれ違った感想が返ってくると思いますが、期待感、恐怖感、不安感、安心感、とにかく何かの登場を待ちたくなる、そんなアングルだと思います。

これは物陰に隠れた場所から撮ることによって、撮影者(鑑賞者)の視線では誰かに見つからないように潜んでいること、を感じさせるからでしょうか。

この撮影現場では天気は悪くなかったのですが、空は雲が多く爽やかな風景を撮るには適さない光源でした。そんなときは無理に風景を撮るのではなく、地上物に注目してこんな写真を撮ってみるのも楽しいですよ!

あっ、それと漁港で撮影する場合は漁師さんや釣り人の方々に、ご迷惑や心配をおかけしないよう最大限の配慮をお願いします。基本的には漁業関係者以外は立ち入り禁止の場所も多く、とても怖~~~い漁師さんに怒られる場合もありますよ!まあ、大抵は写真を撮っているだけと分かれば、優しくなってくれますが。

 
 



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ハイライトを巧みに使え!<中級>ツーリング写真

みなさん、だいぶ寒くなってきましたが家にこもらず写真を撮りに行かれていますか?私は先日の南房総野宿旅の写真の整理がようやく終わりました。

2日間で2000ショット以上も撮ったので、写欲を爆発させた旅だった!と感じると同時にムダ打ちの多い撮影スタイルであることを再認識しました。2000切っても仕上がりの写真は200枚に満たないのですから、1シーンあたり90%以上は無駄なショットだったということです。

一時期はこの悪い癖を直そうと努力したこともありましたが、今では自分のやり方として認めてしまいました。撮りながら整えていく方式を自分流として確立させております。カメラには負担をかけてしまいますけどね。

 EOS1Dx + EF14mmF2.8L F8 1/500 ISO100

さて写真の解説ですが、こちらの作品は先日のツーリングのワンシーンです。前回の投稿とまったく同じ場所での撮影です。前回は望遠レンズを使用して太陽の周辺だけを背景にしたもの。こちらは14mmという超広角レンズを使用して空一面に広がりをみせるウロコ雲を表現したものです。

このときのように望遠でも広角でも撮り甲斐のある夕空のシーンというのは、とっても嬉しくなってしまい興奮を抑えるのに必死でした。撮影は高揚しすぎているとテクニックやアイデアを出す脳の指令が鈍ってしまうので、そこそこ冷却装置を作動させて撮影に挑まねばなりません。

ベテランのハンターが大物を狙うときの気持ちで!

今回のお話は「ハイライト」の使い方です。ハイライトとは画面内で最も明るくなっている部分や被写体に入った光沢の光など。この写真のように空を写しているなら太陽とその周辺ということになります。

被写体はバイク+ライダーです。キャンプツーリングだったので、荷物を積載している姿を撮れるのは嬉しいです。ライダーのポージングは変形コントラポスト。

そして渦をまくように広がるウロコ雲の中心にハイライトが存在する絶好のシチュエーションです。このとき被写体とハイライトの位置関係に注意しましょう。完全に重ねるか、この写真のようにライダーとバイクの間にもってくるのか。どれが最善の位置になるか試行錯誤してみてください。

画面内でのハイライトの位置は重要です。せっかく美しい光をとらえても被写体と関連付けることができなければ、勿体ないです。これがSNSを見ていると全く意識してないんだろうな・・・という写真がすごく多いんです。完全に重ね合わせれば被写体のエッジを輝かせることもできますし、放射状に出る光線を画面内の理想的な位置に配置できれば、それだけで秀作になります。

ハイライトを巧みに画面内で構成することにより、被写体の魅力が見違えるほどよくなります。光についてはシャドウの使い方やレンズフレア、ゴーストの話もありますので、またの機会に詳細を解説しますのでお楽しみに。

あっ、それとこの写真は実はLightroomのプリセットではなくInstagramのPerpetuaというフィルターなんです。大きな画面で見てしまうと少し違和感かもしれませんが、インスタではこれくらいが良く見えるから不思議ですよね。

 

 
撮影地↓↓↓

 



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偶然を得た印象作品<中級>ツーリング写真

週末は良いお天気で関東では美しい夕日も見れましたが、みなさん良い写真撮れましたか?

