ツーリング写真の魅せ方シリーズ☆第3回<シャッター速度で魅せる>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今日から9月ですが秋のツーリングの予定は立てられましたか?ツーリング先で素敵なバイク写真を撮るのが楽しみな季節ですね。紅葉で色づく山々やウロコ雲の広がる夕空など、想像するだけで心躍りますね。

さて前回まででツーリング写真の魅せ方シリーズを解説してきましたが、第1回が露出で魅せる、第2回が被写界深度で魅せる、ときたので3回目の今回は<シャッター速度で魅せる>を書いてみたいと思います。

写真ビギナーの方にとって露出、絞り、シャッター速度…これらカメラ用語でよく出てくるワードがやたら難解に聞こえるものです。それが何なのかは世にあるHowto本やネットにも情報は溢れていますが、いざ自分が撮る写真に応用できない人は多いと思います。

究極のツーリング写真ではバイク写真、ツーリング写真の作例を使ってどのようなシーンでその撮り方を使うのか?を具体的に解説しております。

・スローシャッター

EOS6D Mark2

シャッター速度は露出でつまずいているビギナーにとって絞りに比べれば優しい内容だと思います。その名の通り「シャッターが開いていた時間」のことでシャッターボタンを押したときのカシャという音でもその時間を感じとることができます。

普通はカシャっという音が聞こえてきますがシャッター速度を遅く設定するとカ・・・シャとなります。もしカメラを手持ちで撮ったのであればブレブレの写真の出来あがり…誰でもそんな経験があると思います。

絞りの時も同じように説明しましたが露出の観点(出来上がる写真の明るさ)ではシャッター速度が早ければ暗い写真、遅ければ明るい写真となります。先ほどのカ・・・シャ→ブレブレ写真の完成、は暗い場所で露出をカメラに任せた結果、または深い被写界深度を求めて絞り込んだ場合などによく起こることです。

実際の撮影シーンでシャッター速度を意識するシーンとは作品に時間、動き、スピード感を与えたい時です。例えばスローシャッターに設定すれば上の作例のように景色は流れてスピード感が表現されているのがお分かりいただけると思います。

この写真のシーンをもしシャッター速度を意識しないで平凡な設定で撮れば、ここまで「駆け抜けている感」は表現されません。事前に緑の森を疾風のごとき駆け抜けるイメージを描いた結果、スローシャッターを選択したのですね。




・流し撮りについて

シャッター速度 1/15

スポーツシーンや走り去るオートバイを撮るときなどに「流し撮り」と呼ばれる表現手法があります。シャッター速度を遅く設定し、カメラは動く被写体を追従しながら連写モードなどで撮る方法です。

よく写真テクニックという言葉を耳にしますが私は個人的に写真テクニックという言い方が好きではありません。しかし流し撮りについては写真テクニックという言い方が相応しいなと思えます。それくらい技能的な手法であり事前に練習を重ねて習得しておかないと成功は難しいです。

・高速シャッター

EOS6D mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

これは先ほどの作例とは逆に早いシャッター速度で撮った写真です。岩に砕ける波の飛沫が一粒一粒の玉となってその刹那を捉えました。シャッター速度で魅せるやり方はスピード感を与える一方で「瞬間」を表現することもできます。

ここでワンポイント。上で紹介したような作例による解説は世に溢れているので既にご存知の方も多いと思います。大切なことは被写体の特徴をうけて認識したことを表現手法に結び付ける発想力です。この場合は岩に砕ける波の飛沫をよく注視し「あの様子を高速でシャッターでとらえたら、きっとユニークなものができるぞ」と思ったので高速シャッターで撮りました。結果、飛沫はまるでドラゴンか鶴のような姿となり本当にユニークな写真が撮れたなと自分では思っております。

ちなみにこの写真はバイク、波の飛沫、遠景の船と3レイヤーの構成で被写界深度も意識しなければいけなかったので、ピントピーク位置を波の場所を含めた少々奥にマニュアルフォーカスで合わせています。ほぼ無限遠ですけどね。




・エキサイティングな設定とブレについて

RICOH GR APS-C シャッター速度 1/8

ブレ写真といえば誰でも失敗写真をイメージすると思います。ブレにはカメラブレと被写体ブレの2つがあって詳しくはまた別の機会に書いてみたいと思います。ここではシャッター速度とブレは関係しているので少しだけ触れておきます。

シャッター速度が遅くなると手ブレ写真になるリスクが高まることは既にご存知の方も多いと思います。失敗写真となるブレを防ぐには三脚を使用する、ISO感度を上げる、絞りを開いてシャッター速度を落とさない…などがあります。一般的にブレたら失敗写真…とされていますが、決めつけてしまうと表現の幅に制限が出てしまうので気を付けましょう。

上の作品では大胆に流した風景の中に疾走するカワサキW650。その様子はまるで風景の中に吸い込まれるような表現としています。ここで注目していただきたいポイントは縦にカメラブレしていることです。本来であればブレてほしくないW650、私のバイクのテール部分ですが、これに縦ブレが入ったことで作品に一気に緊張感が加わりました。

このようにカメラブレが必ずしもダメな訳ではなく、時として演出に役立つ場合もあるものです。ルールのようなものに縛られるのではなく柔軟にとらえましょう。




それとシャッター速度の話と少々脱線しますが、この作品は1/8と大胆すぎるほどのスローシャッターに設定しました。普通、このくらいのシーンなら1/40だろうとかベテランほど数値を思い浮かべますが、それって平凡写真を生んでしまう要因のひとつでもあります。簡単にいってしまうとアホみたいな設定も試してみようぜ!と言うことです。

自分で考える、自分独自の発想、自分が好きなようにやる…これが写真って本当に楽しいなと思えるポイントです。だから皆さまもセオリーに縛られずエキサイティングな設定を試してみてくださいね。この楽しさを一度でも味わえば誰かが撮った写真の撮影データを知りたがっていたのが馬鹿らしく思えてきますよ。

ツーリング写真の魅せ方シリーズ、まだまだ続きます。

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ツーリング写真の魅せ方シリーズ☆第2回<被写界深度で魅せる>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回の投稿から写真ビギナーの方を対象にツーリング写真の魅せ方シリーズというの書いております。前回の第一回目は<露出で魅せる>を書いてみました。

