ツーリング写真<初級>意識してスペースを作る

究極のツーリング写真 読者の皆さま。いつも見て頂きありがとうございます。最近、年を重ねるごとにガンダムが好きになっているのは私だけでしょうか?どうですか?40代のみなさん?

さて今回は写真の構図として重要なスペースのお話です。スペースについて書くのは今回がはじめてなのですが、もう少し早く<初級>ツーリング写真として解説するべきでしたね。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART

こちらの作例をご覧ください。とある海岸で漁に使う網が堤防に干されていました。この網は赤色で画面内で強烈な存在感を放っています。バイクをこれだけ大きく写しても、ブルーメタリックの車体に負けないくらい網の存在感があります。

赤っていう色は本当に強力です。覚えておきましょうね。

そして車体より下にある意図的に作った地面のエリアに注目です。ここが構図内における「スペース」です。スペースは全てのシーンで必ず必要という訳ではありませんが、特定の被写体を際立たせるために基本的には必要なエリアとなります。




スペースは被写体の存在感を際立たせるだけでなく、被写体の土台として安定感を与えたり、被写体エリアと黄金比を作ってデザインを美しくしたりと様々な役割があります。

 

× 悪い作例  要素を詰め込んでスペースが無いため窮屈な構図

こちらの作例をご覧ください。9年前に私が撮った写真です。悪い例に使えそうな写真は古いブログの過去の書庫からあさるのが一番ですね。

この写真はバイク、鉄道、菜の花、梅の木、これらの被写体を画面内に詰めるだけ詰め込んで、スペースと呼べる割合がないため窮屈です。

こんな写真でも当時は雑誌アウトライダーのツーリング写真コンテストで、けっこう大きく掲載してもらった記憶があります。その時の審査委員の先生の寸評にも同じ事が書いてありました。「スペースがなく窮屈な印象ですね」と。




9年前の当時、自分ではどうもイマイチだな、と感じていても指摘されるまで分かりませんでした。写真の知識が何も無かったのですね。下手とはこういうことなんです。いまアウトライダーにこの写真を応募しても間違いなくボツになるでしょう。アマチュアの写真界はオートバイ分野も含めて、ここ10年くらいで飛躍的にレベルが上がりましたからね。

スペースとか比率って結構むずかしい話じゃない?という声が聞こえてきそうですが、なぜ今回この解説を<初級>としたか?といいますと「被写体の詰め込み」は癖になってしまう恐れがあるからです。

スペースの比率まで神経が回らない、ということでしたらせめて撮るときにスペースのことを「意識」だけでもしてみましょう。スペースへの意識がないと上の失敗例のような写真になったり、無駄なスペースが画面内を占めている写真になったりします。

難しく感じるかもしれませんが、時間をかけて撮影できる現場でじっくり奮闘してみてください。こういったことを実践できる人はメキメキ上達しますよ!





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ツーリング写真<中級>差し込むような美しい光

究極のツーリング写真 読者の皆さま。だいぶインフルエンザが流行っていますが、ご体調は崩されていませんか?私は小学生の頃、学校で強制的にインフルエンザ予防接種を受けていた世代なのですが、今は子供たちが予防接種を受けていないので、それが原因で大流行になってしまうそうですね。

さて当ブログ 究極のツーリング写真では写真に関する様々な重要なポイントを解説してきました。フレーミング、構図、露出、焦点距離、そしてレタッチ。今回は今まであまり深く解説はしなかった光のお話です。いままで光と言えば順光や逆光といった向きの話だけでしたが、写真を撮るにあたり魅力的な光の探し方、使い方についてです。

リコーGR F5 1/90

まず1つめは空間に差し込むような光です。この作例をご覧ください。差し込むような光は画面の多くは暗い影であり、その中に建物や木々といった物の隙間から光が差し込んでいる状態。舞台のスポットライトにも似た効果があり、普通に明るい場所で撮るよりも印象的な作品を狙うことができます。この作例のように鬱蒼とした林道などが狙い目です。




EOS1Dx + EF14mmF2.8L

次にこちらの作例をご覧ください。何かを透過して入ってくる光です。この場合は竹林を透過したことにより、全体を緑の光の印象としています。桜や紅葉でも同じことができます。太陽が画面内に入っている構図ですが、この場合はわずかなカメラアングルの違いで太陽光を木に隠したり出したりして光量を調整することもできます。

 

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART

こちらの作例は日没寸前の仄かな太陽光を車体に当てた写真です。辺りは薄暗く僅かな光を闇に吸収しますが、車体は光沢があるので吸収せず反射します。早朝や夕方に狙えるとても甘美な光源です。




写真とはカメラで光を写すものです。どのような光をどのような向きで、どのように被写体に当てるか。とても重要な要素です。極端な話、光だけを探し求めて走っても良いくらいです。逆にどんなに魅力的な被写体やシーンに出会っても、時間帯や天気のせいで良い光がなければ撮っても価値がありません。

光を見つける、見極めるのは日常でも簡単にトレーニングできます。以前にご紹介した毎日100ショットスナップはこんな時にも生きてきます。例えばこんな風に撮ってみましょう。

リコーGR

公園までサイクリングした時の1枚ですが木々の間から光が差し込み、美しくたまり込んだ空間を見つけました。これを背景に自分の自転車を撮った写真です。

リコーGR

通勤途中のカフェで撮った1枚。お店の外からみて窓際席に良い感じで午後の光が入っているのを見つけた私は、自分はタバコは吸わないのに、わざわざ喫煙席に座りました。ポートレイトスナップは慣れていないので上手に撮れませんでしたが、女性の髪や額付近に入るハイライトに注目してください。暗い空間に差し込む強い光の特徴です。こういった光の使い方はレンブラントやフェルメールなどの絵画からも学べます。

SONY RX100

ポートレイトスナップはかなり敷居が高いと感じられると思います。それでしたら、その辺にある雑草でも練習できますよ!いいなぁと思える光とは決して珍しいものではなく、案外とそこかしこに存在しているものです。重要なのは気が付けるかどうか?それには日常的な練習しかありません。

写真にとって光は命です。そして光と同時に影もあることを忘れてはいけません。影については私もまだまだ研究中なので、またの機会に投稿します。

今回はこの辺で!





