桜のバイク写真 バイクのある風景 パンフォーカスで狙え!<中級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、皆さまのお住まいの地域は桜前線はもう通過してしまいましたか?東京、千葉はもう終わってしまいましたが、東北方面はまだまだこれからですよね。

実は一眼レフをEOS1DxからEOS6D mark2に変えてから、RAW現像する際に使っていたAdobe Lightroom5が使えなくなってしまいました。EOS6D mark2 からのCR2(というRAWの形式)がLightroom5のプラグイン CAMERA RAWでは対応できないのです。同様に新しいカメラEOS80DやEOS KissX9などもだめなようです。

しばらくはDNGコンバーターなるものでCR2をDNGに変換させてLightroom5で使用していましたが、これでは手間でとても不便に感じました。

仕方なくCAMERA RAWが対応しているLightroomCCへ契約プランを変更したのですが、うっかり愛用のパソコンのスペックをチェックし忘れてしまい、Lightroom5は問題なく使えていたPCでしたがLightroomCCは使えないことが判明。そして買い替え時期だったこともありパソコンを買い替えました。

LightroomCCを使うには絶対条件としてWindows64Bit版であること。私の以前のPCはWindows7の32Bit版でした…。この写真は中古ですが新たに導入したPC Thinkpad E570(レノボ製)です。CPUはCoreI5の第7世代、メモリー8GB、ストレージはSSD256GBです。これくらいないとLightroomを使うにあたって、ブラシツールや書き出しの際にフリーズしたりエラーが出たりするのです。

無事にLightroomCCがインストールできました…。

Lightroom5と少し勝手が違うので未だ慣れていませんが、たまっていたRAWファイルを一気に仕上げてみました。性能の良いパソコンになったので作業もスピーディーで快適でしたよ。

そんな貯めていた写真の中から、桜のツーリング写真を使って解説いってみます。だいぶ前置きが長くなりましたが…

EOS6D mark2  + SIGMA35mmF1.4ART F13 1/30 ISO100

こちらの作品をご覧ください。皆さまはパンフォーカスという言葉はご存知ですよね?画面内の全ての領域にピントを合焦させる、主に風景写真で基本と言われている手法ですよね。今回はそんなパンフォーカスで印象(地味ですが)を狙った作品つくりの解説でございます。




まず構図とアングルの話からですが、この画面では一番手前にある桜が地面近くまで垂れ下がっていたので、これを使おうと垂れた枝の下に潜り込んで35㎜の広角レンズ(SIGMA35mmF1.4ART)で狙ってみました。

この主題となった桜は景色全体に対して前景ですので、ボカすのも大いにアリでした。小湊鉄道のキハ(電車)が来るまで時間があったので、いろいろな撮り方を試して練りに練ってみました。

撮り鉄さんや観光客の混雑を避けるため、今回は始発電車で狙っているので早朝の良い光が画面の左側から差し込んでいます。

前回のここでの撮影と違い、桜は満開です。桜というのは花一つは小さく可憐であり、それが幾つもの集合体になっているからこそ、独特の美しさがあると思います。この小さな花が沢山集合することによる精密な美しさを表現するため、すべての花に合焦させることにしました。よって絞り込んでF13です。

絞り込むと当然ですがシャッター速度が遅くなります。この場合は1/30まで遅くなりました。注意点は風で桜が揺れていないか?この時は無風でしたので、1/30のままいくことにしました。もし風がある場合はISO感度をあげてシャッター速度をかせぐか、思い切ってさらにシャッター速度を遅くして意図的にブラすのも良いかもしれません。




当ブログで度々出てきた「〇〇だから△△したの法則」に当てはめますと、桜の花ひとつひとつを精密に表現したいと思ったから、F13まで絞ってパンフォーカスにした、となります。

構図は以前に映画監督になって被写体をキャスティングする 欲張り構図から夢かなった構図 の話を思い出してください。このシーンでは小湊鉄道のキハは非常に魅力的で重要な被写体ですが、思い切って脇役に徹してもらいました。なぜなら主役は桜だからです。キハは背景にとどめる程度に配置し、なおかつ遅いシャッター速度も相まって少しブレていますよね。このように被写体の存在感を調整することが大切です。

この写真のように桜の花ひとつひとつを表現した、なんていう精密な写真は見るサイズによっては伝わりにくいものです。本当は4切Wサイズくらいのプリントで見てほしい作品ですが、スマホの画面でみたら割と平凡な桜の景色に見えちゃうかもしれません。

私はいつかはバイク旅をテーマにした個展をひらきたいと思っています。その時は4切Wサイズくらいのプリントで展示したいな、なんて思っているので撮影時のプリントイメージはいつも4切Wくらいを狙っているんです。SNSでの画面表示はほぼ考えていないんです。

今回も長くなっちゃいましたのでこの辺で!皆さま良い週末を~

桜のツーリング写真 春のバイク写真関連はこちら

・目からうろこ 桜のツーリング写真は道とからめて

・やってはいけない 菜の花の景色とバイク写真…

・桜のツーリング写真 秘密だけど望遠レンズを…

・桜のツーリング写真 イケてる構図?はこれだ!

・桜とツーリング写真 私ならこう撮る

・桜から覗き込むよな…頼朝桜

・キラメキのツーリング妄想族

 





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もう当ブログでは何度も登場していますが、千葉県市原市の人気ローカル鉄道 小湊鉄道 月崎駅です。今年の桜は終わってしまいましたが、毎年春になるとたくさんのカメラマンが集まる人気の撮影スポットですよ。

バイクのある風景 ツーリング写真 10の撮影方法プラス3 10+3

バイクのある風景 ツーリング写真10の撮影方法プラス3

って、え~!まだ続きがあったのかよ!?最初から13の撮影方法って書けよな。なんて突っ込ないでくださいね。乾電池だって12本パックプラス2本とかで売っていると得した気分じゃないですか。

前回の1~5それに6~10の内容は、かなり一般的に書いたつもりです。今回の11~13のプラス3は究極のツーリング写真ならではの観点で書いてみます。だって普通じゃつまんないでしょ?