露出とは出来上がる写真の明るさのこと。露出を決めるには撮影者のイメージ(こう撮りたいと想像すること)の写真が大事であること。必ずしも実際の明るさを再現する必要はない…といった事を解説してみました。

さて、第二回目の今回は露出繋がりで<被写界深度で魅せる>を解説してみたいと思います。露出繋がりで…と書いたのは被写界深度を調整する絞り機能とは露出を決めるための機能でもあるからです。




EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

絞りとは写真の世界ではよく耳にするワードですが写真ビギナーの方にとっては理解しにくい最初の難関ですよね。簡単に言ってしまうとレンズの中にある穴ポコのことで、穴を大きくしたり小さくしたり調整できる機械的な機能です。

露出の観点でみると穴を大きくする(絞りを開く)と光はたくさん取り入れられるので明るい写真に、逆に小さくする(絞りを絞る)と光は少しで暗い写真になります。

絞りには明るさの量を調整することとは別に、もう1つ重要な役割があります。それが被写界深度です。被写界深度とはカメラから見て奥行方向にピントが合う範囲を意味します。ピントが合っていない部分はボケるので、逆に言うとボケ具合の調整でもあります。

被写界深度の調整はどのようなシチュエーションで使うのか?というと特定の被写体(主に作品の主題となるもの)を浮き立たせるように見せる表現、または手前から遠景までシャープにすることで視覚的遠近感を狙うなどの表現手法として使います。

絞りを絞ると被写界深度は深く、逆に開くと被写界深度は浅くなって背景や前景はボケて写るようになります。女性モデルや子供さんの写真なんかでは絞りを開いて背景をボカすのが定番ですよね。

上の写真は北海道ツーリングで道北の稚咲内漁港から見た利尻富士の風景です。前景として赤い船を入れて望遠レンズで利尻富士を大きく引き寄せました。このようにバイクとカメラの間に別の被写体を入れて3レイヤー以上の構図を作った時、カメラに近い物ほどボケやすくなります。そして望遠レンズほどそれは顕著になります。

この場合は完全なパンフォーカス(全ての部分にピントが合っている表現)に近い深い深度を作って手前の船を表現したかったので絞り込んで撮ってみました。




EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

こちらはシチュエーションとしては先ほどの作例によく似ていますが絞りを開いた作例です。合焦点は遠景(富士山、コンテナ船、鳶)としてマニュアルフォーカスで無限遠に設定していますが、手前にあるR1200GS-ADVENTURE+ライダーについては存在感を落とす目的でボカしています。またボカしたことによる副産物として玉ボケと呼ばれるハイライトが美しく入りました。

絞りを開くのはこのように富士山とバイク、どちらが主役なのかを明確にするのに使える表現手法とも言えます。バイクをボカしたからこそ富士山などの遠景が美しく浮き立って見えるのですね。SNSなどでよく見かける平凡なツーリング写真とは富士山もバイクも存在感が等分されていて主題が明確化されていないものが多いと感じます。作品に意味を持たせ表現ができるか?できないか?正に明暗が分かれるポイントですね。

EOS6 mark2 + EF35mmF2 IS

もちろん絞りを開けばボケを得るだけでなくたくさんの光をカメラ内に取り込むことが出来ます。このような星景写真や夜景など、そもそも場の光が僅かしかないシーンにおいては絞り開放を選ぶのが一般的です。この場合、解放だけではまだまだ光量が不足するのでシャッターもスローシャッターにしISO感度も上げて撮っています。

絞り、シャッター速度、ISO感度の関係性についてはまた別の機会に詳細に解説いたします。




絞りを開いて背景をボカすのは一眼レフをはじめて買った人が誰でもやることですが、いつまでもボカしてばかりいないで深度を意識して表現してみましょう。

さて、ここまでの解説で気が付いた方も多いと思いますが解説の中で「〇〇だから△△した」という表現が度々出てきました。富士山の美しさを浮き立たせたいから絞りを開いて手前のバイクをボカした。紫陽花に当たる光の様子を表現したいからローキーな露出を選んだ。このように写真に意味を持たせるとは被写体や情景の特徴を受けて作者が感じたコトを何らかの表現手段に落とし込むことなのですね。

だから撮り方だけをいくら覚えても、その景色や被写体に作者の心が動かされていなければ具体的に何をしてよいのか途方に暮れてしまうものです。そこで惰性的にシャッターを切ればたちまち陳腐な写真を生んでしまいます。いくらカメラの性能がよくて高画質でもこれではダメです。音程やリズム感は抜群でも心がこもっていない歌は聞く人を感動させることはできませんよね。

まずは子供のように純粋に感動できる心の持ち主になりましょう。

まだまだ続きます。

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ツーリング写真の魅せ方シリーズ☆第1回<露出で魅せる>

究極のツーリング写真 tourig-photography.com 読者の皆さま、当ブログは「ツーリング写真」という新たな写真カテゴリーを世に認知させるために活動しているバイク写真専門ブログでございます。

間もなくサイト開設から3年になりますが、ここで初心に帰ってバイク写真、ツーリング写真の魅せ方シリーズと題して様々ある写真の表現手法について、作例をもとに解説してみたいと思います。




今回は第一弾で「露出で魅せる」でございます。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2L IS

ビギナーの方も多くいらっしゃると思うので初歩的なことから書いてみます。写真における露出とは簡単に言ってしまえば出来上がる写真の明るさを意味します。カメラの中は真っ暗な箱になっていて通常時は外部の光は遮断されています。それがシャッターを切った瞬間だけレンズを通してセンサー(またはフィルム)に露光する仕組みになっています。

レンズから取り入れた外の光がたくさん入れば明るい写真、少しであれば暗い写真です。その光量の調整は主に2つの手段があって1つは絞り、2つ目はシャッター速度です。それぞれの役割はまた別の機会に解説しますが、両者は撮影者がカメラを向けているその風景に在る限られた光量をシェアし合う仲です。

ここでワンポイント。露出を決めるにはどうしたら良いでしょうか?ひとつはカメラにお任せすること。2つ目は撮影者が決める。3つ目はカメラが決めた露出に対して撮影者が補正する、この3つがあります。