私は2日間の自由な時間を作れたので、大好きな南房総の野営地でソロキャンプを満喫してきました。少し風が強かったですが両日とも空が紅く溶けるような夕日が見れて感動でした。

ふしぎとキャンプツーリングすると綺麗な夕日に出会える確立が高い気がします。たぶん気のせいなのでしょうけど。それとキャンプツーリングのお昼ご飯はラーメンが無性に食べたくなるのは・・・これはたぶん気のせいではないです。

さて今回の<中級>ツーリング写真では偶然を味方にした作品のお話です。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5.6-6.3DG F7.1 1/1600 ISO100  画像レタッチなし

こちらの作品をご覧ください。海岸で美しく焼けた夕景を撮影しました。うす雲が水平線付近にかかり、沈み具合によって濃淡や色が刻々と変化するシチュエーションです。

こういったケースはわずか数分で空の表情が劇的に変わっていくので、1枚撮ったら終わりでは大変勿体ないですよ!沈み具合によって何カットも撮影して帰宅したらお気に入りを選びましょう。

たくさんのカットを試みれば、この作品のようにラッキーを手に入れる確率もぐっと上がります。この撮影地は広い駐車場になっていて、海岸の直前まで縁石や柵などの障害物のない良いところでした。そして地元の方々のお散歩コースでもあり、このときは偶然通った男性が見切れでフレームインしました。

通常、このようなケースは失敗に終わることが多いのですが、この切れ具合と帽子が良い感じだったので採用カットにしてみました。いま振り返ってみると、このシーンではこのカットが一番のお気に入りです。少しおおげさですが写真の神様を味方にできた瞬間でしたね。

この画面構成によって前景ができて奥行きが発生したのは言うまでもありませんが、被写体の背景は自然、その手前は人の居る生活地を予感させ、ギャップ感にちかいものを作ることができました。偶然なんですけどね!

すごくややこしい話ですが、偶然を狙うという考え方も大事です。私はこのとき、散歩で通る人や釣り竿を持って通りゆく人を何となく気にかけていました。偶然をも狙う考えを持ち合わせていないと、通行人などは撮影の邪魔にしか感じないでしょう。

偶然といっても私の経験上は、過去に何度も似たような事がありました。彼岸花が咲き乱れている田舎道で、三脚を立てて撮影していたら、農家のおばあさんに話しかけられたり、漁港で同じように撮影していたら漁師さんに話かけられたりと。大概はこの偶然が入ったものは秀作になります。

作品にストーリー性を埋め込むなら「偶然をひそかに狙う」はお勧めですよ!ぜひ試してみてくださいね。

撮影地↓↓↓

 



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ツーリング写真におけるカラーデザイン<中級>ツーリング写真

みなさん、いつも当ブログを見ていただき本当にありがとうございます。

アクセス解析を見ると一見さんではなく、リピーターの多さに驚きと感謝でいっぱいです。

私の調べた限りでは「ツーリング写真の撮り方」をネットで解説しているサイトというのは非常に少なく、バイク業界の媒体(雑誌出版社やメーカー系などのサイト)が新車情報やツーリング情報などの流れで「かっこいいツーリング写真の撮り方」みたいなものを紹介しているのは存在しますが、サイトごとツーリング写真専門というのは恐らく当ブログがオンリーワン状態なのではと思います。

それゆえに読者層の需要が全く見えず、特にバイクと写真が元々好きな人でもバイクが小さく写っててはイヤだ!という人もいるはずで、コンセプトを確定させるのに非常に悩みました。

しかし結局は自分がやりたいと思ったこと以外は、やる気になれないし継続も難しいだろうと感じ「ツーリングのワンシーンを切り取る」という私個人の活動コンセプトを、そのままブログにしてみたのです。