11.ユニークさと個性を大切に

私が考える良いツーリング写真とは芸術作品です。どんなに上手でも、どんなに画質が良くても画一化されたルールで撮影し、高性能なカメラをオペレーションしただけの写真は芸術作品ではないです。芸術とは個性を打ち出した作品であり発表すれば賛否あって当然です。

なのでSNSで「いいね」をたくさんもらおう、なんて万人向けに考えるほど、芸術とは程遠い写真になっていきます。では個性的な写真を撮るとはどんなことでしょう?

撮影シーンでは頭を柔らかくし遊び心でユニークな写真に挑戦してみましょう。好きな写真家の真似をして撮るのは決して悪いことではありません。しかしどこかのポイントで「あなたならでは」の個性を打ち出すべき時はきます。

写真というのは不思議なもので誰かに良く見せよう、なんて変な欲をかいて撮影しない限り、撮影者の気持ちが作品に表れるものです。楽しい気持ちで撮れば楽しそうな写真が出来上がり、その作品のストレートさに観賞者も共感していただけるものです。我々アマチュアには「自由に撮っていい」という特権が与えられています。 




12.キャンプツーリングを美しく撮ろう

ここ何年かのキャンプブームでバイク界もキャンプツーリングがはやっていますね。そんなキャンプツーリングでのワンシーンも美しく写真作品にしましょう。

日帰りツーリングや宿を使ったツーリングと違い、深夜の星空や夜明け前の薄明時を写真にできるのがキャンプツーリングの良さです。区画整理された電源付きサイトではなく、最小限の設備で自然の地形を生かしたワイルドなキャンプ場を選びましょう。キャンプ場はロケーション、雰囲気が大事です!夜や暗いシーンで撮影する場合、テント内に明かりを灯してテントを光らせましょう。焚火の炎も撮る時だけ薪をくべて明るくし、炎に照らされるバイク、ライダーをカッコ良く撮ってくださいね。




13.走行写真とコクピット風景

オートバイを題材にした写真とは何も止まっているバイクだけとは限りません。もちろん誰かが走っている様子を撮るのも素晴しいですが、オートバイに乗る事の魅力を伝えるには、あなたが普段バイクに乗っているときに見ている景色そのものを撮るのが最良だとは思いませんか?

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F16 1/30 ISO250

この写真はライダーの目線そのものを作品化するため、ヘルメットバイザーまで画面に入れて作り込んだ写真です。

林道なのでスピードは30キロ程度しか出ていませんが、カメラをシャッター速度優先モードに設定し1/30か1/40あたりの遅いシャッターで景色を流してスピード感を表現しましょう。コツは周囲に生い茂った木々や橋など、トンネル状になった景色の中で撮る事です。シャッターは自撮りの時と同様にインターバルプログラムを使いましょう。

カメラの固定方法は私の場合は重量級の一眼レフなのでストラップを短くして首からかけているだけです。R1200GSの乗車姿勢ならこれでちょうど良く撮れちゃいます。決して片手運転などしないように~!

さいごに(今度こそ)

私くらい本格的に写真を撮りながらツーリングをしていると、よく写真を撮るためにツーリングしているとか、ツーリング自体を楽しんでいないのでは?と思われますが、全くそんなことはありません。むしろ写真など大して撮らずに走り回っていた時期にくらべ、よりツーリングを楽しんでいる感じです。

なぜバイクに乗るのか?なぜバイクを使って旅に出るのか?この謎を写真を撮ることによって、すこしずつ謎解いていき理解を深めていく感覚が好きなのです。

最初の頃はどこかにツーリングに行った記念写真や愛車をカッコ良く撮りたかっただけの写真でした。やがてツーリング、キャンプ、旅の魅力の虜になり、それを写真にして誰かに見せることにより「伝える喜び」を知ったのです。

伝えるなら芸術として人の心に訴える感動作品が欲しい。そんな風に自然に考えるようになりました。芸術であるなら表現が大事だし、表現ならば個性を打ち出すことだと感じます。

皆さんもただツーリングに行って写真を撮るのではなく、その先にある伝える喜び、表現する素晴しさを体験してみませんか?せっかくバイクに乗って素晴しいものを見ているんですからね!きっと人生の中でかけがえのない財産になりますよ。





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ツーリング写真<初級>あなたの撮影スタイル

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、もう房総半島はお花がいっぱい咲いていますよ!この週末は関東圏の方はぜひ房総半島へツーリングにいらしてくださいね。

さて今回は初級ツーリング写真として、撮影に係わる解説ではなく撮影スタイルの心得のようなお話をいってみたいと思います。

というのも私自信の過去の経験から、最初の頃というのは自分の写真のスタイルが確立されていないし、何が良い写真なのか?自分の好きな写真は間違いなのか?上手な人のやり方は全て正しいのか?よく分からず色んな情報に惑わされて迷走したものでした。




皆さんがこれから写真を趣味(あるいはそれ以上)としてやっていく上で、スタイルを確立する過程でこんな意見を受けるときがあります。

「感じたままに撮ろう」「ありのままをストレートに撮るんだ」「演出は邪道である」

といった類のナチュラル派の意見です。写真を作りこんで作品にするか、ナチュラルで作品にするか、あるいはその中間かは人それぞれのスタイルで言ってみれば十人十色です。私の場合は少なくとも現時点では作りこんだ作品を高めたいと思っているので、ナチュラルな作品は憧れますが、ずっと何年も先に取り組むべきことと思っています。

なので、当ブログの解説の多くは作りこんで作品化する為の解説となります。作りこむとはフレーミング、構図、デザイン、比率、光の使い方、露出設定、焦点距離(特に標準域以外)の選択、などのことです。

ナチュラル派とはこれらの作り込みをせず、目の前の景色、被写体を標準レンズで「ありのまま」に撮るという考え方です。簡単に言ってしまえば、普通に「ただ撮るだけ」です。

こちらの作例をご覧ください。私がR1200GS ADVENTUREを購入したばかりの頃に撮った1枚です。この写真は当ブログで解説してきた、構図や作品の意図、デザインなどは全く考えないで撮った1枚です。過去のストレージから、偶然にも下手な写真を発見したので、これを解説に使います。

この写真では何が主題なのか?作者の意図は一体何なのか?何となくは伝わりますがお世辞にも明確な意図があるとは言えませんね。デザインの要素も心地よい色の組み合わせや安定を感じる図形、視線誘導を楽しませる導線など、全く感じられません。