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世界初 100%理解できる被写界深度<中級>ツーリング写真

前回の投稿 ○○だから△△したの法則 がとても重要だったので、よく読んで頂くため更新日を1日あけてみました。・・・というのは冗談でお休みを頂きました!

さて今回もボリューミーな内容で「○○だから△△した」の法則の△△の部分をご説明します。

私たちアマチュアは個人の作品として完璧を追求することが許されています。さまざまな制約の中でベストを尽くすプロの方々とは与えられた条件が異なります。失敗をしても時間や労力をたくさんかけても誰にも怒られません。なので1ミリも妥協せず完璧を追求し写真で冒険をしましょう。オーバークオリティは存在しませんよ。

今回はツーリング写真の解説としては世界初(たぶん)の絞り値の設定における被写界深度の説明でございます。といっても究極のツーリング写真流の解説ですので、よく見かける何本もの鉛筆を奥行き方向に並べた例とは一線を画しますよ!

絞り値とはレンズ内にある穴ポコを大きくしたり小さくしたりすることにより、奥行き方向にピントの合う範囲(被写界深度)が調整できること、言いかえればボケ具合の調整であることは、既に多くの皆さまがご存じかと思います。しかしツーリングシーンの実践でそれをどう使うか?ましてやF5.0とF5.6といった微調はどう使うのか?いまいち理解できない・・・という方にスッキリしていただく為の内容でございます。




それでは先日のキャンプツーリングでも使った千葉県富津市の花はなの里 キャンプ場での写真を例にして解説していきます。

使用レンズはSIGMA35mmF1.4ART このレンズは最大絞り値(開放値)がF1.4 最小絞り値はF16です。カメラを三脚に固定してピントはバイクの位置です。

 

F1.4 F1.6 F1.8

F1.4~F1.8の写真を見てみましょう。手前にあるのは何となく花なのでしょうが、大きくボケすぎて何か良く分かりません。抽象的な作品という意味ではOKかもしれませんが、この写真のシーンに相応しい表現と思えません。周辺の4隅が暗くなっているのも、開放付近を使用した場合に出る周辺光量落ちと呼ばれる現象です。周辺光量落ちは演出として役立つ場合もありますが、基本的には歓迎されない現象です。

F2  F2.2  F2.5

F2~F2.5の写真も少しだけ近景の様子が明らかになってきましたが、基本的には大きくは変わりませんね。

F2.8  F3.2  F3.5

F2.8~F3.5の写真は周辺光量落ちがだいぶ無くなりました。しかし、これもこの写真の場合に限っては大きな違いは出ません。微調整に悩むような要素もありません。

F4  F4.5  F5

F4~F5はようやく花の種類はスイセンなんだな。と誰でも分かるくらいになりました。

F5.6  F6.3  F7.1

F5.6~F7.1 いかにも一眼レフで撮ったな、という心地よいボケ具合とも言えます。特にF7.1あたりは悪くありませんね。

F8  F9  F10

F8~F10の写真。だいぶスイセンがはっきりと映ってきました。このシーンの場合、夕方ですのでシャッターが徐々に遅くなってくるので、その点も気をつけなくてはいけませんね。

F11  F13  F14

F11~F14の写真。この辺からようやく微調整に悩むところです。F14で1/20までシャッターが遅くなりましたので、風で花が揺れている時は気をつけましょう。もちろん意図的にブラすのも有りですが。

F16

そしてF16です。大きく掲載してみました。絞り込むと必ず出てくる話が回折現象。小絞りボケとも呼ばれますが、絞り羽の内側に光が反射して起こるボケたような画質低下です。この写真でも出ていますが私はこの撮影シーンにおいてはこのF16を採用したいです。

なぜなら超近景あるスイセンが光を透過して輝いている様子が美しいと感じたからです。それを分かりやすく伝えるのがF16でした。回折現象については気にしません。

皆さんはこのF16の写真をみて回折現象が許容しがたい画質低下だと感じますか??それを考えていただくために、この写真だけ大きく掲載してみました。(ちなみに回折現象はイメージセンサーの小さいカメラで強い逆光時に顕著に出ます。この写真は逆光ではありますが、カメラがフルサイズ機なので顕著に出ているとは言えませんがカメラによっては誰が見ても分かる画質低下が発生するかもしれません)




どうでしょう!?こんなツーリングシーンを使った絞りの説明、世界初ではないでしょうか!?ボケ具合の変化が良くわかるかと思います。あなたの好きなのはどれですか?この22枚をみて「どれも良いんじゃない?」と思った方はいらっしゃいますか?そういった方はまだまだ写真を見る目が肥えていませんので、ご自身の練習と並行して色んな写真を見て目を磨いてくださいね。センスが無いなんて事は絶対にありませんから!

