難しかった露出の話がスッキリ 露出の解説まとめ

という事で4回の投稿にわたって写真の基礎と言われる露出の話を解説してみました。

1.露出を理解すると写真が良くなる<露出のしくみ>

2.明日から役立つ露出コントロール<露出補正をマスター>

3.挫折した人、必見!やさしいシャッター速度の調整<TVモード>

4.絞り調整完全マスター、構図と被写界深度<AVモード>

今回はこれら露出の解説を簡単にまとめてみたいと思います。

 




 

逆光のシーン 露出補正で大きくプラス(明るく)補正しました

 

・カメラの中は真っ暗な箱でありシャッターを切った瞬間、外の光をレンズを通して取り入れる。これが露出である。露出量とは単純に言えば写真の明るさである。

・世界は光によって明らかにされている。露出は撮影者の意図を表現するひとつの手段である。世界の光をどれだけの量、どのような方法(シャッター速度、絞り)で取り入れるかを撮影者が裁量する。

・カメラはレンズを向けた先の光量を測定し、自動でちょうど良いであろう明るさを決定してくれる。これをカメラの評価測光と言う。評価測光は機械的であり、最新のカメラであっても理想的な露出量が必ず決まる訳ではない。ましてや機械なので写真の明るさによって表現などできるはずもない。

・写真の明るさを決める露出量は、必ずしも見た目の通りの明るさに縛られるべきではない。もの寂しい情景であれば露出アンダーで暗く撮るのも良い。表現の手法として露出補正を積極的に使おう。

 




 

・シャッター速度は早ければ光はわずか、おそければ多くの光を取り入れる。そして早ければ瞬間を表現できるし遅ければスピードを表現できる。静止画である写真に時間を与えることができる。

・絞りは絞り込んでレンズ内の穴ポコを小さくすれば光はわずか、開いて穴ポコを大きくすれば多くの光を取り入れる。絞り込めばカメラから奥行方向に見てピントの合う範囲が広くなり、絞りを開けば逆に狭くなり背景や前景がボケる。前景になるものを構図して平面である写真に奥行きを与えたり、ボケ具合で被写体や背景の印象をコントロールできる。

・シャッター速度も絞りも、光を取り入れる量が調整できる訳だけど、それぞれに光の量とは別の役割がある。カメラを向けた先にある光の量が一定という前提で考えると、この限られた光量をシャッターと絞りの両者でシェアすることになる。ボケ具合やピント範囲を調整したいシーンでは、撮影者が絞りの数値を決めればいい。その代わり明るさを決める露出はシャッター速度で調整してもらおう。

・シャッター速度も絞りも撮影者が決めるマニュアルモードもあるが、それは星空撮影やいつか上級者になったときに使うことにしよう。もちろん今、試してみてもOKです。

いかがでしたか?シャッター速度と絞りにはそれぞれに役割があり、撮影意図に合わせて調整すること、カメラの評価測光は撮影者の表現したいことや感情などは分かるはずもない。こういった事を一応は知識として覚えて、それがどうゆう事なのかを体験するためたくさんの写真を撮ってみてくださいね。

それではまた!

 




にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング

~本日の毎日100ショットスナップ~

エクシリム EX-10

<ツーリングスナップ> アクセルを握る手とミラー。夏の北海道ツーリングでのひとこまです。ツーリング写真ならぬツーリングスナップにハマったきっかけの1枚でございます。

挫折した人、必見!やさしいカメラの露出解説 シャッター速度編

さて 前回の続きでございます。

究極のツーリング写真流に写真の露出について、その仕組みや実際の撮影シーンにおける使い方を解説しております。

露出は多くの解説本や写真教室で最初に教わる写真の基礎ですが、いざカメラを持ってツーリングに出かけて、教わった知識を実践でどう使っていいのか悩んだことはありませんか?

