難しくない☆超広角レンズで撮るツーリング写真 EF14mmF2.8L作例集

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回の投稿で愛車のカッコいい写真の撮り方を解説いたしましたが想定外にPV数が伸びまして驚いております。やはり多くのライダーはご自身の愛車をかっこよく撮るバイク写真に関心が高いのだな…と実感した次第です。

ところで前回のバイク写真のカッコいい撮り方の解説で、さりげなくライダーを登場させてオーナーと愛車の関係性を表現した写真にしてみましょう…と解説しました。ここのぜひ注目していただきたいのですが、写真とは例えば構図とか露出とか撮り方が全てだと思われがちですが、撮り方はあくまで手法であり大切なのは中身です。「あ~このバイク、オーナーに愛されているのだな」「バイクとすごす時間、素敵な人生ですね」といった具合に目では見えないことを表現できれば何よりだと思います。

これ、当たり前のようで多くの人が忘れがち(私もですが)なので意識していきたいところですね。




さて今回は当ブログ 究極のツーリング写真でたびたび登場するキャノンEF14㎜F2.8Lという超広角レンズの話題についていってみたいと思います。

EOS6D Mark2 + EF14mmF2.8L

キャノンEF14㎜F2.8L。キャノンの単焦点レンズの中でも最もワイドな超広角レンズでラグジュアリーラインのLです。とても高価なレンズですが私はこのレンズを10年以上使っているので元はもうとったかな…というくらい私のツーリング写真で活躍しているレンズです。

このレンズを購入する以前はSIGMAの14mmを使っていましたが、この超ワイドレンズで撮るツーリング写真の世界が昔から大好きで、途中で思い切ってキャノンのEF14mmF2.8Lに買い替えました。なので14㎜レンズはもう15年くらい愛用しています。

しかし一般的には広角レンズは難しいと言われ、特に14mmくらいのワイドレンズとなると画面内の何もかもを小さくトバしてしまうので尚更難しく感じるのも事実です。バイク写真の場合は強い歪みもどう処理すべきか悩ましいです。

しかし特徴を理解して正しく使えば決して難しいということはありません。注意点は歪みが強いので原則としてバイクを大きく撮らない、自分の影や足などが写らないよう注意する…といった具合に簡単なことです。




EOS6D Mark2 EF14mmF2.8L

よく聞く話ですが写真の基本は被写体に十分に寄って主題を明確にすることと言いますね。しかしこれは私が思うに28㎜から85㎜くらいの焦点距離の話だと思います。超広角や望遠レンズでは特定の被写体が対象とは限らず、その場所の雰囲気や背景を主題にすることもあるので特定の被写体を…に縛られると超広角レンズや望遠レンズの使い方が分からなくなるものです。

ツーリングシーンにおいてEF14㎜F2.8Lの出番となるシーンは主に空の表情など広がる要素があるときです。空に雲が広がって表情があるとき、あるいは砂浜に風でできた砂紋などです。

EOS6D Mark2 + EF14mmF2.8L F20 1/250 ISO100

もう1つはスペースをとにかく広くとる、逆に言うと被写体を小さくしたいときです。この作例の場合はバイク+ライダー、それから太陽を小さく写して意図的にスペースを広くとったやり方です。

この写真の場合、本来ならウロコ雲でも出てほしかったシーンですが、こればかりは願って叶いません。そこで雲ひとつ無い空に存在する繊細な階調を表現しようとスペースを大胆にも大きくとった構図にしてみました。

バイク+ライダーは超広角で撮る多くの場合で米粒構図にしてしまいますが、存在感が沈まないよう何らかの工夫をしてみましょう。この写真の場合は海面のハイライトに重ねてみました。




EF14mmF2.8L2

いかがでしたか?魚眼レンズのように強烈な歪みが出てしまう超広角レンズの世界。一般に扱いが難しいと言われますが、ツーリング写真で使う場合の例としてご参考になったでしょうか?普通14㎜なんてレンズは星景写真をやる方くらいしか持っていないと思いますが、今回の解説は24mmくらいでも同じことが言えると思いますので、ぜひご参考にして下さい。

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本当に撮りたかった素敵バイク写真☆<中級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、夏休みのツーリングの準備はもうお済みでしょうか?カメラのバッテリー、充電器、予備のSDカードなどお忘れなく!私は以前に三脚のクイックリリースのプレートを忘れてしまいイタい思いをしたことがありました。

夏のツーリングではキャンプや写真撮影に重宝する虫よけ、虫さされ薬もお忘れなく!

さて今回は<中級>ツーリング写真解説として当ブログでは珍しくツーリングシーンではなくバイクをかっこよく撮るためのお話をいってみたいと思います。

ネットで検索をするとバイクをカッコよく撮るには?といった情報が結構多く出てきますが、今回は究極のツーリング写真流として他と違ったアプローチで解説いたします。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

愛車を主役としたバイク写真は多くのバイク乗りが当たり前のように撮っている写真だと思います。私も例にもれず愛車の写真を撮ります。当ブログが定義しているツーリングの魅力を表現した「ツーリング写真」と違い、単純にバイクの写真を撮るだけなので構図はそれほど難しくないと感じるかもしれません。しかし愛車をカッコよく撮る「バイク写真」も追及すると奥が深いです。




