撮影現場で私がしていること☆その1

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、この記事を書いている2020年4月中旬現在、世界は新型コロナウイルスの騒動で大変なことになっています。医療従事者、官公庁などの関係機関で働く方々、本当に大変だとお察しします。また個人事業主や会社関係も経済的な影響が大きく、こちらも大変だと思います。

事態の収束に向けて我々一個人ができる事は確実にしていきましょう。確か3月の初旬くらいの投稿で「ソロツーリングならウイルスの影響がない…」といった事を書いてしまいましたが、今となってはそれもダメだと思います。不要不急の外出はしない、という政府からのお願いなのですからね。

私自身は仕事に大きな影響はありませんが、テレワークができない仕事なので怖いですが電車通勤を強いられております。なるべく時間をずらして人と間隔をあけ、何にも触れず細心の注意をしております。職場の周りはオリンピック関連施設ばかりなのですが工事関係者や運営関係の人は見当たらず、寂しい風景に様変わりしてしまいました…。

しかしこのような有事を受け、なんとなく人としての生き方を問われているような気もします。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

さて今回は在宅で少しでもツーリング写真のスキルアップにお役に立てれば…と今までと少し違ったアプローチでツーリング写真の解説をしてみたいと思います。題して「ツーリング写真で私がいつもしていること」という事で、私立澤重良がツーリング先でどのように写真を撮っているのかを書いてみたいと思います。

あくまで私の場合ですのでご参考になるか分かりませんが…。まず一番最初に大切なのは写真に対する思いです。写真が好きであること、いい写真に対する憧れ、自分がこの世でバイク旅をした記録、誰かに喜んでもらえたらいいな…という気持ち。これらが写真を撮る原動力です。この原動力はバイクで言うガソリンのように、しっかりと内面に蓄えておかないとカメラや三脚を持って出かけることすら面倒になってしまいます。

原動力には前述のような良質なガソリンを使いましょう。良質ではない原動力の代表選手は凄い写真を撮ってやろう、珍しい風景や被写体で驚かせてやろう、カメラが高性能であるのを自慢しよう。といった具合に「やろう」がつくハンティング精神的なものです。私が過去に通過した過ちなので皆さまはこの沼に足をとられないように。承認欲求は人間の根深い欲望ですがこれに囚われると「憧れのいい写真」は永久に実現不可能です。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

いい写真を撮るための良質なガソリンをたっぷり内面に蓄えたら、それをエネルギーに自分の個性を爆発させる空間を求めて旅立ちましょう。ヘルメットをかぶりエンジンをかけて自宅が遠のくほどに精神状態は日常から解放されていきます。

まずは写真に適した場所探しですがここでの精神状態が大事なのでとにかく焦らないことです。先ほどと同様に「やろう精神」に注意しましょう。素敵な撮影場所を見つけてやろう、誰も知らない凄いところで撮ってやろう…では出来上がった写真はインパクトや美しさだけで空っぽの画像となります。

撮ってやろうではなく受け皿を持ってキャッチする感覚です。バイクに乗って空間を駆け抜けて旅をすれば精神状態はリラックスです。リラックスして楽しい、穏やかという状態は感受性という重要なセンサーの感度が理想的な状態になります。その精神状態を作るのを私はいつも大切にしています。




センサーを理想的な感度に設定したら撮影地は自然と発見できます。見つけ方は何となく、そんな予感がした、意外とこんな所かも、といった具合に極めて曖昧な感覚で見つけるものです。そんな直感で決めた場所にはなぜそう感じたか?なぜそこで足をとめたか?の答えが必ず隠されています。それを解明する作業は次のフェイズとなります。

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L F5.0 1/200 ISO100

まずはいきなりカメラを構えるのではなくリラックスして景色をよく見てよく感じ取りましょう。ここから先はビギナーとベテランで身体的なスキルやイメージ力に差が出てくるものです。まずは目、写真家眼の出番ですが1.被写体や情景の特徴を細かな部分までとらえる 2.どのような光がどのような光量でどのように被写体に当たっているか?を把握する 3.どのような影を作っているか?影の様子を把握する 4.被写体の大きさ、位置関係、背景を含めた全体をジオラマボックスのように3Dにとらえて空間を脳内で測量する。

観察や測量を済ませたら次に大切なこと…そう感動することですね。もともと涙もろい人は有利ですがそうではない人は自分の心をトントンと叩いて眠っていた感受性を起こしてやりましょう。意識してやればきっと誰でも感動できます。




感動しないと写真に気持ちが入らないですからね。焦点距離にしろ露出にしろホワイトバランスにしろ、すべて感動を受けて決定させることです。目の前の事実はあまり関係なくてあくまで作者のハート内に各々のフェイズのマイルストーンがあるのです。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

次のフェイズは脳内に描く空想の写真、写真イメージの想像ですがこれが超絶重要です。しかし写真イメージの描き方をどう説明したら良いでしょうね・・・長くなりそうなので次回に続きます…

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陽の高い逆光の使い方<初級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回の投稿で写真ビギナー向けに露出について解説してみました。その内容は極めて究極のツーリング写真流であり、なかなか他にないアプローチで解説しているかな?と自負しております。

解説に限らず私の書くものは全てそうなのですが決してシンプルではありません。現代の風潮としてシンプルなことは正義であるとされますよね。simple is best  なんて言葉もあります。例えば上司に企画書を提出すると「この企画書はシンプルだね」と言われれば誉め言葉ですし「ちょっと複雑で情報過多だな」と言われれば修正を要求されたと解釈できます。しかしシンプルなことは本当にいい事なのでしょうか?

シンプルな解説や情報などは聞くその人のためにカスタマイズされた例えるなら100ページに簡略化された広辞苑ではないでしょうか?広辞苑は本来は3000ページ以上はあるものですが読む側の「手っ取り早く納得したい」というわがままな要求に合わせたたった100ページの広辞苑。100ページ読んで何もかもを知った気分になれるかもしれませんが、果たしてそれで広辞苑と呼べるでしょうか?