撮影地ではまず頭の中にそのシーンの理想的な写真のイメージを作って、それを実現させる手法として露出や構図を考えるものですが、この最初のイメージを作っていないと知識だけあっても何もできないものです。

 




 

前回は写真の明るさの観点での露出の話と露出補正の話をしました。今回はシャッター速度について解説してみたいと思います。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F16 1/30 ISO250

人間が目でみている世界は3次元の動画のようなものです。しかし写真はシャッターを切った瞬間に2次元の静止画となりますので、失われたのは奥行と時間です。

写真とはこの奥行や時間(を予感させるもの)を何らかの手段で取り戻すことができれば良作への鍵となる訳です。これは必ず必要な訳ではありませんが作品を表現する手段の一つとして使えるように習得しておきましょう。

上の写真はライダーの走行中の視線を再現した走行写真です。秋の紅葉した舗装林道でオートバイが空間を駆け抜ける爽快感を表現した写真です。舗装林道なので速度はせいぜい20~30キロですので、「駆け抜けているスピード感」を表現するにはどうしたら良いでしょうか?

これがシャッター速度をコントロールする考え方です。伝えたいことに「スピード感」「瞬間」といった時間的な要素が存在するとき、あるいは静止画である写真に時間を与えたい時に使うのがシャッター速度の調整です。

シャッター、それは真っ暗なカメラの中に外の光を取り入れる幕のことで開いたり閉まったりします。開いていた時間が長いほど多くの光を取り入れ、動いているものはブレます。

逆に早いシャッター速度で一瞬しか開かなければ光の量は少なく、素早く動いている被写体も肉眼では見えないような瞬間として捉えることができます。

一眼レフやコンデジの上位機種にはこのように撮影モードがダイアルで切り替えられるようになっています。Aはaperture(絞り)のことで絞り優先モード、Sはシャッター速度優先モード、Mはマニュアルモードでシャッター速度も絞りも撮影者が決定する(カメラに評価測光させない)、Pはプログラムオートで画質の観点で最適なシャッターと絞りをカメラが決めてくれるモード。

 




 

撮影者の意図でシャッター速度を調整したいならS(キャノンならTV)シャッター速度優先モードを選びます。もちろんマニュアルでもシャッター速度を任意に設定できますが、この投稿では初級者の方が対象なのでマニュアルモードの説明は割愛いたします。

シャッター速度を撮影者の意思で決めるシャッター速度優先モード。写真の明るさを決める露出はシャッター速度と絞りの2者で決まるので、シャッター速度を撮影者によって決められてしまった場合、明るさを決めるのはカメラの評価測光による絞り値になります。

上の紅葉の走行写真であれば私はシャッター速度優先モードで1/30に設定しました。すると写真の明るさを決める露出は絞りに委ねられます。カメラの評価測光は1/30と指示されたシャッター速度に対して、適切と思われる絞り値はF16と算出した訳です。

ここまで書いたことは実は既に知っている…という方も多いと思います。多くの解説書や写真教室で教わると思いますし、そもそもカメラの取扱い説明書にも載っていると思います。しかし大切なのはこの先の話…

リコー GR APS-C

 

どのくらいの速さで動くものが、どのくらいのシャッター速度の設定でどのような感じでブレるのか。あるいは瞬間を作れるのか?コレがすごく重要なポイントなのですが…ゴメンナサイ!こればかりは言葉で説明できないのです。

例えば60㎞/hで走っているバイクを1/80で流し撮りすると、背景はどんな感じでブレるのか?とか、風でなびく草をイメージ通りにブラすにはシャッター速度はいくつ?とか、何度も撮って感覚として身に付けていくものなのです。

10m先にある的にボールを当てるには、どれくらいの力加減で投げれば良いのかを言葉で説明できないのと同じです。

シャッター速度に限らず絞りも感度もレンズの焦点距離も全て感覚として覚えてください。そのためにはたくさん撮って経験を重ねる以外はないです。

シャッター速度の感覚は絞りや焦点距離に比べれば簡単な方だと思います。ぜひたくさん撮って「おっ、間もなく電車が来るな!1/20くらいで切ってスピード感を出して撮るか!」とすぐに数値が頭に浮かぶよう感覚を身につけてくださいね。

次回は究極のツーリング写真流 露出解説の絞り編です!

 





にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング

 

 

インスタ映えバイク写真 ポージングを極めて究極の自撮りバイク写真を

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ツーリング写真で自撮りをされていますか?自撮り、インスタ映え、フォトジェニックなどSNSの普及に伴いムーブメントとなった用語はもうお馴染みですよね。

フォトジェニックは写真家の間では古くから使われていますが、自撮りはセルフポートレートが正しい用語でしょうか。ちなみに絵画だと自画像になると思います。

自撮りと聞くと、何となく意識高い系とかナルシストっぽいとか少しバカにする人がいますが、私は自分の顔を自信もって写真にするのは素敵なことだと思います。





さて今回はSNSなどで言われている自撮りとは少し意味合いが違うのですが、ツーリング写真における自撮りのお話でございます。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F2.8 15SEC ISO1000

ツーリング写真における自撮りとは?