話は脱線しますがこの写真はAdobe LightroomではなくキャノンのDPPで仕上げた1枚で、そのDPPのエフェクトに「コダクローム仕上」というポジフィルム調があり、それで仕上げた1枚です。コダクロームは昔は人気のポジフィルムでしたが、フジのフジクロームが登場以降は淘汰されてしまいました。緑が少しくすんだ感じの仕上げは個人的には好きですが、当時の写真家はとにかく鮮やかなフィルムを良しとしていたので、緑が鮮やかに撮れるフジクロームが勝ってしまったのですね。昔の話ですが。




 

究極のツーリング写真で今まで解説してきた写真のこととは、大まかに次のような事です。作品とは撮影者の意図が明確であり、どのように意図を伝えるかが表現である。画面は線、図形、色などの要素を巧みにデザインして美しく整える。どのような光をどのように被写体に当てるか、光と影の存在を強く意識する。ユニークな要素、ストーリーや感情を感じる要素を作品に盛り込む。などなど、私なりの考えで解説をしてきました。

しかし、この作例の写真のように何もしない、というのも考え方の1つとしてアリなのです。撮影者の私からすると、この写真は駄作以外の何でもない恥ずかしい写真ですが、見る人によっては親近感のような物を感じたり、自然な感じに好感が持てるという人もいるかもしれません。

これは人の記憶の中にあるツーリングの光景が、この写真のような景色だからなのです。作品のために作り込んだ写真とは、例えば前景にボケた花があったり、遠景が望遠で圧縮された画面であったり、流し撮りでスピード感ある瞬間の画面であったり…、そういったものは人の記憶にある景色とは全く違ったものなのです。

ナチュラルな作品とは素晴しいものです。しかし必ずしも何もしなかった写真=ナチュラルな写真ではありません。ありのままを表現できた傑作写真とは、敢えて何もしなかった写真のことです。この「敢えて」の部分、つまり撮影者の意図のもと何もしなかった!という事が重要なのです。初心者の人が「何もできなかった写真」とは似ているようで全く違います。

作り込んだ作品とナチュラルな作品についてはプロの写真家ですら悩んでいる方が多いです。一般ウケするのは作り込んだ作品が圧倒的に有利であるというのも理由の1つです。ナチュラルな作品はよほどブッチぎった傑作でない限り「分かる人には分かる写真」で終わる事が多いです。

ナチュラルな傑作とは確率の問題でゲットできちゃう場合もあります。私の勝手な感覚ですが下手な鉄砲も数打ちゃ…みたいな感じで1000枚に1枚くらいは良い作品になり得ます。私自身、初心者の頃にもたくさんの写真を撮っていましたが、今振り返ってみると「偶然撮れたナチュラル傑作」が2枚くらいありますよ。

今回の解説で私が言いたいのは物事には順序があって、ナチュラル写真は憧れですが、今は作品の意図、あなたなりの表現を大切にしてデザインを学び、作り込んだ作品を高めていきましょう。いつかそれを極めたとき、50mmレンズだけを持ってナチュラル写真に挑戦してみてはどうでしょう?というお話でした。

ややこしいですけど「何もしない」を意図してやったなら、ある意味では作り込んだ写真と同じでは?とも言えますよね。それにナチュラル写真派の超ベテランとは無意識下で数秒で構図や比率を作っている場合もあります。とすると、やはりナチュラルではないですよね。

とりとめの無い話なので今回はこの辺で!





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富浦漁港 漁港内にある「おさかな倶楽部」のまんぷく定食がお勧め!

ツーリング写真<初級>もう悩まない!世界初。撮影フローチャート解説

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いつも見ていただき有り難うございます。当ブログの解説を見て、実践していただき「上達したよ!」という方はいらっしゃいますか?そういった方の存在を想像するのが、私がこのブログを作る原動力でございます。

今回は初級解説として「もう何もかもが分からない!撮影場所の探し方も、撮影地で何をどう撮っていいのかも!」という方を対象に、バイクに乗って走っているところから撮影地を探し当てて、撮影を開始するまでをフローチャートにして解説してみたいと思います。

ツーリング写真 撮影フローチャート解説 世界初ですよ!!

じゃ~ん 世界初のツーリング写真撮影フローチャート。適当だ…。

でも私の場合はいつもこんな流れなんです。撮影地は稀に予めスポットを調べてから行く場合もありますが、多くの場合は勘で探り当てます。コツは国道などのメイン道路から、生活道か農道にしか見えないような脇道を見逃さない事です。地形をイメージすると、その周辺でのそういった小道には何かが存在していると予測が立てやすいです。ハズレの場合も多いですが冒険心で行ってみましょう。

フローチャートの中で最も重要な部分は「被写体の魅力を探る」「デザインの要素を探す」「どのような光か見極める」これら三大重要素を個別に考えているところです。知識として知っていても、これらをごっちゃにして撮影すると、大抵はうまくいきません。くどいですが個別に考えて作りこんでいきましょう。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F6.3 1/320 ISO160

こちらの作例をご覧ください。2017年8月に撮影した北海道でのひとこまです。場所は紋別市のコムケ湖ですが、湖自体の撮影シーンにとらわれず、番屋などがある小道にて撮影地を探り当てました。「何かあるぞ!」と感じたので勘で行ってみたところです。

実際に見た風景は誰もこんな場所で写真を撮らないだろう、という平凡な景色だったかもしれません。しかし青い屋根の倉庫に注目しました。曇天下の鈍い光源は写真をフラット(コントラストに欠ける)にしますが、この寂しげな風景にぴったりだと感じたのです。

寂しげな風景の中に佇む倉庫が魅力と感じたら、もう主題は倉庫に決定です。




次にデザインの要素を探します。たびたびおさらいしますが写真におけるデザインの要素とは主に・線 ・図形 ・色 ・立体感 ・質感 ・規則的なパターン ・ディティール などです。中でも線、図形、色はとても重要です。

ここまで来たら、寂しげな風景に佇む倉庫、倉庫の屋根の青、倉庫の栗のような形、曇天のフラットな光源であること、といった具合に写真に必要な重要な要素の洗い出しが完了しました。

