南房総【この道30年】がおススメする南房総ツーリングルート

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回はツーリング写真の撮り方の解説はお休みして私のホームコースである南房総のツーリング情報を書いてみたいと思います。

もうバイクキャリアも30年を数えますが免許を取得してからはずっと千葉県民ですので、房総半島のツーリングはこの道30年のベテランであります。近年は高速道路の開通や国道の整備もあり県外からのライダーも気軽に来れるようになったと思います。海岸線の渋滞もこれら道路の整備でたいぶ改善されました。バイクで気持ちよく走るには房総半島は最高ですよ。

間もなく梅雨入りしてしまいますが…コロナ自粛もひと段落?これを読んで千葉県、房総半島へのツーリングにいらして下さい。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F8 1/160 ISO100 小湊鉄道




改めて…千葉ってどんなところ?

三方を海に囲まれた房総半島。西側は東京湾で対岸に神奈川を望む内房エリア。東側は太平洋沿いに広がる広大な九十九里平野と南東は険しい断崖の外房エリア。そして全体に高い山がなく日本一高低差の無い県が千葉県です。

明治時代の廃藩置県以前は北側から順に下総(しもうさ)、真ん中が上総(かずさ)、南が安房(あわ)と3つのエリアに分かれていました。その名残りで現在でも多くの地名に上総〇〇や安房〇〇といった場所が残っています。

日蓮上人の縁の地であり、お生まれになった誕生寺、日蓮宗を開宗した清澄寺などがあります。源頼朝が平家との戦いに敗れ真鶴から小舟で鋸南町に上陸し再起を図ったことでも知られています。

名産は落花生、しょうゆ、梨、房州枇杷、メロン(あまり知られていませんがタカミメロン、アムスメロンなどが美味!)、イワシ、キンメダイ、イセエビ、アワビ、サザエ、多古米や長狭米などのブランド米、地酒は寿萬亀、東魁盛、腰古井など。

寺社仏閣は色々ありますがツーリングルート上でお勧めなのは房総屈指のパワースポットである館山の安房神社、日蓮上人のお生まれになった地である小湊の誕生時、鋸南町(きょなんまち)の鋸山にある日本寺の大仏様などです。

今回、バイクツーリングとしての房総のご紹介ですので九十九里浜の海岸線を除いて、千葉県の上半分の情報は割愛いたします。というのも田舎とはいえ一都三県の一つですので千葉市より北はそこそこ都会ですからツーリングするような場所は少ないので…。

白浜のストック畑 3月

ちなみに南房総とは主に太東(たいとう)岬から富津岬を結んだ線より南側をいうそうです。内房は富津岬から洲崎(すのさき)までの浦賀水道に面した地域、外房は太東岬から洲崎までの太平洋に面した地域です。半島の最南端は白浜の野島崎灯台です。

浦賀水道とは三浦半島との間にある海峡で洲崎と剣崎を結ぶ線より北側、富津岬と観音崎を結ぶ線より南側の範囲なのだそうです。地図で見ると東京湾の門のようになっていて、この浦賀水道で大型船が渋滞している様子をよく見かけます。

気候は温暖で比較的多湿多雨です。南房総市や館山市などの南端地域は真冬でも無霜地域で菜の花やストックが見事に咲き乱れます。真冬でも降雪や路面凍結は少なくウインターツーリングのメッカと言われています。

~外房の魅力~

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F5 1/2500 ISO100  白里海岸

東側の太平洋側に面した外房は九十九里平野の平野エリア、いすみ市、御宿町あたりにあるダイナミックな景観の断崖エリア、白浜、千倉の南国ムードエリアの3つに分けられます。通称「波乗り道路」と呼ばれる九十九里有料道路から海岸線を銚子へ北上するルートは犬吠埼灯台あたりでピストンする走り方がおススメです。銚子エリアの有名なスポットは東洋のドーバーと呼ばれる屏風ヶ浦と刑部岬(ぎょうぶみさき)です。

早起きが得意な人は外房をスタート地点に設定して水平線から登る朝日を拝んで走り始めましょう。しかし最近は多くのビーチで津波対策の工事が始まっており、上の写真のような場所が減ってきてしまいました。

いすみ市はいすみ鉄道で有名で近年は観光化に注力しています。素朴な田舎風景が広がるところです。菜の花の季節にいすみ鉄道とバイクを合わせて写真を撮ってみましょう。

御宿町の辺りは海水浴やサーフィンで人気のエリアです。夏場は混雑するので月の砂漠の周辺は避けましょう。国道128号の鴨川市内と鴨川シーワールド付近も渋滞するので県道などを使って回避しましょう。お勧めのスポットはメキシコ記念塔、大波月海岸から望むローソク岩の景色です。勝浦市の官軍塚の周辺や勝浦朝一などもお勧め。勝浦タンタンメンを食べるなら「江ざわ」か「欅」がお勧めです。

美しい海岸といえば日本の渚100選に選ばれている守谷海水浴場です。道路から望遠レンズでバイクを撮れば南国のような鮮やかなブルーの海を背景にいい写真が撮れると思います。穴場の海岸風景は鴨川松島と呼ばれている八岡海岸で魚見塚展望台と合わせて楽しみたい絶景地です。

その他、景勝地は鵜原理想郷、ルートは白浜までの海岸線、グルメは和田町のクジラ料理(高いですがクジラベーコンがお勧め)、イセエビやキンメも有名です。休憩スポットは道の駅「潮風王国」「ローズマリー公園」です。

~内房の魅力~

保田中央海岸 対岸の富士山と東京湾を頻繁に行き交う大型貨物船やタンカー

東京湾沿いの海岸線を走る内房のエリア。むかしは海岸線の渋滞がひどかったですが館山自動車道が開通して以降は渋滞は減りました。都心や神奈川方面から東京湾アクアラインで来られる方、神奈川の久里浜から東京湾フェリーで来られる方は内房がスタート地点になります。京葉道路、湾岸線→東関東自動車道、と高速道路で来られる場合、南下すると館山自動車道になりますがお勧めの降りるICは富津中央ICです。と言うのも国道357、16号は市原市や袖ケ浦市までは工業地帯でトラックの交通量が多く信号ばかり。君津市をすぎても街中のため車も信号も多いです。ツーリングとして走りやすくなるポイントが富津中央ICを降りた辺りなのです。




内房の景観は海岸に見られる地層がユニークですが外房のようにダイナミックな断崖や広域に渡る平野はありません。その代わり冬に見える美しい富士山の景色と東京湾に沈みゆく夕焼けの景色があります。もうこの2つだけでご飯三杯はいけそうなくらい魅力的です。千葉の海岸線は真冬でもツーリングできるのが嬉しいですね。個人的に千葉県から見る富士山という意味で最も美しく見えるスポットは岩井海岸の北側にある寂れた別荘地「アルカディア地区」の高台です。奇岩、大ボッケ&小ボッケの間から遠景に富士山。内緒のスポットなんですけど興味のある方は行ってみてください。

岩井袋の漁村の北にあるアルカディア地区の高台

有名なスポットは東京湾観音、鋸山(鋸山登山自動車道は二輪通行禁止)、館山の沖ノ島、洲崎灯台など。グルメは房州びわ、竹岡式ラーメン、黄金アジ、はかり目(アナゴ)丼など。郷土料理はアジのなめろう&サンガ焼き、太巻き寿司などが有名です。

休憩ポイントは道の駅「保田小学校」「富楽里とみやま(館山自動車道のSAと兼業)」「三芳村 鄙の里」などです。また鋸南町保田漁協にある「ばんや」はリーズナブルで新鮮な魚介がある人気の食事処です。いつも賑わっていますが座席数が多く回転も良いので意外と待ち時間がありません。別館で温泉にも入れたり漁船に乗って定置網漁を見学できるのが面白いです。

里山風景とローカル鉄道

EOS6 mark2 + EF70-200mmF2.8L IS いすみ鉄道

最初にも書きましたが千葉県は日本で一番高低差のない県で高い山がありません。最高峰で愛宕山(408m)です。有名な山は日本寺のある鋸山とマザー牧場がある鹿野山。景勝地といえば主に海に関わる景色と素朴な田舎風景となります。とくに里山については房総を語る上で欠かせないワードで壮観ではないけど素朴な景色。どこか懐かしくホッとするような田舎風景の中をバイクで走るのです。