風景の中にバイクだけだとバイクがオブジェ化してしまいツーリング(旅)としてのストーリー性に乏しくなってしまうので、それを補う意味でライダー(旅人)を登場させる、しかしソロでツーリングしている人は自分を撮るしかないのでセルフ撮影となるのですが、これをツーリング写真における自撮りと定義したいです。

もちろんライダーの姿なしでバイクだけでもツーリング写真は成立しますが、バイクのオブジェ化を回避するためヘルメットやグローブなどの小物を駆使したりと、何かと手間のかかる、それはそれで難しい撮り方だと感じます。

そんな手間をかけるなら、自分の姿を旅人と見立てて画面内に登場させた方が、明快なツーリング写真として成立する訳です。

唯一、難しいのは写真の世界ではポージングと呼ばれるモデルの姿勢です。上の写真ではコントラポストと呼ばれる基本的なポージングを使っています。片方の足に体重をのせて体全体をS字曲線にするスタイルですが様々なシーンに使えるので姿見で事前に習得してみてください。

SNSなどで良く見かけるのは背中を見せているだけのポーズですが、普通に棒立ちしてしまうと何か間抜けな印象に陥ります。

自撮りの際のポージングは例え背中であっても演じ切らなくてはいけません。少し大げさにやるくらいが丁度よいのです。背筋をピンと伸ばし顎をひき凛とした気持ちで挑んでください。

シャッターはセルフタイマーでは急がされてしまい、その慌ただしさが背中に不自然に出るのでオススメできません。リモコンも押す瞬間に不自然になるのでコレもオススメしません。私の場合は設定した間隔と回数で撮影してくれるインターバルタイマー機能を使っています。

インターバルタイマーが内蔵されたリモートコントローラー

 




 

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F6.3 1/640 ISO100

これはポージングというよりは何かをしている仕草を演出しています。これはもうアイデア勝負です。この作品ではリアシート上に荷物をパッキングしている様子として撮ってみました。ツーリングなら荷物は重要な関連アイテムなのでツーリング写真として効果的です。

その他、地図やレインウェアーなどもツーリングと関連したアイテムなので仕草の演出として使えます。どんなシーンを演出するかはその場で考えても良いですが、事前に頭の中にアイデアをたくさん在庫させておくと、いざという時に選択肢をたくさん持つことができます。

その他にもライダー同士で会話している様子、車体にまたがる瞬間、キックスタートを蹴るところなんて素敵な絵になります。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

自撮り、ポージングは写真における演出です。

時としてナチュラル派と呼ばれる演出を許さない考えの人に否定的な意見を受けるかもしれません。

写真とはありのままを写すナチュラルであるべきだ!という考えは私も分かりますが、写真である以上は完璧なナチュラルというのは無理で演出の加減は個人の自由であり、決して他人が介入するべきではないと考えます。

万人ウケを狙うと言ったら聞こえが悪いですが、自分の世界を純粋に貫いて何も反応が無ければ寂しいと思います。また、その事を自分で認められる写真家も稀だと思います。それを踏まえて自分なりに演出について確固たる考えを持っておくと良いかもしれませんね。

インスタ映え、自撮り、いいじゃありませんか!自由な発想で素敵なツーリング写真を撮りましょうね。当ブログがお手伝いいたします。

ではまた!




にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング

イイ写真が撮れるよう上達するには?<上達の秘訣>ツーリング写真解説

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、秋はツーリングのベストシーズンと言われますが良い旅、良い写真を楽しまれていますでしょうか?

今回の究極のツーリング写真ではツーリング写真、バイク写真の具体的な撮り方の解説ではなく、久しぶりに<上達の秘訣>のカテゴリーでイイ写真が撮れるにはどうしたら良いのか?という話題でいってみたいと思います。

もちろんイイ写真を撮るにはどうしたら良いか?なんて私も教えてもらいたいですし、どうするべきなのか学んでいる最中でもあります。ただ私の拙いキャリアの範囲で経験したことを書いてみたいと思いますので、釈迦に説法は大目にみてやってくださいませ。

 

EOS1Dx + EF100-400mmF4-5.6L

 

イイ写真が撮れるようになるには?どうしたら良いのでしょうか。そもそもイイ写真って何でしょう?