そしてそのシンプル化された情報を大勢の人がネットで見て、皆同じように100の情報だけを持った集団が出来上がります。シンプル化される以前のオリジナルの3000を知識として持っている人が少ないため多様性が失われると思います。

どの教本やWEBサイトも絞りやシャッター速度について分かりやすくシンプルに解説しています。すぐに理解できるので一見して素晴らしいのですが、たった数分読んだだけで明日から撮影現場で応用できるのでしょうか?そんな疑問をいつも持っているので私はシンプルな説明というのをやっておりません。(シンプルに文章にできないだけですが…)

EOS6 mark2

さて、前置きが長かったですが…今回は<初級>ツーリング写真解説として風景写真の基本的なことを書いてみたいと思います。よく写真は光が大事だ、と聞きますよね。光がなぜ大事なのか?その理由をビギナー向けに優しく複雑に解説したいと思います。

上の写真はこの春に撮影した小湊鉄道のツーリング写真です。桜の個性が強烈で電車を脇役に構成する妙案も無かったので電車無しで撮りました。この桜は幹にツタがからまり左右に枝を伸ばした様子がとにかく立派です。強大な生命観をも感じます。

撮影時間は午前9~10時くらいで太陽は真上に近い逆光となるシーンです。恐らく7時くらいにこの場所にくれば強烈な逆光となり桜の存在をまた違った雰囲気で撮影できたと思います。それより早い時間だと背景の山の陰になってしまい、まだ桜には太陽光が当たらないと思います。




陽が高い逆光で撮ることで被写体は各所に輝きが入り、全体にキラキラ感が加わります。R1200GSにもシート、タンク、フェンダーなどの上面にハイライトが入っているのがお分かり頂けると思います。

この比較画像をご覧ください。2枚は同じ日、同じ場所で撮りましたが時間だけが違います。左は午後3時ごろで太陽を背にした順光、右は最初の写真と同じですが午前9時ころに逆光で撮っています。同じ日、同じ場所でも全く印象の違う写真であるとお分かりいただけると思います。

風景は順光で撮ることで色彩が鮮やかに、そして全容を正確に写します。左の順光の写真は桜のピンクや背景の山の緑がきちんと写っています。しかし鮮やかにきちんと撮れたから順光がいいのか?というとそれは違います。順光で被写体にまんべんなく光が当たったことで一見良かったようですが、それは終わりかけの残念な桜であることと背景の山は特別美しくもないという知らなくて良かった事実が明かされたのです。

桜のピンクに執着せず光を受けて輝いている様子を演出に使った方がよっぽど素敵な写真が仕上がります。写らなかった遠景の山は黒バックとして機能しますし残っている花だけが輝くのですから見ようによっては満開のようにも見えます。




これは場所は同じですが別の日に撮りました。8時くらいだと思います。

被写体や風景はどんな光がどのように当たっているかで写り方が変化することを覚えておきましょう。「キレイに鮮やかに撮らねば」「空は青空として写さないと」と、どこかで仕入れた限定的な知識に縛られてはいけません。順光がいい、逆光はダメではなく太陽光の向きが変わることで被写体や情景の印象は変わりますよ…と覚えてくださいね。

今回はこの辺で!!

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何年やってもビギナーな方へ<上達の秘訣>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、緊急事態宣言が発令された有事でありますが在宅でいかがお過ごしでしょうか?これを書いている2020年4月初旬、毎日の暗いニュースでつい暗い気分になってしまいますよね…。ウイルスに対する意識を高く持つことは大切ですが、悪い事ばかりを考えてしまうと疲弊してしまいます。

そろそろこの辺で気分をポジティブに切り替えて自分の好きなことと向き合ってみましょう。こんな時にそんな余裕はない…と思うかもしれませんが、こんな有事だからこそ心に余裕を持つことも大切だと思います。

さて今回は少々エラそうなタイトルを付けてしまいましたが、ずばり「何年やってもビギナーを脱することが出来ない方」と題して初歩的な内容の解説を書いてみたいと思います。

EOS6D Mark2  構図、被写界深度などを複合的にコントロール




写真を趣味にするぞ、ツーリング先で素敵な写真を撮るんだ…とカメラを購入し、教本も買って写真をはじめてみた。しかし何年もやっているのに初心者の域から抜けられない。いつも平凡でパッとしない写真ばかりを撮ってしまう。私の職場や知人にこんな方がけっこうおられます。

話を聞くと色々と知識はつけたのだけど露出や構図がどうもダメ。いざ撮るときに知識を応用できない…こんなお悩みを持っている方が多いようです。この辺を究極のツーリング写真流のアプローチで解説してみたいと思います。

露出については多くのハウツー本で絞りはボケ具合、シャッター速度はブラしたり瞬間にしたりする…といった解説が書いてあると思います。もちろん間違いではなく正しいことですが、その説明だけで多くの方が露出を理解できないのはある重要な部分が抜けているからだと思います。

いま、写真を撮ろうと思っている目の前の風景の光が仮に100だったとします。最初に決めたいことは100の通りに写真にするのか、事実の明るさを無視して50や200で撮るのかを決めましょう。特定の重要な部分を優先して全体は80くらいで撮ろうかな、心に描いた写真イメージが明るいものであれば200や300で撮ろうかな…。このように出来上がる写真の明るさはあなたが決めることです。必ずしも100でなくても良いんです。

写真イメージとは被写体や情景から感動を受けて、では私はこの気持ちを写真にこう表現してみようかな?と想像し脳内に描いた空想の写真です。こんな風に撮りたい!こう撮るぞ!という空想の写真を最初にイメージするのです。これが地味に大事ですので必ず意識してくださいね。

EOS6D Mark2  実際の明るさよりも明るく撮った写真(ハイキー写真)

適正露出で撮るのが正しいのではないの??いいえ、適正露出とはカタログ写真や証明写真など事実を記録する写真では重要ですが、ツーリング写真やバイク写真のように「いい写真」を目指す我々アーティスト(ほんとそうですよ)にとって重要ではありません。適正露出は自分で決めること、とここでは仮に覚えましょう。

カメラは光を集めるだけの無機質な箱で知覚も感動も想像もしません。昔のカメラであろうと最新機種であろうとこれに違いはないです。嘘だ~、最新のカメラはすごいだろう?!という言葉が聞こえてきそうですが、最新機種でもせいぜい動き回る人の瞳をピントが追いかける程度の知能しかありません。景色が美しすぎてカメラがフリーズしたとか、R1200GSが最もカッコよく見えるアングルで撮るカメラとか、モデルに優しくして自然な表情を引き出すカメラとか…聞いた事ないですよね。

ごく当たり前のことですが写真は人間が撮るものです。だからこそ露出はカメラの自動測光(AE)を過信せず、撮影者であるあなたが決めるべきです。これはビギナーの人に「マニュアル露出で撮ろう」と言っているのではなく、最初はAEを使ってもいいからAEの決めた露出に対して補正するなりして「自分の決めた写真の明るさ」をきちんと写真にしようという意味です。

