ツーリング写真☆私が帰ったらやっていること

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回まで3回に分けた投稿で【ツーリング写真 私が撮影現場でやっていること】と題して、私がいつも写真を撮るときにやっていることをご紹介してきました。

私が撮影現場でやっていること その1

私が撮影現場でやっていること その2

私が撮影現場でやっていること その3

写真は撮影現場でシャッターを切れば全てが完結する訳ではなく、その先もまだまだ道は続きます。今回は【ツーリング写真 私が帰ったらやっていること】と題して撮った後に何をしているかを書いてみたいと思います。カメラを防湿庫に仕舞うとか三脚を拭いておくとかじゃありませんよ。

EOS6D mark2 + SHIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

夕陽の撮影を終えて帰りの高速道路なんかを淡々と走らせている時です。写真を撮る前に写真イメージを空想するように、撮った後も「さっきの風景はこんなだった」「きっとこんな写真が撮れているはずだ」という完成作品のイメージを想像してみます。事前に描く写真イメージが空想ならこちらは回想です。

これが仕上がり写真をイメージする行為なのですが、大切にしたいのは風景の感動を受けて自分の感情は実際にどう動いたか?とどのように記憶風景として焼き付いたか?の2者です。沈みゆく美しい夕陽をみて哀愁を感じたとか自然の力を感じたとか、またはバイクツーリングのハイライトはやっぱり夕陽が似合うなとか、そんなざっくりした感じです。




そんな「きっとこんな風に撮れているはずだ」というイメージを脳内に回想&想像しておきます。写真イメージという単語がやたらクドいですが、本当にこれは大事で撮る直前に作る写真イメージ、帰り道に回想&想像する写真イメージの両者。これはこの後に続く写真選別と仕上げに必ず役立ちます。

帰宅してカメラからSDカードを取り出し、PCに差してLightroomを立ち上げます。まずはライブラリーモジュールでSDカードから撮影したデータの読み込みですね。ライブラリーモジュールでは明らかな不要カットを見定めて、HDDに読み込む画像データだけを選別します。

さらに読み込むデータの選別ができたらレーティングを付ける作業です。あくまで今、自分の写真スキルや感性で良いなと思った判断基準でいいので星の数を1つから5つ星までで採点してあげましょう。「あくまで今」と書いたのは数年後、あるいは10年後などに保存したこのデータから星1個のものや星さえつけなかった画像から傑作を発掘する可能性もあるからです。

よく聞く話ですが「写真は2度シャッターを切る」というのがあります。1度目は実際の撮影現場で、2度目は帰宅してからの写真選別のことです。その撮影シーンで自分が納得できるベスト1枚のselectはとても重要な作業です。撮影現場と違って時間的制約もないのでじっくりやります。

上の写真の場合、インターバルタイマー1秒間隔で撮影した作例ですが、いすみ鉄道の気動車がどの位置で撮れた写真がベストであるのか?を写真イメージと照らし合わせて熟考します。この場合は右上でしょうか。去りゆく列車を見送るstory性は右下の方が好感ですが右上は列車の「顔」に光が当たっているのが決め手ですね。

ビギナーの方はその撮影シーンでのベスト1枚を選ぶのも苦手だという方が多いと思います。よくSNSのグループなどで微妙にアングルが違うだけの同じような写真を何枚も一緒に発表している人を見かけます。最初は分からなくても良いので人に見せる場合は必ず1枚を選びましょうね。




例えばこの場合は左上は地面の割合が少し多すぎ、右上はカメラポジションを下げ過ぎて海の割合が減ってしまいました。そしてよく見ると分かるのですが空に流れる雲の影響で地面が日陰になったり日向になったりを繰り返すシチュエーションです。空の表情なども含めてトータルでベストだと思える1枚を選ぶのです。

写真とは見る媒体によって印象が変わる物です。米粒のようにバイクを小さく写してしまった写真でも4つWサイズで額装して飾ればバイクの存在は誰でも明確に分かります。しかし同じ写真をインスタにアップしてスマホで見られたらバイクがある事すら気が付いてもらえないかもしれません。この投稿の1枚目にある海岸の作品は良く見るとR1200GSと富士山の間に鳶が飛んでいます。きっとスマホ画面では気が付いてもゴミだと思うでしょう。しかし大きく引き伸ばせば鳶がポイントとなる作品だと多くの方が分かるはずです。

このためプリント用、インスタ用、ブログ用といった具合に写真selectや仕上げを行うのもよくやります。言うまでもありませんがメインはプリント用です。

失敗カットの排除、それ以外の読み込み、レーティング、ベスト1枚のセレクトが済んだら現像作業です。ここではLightroomレタッチについて詳しくは触れませんが、当初に想像した写真イメージに近づけるための最後の作業です。




いまだにレタッチはインチキ…と誤解している人も多いようですが、全てのデジタルカメラはカメラ内で一度、コンピューターが勝手にレタッチをしています。それが撮影者のイメージと必ず合致していれば苦労ないですが、99.9%合致していません。そこを少しでもイメージに近づける作業がレタッチです。

レタッチはインチキでカメラが出した画像(別名、撮って出し)こそが正義だ。と主張する方は撮る前に写真イメージを描いていないのだと思います。

写真のセレクト、レタッチは撮影後に一定の冷却期間を置いて行う事で、理由の再発見、撮影当初とは違った被写体の解釈ができるので、とても奥深いものです。私の場合は撮影直後、一か月後、数年後といったスパンでストレージに保存したRAWから再仕上げを行うようにしています。

EOS6 mark2

理由の後付け、当初とは異なる被写体の解釈と書きましたが、これが実に面白いです。既にカメラでは撮り終わった1枚の写真を何度も眺め「あっそういう事だったのか」「被写体そのものより光や空間が主題なのだな」といった具合に、撮影時には気が付かなかったこと、意識できなかったことを発見するのです。

あたかも偶然撮れた良作に理由を後付けするような感覚に襲われるものです。しかし私が思うに理由の後付けと言うよりも撮影時に無意識下にやっていたことを後になって本人が認識しただけだと思うのです…。

いつも直感とか偶然を大切にしましょう…と書いていますが裏を返すと直感や偶然は後でヒマな時に分析しておけばOKという事でもあります。後になって自分が直感でどう撮ったのか?をレタッチやselectで反映できればいいと思います。まるで自分の中のもう1人の自分に問いながら作業する感じですね。よく分かりませんが…

せっかく撮って完成させた作品はぜひプリントして額装してみましょう。上の写真はダイソーの200円の額ですがA3サイズまで対応した大きなフレームです。この額に4つWサイズプリント入れてお部屋に飾れば、ご自宅がツーリング写真のミニギャラリーになります。素敵でしょう?