まず最初にバイク写真とはいえ重要なのは背景です。一番最初にやることはバイクの背景に適した場所探しです。上の写真は漁船などがあってゴチャゴチャするので、構図の整理が必要となってきますが、もっとシンプルに無機質なコンクリートや錆びたトタンの壁とか、海岸などの開けた景色などでシンプルな背景となる場所を探しましょう。

次にアングルです。バイクも車もカッコよく撮る定番の角度はシチサンと呼ばれる横が7で前(または後ろ)が3になる比率です。、しかし必ずシチサンが良い訳ではなく車種によって少し異なるので調整してみましょう。例えば私のR1200GSアドベンチャーは容量33Lのビッグタンクがデブっちょに見えるのでハチニイくらいがカッコよく見えたりします。

そして高さですが上の写真のように大きく4つくらいの高さに分けて説明してみます。

アイレベルは人の目の高さですがカッコよく撮るアングルとは言い難く、どちらかと言うと写真の意図に合わせて臨場感を出す高さがアイレベルです。背景の多くの割合が地面になります。

バストレベルは胸くらいの高さです。最も無難に見える高さで理想的とは言えませんが背景の境界線(主に道や水平線となる横の線)がバイクの中心を抜かないという意味で悪くはないです。

ウエストレベルはちょうどしゃがんでカメラを構えた高さです。恐らく多くの車種で最もバイクがカッコよく見える高さです。しかし上の例では境界線がちょうどバイクの中心を貫いてしまいました。

ローレベルはさらに低くカメラを地面の近くで構えた高さです。この高さもカッコよく撮れますが、どんな車種でも似たような印象になってしまうのが難点です。しかし背景を空だけにしてシンプルな背景作りという意味では有効です。

これらを加味してその時選んだ背景に最もマッチするアングルを探り当てましょう。

…と、ここまではバイクをカッコよく撮る説明としては普通です。ここから究極のツーリング写真流のバイクをカッコ良く撮る愛車写真の解説でございます。

EOS6D Mark2

はい、こんな感じの写真を目指してみましょう!バイクを主役に構成した写真で「バイク写真」なのは間違いありませんが、さりげなくライダーの姿を登場させて愛車とオーナーの関係性を表現した写真です。

不思議なもので人の姿が入るだけで写真は一気にStory性が生まれるものです。オートバイという無機質な機械は景色の中に置いてしまうと、どうしてもオブジェのようになってしまいます。カタログ写真ではないのですから素敵な1枚を撮るにはこうした主役以外の部分の演出が効いてくるものです。




EOS6D Mark2

この写真は錆びたトタンの壁がバイクの写真を撮るには最適な背景だな、と感じてここで撮影しました。構図はヘルメットを持ったライダーが手前側から見切れでフレームインです。歩み寄る様子で写真に動きを加え、なおかつ前景として機能したためライダー、バイク、トタンの壁で3レイヤーの奥行きを作ることに成功しました。

EOS6D Mark2

愛車をかっこよく撮る「バイク写真」に限った話ではありませんが、構図とは複数ある被写体や背景に対して存在感の調整を撮影者の意図で行うものです。愛車が主役のバイク写真と決めたなら、他の要素に中途半端に惹かれないようしっかりバイクを写します。この場合、房総から富士山が美しく見える日ではありましたが富士山のピントはボカしています。美しい青い海も背景に徹してもらいました。

このシーンで「せっかく富士山がキレイに見えるのに勿体ない!」と感じたのであれば富士山が主役になる写真を別でもう1枚撮ればOKです。それはツーリングシーンを表現した「ツーリング写真」となります。大切なのはバイク写真なのかツーリング写真なのかをハッキリとさせること。中途半端は写真は見る側にも伝わらないものです。




東京湾の夕景

もう1つは逆光などの光を巧みに利用して思いっきり印象的な愛車の写真を撮る方法です。つい先日も記事にしましたが「逆光で撮ってはダメ」は間違いです。積極的に露出をコントロールしてあげれば上のような写真を撮ることは難しくありません。ポイントはツーリング先で美しい光をみつけることです。

究極のツーリング写真流 かっこいいバイク写真の撮り方 まとめ

・最初にバイク写真に適した背景を探そう

・バイクが最もカッコよく見えるアングルを探ろう

・ライダーを登場させて愛車とオーナーの関係性を演出しよう

・最高の光を当ててドラマチックなバイク写真を撮ろう

いかがでしたか?バイクのカッコいい撮り方は色んなサイト等で解説されていますが、当ブログ究極のツーリング写真がお勧めするのはライダーを登場させて愛車とオーナーの関係性を演出した写真です。

ぜひやってみてくださいね!

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流れる雲を追いかけて〜太陽光をコントロール<中級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、写真を楽しんで日々を充実させていますか?つい先日、ある方から写真の撮り方について「なかなか目で見た通りに撮れないんですよ…」というご相談を受けました。

目で見た通りに撮りたい…この質問は意外と多いです。恐らく多くの人は露出のことを言っているのだと思いますが、ごく稀に写真とは目で見た通りに写すのが絶対に正しいのである!と頑なに誤解されている方もおられるようです。

明暗差の大きなシーンでイメージ通りの露出が得られない…これは分かります。しかしすべてを目でみた通りに写すのを正しいと思い込むのは勿体ないことです。製品のカタログや証明写真ではないのですから、目で見た通りではなく「イメージの通りに撮る!」と考えましょう。

