ツーリング写真としての【いい写真】とは?




EOS6D Mark2

いい写真とはどのような写真だろう?

ツーリング写真としての【いい写真】とは何だ?

いつもついてまわるこの永遠のテーマ。

少し前までいい写真とは撮った本人が「いい」と思える写真であり、見る側は主観的に決めるもの・・・と考えていました。

最近はすこし考えが変わってきて見る人がどう感じてもらえるかはさして重要ではないのでは・・・とも思います。

今の時点ではいい写真とは人間性で撮ったものではないだろうか・・・と考えるようになりました。

人間性、人となり、らしさ、それらがしっかり在る上でその人の心が作品の中になんらかのカタチで表現されていれば、素晴らしいのではないでしょうか。

これって簡単なことのようでなかなか出来ないものです。どうしても雑念、先入観、良く見せようという欲望、などが邪魔をして心の動きだけをシンプルかつストレートに表現するのは難しいです。

心のノイズを取り払って情景や被写体に向かい合うこと、どのような心をもって感情に従順に表現するか、こういったことを今後は学んでいきたいですね。




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写真を愛する人にとって最悪の事態

EOS6D Mark2 + EF35mmF2 IS

写真を愛する人にとって最悪の事態…それは写真を失うことだと思います。この場合の写真とはオリジナルとして保存しておくべき元データまたはネガです。

具体的に言うと次のようなもの。

1.撮った画像をパソコンのCドライブに入れっぱなしにしていたら、ある日ハードディスクが故障して中身にアクセスできなくなった。

2.メモリーカードが不具合を起こして撮った画像が破損した、またはアクセスできない。

3.保存しておいたはずのディスクを紛失した

他にもありますが代表的なものは上の3つでしょうか。大切な写真がもう戻らない・・・本当に最悪ですね。撮った本人にとって仮に「まあいいか」と思えるものでも、実際に失った写真は本人が思っている以上に価値の高いものである場合もあります。とにかく写真を失うのは最悪の事態です。




EOS30D + EF28-70mmF2.8L

この作品は私が2005年ころに北海道の黄金道路で撮ったものです。まだ駆け出しだった私は何となくここで写真を撮ったのだと思いますが、その時は「平凡な記念写真だな」と特に思い入れもなくストレージの中に仕舞ったままでした。ただ…誰かに撮った写真の元データはどんな写真であっても必ず大切に保管しろ、と教わっていて律儀にDVDに焼いて保管はしていたのです。

それから15年ほどの月日が経って過去のストレージを何の気なしに回遊していたところ、忘れかけていたこの1枚を発見しました。今の感覚ではこの写真がまとう旅感やリアルが偶然とはいえ実に見事であると感じ、現在の技術で再び仕上げなおしたのです。

もし、あの時「平凡な記念写真みたいだから削除しちゃおう」とか、管理がずさんで紛失していたら…と考えるとぞっとします。本当に「どんな写真でも必ずオリジナルは保管する」は大切なことなのだな、と実感しました。




写真を失ってしまうという最悪の事態を避ける手段は難しくはありません。ただ一つ、確かなことは自分が撮った写真は全て大切なものである、と改めて意識することです。そうすればバックアップをとるという作業に煩わしさなど感じないはずです。

まずバックアップですが外付けハードディスク、DVDなどの光学ディスク、ストレージサービスなどがあります。バックアップはこういったもののどれか一つではなく、最低でも複製を作って二つ以上は保管しないとバックアップとはいいません。

お勧めは外付けハードディスクとDVDです。RAWで撮影している人はRAWデータと仕上げ終わったJPEGデータ、Lightroomユーザーであれば仕上げのプロセスを記録しているLigtroomカタログを保存しましょう。

正規パッケージ品

メモリーカードは怪しいブランドや安物に手を出さないこと。メモリーカードと言えば知れたブランドとしてレキサー、サンディスク、トランセンド、東芝などがあります。またそういったブランドを謳っている品物でも入手ルートによっては十分な性能や品質を満たしていないバルク品やB品などがあり、最悪はコピー商品も存在します。皆さまがよく使っている有名な大手ネット通販でもコピー品は普通に「正規品」と書かれ、サクラレビューによって高評価で売られているのですから恐ろしいものです。

見分け方は簡単で日本語の正規パッケージがあり、同スペックの他の商品と比較して安すぎないことです。もし不安なようでしたらカメラ屋さんに行って店員さんに信頼できる正規品のメモリーカードを買いたいと伝えれば大丈夫です。怪しい品が流通しているのは主にネット通販です。




メモリーカードの注意点は購入時にはじまり使い方にも色々あります。まずは使うカメラで最初に初期化をすること。初期化をしたら他のカメラでは使わないこと。写真以外のデータを入れちゃうなんて論外です。それから撮った画像をその場で選別して、個々に削除するのも良くないそうです。これは削除、これはOKとカメラ上で操作するとカード内に歯抜け部分と断片化されたデータの不均衡が出てしまい不具合の原因になるそうです。

その他にも容量に対してフルになるまで使用しないこと、7~8割くらいまで使用したら別のカードに交換。複数のカードを使用することでリスクの分散にもなります。それから使用開始日を明記して数年使用したら新しいものに替える、といったことも重要です。

正規パッケージを買う事はお金がかかりますし、撮った都度にバックアップを作成するのは煩わしいと感じるかもしれません。しかし大切な写真を失った時のことを想像してみてください。あの日、あの時、写真を撮ったという記憶までもが消滅してしまうのです。