自分が過去に撮った作品はかけがえのない宝だと思います。何度も見返すことで旅の記憶風景がよみがえるのはもちろんのこと、芸術を創作する生き方に幸福をも感じます。大袈裟に聞こえるかもしれませんがいい写真を撮るって本当にそうだと思います。よく自己満足な写真ではだめ、みたいなことを書いてきましたが究極を言ってしまえば人に美しいものを伝えたい、誰かの役に立てれば嬉しい、という願望を満たすという意味では自己満足なのですね。

ツーリング写真、私が帰ってからやっていること…でした!

今回はこの辺で!!

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冷却期間とLightroomレタッチ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、少し前のことですが私のInstagramに新たにフォロワーさんで「究極のツーリング写真見てます!」という女性の方がおられました。私はこのブログを開設した当初、読者層の中心は40~50代の男性と予想していたのですが、それに反して20代の読者も多く、加えて男女比はほぼ半々という結果に驚いたものです。このように若い世代や女性の方にも支持されて本当に嬉しい限りです。

そのフォロワーさんの写真はどれもバイクライフを充実させ、その楽しさが伝わってくる素敵な写真ばかりでした。写真もバイクも楽しんでいる様子は純粋にバイクの素晴らしさを人に伝える力を持っているな、と感じました。

さて本題の前にチョットお勧めの情報を…。

少し前に「写真は気に入ったのが撮れたらプリントしてみましょう、できれば6つWサイズか傑作なら4つWサイズくらいにして額装してみましょう」というお話をしました。

この写真は去年に撮った中で1番のお気に入りを4つWサイズにプリントしたものです。そして額装するにあたり安くてシンプルな額を探したところ、100円ショップのダイソーに素晴らしい商品がありました。




A3とB4の両方に対応したシンプルな木製フレームのフォトフレームです。これが4つWサイズの額装にぴったりです。4つWサイズプリントはB4サイズとほとんど同じなのです。

中の枠も外してしまえばA3サイズにも対応できる2Wayタイプです。これで200円なのですから恐るべしコスパです。このようにカラー写真の場合はフレームはなるべくシンプルなデザインを選びましょう。逆に凝ったデザインのフレームの場合はモノクロ仕上げの写真が似合うものです。

このダイソーのA3サイズフォトフレーム、唯一注文を付けるとすると紐や紐を通すリングが無いので、それは後で自分で何とかするしか無さそうです。自立させるスタンドなども当然ありません。でも200円ですからねぇ~!

他にもブラックがありますので、気になった方はダイソーに見に行ってみてくださいね。

さて今回はツーリング写真における写真の冷却期間とレタッチのお話を少ししてみたいと思います。

ここで言う冷却期間とは撮影した日から一定の期間をおいてLightroomなどのレタッチ、あるいは選別などを行うと、撮影日や翌日に仕上げた写真とは違ったものが生まれますよ、という意味のものです。冷却期間という呼び方が写真の世界で一般的に使われている訳ではありません。




写真の選別と仕上げは私の場合は主に1.撮影日の翌日 2.1か月後 3.数年後といった単位で行いますが、大半は撮影日の翌日です。撮影日の当日や翌日など直後の作業というのは撮影時の実際の様子や感動が記憶に新しく、より鮮明なイメージ(シャッターを切る直前に脳内に描いた写真のイメージ)の再現が可能です。

3.の数年後は自身の中でのバイク旅の風景が記憶の中で美化され、実際の様子とは少し違っている記憶風景としてのイメージを作る作業になります。時間を置くことで写真や旅に対する見識が深まったり、考え方に変化があった場合も撮影翌日に仕上げた作品とは違ったものが生まれます。

黄金道路

この作品を撮影したのは2005年ですが、このように仕上げたのはそれから13年も後のことでした。過去のバックアップストレージからこの画像のRAWを発見し、現在の考えとレタッチスキルのもと仕上げなおしたのです。思い起こすと当時の私はこの写真自体、それほどいい写真だとは思わなかった(思えなかった)のです。

実に13年もの冷却期間を経て自分が好きだと思える作品へと昇華した過去のRAW画像。13年前、今ほど整備されていなかった北海道の黄金道路をタフに走り切った感動が、歳月の中で記憶風景として美化されました。そのイメージの再現として仕上げたのです。

夕刻の帰路

一方でこんな経験もあります。これは長野県の確か杖突峠だったと記憶しますが高速道路の渋滞を避けるためと、旅先で夕景を拝みたいという理由で帰りの時間を遅めにずらしました。

結果、期待通りに素晴らしい夕景の中をR1200GSを走らせることが出来たのですが、峠の下りで夕陽の光が路面に吸収され奇妙で妖艶なアスファルトを目撃しました。見たこともないレアなショータイムを無我夢中でシャッターを切ったのを今でも覚えています。

その後、日もどっぷり暮れて暗闇の高速道路を淡々とR1200GSを走らせていたとき、私の脳内は先ほどのカットをどのように仕上げるか?と脳内で様々なイメージを想像しました。暗闇の高速道路はこんな事を言うと変な奴だと思われるかもしれませんが、お風呂に入っている時のような安楽の時間なのです。そんな環境を想像タイムをに使うのは実に効率の良いことだと思います。