カメラは目では見えなかったものや、撮影者の心を写せる魔法の箱です。




さて、今回の<中級>ツーリング写真解説では晴天時に空に流れる雲に注目して地上の光と影を巧みに使ってみましょう!という解説でございます。

お天気予報で晴れマーク1つの時よりも、どちらかと言うと晴れ時々曇りという予報マークの方が雲を使った撮り方ができます。

空がこんな感じの時です。上空の雲が風に流れて太陽が隠れては顔を出すを繰り返している状態です。今の時期、よく見られる空模様です。

左の写真は太陽が薄い雲に隠れて適度に太陽光が景色の全体に当たっている状態です。適度なコントラストでフラットな印象ですね。

対して右の写真は太陽が完全に雲から顔を出して全体に強い太陽光が当たった状態です。コントラストが強く夏らしい写真になりました。




次にこちらの作例をご覧ください。左の写真は手前の漁船には太陽光が強く当たっていますが、バイクの部分は日陰になっています。被写体の存在感はこれだけで圧倒的に漁船の側になりました。

対して右の写真は風景の全てに太陽光が当たった状態です。通常ならこれが採用カットかもしれませんが、これでは普通すぎてヒネリが効いていません…。

EOS6D Mark2

最終的に採用カットにしたのはこの写真です。バイク+ライダーは小さな主役として明るく、手前側にある漁船は薄い雲に隠れて適度なコントラストとして存在感を調整しました。




構図とは複数の被写体や背景などを、大きさ、配置、ピントのボケ具合、フレーミングで切り落としたりして存在感を調整し、主題を明確化したり作品の意図へ観賞者を導いたりするものです。しかしその為の手法は上記のようなものに限らず、空に流れゆく雲を利用することも可能なわけです。

この季節、空に雲が流れていたら挑戦してみてくださいね。

今回はこの辺で!

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一滴の光、影があるから光が引き立つ<中級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、そろそろ本格的な夏のツーリングシーズンの到来ですね。夏のツーリングは水分と塩分補給、それに小まめな休憩で熱中症に注意しましょうね。

走行風を浴びている時はさほど暑さを感じない場合もありますが、強い日差しと発汗により気が付いたら熱中症の症状に…なんてコトもよく聞きます。のどが乾かない、倦怠感、昼になってもお腹がすかない…は黄色信号で手遅れになると眩暈、頭痛、手足のしびれなどで動けなくなり、最悪は運転中に失神なんて危険な状態になりかねません。




さて今回は<中級>ツーリング写真解説として写真における光のお話について、改めて書いてみたいと思います。

EOS6D Mark2

言うまでもなく私たち人間が目でみているものは元は光です。太陽なり電気なり何らかの光源によって明らかにされた景色、物体を眼球から脳へ電気信号として伝えられ、そして認識している訳ですよね。

カメラも基本的は同じで真っ暗な箱になっている部分にレンズを通して外の光を取り入れ、その様子を瞬間としてフィルムや半導体に記録する訳です。

光が無ければ形も色も分からないのです。

このごく当たり前のことを改めて熟考すると、いかに写真にとって光が重要であるかが見えてきます。光の特徴をよく見極めて上手にカメラ内に取り込むことに成功すれば良作へつながる鍵となります。景色や被写体にこだわるのも大事かもしれませんが、それにどのような光が当たりどのような影が存在するのかも同じくらい大事です。

私たち写真を愛する人間にとって喉から手が出るほど欲しい光というのがあります。強さで言うと何dBか分かりませんが、限られたダイナミックレンジの中で「ここだ!」という非常にピンポイントで繊細な光です。そしてそれは大抵は影が多く薄暗い場所でよく見かけるものです。




RICOH GR APS-C

建物の谷間となる裏路地や木々が鬱蒼と茂った林道などで差し込んでくる光の周囲によく出現します。そこに影があるから光が際立つ、あるいは光があるから影が豊かになる。常に両者の意識できる撮影シーンに出会いたいものです。

例えばお天気の良い日中に開けた海岸のような場所でバイクの写真を撮るとします。そのような場所はただ強烈な太陽光がそこに注がれているだけで、前述のような「ひとしずく」と形容したい光は確認できません。

またこういった光は見つけるのも難しいです。人間の目はカメラの評価測光と同じで視界の全体を平均で測光して調整するので、最も明るい部分が眩しいと感じないよう調整されると、その場所の影の様子はよく分からないものです。光と影を見つけて画面内に構成するとは、経験を積んでそういった写真を意識して撮り続けた人がなせる業です。

「なんだかややこしくて良く意味が分からんな」という方は次のツーリングからこのように撮ってみて下さい。風景、被写体をいつも通りに構図を練って1枚撮ります。そして撮った画像をモニターで確認します。その後に光と影になっている部分を見てもう1度構図を練り直してみて下さい。




最も美しい光、もっとも豊かな影、どちらを主役に露出を決めるかはそのシーンに似合う方で良いと思います。場合によっては白トビや黒潰れといった具合にダイナミックレンジの範囲を超えてしまうかもしれません。しかしそうなってしまっても変な写真にならないように光と影の様子をよく感じ取って構成すれば大丈夫です。

光があるから影がある、影があるから光を感じ取れる、絵画と違って(レンブラントやフェルメールは別ですが)写真の場合は光が命。光があるからこそ写真らしいとも言えます。

基本的なようで忘れがちな光のお話でした。

今回はこの辺で!!