写真とは記憶の片隅に眠っていた風景を、ふたたび呼び起こす役割もあるのですから・・・

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美しい景色に出会うツーリング

EOS6D Mark2




ごく当たり前のことですが人にとって美とは特別なもので美しいものを嫌う人などいないわけです。ところが美を見つけることができない、気が付くことができない、というのは珍しいことではなく、私も含めて多くの人が美の存在に気が付くことなく素通りしている場面があります。

ネットや雑誌、観光案内や口コミなどで〇〇岬から見る夕陽は格別に美しい、といった具合に「ここに美がありますよ」と情報に案内されない限り美しいものを見つけることが出来ない…そんな人は相当に多いのではと感じます。

こと写真をライフワークに生きる人にとって、これは深刻な問題です。実は美は虹や滝、桜の巨木、富士山といった存在感のある絶景に限らず、何気ない日常やふと視線を送った先にぽつねんと存在しているもの。それは控え目で貴方にだけ話しかけてくるようなミステリアスな風景や被写体なのです。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6EX DG




例えるな平凡な日々の中にある幸せと同じだと思います。家族がいること、食べ物や住む場所があること、必要なだけのお金をちゃんと持っていること、オートバイに乗れること。こういったことは当たり前のように感じてしまい、それが実はすごく幸せなことだというのは分かっていても実感はできないものですよね。

では平凡な日々の中で幸せを実感するにはどうしたら良いのでしょう。それはすごくシンプルなことで「ありがとう」「うれしいです」といった言葉を意識して発したり、「今日は素敵な日になる予感」と言って些細な事でもよく笑い、その楽しさや明るさを周囲の人と共有するといったことではないでしょうか。

旅に出るなら美しいものに出会いたいですよね。大切なことは旅立つ日にどんな心を持って出発するかにかかっています。この陸の端っこまで走破してやるぞ、というチャレンジ精神も悪くありませんが、それだと道の先ばかりに意識がいってしまい近くにある美しいものが一瞬でミラーの彼方に消え去ります。私のように30年以上もツーリングしていると、躍起に走り回るだけのツーリングも飽きてしまいました。

やはりバイク旅というのは特別なもので、バイクで行ったからこそ見える風景、出会える被写体が確かに存在します。それに出会うにはツーリングの走り方を少しだけ見直すことが必要かもしれません。

もう一度書きますが美しいものに出会うなら旅立つ日にどんな心を持って出発するか…が大切です。




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どんなに学んでも身に付かないもの

EOS1Dx + SIGMA150-600F5-6.3DG

例えば日の丸構図は作品の主題を分かりやすく伝えるのに有効ですとか、日没後の夕景であれば露出補正をマイナスにすると雰囲気が出るとか、言葉で伝えられることは学ぶのも分かりやすいものです。

一方でどう説明しても伝わらない部分というのもあります。それは感覚です。目の前の風景や被写体が写真になったらどうなるのか?をイメージできる感覚。被写体の大きさや距離など空間を認識する感覚。空間を認識したら画角別にそれがどのように写るかの感覚。どれくらい動けば被写体の位置関係がどのように変化していくかの感覚・・・まだまだありますが、写真の世界では教本をいくら読んでも身に付かない感覚の部分は多くあるものです。




例えばゴルフやピアノをはじめたいとなったとき、良き先生のもとで指導を受けるのは大切なことですが、それ以上に大切なことはたくさん練習することですよね。泳いだことのない人に泳ぎ方を説明してすぐに泳げるはずはありません。壁に当たっているアスリートは練習量をさらに増やしたりします。感覚とは気の遠くなるような反復練習によって身体的に覚える部分でもあります。

南房総から望む冬の富士山が東京湾にうかんでいる。富士山は大きいけど距離は遠い。手前に岩場、地面には褐色の草地。その間に紺碧の海面があったとします。そして沖合5000m付近に巨大なLNGタンカー。さあ、ここで写真を撮りたいぞ、となったとき最初に何をしたら良いと思いますか?

知識だけで感覚を持ち合わせていなければ「こんな風に撮りたい」というイメージも作れないし、何mmのレンズを選んで良いのかも分からない。つまり撮影現場で何から始めて良いのか分からず途方に暮れてしまうのです。




目の前の空間がどうなっているのかを認識する空間認識の感覚。そしてこう撮りたいとイメージする感覚。最低でもこの2つをもってして始めないことには、他の知識を身に付けても応用はできません。

この大きさのトンネルをこの距離関係でこんな風に撮りたい、という感覚。この明るさでトンネル内の暗い部分との光量差をダイナミックレンジに収めて構図を作るには?どの辺までをトンネルとし露出はどの程度か?といった感覚。

感覚ばかりは教えてと言われても教えることは不可能です。まずは50mmまたは35mmあたりの固定された画角を使ってたくさんの写真を撮り、こんな場合はこう撮れるという経験をたくさん積み重ねていきましょう。その中には失敗もたくさん含まれると思いますが、それは検証さえできれば無意味な写真ではありません。繰り返しになりますが、まずはその風景が写真になったらどうなるのか?想像できる感覚を少しづつ養っていきましょう。

途方もないほどの数の写真を撮っていくと、気が付くとあらゆる感覚は自然と身に付きます。すると不思議なことに以前であれば「分からないから試しに撮ってみる」だったのが「こう撮れるはずだ」というイメージを作れるようになり、それは言ってみれば【写真の完成予想図】なので、次に何をすれば良いのかが明確になるのです。