写真イメージの明るさを脳内に想像したら絞りとシャッター速度について考えてみましょう。絞りはボケ具合(逆に言うとピントの合う範囲)の調整。被写体の存在感などを調整する演出に使う表現手法です。シャッター速度は動きのあるシーンで使います。バイクであればスピード感、海であれば岩に砕ける波飛沫の瞬間をとらえる、このように静止画である写真に時間を与える表現手法です。




例えば目の前の景色の光が100だとして、写真イメージを80で撮るぞ!としたとします。絞りとシャッター速度はカメラが景色から集めた光をシェアし合う仲です。背景をボカして被写体の魅力を浮き立たせたいからF5.6でいきましょう!と深度の観点で絞り値を決めたら、一方でシャッター速度は80の明るさの写真を実現させるため「では私は1/125にしますね」といった具合に互いが持ちつ持たれつのコンビなのです。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS 絞り込んでカメラの近くから遠景までピント範囲を深くする

しかし絞りとシャッター速度の両者はいつも円満に会議が終了するとは限りません。時に絞りが「ここでF11の被写界深度を確保したい!」と主張し、一方でシャッター速度が「え~と今、測光したけどF11にすると1/40になっちゃう…困るな、被写体が風で揺れているから最低でも1/250は欲しいんだ」となったときです。太陽光がさんさんと注ぐ晴天下ならこの問題は滅多に出ません。しかし曇天や日没後などで光量が少ない時、F11 1/250ではイメージの写真の明るさに届かない!という場合があるのです。絞りは絞り込んだとき、シャッター速度は早くしたとき、光をカメラ内に取り入れる量は少なくなるのですから。

そこで妥協点としてISO感度の出番です。ISO感度とはカメラの中で光を当てているイメージセンサーの感度のことで、これの電圧を上げて敏感にしてあげれば足りない光量でも明るい写真が出来上がるという理屈です。

じゃ、いつも感度上げておけば? …いいえ、そうもいきません。先ほど妥協点と書きましたがISO感度を無暗に上げると電圧のノイズが画像となり写真のクオリティに影響するからです。機種にもよりますが大まかに言うとISO1000あたりから誰が見ても分かるようなノイズが画像にのってきます。原則、ISO感度は100で撮るものです。そして光が足りない時、夜景や星空の撮影、三脚が使えない、被写体が早い、といった事情が発生した時に光量を補うものと覚えましょう。

EOS6D Mark2  スローシャッターでスピード感を表現(バイクのスピードは制限速度)

いまここで写真を撮るぞ!とカメラを手にした時。目の前の光が50か100か300か?目の前の光が100であれば100の明るさの写真を撮るのか?50や300で撮るのか?実際の明るさを把握したあと、脳内に描く写真イメージの明るさを自分で決めて、そして絞りとシャッター速度の両者に相談してみましょう。




いかがでしたか?これが究極のツーリング写真流の露出の解説です。

①その場所が明るいのか暗いのか?

②明るく撮りたいのか暗く撮りたいのか?

③ボカしたいのかシャープにしたいのか?

④動かしたいのか止めたいのか?

これらは全て撮影者であるあなたに問いかけています。そして「俺は、アタシは、こんな風に撮りたいんだ!」というイメージが明確であれば、どの問いも容易に答えがでるはずです。

ここは〇〇が△△だからF9の1/4000にして□□に表現しよう!といった具合です。決めた露出をカメラに設定するのは簡単ですし説明書にも載っています。

すべては自分がどうしたいのか?の表現手法なので正解探しやカメラのコンピューターに任せるのはやめて自分自身にどうしたいのか?を問いてみましょう。きっと答えが見つかるはずです。

しつこいようですが脳内に描く写真イメージにかかっていますので、想像力を大切に。カメラの画像解像度にこだわる前に写真イメージの解像度を上げましょう。

今回はこの辺で!!

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実はビギナーに優しい望遠レンズの使い方<初級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、写真を見て感動したことありますか?写真をはじめたばかりのビギナーの方は、特に意識して他の人が撮った写真もよく見てみましょう。いろんな写真を見ることで【写真の見方】が分かってきますし、自分はこういうのが好きだ!という好みも見えてきます。

そして感動すること、感動できる豊かな感受性に磨きをかけていきましょうね。パブロピカソは幼い子供こそ最強の芸術家だ、と言ったそうですが人間は大人になるにつれて常識に囲われ、感受性も鈍感化するものです。写真をライフワークとしてやっていくぞ!と決意されたのであれば常識を疑い、子供の頃のような豊かな感受性を取り戻しましょう。

EOS6D Mark2 + EF70-200F2.8L IS




さて今回は<初級>ツーリング写真解説として多くのビギナーが困っている構図について書いてみたいと思います。いつもツーリングで良いと思った場所で写真を撮るけど、なんか平凡で同じような写真ばかりを撮ってしまう…。こんなお悩みはありませんか?

そんなお悩みを解決する一つの方法を考えてみました。題して「感動した1つを望遠レンズで切り取ろう」作戦です。

ビギナーの方が撮ってしまう平凡な写真とは様々な要因がありますが代表的なものとして余計なものがゴチャゴチャ写っている写真です。そしてもう1つは撮り始める前に「何となくここが良いと思ったから」というだけで感動しないで撮っていることです。

上の作例は菜の花の咲く小湊鉄道の風景ですが、この風景を目の当たりにして傾いた太陽光を受けて柔らかく輝く風景(菜の花が咲き乱れる風景)に郷愁感を覚えました。このように何となくではなく何がどう良かったか?はっきりさせるのが最初です。

この撮影場所は画面の外は立派なアパート、その住人の乗用車、幼稚園などがありました。こういった場合で広角レンズを選んでしまうと余計なものが画面内に入ってしまい、本来良いと思った主題がボケてしまうものです。

画面に入れたくない余計なものの代表選手は電線、地面にあるゴミ、ガードレール、派手な色彩の看板や標識、魅力的な物でもメインと相性の悪い色やデザイン…まだまだありますが思いつくだけでコレだけあります。上級者であればこれらを重ね合わせて隠したりボケ具合で調整したりと術を知っていますがビギナーでは難しいですね。

電線やゴミは写さない方がいいのはビギナーの方でも分かっていると思いますが「感動した1つを望遠レンズで切り取ろう作戦」では伝えたい主題以外は全て入れないという事でいってみましょう。




EOS6 mark2

夕陽に染まる港が旅のハイライトとしてカッコいいと思ったらそう撮ればいいのです。近くにあった船やカモメは上手に脇役として調整できないのであれば入れない方がいいです。望遠レンズは遠くの物を引き寄せる効果だけでなく、写せる範囲を狭くできるので余計なモノを入れない、大切な一つをはっきり写すのに都合がいいのですね。