そんな里山風景にひときわ魅力的な存在がローカル鉄道です。主に市原市を縦断し養老渓谷まで続く小湊鉄道と、夷隅郡大多喜町を走るいすみ鉄道ですがキハ200の気動車が田舎風景を走りゆく風景は画になるものです。列車の本数は少ないですがダイヤをチェックして撮り鉄してみましょう。ローカル鉄道を味わうツーリングルートは後述いたします。




素掘り隧道と林道

房総のトンネル

近年、房総ツーリングで何かと話題になるのが林道にぽつねんと存在している素掘りの隧道(つまりトンネル)です。房総半島には高い山がないので峠道を作るよりはトンネルを掘った方が早いので、房総のいたる場所に印象的な表情をもった素掘りの隧道が存在します。多くは明治時代くらいから存在している古いもので、その岩肌や地層がむき出しの表情は冒険心を刺激される人もいれば不気味と感じる人もいるでしょう…。林道といっても250㏄オフローダーでなければアクセス不可能…という事は少なく、多くのものは舗装林道内にあったりします。

写真は林道月崎線にある隧道でこのすぐ近くにも将棋の駒のような杭口の永昌寺隧道などがあります。いちはらクオードの森(旧市民の森)の近くには中間が崩落して空の見える隧道、養老渓谷には穴が縦に2つある2階建て隧道などユニークなものも多いので隧道巡りも楽しいと思います。

オフロード走行を楽しむ林道は残念ながら多くは舗装化されてしまい、現在ではかなり限られてしまいます。メジャーどころでは金谷元名線、竹岡林道などですが2019年の台風の影響がまだ残っているので事前に情報収集してから行った方が良いと思います。

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長くなったのお勧めの房総ツーリングルートなどは次回へ!

 

 

何年やってもビギナーな方へ<上達の秘訣>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、緊急事態宣言が発令された有事でありますが在宅でいかがお過ごしでしょうか?これを書いている2020年4月初旬、毎日の暗いニュースでつい暗い気分になってしまいますよね…。ウイルスに対する意識を高く持つことは大切ですが、悪い事ばかりを考えてしまうと疲弊してしまいます。

そろそろこの辺で気分をポジティブに切り替えて自分の好きなことと向き合ってみましょう。こんな時にそんな余裕はない…と思うかもしれませんが、こんな有事だからこそ心に余裕を持つことも大切だと思います。

さて今回は少々エラそうなタイトルを付けてしまいましたが、ずばり「何年やってもビギナーを脱することが出来ない方」と題して初歩的な内容の解説を書いてみたいと思います。

EOS6D Mark2  構図、被写界深度などを複合的にコントロール




写真を趣味にするぞ、ツーリング先で素敵な写真を撮るんだ…とカメラを購入し、教本も買って写真をはじめてみた。しかし何年もやっているのに初心者の域から抜けられない。いつも平凡でパッとしない写真ばかりを撮ってしまう。私の職場や知人にこんな方がけっこうおられます。

話を聞くと色々と知識はつけたのだけど露出や構図がどうもダメ。いざ撮るときに知識を応用できない…こんなお悩みを持っている方が多いようです。この辺を究極のツーリング写真流のアプローチで解説してみたいと思います。

露出については多くのハウツー本で絞りはボケ具合、シャッター速度はブラしたり瞬間にしたりする…といった解説が書いてあると思います。もちろん間違いではなく正しいことですが、その説明だけで多くの方が露出を理解できないのはある重要な部分が抜けているからだと思います。

いま、写真を撮ろうと思っている目の前の風景の光が仮に100だったとします。最初に決めたいことは100の通りに写真にするのか、事実の明るさを無視して50や200で撮るのかを決めましょう。特定の重要な部分を優先して全体は80くらいで撮ろうかな、心に描いた写真イメージが明るいものであれば200や300で撮ろうかな…。このように出来上がる写真の明るさはあなたが決めることです。必ずしも100でなくても良いんです。

写真イメージとは被写体や情景から感動を受けて、では私はこの気持ちを写真にこう表現してみようかな?と想像し脳内に描いた空想の写真です。こんな風に撮りたい!こう撮るぞ!という空想の写真を最初にイメージするのです。これが地味に大事ですので必ず意識してくださいね。

EOS6D Mark2  実際の明るさよりも明るく撮った写真(ハイキー写真)

適正露出で撮るのが正しいのではないの??いいえ、適正露出とはカタログ写真や証明写真など事実を記録する写真では重要ですが、ツーリング写真やバイク写真のように「いい写真」を目指す我々アーティスト(ほんとそうですよ)にとって重要ではありません。適正露出は自分で決めること、とここでは仮に覚えましょう。

カメラは光を集めるだけの無機質な箱で知覚も感動も想像もしません。昔のカメラであろうと最新機種であろうとこれに違いはないです。嘘だ~、最新のカメラはすごいだろう?!という言葉が聞こえてきそうですが、最新機種でもせいぜい動き回る人の瞳をピントが追いかける程度の知能しかありません。景色が美しすぎてカメラがフリーズしたとか、R1200GSが最もカッコよく見えるアングルで撮るカメラとか、モデルに優しくして自然な表情を引き出すカメラとか…聞いた事ないですよね。

ごく当たり前のことですが写真は人間が撮るものです。だからこそ露出はカメラの自動測光(AE)を過信せず、撮影者であるあなたが決めるべきです。これはビギナーの人に「マニュアル露出で撮ろう」と言っているのではなく、最初はAEを使ってもいいからAEの決めた露出に対して補正するなりして「自分の決めた写真の明るさ」をきちんと写真にしようという意味です。

写真イメージの明るさを脳内に想像したら絞りとシャッター速度について考えてみましょう。絞りはボケ具合(逆に言うとピントの合う範囲)の調整。被写体の存在感などを調整する演出に使う表現手法です。シャッター速度は動きのあるシーンで使います。バイクであればスピード感、海であれば岩に砕ける波飛沫の瞬間をとらえる、このように静止画である写真に時間を与える表現手法です。




例えば目の前の景色の光が100だとして、写真イメージを80で撮るぞ!としたとします。絞りとシャッター速度はカメラが景色から集めた光をシェアし合う仲です。背景をボカして被写体の魅力を浮き立たせたいからF5.6でいきましょう!と深度の観点で絞り値を決めたら、一方でシャッター速度は80の明るさの写真を実現させるため「では私は1/125にしますね」といった具合に互いが持ちつ持たれつのコンビなのです。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS 絞り込んでカメラの近くから遠景までピント範囲を深くする

しかし絞りとシャッター速度の両者はいつも円満に会議が終了するとは限りません。時に絞りが「ここでF11の被写界深度を確保したい!」と主張し、一方でシャッター速度が「え~と今、測光したけどF11にすると1/40になっちゃう…困るな、被写体が風で揺れているから最低でも1/250は欲しいんだ」となったときです。太陽光がさんさんと注ぐ晴天下ならこの問題は滅多に出ません。しかし曇天や日没後などで光量が少ない時、F11 1/250ではイメージの写真の明るさに届かない!という場合があるのです。絞りは絞り込んだとき、シャッター速度は早くしたとき、光をカメラ内に取り入れる量は少なくなるのですから。

そこで妥協点としてISO感度の出番です。ISO感度とはカメラの中で光を当てているイメージセンサーの感度のことで、これの電圧を上げて敏感にしてあげれば足りない光量でも明るい写真が出来上がるという理屈です。

じゃ、いつも感度上げておけば? …いいえ、そうもいきません。先ほど妥協点と書きましたがISO感度を無暗に上げると電圧のノイズが画像となり写真のクオリティに影響するからです。機種にもよりますが大まかに言うとISO1000あたりから誰が見ても分かるようなノイズが画像にのってきます。原則、ISO感度は100で撮るものです。そして光が足りない時、夜景や星空の撮影、三脚が使えない、被写体が早い、といった事情が発生した時に光量を補うものと覚えましょう。

EOS6D Mark2  スローシャッターでスピード感を表現(バイクのスピードは制限速度)

いまここで写真を撮るぞ!とカメラを手にした時。目の前の光が50か100か300か?目の前の光が100であれば100の明るさの写真を撮るのか?50や300で撮るのか?実際の明るさを把握したあと、脳内に描く写真イメージの明るさを自分で決めて、そして絞りとシャッター速度の両者に相談してみましょう。




いかがでしたか?これが究極のツーリング写真流の露出の解説です。

①その場所が明るいのか暗いのか?

②明るく撮りたいのか暗く撮りたいのか?

③ボカしたいのかシャープにしたいのか?

④動かしたいのか止めたいのか?

