写真の知識を応用できない人へ☆ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、つい先日のニュースで見かけたのですがNikonが一眼レフカメラの国内生産を終了するそうですね。カメラの市場はスマホの普及により縮小の一途であり、加えてSONYなどの新参競合が勢力を上げ苦戦を強いられていましたからね。

それにしてもNikonのような世界に誇る優秀なカメラメーカーが…寂しいニュースであります。ここで一発奮起してツーリング写真用カメラの製品化とかどうでしょう?Nikonさん?だめか…

さて今回のツーリング写真解説では写真の知識を実際の撮影シーンで応用できない人のために、何が足りないのかについて書いてみたいと思います。

EOS6D mark2 + SHIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

写真のことについて教本やワークショップなどで学び様々な知識をつけたけど、いざ撮影現場で何をしてよいか分からず途方に暮れてしまう人。私もその昔そうでした。この原因はいたって簡単です。撮り方などを学んで知識をつければ良い写真が撮れると思っているのが間違いの根源です。

そして多くの場合で「この場合、どう撮るのが正解なのだろう?」と正解探しをしている人も多いと思います。正解を探す・・・正解がどうなのか分からないのは自分の知識が足りないからだ…いいえ、ソレ違います。




確かに撮り方などの知識は重要かもしれませんが、その他に大切なことはたくさんあります。目の前の空間を認識する感覚、被写体や景色の特徴をとらえる、構図を作れる、画角の感覚、写真の完成予想図となるイメージ写真を脳内に描ける想像力…そしてとても大切なのは【心】です。

ピントが合っている、露出が適切である、しっかり水平が出ている…こういった基礎的な撮影技法が問題なくても、そこで写真を撮ろうと思った理由、撮影者の表現したかったこと、撮影者なりの美・・・これら【心】といえる部分が無いと何か足りない平凡写真となります。

そこで写真を撮ろうと思った理由、撮影者の表現したかったこと…これらは人間の感情の動きに他ならず、それを表現して共感や感動があったときはじめて「良い写真が撮れたな」と実感できるものです。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

あぁ、ここは素晴らしい、美しいな、ここで写真を撮りたい。その気持ちとよく向き合って何がどう素晴らしいのか少し考えてみると良いです。それは自分の心がどう動いたのか?を自分自身で感じ取ること。例えば上の作品の場合は当初は「おっ、ここはイイ感じだ!」と思って撮ろうと思ったのが当初ですが、それだけでは具体性がなくカメラを手にした後に何をすべきか分かりませんでした。そこで「湖畔のサイトに美しい緑の光があふれ静かな時間が流れていた」と自分なりに感動したことを言語化してみます。

すると「緑の光」が伝わるようハイライトの位置を意識して構図し、光が魅力的になるような露出を探れば良いですし、「静かな時間が」を表現するために湖面や木の葉の一枚一枚に静けさをまとったような表現になるようシャッター速度を探れば良いのです。ねっ?作業に具体性が出るのがお分かり頂けるでしょう?

「いい感じ」で現実の様子をパチリとやっただけではよほどの絶景でない限り、陳腐な写真となってガッカリするものです。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

いま、目の前にある風景や被写体。そこで写真を撮りたいと思った自分。その場所がいいと思った、好きだと思ったのだからその気持ちが何より大切です。その心をどうやって写真にして表現しようか?よく考えて心と向き合ってみましょう。

しかしそこでできることは限られているかもしれません。状況をよく把握してイメージが浮かんだら最初に画角(レンズ)決めましょう。景色や被写体の特徴をよくとらえ、そこにどのような光が存在し、どのように当たっているのか?影も見逃さずよくみてください。

上の作品は撮影場所が道幅の狭い農道でした。主題は牧歌的な風景にぽつねんと存在する赤い屋根の家です。撮影スペースの限られた場所でバイクと合わせて作品を生むのに無理がありましたが、バイクでここへ来たこと、伝えたかった風景を表現するにあたり考えた末、この構図となりました。

この作品を見て「よくこの発想が出てきますよね」と言われることがありますが、当初に写真を撮りたいと思った気持ちを納得の一枚にするまで撮影をやめないことです。気持ちと向き合い思考すること。多くの場合で時間と手間をかけて考え抜けば何かしらのカタチで納得の撮り方が見つけられます。




よく見てよく感じ、よく考えよく想像し、よく動いてよく試す。結果、出来上がったイメージを実際の写真へと実現させるにあたり、はじめて「撮り方」などの知識の出番になるのですね。

それともう一つは写真の勉強ばかりで写真を撮っていない人は上達は見込めません。たまに旅行に行くときにカメラを持っていくだけ…これでは画角の感覚さえ養えないですね。本当に最初にやるべきことは【写真を好きになること】なのかもしれません。写真を撮ることが好きな人であれば日常的にたくさんの写真を撮るものです。

写真が好きでたくさんの写真を撮っていれば、難しいことは抜きにノウハウが身に付いて上達すると思います。

何となくお分かりいただけたでしょうか?撮り方だけを覚えても良い写真が撮れない理由…。結局、最後は自分で考えるしかないのですね。ぜひ次の撮影から意識してみてくださいね。

今回はこの辺で!!

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意識改革で露出を極める☆ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、充実したツーリングライフで良い写真を撮っていますか?

今回は少々大げさなタイトルをつけてみましたが、写真ビギナーの皆さまが最初に難しいと感じる露出のお話を書いてみたいと思います。以前にも究極のツーリング写真では露出に関わる事を何度も書いてきました。それは絞りとシャッター速度の両者で写真の明るさを決めることや、絞りとシャッター速度には各々に異なる役割があり、それは写真の表現に役立つことなど。

今回は露出をシンプルに「写真の明るさを決めるもの」ととらえ、風景主体のツーリング写真で露出についてどのように考えるのか?を書いてみたいと思います。




EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

いま目の前にある情景に写真を撮るぞ!とカメラを向けたとき。その範囲に存在する光の量を仮に100とします。では写真にするにはどうするのか?目で見た通りの明るさを再現するのか?カメラの評価測光に従うのか?あるいは教科書に従って18%グレースケールを用意して正確に適正露出100を求めるのか?

100ある光を必ずしも100で撮らなければ写真ではない!といったルールはありません。70にしようが160にしようが、極端な話として1でも500でも1000でも良いのです。カタログの説明写真や研究所の記録写真ではないのですから実在すらしない架空のルールに縛られないように気を付けましょう。どの明るさで撮るかはあくまで撮影者の意志で決めるもので、そこにある光の量は写真家が使える資源のようなものです。

目で見た通りの明るさを再現することに執着する方もいますが、目で見た通りの明るさは人間の眼球の露出に過ぎません。人間の目は100に対して状況に応じて虹彩が動き、80や120といった具合に露出変化させています。暗がりに目が慣れてくれば当初は見えなかった足元の段差も見えるようになりますよね。




EOS6D Mark2

私たちがツーリング先で出会う素敵な風景、そこでバイク旅の魅力を表現するためのツーリング写真を撮るにあたり、実際の明るさや目で見た通りの明るさを求めるのは一旦忘れてしまいましょう。目で見た通りではなく心で感じた明るさの再現を目指します。

それは被写体や情景が最も魅力的にみえる露出を求めることに他なりません。花なら花、夕陽が当たったバイクならその車体自体、そういった時、地面や空が白く飛ぼうが黒く潰れようがそれはどうでも良いのです。

被写体が最も魅力的に見える露出設定は今のところはカメラにお任せすることが出来ません。カメラはあくまで画面全体の平均や指定したポイントなどを測光する機能しかないのです。樹齢数百年の杉林の参道、その荘厳さを表現する露出、秋桜をふんわり柔らかく女性的に表現する露出、といったものはカメラではなく撮影者しか決めることができないのですね。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