望遠レンズをツーリング写真として使う注意点はまずは撮影スペースの確認です。後ろに下がれる十分な広さがないとバイクを写すツーリング写真として無理が生じます。次に望遠になるほど手ブレの影響が顕著に出ますのでシャッターボタンを半押しした時の露出結果を注視しましょう。例えば焦点距離200mmの望遠を使用している時、シャッター速度1/125とか1/80とか表示したら少し用心した方がいいです。三脚を使うかISO感度を上げるかで対処しましょう。




また撮った後に細部を拡大して微細なブレが出ていないかのチェックもお忘れなく。手ブレだけでなくピントの甘さなども同様ですが、ビギナーのうちはチェックも甘いので意識して撮った画像の確認をしましょうね。

いかがでしたか?ビギナーのための「感動した1つを望遠レンズで切り取ろう作戦」。余計なものを画面外に排除してシンプルな構造にしてしまえば主題が明確な作品の出来あがりです。ベテランは被写体や要素が複数ある複雑なシーンでも最終的に写真を単純化する術を持っているもので、そういったノウハウがあれば24mmや35mmでもシンプルでいい写真が撮れると考えます。

望遠レンズの本来の使い方と少し外れていますが、即効性のあるやり方なのでぜひ試してくださいね。

今回はこの辺で!!

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カメラポジションとカメラアングル<初級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今日で3月も終わりですね。2020年も1/4が経過してしまいました。この記事を書いている時点では2020年東京オリンピックの開催延期、そして新型コロナウイルスの世界的パンデミックに株価の暴落…もう今年はどうなっちゃうんだろうか?という不安の影が拭えない新たな年度のスタートとなりそうです。

さて今回はたまには一般的なカメラ基礎知識のようなものを書いてみようかと思います。バイク写真、ツーリング写真では何かと出番の多いローアングル。でもローアングルの本当の意味ってご存知でしたか?

え~、これがローアングル。カメラが空を見上げるように上に向いたアングルです。別の言い方でアオリとも呼ばれます。

そしてこれがハイアングルです。先ほどとは逆にカメラが地面を向くようなアングルです。俯瞰と呼ぶ場合もあります。




そうです、ローアングルやハイアングルというのはカメラの高さではなく向きの話なんですね。

じゃあ高さは?というとカメラポジションといいます。このように低くセットした状態がローポジションです。

これがハイポジションまたはアイレベル。三脚を選ぶときによく聞く言葉がアイレベルですが目線の高さということですね。

なのでこれはローポジションでローアングルですね。このように地面スレスレに置いた使い方の時、通常の三脚よりもミニ三脚が活躍します。写真はマンフロットのミニ三脚 PIXI EVOです。




以前も何度か同じような解説を書きましたが海岸の夕景などでよく見かける写真がこれです。空や海面に露出を狙うとバイクや地面はほぼ黒になります。そこでアイレベルや中途半端なローアングル、ローポジションで撮れば境界線がバイクを貫通して写真のようになります。これでは撮った本人やバイクに詳しい人でない限り、それがバイクであるという事が分かりにくいです。

先ほどの状態からカメラポジションを極限まで低くしてローアングルで撮った写真がこれです。潰れていた車体の下半分が明らかになりました。この写真のように画面全体に対してバイクを小さく写す場合は特にそれがバイクである事が明確に伝わるよう常に意識しましょう。




つい最近の投稿に書きましたが写真には撮影者の説明範囲と観賞者の想像範囲の二者があります。時にベテランは観賞者の想像や思考の取り分として意図的に説明範囲を控え目にする手法をとりますが、ツーリング写真の場合は「あれはオートバイです」という事実を最低限の説明範囲としましょう。

あなたの撮った作品がどんな傑作になるのかも分かりません。今日撮ったツーリング写真が何かのきっかけで明るみに出て、世界中の芸術家の権威やVIPに発表することになった!という時に肝心の被写体がバイクなのか自転車なのか分からなかったら困るではありませんか。

今回はこの辺で!!

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ビギナーを簡単に脱する一つの手段<初級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ここのところR1200GSの中古車の買い方だけで4連続で投稿してしまいましたので、今回は久しぶりのツーリング写真解説をいってみたいと思います。

久しぶりなので単発で即効性のあるネタを…と思い初級者向けにこんなタイトルにしてみました。いつもツーリングで写真を撮ってくるけど、毎度同じような写真ばかりで上達を実感できない…そんな方向けに「おおっこれならできるかも」と思える具体的な一つの手段です。




ツーリング先で「ここはイイ景色だ~」と思ったところでバイクを停めて一枚パチリ。そして上のような写真になっていないでしょうか?風景の中にバイクがあるだけで工夫も何もない写真です。こういった景色の中に被写体を並べただけの平面的な構図をお子様構図といいます。幼い子供が書く絵のようだからこのように呼ばれます。

芸術的な観点での写真とは正解のないものなので、このお子様構図がダメな訳ではありません。ただビギナーの方は撮り方の引き出しが少なく、写真家眼も写真家脚も出来あがっていないのでお子様構図しか撮れない状況を脱することが出来ないのですね。

EOS6D mark2 + EF135mmF2L F4.5 1/400 ISO100

はい、今回ご紹介するのはこんな写真の撮り方です。最初の写真では被写体(バイク)に対して背景があるだけの写真でした。こちらはバイクとカメラの間にもう1つの被写体、菜の花を入れて前景を作った構図です。

これで前景、被写体、背景で写真の中に3レイヤー作れるので写真に奥行き感が出てきます。これだけでビギナーさんが撮ってしまう平凡な写真とは一線を画す写真の出来あがりです。

「こんなの難しいんじゃないの?」

いいえ、これは簡単です。この時は千葉県市原市にある高滝湖で撮ったのですが、湖岸沿いに桜が咲いている様子と早朝の淡い光が気に入ってここで撮影しました。しかし平凡な構図に何か加えられないか?と腐心した結果、すぐ近くに菜の花が咲いているのを見つけました。この菜の花を前景に挟んで撮っただけなのです。




ポイントはただバイクとカメラの間に何か前景になるものを挟めばいい…という訳ではなく2つの大切なことに挑戦してみてください。

1つめは上下左右に動いて構図を調整すること。前景を作るとバイクとの位置関係が発生します。少しでもカメラの位置を変えるだけで構図が大きく変化するのが分かると思います。前景、バイク、背景の位置関係にしっくりくる美的バランスを探ってみましょう。