オートバイ文化の成熟と「旅」を知らない人々へのメッセージ発信を胸に、個人としての社会貢献をしていきたいと感じます。それが ”究極のツーリング写真” touring-photography.com なのです。

さて前置きがやたら長かったですが、今回は写真のデザイン要素にある「色」のお話を<中級>ツーリング写真のカテゴリーで解説いたします。

RICHO GR F5.6 1/125 ISO100 フラッシュ発光

こちらの作例をご覧ください。少し前に撮った写真で、この頃は愛用のコンデジがリコーGRでした。とても良いカメラでお気に入りだったのですが、故障してしまい今はSONY RX100無印なのですが、またGRを買いなおそうか悩んでおります。

ある田舎道で発見した農機具の倉庫と思われるシーンです。トタン扉に塗られたペンキが良い感じに剥げています。ここで撮影しようと思った最初の理由は画面の右端で切れている、ピンク色のトタン扉が気に入ったからです。

デザインの要素でいう色とは下記のようになります。

・進出色または暖色:イエロー、レッド、オレンジ、ピンク

・後退色または寒色:パープル、ブルー、グリーン、ネイビー

・中性色、中間色:グレー など

この作例では扉の1枚がイエローでもう1枚がピンク、他の部分は鈍いグレー色。この進出色と中間色の両者で黄金比に近づけるよう画面構成を目指しました。

ツーリング写真ではお花畑や人工物がない限り、なかなか色のバリエーションはなく、殆どが青、緑、グレー、夕日なら赤、星景なら黒や濃紺といった自然に存在する風景の色になると思います。

もし作品内にカラーデザインを巧みに取り入れてみたい、ということでしたら作例のように人工物に注目するといいでしょう。

私はこのとき、いつもの撮影シーンでは滅多に登場しないピンクがいたく気に入ってしまい、現場でどのように料理してやろうか試行錯誤していました。しかし、いくら試してもパズルのピースが合うことはなく、考えた挙句の答えは黄色い方をメインに置いてピンクは脇役!でした。

こうすることによって色の無いグレーの部分も鈍い色調が魅力的に見え、全体の構成が完成したのです。一番気に入ったものが、実は脇役にするのが一番だった、という決して珍しくはないパターンですね。

それと背景となるエリアのカラー要素はオートバイのボディ色とも関係してきますので、無理に組み合わせて秩序なきカラフルにならないよう気をつけて下さい。私のADVENTUREのように白でしたら割とこういったシーンで合わせやすいのですが。赤や黄色のオートバイの方は、大きさに注意して構図を作ってみましょう。

ちなみにこの写真は、私の撮る作品としては珍しくオートバイが主役になっています。太陽光の角度を意識してタンクからシート側面に強い光が当たるようにしました。バイクを撮るときのお約束のローアングルですが、この辺りはまた別の機会にバイクのカッコいい撮り方として解説しますのでお楽しみに!

 

 



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美しいポージングで差をつけろ<中級>ツーリング写真

みなさん素敵な写真、撮られていますか?

今回は多くの方が関心をもっていただける「自撮り」の解説です。前も書きましたが私の場合は自撮りしたい訳ではなく、いつも単独行動なのでやむ得ず自撮りなのです。

それにもしモデルさんが居ても、私の性格ではポージングやら立ち位置やらを細かく指示するのが心苦しく感じて出来ないかもしれません。

自分だったら納得がいくまで何度でもやり直しできますからね。




 

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F2.8 15SEC ISO1000

こちらの作例をご覧ください。私は深夜に房総半島の海岸線を走るのが大好きです。山と違って真っ暗闇ではなく、意外と道は明るくて気分よく走れるものです。夜の海岸風景をスローシャッター、高感度で撮影すると、肉眼では確認できないファンタスティックな光景をとらえることができるんですよ。