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35mmグッと寄ってパンフォーカス!ツーリングで見つけたモノを狙え!

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、あと1年もすれば日本はオリンピック一色ですね。私は千葉県人ですが勤務先は東京のド真ん中でして、オリンピック関連施設とも関わっています。

ここ最近、オリンピック関連や役人の方々の視察がとても頻繁で、いよいよ東京オリンピックが近いのだなと実感します。町の風景も空き地や古い公園などがなくなり新しい建物がたくさん出来て一変しました。




さて、今回の究極のツーリング写真、<中級>ツーリング解説では少し大胆なタイトルとしましたが「35mmグッと寄ってパンフォーカス!」と題して、ツーリング中に出会った被写体に35mmでグッと寄って撮ってみよう、という解説でございます。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

ツーリングで出会った特定の被写体。つまりこの作例のように廃船とか他にも花やオブジェなんかもそうですね。

このように被写体(モノ)とバイクを組み合わせたツーリング写真の撮り方では35mmレンズがお勧めです。もちろん28mmとか50mmも良いですが私は個人的に35mmがドストライクではまります。

35mmレンズというと標準に近い中広角レンズです。一見して地味な印象かもしれませんが実は多くの写真家が愛している焦点距離でもあります。

左:SIGMA35mmF1.4ART  右:キャノンEF35mmF2IS

上の写真は私がかつて愛用していたシグマのARTシリーズ SIGMA35mmF1.4ARTと現在使っているキャノンのEF35mmF2ISです。どちらも35mmの単焦点レンズですがF値の違いとキャノンの方は手ブレ補正機能 ISが搭載されているのが大きな相違点です。それと重量とコンパクトさでもキャノンの方が小さくて軽いですね。

手ブレ補正機能は通常は望遠レンズに搭載されているものです。ではなぜキャノンは35mmのこの単焦点レンズに手ブレ補正機能ISを搭載したのでしょうか?これは推測になってしまうのですが35mmは被写体に寄ってパンフォーカスも狙ってね、という正に上の作例のような写真を想定しているのではないでしょうか?




パンフォーカスとは画面の全体にピントが合焦していること。つまり近景があればそこから遠景まで全てピントが合っている状態。絞り込んだ状態ですね。絞り込めばシャッターは遅くなりますので手ブレの心配がでてくるわけです。そこで有難いのが手ブレ補正機能IS。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F13 1/13 ISO100

こちらの作品はSIGMA35mmF1.4ARTで撮りましたが、曇り空で明るくはなかったのでF13まで絞り込んだらシャッター速度は1/13まで低下しました。手持ち撮影でしたが地面に寝そべって両肘を地面に立ててカメラホールドして撮った記憶があります。しかしF13ではパンフォーカスにはなりませんでした。

このようにツーリング先で見つけたモノ、出会った被写体は35mm(あるいは28mmか50mm)でグッと被写体に寄って絞り込んで撮ってみましょう。人間は感覚的に近くのものと遠くのものが有った場合、どちらか一方はボケるもの思い込んでいるので、双方がシャープに写っているとそれだけで印象的と感じるのです。これがパンフォーカスで撮る写真の面白い所です。




ところで写真とは時代によって撮り方にブームのようなものがあります。今はSNSやスマホアプリなどが急速に普及した影響で、美しさ、鮮やかさ、珍しさ、絶景などのインパクト(いわゆる映える、フォトジェ)が流行しHDR写真のように一般の人がダイナミックレンジまでコントロールするようになりました。

そして数十年前は今回ご紹介したようなパンフォーカスで印象を狙った写真が流行っていた時もありましたし、意図的にバランスやセオリーを崩した「ヘタウマ写真」なんてものを流行した時もありました。

いま流行っている撮り方だけでは少し寂しいので、流行らない方法かもしれませんが今回ご紹介したグッと寄ってパンフォーカス、ぜひ挑戦してみてくださいね。

今回はこの辺で!

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リコー GR APS-C

これでスッキリ。広角レンズと望遠レンズの使い分け<中級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、素敵な写真を撮って日常を充実させていますか?いつも写真を撮って感性が鈍らないよう意識していきましょうね。写真が好きであること、表現する手法を持っていること、写真を誰かに見せて喜んでもらえることは幸せなことだと思います。

さて今回は基本的なお話のおさらいを、以前に書いた解説とはアプローチを変えて解説してみたいと思います。広角レンズと望遠レンズの使い分け方、もしくはズームレンズの場合はワイド側とテレ側の使い方でございます。

カメラの多くの機能は人間の眼球によく似ていると言われます。しかし決定的に異なる部分はカメラは焦点距離の変更が可能ですが人間の目はできません。一眼レフであればレンズを交換したり、コンデジやズームレンズであればワイドと望遠で調整する機能がありますね。しかし人間の目は固定でカメラの焦点距離でいうとおよそ50㎜と言われます。

50mmが人間の肉眼に近いことから50mm前後の焦点距離を標準域と呼びます。そして35mm以下くらいから広角(またはワイド)、80mmくらいから望遠(またはテレ)といいます。ご存じですよね?