これらは全て撮影者であるあなたに問いかけています。そして「俺は、アタシは、こんな風に撮りたいんだ!」というイメージが明確であれば、どの問いも容易に答えがでるはずです。

ここは〇〇が△△だからF9の1/4000にして□□に表現しよう!といった具合です。決めた露出をカメラに設定するのは簡単ですし説明書にも載っています。

すべては自分がどうしたいのか?の表現手法なので正解探しやカメラのコンピューターに任せるのはやめて自分自身にどうしたいのか?を問いてみましょう。きっと答えが見つかるはずです。

しつこいようですが脳内に描く写真イメージにかかっていますので、想像力を大切に。カメラの画像解像度にこだわる前に写真イメージの解像度を上げましょう。

今回はこの辺で!!

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房総ツーリング☆ローカル線撮影スポット☆BEST7選

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、鉄道はお好きですか?鉄道というとディープな趣味の世界として現在ではすっかり市民権を得た感じがしますよね。芸能人でも鉄道好きで有名な人がいたり、鉄道を特集した番組があったりと、単に公共交通手段としてでなく人々に愛されている鉄道。

そして鉄道から生まれた写真ジャンルは鉄道写真です。武骨な気動車から先進的なデザインの新幹線、高級で気品あるクルーズトレインなど車両にフォーカスしたものから「鉄道のある風景」として風景に溶け込んだ鉄道写真など様々あります。

私が学生だった頃、アニメおたくとか鉄道マニアと聞くと暗いイメージで、他とは交流の無い閉ざされた人種のようでした。そして圧倒的に男子が多くアニメや鉄道が好きだという女子はいなかったように思えます。そんなマニアックなカルチャーも時代とともに変貌し現代ではアニメや鉄道に暗いイメージを持つ人はもういないと思います。

オートバイもアニメや鉄道のようにいつか一般に受け入れられて、今よりもっと良いイメージのものに変わるといいですね。その為に私が活動テーマにしている「ツーリングのワンシーンを切り取る」といったバイク写真が役に立てばうれしいです。




さて今回の究極のツーリング写真ではそんな鉄道とのコラボレーション写真として、房総半島のローカル鉄道の撮影スポットを7つご紹介したいと思います。

1.小湊鉄道 月崎駅

EOS6D mark2

月崎駅は養老清澄ライン(県道81号)から久留里方面へ向かう県道32号にあります。クオードの森(旧市民の森)の手前に位置する場所で鹿野山や亀山湖へ向かうツーリングルートの休憩ポイントとしてもお勧めです。

つい最近、木造の古い駅舎が補修工事されましたが、木造構造のまま綺麗にされて小湊鉄道は風情を大切にしているのだなと思いました。

写真のように3月から4月は桜と菜の花の名所でもあり多くのカメラマンが訪れます。駅での撮影スポットではかなり人気の高いところです。

2.石神菜の花畑

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F8 1/160 ISO100

小湊鉄道 養老渓谷駅の北に位置する石神菜の花畑。ここは小湊鉄道の撮影スポットとして撮り鉄の間ではかなり有名です。菜の花のピークには多くのカメラマンが訪れるので撮影マナーに配慮しましょうね。

ちなみに私は以前ここで、あのNHKのてつたびの中井精也さんにお会いしました。中井精也さん、バイクもお好きなのか私のR1200GSアドベンチャーを見て「おおっ!いいですねBMW!」と声をかけてくださいましたよ。




3.いすみ鉄道 第二五之町踏切

可愛らしい黄色い気動車のいすみ鉄道。こちらも小湊鉄道に負けじと鉄道ファンに人気のローカル鉄道です。写真の場所はいすみ市の国吉駅と上総中川駅のちょうど中間くらいに位置する第二五之町踏切です。国道465号を刈谷のT字路から西に走ると消防分署のある踏切があります。渡らずに直前を右折すればOKです。

第二五之町踏切は踏切自体が撮影スポットになっているという変わった場所です。というのも今頃の季節に夜にローアングルで踏切を撮ると天の川が写るのです。ご興味のある方は天の川の撮影にも挑戦してみてくださいね。

4.小湊鉄道 第一養老川橋梁

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

小湊鉄道の第一養老川橋梁は小湊鉄道線にいくつか見かける赤く塗装された鉄橋です。光風台駅のダイヤを見て撮影に挑みましょう。房総のツーリングスポットとしては上の方に位置する市原市ですからツーリングのラストスポットに立ち寄ることをお勧めします。

季節にもよりますが夕方には写真のようにキハに夕陽の光が当たってドラマチックな鉄道×ツーリング写真が撮れますよ。

5.小湊鉄道 朝生原の空き地

EOS6D mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F5.6 1/400 ISO100

小湊鉄道 養老渓谷駅から県道81号養老清澄ラインを北へ150mほど走ると左手に細谷輪業商会という自動車整備工場があります。そのすぐ隣に紅葉時などに臨時駐車場にする(?)ような広大な空き地があり、そこから写真のような風景があります。

広大な敷地にぽつねんと立つ樹木は桜。不思議な空間なので個性的な写真を撮りたい方にお勧めです。夏は草が伸びて写真の場所までたどり着けないこともあります。しかしこの場所は他に写真を撮っている人が誰もいないので、撮影に集中できるのが良いですね。




6.小湊鉄道 上総大久保駅

EOS1Dx

小湊鉄道 上総大久保駅は趣ある駅舎にトトロの絵が描いてある何ともメルヘンな雰囲気の駅です。ここも多くの鉄道ファンに愛されている駅の一つですね。写真の場所は上総大久保駅の駅舎側ではなく線路を挟んで反対側から撮っています。

現在では菜の花を植えたとの事で立ち入りは出来ないようですが、ここから望遠レンズで狙うとカーブを立ち上がってくるキハをとらえる事ができます。

小湊鉄道では別の駅で上総久保駅というのがありますのでお間違えのないように。ちなみに上総久保駅の方は立派な大銀杏で有名です。

7.小湊鉄道 里見駅のS字ポイント

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

里見八犬伝で有名な里見。ここも桜と菜の花が見事で人気のローカル駅ですが写真の場所は里見駅より300mほど南下した位置です。小さな踏切にバイク1台分のスペースがあり望遠レンズで狙う事で線路が見事なS字を描いてくれます。

写真デザインにおけるS字とは観賞者の視線誘導として効果があることは究極のツーリング写真の読者の皆さまでしたらご存じですよね。

この場所も撮り鉄さんに人気なので場所取りやマナー問題でトラブルにならないよう配慮しましょうね。

いかがでしたか?南房総の人気ローカル線 小湊鉄道といすみ鉄道の7つの撮影スポットでした。鉄道とバイクって何かシンパシーのようなものを感じますよね?バイク写真もいつか鉄道写真のように多くの人に愛されて発展するといいですね。

その前にまずはバイク写真と鉄道写真をコラボレーションしてみましょう。

今回はこの辺で!!

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バイク写真、ツーリング写真での自撮りについて

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ツーリング先で写真を撮るときに自撮りはされますか?自撮りはSNSが普及したここ数年で浸透した単語ですが、それ以前からある写真業界での正しい言い方はセルフポートレートとなるのでしょうか?

セルフポートレートと自撮りは少し意味が違うのかもしれませんが、自身の顔や全身の様子を撮ることを一般的には「自撮り」と呼びますよね。自撮りについては様々な意見があるようで恥ずかしい、意識高い系みたい、ナルシスト?といった否定的なものも見受けられます。一方で自分という人間が好きである、自信に満ちているという意味での自撮りはポジティブなとらえ方ですね。

個人的には「自分の今」を記録に残すという意味で良いと思います。人に見せる写真でなくても何年、何十年と後で見返した時に、それは自分にとって特別な写真になるでしょう。




私が最初に就職した会社でこんな事がありました。午後になって睡魔に襲われ研究室の隅っこでこっそりウトウトしていました。その様子を同期が写真を撮ったのです。その時は少々ムッとしましたが今でもその写真は大切に持っています。なかなか職場での自分の姿って写真に残さないですよね。ましてや知らずに撮られたスナップなんて。この頃、尊敬する先輩が「俺の経験上、眠い時は寝るしかないんだ」と言っていたので素直にそれを信じていたのを今でも記憶しています。それから四半世紀が過ぎた今。その写真を見るとあの研究室にいた20代の自分を見て、まるでタイムスリップしたような気分になれます。

EOS6 mark2 + EF35mmF2IS

さて今回はツーリング写真、バイク写真における自撮りについて書いてみたいと思います。ツーリング写真、バイク写真でライダー(自分)が登場する写真を自撮りと呼んでいますが、他に適切な表現がないので当ブログではとりあえず「自撮り」と呼んでおります。