さすがに長野を夕方に出て千葉に帰り着いたのは夜中だったので、その日はキャンプ道具を片付けて寝ましたが、すぐ翌日に選別と仕上げを行ってみました。帰りの高速道路で作ったイメージの再現です。先に書いてしまいましたがその時に描いたイメージとは言語化すると「奇妙で妖艶なアスファルト」です。




撮影日の直後は実際の様子やその時に描いたイメージが記憶に鮮明であること。だからそれを再現するための仕上げ作業となり、一方で冷却期間を置いた場合は記憶の中で美化された旅の風景の再現となります。何年も後であればLightroomのようなレタッチ技術の進歩や自信の写真に対する見識の深まり、スタイルの変化なども取り入れて作業してみましょう。そういった意味でRAWをストレージに保存しておくことは大切なのです。

今回はこの辺で!!

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ツーリング写真Lightroomレタッチ☆効果の確認とセレクトのコツ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、だいぶ寒くなりましたがタイヤ空気圧のチェック、バッテリーの充電などバイクのメンテナンスもお忘れなく。それとカメラやレンズも忘れずに定期的にメンテナンスをしましょうね。光学系の汚れを放置したり使わないからと仕舞ったままにすると、光学系にカビが発生したりして大切な機材を傷めてしまいます。

さて今回はだいぶ久しぶりになってしまいましたが写真を仕上げる最終工程と言えるレタッチについて、Lightroomの解説をさらっといってみたいと思います。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

この作品は前回の投稿でアップした本栖湖の浩庵キャンプ場でのシーンの別カットです。前回は画角24mmを使いましたがこの写真は35mmで少しだけローアングルです。




今回のLightroom解説ではこのシーンの写真を使って1.参照ビューを使いこなして採用カットの選別やレタッチの比較をする方法 2.補正前補正後ビューを使ってレタッチ効果の確認をする方法の2点を解説いたします。

なお解説に使用するのはLightroom Classic Ver9.0となります。

1.参照ビューの使い方

現像モジュールのツールバーにこのようなアイコンがあります。RAが参照ビューなのでクリックします。

するとこのようにメインの表示が2分割され右側はアクティブのみ、左側は参照となります。アクティブとはフィルムストリップ内で現在選択している画像のことです。左側に参照となる対象画像をフィルムストリップ内から選択してドラグ、ドロップします。

するとこのように2つの画像を比較できる状態が出来上がります。ちなみにこの2枚の写真の違いは左は画角が24mmで右は35mmです。先ほども書きましたがカメラアングルも高さが異なります。左の24mmは遠近感のある3分割構図で右の35mmは安定感のある日の丸構図。両者は同じシーンでのカットなので構図に見合ったレタッチができているかの確認がこれで出来る訳です。

その他にも全く同じ構図の露出違いや深度が異なるカットを比較したり、どれを採用カットとするかの選別などに使うのも便利です。私の場合は全てのレタッチ作業が終わった後に、どのカットのレタッチが最も良いかの選択にも使います。




2.補正前補正後ビューの使い方

補正前補正後ビューはツールバー内の先ほどのアイコンの隣です。YYとあるツールをクリックすると左右の比較ビュー画面に切り替わります。ちなみに先ほどの参照ビューも同様ですが、このアイコンをもう1度クリックすると上下の分割画面に切り替わります。

こんな感じで撮影時の画像とレタッチ作業をしている現時点の比較画面ですね。作業の後半や全てのレタッチが終了したときの最終チェックで行う確認作業です。何を確認するかと言うとレタッチが過不足なく作業できたか?です。

この「過不足なく」がポイントで作業に没頭してしまうと元がどうであったかを忘れてしまい過度に調整してしまったり、またはそれを恐れて遠慮し過ぎてしまう場合があるものです。

例えば撮影時に被写体Aが美しく輝いていたことを受けて撮った写真だとします。であれば被写体Aの輝きがより撮影時に描いたイメージに近づけるようレタッチをフィニッシュさせる必要がありますが、作業に没頭するあまり当初の主題を見失ってしまい被写体Bを鮮やかに仕上げたら主題がぼやけてしまった…なんて事がないかの最終的な確認も行います。

できればこの補正前補正後ビューはそのカタログの全てのレタッチが終了して、例えば翌日など少しの冷却時間を置いてから行うのがお勧めです。

ちなみにこの写真では元データがずいぶんアンダーだな、と感じた方も多いと思います。これは撮影時に湖面に輝く光をみつけて「この写真のハイライトはあそこだな」と意識して撮ったので、ハイライトとその周辺が後のレタッチでトバないよう選択した露出なのです(結果、とんでますけど)。




EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

結局、この撮影シーンではこの24mmで撮った方を採用カットにしました。当初、富士山の存在は重要だと考えていたので富士山が大きく写っている35mmが良いかな?と考えていましたが、見れば見るほど24mmの方が不思議と富士山の大きさが小さい割に、存在感は十分であると感じたのです。緑のフライシートの部分の長方形で画面内にもう1つの画面を作った額縁構図なので、目の錯覚で富士山が大きめに感じるのかもしれませんね。

そうと分かれば24mmの方がテント内の様子がよく伝わってキャンプの魅力がより伝わるであろうと判断しました。広角レンズ特有の写真の世界に吸い込まれるような雰囲気も、当然ですが35mmより24mmの方があります。

あっ、それと35mmのカットはテント内ではもう収まらずダンロップR-337の反対側のドアを解放して前室から撮っております。

Lightroomレタッチ 参照ビューと補正前補正後ビューの使い方でした!!

今回はこの辺で!!