だから写真ビギナーの間は意識して毎日のようにたくさんの写真を撮ることがお勧めなのです。




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ツーリング写真と逆光について

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、じめじめした季節ですがバイクウェアーやキャンプ道具などにカビがはえていませんか?クローゼットや衣装ケースなど閉ざされた場所に道具を詰め込むと、今の季節はカビが発生しやすいです。たまに出して空気を入れ替えてあげるか、詰め込まないようスペースに余裕をもって収納しましょうね。

さて今回はツーリング写真と逆光について書いてみたいと思います。今まで究極のツーリング写真では何度も逆光に関わる解説を書いてきましたが、今回は少しアプローチを変えて書いてみたいと思います。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2 IS

写真において逆光と聞くとビギナーの方には近寄りがたいものと思われがちですね。何しろ逆光で写真を撮ると肝心の被写体が真っ黒になったり、爽やかな青空や緑の彩度が全くでなかったりと、その扱いには難儀するものです。




きっと綺麗に撮れるはずだ…と思ってシャッターを切っても、思った通りではなかった…となるのが逆光です。なぜ逆光で撮るとうまく撮れないのでしょうか?順に説明したいと思います。

まず一つ目はカメラの自動測光機能(AE)が正しく機能しないことです。正しく…と言うと誤解を招きますが(何しろ当ブログでは写真に正解はないと繰り返しうったえてきましたので)多くの場合でAE任せでは撮影者の欲しい写真の明るさにならないものです。

カメラのAEはしょせんは測光結果を元に平均的な明るさを求める無機質な計算機です。ドラマチックな光を受けて心が揺さぶられた撮影者の感情など配慮してくれるはずもありません。そこで大事なポイント!露出補正機能を使って貴方が本来欲しかった明るさを求めてみましょう。多くの場合でAEが出した露出に対してプラス補正すると良くなるはずです。

えっ?それはどうやるのか?お使いのカメラの取扱説明書に書いてありますよ。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF5.6-6.3DG

二つ目は青空が出ない場合です。いいお天気で爽やかな青空が見えていても、太陽に向かってレンズを向ければ空は真っ白にとんでしまいます。これは空以外の地上物などを含めた全てをAEが測定した結果、地上物に露出を合わせたところ空が明るすぎたため白っぽくなった、という結果なのです。

これは地上にある緑やお花などでも極端な逆光で撮れば彩度が出ません。簡単に言ってしまうと光が強烈すぎて色がでないのですね。このような場合、太陽の向きを変える訳にはいきませんし、180度違う向きに全く同じ景色があるはずもないのでその条件で撮るにはどうするのがベストか?考えてみましょう。

上の作品は美ヶ原高原の白樺平ですが逆光なので青空がでません。そこで木々に透過する光に露出を合わせて空の部分は白バックでいくイメージを作りました。この時点でレタッチのイメージも同時に脳内につくります。レタッチでは明瞭度を下げてフォギーなイメージにしています。




EOS6D Mark2

三つ目はダイナミックレンジ、明るさの範囲ですね。画面の中で最も明るい部分と暗い部分の差がいかほどであるか?差が小さいシーンであれば欲しい露出を得るのにそれほど難しいことはありません。しかし逆光の撮影シーンとは明暗差が大きく、その範囲はカメラで写真にできる範囲、ダイナミックレンジを超えてしまうのです。

夕日に輝く海岸であれば、空に露出を合わせれば地上サイドは真っ黒、逆に地上サイドにあるバイクに露出を合わせれば空は明るくなりすぎて夕空の雰囲気が出なくなります。そういった場合、どちらも欲しいのだと欲張るのはやめて空に露出を合わせて地上サイドのバイクやライダーはシルエットとするか、バイクをアップにしてしまいバイク側に露出を合わせるといった具合に目的をはっきりさせましょう。




これら三つのシーンにおいて共通して言えるのは「どの部分に露出を合わせるか?」を最初に決めてしまえば問題は簡単に解決するということです。その作品で表現したかった一つの主題、それさえしっかり決めておけば迷うことはありません。空なら空、バイクならバイクに露出を合わせてあげて、その他の部分が真っ黒や真っ白になったとしても、変な写真にならないよう構図を作れば大丈夫です。

えっ?それを決めるのも苦手だ?そんなワガママな貴方に妙案があります。空に露出を合わせてバイクをシルエットにした写真、バイクに露出を合わせて空の色はとばした写真、この2枚を撮りましょう。どちらを採用カットにするかは家に帰ってハイボールでも飲みながらじっくり考えればOKです。

カメラとは優秀なようで駄目な部分もあるのです。今回の逆光のお話はダイナミックレンジ、つまり写真にできる明るさの範囲には限りがあって、カメラはその範囲が思ったほど広くはなく、逆光の場合は明るい側か暗い側のどちらかに寄せて構図を練らないとイメージ通りに写真にはなりませんよ…というお話でした。

  逆光におけるツーリング写真 まとめ

・カメラのAEは機能しないので積極的に露出補正しよう

・青空や緑の彩度はでないので光自体をメインとした写真にしよう

・夕空などは明るい側(空)か暗い側(地上、バイク)のどちからか一方に露出をあわせる

逆光とはコントラストがあり印象的な写真になるものです。バイクのエッジにはハイライトが入り、隠したいところはシャドウに包んだり、ハイライトに飛ばしたりと何かと印象的な表現をしたいときに逆光は良いものです。逆光の写真しか撮らないという写真家もいるくらいですからね。

写真は光が命です。逆光は光に向かってレンズを向けるのですから写真としては積極的な撮り方と言えます。逆に太陽を背にした順光写真は彩度もあり露出も簡単に決まりますが平凡であり、写真家として光に背中を向けた積極性に欠いた写真と言えなくもないです。ややこしい話ですけど本当にそう思います。

ゴーストやハレーションといった光学的な現象も発生しますが、そんな細かい事は気にしないで積極的に逆光写真に挑戦してみてくださいね。

今回はこの辺で!!