本当はお友達やパートナーが一緒であれば苦労ないのですが、私も含めて多くの方がソロツーリングでツーリング写真を楽しまれていると思います。一人でやるには自撮りしかないですからね。

上の写真は春の房総半島をイメージしたローカル鉄道とのツーリングシーンです。露出をつめて菜の花の存在を強く意識してみました。結果、昼なのに夜のような雰囲気ですが何となく宮沢賢治の世界のような写真になったかな?と思っております。

R1200GSの後方に立ったライダー(私)は列車を見上げているポージング。これによってローカル鉄道とバイクを関連付けています。そうです、ライダーの存在とはオートバイと風景(被写体)を関連付ける重要な役割があるのです。

私がこのようにライダーを登場させる写真を撮るようになったのは10年くらい前だったでしょうか…。当時、ツーリング先で風景主体でバイクの写真を撮った時にライダーが写っていないと不自然だな、感じたのが最初でした。

バイクをアップにした愛車写真であればライダーの姿が写っていなくとも、それほど変ではありませんが風景主体のツーリング写真でバイクだけがあると、何だかバイクがそこに置き去りにされてオブジェになっているように見えたのです。




そもそもオートバイのデザインは車と違ってライダーが存在してはじめて美しいのかもしれません。W650やR100RSなどに乗っている人はMaxFritzのジャケットを、ハーレーのローライダーに乗っている人はスタッズの入ったレザーライダースを…といった具合に車体に合わせてファッションも気にしますよね。

綺麗な場所に素敵なイスがあったとします。場所の様子も含めて写真にすると何かモノ足りません。座るはずの人間が不在なのです。しかしイスに人が座った様子を写真にするとイスが本来の役割を果たしている様子が写真になります。一方で家具メーカーやお店がカタログ的に撮るようにイスをアップにして写すと人がいなくても不自然ではありません。これと似ていると思います。

RICOH GR

先ほどバイク主体の愛車写真であればライダーは写っていなくても良い…と書きましたが、愛車写真でもこのようにライダーが登場すれば、バイクとオーナーの関係性が表現され、それは一つのStoryとして表現できるものです。この方がカッコいいと思いませんか?

荒唐無稽な発想ですが次のように考えることも出来ます。バイクは常にライダーを求めているのでは?という事です。止まっているバイクは2本のタイヤと細いスタンドで自立して見るからに不安定です。この不安定な様子は常にライダーの存在を待っている生き物のようにも思えてきます。

そうなるとバイクの写真をツーリング写真として撮るのであればライダーの存在は必須ではないでしょうか?カタログ的にバイクのデザインや特徴を説明する写真ではないのですからね。




しかしいつも必ず自撮りができる訳ではありません。自撮りができない代表的な要因は見つけたベストアングルが三脚のアイレベルよりハイポジションである、他者の邪魔になるなどで三脚が置けない、たくさんの人が見ていて恥ずかしい(気にしなければOKですが)などです。

EOS30D + EF28-70mmF2.8L

ご参考までにこんなやり方もあります。この写真はライダーが写っていませんが何となくライダーの存在を感じる写真だと思いませんか?理由は2つあります。一つ目は画角です。この写真は28㎜で撮りましたがEOS30DはAPS-C機ですので35㎜で換算しておよそ43㎜という画角になります。少々広角ですが標準と言って良い画角です。

50㎜前後の標準の画角で撮ると風景の様子が自然なので「視線の写真」になるのです。視線の写真であることでF650GSダカールが停めてある場所からカメラ位置までライダーが歩いてパチリと撮ったのだな、と容易に連想できるのですね。二つ目の理由はデザインです。F650GSダカールの位置からカメラ位置までの間にブロック壁が導線として機能しました。これにより見た人は「あのバイクのライダーが撮ったのだな」と分かりやすくなります。自撮りが第三者の視線であるのに対してこちらはライダー本人の視線という事です。

私はやらないのでご紹介できる作例がありませんが、SNSで言う本当の自撮りをツーリングでやっても素敵だと思います。人間の顔が主題となるツーリング写真です。楽しい、気持ちいい、シリアス顔でもドヤ顔でもOKですが表情で伝えるツーリング写真ですね。

 ~ツーリング写真における自撮り まとめ~

・風景主体のツーリング写真ならライダーの存在は必須

・バイク主体でもライダーが少し写っていればカッコいい

・ライダーが写せない場合は標準の画角で視線ショットに

ところで冒頭の話で「経験上、眠い時は寝るしかない…」とありましたが経験談とは人を騙す時があるので気を付けましょう。眠い時は裸足になって足裏の汗を乾かすとスッキリしますよ。

バイク写真、ツーリング写真における自撮りのお話でした。

今回はこの辺で!!

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記憶色のツーリング風景

EOS6D mark2 + SHIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

ツーリング写真とはバイク旅の記憶風景であるべきだと思う。

バイクツーリングという「旅」をテーマにした写真であるからには

記憶に残る風景、記憶色に染まった風景を写真にしたい。

いや、あえて荒唐無稽な言い方をするとツーリング写真は時間を逆に流すこと。

現実には旅で見た風景は記憶に刻まれ、後にその記憶の中の風景を回想する。

「あの時、海に沈んだ夕陽が格別に美しかったな…」




時が経つにつれて記憶風景は曖昧になり、そして美化される。

その時にイメージに描く記憶色の絶景こそが真のツーリング写真。

つまり時間を逆に流すとは何年も後に回想するであろう旅の記憶風景を

いま作り上げること。

記憶になるであろう風景を記録するのだ。

むずかしいのは現実の風景とのギャップだ。

写真機は現実を写す機械だから原則として偽りが許されない。

しかし見たままのRealが必ずしも記憶風景になる訳ではないのだ。

20年も30年も前に見たツーリングの風景は写真にしていないけど

記憶の中で儚く輝いている。




そんな記憶風景を事前にイメージして持てる力を発揮して撮るんだけど

これが言うほど簡単ではない。

でもそうやって撮りたい。

記憶になるであろう風景を記録するのだ。

宗谷丘陵 




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写真と共に歩む道☆みんなが知らない上達の秘訣

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、まだまだ寒いですが愛車のバッテリー、弱くなっていませんか?ツーリングに行く当日になってエンジンがかからない…なんて事のないよう事前に電圧の測定やトリクル充電をしておきましょうね。

さて究極のツーリング写真ですが最近になって新たに海外の読者様が増えたことに驚きを隠せずにいます。当ブログはこれだけの字数を全て日本語で書いておりますので、おそらく海外在住の日本人の方だとは思うのですが、本当にありがとうございます。

アメリカ、中国などの大国は何となく分かるのですがサモア、ネパール、ペルーといった国からのアクセスもあり、恐らくそれぞれ一人の方が定期的に見に来ていただいているのだと思います。とても嬉しいです。

EOS6D Mark2

さて今回は立澤重良のツーリング写真独り言コーナーでございます。つい先日、ある方が私のブログを見て「私も立澤さんと同じEOS6D Mark2を買いました!」という方がおられました。それを聞いて何だか悪いことをしてしまったなぁ…という気持ちになりました。別にEOS6D Mark2は素晴らしいカメラですし、ツーリング写真に使うにあたり何も問題はないのですが、カメラ選びとは人それぞれ違う物であり、たまたま今の私にとってEOS6D Mark2が用途にぴったり合っている…という事に過ぎないのです。必ずしも他の誰かにおススメするカメラとは言い切れません。

発表している作品のキャプションにEOS6D Mark2 + EF35mmF2ISとかいつも書いていますが、これは私としては特に深い意味はなく飾りのようなものです。いや…本当は書きたくないです。これは使っているカメラやレンズが何であるかを秘密にしたいのではなく、作品自体をよく見ていただきたいからです。であるにも関わらずEOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG とかいつも書いているのはブログの検索ヒット率(SEO順位)を良くするのが第一の目的で、第二の目的としては気になって聞いてくる人が多いから…という2つの極めて下らない理由なのです。




カメラやレンズの機種だけに留まらずF5.6 1/250 ISO200 といった露出データも同じです。これは例えるなら高速のSAで見かける観光バスツアーのご高齢紳士です。バイクの駐車場の近くにくると必ず我々に「このバイクは何ccじゃね?」といった具合に排気量を聞いてきますよね。見ず知らずの人と旅先でコミュニケーションするのは大好きですが、バスから降りて来られる紳士方は10人中で10人とも同じ質問なのは滑稽です。

おそらくバイクとは免許制度など排気量の大きさで分類される、という知識に結び付け、とりあえずライダーへの質問は排気量になるのだと思われます。写真の露出もこれと同じで良い写真とは絞りやシャッター速度や焦点距離など撮影に関わるデータが重要であるという知識に基づき「この写真の撮影データを教えてください」という質問が出てくるのだと思います。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

多くの方の関心の対象は最新のカメラや高級なレンズ、そして撮影データです。もちろん最新のカメラや高級なレンズが好きだ!という事であれば否定されることではありません。素晴らしいご趣味だと思います。しかし多くの方にとって本当の目的はいい写真を撮ることではないでしょうか?