次にどんな画面を作るかを大まかに頭の中にイメージしましょう。倉庫が主題と決めたなら、大きさやピントや何らかの手段で、倉庫の存在感を絶対的にする画面作りが必要です。この撮影場所では倉庫は実際には少し離れていましたし、周囲には別の建物や電柱など画面に入れたくない物もありました。よって倉庫を引き寄せる目的と、周囲の余計なものを写さない目的で望遠レンズによる画面作りを決定させました。

作品の意図は「寂しい情景の中で最果て感を覚える、バイク旅のワンシーン」といった感じです。

カメラ本体にレンズを装着したら、まずは手持ちで動いてみましょう。動けば動くほど、被写体の位置関係やスペースの割合などが変化し、デザインの観点からも理想的と言えるアングルが発見できるはずです。逆に、このときに動かない人は理想的なアングルを発見できず、良き構図を組み立てることはできません。いきなり三脚をセットする癖のある人は要注意ですよ。

ここだな!と感じるアングルを見つけたら、まずは露出を設定して試し撮りをしてみましょう。フィルム時代からのベテランはこの手法に「無駄打ちが多い」と苦言しますが、私たちはデジタル世代ですし、ましてや学んでいる段階なのですからね。試し撮りは悪い事ではありません。




試し撮りの画像をプレビューするときは、余計な物が写っていないか?露出は狙ったイメージ通りか?ピントは甘くないか?カメラブレ、被写体ブレなど問題ないか?水平が気になるシーンでは水平もビシっと出ているか?、そして本当にその撮り方で良いか?完璧な構図、アングルがそれで良いか?自問しましょう。

この時点で以前に何度か解説しましたが「さいごのひと粘り」「さいごのひとヒネリ」に挑戦しましょう。完成したかに見えるその写真に、素晴しきプラスαができないか?絶対に傑作を撮るんだぞという強い気持ち、執着心といえるパワーで挑んでください。この写真の時は例えば雲間から太陽光が後光のように差し込んでこないか、地元の漁師さんが通りかかって会話するシーンが撮れないか?待ってみましたが、残念ながら叶いませんでした。

しかし粘りに粘って動いていると、局所的でしたが葦が生えている場所に気が付きました。この葦を前景に入れて撮れる場所を探り当てて最終的な作品の完成となりました。この写真で葦の存在感は極めて弱いですが、撮影者である私としては、この葦の存在は究極の脇役だな、と感じております。

どうでしたでしょう。こういった流れというか手順のような感じで解説したものは、他にはなかなか無いと思いますよ。撮影地でカメラの電源を入れたは良いけど、何をどうして良いか分からなかった方、ご参考にされてはいかがでしょうか!





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ツーリング写真<初級>心構え☆目指すは芸術家!

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、まだまだ朝晩は寒いですけどツーリングに出ると「小さな春」を発見できる季節になりましたね。

当ブログは2017年11月から本格運用を開始して3カ月が経過しました。当初、オートバイ写真をより芸術的に盛り上げて行こう!という趣旨ではじめ、現在も進行中なのですが、難しい壁は初心者の域から卒業できないで苦しんでいる方々の救済。既に上手な方は少しのヒントでステップアップできるのですが、いつまでも初心者のような感じの方って結構多いと思うのです。

究極のツーリング写真 <初級>ツーリング写真解説として多くの投稿で解説してきましたが、私自信とても悩んでいるのが「大事なことが説明できていない!」ということ。それが何なのか未だによく分からないのです。

とにかく何かこう初心者の方々に伝えたい大事なこと。でも誰も教えてくれないこと。それを明らかにして発表したいのですが、考えるほど「そうじゃないなぁ~」と思ってしまう。




今回はそんな私自身のもどかしさから、「心構え」みたいなお話をしたいと思います。

F6.3 1/160 ISO100

こちらの作例をご覧ください。地味でしょう?デザインとか光の使い方とか、特別これと言って何かした訳ではない写真です。強いていえば船体のディティールを図形と捉えて画面内に堂々と配置したこと、手前側に地面でスペースを作ったこと位ですが、まあ普通ですよね。

ストーリー性を加える要素は自転車に乗って去りゆく女性です。待っていれば、こういった偶然は容易に手に入れることができます。

こういった普通っぽい写真は悪く言えば平凡で驚きや感動はありません。反面、よく見ていると素朴な風景にも思えて、懐かしさや「ほっとする」安心感をも感じます。

なかなか初心者の域を卒業できないで悩んでいる方は、まずはこういった写真を撮ってみましょう。上手ではないけど良い写真です。コツは少し意図的に地味な写真を目指す事です。上達したいと願う気持ちは、時として写真を良く見せようという欲が働いてしまい、それが悪さをするときがあるからです。

肩の力をぬいて「ありのまま」の情景をシンプルに切り取ってみましょう。

ここで質問です。あなたは写真が上達したら、どんな人になりたいですか?

1.高性能、高機能なカメラを完璧に使いこなせる人

2.現実の風景を忠実に再現でき、綺麗な画像として撮れる人

3.カメラ、レンズ、ライティングなど機材の知識が豊富で何でも知っている人

4.雑誌やポスターやカレンダーなどに載っていそうな綺麗な写真が撮れる人

5.ソフトウェア―を使って画像の加工や調整を何でも自在にできる人

どうでしょう?当てはまるものはありますか?





写真と一言でいっても色々です。商用カメラマンの世界では商品のカタログや雑誌で使うカットを専門に扱っている人、ブライダル写真や七五三などの記念写真をスタジオで撮る人、マスコミなどの報道関係・・・ほんと色々です。こういった世界では1~5は重要なことかもしれません。

あなたはドコを目指しますか?当ブログ 究極のツーリング写真が好き。バイクツーリングが好き。旅で出会う世界に魅了されている!という事であれば1~5のどれでもないと思います。

目指すは「芸術的な写真を撮れる人」です。恥ずかしがらずに思いっきり芸術家を目指しちゃいましょう。

人に感動や共感を与える、旅やオートバイの世界を伝える、誰かの人生に影響を与える、こういったことは芸術です。芸術は表現であり個性であります。表現することを決して忘れず、個性を打ち出す芸術家を目指しましょう。

カメラの操作方法なんて後で覚えれば良いです。明日から「芸術写真を撮るんだぞ」という心構えでシャッターを切ってみてください。

きっと「写真っていいもんだな」と感じるはずです。





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ツーリング写真<中級>デザイン要素 図形編

究極のツーリング写真 tourig-photography.com 読者の皆さま、カッコいいツーリング写真撮っていますか?