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ツーリング写真で私がいつもしていること

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、そろそろ梅雨明けなのか…という時期ですが話題の中心はコロナ渦とオリンピック開催ですね。ここ数年、日本は災害が多いですがせめてオリンピック期間中に災害が起きない事を願いたいですね。

ところで災害に備えて皆さまはご自身のバイクはどのような対策をされていますか?大地震がきたときにバイクはサイドスタンドの方が倒れにくいそうですよ。私のお世話になっているBMWディーラーさんも3.11の時はセンタースタンドで立てていたバイクだけが倒れてサイドスタンドにしておいたバイクは大丈夫だったそうです。R1200GSのような大型バイクほどサイドスタンドの方が安心で出来ればギアを入れておいた方が良いそうです。

さて今回はいつものツーリング写真解説とは少々趣向を変えて私が実際のツーリングシーンでどのようなルーティンで写真を撮っているのかを書いてみたいと思います。具体的な撮影技法のような話ばかりでは飽きてしまいますからね。

いきなり精神論的な話ですが凄い写真を撮るぞ!と意気込むのはおススメできません。「撮ってやるぞ」というハンティング精神は期待を膨らませて作るイメージが凝り固まってしまい、他の素敵な景色があっても見逃してしまうものです。例えば今日は富士山を撮ってやるぞ!と意気込んで走っていると、途中に咲いていた花々や立派な巨木などの存在に気が付けない場合があるのです。

まずは写真のことは一度忘れてシンプルにツーリング自体を楽しむことから始めてみましょう。楽しい、というリラックスした気持ちを持って走ることが何より重要だと感じます。余裕がないと駄目ですよ、ということですね。




EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

まずは場所探しです。探すと言うより出会うという感じでしょうか。この先に何かあるかも?よく通る場所だけどこんな脇道があるなんて、とふと気になった場所には好奇心を頼りに行ってみましょう。発見はそんな「予感」からはじまるものです。

以前に何度か行った場所を再び訪れてみるのも良いものです。時期が違うことで以前とは違った印象の景色であったり、自分自身の成長で見えなかったものが見えてくる場合もあります。

撮影場所とは有名なスポットが全てではなく、探検するように走って出会った景色の方が撮影として適しているものです。自分だけのとっておきの場所を見つけた時の嬉しさは何度経験しても良いものですよ。

おっここは良いではないか!この場所で写真を撮ろう!とバイクを停めたら最初にすることは何か?まずシャッターチャンス的な意味合いで時間に余裕はあるのか?の確認です。夕陽のシーンなのに既に太陽が沈む直前だ…、ローカル鉄道の撮影シーンですぐ列車が来ちゃう…といった時間的猶予の確認です。

時間的猶予の確認で急ぐ必要がないことが確認できたら、最初に精神的に落ち着きましょう。バイクで走ってくるとノルアドレナリンやドーパミンといった脳内伝達物質が放出されてある種の興奮状態なのです。これが一定時間をおくことでセロトニンを活性化させ穏やかなリラックス状態となり、やがてオキシトシンが放出されて気持ちよさ、幸福感がこみ上げてくるのです。写真を撮るにはまずこの精神状態をつくることです。

その間、ただ突っ立ていても仕方ないので私の場合はボトルに用意したコーヒーを飲み、周囲の状況を軽く散歩しながら観察します。このとき確認事項は大まかに言って2つあります。

1つ目は撮影場所の状況の確認。主に撮影スペースの広さや高さ、そこに何があるのか?太陽の位置や光と影の様子はどうか?の確認です。望遠レンズを使いたいなら後ろに下がれるスペースはあるのか?一面に咲く花畑を撮るのに登れそうな高い場所はないか?高いコントラストが欲しければどの向きで撮るのが理想か?といった具合です。

2つ目は被写体と景色の観察です。観察なんて言うとせっかく出会った被写体に失礼なのですが、とにかく被写体、景色はよく見て特長をとらえることです。この2つの観察は地味に大事なポイントです。後になって気が付けなかった…では遅いですからね。




EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

被写体、風景をよく見て撮影場所の条件も把握したら、いまいちど「そこで写真を撮りたい」と思った理由を考えてみましょう。何となく「いい感じだ」で始まったそのセッションは曖昧さを残すとそのまま写真になってしまうもの。何がどういい感じなのか?をまず言語化して撮影への具体性を出していきます。

その時に美しい、かっこいい、懐かしい、かわいい、郷愁感、崇高さ、荘厳さ、もの寂しさ、といった具合に人間の感情の動きとなるものを強く意識します。とりわけ美しさについては特別な感情の動きであると強く意識しましょう。美しさに感動していない作者の写真はただの平凡写真へと陥るのであります。

例えば夕陽が綺麗な海であれば【夕陽に照らされる水面がキラキラさんざめく海岸】といった具合に詩的情緒に言語化します。そうしたらキラキラ感が表現できる手法を自身のノウハウの引き出しから選択し、それが分かりやすく画面の中央などにくるよう構図を練るのです。言語化することで次の作業に具体性が出てくるのですね。

EOS6D mark2

感動の言語化が出来たらイメージの写真の想像、クリエイティブタイムです。イメージの写真は撮る前に撮影者の頭の中で想像する空想の写真。こう撮りたいという希望、こう撮れるはずだという完成予想図です。これがなぜ大事か?というとイメージ写真を持っておかないと画角が決められないのです。