であれば、関心の対象をカメラ、レンズではなくもっと写真によせていきましょう。写真が好きな人、写真をライフワークに生きる人、個人的な写真活動家、写真芸術鑑賞が好き…とにかく写真について今いちど見直す機会を作っても悪くはないと思いますよ。プロとかアマとかは関係ありません。

いい写真とは人それぞれ考え方が異なりますが、私なりの解釈としては「いい写真とは常に見る側が主観的に決めるもので撮る側としては永遠のテーマ」と考えます。いい写真を実現するにはとにもかくにも写真に対する見識を深め、感覚を養い、被写体の知識をつけ、経験を積み自分なりに”美”とは何かを問い続けることではないでしょうか。たくさん失敗を重ねて少しづつ上達のアラートを踏んで、年単位で見て進化を感じた時が最も写真の喜びを味わう瞬間かもしれません。

今回は私が思いつく限り、写真を好きになるとはこんな素敵なことですよ、ということを箇条書きしてみたいと思います。

1.写真が生まれる喜び

カメラで写真を撮るなんて誰でも普通にしている事ですから、パチっと撮って写真が出来上がることに今さら驚く人はいません。文明社会と完全隔離された少数部族ではないのですからね。

しかしちょっと考えてみましょう。私たち人間が生きていく上で、見えているこの世界は言ってみれば3次元の動画です。止まることも戻ることもなく常に一定の時間で流れているこの3次元空間。これにカメラを向けてパチリとやると特定の範囲が一瞬で2次元の一時停止画像になるのです。

これって凄い事だと思いませんか?カメラが当たり前にある現代では感じませんが、まず写真が生まれること自体が実はエキサイティングなコトなのです。




2.あの日あの時、写真を撮ったから記憶に刻まれる旅風景

以前にも何度か書きましたがここで改めてもう一度書きます。私はよく人に「写真を撮るのが目的でツーリングしているの?」という疑問を持たれます。逆に言えばツーリングを楽しんでいないのでは?という事ですね。しかしツーリングを楽しんでいない…なんて事は全くありません。むしろ写真を撮ることでツーリングが、旅が充実していると言って過言ではありません。

あの日あの時、ツーリングで出会った情景に心打たれ撮影に没頭した自分がいつまでも心に焼き付いています。もし、あの時に写真を撮らなかったら記憶は曖昧に薄れてやがて消えてしまうかもしれません。

旅の記憶とはいつか人生を振り返る時がきたときに「財産」と呼べる尊いものだと思うのです。忘れちゃったら悲しいではありませんか。お金や地位や名誉は死ぬときに持っていけませんが、旅の記憶や写真を通して学んだことは持っていけるような気がするのです。

網走で名もない風景

3.悩み苦しみ表現した作品が誰かを救う

人間は誰しも人の役に立ちたい、世の為に生きたいという願望があるそうです。社会や文化の発展に貢献した功績者、スポーツで歴史的な記録を残した名手、音楽を通して人々の心を励ましたアーティスト。そんな素晴らしい人物に誰しも少なからず憧れを抱くものですよね。

SNSなどで自分を良く見せようとしている人を「承認欲求に支配されている」なんて言いますが、承認欲求も自分は世のために貢献している立派な人です、という見かけだけのアピールと言えます。このように多くの人は人の役にたっている、社会に貢献している立派な人になりたいという願望があるのですね。

写真もこの願望をかなえる1つの手段と言えます。しかし承認欲求に支配されるようでは一般ウケを狙っただけの画像に過ぎません。よく見かける承認欲求を満たすための写真とは話題のスポットに出向いて加工アプリで盛りに盛った写真です。

そうではなく人に見せて喜んでもらえる写真、誰かの人生に良い影響を与えるような力のある写真、励まされて勇気をもらえたような写真、美に対する見識を改めて考えさせられる写真、そういった「作品」は常に作者の内面の苦しみから生まれるもので、見てくれる人へのメッセージが込められているものです。

フレシマ湿原

大変なことのように聞こえますが、少し本格的に写真に取り組めば数年で「あなたの写真に元気をもらえました」「この写真を見せてくれてありがとう」と言ってもらえるような写真が撮れるようになりますよ。このように自分が1人の表現者となれることが写真をやる最大の喜びだと私は思います。

ここでは書ききれない程、他にもたくさんありますが長くなるのでこの辺にしておきます。こういったことを意識して写真と向き合っていくことが成長、つまり写真の上達につながると考えます。それは日々は実感できないほど少しづつ少しづつですが、「あっそうゆうことだったのか」という小さな気付きを繰り返して上達していきます。




カメラやレンズはこんな写真を撮りたい、という具体的な要求が発生した時に、はじめて検討すべきものと覚えましょう。必ずしも最新のカメラを用意する必要はないのです。私がEOS6D mark2を使用している理由は・超ワイドレンズを使うのでフルサイズ機が必要である ・光学ファインダーのカメラが好き ・自撮りでポージングや位置の確認でWifi機能が便利 ・OVFのフルサイズ機でバリアングルモニター搭載はEOS6D mark2だけだから・・・といった理由から選んでいます。

iphone

ここで書いたことが「信じがたい…いいカメラを買えばいい写真が撮れると思うのが普通だろう」と思う人は、日本のカメラ業界が古くからやっているプロパガンダに完全に洗脳されています。もし最新のカメラ=いい写真という事であればアンセルアダムスやロバートキャパなどが残した名作写真が現代で見れば駄作になるはずです。しかしそうではないですよね?

写真が上達するにはカメラやレンズの知識も大事ですが写真とは自分にとって何だろう?と今いちど「写真」について考えてみましょう。一朝一夕に成就するものではありませんが、悩み楽しみ試行錯誤し、様々な経験の中で少しづつ分かっていくものを得て、自身の進化を確認できる瞬間を感じればきっと遣り甲斐も感じるはずです。

とりとめのない内容を惰性的に書いてしまい、加えて普段にも増して乱れた文章でしたが最後にまとめると、自分もいい写真を撮りたい、上達したい!と願うのであればいつでも写真のことを第一に考えましょう。写真を愛する人、ツーリングを愛する人になりましょう…というお話でした。

今回はこの辺で!!

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ツーリング写真家が実践している7つのプロセス<後編>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今年はオリンピックイヤーという事もあり、ついにキャノンからあのEOS1Dx mark3 が発表されましたね。広告のキャッチでは「光学ファインダーカメラの最高峰」とありましたがEVF搭載のミラーレスカメラが主流となりつつある昨今で、OVF搭載の従来型一眼レフを”光学ファインダーカメラ”と呼称するようにしたようですね。

EOS1といえば昔からキャノンのフラッグシップ一眼レフで別名オリンピックカメラと呼ばれているプロのスポーツ写真家のカメラでした。

大きく重厚なボディに空間を切り裂くようなシャッター音。高速連写に優れたAIAF性能。今回はオリンピックの開催に合わせて満を持して登場といったところでしょうか。常用ISO感度102400だそうですよ…いつもEOS1は何かがケタ外れです。

しかし今はスポーツシーンのような素早く動く被写体を精度よく追従するAF性能についてはミラーレスカメラが主流となりました。前回のオリンピックでは多くのプロカメラマンがEOS1Dx mark2を使用していましたが今年はどうでしょうか?その勢力図の変化に注目です。




さて今回は前回、前々回とシリーズで”ツーリング写真家が撮影現場で実践している7つのプロセス”としてツーリング写真に関わる総合的なことを書いてきました。今回はその最終回でございます。

ツーリング写真家が実践している7つのプロセス 1~3は こちら

ツーリング写真家が実践している7つのプロセス 4~5は こちら

6.フィニッシュ前の最終inspection

カメラはかつてのフィルム時代からデジタル時代へと変貌し20年くらいは経過したのでしょうか。あのキャノンが最後のフィルムカメラであるEOS1Nを生産終了にした、というニュースも何年も前の事だと記憶します。