2つめは絞りの調整です。ここではじめて一眼レフやマニュアル露出機能のあるカメラをお持ちの方は絞りを調整する意味を知ると思います。前景として作った被写体にピントを合わせるのか?またはボカすのか?ボカすのであればどの程度ボカすか?絞りの設定を解放、F5.6、F11、最小絞りと数パターン試してみましょう。どれがいいかはビギナーの方は撮影現場では分からないので、帰って熟考の末にベスト1枚を選別するのです。

この2つはお子様構図ではあまり関係のなかったことですが、前景をつくることで僅かな違いで写真が変化することが学べると思います。それは誰にでも出来るちょっとしたデザイン感覚でもあります。画面という長方形の四角の中に被写体Aを左下に配置したら被写体Bは右上にすれば美しいバランスになるかな…といった感じです。




直ぐ近くや足元に花でも地面でもいいので前景として使えるものが無いか探してみましょう。何も見当たらなければブーツを履いた自分の脚やヘルメットを持った手でも大丈夫です。

ぜひ次回のツーリングから意識してやってみてくださいね。

今回はこの辺で!!

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ツーリング写真☆ビギナーの失敗事例集

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いよいよ3月ですが今月は東京モーターサイクルショーの開催ですね。個人的にはヤマハのテネレ700とホンダのCT125ハンターカブが興味あります。この両者は市販はほぼ間違いないと思いますのでショーでは市販に限りなく近い仕様で展示となるのでは?と予想しております。が、しかし・・・やっぱり中止になっちゃいましたね~とても残念です。

モーターサイクルショー公式はこちら

さて今回は今まで書いたようで書いていなかった<初級>ツーリング写真解説としてビギナーの失敗事例を箇条書きにし、それぞれ解説してみたいと思います。写真全般というよりツーリング写真、バイク写真の撮影における失敗事例集として私がビギナーだった頃を思い出して書いてみたいと思います。

1.ISO感度の戻し忘れ

多くのカメラは前回の撮影設定を保持したまま電源が切れるようになっています。さあ撮るぞ、と電源を入れても前回の撮影でISO感度を戻し忘れていればそのままなのです。明るいシーンで絞り込む訳でもないのに無意味に高感度のまま…帰宅して画像を確認するとノイズで画質が悪い…。こればかりはソフトでは救済のしようがありません。

撮影が終えた時は自分のデフォルト値というのを決めて、忘れずにカメラをデフォルトにして電源を切りましょう。私の場合は絞り優先モード、F5.6、ISO100、AF、アベレージ測光(ISのレンズはONにしておく)がデフォルトです。撮影が終えたら必ずこの設定にして撤収しています。

2.水平を正しく意識していない

一般的に風景写真を撮る上では水平をしっかりと出すことは基本と言われています。ビギナーの方は水平を出そうと思ったが微妙に傾いてしまった、水平を出さねばと縛られている、そもそも水平なんて意識していない…の3通りがあると思います。

カメラのホットシューに装着する水準器は全く意味がない

そもそも写真において水平を出す目的とは写真に安定感を出すことです。海のある風景だからといって海の水平線を完璧に水平にする必要はありません。カメラを置いている地面に対して完璧な水平を出す必要もありません。例えば場合によっては海の水平線を水平にしたらバイクを停めている地面が斜めになる場合も多々あるのです。

大切なことは被写体の安定感です。少し斜めにすると安定する場合もあるので水準器に頼っていると永久に真の安定を出すことができないのです。

この写真はR1200GSにドシっとした安定感を出すための水平を出しました。しかしもう少しカメラアングルを上にすると海の水平線が画面内に入ってきます。そうするとこの角度では水平線は思いっきり斜めです。それを嫌って海の水平線は画面内に入れませんでした。すなわちこの写真は海の水平線に対しても、カメラを置いている地面に対しても全く水平ではないのです。

たった2本のタイヤにか細いサイドスタンドで自立するバイクという乗り物。バイクとは存在自体が今にも倒れそうで不安定なものなのです。それを写真にするときに風景の安定よりもバイクの安定を優先するべきだと私は考えます。一般的な写真の基本は必ずしもバイク写真、ツーリング写真に適応できるとは限らないので注意しましょうね。




雲台に付いている水準器よりも脚についている水準器の方が三脚自体の水平が確認しやすいです

三脚は必ずしも平らな地面で使うとは限りません。手持ちで探り当てたピンポイントなベストアングル。それを三脚で再現させるためにセットする訳ですが、地面が砂地やぬかるんだ泥、斜面や段差だったり、尖った岩の頂点だったりしたときに、三脚自体が安定して立っているのか良く分からない時があります。そんな時に重宝するのが三脚の水準器です。

三脚の水準器は画面の水平を見るものではなく、三脚が倒れないよう安定させる時に使うもの…と私は解釈しています。

この写真の場合は本当に海の水平線をぴったりと水平にして撮った作例です。注目していただきたいのは地面です。海は水平なのに地面と海の境界線は斜めに入りました。ここで皆さまに質問です。このシチュエーションでカメラのホットシューに水準器を取り付けた場合、その水準器は水平を表示するでしょうか??

答えはNOです。水準器が正しく機能する時は水平を出したいラインに対して真正面に構えた時だけなのです。この場合は斜めなので水準器では水平は出せません。

先ほどの作例と違いこの写真くらいバイクが小さいとバイク自体の安定感よりも風景全体の安定感を優先した方が写真として安定します。この作品の主題は空です。空の土台となる部分が海です。土台とは安定感が大事です。ファインダーを覗きながら感覚で水平を出してください。

そう、水平をしっかり出したい場合は感覚で出すしかありません。

たとえビギナーでもここで感覚を鍛えないとずっとこの先も水準器に頼るようなダサいカメラマンになってしまいます。本当に上達したいと願う人であれば水平は感覚だけでビシッと出せるように訓練しましょう。デススターを破壊する作戦の時にルークスカイウォーカーは照準器を使わずフォースで命中させましたよね?「ルーク、フォースを使え!」とオビワンの声が聞こえたあのシーン。あれと同じですよ。

3.ピントが甘い、ピント位置が悪い

ビギナーにありがちなピントに関わるエラーですが原因の多くはAF(オートフォーカス)を過信していることです。まずは組み立てた構図内でどこにピントを合わせるのか最初に明確に決めましょう。バイクならバイク、遠景の山なら山です。