そうと分かれば露出は撮影者のイメージの通りで良いのですから、表現の自由が与えられていることを強く意識してみましょう。私たち日本人は誰かが決めたルールやお手本を無意識下に遵守する真面目な人種です。しかしせめて写真の時だけは「我が道をゆく」を貫きましょう。定石通りの露出なんてク〇くらえです。

上の写真はマニュアル露出を使って実際の風景の明るさとはかけはなれた露出で撮った作品でございます。撮った本人の私でさえ、その記憶の糸をたどっていかないと満月を夜に撮ったのか?昼間に絞り込んで太陽を撮ったのか?夜なのか昼なのかよく分からない絵本の風景のような写真になりました。

実際には昼の3時くらいなのですが…実際にどうかは私にとって重要ではないのです。




写真ビギナーの多くが特に常識に縛られてしまうのが露出です。適正露出だのアンダーだのと撮影技法の観点では「見た通りの露出で撮る」ことは大切ですが、カメラ操作や基礎知識を覚え習得した人は、どこかのポイントで見た通りに撮る…は卒業。【適正露出で撮れる人】から【露出を表現としてコントロールする人】へ進化を遂げましょう。

経験を積むと写真家眼も進化します。すると被写体に当たる魅力的な光を感じ、それに露出を合わせることが出来るようになるはずです。まずは露出に対する意識改革をして次回の撮影から実践してみましょう。

今回はこの辺で!

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ツーリング写真 理由の後付けと写真セレクト

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、気が付くと3月も中旬となり桜の開花が気になる季節になりましたね。

つい先日、知人から「立澤さんは写真が撮れるのだから写真を売って稼げば良いじゃないですか」と冗談半分で言われました。今は便利な時代ですので風景や花など撮った写真を商材写真として個人で販売できる時代です。

販売できるサイトやアプリはいくつもあって、プロのカメラマンでなくとも凄い人は相当に稼いでいると聞きます。特に珍しい気象現象や海外の風景などは人気のようですね。多くの企業がWEBサイトやカタログなどの紙媒体で使う商材写真を求めているのです。需要と供給が合致して素晴らしいですが従来のカメラマンのお仕事が減ってしまうのは気の毒ですね。

デジタル写真が一般に普及しておよそ20年。個人のカメラマンでもひと昔前のプロに匹敵する写真が撮れる時代です。企業には自前カメラマンがいて外部のスタジオに依頼することは減り、雑誌関係は出版不況が長引き、ウエディングフォトや学校行事の写真は少ないパイを奪い合うレッドオーシャン。プロのカメラマンは生き残るのに厳しい時代です。

…で私は写真販売サイトで写真を売らないのか?という話ですが私は絶対に写真を売りません。せっかく残りの人生を「写真をライフワークとして生きる」と決めたのに、写真の販売をしたら大衆写真の仲間入りに逆戻りですからね。




さて、また前置きが長かったですが今回は写真のセレクトと理由の後付けについて書いてみたいと思います。

よく写真は2度シャッターを切る!と言われます。1度目は撮影現場で被写体や情景を前にカメラで撮るとき。2度目は本当のシャッターではなく帰宅してから複数あるカットから採用カットとする1枚を選ぶときです。

このとき要求されるのが一枚を選ぶ力、セレクト力です。これ、地味に重要です。せっかく良い写真が撮れているのに選ぶ能力がイマイチだと、傑作は陽の目を見ずに埋もれてしまうのですからね。

上の写真は明らかな失敗写真以外は全てLightroomで仕上げてフォルダーに保存したところです。同じようなカットがいくつもありますが、この中からベスト一枚はこれだ!と納得できる写真を探すのです。写真とは不思議なもので撮影現場では見えなかったことが写真として出来上がったときに見える場合が多々あるものです。

そういった撮影時には意識できなかった(あるいは見えていたが無意下であった)ものやこと、を一枚の写真から洗い出し「この写真は〇〇がよい」「こちらは△△が残念だ」といった具合に、後から理由付けをして自分の撮った写真の中で優越をつけます。

場合によっては1枚をセレクトではなく用途に合わせて複数を選んでも良いと思います。例えばInstagram用と4つ切Wサイズプリント用といった具合に。




EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L IS

今回はこの1枚を選んだ理由として、空に流れる雲が手前からバイクの方へ向かっていく様子を表現するにあたり、もっとも理想的な割合で日陰が入ったのがこのカットだからです。静かなる風景の写真に「雲が流れゆく」という時間を与えた一枚になったことが作品の主題を演出しています。

ところで最近は少数かもしれませんが撮影地で写真を1枚しか撮らない人がおられます。フィルム時代はフィルムの残数、フィルム代や現像代などのお金の問題もあったので、むやみやたらにシャッターを切るのは勿体ないというのがありました。しかしデジタル写真が主流の現代では1枚しか撮らないのは時代遅れです。

写真界の権威はデジタル時代の写真家は無駄にシャッターを切る、一枚に入魂せずけしからん!と嘆いておられるかもしれませんが、私はこの考えには賛同できません。シャッターを切りながら被写体との距離を詰めていく感覚や、切りながら理想を模索するような撮り方は、時として奇跡の一瞬をとらえるものです。

今回ご紹介したような写真セレクトの観点でも、選択肢は多いほど良いと思います。ですからカメラのメモリーカードはできるだけ容量の大きいものを用意し、無駄切りを気にせず撮り【理由の後付け】【ベスト一枚の写真セレクト】をやってみてくださいね。

せっかくのデジタルなのですから。

今回はこの辺で!!




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いい写真、納得のツーリング写真のためのヒント

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、花粉の季節になりましたが大丈夫でしょうか?私は3月が症状がひどいので最近はかなりムズムズしております。新型コロナウイルスの感染予防の観点で容易には目や鼻を触れてはいけないので、目がかゆくなったらすぐに点眼薬をするようにしています。

つい先日、知人が写真を撮りにいくからチョット教えてくれ、と言ってきたので撮影の様子を見ながらアドバイスすることがありました。その方はまだ写真ビギナーなのですが、結構な立派なカメラと高級なレンズをお持ちです。風景の写真を撮りに行ったのですが、まず気になったのはイキナリ撮り始める忙しそうな様子です。

「えっ?もう撮るの?」と焦りましたが、何か決定的なシャッターチャンスだったのか?とも思いましたがそんな感じでもなさそうです。どうやらいつも写真を撮りたい場所についたらすぐに撮り始めているみたいです。そのことについて本人に聞いてみると「とりあえず撮ってみるんだよ」とのことでした。これ、写真ビギナーの方に多いのですけど試しに撮ってみてどんな風に写るのか確認する、はやめましょう。今日、生まれてはじめてカメラを使う訳ではないのですからね。

よく分からないからとりあえず撮ってみて、その画像を再生して失敗でなければOKとする。この方法はカメラの方から「こんな風に撮れるよ」という提案を受け、それをあなたが「まあよかろう」と妥協している画像です。そうではなく「こんな風に撮りたいんだけど」と撮影者からカメラの方に要求するように撮ってみましょう。そのためには「こんな風に撮りたい」というイメージを最初に作ることが大切です。「どんな風に撮れるか試しに…」ではなく「こんな風に撮りたい」という要望をもって撮影開始です。順番が逆なんですね。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

さて今回はツーリング写真のヒントとして風景写真の基礎的なことをサラリと書いてみようと思います。上の写真は千葉県佐原市の小江戸とも呼ばれている佐原の町並みです。とても風情ありますね。