イメージの写真が脳内に描けたら「よし、ここは海面のきらめきを大胆に引っ張りたいから135mmの中望遠レンズだ」とはじめてバッグからレンズを取り出すのです。

イメージの写真へ近づけるためのトライエラーは試し撮りという形で行っても問題ありません。ただズーム機能を悪用して画角を試すのはやめましょう。




良く動き、よく試し、よく考える。よく見て、よく感じ、よく自問する。被写体に感謝して感受性を高めたり、意識して感情が動くよう心に働きかけるのも効果的です。少し場所を変えてみたり今まで見ていた方向の180度逆の景色を眺めてみたり。ねばることで奇跡の被写体が登場することさえあります。

一通り撮り終えたと感じたら画像をプレビューしてミスがないか厳密に検査をしましょう。微妙なブレやピント位置の甘さ、空に入り込んだ小さなカラス、地面のゴミ。細部にわたるまで厳格にチェックをします。「めんどくさい、またいつかここに来ればいい」そんな気持ちでは憧れの一枚は永遠に幻想です。その撮影地において一切の妥協なく少なくともその時は納得のできるところまでやり切ることです。

人間の集中力が発揮できる時間には規則的なリズムがあるそうです。最も内容が濃く効率の良い集中力が発揮できるのは僅か15分。その次は45分、ちょうど学校の一時限の長さですね。次いで90分だそうでこれはサッカーの試合などがそうですね。

集中が切れたときにいくら粘ってもよい仕事はできません。1クールやって納得できない場合はリラックス状態の作り直しをします。この時にオススメのやり方は散歩です。撮影地の近くをウロウロ歩くことで脳内が活性化されて思わぬインスピレーションを授かる場合もあります。ナイスアイデアとは会議室ではなく散歩中に生まれるものだ、とどこかの偉人も言っていました。

適度な休憩で精神状態が整ったら2クール目として再び景色をよく見てよく感じ取ってみましょう。

ひゃ~なんだか良く分からんけどスゴい手間なのね。とてもマネする気持ちになれない…という貴方。写真は一瞬のシャッターで済んでしまうので、ついスピーディーにやるものと思いがちですが実は逆なんですよ。写真のような一瞬で済んでしまうものこそ急がず焦らずが大事なのです。この事に気が付いている人は実は少ないと思います。

今回はこの辺で!!

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ツーリング写真☆画角の違いによる魅せ方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、蒸し暑い日々が続き週末も雨だったりでバイク乗りには我慢の季節になりましたね。こんな時はバイクの整備や写真の知識をつけるためのお勉強でもしましょう。

最近、車の運転手さんがマスクをしているので顔がよく見えないですね。以前にも書きましたが我々バイク乗りはドライバーのその表情をよく見て危険な動きをされないか予測することが大切です。車を見るのではなくドライバーの顔を見るのですね。ドライバーと目が合えばコチラを認識しているか確認できるのでひとまず安心です。中には注意力散漫な人、スマホを見ている人、そして高齢ドライバー・・・思わず「大丈夫かなこの人」と感じてしまうドライバーは決して少なくありません。

マスクをされているとそれが見えないですよね。そうなると車の挙動や雰囲気で危険な車を見極めるしかありません。皆様もくれぐれもご注意くださいませ。

さて今回はツーリング写真における画角のお話を簡単に解説してみたいと思います。ものすごく大雑把に広角レンズを使う場合と望遠レンズを使う場合について同じ撮影場所で説明いたします。




私のホームコースである養老渓谷、房総半島エリアのローカル鉄道「小港鉄道」の風景で解説します。この写真は駅舎に列車が着いたシーンをツーリング写真とした作品です。

画角24mmでR1200GSとのカメラディスタンスは約5m程度。爽やかな青空と緑も入れて景色全体として駅舎風景を撮ってみました。少々背景を多めに作ることで駅舎の小ささを表現しています。

このように広角レンズを選択して背景をつくり、その場所の自然の様子なども写すことでその場所に存在している被写体という表現になります。そこにあった、という場所に対する表現なので旅先で出会った、発見したという雰囲気を持った写真になります。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

一方、こちらは135mmの中望遠レンズを使用した作品です。撮影日は違いますが場所は全く同じで小港鉄道の月崎駅です。R1200GSとのカメラディスタンスは25mくらい。画面の多くの割合を駅舎とし、空は曇天だったので画面内に入れませんでした。この比較写真でぜひ注目していただきたいポイントはR1200GSの大きさはどちらもほぼ同じであることです。

先ほどの広角レンズとの違いを一つ一つ確認してみましょう。そもそも広角や望遠といった画角を選択することは目の前の空間に変化を加えること。圧縮したり遠近感をつけたりして肉眼の様子とは違う雰囲気の写真を作ることです。広角レンズの写真は広がり感が表現され出来上がった写真は作品の世界に吸い込まれる、あるいは誘い込まれるような雰囲気を持っています。一方で望遠の方は被写体が突き出てくるような雰囲気があり、その被写体の存在感に強い印象を受けるものです。

望遠は空間を圧縮したことで奥行き方向に存在している各々の被写体がぐっと接近します。構図としては駅舎を画面いっぱいに撮りましたが、最も違いが出たのは列車の大きさです。実はこちらの作品、列車内に乗客が何人か乗っていることを予測して、このような構図を作ったのですが…実際は誰も乗っていませんでした。ちょっと空振りに終わってしまった残念なケースですね。