AFを使うのは悪い事ではありませんがAFを使うのであれば過信するのではなくAFを正しく動作させることを意識しましょう。お勧めのやり方は親指AFを活用することです。画面中央など確実なAFエリアで狙った被写体に向けて親指AFボタンを押し込みます。そのまま本来の構図にカメラを移動してシャッターを切ってみましょう。

AF-ON とあるボタンが通称親指AF

親指AFはキャノンであればAEロックの隣あたりにAF-ONと書かれたボタンがあります。通常操作であるシャッターボタンの半押しはAFとAEの両方を行いますが、親指AFはAFのみなので本来撮りたい方向への露出が狂わずに済むのです。

それからピンボケやピント位置が適切でないエラーとはそもそもチェックが甘いのも原因の1つです。少なくともビギナーの間は撮ったら再生ボタンを押し、被写体を拡大表示してピントが正しくきているか必ず確認しましょうね。




4.手ブレ、被写体ブレで明瞭でない

手ブレはカメラホールドが甘いこと、シャッター速度が手持ち撮影に耐えられないほど遅くなった場合に発生します。前者の場合は上手にシャッターが切れるよう練習するしか他にありません。後者の場合はシャッター速度の下限値を自分で決めて、シャッターが遅くなった場合は注意するよう意識しましょう。

多くのカメラはシャッターボタンを半押ししたときに、ファインダー内で露出を表示します。レンズの焦点距離にもよりますが1/100をきった辺りから特に手ブレに気を付けましょう。手ブレは望遠レンズほど顕著で広角レンズではかなりのスローシャッターでも手持ちでいける場合があります。

手持ちの限界を超えるほどシャッターが遅い場合は、三脚などを使ってカメラを固定します。三脚を使用する場合は忘れずにカメラ(レンズ)の手ブレ補正機能をOFFにすること。カメラのシャッターボタンを操作するのではなくワイヤレスレリーズもしくは2秒セルフタイマーを使ってカメラを揺らさないように配慮しましょうね。

そして被写体が生き物であったり、風で木々ぎ揺れていたりとカメラ側を固定してもブレが解決しない状況ではISO感度を上げるか絞りを開いて対処します。

ビギナーにありがちなのは微細なブレの見落としです。撮った画像をただ再生するだけでは良く確認できない微細なブレです。これはピントの時と同様にきちんと拡大表示させて精度よくチェックしましょうね。

5.バイクと風景の割合を2等分した

以前に究極のツーリング写真で何度も解説したことですが、ビギナーさんがついやってしまう平凡なツーリング写真とは愛車と風景(または何かの被写体)の二者の存在感を二等分した構図です。

バイクと船の存在感が等分されている

このように撮るとたちまち主題がボヤけてしまい陳腐な写真の出来あがりです。バイクが主役か風景が主体かどちらか一方が主役であると、誰が見ても明確に分かるよう構図を作りましょう。

もし、どうしても等分してしまうのであれば、もう1つ被写体を探してみてください。3つ揃えば3等分で撮ってOKです。不思議なことに2つを2等分は美的バランスが崩れますが3つを3等分なら成立するのです。5つもOKです。

風景が主体でバイクが副題となるツーリングシーン

ここではビギナーの方向けに2等分は悪ですと書きましたが、何か理由があって意図的に2等分であれば成立します。双子の赤ちゃんとか逆さ富士とかシンメトリーであることを主張するのに2等分はよく使われます。




6.絞り開放でバイクがミニチュア化

一眼レフカメラを買ったばかりの人は背景がボケるのが嬉しくて絞りを解放にしてばかり…。背景がキレイにボケるのが一眼レフの良いところだ~と間違って覚えてしまうと、被写界深度で表現する意味を学ばないままです。

斜めに停めたバイクのヘッドライトにピントを合わせ50mmレンズでカメラディスタンス3mとします。この場合、例えばF1.8だと被写界深度は30cm程度とかなり浅いです。つまりタンク位から後ろはもうボケてしまうのですね。このように撮るとバイクのプラモデルをジオラマに置いてマクロ撮影したような写真が出来上がります。

何でもかんでも解放で撮ってしまうと愛車がミニチュアのようになるので気を付けましょう。何でも解放…は一眼レフを買った最初の1か月で卒業するように。

7.標識や電柱がバイクに串刺し

これも少し前に究極のツーリング写真で解説しましたが、一般に最悪の構図と呼ばれる串刺し構図です。

電柱、標識、街灯、SNSでよく見かけるのは風力発電の風車。これら棒状のものが被写体の中心を矢のように射抜いている構図は本当に最悪だと思います。バイクならまだ良いですが人物だと不吉な写真の出来あがりです。少しバイクをずらすか、カメラ位置をずらすだけで簡単に解決する問題です。

もし何らかの理由で串刺しが避けられない場合は、せめてど真ん中ではなく1/3単位でずらしてみましょう。これだけで被害は激減します。

棒状の物に限らず建物の境界など写真になったときに線になるものも同様なので気を付けましょうね。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

今回はビギナーの方向けに失敗事例という意味で書いてみました。ここで書いたような失敗事例は何か特別な意図があって敢えてやったという事ならOKです。ベテランならわざと手ブレさせて抽象的に表現したり、わざと水平を甘くして不安定感を表現したり、といった具合にセオリーを壊すのは常套手段です。

このようにルールや正解が無いのが写真の楽しさでもあります。しかし「知っているけど無視したよ」と「知らなかったから出来なかった」は似て非なる両者です。まずは手ブレしない、水平を感覚で正確に出すといった基本を出来るように練習してみましょう。もちろん失敗もたくさん撮ってしまいます。そこで失敗を検証すること、次の撮影で前回の失敗を思い出すことも大事だと思います。

このシリーズは今後も機会をみて書いてみたいと思います。

ビギナーの失敗事例集のお話でした!