しかしカメラやフィルムの入手が難しくなったとはいえ今後もフィルムカメラのアナログ的魅力は不滅と思われます。レコードや真空管アンプ、あるいはキャブレター搭載の旧車のように、一部のマニアの趣味として今後も細々と生き残っていくでしょう。一方で実用カメラとしてのデジタルカメラのメリットは数え切れないほどあります。フィルム代+現像代がかからない。その場で画像を確認できる(練習に適している)、感度の変更が自在、ホワイトバランスの調整が容易、データとしてすぐにネット上にアップしたり他者へ送ることが可能。一般の人でも写真レタッチができるようになった…まだまだあります。

EOS6D Mark2

この6番目のプロセスでは撮った画像を再生してミスや問題点がないか詳細にinspection(検査)しましょう、というお話をしてみます。フィルムカメラでは撮影現場でできない作業です。デジタルの恩恵をしっかり活用させ、貴方ご自身が寸分も見逃さない厳格な検査官となって撮った画像をチェックしてみましょう。

バイクの新車工場で例えてみましょう。製造ラインから仕上がってきたピカピカのマシーン。それはまだオーナーによって魂が入る前の無機質な機械です。この時点で機能や美観に問題点がないか、メーカーの責任において厳しい検査が行われますよね。もし問題が確認されれば、その工程に戻って正しい状態へと手直しされるのです。検査が甘く傷の入ったバイクや機能に問題があるバイクが出荷されてしまえば、ユーザーを失望させメーカーの信頼を失う訳です。

あなたが今撮ったその写真も、まだ撮り直しのきく撮影現場で問題点を発見できれば、帰宅してガッカリすることも無くなるはずです。主なチェックポイントはたくさんありますが代表的なものは・レンズや撮像素子に付着したゴミ ・手ブレなどの肉体的エラー ・ピントが甘い、ピント位置が的確でない ・感度の設定ミス、許容できないノイズ ・地面に落ちている吸い殻などの小さなゴミ ・水平を出すべきシーンなのに水平が甘い ・画面の四隅などに歓迎しがたい物が入っている ・メッキパーツや光沢部分に余計なモノが写り込んでいる ・シートの上にグローブなどがだらしなく置かれている ・・・まだまだありますがパッと思い付くだけでもこれくらいあります。

上の写真は曇天の日の夕刻に撮ったキャンプツーリングのシーンです。とても露出設定のシビアなシーンでしたが、私はこのとき何度も再生ボタンを押して画像をチェックし暗部が潰れていないか?レタッチで無理なく調整できる範囲に入っているか?局所的に拡大したりして何度も確認しました。




以前、知人が私に写真を見てほしいと言うので拝見したところ、写真の空の部分に無数のセンサーに付着したと思われるゴミが確認され、それがすごく気になりました。ご本人に指摘したところ「自分は大雑把なのでそこまで細かな部分は気にしないんですよ」とのこと。それ以上は何も言えませんでしたがコレはいけません。誰かに1000円やるから風景写真を撮ってこい、と言われた写真ならいざ知らず。自身の作品にこういった姿勢で望むのであれば永久に憧れの1枚は実現しないと思います。

自分が大好きな被写体、心打たれた情景、そのときの感動を自分なりに表現した特別な写真、そんな写真に憧れて写真を撮っているのではないでしょうか?であれば1ミリも1ミクロンでさえも妥協は許されないのです。その為の厳格な検査機関がこのプロセスなのです。

間違ってもセンサーのゴミが写っているような写真を発表したりしないようにしましょう。写真を見ていただける人を裏切ってしまわないように…。

7.奇跡を待機

1から6までのプロセスで一通りの撮影を終え、心の底から納得いくまで撮り切ったな!と達成感を感じたら、カメラを仕舞ってバイクのエンジンをかける前に最後に次の2つのことを実践してみましょう。

まず1つ目は撮り終えた余韻を楽しんでください。これはかなり余裕のある旅ライダーにしか成しえない玄人のやる行為なので秘密でお願いします。撮り終えてその場所にしばらく佇んで余韻を味わう。お子様には分からない大人のライダーの世界です。

そもそも全身全霊で撮影に挑んだのであれば、エネルギーを吸い取られた後の屍のように、達成感と共に脱力感が襲ってくるはずです。少し休憩しましょう。コーヒーでも飲むか今どきではありませんが愛煙家なら一本つけてみましょう。

EOS6D Mark2

2つ目は奇跡の待機です。撮影の余韻を楽しむ穏やかな時間…もう少し待っていれば何かが起きないかな…それが具体的に何を?と期待する訳ではないけれど、素敵な何かが起きればいいな。そんな淡い想いが奇跡や偶然を呼ぶものです。この写真では漁港で一通りの写真を撮り終わったあと、珍客が現れたのでこの場所で撮る写真の最後のキャストとしました。

この時はとにかくこの猫の顔が気に入ってしまいました。特に可愛い訳でもなく人に媚びるような様子もない。かといって憎めない顔といいますか、とにかく望遠ズームを装着したEOS6D Mark2のファインダーを覗きながら「人間にもこんな感じの人いるよな!」とつぶやいてしまいました。

こんな風に撮影現場で当初のイメージした写真を撮り終えた後に、そそくさ退散するのではなく余韻を楽しみながら奇跡の待機をすると野良猫のような珍客、地元の漁師さん、空の雲間から天使のはしご、日ごろの行いが良ければ虹が出現するかもしれないのです。




 ~ツーリング写真家が撮影現場で実践している7つのプロセス~

1.Factorの解明

2.Real side分析

3.Heart sideを感じ取る

4.撮り方の引き出しからsearch&choice

5.uniqueさをプラスオン

6.フィニッシュ前の最終Inspection

7.奇跡を待機

いかがでしたでしょうか?ツーリング写真家が撮影現場でしている7つのプロセス。今回はあくまで撮影現場でのプロセスをご紹介しましたが、撮影現場ではない場所でも作品が最終的にプリントとしてフィニッシュするまでのプロセスはあります。例えば採用カットのselectがあります。その撮影シーンで撮った何カットもある中からBESTと呼べる1枚を選ぶ作業です。

よく作品とは2度シャッターを切られていると言われます。1度目は撮影現場でカメラのシャッターを、2度目は何カットもあるそのシーンのフィルムストリップから1枚をselectする瞬間です。これがベスト1枚だと納得できる採用カットを選ぶselect能力についてはまた別の機会に解説したいと思います。

ところで今回の解説で4.の項目でsearch&choiceと書きました。選ぶことを英単語ではselect、choice、choose、pick、などがあります。selectはその中での最良の1つを選ぶこと、choiceは自由意志の判断による選択という意味らしいです。なので4.撮り方の引き出しからのsearch&・・・の項目では「あなたの好きなのを選んでくださいね」という意味を込めてchoiceとしました。必ずしも最良を選ぶことはありませんよという意味です。

おっと、3500文字も書いてしまったので今回はこの辺で!!

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ツーリング写真家が実践している7つのプロセス<中編>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、気が付くともう1月も終わってしまいますね。暖冬とはいえバイクにはまだまだ寒いですが、早くバイクの季節がくるといいですね。

さて前回よりバイク写真家が実践している7つのプロセスとして、ツーリング写真に関わる総合的なことを書いております。今回はその続きでございます。

・前回の投稿ツーリング写真家7つのプロセス 1~3はこちら

4.リストからのsearch&choice

写真は撮り方が大事…と多くの方がご存じだと思います。しかし撮り方は確かに大事ですが最重要ではなく、あくまで今回ご紹介するプロセスの中の1つに過ぎません。撮り方の引き出しはベテランほど豊富に在庫しているものです。その中からいま目の前にある情景や被写体に対して、自分が感動したことを魅力的に表現する手段として自身の「撮り方の引き出し在庫リスト」からsearch(検索)をかけてchoice(選択)するのです。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

撮り方の引き出しは例えば三分割構図で撮るとか、絞りを解放して背景をボカすといったものが一般的に知られていますが、そういったメジャーなものに限らずマニアックな手法からオーバーヘッドキックのような飛び道具的な引き出しまで、豊富なバリエーションで持っておくのがおススメです。引き出しの数は2つ3つでは全く話にならず100でも1000でも多ければ多いほど作品の可能性は広がると思います。

そして豊富な「撮り方の引き出しリスト」から目の前にある情景や被写体に対して、どれをchoice(選択)するかが重要な見せどころであり、貴方らしさを発揮するポイントでもあります。choiceは2.のReal side分析から得た素材情報を元に使えそうな撮り方をリストから見つけます。それは被写体の特徴であったり線や色などのデザイン要素、光の様子といったことからヒントを得ます。

