その1枚で冒険心を刺激せよ<中級>ツーリング写真

みなさん、素敵な写真を撮って心ときめいていますか?バイクツーリングは芸術です。寒さも吹き飛ばして行動し写真を楽しみましょう。冬の景色は空気が澄んでいるので美しいですよ!

さて今回は「冒険心」をキーワードに<中級>ツーリング写真の解説です。

冒険<ADVENTURE>や探検<EXPLORER>といったワードはバイク界ではBMW R1200GS ADVENTUREを皮切りに人気のカテゴリー「アドベンチャーバイク」が登場して久しいですね。

一時はブームが沈静化するかと思いきや、250CCクラスのアドベンチャーカテゴリー、ホンダ CRF250Rally、スズキ V-STROM250、カワサキ VERSYS250が登場して、ますます盛り上がっていますね。それにヤマハSEROWは不滅の人気で、こちらはもはや説明不要ですよね。

リッタークラスも今年、最もこのカテゴリーで人気を博したホンダ CRF1000L アフリカツインが記憶に新しいですね。そしてアフリカツインは2018年モデルとしてビッグタンクを搭載したCRF1000Lアフリカツイン アドベンチャースポーツがデビューするそうですね。

4輪にしても日本市場で苦戦を強いられているアメ車が、唯一成功しているのはクロカン4WD車の専門メーカーであるJEEPですし、全てのメーカーで人気商品であるSUV車のルーツもクロカン4WD。

多くの人々は日常を離れた自然や冒険に魅了されるわけです。

ここで注目したいのが、全ての人がクロカン4WDやアドベンチャーバイクを手に入れたからと言って、必ずしも冒険に出かけるわけではないことです。

多くの人は「いつでも冒険に出れる頼もしさ」「冒険の世界へ想像を馳せる」ことを楽しんでいるのでしょうか。もちろん、本当にオフロードを走る方も多くいらっしゃいますが、私の勤務先である東京都中央区ではフェラーリやアストンマーチンなどの高級車にまじって、多くのSUVやクロカン4WDが晴海通りを疾走しています。

TV番組でも世界の僻地やアマゾン、アフリカなどの奥地を取材した番組は人気ですよね。冒険心を刺激する内容は未知の世界への想像を誘い、同時に鑑賞者の居るお茶の間側は絶対的に安全であることに安心を得るのかもしれません。

では当ブログのコンセプトであるオートバイ ツーリング写真を芸術的に表現しよう、という世界に冒険心を刺激する要素を加えてみるのはどうでしょうか?

 EOS5D mark2 + EF24-70mmF2.8L F5.6 1/50 ISO640

こちらの作品をご覧ください。大変珍しい素掘りの隧道が中間で崩落してしまった、屋根なし隧道です。フォトジェニックでしょう?



素掘り隧道はつい数年前までは廃墟マニアと肩を並べる、閉鎖的なマニアックカテゴリーでした。私の住んでいる千葉県は恐らく日本国内屈指の素掘り隧道銀座でして、4~5年前からすっかりその魅力にとりつかれてしまいました。

つい最近になってInstagramで有名になった千葉県の農溝(のうみぞ)の滝が話題になり、この場所では同じ写真を撮ってみようと、多くのカメラマンが週末にやってきます。農溝の滝は川廻しなので素掘り隧道ではないですけどね。これを機に素掘り隧道マニアがライダーの間でもちょっとしたブームの兆しなんです。

隧道での撮影シーンで難しいのは露出です。トンネル内の暗さと外の明るさは差があり過ぎて大抵の場合は露出が合いません。隧道内部で地層がむき出しになった壁面を主題にするか?坑口、ポータル(要するに外の出入口です)を主題にするのか?今でもかなり悩みながら撮影します。

この作品の場合は異例ですが屋根のない部分のみ明るいので、トンネルの中央部分でうまく撮影できています。ポイントは穴のあいた部分を使い画面上部を丸く囲い、不思議な空間を作ったこと。額縁のようにも見える中に深い森の木々が見える事。

そして賭けでしたがヘッドライトの光軸に近い位置に、カメラの高さを合わせてみました。構図的にこの高さが良かったというのも理由のひとつですが、ライトの光が入ることによりハレーションがかっこよく入るのでは、という期待でした。結果はまあまあイメージ通りでした。

元画像はライトの光が入ったことにより、シャドウ部分の画質が失われてしまいましたが、そこはLightroomにて何とか補正してみました。

見る人によっては少し不気味に感じるかもしれませんが、舗装林道を走りつないだだけで簡単に冒険っぽいロケーションが手に入る素掘り隧道。

お近くで素掘り隧道がないかネットで調べて出かけてみてはいかがでしょうか?