この写真は東京湾越しの対岸、おそらく川崎市の工業地帯でしょうか。工場の熱か光によって空が妖しげに光っていたので、それを背景に撮影に挑みました。肉眼ではもっと暗いですが、長時間露光と高感度によってこんな光景が現れるのです。

ポージングは赤く光る対岸の空に向かって、ライダーが想いを馳せる表現をしてみました。これも演出であることに間違いありませんが、私は心の中で感じた風景を表現するために、こういった演出を加える派であります。SNS用のプロフィール画像などによく言われる「盛ってる」とは違うのですが、どう違うかのお話はまた別の機会に。演出の話はとりとめなく膨らみますので。

今回は自撮りする場合のポージングのお話です。この作例の場合、左足に多くの体重をかけて体全体がS字の曲線を描くようなコントラポストというポージングを使ってみました。




普段の楽な姿勢より意識的に背筋をぴんと伸ばし、胸を張って顎をひく。そしてどちらか片方の足に体重をかけるのです。簡単なようで難しいので家の鏡を見て練習してみるといいですよ。

ポージングを意識せず、普通に背中を撮ったような写真は何となく間抜けに見えてしまうものです。ヨガや剣道をやっていたり職業がモデルさんだったら普段の姿勢が美しいので大丈夫ですが。

まずはコントラポストをマスターして美しいポージングの自撮りで差をつけてみませんか?ポージングのバリエーションについては今後も色々ご紹介していきますのでお楽しみに!

 



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心理的に想像を誘う作品<中級>ツーリング写真

みなさん素敵なツーリング写真、撮られていますか?

ツーリング写真に限らず、お仕事の日でも通勤中などに撮る「毎日スナップ」も上達しますのでぜひ実践してみてくださいね。

今回は中級として「鑑賞者への心理的誘導」のお話をしたいと思います。

  EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F25 1/50 ISO100

 

こちらの作品をご覧ください。海岸での撮影シーンで岩場まで迫る波しぶきが印象的だったので、ここで撮影に挑みました。焦点距離は484mmでかなりの望遠を使用して圧縮効果を使っています。ポイントは近景となるバイクのディティールが誰が見てもバイクと分かるようにF25まで絞り込んだこと。同時にシャッターが遅くなったことによって波に動きを加えた点です。

心理的誘導なんて言うと悪いことみたいですが、画面には写っていない世界への想像を誘うといった方が適切でしょうか。モデルの頭が画面から切れて、なおかつ画面外へ向かって歩いていくシーンを作りました。

写真の鑑賞者とは人物がいれば顔を見ようとするし、文字が書いてあれば読もうとします。また画面外へ向かっていたり、逆に入ってきたような動きが確認できれば画面外の世界はどうなっているのか?自然と想像が働きます。

このように鑑賞者には見えない部分を意図的に作って、画面内にそれと関連させる要素を入れてあげると、作品内にストーリーを埋め込むことが可能です。

この作品の場合、ここに到達してバイクから降り海岸の絶景地を見に行くところ。そこはどのような絶景が待っているのか?ということを予感させます。

モデルがヘルメットを持っているのは、カットされたバイクの様子だけでバイクと分かりにくかった場合を想定して、ヘルメットを登場させています。

心理的誘導はデザインの要素も大きく関係していて、今後も何度かにわたって解説していきますのでお楽しみに!

 
 

 



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心の中の露出計<中級>ツーリング写真

適正露出という言葉はよく耳にしますが、私個人としてはカタログや記録を撮影する商用写真分野の言葉ではないかな?と感じています。

個人的に作品として発表するなら、特に適正露出という言葉を意識する必要はないかと思います。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F2.8 1/4 ISO640

この写真は10月に福島の磐梯吾妻スカイラインで撮影しました。撮影地点のすぐ上は浄土平ビジターセンターです。

日没直後の時間帯。観光客で賑やかだったこの辺は嘘のように誰も居なくなります。こうなると絶景を独り占めできるような気分になり、一気に撮影集中モードに切り替わります。