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バイク写真と天の川撮影<Lightroom>天の川のレタッチと仕上げ方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は前回のギャラリー投稿にアップした南房総からの天の川のツーリング写真を使って、画像レタッチLightroomでの仕上げ方の解説をいってみたいと思います。

使用カメラはキヤノン EOS6D Mark2 使用レンズはEF14㎜F2.8L 三脚はNEEWER66インチカーボン三脚です。RAWで撮った画像を元にAdobe Lightroom CLASSIC を使って仕上げる手順をご紹介いたします。

まずは元画像のRAWをLightroomに取り込んだ状態。ご覧のように天の川はこの時点ではっきりと写っていますが、30秒以上はシャッターを開けたくない、これ以上は高感度に設定したくない、という露出の都合で少しアンダー目に撮っています。

こういった星景写真の場合、撮影時に後でLightroomでどのように仕上げるのかを予めイメージして撮ります。

まず画面内に余計な物が写っていないか拡大してチェックしてみましょう。この作品の撮影場所は東京湾の入り口です。飛行機がとても多く飛んでいるので、途切れるタイミングを狙ったつもりでも、画角が14㎜もあるのでどうしても入ってしまう場合があります。この作品も画面の右隅に飛行機のライトが軌跡で入ってしまいました。

スポット修正ツールを起動します。

奇跡を描いてしまった部分をドラグして選択。キレイに消すことができました。




続いて全体の基本的な調整からいってみましょう。調整には基本的に順序があって色温度(WB)、露出、コントラスト…の順で調整を行います。夜空の色をブルー系にするか漆黒の夜空にするのかで色温度を調整してください。

今回は漆黒の夜空で天の川の存在を際立たせたいと思います。よって色温度は4300kへ。そしてコントラストを+20に、ハイライトを+40で全体の暗さを上げます。

天の川の写真を仕上げるのに重要なのはテクスチャ、明瞭度、かすみの除去の3つです。テクスチャは通常ですと被写体の質感アップに有効ですが、星空の場合は星1つの存在感の調整に役立ちます。かすみの除去は撮影時に肉眼では確認できなかったような小さな星まで見えるようになり、+100までスライダーを上げると驚くほど多くの星を明らかにできます。この部分は本当に凄い機能だな…といつも感心してしまいます。

これら3つのスライダーを左右に動かしてイメージに近づけてみましょう。ここでポイント!この場合のイメージとは当たり前ですが撮影者独自のイメージです。どこにも正解などはなく「あの時こうだった」という心象風景の再現、または記憶風景の中で美化された妄想的な表現でも悪くはないと思います。

カメラが間違いなく写しているものに対しての調整がレタッチです。天の川がそもそも無くて書き加えたのならインチキかもしれませんが、そうではないのですからね。

これは明瞭度を+35まで上げて星々と天の川をクッキリと魅せる仕上げ方です。

こちらは逆に明瞭度、テクスチャー共に-21まで下げて柔らかく表現しています。この場合はかすみの除去を+100まであげてみました。

これらはあくまで一例で撮影地であなたか感動した景色(心象風景)に最も近いのは、どういった表現方法なのか?を考えて調整してみて下さいね。




全体の大まかな調整が済んだら補正ブラシを起動します。

天の川を選択します。

星空全体に対して天の川の部分の存在感の調整です。ここでも同様にテクスチャ、明瞭度、かすみの除去で天の川をあなたなりのイメージで調整します。この時、天の川は「天の川銀河」と言われる通り、色が少しだけついていますので彩度を少しだけ上げるのがポイントです。

次に段階フィルターを起動しましょう。

地上側を選択します。この撮影地ではカメラのずっと後ろに国道からの街灯があり、その光によってバイク+ライダーにも光が当たってくれました。本来、何もない場所であれば夜空や天の川に露出を狙えば地上物は真っ黒です。有難い環境だったと言えそうですが、色かぶりが酷いのでこれを調整しましょう。

光が当たっていたと言っても暗いのは確かなので露出を1 1/3上げ明瞭度を+35に、ホワイトバランスを調整してオレンジっぽさを弱めました。彩度も-23にしているのはホワイトバランスの調整だけでは不自然さを取り切れないからです。

この辺でいちど元画像と見比べてみましょう。明らかな不自然さ、イラストや絵画のようになっていないか?写真らしさを失っていないかのチェックです。こうやって改めて見るとLightroomってほんとスゴいですよね。特に星景写真で威力を発揮すると思います。




こんどは補正ブラシで空の下の方を選択します。この辺は地上付近のかすみや光害から影響を受けているので、これを補正します。

赤っぽかった部分を夜空全体と同じように仕上げます。かすみの影響で明瞭さがないので明瞭度を+55に、色温度を大幅に下げて青方向に戻してやります。

はい、今回は最終的にこんな風に仕上げてみました。

今回はLightroomのレタッチ解説でしたので、撮影データは詳細を書きませんでしたが、ここで書き加えますと ボディ:EOS6D Mark2 レンズ:キャノンEF14mmF2.8L ISO1600 S:30SEC F2.8 NEEWER66インチカーボン三脚 微風 月齢3(中潮)千葉県館山市 です。

それではまた!!

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LightroomレタッチとRAW現像

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は撮った写真をソフトウェアーで調整するレタッチのことについて少し書いてみたいと思います。

いまだにソフトウェアーによるレタッチやRAW現像について誤解している人をお見受けします。レタッチやソフトで撮った写真を調整するのは邪道であると。

そのような誤解を生んだ経緯は写真を良く見せよう、目立たせようと節度なく派手にした写真が出回ったため、それに違和感を感じた人がレタッチはインチキであると騒ぎ始めたことだと思います。




確かに過度なまでにシャドウリフトしてイラストのようにしたり、人の顔や地面までピンク色の桜の風景写真を作ったりと、思わず目を背けたくなる写真は主にSNSやネット上で散見されます。

EOS30D + EF28-70mmF2.8L 記憶の中の礼文島を表現したレタッチ 実際は海はもっと青い

しかしそれを見てレタッチは邪道であると言うのは完全なる誤解です。そもそも全てのデジタルカメラはシャッターを切った当初はRAWであり、それをカメラ内のCPUが瞬時に現像処理(つまりレタッチ)してJPEGにしてカードに記録してくれます。