上の作品では南房総にこの時期に咲く頼朝桜(河津桜)のツーリングシーンですが、全体を桜の花で埋め尽くす構図を作り頼朝桜のピンク色を印象付けました。そしてわずかな隙間にR1200GS-ADVENTUREを配置する「のぞき窓構図」を採用しました。そして近景になる桜の様子がある程度明らかに表現できるよう絞りをF18まで絞り込みました。私の撮り方の引き出しリストを検索した結果・埋め尽くす構図・のぞき窓構図・近景から深い深度で魅せる などがヒットしてそれをchoiceしたのです。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

もう1つ作例をご紹介します。この作品は富士五湖の1つである精進湖で撮った1枚です。太陽を画面内に入れてしまう強烈な逆光のツーリング写真です。

このとき私は道路という限られた撮影スペースでいかに富士山を望む精進湖の雰囲気を表現しようか模索しました。Factorの解明、Real side分析、Heart sideを感じ取るプロセスで富士山や精進湖といった固有の被写体がどうこうではなく、この強烈な光が存在する空間に心が動かされたのだと思いました。そこで撮り方の引き出しリストに検索をかけて、そのイメージにぴったり合うものがないか探しました。

強烈な光が心に突き刺さったツーリングシーンなのですから、光が記憶に残った記憶色風景を演出してみようと思いつきました。記憶色風景であれば抽象的な表現の1つとしてレンズフレア、ゴーストを使ってみようとなったのです。逆光時に発生する光学的なレンズゴーストは一般には嫌われる傾向ですが、私は好きなので積極的に使うことが多いです。八角形のゴーストがR1200GS-ADVENTUREに向かって光の宝石を散りばめるように…あるいはキラキラと注ぎ込まれるようにカメラアングルを探ってみました。

これは事前に撮り方の引き出しリストの中に「ゴーストを被写体に散りばめるの術」を持っていたからに他なりません。忍法みたいですが分かりやすく言うとそうです。

撮り方はある種の演出なので賛否あるものです。中にはそういった手法はあえて使わない写真家や撮り方を感じさせない巧妙な構造の写真を好む写真家もいます。ドキュメンタリータッチなナチュラル写真を撮るベテランは星の数ほど持っている引き出しリストから「1つも使わない」をchoiceしているのです。




5.uniqueさをプラスオン

ここまでのプロセスで試し撮りをした画像を確認し次のように自問してみましょう。本当にこれでいいか?普通すぎやしないか?意外性、驚き、おもしろさ、珍しさなど最後のひとひねりを加えることはできないだろうか?と。

RICOH GR

美しい景色を撮るべきだ!とかカッコいい写真を撮らねばいけない!と執着心のようなものがあると柔軟な発想は出てこないものです。ユニークさはいつも楽しんでいる心から生まれるものでツーリングを、写真を撮ることを、心から楽しむことを忘れずにいましょう。

ユニークな被写体を見つけたら擬人化してみて「ここで何をしているんだい?」と話しかけてみたり、カメラを持って遊んでいる自分の影を撮ってみたりアイデアは無限大です。いつも美しい景色やカッコいいバイク写真ばかりを求めていた自分が馬鹿らしく感じるほど楽しいですよ。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

そんなユニークな発想力を日常的に鍛えていれば、ある日突然としてツーリング写真の中にユニークをブレンドして目からウロコの写真を撮ってしまうものです。それはかつて誰も撮ったことのないような写真を斬新な表現として誕生させます。

さらに愉快なのはそんな写真を撮ってしまった”未知の自分”の発見です。自分で撮っておきながら「なんだこの写真!」と笑いがこみあげてくるでしょう。そうなると発想力はさらに柔軟になりuniqueとinspirationの無限ループは成立します。

inspiration、つまりひらめきとは考え抜いても気張っても出てくるものではありません。IPS細胞の研究で有名な京都大学の山中教授も「ひらめきは脳のリラックス状態から生まれる」と言っていました。まずは撮影地で少し散歩するような気分で歩き回ってみましょう。奇想天外な何かを授かるかもしれませんよ。

それをキャッチしたら作品にプラスオンするのみです!

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次回、ツーリング写真家の撮影現場7つのプロセスの最終回でございます。お楽しみに!!

永久保存版☆ツーリング写真家が作品を生み出す7つのプロセス<前編>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、皆さまはSNSなどのコミュニティーでいい写真を撮る人、この人が撮る写真が好きだ、という方に「お会いしてみたいな」と思ったことはありませんか?

以前に写真はセンスよりも人柄で撮りましょう…という記事を書いたことがあります。写真に限った話ではありませんが多くの芸術はその作品に惹かれるだけに留まらず作者はどんな人なのだろう?と思いを抱くものですよね。ラジオでかかった曲が「この曲いいな!好きだなこうゆうの」と思えばどんな歌手か気になりますよね?

私もよくFacebookやInstagramで私が大好きな感じの写真を撮る人に「いちどお会いしてみたいものだな」と思う時があります。写真って自分という人間の発表であり、見る人へのメッセージやプレゼントのようなものだな…なんて最近考えます。写真を見る側として「こんな素敵な写真を見せてくれて元気や勇気をもらったな」と作者へ感謝の気持ちを抱くのはごく自然なことだと思います。

そして私のような者でもたまにSNS等で「いちどお会いしたいです」「どこかでご一緒に走りましょう」と言っていただけるのですが、それが本当に嬉しいです。これからもそんな風に言って頂けるような写真活動をしていきたいですね。




EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L IS

さて今回はツーリング写真解説に関わる総合的なお話としてバイク写真、ツーリング写真の「作品」が誕生するまでのプロセスを7つの項目でご紹介してみたいと思います。当ブログをこの投稿で初めて訪れた方が驚かれないよう最初に書いておきますが、バイクでツーリングに行ったついでにせっかくだから記念写真を…という方向けの内容ではありません。ツーリングと写真が融合した写真芸術の魅力に憑りつかれ、ツーリングに行く時は必ずカメラを持って出かける熱いpassionを持ったツーリング写真家(またはそれを目指す人、憧れている人)向けの内容でございます。

1.Factor(理由)の解明

Factorの解明とはツーリング写真のクリエイティブタイムで最も初期段階で行う謎解きのプロセスです。風光明媚な海岸線でも、美しい光が差し込む林道でも、素朴な漁村でも、貴方がバイクを走らせて日常の雑念から解放されている時、旅人として写真家としてのセンサーが何かに反応を示します。「おっ、この辺に何かあるな」「あの小径の先が私を呼んでいるわ」といった具合に、センサーに従順になり少しの勇気と冒険心があれば撮影地を発見するはずです。

しかし!ここだ、と思ってバイクを停めてもすぐには撮り始めることは出来ません。まずはFactor(理由)を探しましょう。写真を撮りたいと思った理由とは多くの場合で最初は見えにくく具体性がないものです。

キーを左に回し愛機のエンジンを停止させれば辺り一帯は静寂に包まれます。まずはここでなぜここで写真を撮ろうと思ったのか?なぜここが良いと思ったのか?をしっかりと説明できるよう明らかにしておきましょう。これをやらないと次のプロセスで具体的な作業に落とし込めないのです。

まず最初に言葉で説明できるのは「ここイイ感じだから」です。ここが謎解きのスタート地点。そして目の前に景色や被写体をよく見て走りぬいてきたライダーの鼓動を落ち着かせる意味で深呼吸でもしてみましょう。見るだけでなく空気の香り、草が風でゆらぐ音、肌に感じる空気など五感をフル動員します。

心が落ち着いて静寂した空間に馴染んでくると、当初は見えなかったものが見えてきます。湖がいいと思ったんだけど実は空を写し込んだ湖がキレイだったんだな、緑の木々がいいと思ったんだけど一番の魅力は差し込む光だったんだな、桜が満開で心が高揚していたが実は幹が堂々としていたんだな、といった具合です。

上の作品では遠景に見える十勝岳連峰を撮ろうと当初は思ったのですが、Factorの解明の結果、大空の空間に何か惹かれて自分はここでR1200GSを停めたのだと確信しました。

このように1つのFactorを決めたら小さな声で言葉にしてみましょう。




2.Real side分析

Real Side分析に欠かせない重要アイテムは写真家眼です。写真家眼は被写体の特徴や細かな部分まで逃さず分析する感性の眼です。そして目の前の空間がいまどのようになっているのか?工事現場で言う測量のような仕事もします。写真家眼は豊富な経験によって養われていくもので決して視力のことではありません。