今回はバイク写真、ツーリング写真においてこれら焦点距離の異なるレンズ、またはズームレンズの特徴や使い分け方を大まかに解説してみたいと思います。




・広角レンズ

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F8 1/500 ISO100

広角レンズ、またはズームレンズのワイド側は苦手意識を持っておられる方も多いと思います。写真の基本は被写体に寄れ、というけれど広角レンズは見えるもの何もかもを小さくトバしてしまい主題を明確にできないと…

上の作例はキャノンEF14㎜F2.8Lという超広角レンズなので特に難しいレンズです。樽型の強烈な歪みが発生するのでバイクをアップで撮るのは避けた方が良いですし、建物といった人工物は特に歪みが気になります。また少しでもカメラアングルを下にすると自分の影や足が画面内に入り込んできます。

超広角レンズをツーリング写真で使う場合の主なシーンとして・空や大地などに広がる要素がある、広がり感を強調したい ・星空を撮るとき の2つです。例えば古びた漁船とか何かのオブジェとか特定の被写体を狙うのは通常は使いません(通常は)。そういった被写体は35mmくらいの中広角か標準が望ましいです。

特徴としては見る人が写真の世界に吸い込まれるような感じ、写真が観賞者を誘い込むような印象になるので表現したい意図に合わせて上手に使ってみましょう。

・標準域

EOS30D + EF28-70mmF2.8L 28mm

人間の肉眼とほぼ同じとなる焦点距離です。50mm前後で写真の基本とよく言われます。上の作品は28mmで撮っていますがカメラボディがEOS30DというAPS-C機なのでおよそ換算すると42mmくらいで標準域となります。

標準域をツーリング写真で使う場合はずばり臨場感です。写真を見る人がその場所にいるような臨場感です。上の作品はライダーの姿がありませんが、自然な画角である標準はカメラの側がライダーであることを容易に想像させてくれます。

標準域の特徴は見る側に無意識下に違和感やストレスを与えない優しく自然な画角と覚えておきましょう。




・望遠レンズ

EOS1Dx + SIGMA150-600㎜F5-6.3DG

望遠レンズは遠くに存在する被写体や背景などをグッと引き寄せて画面全体に圧縮感を与えます。遠近感が失われ写せる範囲も狭くなります。特定の被写体や背景の存在感を絶対的にしたいときに使います。上の作品では房州から遠く望む富士山を引き寄せてみました。

画面内に入れたくない要素を容易に画面の外に除外できるので、構図の上ではビギナーの方にやさしいと言えます。それと当然ですが下がれるスペースがないと厳しい場面が多いです。注意点としてはブレやすいのでしっかりカメラホールドするか三脚を使用することです。一般的に手持ちのシャッター速度の下限は焦点距離と同じと言われ200㎜のレンズなら1/200を限度とするのが目安です(上手い人ならもっと遅くても大丈夫だと思いますが…)

特徴としては空間がギュッと圧縮された勢いがそのまま画面から飛び出してくるようで写真を見る側へ無意識下にプレッシャーを与えます。

・ズームレンズとコンデジのズーム機能

ズームは焦点距離をレンズ交換することなく調整できるので大変便利です。持ち運べるカメラ機材のボリュームが限られている我々オートバイ乗りにとっては特に有難いですよね。しかしズームレンズには落とし穴があるのも事実です。

ファインダーを覗きながら被写体の大きさや写せる範囲の調整をしている人は大抵は足が止まっています。「ファインダーを覗きながらズームリングをグルグル…」たとえそこが広い場所で自由に動ける場合でも、ズームリンググルグルを癖にしている人は動くことを忘れているものです。

上に紹介した各焦点距離の特徴をよく意識して、例えば「よしこの場合は35mmでいこう」とイメージを頭の中で作ってから、ズームを35mmの位置にし、その後でファインダーを覗いてみましょう。ズームリングを回しながら微調整するのは撮影者のスペースを奪われた場合です。たとえばそれ以上は壁で下がれない、これ以上よったら海に落ちる、尖った岩のてっぺんに立って撮る、といった時に初めて使う物です。




今回、作例をもとにご紹介した解説はあくまで参考としてお考え下さい。解説とは逆に広角レンズでも特定の被写体に存在感を持たせたり、望遠レンズでも遠近感を出すことは可能です。星空の写真でも特定の星座を狙うなら50mmもありです。今回はあくまで使い分け方に困っている方向けに目安的に書いてみました。

カメラやレンズの買い替えを検討されている方もご参考にしてみて下さい。

ではまた!

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35mmレンズを使ったバイク写真の例

 

いい写真が現場で生み出される☆魅惑のプロセス・見る・感じる・想像・選択

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は写真における基本的な考え方で大変重要なお話に触れてみたいと思います。私たち写真を愛する人にとって、良き作品を生み出すには撮影現場で如何様なプロセスを踏むのが正しいのでしょうか?

今回は写真家が作品を生むまでの撮影現場でのプロセス「見る」「感じる」「想像する」「選択する」の4要素について解説してみたいと思います。3要素?4要素?…バイク乗りならまず思い浮かぶのが「走る」「曲がる」「止まる」でしょうか。バイクの運動性能の基本三大柱ですよね。その他にも教習所で習った「認知」「判断」「操作」、これも懐かしいですね。運転中の基本プロセスですがブレーキ操作して制動が発生するまでの空走距離は時速○○kmなら○○mとか習いましたよね。

企業や事業所ではSTPD(See Think Plan Do)といったマネジメントサイクルもあるようです。見る、考える、計画する、実行する。この4要素はSONYの元役員の方が最初に考案されたそうです。




では写真の場合はどうでしょうか?