本来であれば列車内の乗客の様子なども写して人の営みを感じる作品にしたかったのです。そのイメージを再現するため車窓の様子を引っ張るため望遠を選んだのです。




そのほか、駅舎やR1200GSのような人工物のゆがみ具合に注目してみましょう。広角レンズで撮った方は下方へ間延びしたようなゆがみが発生しています。この程度であれば何とか許容レベルといえますが、これ以上のワイドは選択しがたいものがありますね。一方で135mmで撮った方は歪みは全く気になりません。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

究極のツーリング写真では何度も同じことを書いてきましたが、やはり大切なことは「こんなふうに撮りたい」と最初に脳内でイメージを描くことです。これをやらないと画角の選択ができないのです。素朴な田舎風景に小さな駅舎が可愛らしいと感じたらそう写るよう広角を選択すれば良いし、列車内の乗客の様子が分かるような写真にしようと思えば望遠を選択すればOK。○○したいから△△にした。被写体の特徴を受けて動いた感情、それをもとに想像したイメージの写真を完成予想図にして撮影開始です。

撮影のほとんどは何らかの選択を繰り返すことです。今回の解説のように画角(レンズ)の選択であったり、露出値の選択、ホワイトバランスの選択…これらはすべてイメージの写真に近づけるためのWorkとなる訳ですね。




どんな時に広角や望遠にするのか?使い分けが皆目分からないよ…という写真ビギナーの方はズームレンズの使い方を間違えていないか確認しましょう。ファインダーをのぞきながらズームリングをぐるぐる回し、被写体の大きさや写る範囲を調整してパシャリ…こうやって撮っている方はいませんか?

これってイメージを想像せずに「試しにどんな風に写るのかな」といきなり撮っているのだと思います。これ、ズームレンズの悪いところで上達の妨げになっているのです。このやり方だといつまでも画角の感覚が身に付かず足で構図を作ることをしなくなります。

ズーム機能は一本のレンズで複数の選択肢を持てるのが本来のメリットです。例えば24-70mmというズームレンズであれば、まずは24、35、50、70くらいの4ポイントを作ってイメージの中から最適な画角をこの4ポイントから選ぶのです。ズームリングを微調整するのは撮影スペースが奪われたときに仕方なくやるものと覚えましょう。

ええ~~ズームリングをぐるぐる…やっていたよぉ、という方は次回のツーリングからぜひ意識してみてくださいね。

今回はこの辺で!!

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写真のクオリティを高める最も効果的な意識改革法

究極のツーリング写真 touring-photographu.com 読者の皆さま、梅雨入り前のシーズンを楽しまれていますか?2021年5月現在、日本はオリンピック開催をひかえてコロナ対策に翻弄されています。そんな中、私たちの楽しみであるバイクツーリングは、いま自粛をするべきなのでしょうか???

ツーリングといっても様々なスタイルがありますがソロツーリングで県境を越えず、山や海岸線などを走り、食事はお弁当というスタイルでしたら感染防止策としては問題ないと考えます。あとは高齢者ドライバーとの接触事故に気を付けて普段以上に安全運転を心がけていきましょう。

さて、今回は写真クオリティに関わることを解説してみたいと思います。写真クオリティ、それは文字通り写真の品質。何らかの失敗要因で質が落ちてしまった写真を未然に防ぐにはどうしたら良いでしょうか。

例えば撮影者が意図していない手ブレ、ピンボケ、ISO感度戻し忘れによるノイズ、露出の失敗などが代表例です。その他にも被写体の中央に柱のような物が貫通した串刺し構図、意図せず電線や地面のゴミ等が写ってしまったもの、過度なレタッチで色が飽和したり階調が失わた【レタッチ画像破壊】もそうですね。




写真クオリティは最重要なことではありませんが重要なことです。クオリティが低いけどいい写真というのは有り得ますが、だからといってクオリティ面に無頓着でも良いということはありません。例えば2000万画素のカメラをお使いでしたら、ただの1画素さえも不良要素を見逃さない2000万すべてをチェックする厳格な検査機関となりましょう。

大衆的な写真とARTな写真の線引きは日本の写真文化においては曖昧な部分があり難しいのが実情です。ただ目安として分かりやすい例が1つあります。それはレンズやセンサーの汚れを気が付かず放置している写真。写真をライフスタイルとしている表現者、プロとしての職業カメラマンであればゴミの付いた写真を人に見せることは決してしません。

多くの一般カメラユーザーは写真クオリティに無頓着なものです。ゴミが写っているのに気が付かなかった、という事であれば百歩譲って分からなくもないですが気が付いているのに見ないふり…は明日からやめましょう。

もちろんレンズやセンサーの汚れは事前にメンテナンスを万全にしておくのが本来ですが、バイク旅におけるツーリング写真では途中でセンサーに汚れが付いてしまうのは仕方のないことです。外でセンサーの清掃をする訳にいきませんしね。その場合は仕方ないので帰宅後にソフトウェアーでコピースタンプツールなどを起動して、付着してしまったゴミを1つ1つ丁寧に消していきましょう。

 

今回の解説ではAdobeのLightroomを使用していますが、多くの無料ソフトウェアーでもこのような機能はついているものです。特に空や白背景となる場面では目立つので拡大表示させてシラミ潰しに消去していきましょう。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

今回の解説で言いたかったのはセンサーやレンズのゴミが写ってしまった場合、それを放置せずきちんと消去しましょう…という話がしたかった訳ではありません。写真に写ってしまったゴミを1つ1つ消去する行為は写真クオリティに対する意識向上にとても効果的ですよ!というお話が今回のメインです。