被写体の大きさ、位置関係、遠景と近景の確認、色や図形といったデザイン要素を見つける、そして重要なのが光と影の様子を把握することです。

7つのステップの中で最も退屈な作業と言えるかもしれませんが、これをしっかりやらないと基礎工事の無い建物を作ってしまうのです。それに写真を撮る上で重要なある決め事を決定付けることができません。それは焦点距離の選択です。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

この作例では遠景となる利尻富士とR1200GSのある場所までの距離を考慮しその結果として望遠レンズを選択しました。近景として赤い船を置いたこと、デザイン要素として船体の赤とロープの黄色を意識したこと、そして利尻富士の峰が雲に覆われる直前のタイミングである事に気が付いたことです。

出来あがった写真を見れば誰でも分かることですが、いざ撮影地で目の前の光景からこれらの特徴や空間構造を洗い出すのは簡単なことではありません。写真家眼、審美眼を鍛え上げた人だから見えること、確認できることなのですね。

Real side分析は街中のスナップ写真のようにアッと思った瞬間にパッと撮る写真や、ドキュメンタリータッチな表現では必ずしも重要ではありません。しかしビギナーの方は時間をかけて習得しておきたいのが写真家眼、または審美眼です。

Real(現実の様子)Side分析は写真の測量と材料収集と覚えてくださいね。

3.Heart sideを感じ取る

Heart sideを感じ取るのに欠かせないのは写真家の豊かな感受性、感性です。よく見かけるような普通の夕陽でもジーンと感動してしまう繊細なheart、雑草のお花に「わあ、可愛いお花!」と無邪気に喜んでしまう人、そうゆう人でないと撮れない写真があるものです。

宗谷丘陵 白い貝殻の道

感受性は誰でも幼いころは豊かだったはずですが、時と共に世の中の雑踏ですり減って輝きを失うのでしょうか?感度を落とさないと傷つくことばかりだから自己防御で鈍感にしてしまったのでしょうか?それはそれで仕方のない事かもしれませんが、少なくとも写真を撮るときは幼い子供のように小さな事でも声に出して、表情にして感動するよう、自分の心に働きかけてみましょう。

恥ずかしいですか?お気持ちは分かりますが残念ながら恥ずかしくて無理!という事ですと憧れの一枚は永久に叶わないと思います。




逆にこう考えてもいいと思います。写真をライフワークとして生きていくことで失いかけた感受性を取り戻してみましょう。写真にはそんな素敵な力があると思います。もしどうしても難しいようでしたらロマンチストという事でもいいと思います。

この作品では宗谷丘陵の白い貝殻の道に夕陽が当たってキラキラと輝いていました。あまりの美しさに心打たれ危うく心の何かが崩壊しそうでしたが、感動が大きすぎる場合はある程度はコントロールしないといけません。感情が押しつぶされてしまえば冷静にカメラも操作できないですからね。これは写真家の悲しい運命です。

そしてオススメの手法は感動したことを小説や詩に出てくるような日常ではあまり使わない言葉で形容してみましょう。上の作品では「夕陽の光が貝殻の道に宝石を散りばめていた」といった具合です。そしてこれを次のステップで作品に埋め込むのです。宝石を散りばめたように写すにはどうしたら良いのか?と。

1枚の写真の中に作者の感動したことをメッセージとして埋め込むこのプロセスは今回ご紹介する7つのプロセスの中で最重要であると断言できます。けっこう見かけるのが構図やら露出やら撮り方は上手なのですが作者の感動が入っていない空っぽの写真です。

そういった写真にならないよう感受性、感性を意識して何にでも純粋に感動できる心を育みましょう。

ちょっと長くなってしまったので続きはまた明日の投稿で!!!

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教えるは教わる☆アウトプットの不思議な力

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、皆さまはお仕事やご趣味で後輩やお子さんなどに対して先生役をやられる事はありますでしょうか?人にものを教えるとは大変なことですが、上手に説明するにはどうしたら良いだろうか?と考えるのは自身の勉強にもなり大変良い事だと思います。

私は最初に就職した会社で光ファイバーを扱っていたのですが、ISDNからADSLへと通信網が進化し住戸まで光ファイバーを敷設するFTTH(フレッツ光など)がはじまると、施工できる工事業者さんが不足してしまいました。そこで街の電気工事店にもお願いしなければいけない事態となりました。もう15年くらい前ですが電気工事店の連合会のような組織にお願いし地域の光ファイバー普及のために施工方法を私の会社で講習会を開催することになったのです。

その時に難しい光ファイバーの講義や非常に細かい施工手順などをレクチャーするにあたり、当初は研究部門出身者に講師を頼んだのですが「難しすぎて理解できない」との問題が多発してしまいました。そして、どういう訳か学歴も役職もない私が講師に抜擢されてしまいました。私なりに難しい光通信の基礎や繊細なファイバーの取り扱いを工事店の皆さんに理解してもらうにはどうしたら良いか…考えた挙句、先輩の作った教科書を全て自分で作り直してみることにしました。自分で教科書を作ったことで知らなかったことや間違えて覚えていた知識を正すことが出来ました。そして自分自身がとても勉強になったという事を今でもよく覚えています。




そんなナンチャッテ先生の経験で受講者さんに「とても分かりやすかったです」と言ってもらえたこと、免状を発行するための試験で多くの方が合格したことが大変嬉しかったです。今になって振り返ると人間は生まれた時から本能的に誰かの役に立ちたい、という願望をもっているそうですが、それは本当なのだなと思います。

RICOH GR

さて今回はそんな何かを人に教えてあげること、知っている事を惜しまずにアウトプットすることについて書いてみたいと思います。

長かった前置きでは最初に就職した会社での経験談を書いてみましたが、その次に就職したバイク用品のメーカーでは企画開発部門でした。新製品のアイデアが会社の売り上げを左右する重要なセクションです。しかし私の場合は需要とのバランスを考える堅実な製品の開発よりも、提案型として今は無い新しい何かを生み出す方を期待されていました。キャンプ場などでサイドスタンドが地面にめり込んで倒れないよう、下にひく板に紐を付けて製品化したり、お洒落なカフェに持って入っても恥ずかしくないバイク用バッグをデザインしたりと今振り返ると楽しい仕事でした。




しかしアイデアを生み出すとは並大抵のことではなく、とにかくヒントのようなものを思いついたら書き出して、企画会議で発表するを繰り返していました。思いついただけで書き出さないと、思考の中でグルグルと温めてしまい次を思考できないからです。またヒント以上に発展できなくても発表することで他の誰かが製品化へ導く妙案を出してくれるかもしれないのです。

思考によって生まれたアイデア、ヒントをすぐに書き出して発表する「アウトプット力」はとても大切です。これって写真でも同じだなと、このブログを作っていてつくづく思います。

上の写真はつい数日前にGRで撮った1枚です。水平線に沈みゆく海岸での夕景ですが、究極のツーリング写真をはじめる以前の私だったらこんな風には撮らなかったと思います。夕景なら広角レンズを景色全体に向けて-1/3程度の露出補正をしてパチリです。そういった感動や表現、ユニークさに欠ける写真を風景に撮らされた写真と私は呼んでいます。

上の写真がいい作品であるかどうかは見て頂く人の判断に委ねますが、この時に私はただ海岸の夕景全体を撮ったのではなく、美しい光が当たる波の様子を最重要視してみました。押しては返す波の表情は豊かで写真はその瞬間を切り取ってくれます。40~50カットはここでシャッターを切りましたが、その中で自分がいちばん好きだと思った1枚がこれです。

どんな光がどんな風に当たっているのか。どんな風に当てたら魅力的な1枚になるか?想いが見る人に伝わるのか?伝わればいいな。伝わってほしい…。こんな風に風景と光と感情を交錯させて撮影に没頭するのは、昔からやっていたのではなくつい最近なんです。だから究極のツーリング写真の読者の皆さまには本当に感謝しております。皆さま、本当にいつも読んでいただき有難うございます。

写真について知っている事、ツーリング写真に対する想い、みんなが困っているであろう事について、秘密にするのではなく惜しまずアウトプットすると、またその次を思考できるのですね。思考してアウトプットしてを繰り返し、見識をより深めていく、気が付くとレベルアップのアラートが鳴るのです。




皆さまも身近な方で「これから写真を始めたいんだけど…」という人がいたら、ぜひ積極的に皆さまが知っている事を教えてあげてくださいね。

今回はこの辺で!!

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