全ては被写体の魅力を引き出すための「○○だから△△した」の法則です。

この写真ではレンズからわずか数十センチの位置に右下に大きく写っているスイセンが有り、この風景を奥行き方向にレイヤーとして考えると ・一番手前のスイセン ・その先にあるスイセン ・バイクとテントの場所 ・遠くの家 と大まかに4レイヤーある構図と言えます。

このように前景、被写体、遠景と最低でも3レイヤーは存在する構図でないと、絞りをどう調整したところで殆ど関係ありません。例えば海岸にバイクを置いて前景は無く海を背景に撮った写真だとします。この場合F5.6だろうとF10だろうとシャッター速度が変化するだけで写真自体は殆ど違いがないです。

高度な作品になるとボケ具合の変化を段階的ではなく、階調として考える場合もあります。例えば一面に咲くシロツメクサの野原を広角レンズで撮った場合。手前の花から遠くの花まで、どのように繊細な階調でピントが合焦へと変化するか?またはあるポイントから急激に立ち上るようにシャープにさせたいとか、すごく奥が深いんです。この領域ではじめて高級なレンズの出番なんですよ。

絞り値はまず構図ありきです。画面内の被写体に対して前景と遠景があり、特に前景をどれくらいボカすか(または全くボカさない)を調整したいとき、はじめて絞りを調整します。あまり使っている人はいないかもしれませんが、絞り込みボタン(キャノンなら被写界深度プレビューボタン)を押して慎重に理想の絞り値を選択してください。

微調整はどんなときに?その疑問はもうお分かりですよね?今回の作例のようにレンズのすぐそばにある超近景を作った時に微調整の出番です。

以前に絞りやシャッター速度などの勉強は、これから写真を始める初心者の方が、必ずしも最初に学ぶべきことではないですよ…というお話をしました。これは初心者の方がいきなり撮影地で前景を構図に入れることなど出来ないのに、被写界深度の理屈を頭に入れても意味がないと思ったからなんです。

ところで今回の作例写真で私は結構大きな失敗をしてしまったのですが気が付いていただけたでしょうか?ピントのピークをバイクに合わせてMF固定で連続撮影したため、F16まで絞っても超近景のスイセンに完全に合焦しなかったのです…。それなのに説明で「私はこのF16が良いと思います」って何だか苦しい説明だなぁ~と後悔しております。本来でしたら超近景のスイセンまでパンフォーカスにしたければ、ピントのピークはもっと手前にしなくてはいけませんよね。

マニュアル作りってのは本当に自分自身がいちばん勉強になるのかもしれません。私もまだまだ未熟者です。





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魔法の法則”○○だから△△した”と言語化の不思議<初級>ツーリング写真

魔法はちょっと大げさでしたが、基本のキとでも言いましょうか。しかし核心的なお話でございます。

当ブログで度々でてきた「○○だから△△した」の法則について、今回は詳しく解説したいと思います。良き写真とは必ず作者の意図が明確であり、鑑賞者に作品の真意をストレートに訴えます。そういった写真を撮る為には撮影現場で被写体と向きあい、感動したポイントの詳細を理解しなくてはいけません。

しかし!これが、ぱっと見では分からない場合が多いのです。多くの人を悩ませる要因の1つとも言えます。「おっ、ここ何かイイ感じじゃん」「あっ、ここで撮ろうかしら」とバイクを停めて撮影の準備を済ませるまでは初心者も上級者も大きな差は無いのだと思います。

なぜ「イイ感じ」と思ってそこで写真を撮りたいと思ったのか?それが明らかでないまま撮り始めれば残念な結果が待っています。では、どうすれば良いのか?まず「○○だから△△した」の○○を最初にやりましょう。

1.目に見える景色のそれぞれの要素を次のように言葉にしてみましょう。

・海が綺麗だ ・緑が鮮やか ・立派な大木がある ・季節を感じる空 ・色とりどりのお花 ・ローカル線の駅舎 ・波がけっこうある ・大きな水溜り ・渓谷にかかる赤い鉄橋 ・遠景の山間い ・茅葺の多い集落 ・水をはった田んぼ ・噴煙を上げている火山 ・ボロい軽トラ ・カラスがいやがる ・ゴミが落ちてる ・地元の人が散歩してる ・電線が邪魔だ ・ガードレールに苔が生えている などなど。

これを言葉に出して言ってください。恥ずかしい場合は小声でブツブツとでもOKです。

2.その中で自分がいちばん好きなものを1つだけ選んでください。(何だか心理テストみたいになってきましたが)。そして選んだ1つを詳細に形容してください。その時、なるべく会話言葉ではなく詩を書く時のようなキレイな単語を使用してください。

例えば ・海が綺麗だ → 沖に行くほど深みある紺碧色の海が美しい  ・水をはった田んぼ → 春の水田が懐かしい里山の風景を映しこんでいる  ・ボロい軽トラ → 農家の仕事をささえる小さな働き者、錆びているが勇ましくも見える  といった具合。

詩人じゃあるまいし、恥ずかしくてできっか!という方も1回2回3回と我慢して挑戦すれば4回目からは普通にできます。

3.自分の中の感情を煽ります。「なんて深みのある美しい紺碧の海だ。こんな深みのある美しい海を見るのは生まれて初めてかもしれない。本当に綺麗だなぁ。いつまでも見ていたい。」これを言葉に発すれば、最初はそれほど感動などしていなかった風景でも不思議と気分は高揚してきて感動のシーンに感じてくるのです。

え~冗談でしょ?恥ずかしすぎる!俺は孤高のバイク乗りだぜ。そんなロマンチストちゃん気取れるかよ。と思ったあなたは要注意です。

いささか失礼な話ですが写真の初心者の多くは、小さな事に感動できない感動不感症なんです。本当に良き写真を生み出すには、まず撮影地で自分が感動しないといけないのです!というお話なんです。

こういった感受性や被写体を見る目は「よし今日から俺は写真家だ!」と決意してもすぐに身につくものではなく、毎日100ショットスナップのようにたくさん鍛錬を積んで少しずつ培っていくものなのです。