画質が綺麗な写真?いいえ、綺麗に撮ることは決して悪い事ではありませんが、それが全てではないです。画質が綺麗でなくてもイイ写真は写真芸術史にたくさん残されています。

ではうまい写真ですか?いいえ、上手に撮ることも重要ですが、構図やデザイン、露出や光の使い方などの撮影技法、それらを完璧に習得し手間をかけて作り込んでも必ずしもイイ写真になるとは限りません。

そもそも綺麗に撮る事や撮影技法が上手になることは、実はそれほど難しいことではありません。

 




 

目指したいのは人に見せて喜ばれる作品、心揺さぶる印象作品、誰もみたことのない個性作、記録でありながら強く惹きつけられる写真…などでしょうか。もちろん人によってはそれ以外もあるでしょうし、作者が追求しているテーマやスタイルにもよると思います。

私が最近になって感じたのは案外と単純な話ですが継続していくことが大切ではないでしょうか。

誰しも上達したい、イイ写真を撮ってみたいという願望を胸にカメラを持って写真を撮りに出かけます。

しかし何度も撮っても変わり映えない写真ばかり…。上達の実感がないと面白くないものですよね。人に喜んでもらえるような素敵な写真が撮れても、同じような写真ばかり量産してワンパターンになると、これもマンネリで面白くなくなります。

そうすると次第にカメラを持って出かけるのが億劫になり、やがて「趣味は写真です」と胸をはって言えなくなる日がやってきます。

この敗因は上達できなかったことではありません。楽しめなかったこと、写真を撮る喜びを知らないで終わったことです。カメラやレンズに関心がいってしまい写真が好きになれなかった、という人も多いはずです。

 




 

イイ写真が撮れる人というのは、ずっと続けてきた人だと思います。

生まれ持ったセンスとか少しは関係しているかもしれません。しかし仮に「自分はセンスが無いや」と言っても、それは一般に「センスが良い」と言われる既存が基準ですよね。それに当てはまらない、既存を脱して新たなものを生む可能性とも言えなくはないと思います。

私の身近な人に力加減の苦手な人がいます。その人に仕事でデジカメを持たせるとシャッターボタンをエイやっ!と力強く押すため、シャッターボタンがめり込んで戻らなくなります。その人が撮った多くの写真はブレや露出オーバーなど酷い失敗ばかりですが、中にはアートを予感させる写真もあるから不思議です。

だから「自分はセンスがない」なんて決して思わないでください。むしろ凡人ではないとポジティブに捉えるのが正解だとおもいます。自分は類まれな才能の持ち主だ!と思い込みでも良いのでそう思って下さい。誰にも迷惑はかけませんし楽しいですよ。

とにかくやめないこと。

継続は力なり、なんてあり来たりの言葉ですが本当にその通りです。飽きっぽい性格の人でも継続のコツはとにかく遊び感覚で楽しむことです。楽しんでずっと写真を好きでいることです。

これは意識しないとできないもので、何か具体的な手段を考える必要があります。例えば私が最近になって目覚めたツーリングスナップもそうです。

構図やデザインなど撮影技法を駆使して手間をかけた作品とは別に、子供にカメラを持たせて遊ばせているように、適当にツーリング中に見つけたものや風景をパシャパシャ撮っていく、その中に事故的に写った傑作や生々しい臨場感ある写真が写っていると「なんだコレは!」と驚き、それが楽しいのです。

このようにある程度のキャリア期間の節目に具体的に何かをはじめて新たな楽しみを見つけるのです。何でも良いと思いますよ!

人間誰しも楽しくて夢中になっているコトを止めようなんて思わないはずです。継続して5年、10年、20年と経験を積めば間違いなくイイ写真が撮れる写真家になれるはずです。

究極のツーリング写真流、上達の秘訣でした!

今回はこの辺で!!!





にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング

~本日の毎日100ショットスナップ~

スナップではありませんが一昨日の晴れの日に志賀高原までツーリングしたとき、途中の嬬恋村で見たキャベツ畑での朝日です。ここからの朝日を見るため千葉を出発したのは深夜1時でした。

実は上級者ほど縛られている?知識や経験からの呪縛<上級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いつも当ブログを見ていただき本当にありがとうございます。

いつも楽しみにしている方、本当に感謝です。別に楽しみじゃなけど役立つ情報がたまにあるから見に来るよ!という方も、あまり好きじゃないけどつい見にきちゃうんだ、という方もありがとうございます!!

そして初めて究極のツーリング写真を見に来ていただいた方、当ブログはツーリング写真を極めてバイク旅の魅力をひろめていきましょう、という趣旨のブログでございます。かっこいい愛車自慢の写真、ツーリングの記録としての記念写真。それらも素晴らしいですが発表する範囲が限られてしまいます。

究極のツーリング写真では愛車自慢やツーリングの記念写真とは違う、バイク旅の魅力を伝える作品作りを目指しております。オートバイの素晴らしさを知らない人々、またはかつて乗っていたけど忘れかけた人々に「バイクの旅は素晴らしいですよ」というメッセージを発信できるような、そんな写真の撮り方を解説しております。

 




 

さて今回は久しぶりに<上級>ツーリング写真解説として、知識や経験が邪魔をして表現の可能性が制限されていないか今いちど見直してみましょう、という内容でございます。

解説に使用する作品は2018年の8月に行った北海道ツーリング 宗谷丘陵の白い貝殻の道の写真です。

白い貝殻の道とは北海道の宗谷丘陵(大半は牧草地帯)にホタテの貝殻を細かく砕いて砂利の代わりに敷き詰めた道のことで、真っ青な空と緑の丘陵地帯に映える純白の道が、まるで絵葉書の世界のようで近年になって北海道を旅するライダーの間で人気なのです。

 

EOS6D mark2 + EF70-200mmF2.8L F25 1/13 ISO100

今年の8月の北海道も天気は不安定で行程の半分以上は曇天か雨でした。それでも災害のような天候に合わなかっただけラッキーだと感じますが、やはり晴れて欲しいなぁと望むのはライダー共通の願いですね。

この写真を撮った日、おっ今日はいよいよ夕日が見れそうだな、と思いキャンプ場には戻らず思い入れの深い宗谷丘陵へとR1200GSアドベンチャーを走らせました。

夏の北海道ツーリングで夕日の時間といえば18時半から19時です。通常ならキャンプ場に戻って夕食の支度か温泉へ、宿なら部屋でゆっくりして食事の時間ですよね。しかし人と違った風景写真を手に入れるには人と同じ時間に行動してはいけません。

夕食や温泉をどうするかは後で考えるとして、優先すべきは最高の時間帯をどこで過ごすかです。

と、言いながらも実はこの時は少し失敗していて宗谷丘陵の風車地帯でスポットを探していたら時間を浪費してしまい、やはり白い貝殻の道で撮ろう!と思い向かった頃には時刻は18時をとっくにまわっていました。

この場所に着いたとき、さすがに少し焦りました。直感的にこの美しさは既にピークだと分かったので、どう撮るかをあれこれ考える時間はないな!と思ったのです。ただしこのシーンの最大の魅力は単純明快で美しい夕日に照らされた貝殻の1つ1つが輝きを放っていたこと、もうソレ以外はないな!と感じました。

という事で不幸中の幸いで悩むことなく数秒で頭の中でイメージを作ってキャノン望遠ズームレンズEF70-200mmF2.8LⅡを取り出しました。この光景が本当に美しすぎて不覚にも込み上げてくるモノがありましたが、感情に潰されると思考が鈍るのを知っているので冷静さを保ちました。

白い貝殻の道は夕日に向かって美しいS字曲線を描いていて、最も美しく輝く理想的なアングルはややハイアングルでした。太陽光の入射角度に対して反射する白い貝殻の道の臨界角を考え強く輝く角度を探るのですが、そんな理屈などは実はどうでも良く、「あぁ綺麗だなぁ、本当に綺麗だ」と言葉に出したり、作品タイトルを考えながら撮る方が重要だったりします。

 




 