風景写真はものすごく大雑把にいってしまうと被写体を撮る場合と情景を撮る場合の二者があります。被写体を撮る場合は背景の中のバイクやライダーなど、比較的カメラに近い位置に置かれた特定のモノを対象に撮ります。上の作品の場合は佐原の町並みの風景写真ではありますが、被写体は手前にある柳の木です。

このように作品の主要キャストとも呼べる被写体はカメラの前に存在し、その後ろに背景があるのが基本構成です。もちろん全てがそうだと言う訳ではありませんが大雑把に言ってしまうと多くはこの構造です。

EOS6D mark2 + SHIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

もうひとつの情景として撮る場合とはこのような感じです。景色全体の中に溶け込むようにバイクやライダーなどの被写体が存在している様子です。カメラから近い位置に主役として登場しているのではなく景色サイドにその居場所を置いているのです。

少々ややこしいですが主題であれ副題であれ、カメラの前に立った役者であるのか風景の中に溶け込んだ役者であるのか?の違いですね。

被写体を撮るのか?情景として撮るのか?これを撮る前のイメージからしっかり意識することで、画角の選択や絞り値などが決めやすくなります。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

↑特定の被写体を撮るツーリング写真…

↑情景の中のバイクを撮るツーリング写真…




何となくお分かりいただけたでしょうか?この両者の違いは必ずしもハッキリさせる必要はありませんが、すくなくとも撮る前のイメージの時点では意識しておいた方が良いと思います。

今回はこの辺で!!

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絞りをマスターして被写界深度を極めよう

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、承認欲求という言葉をご存じでしょうか?承認欲求とは他者から認めてもらいたい、立派な人、価値ある人であると思われたい…という欲求だそうです。承認欲求は誰にでも潜在している割と根深い人間の欲望なのだそうです。

お金持ちは社会に貢献している立派な人の象徴的なイメージなので、お金持ちに見せかけることで立派な人を装うことができます。だからお金持ちではないのに無理をして高級なものを身に付けたり見栄を張ったりする人は多いものです。最近は見かけなくなりましたがSNSを見ていると高級なレストランや海外旅行の様子をアップしてセレブレーションを気取っている人…いましたよね。あれも承認欲求に支配されてしまった人だと思います。

写真にも承認欲求はあります。上手な写真、すごい写真を撮ることで他者に立派な人だと思われたい。SNSで目立って「いいね」をたくさんもらい、有名グループでシェアされることで注目されたい。こういった欲望を写真で達成しようとする人がいます。承認欲求に支配された人の撮る写真は特徴があります。それはどう撮ったらウケるか?すごい写真で皆を驚かせよう、見栄えの良い「映え被写体」を追求するなど、写真は万人ウケが全てである!となるものです。こうなると誰が撮ったか分からない、みんな似通ったSNS時代の盛り盛りの流行写真、といったら聞こえはいいですが、お世辞にもART的な写真とは言えないものになります。

もちろん承認欲求が悪であると言いたい訳ではありません。私にも承認欲求はしっかりあります。人間は誰かに認めてもらいたいと誰しも思っています。ただ承認欲求をコントロールできず承認欲求に飲まれてしまった人は、永久に万人ウケ写真を追求する羽目になり、やがて疲弊して写真をやめてしまうでしょう

立派な写真を撮って認めてもらいたい、この気持ちは写真ビギナーの最初のモチベーション維持において良く機能しますが、どこかのタイミングで承認欲求と決別すべき日がやってきます。それは早い方が良いですよ…と私は言いたいです。




房総フラワーライン

さて前置きが長かったですが今回は写真ビギナー、または何年もやっているけど上達できない方を対象に絞りのお話をさらっと書いてみたいと思います。

究極のツーリング写真では今まで絞りに関するあらゆる事を解説してきましたが、おさらいの意味で基礎的なことと、絞りの知識を応用するにはどうしたら良いのか?という具体的なことを今までとはアプローチを変えて解説してみます。

絞りとはレンズの中にある穴ポコのことです。穴ポコは大きくしたり小さくしたり調整できるもので大きいとレンズの外の光がたくさんカメラ内に取り込まれ、小さくすると僅かになります。カメラ内に取り込む光の量、つまり露出を調整するのが主たる役割です。一方で露出を調整する仕事はシャッター速度でも可能です。目の前の景色の光をどれだけカメラ内に取り込むのか?は絞りとシャッター速度の両者で話し合って折り合いをつけるものなのですね。

ここまでは大丈夫でしょうか?

写真の明るさ、つまり露出を決めるのはカメラの測光機能(AE)が自動でもやってくれます。だから絞りがいくつでシャッター速度がいくつと撮影者が必ずしも決める必要はありません。テクノロジーの進化は実に有難いです。ただ全てお任せで貴方の個人的なART作品が生まれるでしょうか?答えはNOです。

多くのカメラでAまたはAVとある撮影モードにすることで絞りだけは撮影者が決める「絞り優先モード」を使いこなしてみましょう。F値で表される絞りを撮影者の意図でコントロールすることで表現の幅が一気に広がります。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L IS

よし、じゃあ絞り優先モードに挑戦してみよう!となったらまず1つだけ重要な知識をつけておきましょう。それは被写界深度といって少々専門的な単語ですが簡単に言ってしまえばピントの合う範囲という意味です。

絞りを調整することで被写界深度を変えることができます。F値は数値が小さいほどに穴ポコは大きくなり被写界深度は浅くなります。逆にF値の数値が大きくなるほど穴ポコは小さくなって被写界深度は深くなります。

被写界深度が浅ければ手前の物や背景はボヤけ、シャッター速度は早くなります。逆に絞り込んで被写界深度が深くなれば全体にピントが合うような写真となり、光の量が減った分、シャッター速度が遅くなることで補ってくれます。

…と、この辺までは多くの方が既にご存知の知識だと思います。では応用について解説してみましょう。




EOS6D Mark2

じゃ、ツーリング写真でどんな時にどんな絞りにするのだね??ここからが本題です。まず被写界深度を繊細にコントロールしたい場合。前景、バイク、その他の被写体、背景、遠景など奥行方向に複数のレイヤーが存在したとき、どんな風に魅せたいか?と意図を決めた後に絞りを調整します。上の写真では前景がいきなりバイクで背景がコンテナ船、遠景が富士山、その他の被写体が鳶という構成です。こういった構図ができたときに絞りを調整!です。

この作品の場合、魅せたい主役は東京湾にうかぶ冬の富士山(が当初の意図でしたが思わぬ珍客で主役は鳶がもっていきました)、でありバイクは脇役。そこへバイクでやってきたライダーが見ている風景なのだな、という事実が誰の目にも十分に伝わる程度にそれら脇役をボカして、主題をより魅力的に演出しているのです。

一方がボケることで重要な方が浮き立つ。これが絞りを開いたり、ボケ具合や深度の微調整で魅せる基本的な考え方です。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

この作品はテント越しにみた富士山の見えるキャンプサイトです。テント、バイク、ライダー、本栖湖、富士山と大まかに5レイヤーある構図ですが、この場合は近景であるテントや寝袋の様子を十分に伝えたいという意図があるので、絞り込んで近景からピントを合わせました。

絞りを開こうか?それとも絞り込んで調整しようか?