ここまでで「○○だから△△した」の法則の○○の部分は完結します。この先は3で解明させた、あなたの一番気に入った「1つの要素」とその魅力。それを行動や操作である△△に反映させるのですが、実はこの部分はさほど難しくはありません。場合によってはカメラの取り扱い説明書に書いてあることや、あなたが既に知っている操作だったります。もちろんデザインとして画面に組み込んだり、手の込んだテクニックを使ったりと高度なこともありますが。

では文章ばかりで飽きてしまうので「△△した」は作例でご紹介いたします。

 

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

朝日が昇る九十九里の海岸。波のゆらめく海面が朝日に照らされて輝いていました。この場合は「ゆらめく波が美しかったので、波の動きを瞬間として切り取った」となります。

 

EOS5D Mark2 + EF24-70mmF2.8L

霧に包まれた森のキャンプサイト。おとぎ話に出てくるようなロケーションですね。この場合「森の雰囲気をイメージ通りにするためホワイトバランスを青にふった」となります。

 

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L

内房から望む冬の東京湾。防風林の松と鷹(鳶だけど)が浮世絵を連想する日本風景だと感じました。この場合は松が重要なので「前景の松が誰の目にも松であると伝わるよう、ボケすぎないように絞った(F11)。」という事です。




 

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART

千葉県の夷隅鉄道。ツーリング写真に鉄道を登場させる場合は主従関係を明らかにする事が重要です。この写真の場合はバイクの方が主役ですので、ほぼ日陰しかない撮影地ですが僅かに光が差し込む場所にバイクを停めました。この場合は「列車の存在感を下げるため、スローシャッター(1/30)にしてブラした」となります。

 

どうでしたでしょうか?ツーリング写真に限らず良い写真を撮るには全てのジャンルで共通して使える「○○だから△△した」の法則です。画面内の全ては撮影者であるあなたの意図のもと画面構成、カメラの設定などをしなくてはいけません。被写体や景色の魅力を理解することなく撮影を開始すれば、意図なく惰性的に記録した写真となりラッキーパンチ的な例外を除いて駄作へと堕ちるのは避けられません。

ところで「撮影地ではまず自分が感動して…」や「美しい言葉で言語化して」のところで恥ずかしいとか照れくさいと感じた方はおられませんか?そういった方はカメラが欲しくて始めた方に多く、脅す訳ではありませんが永久に上達しない人予備軍ですので注意してくだいね。人に感動を与える芸術的な写真作品を生み出すには、美しい夕日を見て涙できるほど豊かな感受性を持ち合わせていないといけません。経験を積む過程で撮影技術、審美眼、想像力、デザイン力をつけ同時進行で人間も「純粋で豊かな心の持ち主」に進化しなくていけません。これが無くて技術だけ磨いてしまうと傲慢な写真に陥ります。そこはオイラ自信ないなぁ~と思ったあなた、騙されたと思って言語化を実践してみてください。言葉の力があなたの心を牽引してくれますよ。

 

2015年11月 千葉県南房総市

 

今回、私自身がこのことをどうやって分かりやすく説明したら良いか?すごく悩みました。この説明が分かりやすいかどうか?は読者の皆様の判断に委ねますが、とにかく上手に説明できなければ自分だって理解していないのだ、と私は考えます。悩んだということは、私が今の段階まで良く分かったいなかったこと!と言えます。これを書いて私自身がとても勉強になった気分です。

これからも究極のツーリング写真で書いていく投稿の多くは、「○○だから△△した」の法則をベースに作っていきます。ですので今回の投稿も永久保存版!ということにしちゃいますね。

それと△△の部分はフレーミングや構図を行う部分でもありますが、それは今回はスペースの関係で割愛いたしました。また別の機会に「〇〇だから△△した」のフレーミング&構図テクニックとしてご紹介いたしますのでお楽しみに。

それでは!

 




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欲張り構図から夢叶った構図へ<上達の秘訣!>映画監督+デザイナーの法則

今回は久しぶりに真面目な解説をいたします。あまりネットで検索しても出てこないお話です。

「写真は引き算」を否定するかのような、欲張り構図の整え方です。そしてその手法は究極のツーリング写真流  ”映画監督+デザイナーの法則” です!

けっこう高度なお話ですよ~。

ところで皆さんの去年1年間のベストショットはどんな写真ですか??私はこの富士山の写真です。旅の作品という意味では北海道で撮った写真の方が思い入れがありますが、この富士山の写真は、いま私が学ぶべきデザイン、ストーリー、ユニークさを1枚にできた写真なのです。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG  F8 1/640 ISO100

デザインを学ぼう!なんて言うと何となく面倒だと感じる方も多いと思います。私も誰かにそう言われたらメンドクサイと思うでしょう。しかし、写真を今よりもっと上手に、もっと感動的な作品をと望むなら、デザインのお話はとても重要です。

そんな理屈ではなく感じたままに撮ろうよ!という意見も聞こえてきそうですが、直感的に良いと感じる作品の多くはデザインが巧みであったり、計算され尽くした比率などが存在しているのです。なので勉強っぽいのはウンザリだと言う方も、騙されたと思って少し学んでみましょう。どのみち避けては通れないのです。

過去にこんな経験はありませんか?素晴しい景色を発見し、そこで写真を撮ろうとバイクを停めカメラの準備をして撮影を開始した。遠景に美しい山々、鮮やかな緑、青空にはプカプカと浮かぶ雲、そしてかっこいい愛車。これらを枠の中に配置して、それぞれがバランスよくなるようズームレンズをグルグルと回し、ばっちり収まった!と感じた所でシャッターを切った。しかし出来あがった写真は何か足りない平凡な写真だった…