細かなところまで目を光らせて画像を拡大表示して精密に検査をするのです。レンズのゴミに限らず、許容しがたいノイズ、彩度の上げ過ぎで失われた解像度、小さな虫、拡大してはじめて分かる微細な手ブレやピント位置の甘さ、これら写真クオリティに関わることを「よく確認する」という意識の向上を目指しましょう。

それにおいてまずはセンサー、レンズのゴミのチェックです。これを最初にやることで写真クオリティの意識が一気に高まります。

逆にいってしまうと大衆的な写真において、いかにも素人っぽい写真とはこの辺のケアが全くできていない写真です。もちろん写真ビギナーの方がそういった写真を撮ってしまうのは仕方のないことですが、「まあこれくらいいいや」と放置してしまう意識の低さ…これを良くしていきましょう!というお話ですね。

小さな失敗に気が付いていれば手間を惜しまず撮りなおしましょう。急ぐように写真を撮っている人、ついメンドクサイと思ってしまう人、悪い言い方ですがそれでは永久にいい写真は撮れません。

クオリティ面に限らずアングルや構図なども手間をかけるほどいい写真になります。




ところで今回の写真、1ポイントしか合いませんでしたが1:1.618黄金比にもとづくフィボナッチスパイラル構図を採用してみました。この位置に被写体を置くと不思議としっくりくるものですね。

今回はこの辺で!!!

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ところで「いい写真」ってどんな写真???

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

「いい写真を撮りたい」これはカメラを手にする全ての人の共通の願いですね。

でもいい写真って誰がどう決めるの??いい写真の定義ってあるの?

一枚のプリントがオークションで高額で取引されるようなART写真界であれば、キュレーターやコレクターがその価値を決めてくれます。しかしARTといえど資本主義社会なので「いい写真」を絶対値で評価するのはやはり金額です。

一般写真界にはそのような絶対値で評価できる基準は何もありません。いつも撮る人、見る人が主観的にいい写真を決めているのが現状です。

一般写真界における「いい写真」とは何だろう?

ある人は「撮った自分が【いい】と思った写真がいい写真である…」と言いました。

なるほど、これは確かにいい写真における絶対条件と言えそうです。

自分がいいと思わない写真を撮って、それが好評を博したとしても

それは偽りの表現となります。誰だって自分に嘘はつきたくないですからね。

撮った自分がいいと思った写真であること…でもコレって当たり前過ぎると思いませんか。

こういった意見が存在している…ということは自分でいい写真だと思わない写真を撮っている人が多いことを意味しているのでしょうか。何だか寂しいですね…

それ以外に何かないでしょうか?

見る人の趣味趣向に合致していること。

これも少なからずあると思います。例えば風景写真であれば風景写真の愛好家に見てもらう、といった具合にジャンル別に発表する場を選べば「いい写真」は成立しやすいです。

夕陽に焼ける富士山、美瑛の丘にかかる虹、美しい女性、可愛い子猫…これら多くの人に受け入れやすい被写体であれば、誰に見せても評価される写真になります。一方でオートバイが写った写真をオートバイに対して良いイメージを持っていない人に見せれば良くは思わないでしょう…

写真に対する見識の深さについても作者と観賞者のレベルが合致していれば「いい写真ですね」という評価を得やすいものです。高度なARTとしての抽象的な作品を写真の見識の浅い人に見せても理解不能なものです。

「いい写真」であるか否かは見せる相手によって変わるものと言えそうですね。




世の中には実に多くの人が多種多様な解釈のもとで写真文化に触れています。

流行のものを追いかけたりカメラというテクノロジーの進化に関心を寄せたり。収入を得るための商用写真。ドキュメンタリーとして社会問題を提起するもの。記憶にとどめる目的で人生の大切な瞬間を記録するもの。本当にいろいろあります。

一枚の写真を自身の表現であると信念をもって挑むのであれば、これら一般に普及している写真文化の全てを対象に発表するのは如何なモノでしょうか?

RICOH GR

分かる人にだけ見てもらえればいい…発表の場を慎重に選ぶこと。

私の場合は最近それでもいいと思うようになりました。むしろSNSで「いいね」をもらうような薄っぺらい評価を何百何千ともらうより、一人の人に心から共感してもらえた方が嬉しいです。

多くの人から「いい写真ですね」と評価されれば誰だって悪い気はしないですし、できればいつもそうでありたいと思うものです。しかしその欲望は宗教的に言うと煩悩のようなものかもしれません。

万人ウケはもうやめよう…という少しの勇気があれば簡単。そろそろ目覚めよう。

みんなと一緒の写真、大衆的な写真文化、カメラというテクノロジー・・・これらに塗れるのは退屈だよ…ほんとうにみんなが目指したいのはソコじゃないでしょ??

まずは試しに好奇心だけを頼りに奇妙な一枚を撮ってみようではないか。

案外それが「いい写真」なのかもしれませんね・・・




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デジタル時代の写真文化

インターネットが普及して久しい現代の情報とは20年前の約500倍もあるそうです。その昔はテレビ、新聞、雑誌などが主な情報源であり個人間の口コミなどは人脈があってこそで、リアルに人と接しなければ口コミ情報は得られないものでした。

昔は人々がもっていた情報源は限られていて、足りない物は自ら行動して試すか、情報が集約されている場所へ出向くしかありませんでした。

私が子供の頃、ラジコンのレースに参加していたのですが、レース用の速いセッティングを出すにはどうしたら良いか?小学生の自分には分かりませんでした。説明書通りに組み立てても無難な性能しか出ませんし、むやみにモーターなどをアフター品に交換するとサスペンションやタイヤがパワーに負けてバランスが悪くなったものです。