いま話題のニューモデル CRF1000L アフリカツインアドベンチャースポーツですが、試乗車とかあったら乗ってみたいですね。私のR1200GS アドベンチャーとどんな風に違うのか?どちらもビッグタンクを搭載したアドベンチャーバイクとして、とても興味があります。

それと新しくなったクロスカブ110もすごく良いですね。もともとハンターカブが欲しかった私にとって、クロスカブは気になるバイクでしたが、最初のクロスカブはちょっとデザインが好みではありませんでした。しかし新しいクロスカブはカラーも良いですし欲しい1台です。CRF250Rallyといい最近のホンダは頑張っていますよね。

さて今回は当ブログ 究極のツーリング写真で度々出てきている写真におけるデザインのお話。その中での図形要素についての解説です。

EOS1Dx + EF135mmF2L F2 1/60 ISO2000

何度も書いてきましたが写真におけるデザインの要素とは・線(直線、曲線、S字線)・図形(円、三角、四角)・色(暖色、進出色、寒色、後退色、中性色、中間色)・質感 ・規則的なパターン ・立体感 解説書によってはこれに加え光と影と記載していますが、個人的には光と影は重要ですがデザインとは切り離して考えております。




写真におけるデザインは訴えたい作品の意図、感動の景色、被写体の魅力などとは基本的に切り離して考えると分かりやすいです。

カメラで撮影する写真の「画面」とは殆どが長方形の四角であり、その縦横比(アスペクト比)も数パターンに限られます。撮影者であるあなたは、この長方形の四角の中に線や図形や色の要素を盛り込んで、視覚的に美しく整った写真を作る作業をするのです。これがデザインでございます(なんだか偉そうですが…)。

難しいのは目の前の光景からデザインとして使えそうな要素を見つけ出し、それぞれを整理して配置したり大きさを調整したりすることです。どうしても目の前の光景は固有名詞に捉えてしまい、2次元のビジュアルに落とし込みにくいものです。この作例の場合だと実際の光景では「照明の当たっているとこ」と捉えてしまい「美しい三角」であることを発見できずに終わってしまいます。

こればかりは場数を踏んで経験値として養っていくしかありません。もし、どうしても難しいようでしたらファインダー、またはライブビューで探してみると、デザインに使える要素を見つけ出すことができると思います。




さて、この作例の解説ですが毎度で恐縮ですが房総の素掘り隧道です。このブログの作者は漁港と隧道ばっかりだよな!というクレームはご勘弁ください。極めて個人的な趣味でございますので…。

撮影地の千葉県市原市 永昌寺隧道の場合、隧道の穴は将棋の駒のようなユニークな形をしています。隧道の中間地点あたりでバイクを停めて、どのように料理してやるか構想を練りました。こういったシチュエーションの時、特別な理由が無い限り、バイクは照明設備の光がある部分に停めましょう。

そして照明の光が綺麗な三角形であることに注目し、この三角を画面内にどのように配置すれば美しくなるか?デザインの観点で三角を慎重に構図したのです。

三角というのは図形要素の中でも安定感があり強力な印象をもたらします。富士山が美しいのは左右シンメトリーな三角だからに他なりません。

どうでしたでしょう?私自身、分かりやすく解説しているつもりですが、分かりにくいですよね。デザインは簡単に言葉で説明できるものではないかもしれません。しかしデザイン力を養うヒントは日常にも存在しています。例えば駅や電車内にある中吊り広告やポスター。あれはプロのデザイナーの仕事です。描かれたイラストや写真の使い方などは、巧みにデザインされているので、よく観察すると勉強になる部分が多いですよ。

駅の「○○駅」と駅名の記載された大きな標識なんかも、スペースがやたら広い中に、文字が書かれていますよね。あれは文字を読みやすくするための理想的なスペースの作り方だったりします。

デザインの解説は私自身がまだまだ勉強中ですので、これからも記事にしていきます。お楽しみに!





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千葉県市原市 永昌寺隧道 小湊鉄道 月崎駅ちかく 月崎林道にある素掘り隧道
明治31年竣工 観音堀りトンネル 内部は濡れている部分が大変滑るのでご注意を!

ツーリング写真<初級>意識してスペースを作る

究極のツーリング写真 読者の皆さま。いつも見て頂きありがとうございます。最近、年を重ねるごとにガンダムが好きになっているのは私だけでしょうか?どうですか?40代のみなさん?

さて今回は写真の構図として重要なスペースのお話です。スペースについて書くのは今回がはじめてなのですが、もう少し早く<初級>ツーリング写真として解説するべきでしたね。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART

こちらの作例をご覧ください。とある海岸で漁に使う網が堤防に干されていました。この網は赤色で画面内で強烈な存在感を放っています。バイクをこれだけ大きく写しても、ブルーメタリックの車体に負けないくらい網の存在感があります。

赤っていう色は本当に強力です。覚えておきましょうね。

そして車体より下にある意図的に作った地面のエリアに注目です。ここが構図内における「スペース」です。スペースは全てのシーンで必ず必要という訳ではありませんが、特定の被写体を際立たせるために基本的には必要なエリアとなります。




スペースは被写体の存在感を際立たせるだけでなく、被写体の土台として安定感を与えたり、被写体エリアと黄金比を作ってデザインを美しくしたりと様々な役割があります。

 

× 悪い作例  要素を詰め込んでスペースが無いため窮屈な構図

こちらの作例をご覧ください。9年前に私が撮った写真です。悪い例に使えそうな写真は古いブログの過去の書庫からあさるのが一番ですね。

この写真はバイク、鉄道、菜の花、梅の木、これらの被写体を画面内に詰めるだけ詰め込んで、スペースと呼べる割合がないため窮屈です。

こんな写真でも当時は雑誌アウトライダーのツーリング写真コンテストで、けっこう大きく掲載してもらった記憶があります。その時の審査委員の先生の寸評にも同じ事が書いてありました。「スペースがなく窮屈な印象ですね」と。




9年前の当時、自分ではどうもイマイチだな、と感じていても指摘されるまで分かりませんでした。写真の知識が何も無かったのですね。下手とはこういうことなんです。いまアウトライダーにこの写真を応募しても間違いなくボツになるでしょう。アマチュアの写真界はオートバイ分野も含めて、ここ10年くらいで飛躍的にレベルが上がりましたからね。

スペースとか比率って結構むずかしい話じゃない?という声が聞こえてきそうですが、なぜ今回この解説を<初級>としたか?といいますと「被写体の詰め込み」は癖になってしまう恐れがあるからです。

スペースの比率まで神経が回らない、ということでしたらせめて撮るときにスペースのことを「意識」だけでもしてみましょう。スペースへの意識がないと上の失敗例のような写真になったり、無駄なスペースが画面内を占めている写真になったりします。

難しく感じるかもしれませんが、時間をかけて撮影できる現場でじっくり奮闘してみてください。こういったことを実践できる人はメキメキ上達しますよ!