 




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↓↓↓撮影地↓↓↓

千葉県市原市柿木台 小湊鉄道の月崎駅の近く クオードの森(旧 市民の森)近くの舗装林道です。オンロードバイクでも行けますが一部は落葉などで荒れていますので、くれぐれもご注意ください。また夏場は山ヒルや蛇にも注意です。

あなたが見た満点の星空<中級>ツーリング写真

毎日寒いですね!しかし冬は明るい一等星が多く星空が美しい季節です。

本当に綺麗な星空を見るなら、寒さに負けず星景写真を撮る旅に出かけてみてはいかがでしょうか。素晴しい写真の第一歩とは、誰も出かけない時間に行動すること、とはよく聞きますが間違いではないと思いますよ。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F2.8 30SEC ISO2500

今回は一般に難しいとされている星空の写真を解説します。よくこういった写真をSNSでアップすると、撮り方を質問されるのですが、この作例程度でよろしければ決して難しくはないですよ。

必要な物は安定の良い三脚、広角レンズ(無ければ標準ズームのワイド端を使用)、防寒対策グッズ、ライトなど。あと行動力かな。

長時間、シャッターを開ける撮影ですので三脚はマストとなります。どうしても準備できない場合はカメラを地面に置いて空の方へ向けて固定すればOKですが、この方法は暗闇の撮影現場ではかなり苦しいです。

カメラの設定はマニュアル露出モードに設定し、絞りはお使いのレンズの開放値、シャッターは30秒、ISO感度は1000から2500くらいの間。ISO感度は空の明るさによって調整しましょう。夜空は一見してどこも真っ暗ですが、街が近くにあったり月明りが存在していたりで、夜空にも明るい暗いがあるのです。

東京の夜空なんて目では分かりませんが、すごく明るいんですよ。




三脚は安定のよい地面を選んでなるべくエレベーターは使わない。微風でカメラが揺れないように、なるべく低く設置するなど気をつけましょう。特にカメラストップが風に揺れていると、わずかなブレが発生するのでストラップは外すか三脚に巻きつけるなどの対処をしましょう。

ピントはマニュアルフォーカスを使います。レンズの距離目盛(フォーカスリングを回すと変わっていく目盛の窓)を無限遠(∞)にします。次にライブビューに切り替えて特定の星の位置を拡大し、ピントリングを少しづつ回して慎重に精度よく合わせてください。(ライブビュー機能が無い場合は試し撮りしましょう)。こうして微調整すると、目盛では無限遠より少しずれていると思います。実はレンズの無限遠マークは目安であって、温度変化による影響などで誤差があるらしいです。

それと手ぶれ補正機能がある場合は忘れずにOFFにしましょう。シャッターボタンは使わずにタイマーを使用。もしISO2500くらいの感度で許容しがたいノイズが発生する場合はシャッターを40秒にして感度は下げましょう。それ以上の長いシャッターだと少しづつ星が軌跡を描きはじめてしまいます。

撮影における設定は以上のような感じです。この通りにやれば決して難しくはないと思います。難しいと感じるのは地上物との構図や明るさの調整で、何度か撮りながら調整するしかありません。

バイクやライダーにはLEDライトを当てるなど、ちょっとしたコツがいります。この作例の場合は野島崎灯台の明かりが岩、ベンチの部分を偶然にも良い感じに照らしてくれたので、何もしていません。

それと、この方法は星空ならなんでも良いという場合であり、特定の星座や星雲または天の川を狙いたいという場合は、専用のアプリを利用して予め撮影地と時間帯を調べて行く必要があります。

星空観察に便利なアプリ  星座表   Skyview Lite

この寒い中、バイクで夜走りするのは根性が要りますが、撮影地に殺伐とした場所取りもありませんし、何より素敵な星空の写真を誰かに見せてあげたときをイメージしてみてください。きっと素敵な反応があると思いますよ。





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↓↓↓撮影地↓↓↓

房総半島の最南端。野島崎灯台。撮影地は朝日と夕日が両方望めるベンチとして、ちょっとした人気スポットです。夏は天の川と重ね合わせた写真が撮れるみたいですね。

導線効果と視線誘導<中級>ツーリング写真

寒いですね!私は年内にもう一度、キャンプツーリングに行く予定なのですが、聞くところによると最近は薪ストーブブームのせいで、真冬のキャンプ場でもファミリーの姿が増えたらしいですね。