この原因は被写体となる複数の要素を、画面内に集めるだけ集めて何もしなかったのが原因です。出かける度にこういった写真ばかり撮ってしまい、レベルアップできずに悩んでいる方は、写真に対してけっこう高い理想を描いているのだと思います。

複数の被写体を1つの画面に入れるのは一般的な解説書では「欲張り構図」と呼ばれたり「写真は引き算」の法則を無視した写真として悪例に取り上げられます。

では被写体が複数ある写真は必ずしもイマイチな写真なのでしょうか???違います!被写体が複数あるシーンではそれぞれの被写体に役割を与え、存在感を調整するため大きさや配置やボケ具合などを調整し、互いを関連付けたりすると共に、風景を良く見て導線や色の要素、比率などのデザインを完成させれば、それは「欲張り構図」ではなく「夢叶った構図」になるのです。

映画に例えてみましょう。あなたはこのシーンを撮影する映画監督です。構図内の被写体は映画のキャストです。良き映画をつくるには主役、脇役、ロケーションとそれぞれに重要な役割があり、それを監督が詳細に指示をするわけです。この監督の指示による秩序がなければ、映画はたちまち誰が主役なのか?どんなストーリーなのか?散漫とした画面で映画ではなくなってしまいます。

では、指示とは具体的に何なのでしょう?

デザイナーに相談しよう。

デザイナーはあなたの頭に存在する知識とセンスです。写真におけるデザイン要素は主に線(直線、曲線、S字…)、図形(円、三角、四角…)、色(進出色、暖色、後退色、寒色、中性色、中間色…)、質感、立体感、規則的なパターン、ディティールなど。そして重要なのは黄金比や分割線などの比率です。

それぞれの詳細についてはまた別の機会に解説しますが、こういった知識を元に日常で鍛えた写真家としての審美眼をフル活用し、デザインの為の材料となるものを目の前の光景から見つけ出し、自分の中のデザイナーと相談して画面を組み立てていきましょう。

この作例の場合ですと主役は富士山。オートバイの旅のワンシーンであるという「ストーリー」はバイク+ライダーの表現で決めています。遠景のLNGタンカー、茶色い岩場、青い海はその他の脇役的なキャストや背景です。

まず図形です。主題である富士山が1つ目の大きな三角。タンカー、バイク、ライダーを結ぶ3点が2つ目の三角。三角は画面内に抜群の安定感を与えます。バイクのフロントホイールが円。円は鑑賞者の視線を画面内に安定させる効果があります。

そして色。空から海にかけての青は後退色(または寒色)、冬で枯れた茶の草地と岩場は茶色系で弱めですが進出色(または暖色)。この両者の組み合わせによって、望遠レンズで圧縮されてしまった風景に、色の特徴を使って遠近感を補っています。

分割線はこの写真の場合はイマイチですが、何となく8分割構図にも見えなくはないです。

最後に質感。岩場のゴツゴツした質感を程良く伝えるために、岩場のだいぶ奥あたりから遠景がパンフォーカスになるよう、ピント合わせをしてF8を選択しています。




監督である私は例えばタンカーが存在を主張し過ぎたり、背景であって欲しい岩場がやたらインパクトあったりしないよう、焦点距離や絞りなどを微調整したのです。

「え~偶然そう撮れたんじゃないの?」と半信半疑かもしれません。実は一部は偶然そうだったのも事実として認めます。しかし撮影現場でこれらのデザイン要素に気がついて「気にかけて撮ったか?」だけでもだいぶ違うんですよ。富士山が三角なのは私の意志と関係ありませんが、画面内に安定感を与える位置に堂々と配置したのは私です。

良い写真が撮りたくて風景の中のアレもコレも取り入れてしまうのは、何もしないで撮れば欲張り構図。映画監督がデザイナーに相談し、巧みに画面構成できれば夢叶った構図なのです。

悪い例:港、海、船、バイク。被写体を集めるだけ集めて何もしなかった写真

多くの方が夢叶えたい構図を目指して撮っているはずですが、欲張り構図で終わってしまう。敗因は映画監督として何も仕事をせず、あなたの中のデザイナーに相談しなかったことです。

ここでワンポイント。最初は無理をしてフルキャストの超大作映画を作るのではなく、大まかに次のようなステップで考えてみましょう。

・STEP1 被写体と背景だけの写真に挑戦する。例えば海岸などの開けた景色で夕陽などを背景にバイクを撮るなど。

・STEP2 2つの被写体を構図に入れ主従関係を明らかにした画面を作る。ライダーとバイク。バイクと桜の木。バイクと鉄道など。

・STEP3 3つ以上の被写体要素を画面に入れ、それぞれに役割を与えて全体をデザインする(この投稿の作例です)。

今回の映画監督+デザイナーの法則は自画自賛で恐縮ですが「永久保存版」と言っていい内容でした。今迄は他言せずに秘密にしていたのですが、新たな法則を生み出すために大胆にも公開してみました。

なかなかこういった事はネットで検索しても出てこないノウハウなんですよ。毎度のことですが「へぇ~なるほどね」で終わらせずに是非、実践してみてくださいね。そんなの簡単に真似できないよ!ではなく、あなたの中に眠っている映画監督とデザイナーを呼び覚まし、育んでいくのです。

<夢叶った構図> 最初は3回4回…と失敗に終わり、10回目くらいから夢がかないはじめます。

 





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米粒バイクとミジンコバイク<初級>ツーリング写真

ツーリング写真において数少ない議論の場で、よく出てくる話は画面内におけるバイクの大きさです。

オートバイの写真ではなく風景と一体となったツーリングの写真ですから、あまりバイクの存在感が強いとツーリング写真になりません。そこは多くの皆さんが分かってらっしゃると思います。しかし分かっているが故に中途半端な大きさで撮ってしまい、バイクの写真ともツーリング写真とも言えない写真がSNS上で散見されます。

以前、とあるSNSのコミュニティーでグループ名は失念しましたが「ツーリング写真好き集まろう」みたいなグループがありました。非公開グループだったのでどんな作品があるのか分かりませんでしたが、1000人以上もメンバーがいて面白そうなので参加したところ、次のような驚きのルールがあったのです。

・バイクを小さく撮ってはいけない ・人物が写ってはいけない ・必ずバイクにピントを合わせること! 守っていない投稿は削除します!