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ツーリング写真<中級>差し込むような美しい光

究極のツーリング写真 読者の皆さま。だいぶインフルエンザが流行っていますが、ご体調は崩されていませんか?私は小学生の頃、学校で強制的にインフルエンザ予防接種を受けていた世代なのですが、今は子供たちが予防接種を受けていないので、それが原因で大流行になってしまうそうですね。

さて当ブログ 究極のツーリング写真では写真に関する様々な重要なポイントを解説してきました。フレーミング、構図、露出、焦点距離、そしてレタッチ。今回は今まであまり深く解説はしなかった光のお話です。いままで光と言えば順光や逆光といった向きの話だけでしたが、写真を撮るにあたり魅力的な光の探し方、使い方についてです。

リコーGR F5 1/90

まず1つめは空間に差し込むような光です。この作例をご覧ください。差し込むような光は画面の多くは暗い影であり、その中に建物や木々といった物の隙間から光が差し込んでいる状態。舞台のスポットライトにも似た効果があり、普通に明るい場所で撮るよりも印象的な作品を狙うことができます。この作例のように鬱蒼とした林道などが狙い目です。




EOS1Dx + EF14mmF2.8L

次にこちらの作例をご覧ください。何かを透過して入ってくる光です。この場合は竹林を透過したことにより、全体を緑の光の印象としています。桜や紅葉でも同じことができます。太陽が画面内に入っている構図ですが、この場合はわずかなカメラアングルの違いで太陽光を木に隠したり出したりして光量を調整することもできます。

 

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART

こちらの作例は日没寸前の仄かな太陽光を車体に当てた写真です。辺りは薄暗く僅かな光を闇に吸収しますが、車体は光沢があるので吸収せず反射します。早朝や夕方に狙えるとても甘美な光源です。




写真とはカメラで光を写すものです。どのような光をどのような向きで、どのように被写体に当てるか。とても重要な要素です。極端な話、光だけを探し求めて走っても良いくらいです。逆にどんなに魅力的な被写体やシーンに出会っても、時間帯や天気のせいで良い光がなければ撮っても価値がありません。

光を見つける、見極めるのは日常でも簡単にトレーニングできます。以前にご紹介した毎日100ショットスナップはこんな時にも生きてきます。例えばこんな風に撮ってみましょう。

リコーGR

公園までサイクリングした時の1枚ですが木々の間から光が差し込み、美しくたまり込んだ空間を見つけました。これを背景に自分の自転車を撮った写真です。

リコーGR

通勤途中のカフェで撮った1枚。お店の外からみて窓際席に良い感じで午後の光が入っているのを見つけた私は、自分はタバコは吸わないのに、わざわざ喫煙席に座りました。ポートレイトスナップは慣れていないので上手に撮れませんでしたが、女性の髪や額付近に入るハイライトに注目してください。暗い空間に差し込む強い光の特徴です。こういった光の使い方はレンブラントやフェルメールなどの絵画からも学べます。

SONY RX100

ポートレイトスナップはかなり敷居が高いと感じられると思います。それでしたら、その辺にある雑草でも練習できますよ!いいなぁと思える光とは決して珍しいものではなく、案外とそこかしこに存在しているものです。重要なのは気が付けるかどうか?それには日常的な練習しかありません。

写真にとって光は命です。そして光と同時に影もあることを忘れてはいけません。影については私もまだまだ研究中なので、またの機会に投稿します。

今回はこの辺で!





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世界初 100%理解できる被写界深度<中級>ツーリング写真

前回の投稿 ○○だから△△したの法則 がとても重要だったので、よく読んで頂くため更新日を1日あけてみました。・・・というのは冗談でお休みを頂きました!

さて今回もボリューミーな内容で「○○だから△△した」の法則の△△の部分をご説明します。

私たちアマチュアは個人の作品として完璧を追求することが許されています。さまざまな制約の中でベストを尽くすプロの方々とは与えられた条件が異なります。失敗をしても時間や労力をたくさんかけても誰にも怒られません。なので1ミリも妥協せず完璧を追求し写真で冒険をしましょう。オーバークオリティは存在しませんよ。

今回はツーリング写真の解説としては世界初(たぶん)の絞り値の設定における被写界深度の説明でございます。といっても究極のツーリング写真流の解説ですので、よく見かける何本もの鉛筆を奥行き方向に並べた例とは一線を画しますよ!

絞り値とはレンズ内にある穴ポコを大きくしたり小さくしたりすることにより、奥行き方向にピントの合う範囲(被写界深度)が調整できること、言いかえればボケ具合の調整であることは、既に多くの皆さまがご存じかと思います。しかしツーリングシーンの実践でそれをどう使うか?ましてやF5.0とF5.6といった微調はどう使うのか?いまいち理解できない・・・という方にスッキリしていただく為の内容でございます。




それでは先日のキャンプツーリングでも使った千葉県富津市の花はなの里 キャンプ場での写真を例にして解説していきます。

使用レンズはSIGMA35mmF1.4ART このレンズは最大絞り値(開放値)がF1.4 最小絞り値はF16です。カメラを三脚に固定してピントはバイクの位置です。

 

F1.4 F1.6 F1.8

F1.4~F1.8の写真を見てみましょう。手前にあるのは何となく花なのでしょうが、大きくボケすぎて何か良く分かりません。抽象的な作品という意味ではOKかもしれませんが、この写真のシーンに相応しい表現と思えません。周辺の4隅が暗くなっているのも、開放付近を使用した場合に出る周辺光量落ちと呼ばれる現象です。周辺光量落ちは演出として役立つ場合もありますが、基本的には歓迎されない現象です。