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<初級>ツーリング写真☆基礎的な写真知識 コントラスト編

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は<初級>ツーリング写真解説として基礎的なことを解説してみたいと思います。…と本題に入る前にこの写真を見てください。

これ、串刺し構図といいます。被写体の中心に直線状の物が矢のように突き刺さっている構図です。一般的に最悪の構図と言われる悪い構図の代表選手です。

上の写真はまだバイクなので良いですが、これが人物だと縁起でもない写真の出来あがりです。撮られたモデルさんも決して嬉しくはないと思います。

SNSなどで標識のポールや樹木などがバイクの真ん中を射抜いている構図は割と見かけます。垂直に立つ棒状のものに限らず建物の境界など写真になったときに「線」になるものは串刺し構図の材料になるので気を付けましょうね。




もしどうしても垂直線を避けられない場合はせめて中心を抜かないよう1/3単位の位置でずらすと被害は劇的に軽減されます。

刺さらないようアングルで調整

これは千葉市のランドマークである千葉ポートタワーです。左はポートタワーが見事にR1200GSに突き刺さっています。これはマズいと思ってアングルを高くし、刺さっていた物を抜いたのが右側です。しかし写真全体として考えると左の方がバイクがカッコよく見えるアングルですし、地面に入った影も魅力的ですね。両者とも問題をかかえた写真でフィニッシュに至っていません。この撮影シーンでの完成写真は後日ご紹介します。

RICOH GR

一方でこんな写真もあります。先日も書きましたが私はこの1年でRoad trip photo なるジャンルをバイク写真の中に定義して、新しい写真に挑戦するつもりです。それを試した1枚がこれです。構図やら露出やら写真の構造を感じさせないシンプルな1枚で何かを訴える…そんな写真です。しかしこの写真、よく見るとR1200GSに電柱が突き刺さった串刺し構図です。

しかしこの場合は「撮り方なんて〇〇くらえだ!」という”撮り方”なので敢えての串刺し構図を放置です。このように作風に合わせて何をやろうが作者の自由。写真に絶対といえるルールなんてないものです。面白いですね。




さて、前置きの方が長くなってしまいましたが今回は<初級>ツーリング写真の解説としてコントラストについて優しく解説してみたいと思います。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS F11 1/125

コントラストとは本当によく聞く単語ですよね。簡単に言ってしまうと写真の中で明るい部分と暗い部分の差の大きさという意味です。ツーリング写真のような屋外での風景写真の場合は主な光源は太陽光な訳ですが、太陽がしっかりと出ている時に撮る写真でコントラストを得ることができます。

上の作品のように夕陽に向かって逆光で撮ることで、強烈な太陽光の部分と、それが当たった被写体の影の部分で明暗差が大きく、結果ドラマチックで印象的な写真が仕上がります。

こういった場合でカメラの評価測光は多くの場合で正しく機能しません(撮影者がこう撮りたい、というイメージとは違った露出になる)。露出補正やマニュアル露出でイメージに近づけるようコントロールしましょう。




EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

コントラストは無いよりはあったほうがいい…と一般に言われているようですが、そのように覚えるのは間違いです。この作品は先ほどとは逆にコントラスに乏しい写真、フラットな写真といいます。曇天や雨天時など天気の悪い時に撮れる写真ですね。フラットな表現は明暗差がない代わりに中間階調が豊かになりふんわりとソフトな印象の写真になります。

一面に咲くコスモスのお花を女性的に表現したり、霧多布岬のように霧に包まれたツーリングシーンなどでよく似合うのがフラットな表現です。

こちらも同様にカメラの評価測光ではイメージ通りの露出が得られないことが多いので積極的に露出補正をしてみましょう。

カメラの設定やレタッチのソフトでもコントラストの調整機能がありますが、コントラストが強すぎてドギつい場合やフラットすぎて印象に欠ける場合などに微調整してみましょう。やり過ぎると中間階調など失われるものも多いので慎重に。

ツーリング写真の基礎的な知識として「コントラスト」覚えておきましょうね。

今回はこの辺で!!

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構図を作れる「足」を手に入れよう☆写真ビギナーの最初の一歩

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、先日あのキヤノンから新製品として面白いカメラが発売されたのですがご存じでしょうか?

これです。INSPIC RECというカラビナ型のデジタルカメラです。最初に広告を見た時に「なんでカラビナ…?」と思いましたが、よく考えると私が愛用しているJBL CLIPというBluetoothスピーカーも同様にカラビナになっていて、買う時に何となくソレが良いと思って買ったのを思い出しました。なんかこう…カラビナって不思議なもので身に着けて出かけたくなるんですよね。

そういったウェアラブルというコンセプトの製品のようです。写真とはいつでもカメラを持ち歩いて「アッと思った瞬間にパッと撮るのが面白いですよ」という投稿をだいぶ以前に書きましたが、それをやるには理想的と言えそうです。画角は25.4mmという事なので思いっきり被写体と距離を詰めて撮れそうですね。だってカメラに寄られるよりもカラビナが寄ってきた方が撮られる方は楽しいではありませんか。

このINSPIC REC、面白いのはディスプレイが無い事で、どんな写真になっているかは後のお楽しみ!という何だかフィルム時代を思い出す写真の楽しみ方だな、と感じました。メーカーもスマホに市場を奪われまいと色々と考えてきますね。




さて今回は久しぶりに原点回帰しまして<初級>ツーリング写真解説として超初歩的な内容をやさしく解説してみたいと思います。

ここで撮りたい!と思ってバイクを停めたその場所で、いざカメラを風景やバイクの方へ向けてみたけど、最初に思い描いたような写真にできない… 自分は構図がうまく作れない、アングルを探るのが苦手だ…そんなお悩みをお持ちではないでしょうか?

その原因はカメラの操作方法やレンズの応用方法などではなく単純に足がよく動いていないだけ、ということはないでしょうか?ビギナーの方は「さて撮るぞ」といきなりカメラを構えてしまうものですが、まず最初に風景や被写体をよく見てどんな写真にしたいか頭の中で想像の写真を1枚作ってみましょう。

それは最初の頃は難しいかもしれませんが、少なくとも風景の中のバイクなのかバイクの背景が風景なのかの違いくらいはハッキリと区別できるように意識してみましょうね。

そしてそのイメージが大まかに固まったらファインダー(またはモニター)をみて今選択している焦点距離(広角か望遠か標準か)で目の前の様子がどんな風になるのか確認してみましょう。最初の頃は広角も望遠も具体的にどう使い分けてよいのか応用方法が分からないものです。まずは大まかに広角は風景の広がり感で吸い込まれるような写真が出来上がる、標準は写真を見た人がその場所にいるような臨場感を与える、望遠は特定の被写体や風景に存在感を持たせる圧縮感ある写真、と3つに分けて考えてみましょう。




例えば「よしここは風景を主体にしたいから35mm広角でいこう」と決めたら動くことを強く意識して被写体の大きさや位置関係、背景や地面や空の範囲などの調整に取り掛かりましょう。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F9 1/200 ISO100

ビギナーの方でも右に左にであれば少しは動いているものです。しかし大抵の場合は左右方向の他には動くことができず【前に後ろに】 と 【低くと高く】を試していない場合が多いです。前に出れば被写体が魅力的になり、低くすれば空の割合が増え、高くすれば道路や砂浜など地面サイドの割合が増えます。