夏のシーズンと違い静かに過ごせるのが冬キャンプのメリットですが、冬でもキャンプ場が賑やかとなると、また野宿地を探すしかなさそうです。毎年、お正月休みはキャンプ場と決めていたのに困ったものです。いくら野宿が好きでも野宿で新年を迎えるのは何となく気分がのらないんですよね。

さて今回は<中級>ツーリング写真 デザインの要素にある「線」の導線効果のお話です。

RICHO GR F4 1/640

風景の中には地面と建物の境界、海や湖などの水平線、道やガードレールなど様々な線の要素が存在しています。線は主に水平方向であれば安定感、垂直方向であれば力強さ、斜め方向であれば動きを表現できます。

写真の鑑賞者は写真を見た時に無意識に画面内で視線を上下左右に走らせています。写真の作者は導線を巧みに使って鑑賞者の視線をいかに心地よく誘導させるか、あるいは作品の意図に合わせて被写体同士を関連付ける導線を考えると、より良い秀作になりえます。

この作例をご覧ください。古びれた漁師さんの番屋でしょうか。何度もペンキを塗って補修した様子が印象的です。漁港はこういったカラフルな被写体が多く存在するから楽しいです。

私はこのとき番屋と通路の境界になる線を利用し、奥行きある構図を作りました。そしてその導線の先には被写体になるバイクを配置。導線を利用した構図作りは導線が被写体と接続されていないと、ほとんど効果がないです。




導線以外の写真の解説です。デザインの要素として色ですが青、黄土色、水色、緑と扉が鮮やかにペンキで塗られています。これらが地面などの中性色とコントラストを生んでいます。導線に使った線は写真に奥行きを強く与える目的で、画面の角から入れてハイアングルで撮りました。

次に構図です。被写体の役割ですが、良き脇役として手前の錆びたタイヤ、通路の途中にある錨が良い仕事をしています。漁港は色々な物があるので、ゴチャゴチャした構図になりやすいため注意が必要です。コツは地面など意図的に何もない場所を探して、それを有効なスペースとして画面内に構成することです。このスペースの使い方は漁港シーンに限らず、多くの撮影シーンで有効です。スペースと被写体エリアの割合は半々ではなく1:1.5や出来れば黄金比を狙うと良いです。

その他、この作例の場合はリコーGRなので、あまりボケない特性のカメラなのでF4で撮影していますが、導線効果を狙う画面作りでは線全体がシャープに写るよう絞りこんで撮りましょう。

私の解説を見ていると「ずいぶん理屈っぽい世界だなぁ」と感じられませんでしたか?「もっと目の前の景色を感じたままに撮ればいいのに」とか思いませんか?感じたままに撮る、は私も大賛成なのですが、残念ながらそれが許されるのは、かなり優秀な写真家の方だけなんだと思います。

黄金比1:1.618 フィボナッチ螺旋を用いた構図  タイサンボクの花

写真に限らずあらゆる芸術を勉強すると、こういった理論じみた話や黄金比などの数字がよく出てきます。私は子供の頃から数字、数学が大の苦手で、写真芸術はそういった数学の世界と真逆の世界と思って好んでいたのですが、勉強するほど数学と切っても切れない世界と知り愕然としました。

直感的に良いなと思った写真や絵画には、かならず人間が心地よいと思える数学的な比率などが存在しているのです。それに加え、今回ご紹介したような導線効果は鑑賞者を心理的に楽しませる要素であり、数学だけでなく心理学のようなものまで絡んできて、極めようと研究するほど理詰めが待っているのです。

こういった理論的な考えを、何もかも捨てて「感じたままに撮った傑作」というのをいつか生み出してみたいものですが!

 





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↓↓↓撮影地↓↓↓

漁港での撮影は漁師さん、地元の方、釣り人のご迷惑ご心配をおかけしないよう最大限のご配慮を!

映画のワンシーンのような<中級>ツーリング写真

突然ですが、みなさんは写真の演出についてどう思われますか?