F2  F2.2  F2.5

F2~F2.5の写真も少しだけ近景の様子が明らかになってきましたが、基本的には大きくは変わりませんね。

F2.8  F3.2  F3.5

F2.8~F3.5の写真は周辺光量落ちがだいぶ無くなりました。しかし、これもこの写真の場合に限っては大きな違いは出ません。微調整に悩むような要素もありません。

F4  F4.5  F5

F4~F5はようやく花の種類はスイセンなんだな。と誰でも分かるくらいになりました。

F5.6  F6.3  F7.1

F5.6~F7.1 いかにも一眼レフで撮ったな、という心地よいボケ具合とも言えます。特にF7.1あたりは悪くありませんね。

F8  F9  F10

F8~F10の写真。だいぶスイセンがはっきりと映ってきました。このシーンの場合、夕方ですのでシャッターが徐々に遅くなってくるので、その点も気をつけなくてはいけませんね。

F11  F13  F14

F11~F14の写真。この辺からようやく微調整に悩むところです。F14で1/20までシャッターが遅くなりましたので、風で花が揺れている時は気をつけましょう。もちろん意図的にブラすのも有りですが。

F16

そしてF16です。大きく掲載してみました。絞り込むと必ず出てくる話が回折現象。小絞りボケとも呼ばれますが、絞り羽の内側に光が反射して起こるボケたような画質低下です。この写真でも出ていますが私はこの撮影シーンにおいてはこのF16を採用したいです。

なぜなら超近景あるスイセンが光を透過して輝いている様子が美しいと感じたからです。それを分かりやすく伝えるのがF16でした。回折現象については気にしません。

皆さんはこのF16の写真をみて回折現象が許容しがたい画質低下だと感じますか??それを考えていただくために、この写真だけ大きく掲載してみました。(ちなみに回折現象はイメージセンサーの小さいカメラで強い逆光時に顕著に出ます。この写真は逆光ではありますが、カメラがフルサイズ機なので顕著に出ているとは言えませんがカメラによっては誰が見ても分かる画質低下が発生するかもしれません)




どうでしょう!?こんなツーリングシーンを使った絞りの説明、世界初ではないでしょうか!?ボケ具合の変化が良くわかるかと思います。あなたの好きなのはどれですか?この22枚をみて「どれも良いんじゃない?」と思った方はいらっしゃいますか?そういった方はまだまだ写真を見る目が肥えていませんので、ご自身の練習と並行して色んな写真を見て目を磨いてくださいね。センスが無いなんて事は絶対にありませんから!

全ては被写体の魅力を引き出すための「○○だから△△した」の法則です。

この写真ではレンズからわずか数十センチの位置に右下に大きく写っているスイセンが有り、この風景を奥行き方向にレイヤーとして考えると ・一番手前のスイセン ・その先にあるスイセン ・バイクとテントの場所 ・遠くの家 と大まかに4レイヤーある構図と言えます。

このように前景、被写体、遠景と最低でも3レイヤーは存在する構図でないと、絞りをどう調整したところで殆ど関係ありません。例えば海岸にバイクを置いて前景は無く海を背景に撮った写真だとします。この場合F5.6だろうとF10だろうとシャッター速度が変化するだけで写真自体は殆ど違いがないです。

高度な作品になるとボケ具合の変化を段階的ではなく、階調として考える場合もあります。例えば一面に咲くシロツメクサの野原を広角レンズで撮った場合。手前の花から遠くの花まで、どのように繊細な階調でピントが合焦へと変化するか?またはあるポイントから急激に立ち上るようにシャープにさせたいとか、すごく奥が深いんです。この領域ではじめて高級なレンズの出番なんですよ。

絞り値はまず構図ありきです。画面内の被写体に対して前景と遠景があり、特に前景をどれくらいボカすか(または全くボカさない)を調整したいとき、はじめて絞りを調整します。あまり使っている人はいないかもしれませんが、絞り込みボタン(キャノンなら被写界深度プレビューボタン)を押して慎重に理想の絞り値を選択してください。

微調整はどんなときに?その疑問はもうお分かりですよね?今回の作例のようにレンズのすぐそばにある超近景を作った時に微調整の出番です。

以前に絞りやシャッター速度などの勉強は、これから写真を始める初心者の方が、必ずしも最初に学ぶべきことではないですよ…というお話をしました。これは初心者の方がいきなり撮影地で前景を構図に入れることなど出来ないのに、被写界深度の理屈を頭に入れても意味がないと思ったからなんです。

ところで今回の作例写真で私は結構大きな失敗をしてしまったのですが気が付いていただけたでしょうか?ピントのピークをバイクに合わせてMF固定で連続撮影したため、F16まで絞っても超近景のスイセンに完全に合焦しなかったのです…。それなのに説明で「私はこのF16が良いと思います」って何だか苦しい説明だなぁ~と後悔しております。本来でしたら超近景のスイセンまでパンフォーカスにしたければ、ピントのピークはもっと手前にしなくてはいけませんよね。

マニュアル作りってのは本当に自分自身がいちばん勉強になるのかもしれません。私もまだまだ未熟者です。





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魔法の法則”○○だから△△した”と言語化の不思議<初級>ツーリング写真

魔法はちょっと大げさでしたが、基本のキとでも言いましょうか。しかし核心的なお話でございます。

当ブログで度々でてきた「○○だから△△した」の法則について、今回は詳しく解説したいと思います。良き写真とは必ず作者の意図が明確であり、鑑賞者に作品の真意をストレートに訴えます。そういった写真を撮る為には撮影現場で被写体と向きあい、感動したポイントの詳細を理解しなくてはいけません。

しかし!これが、ぱっと見では分からない場合が多いのです。多くの人を悩ませる要因の1つとも言えます。「おっ、ここ何かイイ感じじゃん」「あっ、ここで撮ろうかしら」とバイクを停めて撮影の準備を済ませるまでは初心者も上級者も大きな差は無いのだと思います。

なぜ「イイ感じ」と思ってそこで写真を撮りたいと思ったのか?それが明らかでないまま撮り始めれば残念な結果が待っています。では、どうすれば良いのか?まず「○○だから△△した」の○○を最初にやりましょう。