実は太陽よりも上のポイントには青い空も美しく残っていて、赤く焼けている部分とのコントラストも素晴らしかったです。しかし輝く道の存在を絶対的にするため太陽から上の空は潔く削ぎ落してみました。

ここまでは特段なにもしていない普通の構図です。ここで納得してシャッターを切っては面白くありません。「あと何をすれば良いかな?最高のシチュエーションを逃したくない、まだ何かやりたい!」そう考え、目一杯に絞り込んでピントピークをうんと手前にして貝殻の様子を強調してみました。

キャノンEF70-200㎜F2.8LⅡレンズの最小絞り値であるF25まで絞り込みました。絞り込んでピントピークを被写体の手前にするパンフォーカスとはまた違った表現手法です。

ここで写真について詳しい上級者の皆さまなら既にお気づきだと思います。そう、絞り込んで撮ると回折現象(別名 小絞りボケ)という画質低下を招くのです。具体的には少しボヤっとしたシャープさに欠ける画像になります。この写真にも起きています。絞りんだ割には遠景がやたらボヤけていると思いませんか?

回折現象とは絞り羽の裏側に光が回り込んだことにより発生する光学的な現象であり、一般的にセンサーサイズが小さいカメラで顕著に画像に出やすいと言われます。そして特に逆光で発生しやすいとも言われます。

このシーンではド逆光ですが、センサーサイズは35㎜フルサイズを搭載しているEOS6D Mark2です。しかしフルサイズセンサーのカメラが回折現象を気にしなくてよい限度はF16くらいだと思います。F25で画面内に太陽があるド逆光なら回折現象は避けられません。

こういった時、知識としてソレがあると「これ以上絞ったらダメだ」と決めつけてしまいがちです。不思議なことに人間は真面目なのか教わったことを無意識に絶対厳守してしまう癖があるのです。

回折現象なんて出ていいから手前の貝殻の様子を強調したいんだ!という選択肢が持てるよう自らの知識や経験に縛られず思い切った撮り方ができれば素晴らしいですね。(もちろんこのシーンの場合、絞りを開いて輝く貝の道をボカすのもアリですが、この時は絞り込んでその様子を明らかに表現してみました)

つい縛られてしまう…。一般的な写真に関わる話は回折現象に限らずたくさんあります。例えば逆光ではゴーストやフレアが出てしまう、風景に海があったら水平にすること、感度を上げるとノイズが多くなり画質が悪くなる、三脚を使わないと手ブレを起こしてしまい失敗写真を生んでしまう…などなど、他にもたくさんあります。

もちろんこれらは大抵の場合は正しい知識で守るのが原則と言えます。しかし全ての撮影シーンで絶対的に守らねばいけない!というのは少し勿体ない話です。レンズゴーストやフレアが出たって作者が気に入って演出として使えばOKですし、感度を上げ過ぎてノイズが多くなってもソレより大切な事が写っていれば良いではありませんか。

極端な例えですがどこにもピントの合っていない写真や手ブレしたから良い雰囲気になった写真とかも決して珍しくはないのです。

大切なことは知識や経験に基づく写真に関わる様々なことは、大切ですが縛られてはいけないということ。時として全く無視して大胆にカメラを使ってみましょう!というお話でした。

う~ん、難しくて訳が分からんなぁ~と感じた方、ネットやHowto本とかには、なかなか出ていない珍しいネタを見たな…程度に感じて頂ければよろしいかと思います。

それではまた!

 





にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング

↓↓↓撮影地↓↓↓

究極のツーリング写真では何度も登場しているお馴染みの撮影地ですが、北海道宗谷丘陵の白い貝殻の道です。私の個人的な予想なのですが、もう何年かすると悪い意味でもっと観光地化されるか、色々と問題が起きて立ち入り禁止になるかなど予想されます。行ったことの無い方はお早めにどうぞ!

あなたをインチキ呼ばわりする者をスマートに無視する方法

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今日から8月ですね。もう暑いのは仕方ないとして台風とか豪雨とか地震とか噴火とか勘弁してほしいですね。これは神様にお願いしてもダメでしょうか…?