きっとレタッチ否定派の人は写真らしい違和感のない写真こそが正義である、と主張したいのだと思います。それであれば、その方の考える「より写真らしい」写真になるようレタッチすれば「これこそが正統派の写真である」という作品を作れるのではないでしょうか。さらに例え話をするなら最新のデジカメで撮った画像を30年前のカラーフィルムのように仕上げることも可能なのです。

カメラのコンピューターに任せるか、自分でやるかの違いなのですね。

RAWのメリットは次のようなことです。カメラが取り入れた光の量の観点で、通常であれば範囲外であったものも実は残してありますよ。だから必要であれば後で呼び起こしてくださいね。という記録形式なのです。

ただ、これでは情報量が多すぎてファイルが重いので「必要でないなら捨てちゃいますね」といって範囲外の隠されていたデータをばっさり捨てて圧縮したファイルがJPEGです。

そしてRAWからJPEGに圧縮される際に人物なら少し赤みを、風景なら青や緑を鮮やかに、といった具合にカメラ内のCPUが決められたレシピのようなもので仕上げてくれるのです。




いわゆる「撮って出し」…つまりレタッチしませんでした、という写真が一番美しいと感じるのであれば、そのカメラのCPUにあるRAW現像のレシピがあなたの好みにマッチしているという事です。

RAWで記録してLightroomやDPPまたはSilkyPIXなどで現像する際、明暗差の大きいシーンなどで黒つぶれ、白飛びしてしまった部分も実はデータとしてはしっかり写っているので起こすことが可能です。そしてもう1つはホワイトバランスもノーダメージで調整可能なのです。

Lightroomのプリセット機能を使ってワンクリックで記憶風景に仕上げた写真

以前も似たようなことを書きましたが、どんなにカメラが進化した現代でも、撮影者の意図や感情をくみ取れるカメラはありません。だから評価測光に対して「おいおい、そうじゃないぜ」と露出補正をしたり、マニュアルフォーカスに切り替えてピントピークを微調整したりする訳です。レタッチもこれと同様にRAWデータをJPEGにする際に「おいおい、そうじゃないよ、センスないねカメラ君は」と撮影者独自の表現、意図で調整してあげるものなのです。

これが分かればレタッチは「けしからん」とは誰も言わないはずです。けしからんのは中身の無い写真を目立たせようと派手に加工し、気色の悪い画像を発表しているごく一部なのだと思うのですが…どうでしょう。

そして何より難しいのはどの辺をラインに「ここまでやったらもう写真じゃない!」となるかの線引きです。これは誰にもできず、また時代とともに変化することです。ベテランは従来の手法を踏襲しますしニュージェネレーションは大胆にやる訳です。やがてベテランは引退していきニュージェネの割合が増え文化も変化していくのだと思います。

よく聞くのは有るものを消したり、無いものを付け加えたり、切り貼りや合成をするのがダメというのがありますが、それとてコラージュ写真、モンタージュ写真というれっきとしたジャンルが古くから存在しています。

先ほど「気色の悪い画像」と書きましたが、そういった現代で一線を越えた写真ですら数十年という単位で見ていけば芸術へと進化する種となっているのかもしれません。




いまRAW現像とかやらないよ…とお考えの方も、大切な写真を長期保存する意味でRAWでバックアップを作っておくことを強くオススメします。JPEGは劣化もしますし数十年後にはRAW現像を当たり前のようにやっているかもしれません。そうなったとき昔、自分が撮った大切な写真がRAWで存在するのかJPEGしか無いのかでは大きな違いです。

今回はこの辺で!

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やってはいけない☆菜の花の景色とツーリング写真 色飽和に注意

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、東京モーターサイクルショー、開催されていますね。もう行かれましたか?本日3月24日が最終日なのでお時間のある方はぜひ行かれて下さい。こういった業界の一大イベントは最新の動向がわかる機会ですし何よりブースを見るのは楽しいものです。

私はすっかりご無沙汰でたまには行きたいのですが…どうも人込みが苦手でして。ビッグサイトのすぐ近所で仕事をしているのですが、今回も行けそうにありません。バイク用品メーカー時代のお世話になった方々に「たまには来いよ」と言われるのですけどね…。




さて今回は<初級>ツーリング写真の解説として今の季節、とても多い鮮やかなお花の景色の作品。その時の注意事項として彩度上げると色飽和を起こして画質低下を招きますよ!というお話です。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F1.4 1/2500 ISO100

こちらの作例をご覧ください。春の小湊鉄道 月崎駅で撮った一枚です。遠景と前景に菜の花をおいた画面構成です。特にバイクよりも手前側、前景にたくさんの菜の花を入れてみました。

こういった花や緑がある鮮やかな景色というのは、当然ですが鮮やかに撮って仕上げたいと思いますよね。しかし、この作例のように特に黄色がある場合は色飽和に注意です。色飽和とは色が鮮やかになり過ぎた時に被写体のディティールが死んでしまう現象です。

これはLightroomを使ってかなり大袈裟に彩度を上げて拡大した様子です。一見すると黄色も緑も鮮やかになって、明るい印象(実際に明るいわけではありません)で良くなったように見ええるかもしれません。しかし大切な菜の花はディティールが死んでしまい、気色の悪い画像になってしまいました。




しかしこういった気味の悪いほどの鮮やかな彩度は、インスタなどでサムネイル表示された場合(つまりスマホの小さな画面内で小さな画像として表示させる)に限ってはそれほど気にならず、良い写真に見えてしまう場合があるようです。

本当にインスタだけを狙ってやるならOKかもしれませんが、少なくともプリントする写真とスマホ表示では同じ写真でも人が受ける印象は違ってくると覚えておきましょう。

通常、オーソドックスなカメラの設定(キャノンで言えばピクチャースタイルのスタンダード)であれば、あまり心配することではありません。しかしカメラのフィルター機能で・風景・ビビット・ポジフィルム調 といった具合に鮮やかにするフィルターをかけた場合、またソフトウェア―に取り込んで仕上る場合に彩度のスライダーを調整する際に、極端に上げてしまうとこのような色飽和が発生します。特に黄色が要注意なのです。

景色を見た時の印象とは、実際の風景よりも鮮やかに心に残るものです。決して実際の風景を忠実に撮りましょう、という意味なのではなくフィルター効果やレタッチ時の彩度の上げ過ぎに気を付けないと、黄色などは色飽和で酷い画質低下を招きますので気をつけましょう、というお話でした。




SNSはあくまでコミュニティーなので、色飽和の酷い写真をみて「この写真は色飽和がひどいですね」なんて言ってくれる人はいないですからね。本当はその方が親切なのでしょうが、私はやりません…。

ではまた!