思わずこのルールに絶句してしまいました。

参加申請する前に、どこかに書いておいてくれれば良かったのに…。私のやっている事を全否定するようなルールに、止む得ず退会しました。

私はオートバイをメインに撮る写真を決して否定している訳ではありません。しかしグループ名に「ツーリング写真なんとか」と書いてあったのですが、内容との矛盾点に1000人以上いる参加者が誰も気が付かないのでしょうか。「オートバイ写真なんとか」ならOKなんですけどね。

さて、それではツーリング写真における画面内のオートバイの大きさについて解説です。

まずは一般的なツーリング写真としてのバイクの大きさ。画面全体に対して15%位がバイク。これ位がいわゆる普通でしょうか。この作例のように走行写真であったりライダーの姿があれば、これより大きくても十分にツーリング写真と言えるでしょう。

 

続いてこちらの作例を。水溜りのリフレクションも含めれば、かなりの割合がオートバイです。夕陽を逆光でとらえバイクはほぼシルエットにしているので、バイクが大きくてもツーリング写真と呼べるでしょう。




 

こちらはバイクがとても小さいです。画面の5%くらいの割合でしょうか。誰の目にも風景が主体であることが分かります。私はこれくらいの大きさを「バイク米粒構図」と呼んでいて、とても出番の多い構図です。ちなみにこの写真は超近景に花弁を重ねて、色とばしと呼ばれる手法を使っています。天然のフィルター効果が作品を幻想的にしてくれます。

 

続いてこちらの写真。バイクが超小さいですね。画面全体の1~2%でしょうか。一瞬どこにバイクがあるのか?気が付きませんよね。私はこれを「バイクみじんこ構図」と呼んでいます。バイクみじんこ構図の利点はリビール効果といって、鑑賞者が写真を見た瞬間からおよそ2~3秒後に何かを発見できる、観賞者側の時間軸を作れることです。また4つ切りワイドプリントや大型のモニターで見るとちょうど良い構図だったりもします。逆にスマホ、タブレット端末など小さな画面で見る環境には向きません。




 

これはかなりバイクの占める割合が大きいですね。全体の40%くらいがバイクでしょうか。しかし太陽の存在感が絶対的に強く、バイクはシルエットで黒く潰れ、なおかつピントをボカしています。これによってツーリング写真として成立していると言えます。ちなみにこの写真のように車体の後ろにスペースを作って配置すると到達したというイメージになります。逆に車体の前方にスペースを作ると出発のイメージです。

 

こちらもバイク米粒構図です。全体にローキー(暗い)写真のなか、ハイライトと被写体を重ね合わせることにより、小さな被写体の存在感を際立たせています。バイクの写真を撮るときに、真横や真正面は避けましょうね、とよく言われますが、バイク米粒構図やバイクみじんこ構図の時に限っては車体を真横から撮りましょう。小さく写っている被写体が何なのか?誰の目にもオートバイであることが明確に伝わるようにするためです。

 

どうでしたか??既にお気づきの人も多いと思いますが、ここでご紹介した作例はバイクの大きさは色々ですが、全て「ツーリング写真」なんです。大切なのは絶対的な大きさではなく、あくまで存在感なのです。

バイクを大きく写しても、それ以上にインパクトのある風景であればツーリング写真です。どんなにバイクを小さくしてもバイクの存在感を調整すれば、きちんとバイクのいるツーリング写真になります。

大きさにとらわれず、その撮影地で自分が何に感動したのか?を問えば自然とツーリング写真になるはずです。私も自分のオートバイがカッコいいと思っています。しかしそれを撮ってしまえば、たちまちツーリング写真は崩壊します。カッコいい愛車のショットは別で撮りましょう。以前にご紹介した3つの写真を撮る訓練を思い出してくださいね。

それでは今日はこの辺で!





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スペースと被写体エリアの比率<上級>ツーリング写真

突然ですが皆さんは黄金比と聞いて何を思い浮かべますか?

今回は写真におけるスペース(または背景)と被写体エリア(背景ではない部分)の比率のお話です。

う~ん、何だか難しそうだ。めんどくさい。と思ったあなた!私も同感です。でもコレを避けていては、ある程度から上のレベルは目指せません。比率の話は写真に限らずあらゆる芸術に通ずるものがあり、有名な芸術作品を紐解いていくと必ず黄金比などの計算された数字が存在するのです。

目指したい比率の偉い順。

  1. 黄金比  1:1.618
  2. 白銀比  1:1.414
  3.  1:1.5

難しかったら大体1:1.5なんだ、と覚えても良いと思います。背景と被写体エリアの割合、または構図内を分断する線の位置など、概ねこの比率を目指して画面構成しましょう。

そして初心者の方は覚えていただきたい二等分はダメ!ということ。黄金比や白銀比などの対局が二等分であると言いきって良いです。ただし水鏡に反射するリフレクションの構図や双子の子供など、一部に二等分が当てはまる写真はありますが、このように正当な理由ある二等分は例外です。

 