正しい露出を得ることを「適正露出」などと呼びますが適正露出とは例えば証明写真や図鑑などに使用する事実を記録する写真によく使われる用語です。ここでは事実は必ずしも再現しなくても良いARTと理解して適正露出とは自分の脳内で描いたイメージ写真の明るさの再現とひとまず理解しましょう。




そうと決まれば大事なのは「こんな風に撮りたいぞ」と事前に脳内に描くイメージ写真を想像することです。ここでぜひ覚えていただきたいのが実際の明るさをそのまま再現する必要は必ずしもないという事です。上の作例では紫陽花の花の魅力を際立たせるために実際の様子よりは暗めの露出設定をしています。紫陽花の魅力をが伝わるにはどのような露出にするか?緑の部分にハイライト(光が当たっている部分)が存在していたので、その部分が白くとんだりしないよう光の様子を表現するにはどうしたら良いだろう?そんな想いでこのような露出を選んでいます。

もちろんこの場合、AE(カメラにお任せした露出)ではこのような明るさにはなりません。AEは画面全体を平均的に(その他にも局所的など設定変更はできますが)測光した結果、一般的に写真の明るさとはこうでしょ!という数値を出すだけです。撮影者がこう撮りたい!という願望を叶える機能ではないのですね。

イメージなくしてこのような写真は生まれないと思います。くどいようですが事前に作るイメージで先に露出(撮りたい写真の明るさ)を決めてしまうこと。見せたくない部分があればそれはシャドウに包み、主題が最も魅力的に見える明るさを求めること。あるいは逆にハイキー(意図的に明るく撮った写真)に飛ばして抽象的な表現をしたりと被写体や自分のイメージに合わせて出来上がる写真の明るさを事前に想像してみましょう。

このように撮影者の意図に合わせて表現する手段のひとつが「露出で魅せる」やり方です。実際の様子(明るさ)を再現することは間違いではありませんが、それに縛られていてはARTは成立しないと思います。

魅せ方シリーズ、まだまだ続きます!!!




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ツーリング写真の構図のヒント☆シンプルに寄ること

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、まだまだ残暑が厳しい毎日ですね。ツーリングに行く際は感染症対策だけでなく熱中症対策をお忘れなく。小まめな休憩と水分、塩分補給ですね。

さて今回はツーリング写真、バイク写真の撮り方において被写体をより魅力的に写すためのヒントのようなものをサラっと書いてみたいと思います。

写真の撮り方と一言でいっても手法は様々あり、代表的なものは構図、フレーミング、比率、デザイン、露出、被写界深度、シャッター速度、ホワイトバランス、画角、などなどパッと思いつくだけでもこれだけ出てきます。




そんな数ある写真の撮り方の中で基本と呼ばれている「被写体に寄る」について作例を元に解説してみたいと思います。

千葉県市原市の人気ローカル線 小湊鉄道の月崎駅です。懐かしい木造駅舎が何とも趣がありますね。映画やドラマの撮影でも度々使われる駅で、最近では夏美のホタルで使われて話題になりました。

そんな月崎駅も最近になって駅舎をリニューアルし、写真を撮るには少々お邪魔であった自販機も撤去されて以前にも増して魅力的になりました。

さて、そんな私の大好きな月崎駅でR1200GSを置いてこんな夏っぽい写真を撮ってみました。普通に駅舎の前にバイクだけ置いて撮るのは面白みに欠けるので、手前に咲いていたピンクのお花を前景に置いてみました。

前景を作ることで写真に奥行きが出ますし、デザインの観点では青空と相性の良いピンク色を得る事にも成功しました。しかしこの写真だとまだ被写体の魅力が十分に伝わっているとは思えません。




はい、ぐっと花に寄ってみました。ごく当たり前のことですが先ほどの1枚とは花の大きさが全然違いますね。これによって余計な要素だった傷んだ葉の割合をぐっと減らしてピンク色が画面を占める割合を増やすことができました。

花の存在感が強まったことで別の何かが弱まるのですが、この場合はR1200GSではなく空の印象が弱まりました。この時の青空は爽やかでしたが特段、雲などで表情があるとか魅力的な要素はありませんでしたので弱まってもらっても支障はありません。

けっこう昔から写真は被写体に一歩寄る事が基本、とされてきましたが、それは現在でも通用するやり方です。もちろん何でもかんでも寄れば良いというものではありませんが。ズームレンズに慣れてしまった一般ユーザーは特に「寄る」という動きがそもそも欠けている人も多いと思います。




ズームレンズで被写体を大きくするのは「寄せる」。この場合は体で動いて「寄る」のです。寄せると寄るの違いはまた別の機会に書いてみたいと思います。

今回はこの辺で!!

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ツーリング写真で唯一、動かせるもの☆ひと手間かけて

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、少しづつですが厳しい暑さが和らいでくる季節、いかがお過ごしでしょうか?

今年の猛暑は暑さに弱い私にはかなり堪えました。お盆の信州~佐渡のツーリングは信州は涼しかったのですが北陸自動車道での新潟市までの移動、帰路の関越自動車道の暑さが激しかったですね。熱中症の症状は急にくるので少しでも変だと思ったらすぐに冷房のある場所で休憩、水分塩分の補給ですね。

帰りの関越道なんてR1200GSのオンボードで41.5℃を表示していました。メッシュウェアーの下に着ているTシャツを水で濡らして走行風の気化熱で冷やす水冷ジャケット作戦で何とか凌ぎましたが…危険な暑さでした。まだまだ暑い日は続くのでツーリングに行かれる方は気を付けてください。




さて今回は初級ツーリング写真の解説として、久しぶりに初歩的な内容かつシンプルな事を書いてみたいと思います。

先日の佐渡ツーリングでのひとこまです。佐渡の南端に近い沢崎鼻灯台です。ゆるやかなS字を描く道に六角形の白亜の灯台が何とも画になると感じたのでここで撮影に挑みました。

さてここでR1200GS-ADVENTUREを停めている場所に注目してください。まず1つ目に気になるのは重要な被写体である灯台と位置関係が重ねっていることです。以前に解説した最悪の構図「串刺し構図」に近いものがあります。2つ目としてR1200GS-ADVENTUREの存在感が弱く写真全体にツーリング写真としてのストーリー性が出ていません。