1.目に見える景色のそれぞれの要素を次のように言葉にしてみましょう。

・海が綺麗だ ・緑が鮮やか ・立派な大木がある ・季節を感じる空 ・色とりどりのお花 ・ローカル線の駅舎 ・波がけっこうある ・大きな水溜り ・渓谷にかかる赤い鉄橋 ・遠景の山間い ・茅葺の多い集落 ・水をはった田んぼ ・噴煙を上げている火山 ・ボロい軽トラ ・カラスがいやがる ・ゴミが落ちてる ・地元の人が散歩してる ・電線が邪魔だ ・ガードレールに苔が生えている などなど。

これを言葉に出して言ってください。恥ずかしい場合は小声でブツブツとでもOKです。

2.その中で自分がいちばん好きなものを1つだけ選んでください。(何だか心理テストみたいになってきましたが)。そして選んだ1つを詳細に形容してください。その時、なるべく会話言葉ではなく詩を書く時のようなキレイな単語を使用してください。

例えば ・海が綺麗だ → 沖に行くほど深みある紺碧色の海が美しい  ・水をはった田んぼ → 春の水田が懐かしい里山の風景を映しこんでいる  ・ボロい軽トラ → 農家の仕事をささえる小さな働き者、錆びているが勇ましくも見える  といった具合。

詩人じゃあるまいし、恥ずかしくてできっか!という方も1回2回3回と我慢して挑戦すれば4回目からは普通にできます。

3.自分の中の感情を煽ります。「なんて深みのある美しい紺碧の海だ。こんな深みのある美しい海を見るのは生まれて初めてかもしれない。本当に綺麗だなぁ。いつまでも見ていたい。」これを言葉に発すれば、最初はそれほど感動などしていなかった風景でも不思議と気分は高揚してきて感動のシーンに感じてくるのです。

え~冗談でしょ?恥ずかしすぎる!俺は孤高のバイク乗りだぜ。そんなロマンチストちゃん気取れるかよ。と思ったあなたは要注意です。

いささか失礼な話ですが写真の初心者の多くは、小さな事に感動できない感動不感症なんです。本当に良き写真を生み出すには、まず撮影地で自分が感動しないといけないのです!というお話なんです。

こういった感受性や被写体を見る目は「よし今日から俺は写真家だ!」と決意してもすぐに身につくものではなく、毎日100ショットスナップのようにたくさん鍛錬を積んで少しずつ培っていくものなのです。




ここまでで「○○だから△△した」の法則の○○の部分は完結します。この先は3で解明させた、あなたの一番気に入った「1つの要素」とその魅力。それを行動や操作である△△に反映させるのですが、実はこの部分はさほど難しくはありません。場合によってはカメラの取り扱い説明書に書いてあることや、あなたが既に知っている操作だったります。もちろんデザインとして画面に組み込んだり、手の込んだテクニックを使ったりと高度なこともありますが。

では文章ばかりで飽きてしまうので「△△した」は作例でご紹介いたします。

 

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

朝日が昇る九十九里の海岸。波のゆらめく海面が朝日に照らされて輝いていました。この場合は「ゆらめく波が美しかったので、波の動きを瞬間として切り取った」となります。

 

EOS5D Mark2 + EF24-70mmF2.8L

霧に包まれた森のキャンプサイト。おとぎ話に出てくるようなロケーションですね。この場合「森の雰囲気をイメージ通りにするためホワイトバランスを青にふった」となります。

 

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L

内房から望む冬の東京湾。防風林の松と鷹(鳶だけど)が浮世絵を連想する日本風景だと感じました。この場合は松が重要なので「前景の松が誰の目にも松であると伝わるよう、ボケすぎないように絞った(F11)。」という事です。




 

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART

千葉県の夷隅鉄道。ツーリング写真に鉄道を登場させる場合は主従関係を明らかにする事が重要です。この写真の場合はバイクの方が主役ですので、ほぼ日陰しかない撮影地ですが僅かに光が差し込む場所にバイクを停めました。この場合は「列車の存在感を下げるため、スローシャッター(1/30)にしてブラした」となります。

 

どうでしたでしょうか?ツーリング写真に限らず良い写真を撮るには全てのジャンルで共通して使える「○○だから△△した」の法則です。画面内の全ては撮影者であるあなたの意図のもと画面構成、カメラの設定などをしなくてはいけません。被写体や景色の魅力を理解することなく撮影を開始すれば、意図なく惰性的に記録した写真となりラッキーパンチ的な例外を除いて駄作へと堕ちるのは避けられません。

ところで「撮影地ではまず自分が感動して…」や「美しい言葉で言語化して」のところで恥ずかしいとか照れくさいと感じた方はおられませんか?そういった方はカメラが欲しくて始めた方に多く、脅す訳ではありませんが永久に上達しない人予備軍ですので注意してくだいね。人に感動を与える芸術的な写真作品を生み出すには、美しい夕日を見て涙できるほど豊かな感受性を持ち合わせていないといけません。経験を積む過程で撮影技術、審美眼、想像力、デザイン力をつけ同時進行で人間も「純粋で豊かな心の持ち主」に進化しなくていけません。これが無くて技術だけ磨いてしまうと傲慢な写真に陥ります。そこはオイラ自信ないなぁ~と思ったあなた、騙されたと思って言語化を実践してみてください。言葉の力があなたの心を牽引してくれますよ。

 

2015年11月 千葉県南房総市

 

今回、私自身がこのことをどうやって分かりやすく説明したら良いか?すごく悩みました。この説明が分かりやすいかどうか?は読者の皆様の判断に委ねますが、とにかく上手に説明できなければ自分だって理解していないのだ、と私は考えます。悩んだということは、私が今の段階まで良く分かったいなかったこと!と言えます。これを書いて私自身がとても勉強になった気分です。

これからも究極のツーリング写真で書いていく投稿の多くは、「○○だから△△した」の法則をベースに作っていきます。ですので今回の投稿も永久保存版!ということにしちゃいますね。

それと△△の部分はフレーミングや構図を行う部分でもありますが、それは今回はスペースの関係で割愛いたしました。また別の機会に「〇〇だから△△した」のフレーミング&構図テクニックとしてご紹介いたしますのでお楽しみに。

それでは!

 




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