まずは構図として複数レイヤー存在していること、それからそれら近景や遠景をどう魅せたいか?を最初に決めるのですね。どう魅せたいか?そうイメージです。撮る前につくる空想の写真「イメージ写真」がここでも重要なわけですね。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

もう1つ、重要な知識として被写界深度は望遠の画角ほど狭くなる傾向があります。正しくは望遠で近くの被写体を撮る場合ですね。逆に広角ほど被写界深度は深くなる傾向なので上の作品のような超ワイドレンズを使う場合はボケ具合で表現するのではなく、全体にピントが合った写真(パンフォーカスとも呼びます)で魅せます。

少々高度な話になってしまいますが深い被写界深度が発生するとき、そのピント位置のピークはどの部分にもってくるのか?という問題もあります。ここでは深く触れませんがそういった時にマニュアルフォーカスが活躍するものです。

広角レンズを使用するときや景色に複数レイヤー存在していないシーン、それは絞り値をいくつに設定しても出来あがる写真に大きな違いは出ません。ではそういった時は絞りはいくつに設定するの?という疑問があると思います。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

こんな時ですね。カメラの近くには被写体が何もなくて景色全体を撮る時です。こういったシーンで絞り値をF2.8にしようとF18にしようとシャッター速度が変わっていくだけで出来上がる写真に大きな変化はありません。

こんな時は古くから写真界で言われているセオリー通りで「風景写真はF11」の法則です。詳しくはF8からF11の間が良いと言われます。これはもうレンズという光学製品の特性によるものですが、レンズの前玉などは球面レンズになっていて外周付近はどうしても精度が落ちてしまい、中心付近が良好な特性なのです。F8からF11の間はその一番精度の良い中心をつらぬく絞り値となるので、解像度や収差などが最小限で美しく撮れる絞りである、と言えるのですね。

えっ?もっと絞るのはいけないのか?さらに絞り込むのは例えばレンズの数センチ前にある被写体から遠景までシャープにしたいとか、あるいはシャッター速度の観点でブレを表現したいときなどに、さらに絞るのですが極端な小絞りは回折現象(別名:小絞りボケ)という画質低下を招くので、特に逆光のときは注意が必要となります。




EOS6 mark2 + EF35mmF2 IS

もちろん風景写真はF8からF11が良いと言ってもそれは十分に明るい場所の話です。この作品のように星景写真や夜景写真など、絶対的に暗い場所では少しでも光を多く取り入れたいので迷わず絞りは解放を選びましょう。ただ最近のカメラはISO感度を高感度に設定してもノイズが低いので、これからはF8あたりで撮って露出は高感度で補うのが一般的になるかもしれませんね。星景写真は点光源の集合なので、きっと解放よりもF8あたりで撮った方が光学的な意味では綺麗に撮れるのだと思います。

 ~絞りをマスターして被写界深度を極めよう まとめ~

・絞りを変えることは前景や背景のなどのボケ具合の調整

・ボカすことは作品の意図や主題を浮き立たせて魅せる表現である

・ボケ具合、被写界深度の調整とは構図に複数レイヤーを作ったとき

・望遠レンズほどよくボケて広角レンズはあまりボケない

・風景写真をひいて撮るときはパンフォーカス

・近景や複数レイヤーないシーンではF8からF11の間が美しく撮れる絞り

と…今までと違った感じで解説してみましたが如何でしたか?知識とは持っているだけではほぼ無意味で、実際にそれを実践し失敗と成功を幾度か繰り返さないと「習得」とはならないものです。習得に結び付けることのできなかった知識は恐ろしいことにあっというまに忘れてしまうもの。ぜひ次の撮影で意識して実践してみてくださいね。

今回はこの辺で!!!

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写真ビギナーとベテランの違い☆平凡写真やマンネリの脱し方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、関東圏以南ではそろそろ春の景色が期待できるようになりましたね。ツーリング先ではもちろん、近所の公園や日常風景でも小さな春を見つけることが出来ると思います。

小さな春…そう、うっかりすると見過ごしてしまうような小さな発見に心が反応できるようにしたいものですね。趣味で写真をやるとなると話題の絶景スポットや満開の桜を撮るものと思われがちですが、日常風景にある小さな存在に心が反応をしめしたとき、それを表現できれば個性ある素敵な写真ができると思います。

よく気が付く目と豊かな感受性を大切に写真活動をしてみましょう。




さて、今回は少し初心に戻って写真ビギナーとベテランの違いと題して、写真を撮るにあたり撮影地でまず何をするのか?ということをハートサイドからアプローチして解説してみます。

よく見かける平凡なツーリング写真

ツーリングに行って写真を撮って帰るけど、いつもこんなフツーの写真ばかりを撮ってしまう。景色がきれいな場所を背景にして愛車をパチリ。その時は「うまくいった」と思えるけど帰って見返すと何か平凡でものたりない。気が付くと自分が撮る写真はいつもこんな感じ…そんなお悩みはありませんか?

写真ビギナー、または何年もやっているのに上達しない人と写真のベテランが撮る写真は一体何が違うのでしょうか?一言で言ってしまえば何もかも違うのですが、それでは薄情なのでヒントのようなものを書いてみたいと思います。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS F11 1/125

この写真は1枚目にご紹介した陳腐な作例のすぐ近くで同じ日に撮影しました。北海道の美瑛の丘です。違いは山ほどあるのですが時間帯を選んで逆光を利用している、1つの被写体(この場合はポプラ)を明確に主題にした、比率や配置などを考慮して構図を組み立てた、ライダーを登場させてツーリングシーンを演出した、ホワイトバランスや露出をイメージに合わせて慎重に選択した・・・まだまだありますが、とにかく撮影者の意図のもと、画面内のすべてに配慮が行きわたっています。

写真ビギナーの方や一般カメラユーザーは景色を前にして、まず目に見える様子をそのまま撮ろうとするものです。




「綺麗な景色なんだからいい写真になるに決まっているではないか」…それ、本当でしょうか???まずこれを考え直してみましょう。

綺麗な景色にカメラを向ければいい写真になるはず、だからカメラに要求するのは「見た通りに撮りたい」とビギナーの方は思うものです。目の前の現実をカメラで記録することで良い写真が生まれる…これ間違いではありませんが、これでは表現ではなく記録です。多くの場合で現実の様子というのはさして美しくはないものなのです。

目に見えるものだけを信じるのをやめて想像の世界で本当に撮りたい写真をイメージしてみましょう。よく写真イメージと言いますがベテランや写真家というのはシャッターを切る前に脳内で作品の完成予想図といえる想像の写真「イメージ写真」をつくるものです。人間が想像する世界は本当に美しいものです。

撮影者がそこで写真を撮ろうと思った理由をひもとき、数ある表現の引き出しから「いまはこれ」とchoiceをし、きっとこんな風に撮れるだろう、こんな風に撮るぞ、という空想の写真です。写真ビギナーの方の多くはこのイメージを作らずに惰性的にシャッターを切っているのが最大の敗因です。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

この作品は空き地に咲いていた花を主題にしたツーリング写真です。場所は北海道ですが話題の撮影スポットでもなければ有名な景勝地でもありません。誰も気にも留めないような雑草の花が咲いている空き地です。

実際にはこのように沢山の花が一面に咲いていた訳ではなく局所的でした。そこで「花がたくさん咲いている場所」というイメージを作ります。実際に咲いているのは局所的なのですから咲いていない場所は画面内に入れたくありません。なおかつ「たくさんの」を表現したいので花同士の密度を上げたいです。となれば画角は望遠を使おう!となりEOS6D Mark2のボディにセットしたレンズはEF70-200mmF2.8という望遠レンズとなりました。