はい、これではダメだと思い手直しした写真です。R1200GS-ADVENTUREを停めている場所を5mほど前に移動。これにより灯台に近すぎた問題を解決しバイクの存在感も補いました。

先ほど「ツーリング写真としてのストーリー性が弱い」と書きましたが、これはバイクに乗ってこの場所までやってきた到達感のことを意味します。道で構図を作った画面に対してバイクをどう置くかで決まってくる問題です。バイクよりも先にスペースを作れば出発、旅の始まりを予感させるものになり、逆に後ろにスペースを作れば到達を表現できます。道に対してバイクをどう置くかで旅感を表現する…最初は難しいかもしれませんが意識してみて下さいね。




ツーリング写真とは基本は風景写真です。風景は山とか灯台とか被写体の位置を変えることは当然ですが出来ません。自分が動くかレンズを交換して画角で調整するなどしか手段が無い訳です。しかし唯一、動かして問題ないものがバイクです(もちろんんヘルメットとかライダーも)。何か釈然としないな…となった時にバイクの位置かな?と気が付いたら、そこで面倒がらずに一手間かけてみましょうね。

今回はこの辺で!!

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写真にSTORY性を加える方法

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、少し前に大賀蓮というお花の写真で写真解説をしましたが、今回も大賀蓮を使って解説を書いてみたいと思います。当ブログはバイク写真、ツーリング写真がメインですが最近はコロナ自粛と悪天候の関係で全くバイクに乗れていませんので、解説に使うツーリング写真も在庫不足なもので…。

さて今回は「写真にSTORY性を加える方法」と題して、1枚の写真の中に被写体や情景から感じ取れるSTORY性を表現するにはどうしたら良いか?を書いてみたいと思います。

と、その前にまずはこちらをご覧ください。

二輪の大賀蓮の様子を撮ったものですが手前側は蕾が開き始めたところ、奥側は満開です。この構図は蕾から間もない花と満開の花の両者を写すことで「時間」を表現した作品として構図しています。よって両者の大きさを等しく対角に配置しました。しかし両者に意味を持たせたのでピントは両者共にしっかり合焦させたいですよね。左側では手前の大賀蓮にしかピントが合っていません。被写界深度が浅いのです。




この時、前回の早朝の池と違って晴れていたので十分に明るい状況でした。「明るいから絞れる」ビギナーの方はこれを是非覚えてください。

二輪の大賀蓮の距離は80cmくらい離れていました。焦点距離は350㎜の望遠、カメラディスタンス(カメラから被写体までの距離)は約3mです。ところでこのコロナ騒動のお陰で「ディスタンス」という言葉がすっかり浸透しましたね。これを機に写真ビギナーの方もカメラディスタンスという言葉を覚えてくださいね。

この場合、二輪の花の両者にピントを合わせたい場合の絞り値はF22になります。しかし曇っていたり光量が足りないとF22まで絞ればシャッター速度が落ちます。いくらカメラを三脚にしっかり固定しても、蓮は水に浮いているので無風でも微妙に揺れています。もちろんISO感度を上げればシャッター速度を落とさずに済みますが、この雰囲気の写真で感度を上げるのは躊躇われます。明るいからこそ絞れるという好機だったのですね。

さて本題ですがこういった静かなる被写体にSTORY性を加えるにはどうしたら良いでしょうか?ここからは作者の想像力の領域です。目の前にある情景から様々な情報を視覚し、それを認識して動いた感情に見合う表現手法をsearchします。

花は花びらの図形要素と蕊によってフィボナッチスパイラル(黄金螺旋構図)が使いやすいです。このように撮れば最強の黄金比を使った訳ですから誰の目にも「しっくり」くる写真が出来上がります。しかし悪くはないですが自分なりに大賀蓮の魅力を伝えきった作品が成立したか?と聞かれれば微妙です。私としてはこれでは釈然としません。

1:1.618の比率に基づいた黄金螺旋構図(フォボナッチスパイラル)




もっと想像力を働かせて比率やデザインなどのセオリーに縛られないイメージを作ってみましょう。池を見渡して別の花を探してみます。いちど「完璧な写真」を忘れて感動の受け皿を自分のお気に入りのお皿に交換してみる感じです(よく分かりませんが)。一つも傷んでいない完璧なお花にこだわる必要はありませんよ・・・という意味です。

そこで終わりを予感させるこんな一輪を見つけてみました。半分以上の花びらが散っていますが、それでも残っている花びらの美しさ、そこに咲き続けようとする生命力に勇気をもらえるような花でした。面白いと思ったのは下の葉が風で裏返っている様子です。この部分をうまく重ね合わせて乱れている中に秩序とユニークさを加えてみました。

ここまで変化させれば、きっと多くの人に図鑑写真とART写真の違いが理解できると思います(たぶん…)。




最終的にSTORY性を表現という意味で納得のいく1枚(その撮影現場で)にしたのがこちらです。落ちた花びらが緑の葉の中心に落ちている様子に儚くも美しい感動がありました。花の様子は先ほどの1枚と違って少し悲しげにも見えますが、終わりは必ず訪れること、誰も止めることの出来ない時間の流れ…その儚さを一枚に収めてみました。

ところで今回撮影したこの大賀蓮の咲く池ですが、池の前は道路になっていて撮影時間は朝の通勤ラッシュで渋滞していました。多くのドライバーは写真を撮っている私の様子を不思議そうに見ていたと思います。カメラマンがわざわざ撮りに来るほど価値のある花なのか…と興味を示す人、装着しているレンズに「あの望遠レンズは幾らするのだ?」と機材に興味を持つ人、スマホに夢中の人。

中には私が写真を撮っている様子を見て、車を停めて私の近くにやってきて蓮をスマホで撮っていく人もいました。私以外に望遠レンズを持ったカメラマンは数名いましたが、彼らに話を聞くと「蓮自体はどうでもいいんだよ、蓮にとまるカワセミ狙いなんだ!」とのこと。私も600mmの望遠を持っていたので「あなたもカワセミを狙ったほうがいいよ!」と言われました。私は「狙う」ではなく「受け皿」タイプなのでご遠慮させていただきましたが。

多くの人々の日常空間の中に咲いていた大賀蓮。時間の流れと幸福と美の関係について再考させられる撮影時間でした。それとともに写真をやっていて自分は本当に良かったなと感じた1日でしたね。

今回はこの辺で!!