こちらの作例をご覧ください。きらめく海面のスペースとバイクのある堤防のエリアの比率を1:1.618を目指して撮りました。これ、正確に測るすべは無いのですが1:1.618黄金比の場合はパッと見て心地よさを感じればそれが黄金比である場合が多いです。この「パッと見た心地よさ」とは写真をやっている人でもそうでない人でも関係なく感じ取ることができるようです。

これは人間の遺伝子構造(DNA)そのものが、この比率のフィボナッチ黄金螺旋構造だからかもしれません。詳しくはスペースの関係で割愛しますがフィボナッチスパイラルで検索すると、詳しい情報を入手できますので是非見てください。





次にこちらの写真をご覧ください。先程はスペースの比率でしたがこちらは線の位置です。陸と空の境界となっている線の位置に注目です。多くの人がちゃんと出来ている3分割構図を守っている訳ですが、さらに詳しく解説をすると空と陸の部分を1:1.5としているのです。

3分割構図はその派生構図としてファイグリッドというのがあります。ファイグリッドは黄金比を計算して作られた3分割線であり、多くの風景写真に適用できます。こちらもご興味のある方はファイグリッドで検索してみてくださいね。(勝手にリンクを貼れないので)

次の写真はSNSなどで多く見かける、悪い写真の例です。

恥を承知で自分が過去に撮った写真を失敗例に使います。これは黄金比とは真逆の悪い例。二等分です。陸と空の境界となる地平線をド真ん中にもってきて撮っています。空と陸の割合がほぼ等しいのです。

エサヌカ線のロケーションがインパクトあるので、悪い写真に見えないかもしれませんが、コレはダメです。5年くらい前の夏ですが私はこんな下手でした。今ならもっと道を主役に寄って空や緑のエリアは削ぎ落して撮ったでしょう。奥行きとなる直線、シンメトリーな被写体、青緑グレーの3色のカラー要素、これらの要素を画面内で理想的に配置する力は、今もイマイチですがこの頃よりは圧倒的に持っていますので。

ここでは比率について線の位置や大きさの割合で説明しましたが、頭を柔らかくして考えると黄金比を目指したいものは色々です。例えば光と影、750ccと1200ccのバイク、鮮やかな花と地味な草、自然と都会、部長さんと係長さんとかも黄金比?!

比率、黄金比に係わる話はまだまだ私自身が勉強中です。すごく高度なことに感じるかもしれませんが、たくさん撮っていれば偶然で黄金比ピッタリの写真が撮れるときがあります。そういった「まぐれ」から吸収して写真家とてのスキルを進化させるのも大いにアリだと思います。

黄金比についてまた研究成果(写真)があがったらまた投稿しますので、お楽しみに!

 





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絶えず変わりゆく刹那を一枚に<上級>ツーリング写真

意味がよく分からないタイトルをつけてしまいました…。ただのイメージと思ってください。

今回は<上級>ツーリング写真の解説として刻々と変化を見せる夕空を使って、色、コントラスト、雲の形、階調、濃淡などを画面内にデザインしましょう!というお話です。これは私自身が今取り組んでいる課題そのもので、本当に難しいのですが上手くいくと秀作になりえます。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F7.1 1/160 ISO100

夕空の撮影というのは奥が深いです。今日はダメかなぁと思った雲ばかりの空でも、日没が近くなると激変して真っ赤に焼けたり、かと思えば台風直後の晴天で夕焼けを期待して出かけてもイマイチだったりと、経験を積んだ今でも読めないことが多々あります。




夕空の撮影に限らず、多くの撮影シーンに言えることですが、いまある条件の中でベストを尽くせるよう、多くの引き出しや技術を持ち合わせなくてはいけません。

朝日、夕陽といった空の表情や太陽光など、気象条件に依存したツーリング写真の撮影シーンでは尚更のこと、与えられた条件下でベストを尽くせる技量が要求されますね。

さてこの作品ですが、キャンプツーリングの帰りに東京湾を望む保田海岸で撮影しました。キャンプツーリングのハイライトっていうのは不思議と夕焼けに出会えると思うのですが、そう感じるのは私だけでしょうか?

撮影地に着いたときは果たして夕焼けになるのかな?という微妙な空模様でしたが、刻々と変化を見せて最高のツーリング写真の舞台を作ってくれました。

デザインのポイントはハイライト付近の赤く焼けた部分は控え目に、繊細な濃淡のあるグレーの雲は中間色としてハイライトを際立たせるよう構成。嬉しかったのは左上付近の雲が白っぽくなってくれたこと。これにより鈍い表情の雲の部分にコントラストが発生しました。

太陽付近のオレンジは暖色系の進出色、雲や海はブルー、グレー系の寒色系の後退色。それぞれに繊細な階調があります。




重要なのは撮影時にこれらの事に注目して、画面内にデザインしたかどうか?ということです。当たり前ですが私がこうゆう空にした訳ではないですからね。これらの要素を整理して右に左に動いて、レンズの焦点距離を選び、露出を慎重に決めました。言葉にすると簡単なんですけど現場では脳をフル回転させる行為です。

構図はシンプルです。バイクのフロント部分1/3を入れる形でフレーミング。このように切ると大半のバイクは三角の図形要素を入れることが可能です。ハーレーのようにキャスターの寝た車種でしたら、かなり鋭角な三角になるので横構図が良いです。海の部分に無駄なスペースが発生したため、その穴埋め的な意味でヘルメットを置きました。やっぱりヘルメットを目立つ位置に置くと、ライダーの存在を予感させるのに効果的ですね。

どうでしたでしょうか?今回は刻々と変化する夕空の表情を、よ~くよ~く観察し、その中に潜んでいる要素をデザインして画面構成しましょう。というお話でした。

素敵な夕空に出会ったらぜひ実践してくださいね。





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↓↓↓撮影地↓↓↓

千葉県安房郡鋸南町 保田中央海岸 広い駐車場で柵などが無く、海の方角への撮影に最適です。冬の季節は天気が良ければ美しい富士山を望むことができます。トイレ有り。

たった1つの前景が全てを変える<初級>ツーリング写真

久しぶりの<初級>ツーリング写真の解説になってしまいました。ところで当ブログの読者の皆様で本当に「上達したよ!」という方はおられますか?