そしてライダー+R1200GSを浮き立たせるように魅せる演出をイメージし、絞りをコントロールして深度をR1200GSの位置とその少し手前にMFでかけてみました。

花の密度を上げたいから望遠レンズを選んだ、主題を浮き立たせるように演出したいから被写界深度をコントロールした、といった具合に「〇〇だから△△した」というイメージからの根拠によって選択する表現手法。そこで景色や被写体の特徴から受けた感情の動きが全ての始まりです。感動せず、イメージを作らず、現実の様子に向けてシャッターを惰性的に切ってしまわないことです。

順をおっていくと1.おっここは良い、ここで撮ろう 2.景色や被写体、その周囲をよく見よう 3.その特徴から貴方はどう感動した?自分の心に聞いてみよう 4.感動したら何がどう感動したのか考えよう 5.それがよく伝わる写真をイメージしよう 6.そのイメージを再現するにはどうしたら良いか考えよう 7.何をしたら良いか分かったら撮影を開始しよう といった具合ですね。写真ビギナーの方が平凡な写真を撮ってしまう時とは1の次にイキナリ7…しかも何をして良いのか分からないのにとりあえず撮ってみる、といった具合だと思います。




EOS6D Mark2

最近は見かけなくなりましたが「見た通りに撮るのが正義である!」と主張されるカメラマンさんもおられます。そういった方にイメージをもとに表現した写真を否定される場合があるかもしれません。これは完全に無視で大丈夫です。写真は見た通りに…を妄信されている方に付ける薬はありませんので、お気の毒ですが寛容に見守ってあげる以外にありません。上の写真は実際の様子よりも、うんと露出をアンダー(暗く)に撮る事で光のある部分を表現しています。撮るときにこういったイメージを脳内に描いて撮るのですね。

不思議なもので人間の想像の世界って美しいのだと思います。むかし好きだった人は記憶の中でも尊く美しい存在ですが、ある時どこかでばったり再会すると、その記憶の中のあの人とあまりにかけ離れた現実にがっかりした経験はありませんか?それは経過した年月で年老いたから…という事実よりももっと大きな原因があって記憶というイメージの中で勝手に自分がその人を美化していたからなのですね。マスクをしていると美人だと思ってしまうのもマスクの下の様子はどうであるか?勝手に美しいものを想像するからだと思います。想像の世界は美しい、だからこそ写真を撮る前のイメージは大切なのですね。

少々ややこしいお話でしたが次回の撮影から少し意識してみてくださいね。

今回はこの辺で!!

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写真ビギナーがつい撮ってしまう陳腐なツーリング写真はこれだ!

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、師走ですが走り納めツーリングの計画はもう立てられましたか?

ずいぶん前のことですがクリスマス時期に東京ディズニーランドに行った時にこんな出来事がありました。ディズニーランドのシンボルであるシンデレラ城の前でした。見知らぬ女子2人組が私に「写真を撮ってください」と頼んできました。カメラは確かEOS Kissでキット物のズームレンズが付いていたと思います。

私はシンデレラ城をバックに素敵な記念写真を撮ってあげようと、許される限り後ろに下がってレンズのテレ端で撮りました。縦構図で左上に引っ張ったシンデレラ城、右下にお二人のバストアップ、絞りはF18に設定しパチリパチリと数枚。「これでバッチリかな」とカメラをお渡しし、念のため問題ないか画像を見てもらいました。

喜んでもらえるだろうか…という期待とは裏腹に返ってきた反応は「足まで全身を入れてください」というまさかの再撮依頼でした。おそらく写真とは枠の中にきちんと被写体を収めるものだ、という固定観念なのでしょうね。苦笑しながらも言われた通りに再度撮り直しましたが、全身が入るように撮るには広角よりの画角となったので、シンデレラ城は最初の写真よりもうんと小さくなってしまい平凡な写真になってしまいました。

ご帰宅されてから「あの時、あの人が最初に撮った写真の方がいいわね」と私が最初に撮った写真が採用カットになったことを願うばかりです。




さて、今回のツーリング写真解説は写真ビギナーがつい撮ってしまう平凡な構図とは?と題して簡単な構図のお話を書いてみたいと思います。先ほどのシンデレラ城のエピソードと同様に被写体を枠内に収めて云々…という写真をツーリング写真に当てはめると次のような写真になります。

被写体の存在感が等分され主題が曖昧な写真=平凡写真

はい、こんな感じです。もう12年も前に私が撮った写真です。今では有名な小湊鉄道の撮影スポットである石神お花畑です。信じられませんが菜の花が満開のシーズンでも当時は誰も写真を撮っている人が居なくて貸し切り状態でした。今だったら週末なら撮り鉄さんが100人くらい集まりますけどね。この写真の場所にバイクを停めようものなら大ヒンシュクです。

で、この写真をみて「いい写真だ」と思った方はいらっしゃいますか?これは写真がいいのではなく石神お花畑という場所、つまり事実が素晴らしいのであって写真がいい訳ではないのですね。

写真は被写体をきちんと枠内に収めて撮ろう、この固定観念に縛られていてはお子様構図ばかりを撮ってしまい、せっかくの撮影シーンも陳腐な写真で終わってしまいます。バイク、小湊鉄道の車両、お花畑、これら重要な被写体がバッチリ枠に入っていればOKなんて極めて稚拙なことです。

では最初に何をするか?

素敵な場所にきた記録を撮るのではなく、この景色を受けて撮影者が心動かされたことを1つだけ選び、それを明快に表現できるよう構図を作ってみましょう。

まずは写真を撮ろうと思った場所で被写体がいくつあるか数えてみましょう。バイク、鉄道、花…このように2つ以上の要素がある場合は主役を1つに絞ります。シンプルな背景にR1200GSを置いただけであれば、被写体は1つなので必要ありませんが2つ以上の被写体があれば1つに絞るのです。

1.鉄道が主役でバイクが脇役

鉄道が主役でバイクが脇役

この場合、バイクの存在感はそこへバイクでツーリングで来たのだな、という事が伝わる程度で十分です。バイクをやたらカッコよく撮る必要性はありません。大切なことは1つの主役が魅力的に写るよう主役の存在感を意識すること。カラーが可愛らしいと思えばそれが伝わるように撮ったり、重厚な質感に魅力を感じたらそれを表現するのです。

やり方はいろいろあります。大きさや位置関係はもちろん一方にピントを合わせてもう一方はボカす、フレームで切り落とす、一方は光に当ててもう一方は影に置くなど…。ちょっとした一工夫と手間で写真が激変するものです。

上の写真の場合はカーブで傾いている様子が気に入ったので、それが分かりやすいようアングルを模索しました。




2.バイクが主役で鉄道が脇役

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

先ほどと逆になっただけです。

とにかく2つある被写体のどちらが主題でどちらが副題かを明らかにするのです。ここでの注意点は中途半端にしないことです。どうしても写真ビギナーはあれも写そうこれも写そうと欲張ってしまうものです。欲張れば欲張るほど主題は曖昧になりやすく、構図は複雑さを要求してきます。

上の写真の場合はR1200GSが主役となる構図ですが、フロントタイヤの下1/3を切り落とすことで迫るような迫力で存在感を強めています。

もしシンプルな背景にバイク1台なら構図は簡単です。今回の鉄道のように何かの被写体とバイクであれば被写体は2つ。2つなら主題と副題を決めるのにさして複雑さはありません。この辺までが写真ビギナーの方におすすめと言えます。