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誰も教えてくれない絞りの使い方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ツーリングに行かれていますか?私は今年に入ってからまだ1度も県外へツーリングに行けておりません。来月は志賀高原か裏磐梯あたりの涼しい所へキャンプツーリングに行きたいと思っております。

さて今回はカメラの絞りを調整することについてビギナー向けの解説を書いてみたいと思います。絞りと言えばレンズ内部にある穴ポコの大きさを変え、カメラ内に取り込む光量を調整できることですよね。表現手段としての効果はボケ具合、逆に言うとピントの合う範囲が調整できることです。これらはカメラの説明書にも書いてあるのでビギナーの皆さまもご存じですよね。

絞り込むとF値という数値は大きくなり穴ポコは小さくなる。するとピントの合う範囲は奥行方向に深くなりトレードオフとして取り入れる光量が減るのでシャッター速度が遅くなります。絞りを開くとその逆で背景や前景がボケやすくなるのですね。

しかし実際の撮影シーンで絞りをどのように使って良いか分からない人、何となく分かっているけど完全に理解しないまま写真を撮り続けている人は多いと思います。今回はツーリング写真において絞りを実践で応用できるよう作例を元に解説してみます。

 

EOS6D mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

毎度同じような事を書いてしまいますが「作品の主題はこれです」という事を最初に決めましょう。その上で「こんな風にみせたい」という空想の写真を脳内に描きます。これがないと絞りに限らずピント位置も構図もフレーミングも…何も決められないのです。

この作例は北海道のとある国道で撮ったものです。連続する矢羽(積雪時に路肩部分を指し示す雪国特有のもの)がどこまでも続く道ですが超望遠レンズで圧縮して間隔を詰めています。絞りはこのレンズの解放であるF6.3で撮っているのですがピント位置はR1200GSではなく道の先に合わせました。

ピント位置、ボケ具合、被写界深度(ピントの合う範囲)は主題へのアプローチとして機能させましょう。それと同時に主題を浮き立たせるよう演出に使うのが被写界深度のコントロールなのだ、とひとまず覚えてしまいましょう。

この作例の場合は道の先へ意味を持たせました。この撮影シーンでは車の途切れたオールクリアーの写真も撮りましたが、それではありきたりなので敢えて一般車が複数台入るカットを採用しています。その事で道の先には町や集落など人の営みがある地が待っているのだな…という事を見る側へ想像を誘います。「この道の先にはきっと…」が重要なのでピント位置は道の先、それを浮き立たせるため絞り開放で手前の方はボカしたのです。




EOS6D mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

うったえたい一つのモノ、コトを明快かつ魅力的に伝えるにはどうしたら良いか?見る側へそれを誘導してあげる何らかの手段が要求されるのですが、それが構図であったり今回ご紹介する絞りのコントロール(被写界深度のコントロール)といった手法なのですね。

この作例の場合は岩に砕ける波の様子が主題ですが、画角と撮影スペース(これ以上後ろに下がれない)の関係でR1200GSがけっこう大きく構図されてしまいました。この構図で絞ってしまうとバイクの存在感が強まって波の印象が際立ちません。

この撮影シーンも何枚もシャッターを切ったのですが、このカットだけは飛沫の様子が翼を広げたドラゴンのようでユニークだなと感じたので採用カットにしました。この作品の主題は岩に砕ける波の様子です。それが最も分かりやすく魅力的に見えるように絞りを選択しています。

遠景に船、岩に砕ける波、R1200GSで大まかに3レイヤーで構成された構図ですが意味を持たせたいのは「岩に砕ける波」なので合焦点は1ポイントでOKです。1ポイントの場合は簡単ですがもし別の意図を作ったとして波の様子とR1200GSの2ポイントにピントを合わせたい場合、両者の距離と選択しているレンズの焦点距離から絞りを決定させます。例えば波とR1200GSの間が15mくらいとしてレンズは200mmを選んでいたとします。その場合最低ほしい被写界深度を計算すると絞りはF11になります。そして重要なのはマニュアルフォーカスに設定してピーク位置を波とR1200GSの中間に置くことです。もっとも更に絞ればピーク位置は気にしなくても2ポイントにピントが合いますが、それでは砕ける飛沫を瞬間として止めるシャッター速度が得られませんし、遠景の船にまで合焦してしまいイメージ通りの写真になりません。




これは主題を浮き立たせるように見せているだけでなく、ボケそのものを演出に使っている例です。前景になっている枯草に夕陽の逆光が当たりキラキラとハイライトが入りました。絞りを開いてこのキラキラをボカすと一般に言われる玉ボケ、レモンボケという効果が得られます。

一眼レフをはじめて買った時、みんなやるヤツなので「これは知っている」という方も多いのではないでしょうか?ここでも先ほどと同様に玉ボケ自体がどうこうではなく、作品の主題(この場合は夕陽に輝くキャンプ地)を魅力的にするための演出手段であることを忘れずに使いましょう。「黄金のキラキラに包まれたキャンプ地」といった具合に表現を言語化しても良いと思います。

玉ボケは人物の背景に使うと効果的ですがツーリング写真の場合はバイクの各パーツに入ったハイライトをボカすと面白い演出になります。




はじめて一眼レフを買って最初に写真を撮るときに、ビギナーの方が途方に暮れてしまう絞り。奥行方向に並べた鉛筆などを作例に絞りを変えると深度が変化する様子はネットやハウツー本によく載っているので知識としては理解できた。しかし実際の撮影で応用できない。結局、Pモードのままいつも撮っている、あるいは適当に絞りを設定している…なんて方も多かったのではないでしょうか?

知識は自分の撮る写真に応用するときに思考しないといけません。思考ばかりは他者を頼ることなく自分でしか出来ない事です。今回ご紹介した3つの例はほんの一部にすぎず、その他にも絞り、深度をコントロールすることで様々な見せ方があると思います。大切なのは最初に「撮りたい写真のイメージ」を想像することです。そのイメージは言ってみれば完成予想図であり、それを実現させる手段として相応しいのは絞りなのか露出なのか構図なのか?を探ってみましょう。

想像と思考をなくして良い写真は実現しません。

今回はこの辺で!!