EOS6D Mark2

へっ?写真にもそんなモノがあるの?ただ撮るじゃだめ?「電源入れる」「構える」「シャッターボタン押す」???いいえ違います!

「見る」「感じる」「想像する」「選択する」です。

今回はこの4つの写真プロセスをそれぞれ詳細に解説してみたいと思います。何も考えずにただ「撮る」だけだった方は、これを実践するだけで飛躍的に上達できるとお約束できます。

・見る

ここで必要なのは写真家の目です。写真家の目は「今日から私は写真家だぞ」と決意してもすぐに手に入るものではなく、たくさんの写真を撮って経験を積むことで養われていく身体的要素です。

それは撮りたい!と感じる被写体や風景を見つける目でもあり、被写体の特徴をよくとらえる目でもあり、光や影の様子を見極める目でもあります。またポートレートではモデルの繊細な表情から心の状態を察してあげる心の目も必要になってきます。

上の作例では富士山がよく見える、奇岩の小島が印象的、海の紺碧色が美しい。といった事実をきっかけに要素と特徴を把握します。




・感じる

ここで必要なのは豊かな感受性です。まずは作者が感動しないことには伝えたいコトも決まらないのです。作者が感動したもの、心震えた何かを伝えるために、この先で組み立てていくのですが、この感じたことが空っぽでシャッターを切っても事実の記録写真で終わってしまうものです。

豊かな感受性といっても「それ…俺、自信ない」という方もおられると思います。私が思うには照れを捨てるのが最初の一歩かもしれません。本当にいい写真が撮りたいなら、ここは避けて通れない部分なので是非、今日から幼い子供のように何にでも「わ~きれい、素敵~、優しい~!」と感動できるハートの持ち主に生まれ変わりましょう。

上の作例ではとにかく海の青さに心ゆさぶられる何かを感じたので、この海の青さを写真で伝えたいコトと決めました。

・想像する

ここでは現実の情景を見てどんな風に写真にしようかと頭の中で描く絵を想像する力が必要となります。ファインダー(またはモニター)をのぞく前に、海が青いのを印象的にするには画面内の多くの割合を海面にしよう…とか。重要な脇役である富士山をひっぱる意味でも望遠レンズを使うだろうから、このシーンを望遠でどんな風にしようか?といった感じです。

「見る」「感じる」のプロセスを経て決めたことを素敵な写真にするにはどうしようか?またはこのシーンの写真をあの人に見せて、喜んでもらえたらいいな。という想像力の世界です。

・選択する

ここで必要なのは技術や手法といった表現の引き出しです。望遠レンズか、標準か、広角レンズかの選択。構図を練ってカメラポジション、アングルを選択。海の青さが最も魅力的に伝わる露出の選択。フレーミングはどの位の位置でバイクとライダーを切るかの選択。絞りを調整してR1200GSをどこまで明らかに写すのかの選択。

これら写真に関わる経験、知識、センスであらゆる試行錯誤の結果、理想的と言える選択をしていきます。すべての選択が確定したら最後にシャッターボタンです。

またリアリズムやナチュラル派の「感じたままに撮る」という考えの人もここでは「何もしない」を選択したことになります。




いかがでしたか?どのプロセスもたくさんの写真を撮って失敗、成功を繰り返し感覚として身につけていくものばかりとお分かり頂けるかと思います。Howto本や高いお金を払って写真教室に通っても、それを実践しなければ感覚も身に付かないものです。「撮り方」は最後のプロセスである「選択する」で少しだけ出てきますが、撮り方が全てではない…を分かりやすいよう私なりに書いてみました。

まずは目、そして感受性、中間的なステップとして想像力を養っていく。こんな感じでステップアップを目指しては如何でしょうか?今回はこの辺で!!!

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~本日の毎日100ショットスナップ~

RICOH GR APS-C

スナップの場合は「あっと感じたらパッと撮る」の世界なので4要素はやっていても数秒の出来事です。これが割とスポーツ感覚みたいで楽しいんです。

写真のデザイン要素「色マスター」強烈な赤を極めよ!

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、春のツーリングシーズン楽しまれていますか?

つい先日、とある求人広告を見て週4勤務または週3勤務の求人が人気なのを知りました。週3勤務でしかも正社員とかの求人があるんですよね。週3ですと副業があるか家事育児と兼業するかだと思いますが、中にはライフスタイルとの両立という方もおられるでしょうね。

人生の中心に会社を置くような生き方から、多様性ある働き方に変貌していく過渡期と感じました。こういった事を機にプロカメラマンでもなくアマチュアでもなく、永井孝尚さんの提唱する「プロフェッショナルサンデーフォトグラファー」が増えるといいですね。週3勤務でやれれば「サンデー」とは別の呼称が必要かもしれませんが。




さて今回の<中級>ツーリング写真解説では写真デザインのおける重要な要素である色の最も強烈な力をもつ赤色の取り扱いについて書いてみたいと思います。

EOS30D + EF14mmF2.8L 2006年夏 北海道中富良野

写真におけるデザインとは主に線、色、図形、立体感、質感、規則的なパターン、ディティール、シェイプ、光と影などがあります。写真のデザインとはよい写真に必ず必要な最重要項目ではありませんが、写真をみる人が「パッと見た瞬間の印象」と深く関わっているので、デザイン要素を駆使するか使わないかは別として、知識として持っておくと悪いことはないと思います。