3.バイクも鉄道も副題で花が主役

EOS6D Mark2 + EF70-200F2.8L IS

もし構図を作る上でこれら被写体のキャスティングが難しいように感じたらお勧めのやり方が1つあります。それは感動の言語化です。

そこで写真を撮りたいと思った理由、あなたの心の針がふれた瞬間を表現するには?目の前の風景の特徴を受けて普段は使わないような詩的な言葉で表現してみましょう。「辺り一面を黄色い絨毯が包み込む温かみある鉄道風景。どこか懐かしさを覚えた」といった具合に気持ちを言語化したら、主題は「菜の花が包み込む鉄道風景」に決まりです。

あとはそう撮るために包み込んでいるように見せる深度(絞り値の調整)、望遠の画角で花の密度を上げる、といった具合に作業に落とし込みます。こんな時はこうしよう、というイメージと撮り方の引き出しを紐付けるのはビギナーには難題ですが、いつか上達すればそう撮るようになるのだな、と覚えておいてください。

4.工夫をこらす

伝えたい1つを明確にするのは割と基礎的なことです。それができれば写真は一気に陳腐さが消え写真の見識のある人が撮った1枚!という感じになります。しかしその程度では作品と呼べる個性を出すのは難が有ります。

写真にあなたらしさ、ユニークさを加えるなら型にはまった撮り方でない、定石と違った撮り方を考えてみましょう。この写真は1枚目の平凡写真と同じ場所、小湊鉄道の石神お花畑で撮ったものです。R1200GS-ADVENTUREのコクピット越しにみた風景としました。これには周囲に他のカメラマンがたくさんいてスペースに限りがあった…という事情も隠されています。




ツーリング写真を撮りに行ったのにどうしても愛車もカッコよく撮りたい!という気持ちが抑えられない場合、それは別で撮ると覚えておきましょう。1つは愛車が主役ではない風景主体のツーリング写真、もう1つは愛車が主役で一方の被写体は背景に留めた愛車カット。後で帰ったらそれぞれの写真をどのような場所で発表しようかじっくり考えましょう。

いかがでしたか?

写真を見る人は「この写真になにか素敵なことが写っているのだろうか?」「興味のあること、美しいものは写真の中にあるのかな?」と写真に対する期待を抱くものです。一方で撮影者が「俺のバイクはやっぱりカッコいいな」「小湊鉄道の菜の花の景色を写真に収めたぜ~イエー」では撮る側と見る側にあまりに温度差があります。人に見せる写真と自分で見る用の写真は全く別のものなのですね。

自分で見る用の写真を「見て見て、俺写真うまいでしょー」とSNSで発表するのは悪い事ではありませんが、そろそろ見る側も「うんざり」しているかもしれませんよ。

今回はこの辺で!!

↓↓↓石神菜の花畑↓↓↓

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写真ビギナーも納得☆誰も教えてくれなかった露出の話

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、最近アクセス解析を見ているとアメリカから当ブログを見て頂くPV数がとても増えました。日本語で作っているサイトなので恐らく在アメリカの日本人の方が見て頂いていると思うのですが…毎日のように100PVくらいアメリカなので何かのサイトで紹介されたのでしょうか?不思議です…

さて今回は初級ツーリング写真のカテゴリーとして、写真ビギナーの多くの方を悩ます露出のお話を究極のツーリング写真流に解説してみたいと思います。ベテランの方はスルーするか「おさらい」で読んでくださいね。

EOS6D mark2  F14 1/1600 ISO100

・露出とは何ぞや?

露出とは写真用語でよく耳にする単語ですね。やれ露出が決まんないだの露出アンダーだのと。露出とはその単語の通り真っ暗な箱になっているカメラの中に、外の光をどれくらい入れてセンサー(またはフィルム)に光を露出させましょうか?というコトです。

簡単に言ってしまえば写真の明るさを決めるもの。あるいはそこにある光をどれだけカメラの中身に集めるか?という話です。

写真をどのような明るさにするか、カメラ内にどのくらい光を露出させるかは本来は撮影者が決めることです。しかしいつの時代からか、その部分はカメラのコンピューターにお任せ出来るようになりました。そして多くの一般カメラユーザーは当たり前のように露出をカメラにお任せするようになったのです。

ここでワンポイント!

露出を得るには大まかに2つの考え方があります。1つは現実の明るさの通りの露出で撮ること。もう1つは「こんな風に撮りたい」と撮影者がイメージする空想写真の再現です。前者は目で見た現実に近い明るさの写真で証明写真や見本写真など説明的な役割を持った写真に使われる露出です。

後者は多くの人が憧れる「いい写真」、つまりARTな写真としての露出です。これは必ずしも実際の明るさを再現した露出である必要はありません。

この2つははっきりさせておきたい重要なポイントで、特に後者の「イメージの再現」の露出はその後の工程である構図とも関係してきます。ここ、多くの写真解説で抜けている大事なポイントだと思います。




EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF5.6-6.3DG

現実の様子を再現した説明的な露出は面白くもないですし、カメラの自動露出機能(AE)で得ることも可能です。正しくはグレースケールなるもので「適正露出」を得るのですが…この辺の話は割愛いたします。本解説ではARTな写真、いい写真を撮るための露出のお話としてすすめていきます。

露出を決める方法は主に絞りとシャッター速度の二者です。絞りとは大きさを自在に調整できるレンズ内の穴ポコです。大きい穴なら多くの光を、穴を絞りこんで小さくすれば光は僅か。シャッター速度とはガレージのシャッターと同じ「幕」が開いていた時間のこと。長く開いていれば多くの光を、短ければその逆です。

絞りとシャッター速度には光の取り入れ量の他に、それぞれ写真表現に役立つ別の役割があります。絞りは被写界深度といってピントが合う範囲の調整、逆に言うとボケ具合の調整です。これは作品の主題を浮き立たせるように演出したり、手前から遠景までシャープにして印象を狙ったりできます。

・被写界深度で魅せる写真

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L IS

例えばこの写真。絞りを開いて被写界深度を浅く、つまりピントの合う範囲を小さくして前景の桜を大きくボカした表現です。大きくボカすことで手前の桜はカラーフィルターのように風景が透過し、合焦ポイントに置かれた主題を演出しています。

これとは逆にどこもボケていない全体がシャープにピントがきている表現方法もあります。もちろんその他にも沢山あります。この場合はこうだ!という決まりは無く、その被写体、情景の特徴を受けて撮影者の心が動いた一つを表現するにあたり、どの手法が今ぴったりなやり方か?撮影者自身が自由意志で選択するのです。

次にシャッター速度で魅せる写真の作例を見てみましょう。

・シャッター速度で魅せる写真

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF5.6-6.3DG

こちらの作品はシャッター速度を遅くすることで動くもの、この場合は小湊鉄道の列車をブラし作品に動きを与えました。静かなる風景写真の中に動きを加えることで印象を狙う演出方法です。シャッター速度のコントロールは遅くすればスピード感、早くすれば瞬間の表現になります。

また別の見方をすると列車をブラしたことにより列車自体の存在感を落として、主題であるイチョウの木を際立たせて魅せる手法とも言えます。この作品のように列車、バイク、ライダー、そしてイチョウの木、といった具合に複数の被写体が作品に登場した場合、それぞれに正しい役割を与えて1つの主題へ導く秩序を組み立てないと「俺が主役!いや私が主役よ!」という秩序なき作品に陥ります。

各々の存在感の調整という意味でも被写界深度やシャッター速度の調整は役に立ちます。ちなみにこの作品はAEの露出値よりもうんとオーバー(明るい)な写真に仕立てております。こういった写真を「ハイキーな写真」とも言いますね。

はい、カメラのAEに露出をお任せすればこのようになります。

これは目で見た通りの風景なので考えようによっては嘘偽りない正直な写真と言えます。しかしこれは現実を切り取ったドキュメンタリー写真などではなく、作者の感動や美、心の針が触れた瞬間といった抽象的な心象風景が表現されていない記録写真に過ぎません。

こういった写真を撮って自分は演出などしない潔白なナチュラル派であると主張する人を見かけますが本当に可哀そうな方だなと感じます。

いい写真を、ARTな写真を目指すのであれば中途半端にナチュラルを意識するのはやめましょう。多くの場合で現実の様子はさして美しい訳ではなく、本当に美しいのはそれを受けて感動した貴方の心の中に存在しています。それを写真にするには露出をコントロールするのです。




・露出で魅せるART写真

EOS6 mark2

この作品は上のイチョウの作品とは逆にローキー(意図的に暗め)な露出の1枚です。山桜の淡い色と雰囲気を出すのに選択した露出で、同時に見せたくない要素はシャドウ部分に沈めました。あたかも黒バック紙に浮かび上がる被写体という感じですね。こういった魅せ方はベテランの写真家にとって常套手段と言えます。

こんな感じの写真は写真ビギナーの方がすぐに目指すべきものではありませんが…ご参考までに。

・ISO感度は?