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バイク写真の構図☆基本中の基本☆徹底マスター

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、最近ニュースを見ているとオートバイの事故が多いようですね。多くは車との接触事故やバイク側のスピードの出し過ぎが原因のように見受けます。特に車との交差点での接触事故、いわゆる右直事故が目立ちますね。

ドライバーから見てバイクは小さく見えるので距離感や接近スピードを見誤ることが多くタイミングを間違えて右折してくるケースはよくあります。本来ならドライバー側にバイクに対する意識をもっと高くもってほしいのですが、他者に期待しても仕方がありません。我々ライダー側が「あの車は曲がってくるかも」と常に疑うようにしましょう。

それとバイクのウインカーの消し忘れも危険ですので気を付けましょうね。ウインカーが付けっぱなしだと本人は直進のつもりでも対向車から見れば「あのバイクは曲がるのか」と誤認させますので大変危険です。R1200GSの場合は約100mで自動で消えますが。




さて今回の<初級>ツーリング写真解説ではバイク写真の基本の基本、三分割構図をもう一度おさらいしてみたいと思います。

地平線をグリッド線に、ライダー+バイクを交点に置いた三分割構図

三分割構図と言えば写真の世界では超有名な基本ですので多くの方がご存じだと思います。このように三分割されたグリッド線に準じて被写体や景色を構図していく手法ですね。以前から何度も書いていますが構図とは被写体や情景が写真と言う二次元の画になったとき、現実の様子が線形となって印象や視線誘導として機能するものです。そして観賞者を作品の主題へ導くよう案内図のように機能すべきものですが、ビギナーの方には難しいところですよね。

構図に限らずデザインやフレーミングも同様ですが作品の核心ではなくあくまで基礎工事のようなものです。確かに重要だけど最重要ではない…しかし知識も応用力も持っておいた方が良い、それが構図です。

さて有名な三分割構図ですが皆さまは使えていますでしょうか?三分割構図の使い方は1.交点に被写体を置く 2.水平線や建物等の境界をグリッド線に合わせる 3.グリッドのマス目を面として使う 4.これらを複合的に組み合わせて使う 5.日の丸構図や三角構図など他の構図と組み合わせる といった使い方があります。もちろん「この写真では三分割構図は使わない」という選択肢を選ぶときも三分割構図の知識を持っていないと出来ないものです。

では三分割構図の知識とは何ぞや?といいますと単純に言ってしまえば奇数の魔力です。2等分はダメだけど3等分は美しい。5や7も美しい。この奇数がもたらす美的バランスの神秘です。

なぜそうなのか?は私も分かりません。人間のDNAやオウムガイの断面に1:1.618の黄金比であるフィボナッチ数列スパイラルが存在しているのと同様に比率は生命の神秘に通ずるものがあるのです。この写真のように2等分すべき正当な理由なく2等分してしまうと、誰の目にも美しいとは感じられない陳腐な写真に陥るのです。




「正当な理由なく」と書きましたが1:1が絶対にダメな訳ではなく例えば双子の赤ちゃんとか富士山のようなシンメトリーな被写体、とにかく等しいということを表現したいときは1:1が有効です。しかしバイク写真、ツーリング写真ではあまりこういった場面はありません。

面でも交点でも背景と被写体の割合でも、とにかく1:1は避けるべし!とひとまず覚えておきましょう。少しずらすのが美しい…何をするにも1/3単位で…これが多くの芸術での基本になっているのです。

これは右下の交点にR1200GSを配置した三分割構図です。「ちょっと左にずれてない?」とお気づきの人も多いと思います。ここではR1200GSのド真ん中に交点を持ってくるのではありません。ド真ん中に交点を置いたらR1200GSに対して交点の位置が1:1になってしまうのです。ここでも3分割を意識して交点の位置を決めます。(小さな被写体でしたらド真ん中でも大丈夫ですが)

三分割構図に準じるとは逆に言うとあらゆる部分で1:1という等分を避けるという考え方です。背景とバイクの割合を等分にしない、船とバイクの存在感を等分にしない。比率の世界では1に黄金比 1:1.618(5/8)、2に白銀比 1:1.4142(√2)、次いで青銅比や第二黄金比などがありますが、ここでは簡単に考えておよそ1:1.5、つまり三分割は正義なのだな!と覚えてしまいましょう。

この作例では前景の船体を下の分割線、マストを右の垂直分割線、R1200GS+ライダーの位置を左上の交点に合わせた三分割構図です。このように複数のポイントで使用することであからさま三分割構図を回避して写真の構造を暗号化することができます。

もちろんこの位置に合わせるのはピンポイントなアングルを探る必要があるので精度よく動くことや画角の感覚をしっかり身に付ける必要があります。ビギナーの方はいつか挑戦してみてくださいね。




最初にご紹介した悪い例の1:1の写真はSNSなどを見ていると結構よく見かけます。一方で「これは三分割構図を上手に使った写真だな」と思える写真は驚くほど少ないと思います。三分割構図がこれほどまでに有名なのに一体なぜ…その根底には情報化が進んだ現代社会にもあると思います。

「写真の上手な構図」と検索をかければ三分割構図や日の丸構図などの使い方が星の数ほどヒットします。現代の多くの人は必要な情報、困ったことをネットで検索し情報を得ようとします。しかし「なるほど三分割構図ね」と知識をつけたつもりでも自分で考えて応用しなければ実りません。知識だけで終わらせず考えて苦しんで感覚で覚えて、そして理解できればようやく習得になると思います。

自力で理解して習得すると選択肢が増えます。今回の三分割構図であれば線や交点の使い方だけでなく「三分割構図を今は使わない」という選択にも理由を持てるようになります。もちろん三分割構図に限らずデザインやフレーミング、露出やホワイトバランスも全てそうです。ネットで調べた知識をきっかけにするのは悪い事ではありませんが、それを元に自分で考え試行錯誤し理解につながったときに初めて習得です。

毎度偉そうに書いてしまいますが本当の意味での習得を目指してぜひ知識だけでなく「自分で考える」を意識してみてくださいね。

基本中の基本 三分割構図の解説でした!!