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Lightroomレタッチテクニック☆夕景と地上物の露出調整

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、皆さまは多くの方がバイク好きなライダーかと思いますが車はお好きですか?きっとバイクが好きな方でしたら車も好きだという方も多いかと存じます。

かくいう私もバイクだけでなく車も大好きです。18の頃からの車歴はRX-7(FC3S型)を3台ほど乗り継ぎ、ユーノスロードスター(NA6C型)、メルセデス230GE(W460 型)、911カレラ2(Type964)を経て現在ではファミリーカーのルノーカングーに落ち着いております。

このように車歴の大半はスポーツカーでして過去にサーキットでレース形式の走行会にハマっていたほど、車ではスポーツ走行が大好きでした。もう久しくマニュアル車も運転していないので、やはりいつかはスポーツカーにまた乗りたいなぁと、暇なときに中古車情報サイトを見たりしています。いま欲しいのはケイターハムセブン160(ジムニーのエンジンを積んだ軽自動車規格のスーパーセブン)か、具体的な車種はないですが一度はスバルに乗っておきたいかな…なんて思っています。

そんな中古車サイトを見ていたら、かつての愛車と同じ230GEがあり得ない高値になっているのを発見しました。230GEという呼称のW460型初代ゲレンデヴァーゲンはメルセデスの商用車部門で生産されていた軍用ベースで、現在売られているラグジュアリーなゲレンデとはだいぶイメージの違う車です。

かつての愛車 230GE(W460型)ショートボディ

ボディの鋼板が厚く内装もトラックのように武骨です。確か私がこの車を購入した2003年あたりで130万円くらいでしたが、現在での相場は400~600万円といった感じです。空冷のポルシェ911もR32のGT-Rもそうですが、かつての名車がプレミア化していく時代…これって現在では魅力のあるモノがないからってことでしょうか。

環境問題、安全基準、生産コストなど時代の流れで仕方なくこうなってしまった…現代の車ですが、何かこうハートを刺激するような車種が減ったように感じます。最近は「おおぉコレは良いかも」と思える車(新型ジムニー、S660、BRZのStiスポーツ、ロードスターなど)が少しづつ増えてきましたが、車業界はもう少し盛り上がってほしいですよね。




さて前置きが長かったですが今回はツーリング写真におけるLightroomレタッチテクニックのご紹介です。テクニックというか今回は極めて初歩的な部分的な露出の補正をいってみたいと思います。

またまた過去画像、2012年の北海道ツーリングのRAWを保存していたHDDからサルベージしました。この写真は夕陽の名所であるサロマ湖のキムアネップ岬から撮った1枚です。こういった画面内に太陽がバーンと入る逆光時は地上側は真っ黒になって何も写らないものです。

かといって地上にあるバイクが写るように露出を合わせて撮ると、こんどは肝心な空がオーバーになります。この写真の元データはまさにそれです。

撮影に使用したカメラはキャノンのフルサイズ一眼レフ EOS5D Mark2です。RAWで撮影しているので当初は写っていなかった部分もダイナミックレンジの範囲内としてデータが残っているはずですので、それを起こすようにレタッチしてみましょう。

現像モジュールで段階フィルターを起動します。




本当はもう少し暗く撮りたかった空と湖面の部分を選択します。(選択したマスクをオーバーレイしているので赤くなっています、赤く調整したのではありませんよ)

露光量をマイナス一段、コントラストを+18、明瞭度とかすみの除去も+18としました。

調整前と調整後の比較写真。本当は撮る時点でこのように決めたいのですが強い逆光と地上のバイクは明暗差が大きく、このように撮るのは難しいのですね。この写真は7年前の私ですので「う~ん、うまく露出が合わない…どうしよう」で苦し紛れに撮った写真ですが、今であればダイナミックレンジを意識して別の露出で撮ったかもしれませんね。

それと注意点が1つ。この撮影シーンのように真っ赤に焼けた夕景についてはホワイトバランスを赤へふらないこと。つい、さらに印象的にしようと赤へふってしまいたくなりますが、それはただの破壊行為です。




EOS5D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

しかし…キムアネップ岬の夕陽は本当に美しいです。旅人の心をあたためてくれるような赤、それを写す深い色の湖面。写真をレタッチしていたら、またキムアネップ岬に行きたくなってしまいました。

今回はこの辺で!!

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~本日の毎日100ショットスナップ~

EOS6D Mark2 + EF50mmF1.8STM

「自分の欲望が発する自然の投網を打って偶然という獲物を絡めること」 森山大道 スナップ写真の定義

今さら聞けない☆RAW撮影のメリットとダイナミックレンジ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、皆さまはカメラの記録モードはJPEGでしょうか?それともRAWで記録されていますか?