特に広角レンズと標準レンズを選択した場合は前に…は重要で被写体の魅力を決定付けるためグッと寄る、はとても大切な基本動作と覚えましょう。むかしから写真は一歩前へ!なんてよく言ったものですが現代でもそれは同じなのです。

上の作品は海に浮かぶ不気味な廃船を主題にしたツーリング写真です。特に船首部分の腐食具合と曲がった手すりがその不気味な被写体を最も崇高に見せている部分と感じたので、これをメインに構成するよう縦構図を選択し左右に動いて画面の中心に堂々と配置させました。

カメラの高さは被写体の雰囲気とは真逆の爽やかな青空に注目し、空の割合を高さで調整しました。廃船の不気味さを空の爽やかさで中和するよう裁量したのです。そして最後に重要なのが被写体の魅力、質感の表現として船首部にグッと一歩寄ってシャッターを切ったのです。




ズームレンズで大きくするのとグッと一歩寄るは何が違うの?ズームで調整すればいいんじゃない?と多くの方が疑問を抱くと思います。こういった場合にズーム機能で被写体を寄せるのは特別な事情がある場合を除いてやってはいけません。寄ると寄せるの違いはスペースの関係で別の機会に解説しますが、いちど最初に35mmでいこう!と決めたのなら、そこは変えずに足で動くのです。ズームを悪戯にいじってしまうと当初のイメージが崩壊して、撮りたいと思った写真を見失い範囲や大きさの調整作業でシャッターを切ってしまうのです。

左右はもちろん、寄って離れて、しゃがんで登って。ズームはやたらグルグル回さない。いちど最初に決めた焦点距離は固定にして、とにかく足で動く。

 ~ビギナーの為の構図&アングル まとめ~

・いきなり撮るのではなく、まずはどんな写真にするか頭の中でイメージ

・イメージを実現するための焦点距離を先に決めよう

・被写体の位置関係や空などの割合など、足で動いてさぐろう

・被写体に一歩、グッと寄ろう。ズームをむやみに操作しない

私がここで書いたことを信じて実践していただければ、きっとレベルアップできると思いますよ。まずは撮影現場で意識してみてくださいね。

今回はこの辺で!!!

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ツーリング写真は天候、季節、時間帯…が命☆

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、如何な年の始まりをお過ごしでしょうか?最近思うのですが写真にしろお仕事にしろ他の何かにしろ、私たち現代人は無意識下に誰かが確立した手法を真似することに縛られ過ぎではないだろうか…と思うのです。

まったくの白紙状態から誰もやったことのない手法を考えて生み出す能力。これって大切なんだけど失いつつあるように思えませんか?その背景にはインターネットがあって何でも簡単に情報が入手できる現代。これって便利なのは間違いありませんが考える前にググる癖がついていないでしょうか。または自分で考えるべきものと他者の情報を参考にすべきものの分別がつかず、手当たり次第にネットで情報を得ていないでしょうか。

その結果、さくらのレビュアーに翻弄されたり皆が撮っている撮影スポットに「自分もそこに行かなくてはいけない」という気持ちに駆られたり。自分が本来望むものは他者ではなく自分自身で考えないと導き出せない…この事を忘れてしまわないよう気を付けたいですね。

自分が撮りたい写真は何なのか、どんなオートバイを自分の愛車に選ぶか、どこへツーリングに行くか、どのようなスタイルで旅をするのか…こういった事は自分で考えて決めたいですね。ごく当たり前のことのようですが情報が飽和している昨今では改めて意識したいことであります。




さて今回は<初級>ツーリング写真解説としてシンプルなお話をいってみたいと思います。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

こちらの作品をご覧ください。千葉県市原市の人気ローカル鉄道 小湊鉄道です。そのとある里山風景でのツーリング写真です。特徴的な存在の木は桜で幹に絡んだツタの様子がフェラーリの跳ね馬に似ているので「跳ね馬桜」と勝手に名付けました。

いつもツーリングに出かけて写真を撮ってくるけど、なんとなく平凡で同じような写真を撮ってしまう…こんなお悩みをお持ちではありませんか?それっていつも同じような時間に出かけて同じような時間に帰る、またはお天気の良い日だけツーリングに行っているのが原因かもしれません。

ツーリング写真の多くは基本は風景写真がベースなので時間帯、天候、季節などが大きく写真の出来栄えに関係してきます。そして多くの場合、良い天気でポカポカ暖かいといった「お出かけ日和」なタイミングは良い写真が撮れないという何とも悲しい矛盾があるのをご存じでしょうか?




早朝の朝焼けや黄昏時の夕空はもちろんのこと、季節の変わり目や天気予報で「雨のち晴れ」といった不安的な天気の時、素晴らしい写真が撮れる条件がそろうものです。そうです、みんなが出かける行楽日和な天気、みんなが普通に出かける時間帯ではあまりいい写真が撮れないのです。

上の写真は朝のニュースで千葉県内は濃霧注意報が出ていました。この日の濃霧の正体は前夜から降った雨が翌朝の太陽光で温められて発生した靄ですが、出発の時は本当に牛乳の中を走るような視界不良でした。普通なら危険なので少し晴れるまで出発時間を遅らせると思います。しかし私はドラマチックな光景に出会える淡い期待を胸に出発しました。

想像していた通り、市原市を走るころには霧は晴れはじめ、辺りの景色は一変しました。朝の太陽光は地表付近の水分に反射、屈折、分散などの反応を起こし風景を幻想的に変えてくれます。霧がちょうど晴れた瞬間、直後であるからこその景色です。

作品の主題は後光が差し込む中の跳ね馬桜に他ならないですが、主要な被写体は跳ね馬桜、小湊鉄道のキハ200、BMW R1200GSの3つが存在します。以前も何度か解説しましたが奇数とは不思議な魔力があるものです。2つある被写体の存在感を2等分で撮れば美的バランスが崩れますが、3つある被写体を3等分するとバランスが成立するから本当に不思議です。この場合はR1200GSの大きさ(存在感)に合わせてキハ200の位置を決め3者の存在感を等分してみました。

この写真で最も良いのは濃霧が晴れる直前のタイミングをものにした事で光の存在が際立っていることです。不安定な天気かつ冬でも早い時間に出発したことで出会えた景色と言えます。




自然の美しさを感じ取れるツーリング写真を実現するには1.時間帯 2.天候 3.季節 の3つを意識して撮ってみてはいかがでしょうか。

今回はこの辺で!!

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