演出は人それぞれ、かなり考え方に差がでるので大変興味深いです。例えばファインダーをのぞいて小さなゴミが邪魔だったらどうします?拾って持ち帰れば環境美化に貢献できるし写真のクオリティも上がります。でもありのままの景色に手を加えた行為とも言えます。

人を撮るときカメラの存在を意識させない為、気づかれないよう自然な表情を撮った。しかし、ピントが甘かったのでモデルに声を掛け、もういちど同じ仕草をカメラを意識しないでやってもらうようお願いした。これも演出ですね。

美しい夕陽を背景にバイクを停め、傍らにヘルメットを持って立った。その様子をカメラに三脚を立ててリモコンで撮影した。これはもう演出以外の何者でもありませんね。私はいつもやっていますが、近くに撮っても良い他の人が居ればよいのですが。いつも1人ぼっちなので自分でやるしかありません。それが出来なければ風景の中にバイクだけをおいて撮るしかないですね。

私はかなり演出を加える派ですので、ゴミが邪魔ならもちろん拾いますし、ライダーが登場する構図が欲しければ、自撮りで俳優を気取ります。

演出については稀に「絶対だめだ!」という完全ナチュラル派の人も存在します。高度な写真芸術への意識があるからこそ、ナチュラルにこだわるのでしょうね。しかし写真である以上は完全なナチュラルを狙うというのは難しいです。

例えば露出ひとつとっても、実際の情景よりも意図的に明るく撮ってみれば、これも演出でしょうし、焦点距離だって50mm以外はナチュラルではないと言えます。そんなのおかしいですよね。

今回はそんな深~い演出のお話です。

 




EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F6.3 1/320 ISO100

2017年の夏に行った北海道ツーリングでのひとこま。古びた無人駅でこんな写真を撮ってみました。こういったシーンではバイクだけでは寂しいので、少々手間ですが三脚を使用してぜひライダーの姿を入れて撮ってみてください。

人物の姿は駅舎とオートバイを関連付ける重要な働きがあります。

ちなみに以前もご紹介しましたが、こういったシーンはセルフタイマーなど使わずインターバルプログラムを利用しましょう。インターバルであれば本当に撮っていることを忘れたかのように、自然な感じで撮ることができますよ。それに、この写真のように望遠レンズを使用するとなると、そもそもカメラが遠すぎてセルフタイマーはもとより、ワイヤレスリモコンも使えないのです。

キャノン TC-80N3はインターバル撮影できる。

 

 

 

 

 

 

ツーリングシーンにおける自撮りも場数をこなしていくと、どんどん上手くなります。要するに役者が板についてくるのです。はじめての頃は恥ずかしいという気持ちが出てしまいますが、慣れるとカメラの存在を忘れているかのように自然にできるんですよ。

みなさんも演出については極度にナチュラルに拘らないよう、ぜひ積極的にやってみてください。特にライダーの姿のある写真はストーリー性、感情を表現するのに大変有効です。

 

↓↓↓撮影地↓↓↓

JR北海道 宗谷本線 雄信内駅 (おのっぷない駅) 宗谷本線は古い客車を利用した駅舎が多いのですが、雄信内駅は昭和28年に改築されたという木造駅舎。おのっぷない(おのっぶない)はアイヌ語の「ウヌプウンナイ」が語源で意味は川尻に原野のある川、だそうですよ。

 





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逆転の発想!究極の影自撮り<中級>ツーリング写真

寒いですね~。

明日、休みなので海岸まで日の出を撮りに行こうか思案中ですが、日の出を狙うとなると出発は深夜で、恐怖の最低気温をマークする時間帯をバイクで走らなくてはいけません。

こういった時に写真家を突き動かすエネルギーは作品に対する情熱です。いまの自分の情熱がどれくらいなのか?こういった時に行動できるか否かで測ることができるのです。

さて今回は<中級>ツーリング写真の息抜き的な内容として、少し変わった引き出しをご紹介します。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L  F7.1  1/320  ISO100

広角レンズといえば順光で撮影するときに、つい自分の影が入っちゃった!なんて経験はありませんか??ここでは逆転の発想で自分の影を撮っちゃおう~という作画アイデアのご紹介です。

でもコレって、SNSなんか見ていると既にやっている方は結構いますよね。しかし究極のツーリング写真流に少しだけレベルの高い「究極の影自撮り」の解説をいたします!