そのデザイン要素の中でとりわけ効果の大きいのが色要素ですが、さらに色要素の中でも強烈な効果を発揮するのが赤色です。

上の作品はずいぶん昔の夏の北海道ツーリングでの一コマですが、中富良野町あたりで撮影しました。写真だけ見ると農地に立ち入っているようですが手前側は砂利ダートの道道です。畑に入っている訳ではありませんので。

この写真をみて誰の目にも印象深くみえるのは赤い屋根の廃屋だと思います。廃屋自体の雰囲気よりもとにかく赤い屋根が強烈な存在感を放っているのがお分かり頂けると思います。

赤は他のどの色よりも刺激が強く、見る人を高揚させエネルギー感が満ちています。自然界の風景に多く存在する青、緑、茶色の中にポイントとして入っているだけで存在感が強く目立つのです。また暖色、膨張色、進出色でもあります。




ツーリングシーンで赤い物を見つけたら積極的に使うか、そうでない場合は意図せず赤が入ってしまい悪さした写真にならないよう注意が必要です。

といっても難しいことはありません。赤い被写体をみつけたら特徴を理解した上でしっかり主役として構図してあげる、赤であることを意識して撮れば変な写真にはならないはずです。

今回はこの辺で!!

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 ~本日の毎日100ショットスナップ~

RICOH GR APS-C

通勤途中でGRで撮った1枚です。シャッターを切ろうと思った瞬間は桜に少しだけ光が当たっているのが良いと感じたからでした。しかし撮れた写真を検証してみると画面の多くをシャドウで占めているユニークな構成に、歩行者用信号の赤が強烈に何かを発している不思議なスナップが出来上がりました。瞬間をとらえるスナップは時としてこんな写真になるので本当に愉快だなぁと感じます。

 

絞り開放の裏技☆ツーリング写真での解放の使い方<中級>ツーリング解説

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、突然ですが「ボーっと生きてんじゃねえよ」は見ていますか?あのNHKのチコちゃんに叱られるって番組、面白いですよね。5歳の女の子の設定であの突っ込み。そして素朴な疑問に対して的確な答えを持ち合わせていないゲストとのやり取り。

しかしボーッと生きていても悪い事ばかりではありません。以前も同じことを書きましたが人がひらめく瞬間とはボーっとしている時が多いのは様々な研究で証明されているそうです。

それは散歩している時、お風呂に入っているときなど脳がリラックス状態である時。会社の自席や会議ではいくら考えても全く良いアイデアが浮かばなかったのに、お風呂に入ってリラックスしていたら突如として思いつく、こんな経験ありませんか?

私は写真に関わる新たな撮り方や考え方、このブログに書くネタなど歩いている時によく思いつきます。それからツーリング中に高速道路などを淡々と走っているときも「あっそういう事か」「コレいいアイデアだ!」といったひらめきがあります。

脳のリラックス状態を意図的に作るという意味で、あえてボーッとする時間を作ってみると何か良いことがあるかもしれませんよ。いつも同じような写真ばかり撮ってしまう、という方は撮るときに考えるのではなく、普段の何気ない生活の中に1日10分で良いから「ボーっとしている時間」を作って、そこで写真に関わる新たなアイデアを考えてみては如何でしょう?




さて、今回は<中級>ツーリング写真解説として「絞り開放の裏技」と少々大げさなタイトルを付けてしまいましたが、絞り開放の隠れた使い方をご紹介してみたいと思います。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

<中級>ツーリング写真解説ですので絞りと被写界深度の初歩的なお話は割愛いたします。中級者の方でしたら被写界深度はカメラから被写体が近い程に浅く、離れるほど深くなるのはご存じだと思います。

通常、多くのシーンで絞りを解放するというのはポートレートやバイクの特定の部分をアップしたい場合などに、背景となる部分を大きくボカしたい時に使いますね。今回はそれとは対照的な考え方でピントを合焦させたい範囲という意味での解放の使い方のご紹介です。




上の作例はレンズEF70-200㎜F2.8Lで200㎜で撮りました。R1200GSアドベンチャーが停めてある場所までのカメラディスタンスはおよそ30~40mです。この場合、このレンズの解放F2.8で撮ったら被写界深度はどれくらいでしょうか?…おそらく4~5mあると思います。

この写真の主題は菜の花です。菜の花がたくさん咲いている場所に線路がS字で入っているのが気に入ってここで撮影しました。またそのことが最も魅力的になるよう構図しています。ここで重要なポイントは主題である菜の花(+線路)以外の被写体である小湊鉄道の電車、R1200GSアドベンチャー+ライダーなどの脇役は、素晴らしき脇役として良い仕事をしてもらうため、撮影者が存在感をコントロールしなくてはいけません。

せっかく菜の花、S字の線路に注目して構図したのに電車をドーンと大きく撮ったり、R1200GSアドベンチャーにバッチリピントを合わせてしまえば、どれが主題なのか明らかではなくなり散漫とした欲張り構図の出来上がりになってしまいます。

ここでは離れたカメラディスタンスでF2.8を選択し菜の花のある部分だけに合焦させて撮ってみました。これにより菜の花の咲いているポイントにぴったりと合焦範囲がかかり、かつ電車とR1200GSアドベンチャーはボケて存在感が調整されました。これで写真を観た人の多くは「やっぱり房総は菜の花がいいね」といった具合に関心の対象が菜の花で安定するはずです。