絞りとシャッター速度はそこにある限られた光をシェアし合う仲です。しかし互いの要求で折り合いがつかない場面もあるものです。それは絞り込んで被写界深度を深くしたい、しかし風で揺れている草花はブラしたくはない、だが曇り空で光が乏しい…といった具合です。その場合は夜景シーンと同様にISO感度を上げて対応します。

ISO感度とはカメラの心臓部であるイメージセンサーをGAINアップさせて敏感にさせる調整機能です。ISO感度を500…1000…2000…と上げれば光の量が乏しくても写真に明るさを与えることが出来ます。多くの場合は暗い室内でカメラを手持ちで撮影する場合や夜景の撮影で使いますが、絞り込んで且つ風景を止めたいという要求にも補足的に使用できるのです。

しかし感度を上げ過ぎるとノイズが発生し写真のクオリティに関わる問題が発生するものです。ISO感度は原則としてISO100が理想であり、仕方ない事情があるときに上げるものと覚えましょう。

・明るすぎる場合

上のISO感度の話とは真逆に明るすぎて困ってしまうシチュエーションもあります。強烈な太陽光下でF1.8といった具合に絞りを開いて深度を小さくしたい時です。高性能なカメラでも1/8000くらいが高速シャッターの限界ですがそれでは不足してしまう時…。解決策は適切な明るさとなるまで絞り込むかNDフィルターというサングラスのようなフィルターをレンズの先端に装着するかです。

・数値を感覚として養う

絞りはF値、シャッター速度は例えば1/125といった具合に絶対値で表現されます。10m先に置いたバイクに15m先にある桜の木、その両方にピントを合わせたい場合、レンズの焦点距離が85mmだとして、絞り値Fはいくつになるでしょうか??または60km/hで走りゆくバイクを焦点距離200mmのレンズで追う場合、イメージの流れ具合を得るにはシャッター速度はいくつに設定すれば良いでしょう??

ここですぐに数値が出てくれば苦労無いですね。しかし残念なことにコレばかりは気の遠くなるような反復練習によって感覚として養っていくしかなく、ネットで調べても写真教室に通ってもダメなものはダメです。ピアノやゴルフが上達するにはたくさん練習するしかないのと同じです。

ただ1つ、有効な練習方法があります。シャッターボタンを半押しした時、自動測光機能(AE)が算出した露出値がファインダー内に表示されますよね。あれを読み上げる習慣をつけるのです。F6.3で1/250とかF18で1/125とか、声に出してみましょう。すると少しづつですが望遠だと1/100以下じゃ手ブレしやすいな…とか、これくらい天気よければ絞ってもシャッター速度が落ちないな…といった具合に体験することで理解していきます。騙されたと思って実践してみてください。

数値の感覚が少しづつ掴めてきたら被写界深度で魅せたいときは絞り優先モード、写真に時間を与えたいときはシャッター速度優先モードを使ってみましょう。この撮影モードは多くのカメラに当たり前のように搭載されていると思います。

そしてこの両者による「写真の明るさ」を決める露出は自動測光(AE)です。カメラのAEは例え最新のカメラであっても多くの場合で撮影者が望む露出を得ることができません。常にAEを疑って積極的に露出補正をしてください。

目の前の風景に確かに存在している美しい光と影。しかしその様子は目ではよく確認できませんし、AEも目でみた明るさを求めるので同様にダメです。上の写真は光を捉えるために露出をコントロールした写真です。実際の様子より少しアンダー(暗い)な写真ですが、このように露出を選択することではじめて光と影の様子が見えてきます。




・写せる明るさの範囲には限りがある…それが写真

人間の目のAEは良くできていて現実の様子を脳に送るために適宜調整されています。しかし写真は人間の目よりも光をとらえる範囲がうんと限られていて、その範囲をうまく使うのがARTな写真です。ビギナーの方にとって少々難しい話ですが写真は写せる明るさの範囲(ダイナミックレンジ)に限りがあるからこそ、露出で魅せることに意味があるのだ…と覚えてくださいね。いつかこの意味が理解できる時が必ずきます。

 ~写真ビギナーの為の露出 まとめ~

・露出は見たままの明るさを必ず再現する必要はない

・絞りは被写体を演出する表現手法

・シャッター速度は写真に時間を与える表現手法

・絞りとシャッター速度は限られた光量をシェアし合う仲

・自動露出(AE)は絶対に信用しない

・数値は練習して感覚として覚えるほかにない

カメラ、写真に関わるあらゆるHowtoは世に溢れていて、露出についての解説も星の数ほど存在していますが、写真ビギナーの方にとって苦しい壁はここだろうな…と想像を馳せてユニークな視点で書いてみました。今回の解説で何か1つでもお役に立てたことがあれば嬉しいです。

究極のツーリング写真ではこのような解説をこれからも書いていきたいと思います。

今回はこの辺で!!

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写真ビギナーでもすぐ撮れる☆かんたんツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いよいよ今日から12月ですね。コロナ、東京オリンピック延期、日本とアメリカはリーダー交代…いろいろあり過ぎた2020年でした。新たな年で切り替えていきたい!と願う人は私だけではないと思います。

一方でコロナ特需としてのバイクやキャンプが注目されていますね。感染リスクの少ない趣味としてバイクツーリングやキャンプ、そしてソロ活動も密かなブームのようです。…いやバイク業界については「密かな」どころかちょっとしたバブルのようになっているそうですね。

先日、近所の中古バイク店の前を通ったのですが在庫バイクが通常の半分程度で店内はガランとしていました。中古車が売れに売れて在庫不足なのだとか。そう考えると休日に見かけるバイクは初心者ライダーが多いことです。いつも以上に安全意識を高めて走りましょうね。

さて今回は3年前に究極のツーリング写真で記事にしていた「かんたんにツーリング写真を」という趣旨の投稿を改めて書いてみたいと思います。いい写真は撮りたいけど構図とか露出とか難しいことは苦手…。いつも同じような平凡写真を撮ってしまう…。そんなお悩みをお持ちの方に、ご自身の写真が変わる!手法をご伝授いたします。ベテランの方はスルーで!