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写真が上達する【ぶっちゃけ〇〇】講座

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、上達や進化を実感して写真をやられていますでしょうか?何年もやっているけど以前と変わり映えない…上達したいけど出来ない…こんなお悩みをお持ちではありませんか?

上達や進化を実感できないと、当然ですがおもしろくないものです。通勤途中に咲いているアジサイを「きれいだな!」と思って撮ってみても、ストレージ内には去年も一昨年も全く同じような写真が…これでは面白くないですよね。継続は力なりなんて言いますが継続の秘訣は日々進化を追求しそれを実感できた瞬間に感じる遣り甲斐だと思います。

今回はビギナーの方を対象に写真が上達するための具体的な要素を箇条書きで【ぶっちゃけ】で書いてみたいと思います。




・肉体的な上達

これは写真の場合はあまり多くはないと思うのですが技能的な面での上達のことです。カメラをしっかりホールドし軸足を意識してブレない姿勢を作る。シャッターボタンは指の腹でゆっくり押し込むように押す。ファインダー内で水平や垂直をグリッド線に頼らず精度よく出す。といったことが技能面での上達になります。

たとえばこういったシーン。日中でも光量が乏しく且つ絞り込んで深度を確保したいとき。無情にもシャッター速度は低下してビギナーでは容易くブレ写真を生んでしまいます。

拡大するとよく分かるブレ写真

ブレ写真に関わらず主に覚えていただきたい重要なことは3つです。1つ目はこういった時にシャッター速度が遅くなってブレ写真になりやすい、という知識を持つこと。2つめは三脚にカメラを固定する、無ければISO感度を上げるなど策を講じる手段を身に付けること。3つめは少々シャッターが遅くても手ブレなどしない技術を身に付けること。知識、手段、技術の3つです。どれかが欠けていたり1つだけが突出していたりしないようバランスよく学びましょう。

肉体的な技術の習得という意味ではこれもそうです。水平線を完璧に水平にする、あるいは建物の境界など垂直線を完璧に垂直にして撮る技術です。まず写真において水平線や垂直線が存在した場合の扱いを知識として習得すること。水平が何らかの理由で精度よく出せない場合の策を講じること。水準器などに頼らず感覚だけで完璧な水平を出せるよう技術を習得すること。

誤解のないように付け加えておきますが写真において必ず水平や垂直を完全に出しましょうという意味ではありません。画面と言う長方形の四角内において真の安定(または意図的に作った不安定)を再現するための「感覚的なデザインの水平」ですね。もちろん海岸や塔などがある風景でそれ自体の水平や垂直に意味を持たせる場合は、本当に水平垂直をビシっと出す必要もありますが。

これら肉体的な技能面の上達はとにかく数を練習する以外にありません。ピアノやゴルフが上達するにはどうしたら良いか?と聞かれれば「練習しましょう」となるのと同様です。

・気付きの繰り返し

失敗やうまくいった例を元に「あっそうゆうコトか」と自分で気が付くことを繰り返して上達していきます。いくらネットで情報を仕入れても所詮は体験したことには適わないものです。実際に自分でやって体験してはじめて経験値となり、やがて上達するのだと思います。

たとえば三分割構図だったら、三分割構図にしたかったけど出来なかった写真、三分割構図の交点で撮れた写真、三分割構図のグリッド面で撮れた写真…そして三分割構図など使わなければよかったと後悔する写真。これらを何度も実際に撮ってはじめて習得したと言えると思います。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

ツーリングを終えて帰宅して写真を仕上げているとき、あるいは写真を撮ってから何年も経ったときなど。写真を見返して後で気が付くことはよくあります。「あっそうゆうことか」と。自分が撮った写真を見返す時間は特別な時間です。もし自分が過去に撮った写真など見たくもない…という方がおられましたら、それは問題です。自分が好きなことを好きなように撮っていなかった、あるいは自分と言う人間が嫌い…という事ではないでしょうか。

私はかつてメーカーに勤務していたとき、カタログに掲載する製品の写真をよく撮っていましたが、そういった「仕方なく撮っていた…」という写真を今になって見返したいとは思いません。しかし15年前のツーリングで撮った下手な写真でも今になって見返すと特別な1枚に感じるものです。

写真って人に見せて感動を…なんて言う芸術なのかもしれませんが、ぶっちゃけ極論を言ってしまうと自分のために撮っているのですよね。だから自分の好きなように撮って下手でもいいので大好きな自分の写真をコレクションしていきましょう。それを見返す素敵な時間の中で「あっそうゆうことか」という気づきになり次の写真へ繋がるものです。




・失敗の検証

明らかな失敗写真を撮ってしまったとき、誰だってその写真をもう見たいとは思わないですよね。すぐ削除です…。

しかしビギナーの方はご自身が撮ってしまった失敗写真も大切な教科書です。何年かして見ると考えも変化する場合もありますし、念のため失敗写真もストレージに保存しておきましょう。そしてうまく撮れなかった苦い経験は次の撮影で必ず生きてきます。もうあの時のような失敗はしないぞ、と。

たとえばこんな平凡なツーリング記念写真を撮ってしまったとします。帰ってからでいいので何がどうイマイチなのか自分が先生になったつもりで分析してみましょう。何度も自問して苦しんでください。「海でバイクを停めてソコで撮った」それがどうした?何が足りない?と。露出がアンダーだとかポジションが目線の高さで平凡だとか、風景の特徴が表現しきれていないとか…できるだけたくさんのダメなポイントを挙げてみましょう。

その時、何も分からず惰性的にシャッターを切ったダメな自分を明らかにさせておくのです。きっと撮った時は「こんな風に撮りたい」「この風景を写真にしたらこうなるだろう」というイメージ写真を脳内で想像できなかったのではないでしょうか?この1枚の失敗写真はあの時の景色を何もしないで写真にするとこうです、というリザルトです。

何も感じなかった、何も想像しなかった、何も工夫しなかった。被写体を見る目も感受性も足も、何もかも未熟だったことに反省をしましょう。これをやっておかないと次回の撮影もまた同じことを繰り返してしまいます。