もちろん小湊鉄道の電車もR1200GS+ライダーも重要なんです。わざわざここにバイクを停めて、電車が来るまで長い時間待って…それなのに小さく撮ってボカしちゃうなんて勿体ない!という気持ちはよ~く分かりますが一番大切なコトは何だったか?最初にここで撮ろうと思ったコトをブレずに持っていれば、その他の要素を素晴らしき脇役として構成できるはずです。

撮りたいと思った対象をアレもコレも画面に入れてゴリゴリで撮るのは初心者の時に卒業しましょうね。時に絞り開放を駆使してボケ具合をコントロールして被写体の存在感を調整してあげるのです。それぞれの被写体が映画のキャストだとすると、撮影者は監督です。「俺が主役、いや俺が主役だ!」とみんなが騒いでいるような映画にしないよう裁量してくださいね。

今回はそのための手法の1つとして長いカメラディスタンスでの解放の使い方の一例をご紹介しました。

・主題が最も魅力的に見えるよう被写界深度をコントロールしよう

・被写体まで距離がある場合、絞り開放でも被写界深度は数メートルにおよぶ

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ワンシーンワンカットは勿体ない☆180度違う景色もチェックせよ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、皆さまはセルフイメージという言葉を聞いたことはありますか?セルフイメージとは自分という人間について「自分とはきっとこんな人間である」という自身で抱く自らのイメージのことです。

多くの人は内面にセルフイメージを持っていて、そのセルフイメージの通りの行動や言動をするらしいです。例えば自分は引っ込み思案な人間だというセルフイメージを持っていれば積極的なことはしませんし、社交的な性格だというセルフイメージを持っていればパーティーなどに参加して初対面の人と話するのを楽しんだりするそうです。

これは性格的に本当に得意か苦手なのかは別として、セルフイメージに合わせた行動をとるというのは心理学的な研究で分かっているそうです。行動や言動に限らず自分に似合う服、自分らしい腕時計、自分にぴったりなオートバイなど何かを選ぶときも「自分に○○な…」と考えるときにセルフイメージに合うか合わないかで決めているそうですよ。




カメラを買ったばかり、写真を趣味やライフスタイルとして始めたばかりの方はご自身が写真家であるというセルフイメージが当然ですがまだ無いと思います。「写真家だなんて大げさな」とお思いになるかもしれませんがキャリアを重ねて上達していくと、どこかのポイントでセルフイメージが写真家になる日がやってきます。

私も最初はツーリングのついでに記念写真用でカメラを買いましたが、経験を重ねる上でいつの日か自分は写真家であるというセルフイメージが生まれました。

EOS6D Mark2 EF35mmF2IS

さて、また前置きが長かったですが今回は初級ツーリング写真解説としてシンプルなお話をいってみたいと思います。「おっここはいい感じだ」とバイクを停めて撮影を開始。一通りアングルや構図を試して撮影を終えたあと、すぐにその場所から立ち去っていませんか?もう一度冷静に周囲の状況をよくみて反対側の景色などもチェックしてみましょう。

この写真は南房総の千倉で撮った1枚ですが、この季節に海岸線でよく見かけるハマダイコンの花がキレイに咲いていました。背景となっている部分は漁港でよく見かける古びた倉庫です。ここでハマダイコンの花を前景に入れて1枚、シンプルなツーリングシーンを撮ってみました。

そして周囲にも何か良さそうなものがないか、少し歩いて散策してみました。倉庫の裏側や海の方など、バイクで走っていては気が付くことのできない何かがないか。普段、街中でスナップを撮っている時のような感覚で。




この時は何も見つけることができませんでしたが、ふと自分がさっきまで撮っていた方向、つまりバイクの向こう側から逆の景色に目をやるとハマダイコンの花に倉庫の隙間から光が差し込んでいました。

EOS6D Mark2 EF35mmF2IS

光が差し込んでいる部分と影になっている部分。光と影の織り成す小さな空間です。これを主題に撮ってみました。

ファインダーをのぞきながら思わず「こっちの方がさっきよりイイな」と呟いてしまいました。そう思えるほど光と影のある空間というのは魅力的なものです。ある有名な写真家の方が「我らの獲物はひとしずくの光」とおっしゃっていましたが、こういったシーンに遭遇すると納得できます。

自分がさっきまで一生懸命に撮っていた場所。たった1つの方向にレンズを向けて撮影を終えるのはチャンスを逃しているかもしれません。最初に「ここがイイ」と思った場所は得てしてすぐ近くにも素敵な空間が存在しているものです。これを逃すのは勿体ないですよね。




最初に見つけた景色、被写体を最初のイメージ通りに撮影し終えたら、あせってバイクに乗って走り出すのではなく心に少しのゆとりをもって周囲を散策してみましょう。今回の作例のように思わぬ発見があり当初よりも良い写真になる場合もありますし、なにより急がされるようにバイクで次々と移動を繰り返すよりも、すこしゆったりした気持ちでその場に留まれることは旅を楽しむ意味でもオススメです。

今回はこの辺で!!!

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↓↓↓撮影地↓↓↓

~本日の毎日100ショットスナップ~

上の2枚の作例と同じ場所で撮った写真です。EOS6D Mark2を超ローアングルにし、光へ見上げるように撮ってみました。ちなみにハマダイコンは食べられるらしいですが、おろしなどにすると相当辛いらしいですね。