シャッターを切ったとき、デジカメの中ではイメージセンサーからのデータをCPUで処理してSDカード等に画像として記録します。その際に記録形式として静止画を写すカメラの場合は主にJPEGかRAWで記録します。

RAWは直訳すると「生」なのでイメージセンサーからの生データという意味です。JPEGはRAWを元にして不要なデータを削除して容量を軽くしたもの、つまり圧縮された画像データです。

多くのデジカメやスマホで撮影したデジタル写真はJPEGです。高級なコンデジや一眼レフにはJPEGの他にRAWのままカードに記録するモードが付いています。RAWは1つの画素が受けたR(レッド)G(グリーン)B(ブルー)の三原色を元に、その何千万という集合体で画像となっています。RGBがどのような組み合わせ、かつどのような光の強さで受けたデータなのかの集合体がRAWな訳ですね。

パチリと撮ってカメラのモニターで再生した時に見れる画像。その画像の中に光の強さの関係で見えていないような部分はJPEGはバッサリと捨てています。RAWはこれを残していますので「あなたが望むなら、後で呼び起こすことも出来ますよ」という可能性を秘めているのがRAWです。

この作例はEOS6D Mark2をRAW記録モードで撮影した写真です。そのRAWデータをLightroomに取り込んで解説いたします。まずこの写真が普通に撮っただけの最初の画像です。カメラの再生ボタンを押したときの画像と同じです。逆光で撮っているので、このようにバイクやライダーに露出を合わせると、空の部分は明るすぎて飛んでしまった感じです。




私はこの写真を仕上げたとき、空はこのままの方が雰囲気があって良いと思ったので調整はしませんでした。しかし今回はRAWとダイナミックレンジの解説として、この空の部分に隠されたデータを起こしてみたいと思います。

まず段階フィルターを起動して空の部分を選択します。

そして分かりやすいように選択した部分を大幅にマイナス1.25と下げてみました。(こうやって仕上げましょうという意味ではありませんよ)

どうでしょう?当初は白っぽくなってしまった空の部分。RAWデータは実はこれだけの色や太陽の様子などを隠し持っていたわけです。この例では明るすぎて写っていない部分を下げましたが、その逆の暗すぎて写っていない部分を上げることも可能です。

Lightroomの場合はこのように局所的に調整することが出来るので、特にRAWで撮影したメリットが大きいように感じます。




ダイナミックレンジとは一回のシャッター(一回の露光)で写せる光の範囲のことです。真っ暗な部分から明るすぎて何も写らなくなる部分の範囲です。

説明が長くなると眠いので難しい話は割愛しますが、主に太陽光によって見える日常光のダイナミックレンジは140dB程度と言われます。その中でデジカメが写せるダイナミックレンジはおよそ70dB。さらにその範囲内でJPEGに圧縮されてしまった場合は40dBとなっています。

多くの方が明暗差の大きな撮影シーンで露出に悩んだ経験がおありかと思います。これは日常光のダイナミックレンジとデジカメのダイナミックレンジには大きく差があることが原因なのです。

RAWはデータ容量が重いですしパソコンに取り入れて現像作業をしないと、SNSにアップしたりプリントしたり出来ないので面倒なのですが、このようなメリットを考えると念のためRAWで撮っておく、というのは非常に賢い選択なのです。

今回はダイナミックレンジで解説しましたが、例えばホワイトバランスなども元データへのダメージを最小限で変更できます。長期保存してレタッチ技術が進化した将来の為にRAWで保存というのも悪くありません。

しかしJPEGにはJPEGのメリットもあり、これはカメラの機種(映像エンジンと呼ばれるCPUの性能)によって色々ですが、実はRAWよりも綺麗に撮れてしまう場合もあります。特に階調部分についてはJPEGの方が豊かな場合もあり、私はいつもRAW+JPEGモードで記録し、JPEGをお手本のように見ながらRAW現像を仕上げております。しかし、どう頑張ってRAWを調整しても元のJPEGのような豊かな階調に調整することが出来ないことがありました。

まとめると以下のようになります。

・ダイナミックレンジとは1回の露光で写せる明るさの範囲である

・RAWは当初、写っていなかった部分にもデータが残っているので後で起こせる

・JPEGはすぐに使えて便利であるがデータには限りがある

最後に誤解のないよう書いておきますね…。この解説ではRAWで記録して写せなかった部分はLightroomのようなソフトで起こしましょう…という意味ではございません。写真とは写せる部分と写せない部分があり、その限られた範囲の中で表現するから写真らしい作品が成立すると考えます(すいません偉そうで…)。

それらを踏まえた上で特殊な撮影シーン(暗い室内に差し込む逆光、星空や天の川など)においてRAWデータが持っている「最初に写らなかった部分を再現することも可能ですよ」という事でございます。

ご興味を抱かれた方はぜひRAWで撮影して現像処理に挑戦してみてくださいね。今回はこの辺で!




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~本日の毎日100ショットスナップ~

RICHO GR APS-C

キャリアを重ねていくと光への関心が高まり、光をとらえてみたいと強く思うようになりました。そして光について色々と分かってくると写真らしい写真表現って何だろうとか、今まで気にしなかったことに気が付き始めます。そうすると不思議なことにダイナミックレンジとは広ければ良いとは限らないな。。。なんて考えたりします。この写真は暗部と明部の構成を意識して撮った1枚で、逆に言うと限られたダイナミックレンジの範囲内で光を撮った写真とも言えます。まだまだ未熟ですがこの辺を磨いていきたい2019年です。

ツーリング写真と星空の撮り方<Lightroomレタッチ解説>星の写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、寒い冬ですが天気のいい日は星空が綺麗に見れる季節でもありますよね。

山間部は路面凍結や積雪もあるので難しいですが、海岸線でしたら少しの気合で夜走りで星空ツーリングを堪能できますよ。万全な防寒対策で星空ツーリングされてはいかがでしょうか?