ほのかに残った太陽の明かりが一切経山の稜線を美しく浮き立たせていました。このハイライト部分が画面内で主役になるよう構成し、補助的な導線として暗いですがカーブのセンターラインを配置。これで鑑賞者の視線誘導効果と画面内に安定感を与えています。

バイクは超米粒なので、スマホなどの小さい画面で見ると厳しいものがありますが、大きなモニターや6つ切り程度のプリントなら丁度よいかもしれません。

誰の目にも暗い写真ですが、私が暗い写真を撮りたかったので個人的にはこれで良しとしています。ただ実際の現場の明るさよりは少し明るいかもしれません。

このようなシーンで「適正露出」という言葉に縛られると表現の幅が制限されてしまいます。適正露出は実際の明るさを正確に写真にするのではなく、あくまで撮影者の心の中です。

もっとも暗い写真というのは難しい面もあって、見ていただく方のモニターの設定によっては完全に真っ暗に見えたり、プリントの場合は紙質などにも合わせてシビアな調整が必要となってきます。

この写真はパソコンのモニターで見る前提で仕上げてみました。

実際の光景よりもイメージを優先して暗く撮った写真を「ローキー」。逆に明るく撮った写真が「ハイキー」です。ハイキーな写真はまた別の機会にご紹介します。

みなさんも心の中の露出計で表現の適正露出をたたき出してください。

 

つづく



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なぜ黄金比が重要なのか<中級>ツーリング写真

ニュースでは各地の紅葉の知らせが紹介されていて、写欲が刺激される季節の到来ですね。秋は何をするにも適した季節ですが、写真もバイクツーリングも最高の季節と言えます。

さて今回の<中級>では黄金比のお話です。

黄金比という言葉は大体の方が聞いたことがあると思いますが、写真についての黄金比というのは一般的に、あまり意識しないかもしれませんね。実はものすごく重要ですので、ぜひ覚えてください。

黄金比とは1:1.618のことで、およそ5/8です。ファイとも呼ばれます。退屈なのであまりこういった話は詳しく書きませんが。ポイントは人間の感覚に無条件に心地よさを訴える、神秘の数字的要素といったところです。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART  F1.4 1/1250 ISO100

 

有名な三分割構図も元々は黄金比をもとに作られたファイグリッドが基準になっています。ファイグリッドの使い方はまた別の機会に解説しますが、今回はまずこの作例を元に解説していきます。

モミジやカエデが地面に落ちて、そこに仄かな光が溜まりこんでいたので、バイクを停めて撮影してみました。

黄金比である1:1.618という数値について深く考える必要はありません。この作例ではモミジが落ちている地面と、バイクの画面内での割合が、およそ黄金比であること。もう1つは切り取ったバイクの割合(画面内のバイクと切られた部分)がおよそ黄金比であるのが2つ目。

これだけでパッと見た印象が、黄金比を意識しなかった写真と比較すれば見違えるほどしっくり感じるはずです。

ちなみにカメラの撮像素子(イメージセンサー、CCD、CMOS)もフルサイズ機やAPS-Cであれば縦横比(専門的な用語ではアスペクト比)は2:3なので1:1.5となり、およそ黄金比(1:1.618)と白銀比(1:1.414)の中間くらいになります。

どうでしょう?なんとなく無視できない重要なことだな・・・と感じていただけたでしょうか。黄金比や白銀比には他にも様々な種類がありレオナルドダビンチも使っていたことで有名なフィボナッチ数列に基づいたスパイラル曲線構図などがあります。

とても深いテーマなので今後も何回かに分けて解説していきますね。あっ、ちなみにこの写真は前回の投稿で書いた「演出」についても好例で、もみじの葉は周辺から美しいものを集めて私が並べたのです。みなさんが作品を発表するときは、こんな風にネタ明かしはしないでくださいね。

作品は神秘的であり、作者はカリスマである必要があると思います。もちろんあなたのことですよ!

 

つづく

 



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