単純に広角を使って影を撮るのは簡単です。太陽を背にして地面を撮れば良いのですから。しかしそれだけでなく、作品へ昇華させるのであればデザイン、演出、ユニークさを忘れずに加えましょう。

・デザイン  この写真の場合は「色」の要素が大きく影響を与えています。爽やかな青空(レタッチで濃い青にしない)、グレーのコンクリ地面、船体とバイクの白。これらが全体に爽やかな印象を与えています。差し色として船にあるイエローも効果ありますね。図形要素はミラーの「円」くらいでしょうか。ちなみにこのミラーは私がメーカーにいたときに、辞める直前にGS用に作ったミラーなんです。線の要素は船首部分の曲線とマストのように上にのびる線(何か分かりませんが)。

・演出  言うまでもなく影とはいえ自撮りなので、これが演出でございます。こういった影自撮りの多くは棒立ちだったり、大の字のポーズだったりと、割とワンパターンが多いですが、しっかりポージングを決めましょう。以前にご紹介したポージングの「コントラポスト」を応用したポージングで体にS字の曲線を作らせました。腕の形が分かるよう、頭部と重ならないように微調整もしましたよ。

・ユニークさ  14mmのワイドレンズは四隅付近の樽型の歪みが強いので、通常はバイクなどの人工物は近づけないよう撮影しますが、ここでは全く無視して思いっきり歪む位置にバイクを入れました。歪みがコミカルさを出して、厳ついデザインを和らげています。

順光なので露出は評価測光(カメラまかせ)で問題なさそうですが、これは油断してはいけません。真っ白な船など白っぽいものが割合として大きい画面なので、白を明るいと誤認してアンダーになりやすいシーンです。気をつけましょうね。

どうでしょう?割と簡単だし、楽しいですよ!遊びっぽい撮り方ですが、余計なものは入れない、丁寧に撮るといった基本は守りましょう!それでは、良い週末を。

 





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↓↓↓撮影地↓↓↓

千葉県館山市那古船形港  ※撮影は漁業関係者、釣り人や地元の方々のご迷惑にならないように~ 爽やかに挨拶もしましょうね。

静かなる風景のシャッターチャンス<中級>ツーリング写真

みなさん、ツーリング写真を楽しまれていますか?当ブログの推奨している毎日スナップを実践して、本当に上達したよ!という方はおられますでしょうか。

先日、ツーリングの帰りに寄った行きつけのラーメン屋さんで、こんなことがありました。窓際席に座った1人で来ている中年の男性。作業服に黒ぶちの眼鏡で仕事中でしょうか。窓からは午後の光が強くふりそそぎ、私の席からはその男性の方を見ると少し眩しいくらいでした。男性が注文したラーメンがテーブルに置かれると、丼から立ちこめる湯気に光が当たり、美しく輝き始めました。

眼鏡を曇らせながら「ふうふう」と麺をすする、その様子を写真にしたい!と感じましたが残念ながら手元にカメラは無く、駐車場のバイクのトップケースにEOSは置きっぱなし。あえなくシャッターシャンスを逃してしまいました。

しかし仮にカメラが手元にあったとしても、人物のスナップに慣れた写真家でない限り、なかなか見ず知らずの人にいきなりカメラを向けて撮るというのは出来ないものです。事前にモデルになってもらうよう交渉するのが正しい段取りかもしれませんが、それでは自然な表情のスナップにはなりませんからね。

それにEOS1の鋭いシャッター音が店内に響くことを想像すると、ちょっと一眼レフでは難しいです。そう考えると、やはり静音シャッターで起動時間の早いリコーGRは最強のスナップカメラだったなと感じます。ただ焦点距離28mmのGRで被写体に寄るとなると、このシーンではかなり度胸がいりますね。



さて今回はシャッターチャンスのお話です。「シャッターチャンス」と聞くと、みなさんスナップとかスポーツシーンを想像しませんか?実は風景写真にもシャッターチャンスは存在しています。

 

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L IS F5 1/320 ISO160

こちらの作品をご覧ください。

初冬の養老渓谷の林道。終わりかけの紅葉が美しいシーン。ときより吹く風に木々から葉が舞ってきます。私はこのとき、道の日陰部分が塗れていて青みをおびた光を放っているのに注目し道がメインになるよう構図を練っていました。

少しの時間をかけて、この場所でいろいろやっていると数分に一度くらい風が吹いて葉がパラパラと、そして15分に一度くらいに強い風が吹き周囲が「ざわぁ~」と音を立てて沢山の葉が舞うことに気が付きました。

そこで青みをおびた路面の暗い部分を背景に、光の当たった部分の葉の舞いを撮ってみようと撮影に挑みました。ラッキーなことにカメラ側は上り坂になっていて、ハイアングルで狙い背景を濡れた路面にできたのです。