EOS6D Mark2 + EF14mmF2.8L

さて今回の究極のツーリング写真では久しぶりになってしまいましたLightroomレタッチ解説をいってみたいと思います。撮った画像を自分の好みやイメージを再現させるレタッチですが、最近はSNSを見ているとレタッチ技術もすごくレベルが上がってきていますね。

私の場合は全く手を加えないものから、イメージに近づけるため調整を行うもの、現実の光景とは全く異なるほどに手を加えるものなど様々です。これらのレタッチ作業は写真について自身で考えがしっかりしていれば脚色などではないと考えます。

心象風景と呼ばれる記憶世界の再現なのですね。星空に関して言えば肉眼では天の川は確認できなかったけど、写真にしたら写っていた!なんてこともあります。これは心象風景の再現というよりはLightroomレタッチによって事実を再現しているとも言えます。ややこしい話ですけどね。

それでは早速、Ligtroomの画面で解説してみたいと思います。

まずはEOS6D Mark2で撮影したRAWデータをLightroomに取り込み現像モジュールを立ち上げた画面です。このままでも十分に綺麗な写真かもしれませんが、今回の解説では主にインスタやFacebookなどのSNS向けに仕上げた写真として作業してみたいと思います。SNSは多くの場合はスマホなどの小さな画面で見られますので、すこし派手に、そして強めのコントラストが印象的になる傾向です。

細かな解説はヒストリー画面で省略して説明します。左に表示されるヒストリーは下から古い順番です。基本は最初に色温度の調整からスタートです。漆黒の闇にするか青い夜空にするかはここで決定してください。そして光害と思われる色のかぶりを微調整しノイズを抑えるためにアンダー目に撮った露出をプラス0.32補正。コントラストは星を絶対的にするため+47と強め。ハイライトも主に星を意味するので+36と上げました。

ここまでの調整でこんな感じです。これでも十分OKな気がしますね。しかしつくづくAdobeのLightroomはスゴいな…と実感するのはこの先の機能です。ここまででしたらLightroom以外のDPPなどのソフトでも可能だと思います。

右カラムの基本補正にある【明瞭度】と【かすみの除去】の2つですが、これが星空の写真に絶大なる威力を発揮するのです。今回は明瞭度を+57、かすみの除去を+60とインスタ用という事もあり大胆に調整してみました。

どうでしょう?はじめて見た方はきっと驚かれたのではないでしょうか?Lightroomには他のレタッチソフトにはない調整機能が色々とありますが、中でもすごいなと感じるのは星空風景写真で使えるこの明瞭度とかすみの除去なんです。

これだけで一気に銀河!という感じがしませんか?冒頭でも書きましたが、私は以前、撮影現場では両目2.0の視力をもってしても空に天の川があることに気が付きませんでしたが、帰宅してLightroomでレタッチするときに「かすみの除去」で天の川が出現したのには驚きました。

このように肉眼や撮っただけの画像では見えないものまで見えてきてしまうのです。まあ…出てくるということはカメラのイメージセンサーは確かに捉えているのでしょうが、それにしても最初は俄かに信じがたい現象でした。

次に普段はあまり触れない彩度ですが、これも星空の風景写真ではお好みに合わせて多めに入れてみるといいです。この写真の場合は撮影地は海岸なのですが、海面付近の水分に屈折か分散をしている光があります(推測ですが)。これに色が入り星雲のような表現ができます。

こんな感じですね。インスタは鮮やかな方が見栄えも良いのでお好みで彩度を調整してみて下さい。注意点は【自然な彩度】と【彩度】の二種類がありますが、彩度の方を調整するときは色が出た部分の飽和など画質劣化が発生しますので、なるべく自然な彩度の方で完結するよう調整することです。

補正前と補正後の比較画面です。今回はインスタやFacebookなどのSNS用で仕上げましたが、ブログ用やプリント用はまた違った感じ(元画像に近い)で仕上げてみたいと思います。

ちなみに「かすみの除去」と「明瞭度」をさらに上げた画像をモノクロに仕上げるとこんな感じです↓↓↓

では、今回はこの辺で!!!




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~関連記事~

・キャンプシーンでの星空の撮り方

・ツーリング写真における天の川の撮影方法と撮影スポット

~本日の毎日100ショットスナップ~

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F2.8 30SEC ISO2500

スナップではありませんが以前に撮った野島崎灯台での白いベンチの写真です。こちらはプリントを意識して仕上げたLightroomレタッチです。

撮影地

 

 

 

赤だけを残してモノクロにする方法<Lightroom>レタッチ解説

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、秋といえば芸術の秋ですよね。食欲の秋でもありますが…食べると直ぐ太る体質なので、その言葉は言わないようにしております。芸術の秋だからこそ写欲みなぎる写真旅を楽しみましょう。

 




 

さて芸術といえば数学や科学と違って絶対的な正解のない自由な表現です。今回はLightroomレタッチ解説として少し今までと違った異色の画像加工法をご紹介いたします。もちろん画像加工ですので賛否あるのは承知していますが、どう使うかは作者の自由ですので「芸術の秋」に免じてくださいませ。

といっても高度な内容ではありません。少し前に彼岸花の季節でしたが、たまにSNSなどで見かける彼岸花の写真で花以外がモノクロになっている写真を見たことがありませんか?今回はあの「赤以外を白黒にする」手法をLigtroom解説でいってみたいと思います。

少し前にご紹介した写真ですが千葉県市原市の熊野神社の彼岸花の写真です。この写真については普通にカラーの方が良いと思うのですが、やり方の説明ですので…

右メニュー内にあるHSL/カラーを開きます。そしてその中の彩度のタブを選択。

 

レッド以外を全て-100になるまで目一杯スライダーを左にしてください。レッドは花のディティールが色飽和などで劣化しないか、慎重に様子をみながら上げます。この場合は+80としました。

 




 

次に重要なのはモノクロ化した部分の調整です。コントラスト上げたり黒レベルを調整して暗部を引き締めます。

 

簡単ですね…。私はこういった作品を積極的に発表しようとは思いませんが、自由な表現手法という意味では悪くないと思います。

今回はこれだけ!!




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~本日の毎日100ショットスナップ~

先日の志賀高原のツーリングで見かけた高山植物です。今回ご紹介したLightroomレタッチと同じ方法でレタッチしてみました。