1.前景を入れて撮ってみよう

写真ビギナーの人がつい撮ってしまう平凡な写真とは構図が平面的な「お子様構図」が多いものです。お子様構図とは人、家、花などの要素を幼い子が書いた絵のように並べただけの構図です。しかし被写体の配置関係やバランスは写真ビギナーの方にとって「構図を作る足」がないため難しいものです。

そこで!写真を撮りたいその場所で足元に何かないか探してみましょう。お花、草、岩、木の根…なんでも良いです。それを前景…つまりバイクとカメラの間に入れて撮るのです。そうすると前景、バイク、背景の3レイヤーが完成し、写真に奥行きが出てメイン被写体を際立たせてくれます。

上の作品では前景にスイセンの花を入れて撮ってみました。カメラに近い前景を作るとピントが大きくボケる傾向なので、カメラを絞り優先モードにしてボケ具合を調整するのがポイントです。

2.ヘルメットや小物を主役にしてみよう

ちょっとした発想の転換です。ツーリング写真なのだから当然バイクを撮りたいのですが、ヘルメットやグローブを主役にしてバイクを脇役にした写真を撮ってみましょう。ヘルメットやグローブといった身に付ける小物は、ライダーの存在を予感させるもので「ツーリングのワンシーン」を演出するのに打ってつけなのです。

コツはどちらが主役かハッキリさせることです。小物とバイクの存在感が中途半端に等分されないように。ヘルメットならヘルメットにぐっと寄って撮りましょう。シールドに写り込んだライダー(貴方ご自身)の姿を意識してみるのもユニークだと思います。

こういったカットはSNSやブログにアップする際に、通常のツーリング写真と織り交ぜて使う事でシャレた感じになります。




3.夕陽の逆光を使って愛車を撮ってみよう

強烈な逆光はカメラ任せの露出だと真っ黒な失敗写真に陥るものです。そのため一般カメラユーザーの間では逆光は避けるべき…などという残念すぎる話をよく聞きます。実はベテランやプロほど逆光を好んで使っています。逆光はバイクやヘルメットのエッジにハイライトを入れ、高コントラストで印象深い写真が撮れる最高のシチュエーションと覚えてください。

「でも逆光で撮るのは難しいんでしょ?」という方へ。大丈夫…やるべきことは1つだけ。露出補正です。最初は難しいのでまず1枚を試し撮りします。真っ黒になったら露出補正をプラスの方へ調整し再び試し撮り。繰り返してイメージに近い露出を得たら写真全体の明るさを考えるのではなくバイクだけがカッコよく見える露出を探ってください。

コツは上の写真のように地面に入るバイクの影も意識して構図してあげることです。きっとカッコいい1枚が撮れるので試してくださいね。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

写真ビギナーでもかんたんに撮れるツーリング写真のご紹介でした!今回はこの辺で!

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はじめてのツーリング写真☆バイクと風景をどう撮るか【番外編】

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今日は祝日ですがもしかして昨日を有給休暇にして4連休なんて方もいらっしゃるのでしょうか?私もはやくキャンプツーリングに行きたいです。

つい先日知ったことなのですが私の住む房総半島の内房側。浦賀水道よりも南は東京湾ではなく太平洋なのだそうですね。知りませんでした…。館山から富士山の写真を撮ったりして「東京湾から望む冬の富士山」などと書いてきましたが…間違いだと知ってとっても恥ずかしいです。

でもブログやSNSで「太平洋から撮った冬の富士山」と書いてしまったら多くの人が困惑するのではないでしょうか?そう考えると館山から撮っても「東京湾から…」と書いてしまった方が良い気もします。




さて前回まででツーリング写真の作例として幾つかのバリエーションでご紹介してきました。ツーリング先で愛車の写真をパチリと撮る愛車写真、どこかに行った記念を撮るツーレポ的な写真…それら説明的写真とは違う、ARTを意識した【ツーリング写真】が何なのか、お分かりいただけたのではと思います。

今回はこのシリーズの最終回としてツーリング写真のバリエーション、番外編バージョンをご紹介してみたいと思います。

撮り方に困ったときは…

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

あぁ、ここは素晴らしい景色だ。ここでツーリング写真を撮りたい…そう思っても撮影スペースに制限があったり他にもカメラマンがたくさんいて自由にできないなど、撮りたいけど問題をどう解決すべきか分からないとき…ありますよね。

そんな時は頭を柔らかくして普段は絶対に撮らないようなエキサイティングなやり方を思案しましょう。こういったシーンではネットも何も役に立ちません。頼りになるのは自分の発想力だけです。

上の写真は北海道の富良野にある通称「赤い屋根の家」ですが、道からはかなりの距離がありますし、望遠で寄せるにも後ろに下がれるスペースはありません。何しろ畑の中の細い道に路駐して撮るしかないのですから。こういった時、望遠レンズを使ったツーリング写真は成立しないものです。

そこで赤い屋根の家は小さいままで良いから何かユニークな手法で表現できないか?と考えたところ、上の写真のような撮り方になりました。R1200GSのアナログメーターのコクピットに35mmレンズで寄って絞り込んで撮ってみました。メーターがアナログのお陰で誰が見てもこれがオートバイであると伝わると思います。




それでも自分のバイクを撮りたい!

EOS6D Mark2

最後に番外編らしく… そう、やっぱり自分のバイクをカッコよく撮りたいですよね。分かります、私もバイク乗りですから自分のR1200GSをかっこいいと思っております。ツーリング写真では愛車をカッコよく撮っただけの愛車写真は人に見せる写真ではない…といった事を書いてきましたが、ツーリング中に撮る愛車メインの写真でもツーリングの魅力を伝える1枚に仕立て上げることは可能です。

それはずばり、オーナーとの関係性が伝わってくる写真にすることです。背景に富士山や海、これだけの所にバイクを置いてパチリと撮るとバイクがオブジェのようになってしまい、アングルを工夫してカッコよく撮ろうとするほどバイク雑誌に載っているような写真になってしまいます。

そこでオーナーである貴方が脇役として控え目に登場することで、このバイクはこのオーナーに愛されて共に旅をしているのだな、というStory性が出るものです。ここまで成功すれば「自分で見る用」の記念写真ではなく胸を張って人に見せられる写真が出来上がると思います。

リコー GR APS-C

いかがでしたでしょうか?バイク写真という大分類の中のツーリング写真。それはバイク旅の魅力をARTで伝える役割のある作品。その1枚でバイクとは縁遠かった人が「私もオートバイに乗って旅に出たいかも」と思えるような、そんなARTが生み出せたら素敵ですね。




むかし鉄道写真は鉄道車両自体にフォーカスされた比較的閉鎖的な写真ジャンルでした。それが「鉄道のある風景」として車両ではなく景色の中の鉄道の写真ということで鉄道写真は生まれ変わり世に認知されました。

それと同じようなことをバイク写真でもやってみたいのです。現状、多くのライダーは愛車の写真やツーリングの記念写真を記録やSNSのレポート用として撮っているだけです。それでも多くの人は「いい写真を撮りたい」と願い新しいカメラや高級なレンズを購入したりしています。しかし「いい写真」とは極めて主観的であり本当の意味でいい写真を追求するならARTを意識せずには進めないと思います。

上手い写真、綺麗な画像、有名な撮影ポイントに行く、珍しい被写体で見る人を驚かす…これらは決して悪いことではありませんが、画一化された表現の世界であり個人の発表ではありません。ARTは個人の発表なので反応は賛否あって当然です。流行の映え写真や「いいね」を狙う写真とは言葉は悪いですが「万人ウケ狙い」なのでART写真とは全く真逆の世界です。

私は皆と同じではなく自分独自の世界をツーリング写真で表現していきたいです。その方が自分の作品が世に残されていく可能性を秘めていますし、何より写真活動そのものが精神的に充実します。

まだまだ道半ばですけどね。

皆さまもぜひ私と一緒にARTなツーリング写真をはじめてみませんか?必要なことはこのブログ「究極のツーリング写真」で発信していきますので。

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