この写真をスマホなどの小さい画面で見ると分かりませんが、PCの大きな画面や4つ切りくらいのプリントで見れば楓の葉の形状まで確認できると思います。葉の舞うスピードを見て1/320くらいのシャッターは欲しいと思ったので、絞りはこのレンズの開放値、保険でISO感度を160に設定しました。

ツーリング写真というと、ほとんどが風景写真になると思います。風景写真にはシャッターチャンスなんて日の入りの瞬間とか虹とかしか無いように思えますが、実はこんな瞬間を捉えるのも面白いですよ。

まずはそういった撮影現場での「コト」に気が付くのが第一歩です。その為にも日常的に写真家としての目を鍛えるのがお勧めなんです。ラーメン屋さんで注文したラーメンが出来上がってくるのを待っているときとか!

 



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主従関係を明らかにせよ<中級>ツーリング写真

突然ですがみなさん、鉄道はお好きですか?

私の住む千葉県には鉄道ファンから人気のローカル線 小湊鉄道が走っています。可愛らしいディーゼル機関の車両(キハというそうです)。市原市から養老渓谷へと南下する、田園風景や里山を走るローカル線。

私は鉄道ファンではありませんが、撮り鉄さんの気持ちはよく分かります。とくに鉄道写真家 中井精也さんが人気になって「ゆる鉄」が浸透してから、ますます鉄道写真は素敵だなぁと感じております。

EOS1Dx F10 1/200 ISO100

オートバイが好きな方なら、乗り物つながりで鉄道もお好きな方が多いかもしれませんね。小湊鉄道の無人駅によくバイクが停めてあって、ツーリングついでに「乗り鉄」しているな、と思わしき光景をよく目撃します。

さて鉄道とオートバイを組み合わせたツーリング写真の解説です。上の作例をご覧ください。

小湊鉄道 上総大久保駅付近からカーブを立ち上ってくる車両を望遠レンズでぶち抜いてみました。バイクの置いてある場所は、バイクの下1/3くらいから手前は日陰になっています。

構図は電車が主役であること明確に、大胆に写したカットです。電車とバイクを組み合わせるとなると、どうしても両者が魅力的であるが故に、バランスをとってしまいがちです。実はそれが最も平凡な写真になってしまう落とし穴である、というのが鉄道と組み合わせる場合の難しいポイントです。



~主従関係を明らかにする~

どちらかが明らかに主役になるよう構図を作ってください。上の写真ではバイクはフレームから後ろ1/3切り取り、ピントもぼかしています。ただしバイクであることが誰にでも分かるよう、ボケすぎないよう絞りをF10まで絞りました。電車のアングルは・・・私は専門ではないので偉そうなことは書けませんが、まあ・・・王道といえる撮り方でいってみました。

もちろん主従関係が明らかならば逆にバイクが主役でも大丈夫です。その時、電車はローカル電車なんだな、というのが何となく伝わる程度でも大丈夫です。ただの背景にしてしまう、くらいの感覚でも良いと思います。

また電車とライダーの関係を作るストーリーを埋め込んだ作品も素晴しいかと思います。駅で誰かを迎えるようなシーンを作ったり、駅員さんと会話するところを撮ってみたり。通常の風景のツーリングシーンと違って鉄道や駅といえば「人」の登場が自然です。ぜひ人の温かみを感じるようなストーリーのある作品にトライしてみてください。

ところで中井精也さんの作品「ゆる鉄」はほんとうに素晴しいので、ご存じで無い方はぜひ作品を見てみてください。かつて鉄道写真とは鉄道という車両のみにフォーカスされた閉鎖的なイメージの分野でしたが、美しい日本の原風景と一体となったような鉄道のある風景「ゆる鉄」が登場してから、がらりとイメージが変わりましたね。

私も中井精也さんが鉄道写真を変えたように、バイク写真という分野(そもそも今ありませんが)を変えるのが夢です。

 

 



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↓↓↓撮影地↓↓↓

トトロの絵が書いてある駅舎も趣があって良いです。山中の駅とは裏腹に近代的なデザインのトイレも有り!

削ぎ落とせず着地点見えず<中級>ツーリング写真

みなさん、細胞レベルで写真撮ってますか?!・・・すいません少し古いですかね。ただ言ってみたかっただけです。

でもコレって良いですよね。細胞レベルっていうと何かこう遺伝子的なものを感じるというか。<上級>ツーリング写真で何度か出てきた黄金比(1:1.618)や白銀比(1:1.4142)は実は人間のDNAにある螺旋構造(1:1.618)フィボナッチ黄金螺旋と同じなのですから。

だから細胞レベルで・・・ってことはレオナルドダヴィンチの絵画のようなレベルでっていう意味でもありますよね。すごい!「細胞レベルで写真を撮る」ってダヴィンチレベルの芸術作品ってことです!