バランスが良くて速い仕様にするにはどうするのか?専門誌にも書いていなかったので秋葉原の有名店に出向いて店員さんに聞いたり、サーキットへ行って大会で入賞している選手に聞いたりしたものです。

今ではインターネットで検索したり、動画サイトで調べれば知りたかった情報は容易かつ詳細に手に入ります。それどころか幾つもの情報を得て、それぞれ比較して信憑性の高い情報を選べるほどです。

先日、愛用のiphoneのバッテリーが寿命を迎えているようだったので、交換するための情報をネットで調べてみました。アップルにお願いすると高いですし近所にアップルストアもありません。調べると1万円程度でその場で交換してくれるお店が近所にあることが分かりました。さらに情報を検索するとAmazonで交換用工具などとセットになったアフターバッテリーが2500円程度で売っていることまで分かりました。しかも不安な作業方法はYoutubeで詳細に解説されているので安心です。

本当に世の中は便利になりました。




しかし…ここまで情報が大量に溢れていると良い事ばかりではありません。役立つ情報は積極的に活用したいですが、本来は自分で考えて決めるべきこと、ミステリアスな部分も楽しむような旅の情報などをネットで調べたら面白くもありません。

ネット上には中途半端な専門家を気取った個人が無責任に発信する情報、間違った内容、偏ったもの(このブログ)、何者かに操作されている情報、フェイクやデマもあるくらいです。そこで現代人に問われるのが情報を選別する能力と情報を一定で遮断することです。

自分の趣味や仕事に留まらず、生活の何から何までもインターネットで検索し有益な情報はどこにあるか?お得な情報はないか?他の皆はどうしているのか?と情報を集めるのはネット情報に依存し思考することを忘れた人・・・。

ネット情報依存の人が重症化すると「自分の好き」「自分の意志」を見失ってしまい好きな食べ物や好きな異性のタイプまでネットで調べてしまうでしょう。

つい最近、とあるバイク関係のSNSグループで「バイクの免許を取得してライダーデビューするのですがお勧めのバイクは何ですか?」と尋ねている人がいました。その回答の多くは「あなたがカッコいいと思ったバイクじゃない?」「乗りたい、欲しいと思ったバイクを自分で決めろ」といった内容でした。当然そうなりますよね…。

そのような人間にならないために「自分で考える力」「自分の意志」が衰えないよう、情報はある一定で遮断し自身で考えることが大切なのだそうですよ。

カメラがフィルム主流からデジタル主流へと移行した90年代。それは偶然にもインターネットの普及と同じタイミングでした。デジタルカメラ黎明期と言える90年代の後半。フィルムの代わりに小さなカードを差し込んでおけば、容量の許す限りたくさんのシャッターが切れるデジタルカメラ。

コンデジからデジイチまで売れに売れたデジタルカメラは家電メーカーまでもが市場に参入し業界は潤ったものです。デジタルカメラはその場で撮った画像に失敗はないかのチェックができ、カメラ初心者でも安心して使えるものでした。

メリットは他にもたくさんありフィルム代、現像代がないので経済的である、感度を自由に変更できる、ホワイトバランスの変更が自在、職人の仕事だったフォトレタッチが個人ユーザーでも可能に・・・。そして写真文化を劇的に変えたのがメールで画像を送信したりネットに簡単にアップできるといった撮った後の【画像】の使われ方です。デジタルカメラによって撮られたデジタル画像(プリントではない)はインターネット上で個人が公開できるようになり、これにより個人的なカメラユーザーが不特定多数に撮った写真を発表できる土壌が生まれました。




やがてブログ、SNSが台頭し写真の腕前を競い合うようにデジタル画像の見せっこがはじまりました。日本ではないような絶景、鮮やかな色彩、フィルムでは困難だった夜景や星空の写真、廃墟や工場などを対象としたモノ珍しい被写体。撮影技法を駆使したものからレタッチに力を入れたものなど。世界の写真文化はデジタル写真とインターネットによって過渡期を迎え変貌を遂げ、特にアマチュア写真文化は大きく変わりました。

いまデジタル写真文化は成熟期を迎えているようにも思えます。カメラを手にする全ての人の共通の願望が「いい写真が撮りたい」というもの。それを求めて多くの人がいま写真を撮っています。ジャンルやスタイルは多岐にわたり、大衆的な写真、商業的な写真、アートな写真、それぞれに主観的に決めらた「いい写真」が存在しています。そしてこれらのあらゆる写真が「画像」としてネット上に大量に溢れています。

時代は膨大な情報化社会と同じくして膨大な画像が消費される時代です。

私たちが憧れをいだく「いい写真」とは何でしょう。それは他の誰かが撮っているような大量に消費されゆく写真でしょうか。大量に撮られ大量に消費される画一化されたいい写真。そんな写真を撮っても何だか寂しいと思いませんか?

流行の写真を参考にしたり、お手本にならって写真を撮るのはビギナーの時だけで良いと思います。何年もやっているベテランならお手本など見ずオリジナルを追求してみましょう。

ネット上にある大量の情報から正しい情報を選別したり、時に情報を遮断するのと同じように、写真も世に大量に溢れている大衆的写真文化に染められないよう意識する必要があります。

それにはアートを意識することです。アート写真は個人の表現なので自分らしさ、自分ならではの作品が生み出せるよう意識を改革してみましょう。個性的なものを生み出せば反応は賛否あって当然だと思います。それがARTなのですからね。万人ウケ=大衆的写真と覚えましょう。

少しの勇気があれば貴方だけの個性作品を生み出すのはそれほど難しいことではないと思います。




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