ブログ開設から2ヶ月、いろいろなお話をしてきましたが実践して失敗してを繰り返してマスターしてくださいね。知識だけでは殆ど役に立ちませんので。

さて今回も年末にキャンプツーリングしてきた、千葉県富津市の花はなの里キャンプ場で撮った写真を使って解説していきます。花はなの里キャンプ場は里山にひっそりと存在する素朴なキャンプ場。棚田を利用して作られたサイト、たくさんの犬、猫たち。そして草花や鳥などバイクで走っていると気が付かない、房総の小さな自然を感じることができます。

それにキャンプ場の受付も兼ねているカフェ「ダム」もピザやパスタが好評でお勧めです。私は知らなかったのですが、少し前にテレビでも紹介されたようですね。何かこう、オーナーさんの愛を感じるキャンプ場なのです。

さて今回は難しいカメラの設定の話などは無しにして、構図のお話です。「なかなかソレっぽいのが撮れないよ~」という方のために、簡単なただ1つの方法です。




写真は「何をどう撮るか?」が大切ですが、初心者の方は「こんな時はこうしてやろう」という経験や引き出しがないので「何をどう撮るの??」と現場で迷うと思います。

そんな時にお勧めする、極めて具体的な手法のご紹介です。灯台もと暗し作戦。あなたがそこで写真を撮ろうと思い、足を止めたなら既に背景はあるのですよね???それでは、あと1つだけ、これからご紹介することを実践してみましょう。

花はなの里キャンプ場の上から2段目のサイトにテントを張った私は、キャンプの準備を終えて焚火の火も安定させ、一息ついていました。正直、オートキャンプ場なので良い写真は撮れないだろう、最初はそう思っていました。

しかしキャンプサイトは良い感じで西向きで15時すぎには私の大好物の光が差し込んできました。それに足元をよく見ると、たくさんではありませんが12月だというのに、もうスイセンの花が咲いているではありませんか。

誰もいない一段上のサイトにカメラを設置して、楽しい楽しいクリエイティブタイム。このスイセンを前景にしてキャンプシーンの作品に挑戦です。

 

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F13 1/25 ISO250

夕方の美しい逆光を使って、前景となるスイセンの花を輝かせてみました。以前の<初級>ツーリング写真 基本的な光の使い方 逆光編でも解説しましたが、逆光は最高にドラマチックな作品が作れる光源です。そして湿った薪をあえて焚火に投入して、煙の演出も加えてみましたよ!

今回、この写真で初心者の方々に伝えたいのは高度なことではなく、ただ1つだけ「前景を探して撮ってみよう」ということです。灯台もと暗し作戦です。

撮影地の足元や近くに注目してください。草花、木、建物、ライダー、バイク、何もなければ地面でもOKです。ライダー、バイクは自在に位置を調整できますし、地面とはカメラを地面に置くほどのローアングルにすると生まれる前景です。

良さそうな前景を発見したら被写体に重ね合わせるようカメラポジションを大まかに設置してみてください。まず最初に被写体の画面内での大きさ、背景の範囲を良く見て焦点距離を選びます(一眼レフなら場合によってレンズを交換)。

次にカメラアングル、位置などを微調整して画面内での前景、被写体の位置関係を調整しましょう。上下左右に色々と試しまくってください!

最後にピント、ボケ具合の調整です。前景はカメラに近いのでとてもボケます。あなたが前景として選んだ被写体が最も魅力的あるいは効果的になるよう、ボケ具合を絞りで調整してください。この時、一眼レフを買ったばかりの方は、つい絞りを開放する悪い癖が出てしまいがちですが、何でも開放でボカすのは悪い癖です。本当に被写体が魅力的に見える絞り値が開放で良いのか?ちゃんと自問してくださいね。




どうですか?前景を探して見つけたら被写体と合わせて撮る。それだけ!前景の何もない平面的な写真よりも、奥行きが生まれてずっと良い写真になると思いますよ。

ここでは手っ取り早く「ソレっぽい写真」を初心者の方に撮っていただく具体的な手法のご紹介でした。誤解のないよう付け加えておきますが、必ず前景が必要だということではありません。平面的な写真が悪いみたいに聞こえますが、撮りたいと思った作品のイメージに合わせて色々やって良いんですよ!という意味です。

まずはソレっぽい写真を撮って、それをSNS等で発表して写真の喜びを味わってください。それが次への原動力になります。

なお今回のこの写真では超近景とも呼べる位置にスイセンがあり、こういった場合での絞り値の微調整については中級か上級で改めて解説させていただきます。それでは今回はこの辺で~!





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↓↓↓撮影地↓↓↓

花はなの里オートキャンプ場

棚田の最上段から3つくらいまで、小さなサイトでバイクソロに最適。新たにバイクソロ料金も設定されて行きやすくなりました。カフェダムでの石窯焼きピザもお勧め。南房総ツーリングの内房ルートの拠点にも最適です。アクアラインからもアクセスしやすいです。焚火は直火OK スーパーはバイクで10分くらいの場所にベリーズフーズ大貫店 があり、このスーパーも良質な食材が豊富でお勧めです!