EOS1Dx+SIGMA150-600mmF5-6.3DG  F5.6 1/250 ISO100

さて上の作例ですが先日、細胞レベルで野宿してきた時のものです。

東京湾ごしの美しい富士山が望める野営地ですが、千葉からですとそんなに大きくは見えませんので望遠を使用しています。当然、望遠を使用するとなると、距離の関係で撮影位置は後ろに下がらないといけないのですが、この撮影現場は後ろに下がるほど高台になってしまい、どんどんハイアングルになってしまいます。



こうなると画面内での海の割合が広くなってしまい、脇役に徹してほしい海が主役のようになってしまいます。かといって広角レンズでは富士山は小さくなってしまいますしね。

唯一良かったのは画面の左後方から差し込む朝の光です。日の出直後の赤みをもった光源が被写体を魅力的にしてくれました。

撮っていながら「欲張りすぎかなぁ」と自問しつつ、主題の明確化に成功できなかった例でございます。つまり失敗写真。

望むもの全てが理想的に合致する写真と、ただの欲張り構図は紙一重です。望む全てで画面内を構成するなら、巧みな構図テクニックやレンズワークが要求されるとともに、現場でのラッキーな条件も必要だと思います。

例えば主題は富士山、海は色の要素として青を効かせるに留め、シーンを意味するバイク、テントはボカす、そしてこれらを画面内で大きさ、位置、ピント、などにより存在感を調整し最終的にデザインを完成させる。それは足を使って動き回ったり、別のレンズを試して距離感や背景の範囲を調整したり。そしてそれらが可能な撮影現場であること。これらが揃って、はじめて望むもの全てを画面内に理想的に構成できるのだと感じます。

無理な場合は断腸の思いで捨てがたい要素を削ぎ落していくしかありません。この写真なら富士山を入れないとか、前ボケとして効かせた草地を諦めるとか。

口で言うほど簡単ではありませんが、最初に欲しかったイメージが叶わない現場だと分かれば、別の観点で最良のカットを狙うしかありません。この作例ではそれができなかったのですね。

今回は少し分かりにくい話だったでしょうか・・・。これは写真家が現場で味わう、ある種の苦しみなんですよね。ここだ!と答えが見つかった瞬間は嬉しいものですが、いつもうまくいくとは限りません。

ところで千葉は平地が多いせいか野宿に適した場所が少ないです。野宿旅が好きな自分にとって、遠く足を延ばさなくても楽しめる場所って限られます。この場所は私の知る限り房総半島で最高の野営地だと思うのですが、いつまで使えるか怪しいものです。

千葉にも良いキャンプ場はありますが、選択肢は少ないですね。道志渓谷のキャンプ場銀座と市原市のゴルフ場銀座を交換してほしい気分です・・・が無理か。

 



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何かを予感させる現場<中級>ツーリング写真

今日の千葉県はどんより曇り空で、予報では雨が降るようですね。私は今日のような平日休みが多いのですが、こんな日はなにをして過ごそうか悩みます。

たまにはカメラ屋さんに足を運んで、最新のカメラやレンズでも見てこようかと思いますが、行ったら欲しくなるのが分かっているので止めておきます。最近、毎日スナップで使用しているSONY RX100がやはり自分の手には小さすぎて使いにくいかな…とも感じていました。

以前はリコーGRのAPS-Cセンサー搭載初代モデルを愛用していましたが、故障のため急遽、中古で買ったRX100を使っているのです。

またリコーGRを買いなおそうか、と考えているのですがキヤノンからG1xシリーズの最新モデルG1x markⅲが発売されましたね。CANONコンデジ史上初のAPS-Cセンサー搭載モデルで、24-72㎜のズーム域。そして先代のmarkⅱより大幅に軽量となりチルトモニターもバリアングルモニターに!このカメラは毎日スナップにもツーリングにも大活躍しそうなカメラです。

特に私のようにメイン機がCANON一眼レフのユーザーにとって、すごく使いやすいみたいですね。う~ん 欲しいけど。発売直後はまだ値段も高いですしね。いちど忘れましょう。