・写真に対する見識を豊かに

「なかなか上達できない」とお悩みのビギナーにお勧めする効果的なやり方をご紹介します。それはズバリ!写真が上手くなりたい、カメラに詳しくなりたい、という考えを一度捨てることです。関心の対象を写真という芸術により向けてみましょう。

ビギナーもベテランも目指すのは「いい写真」です。しかしいい写真を定義するものは何もなく、いい写真とはいつも見る側が主観的に決めるものです。経験の浅いビギナーの方はカメラのことに詳しくないのと同様に写真についても詳しくないものです。そこでビギナーの方はキレイに撮ること、整った構図で撮ること、上手な写真というのを「いい写真」であると誤解してしまうものです。

意図的に露出オーバーにした写真

下手だけどいい写真、露出オーバーだけどいい写真、ブレたけどいい写真。…それは撮影者が感動したことがきちんと写っている写真です。整った構図やお手本のような露出だけでは「いい写真」は成立しないという意味が多くの写真を見ることで理解できると思います。

もちろんバランスの良い構図や適正露出など上手に撮る事は大切なことですが、それが全てではないという事です。いつも感心の対象を写真にすることで1つのアートを学ぶ意識を持ちましょう。写真をやるぞ!と決意した人はアートの門を叩いたという事なのですね。




自分が撮った写真に限らず他の人が撮った写真や有名な写真家の作品を見ることも悪くありません。ノージャンルで様々な写真作品を観賞することで写真というアートの見識を深めるだけでなく、自分の好みを知ることもできます。

ぶっちゃけ…上達しない人というのはカメラや撮り方にばかり関心を持ってしまい、写真がアートであることにいつまでも気が付かない人だったりします。

長くなったので今回はこの辺で!!!

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実践で使える☆ツーリング写真の被写体とデザイン

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、梅雨のためバイクの季節とは言い難いですが写真は楽しまれていますか?バイクに乗れない休日でもカメラを持って近所に出かけてみましょう。あまり写真を撮らないでいると運動不足と同じように感覚や感性もなまってしまいますので。

さて今回はツーリング写真における構図やデザインのお話を漁港での撮影シーンで解説してみたいと思います。その前に構図とデザインとは何ぞや?という事を軽くおさらいしておきましょう。構図とは被写体の大きさや位置関係であると一般に解釈されているようです。もう少し掘り下げて私の個人的な解釈をここに書きますと「構図とは情景や被写体が二次元の画になったとき、一定の視覚的効果を生み出す線形を利用して作品の主題へ導く案内図である」となります。

またデザインとは構図に似ていますがあくまで写真をパッと見た瞬間の印象に関わるものです。それは色の組み合わせによる感情の動きであったり、図形やパターンなどによる安定感であったり、線による視線の動きであったりします。

今回は詳細に触れませんが他にもフレーミングというのがあって、これは情景に対してどの範囲までを写真とするか?という解釈が一般的です。しかしフレーミングも極めれば奥が深く、被写体を切り落とし存在感を調整する手法や枠外の様子について想像を誘う心理的手法などがあります。




構図もデザインもフレーミングも作品の基礎工事や図面のようなものであり、核心ではありません。極端な話、核心をシンプルかつ明快に打ち出せるのであれば構図もデザインも不要な場合さえあり得ると思います。

さて前置きが長かったですが本題に入ってみたいと思います。今回は房総や伊豆など半島のツーリングでよく見かける漁港のロケーションで解説してみます。漁港に限らず「港」というだけでバイクとは相性のいいロケーションと言えますよね。私が中学生の時に愛読していた「あいつとララバイ」も横浜港のコンテナふ頭のようなロケーションが度々出てきたのを覚えています。

海、港、船、カモメ…これらツーリング写真に適したロケーションですが漁港のような港はシンプルな背景を探すのも難しいものです。舫綱、杭、ドラム缶、漁網、浮きなど色々なものが乱雑に存在し、それを写真にするとゴチャゴチャとして主題を明確化できなくなります。

上の写真では漁船、舫綱、杭、浮きなどそれぞれ存在感の強い被写体が1枚の写真の中に収まっています。お世辞にも美しいとは言えませんし、何をうったえたい写真なのかよく分かりません。

こういった色んなものが散在している場所は難しいので思い切って1つの被写体に注目してみましょう。私はこの場所で最も気に入ったのはこの赤い舫です。とても太く頑丈そうな様子と深い赤がとにかく印象的だと思いました。

写真デザインの要素として挙げられる代表的なものは【色】【直線&曲線】【図形】【規則的なパターン】【質感】【立体感】【光と影】などです。とりわけ色は印象に大きく影響するもので赤は強烈に見る側へインパクトを与えます。




1つのものに注目したら寄って撮る事で、その被写体の質感も表現されます。質感とは実際に肌で触れた時の感触があたかも伝わってくるような様子です。ここでは舫綱の質感ですね。

雑然とした現場で撮り方に困ったら1つの被写体を決めて、その特徴をよく見て撮るだけで印象的な1枚になります。

EOS6D mark2

こちらは写真デザイン要素の1つ【規則的なパターン】に注目して撮った作例です。潮風で浸食されたブロック塀の様子を1つのパターンとして捉えました。

言語化してみるのも効果的なやり方です。目の前の情景から見えている物を順番に挙げていき、それぞれがどのような特徴を持っているのか言葉にしてみましょう。浮きの形が果物のようだ、鎖の周囲に錆水が流れた跡がある、ブロック塀に草が立派に生えている、といった具合です。




その場所で写真を撮ろうと思ってバイクを停めた時、脳は目やその他の感覚器官から様々な情報を一度に処理しきれずビジー状態です。そのような状態でシャッターを切れば秩序なき惰性写真になるのは明白です。少し落ち着いて順に見て言葉にしてみましょう。そして自分が気に入った1つ、もっとも特徴的だと分かった1つを35mmか50mmレンズあたりで寄ってみましょう。きっと写真だからこそ見えてくる世界があるはずです。

今回はデザインの観点で1つの物に注目し、それに寄って撮る方法をご紹介しました。また別の方法は機会をみて解説したいと思います。少々理屈っぽいですがこういった知識を礎に実践、応用して力をつけてくださいね。

今回はこの辺で!!

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