今回ご紹介する作品はリコーGR APS-Cを愛用していた頃に撮った1枚です。

RICHO GR F7.1 1/125 ISO100

勝浦漁港で撮ったワンシーンです。

映画などの映像制作でよく使われる手法ですが、物陰から覗き込むようなアングルで撮り、鑑賞者にこれから起こる何かを予感させます。

この写真からどんな想像ができるか、人それぞれ違った感想が返ってくると思いますが、期待感、恐怖感、不安感、安心感、とにかく何かの登場を待ちたくなる、そんなアングルだと思います。

これは物陰に隠れた場所から撮ることによって、撮影者(鑑賞者)の視線では誰かに見つからないように潜んでいること、を感じさせるからでしょうか。

この撮影現場では天気は悪くなかったのですが、空は雲が多く爽やかな風景を撮るには適さない光源でした。そんなときは無理に風景を撮るのではなく、地上物に注目してこんな写真を撮ってみるのも楽しいですよ!

あっ、それと漁港で撮影する場合は漁師さんや釣り人の方々に、ご迷惑や心配をおかけしないよう最大限の配慮をお願いします。基本的には漁業関係者以外は立ち入り禁止の場所も多く、とても怖~~~い漁師さんに怒られる場合もありますよ!まあ、大抵は写真を撮っているだけと分かれば、優しくなってくれますが。

 
 



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ハイライトを巧みに使え!<中級>ツーリング写真

みなさん、だいぶ寒くなってきましたが家にこもらず写真を撮りに行かれていますか?私は先日の南房総野宿旅の写真の整理がようやく終わりました。

2日間で2000ショット以上も撮ったので、写欲を爆発させた旅だった!と感じると同時にムダ打ちの多い撮影スタイルであることを再認識しました。2000切っても仕上がりの写真は200枚に満たないのですから、1シーンあたり90%以上は無駄なショットだったということです。

一時期はこの悪い癖を直そうと努力したこともありましたが、今では自分のやり方として認めてしまいました。撮りながら整えていく方式を自分流として確立させております。カメラには負担をかけてしまいますけどね。

 EOS1Dx + EF14mmF2.8L F8 1/500 ISO100

さて写真の解説ですが、こちらの作品は先日のツーリングのワンシーンです。前回の投稿とまったく同じ場所での撮影です。前回は望遠レンズを使用して太陽の周辺だけを背景にしたもの。こちらは14mmという超広角レンズを使用して空一面に広がりをみせるウロコ雲を表現したものです。

このときのように望遠でも広角でも撮り甲斐のある夕空のシーンというのは、とっても嬉しくなってしまい興奮を抑えるのに必死でした。撮影は高揚しすぎているとテクニックやアイデアを出す脳の指令が鈍ってしまうので、そこそこ冷却装置を作動させて撮影に挑まねばなりません。

ベテランのハンターが大物を狙うときの気持ちで!

今回のお話は「ハイライト」の使い方です。ハイライトとは画面内で最も明るくなっている部分や被写体に入った光沢の光など。この写真のように空を写しているなら太陽とその周辺ということになります。

被写体はバイク+ライダーです。キャンプツーリングだったので、荷物を積載している姿を撮れるのは嬉しいです。ライダーのポージングは変形コントラポスト。

そして渦をまくように広がるウロコ雲の中心にハイライトが存在する絶好のシチュエーションです。このとき被写体とハイライトの位置関係に注意しましょう。完全に重ねるか、この写真のようにライダーとバイクの間にもってくるのか。どれが最善の位置になるか試行錯誤してみてください。

画面内でのハイライトの位置は重要です。せっかく美しい光をとらえても被写体と関連付けることができなければ、勿体ないです。これがSNSを見ていると全く意識してないんだろうな・・・という写真がすごく多いんです。完全に重ね合わせれば被写体のエッジを輝かせることもできますし、放射状に出る光線を画面内の理想的な位置に配置できれば、それだけで秀作になります。

ハイライトを巧みに画面内で構成することにより、被写体の魅力が見違えるほどよくなります。光についてはシャドウの使い方やレンズフレア、ゴーストの話もありますので、またの機会に詳細を解説しますのでお楽しみに。

あっ、それとこの写真は実はLightroomのプリセットではなくInstagramのPerpetuaというフィルターなんです。大きな画面で見てしまうと少し違和感かもしれませんが、インスタではこれくらいが良く見えるから不思議ですよね。

 

 
撮影地↓↓↓

 



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