さて今回の究極のツーリング写真 <中級>ツーリング写真解説では上達を重ねていく上でいつか受けてしまう、あなたの望まない反応「それってインチキではありませんか?」とまでハッキリ言われることは稀ですが、つまりそういった意味の反応を受けた時の対処方法でございます。

例えば望遠レンズを使って風景を圧縮した、見た目の明るさよりも明るく撮って柔らかさを表現した、シャッター速度を遅く設定しブラしてスピード感を出した、モデルに笑ってもらうよう頼んだ、レタッチでコントラストを調整した…まだまだありますが、これら写真に関わる演出の裁量のお話です。

ブラしてスピード感を出すって演出なの?とお思いかもしれませんが、聞いた話によると何十年も前に誰かが最初に流し撮りをやったとき、偉大な写真家の先輩方は声を揃えて「邪道な演出だ!」と叩いたそうです。今では信じられませんが…。

EOS6D mark2 F11 1/800 ISO100

この写真は漁港での夕日のシーンですが、輝く海面の様子を主題にした作品です。海面の存在を絶対的にするため、遠景の漁船や近景はシャドウにつつみ、車体はフロント1/5を削ぎ落しました。

今回の話題である演出の裁量ですが、この作品の場合は露出にあります。と言いますのも実際のこの場所の景色は海面は少し眩しいと感じる程、太陽が強く反射をしていたのですが、かなりアンダー方向にふって撮ってみました。これにより海面の複雑に織り成すゆらめきと銅板色のような濃いゴールドを表現したのです。このシーンを現実の明るさに忠実に撮ると海面のハイライトはとんでしまい、色も薄くなります(それはそれで良い場合もありますが)。

さあ、ここで考えてみましょう。露出をこのように設定したことにより、実際の景色とは違った写真にしてしまいました。これを自由な表現ととらえるか?いやこれはダメでしょう!と捉えるかが演出の裁量ということです。

「えぇ~それくらい良いんじゃないの?!」と多くの方が感じると思います。しかし世には意外なほど完全ナチュラル推進派が存在していて、ある日そういった方々からあなたの望まないようなコメントを受けてしまうものです。そういった時はどうしましょうか?まずはどんな人なのか?SNSであればプロフィールやタイムラインを見てみましょう。

もしその人が「おっすごい、素敵な写真を撮る方だな」という方だったら、演出の考え方について、あなたよりもナチュラル寄りだったという事です。そういう考え方もあるんだな、と参考程度にしましょう。




もし写真を趣味なり仕事なりで何らかのライフワークにしていない、つまり写真をやっていない人が、あなたの演出にもの申しているのであればコレは完全無視で大丈夫です。素人ほどインチキであると疑いたくなり、それを撮影者に言いたくなるものです。素晴らしい作品を目のあたりにすると、それが人が撮ったものだと心のどこかで信じたくないのでしょう。

 

EOS6D mark2 F2.8 5SEC ISO500 真っ暗闇の海岸 色あいを緑に調整したもの

よく「写真とはインチキである」とおっしゃる方がいます。これは現実の風景や被写体を忠実に表現したものではなく、望遠レンズを使ったり目で見た明るさと違った明るさで撮ったりという演出のことを「インチキ」と呼んでいるのです。そしてそういったインチキは避けては撮れない!だから写真とはインチキなのだと。

実に分かりやす例え方ですが私個人としてはあまり好きになれない表現です。それではまるで写真を撮った人がインチキ人間みたいで嫌です。

あくまで自由な表現の手段である、そう考えたいですね。




完全ナチュラル推進派も演出テンコ盛り派も、どちらも否定されるべきではないです。両者が存在しているからこそ自由を許された芸術なのだと思います。

重要なことは自分の中で写真の演出についての考え方をしっかり持つことです。私の場合は旅をするライダーを見立てて自分の姿を撮ることも、14㎜や600㎜といった現実的な画角からかけ離れた画角で撮ることも、自分の中で表現したい写真を生む1つの手法として考えています。誰かに「アホではないか」と言われても変えるつもりはありません(誰もそんなこと言いませんが)。

そしてもう1つは他人が自分とは違う考えで撮っていても、それが気になってもスルーです。決して他者を否定しない。これすごく大事です。確かに悪趣味だと感じる写真はあるかもしれませんが、その言葉は心に仕舞って表現は自由なのだと寛容に考えましょうね。

1950年 アメリカのLIFE誌で有名になったロベール・ドアノーの「パリ市庁舎前のキス」という名作があるのですが、発表当初は一般のカップルがキスをする瞬間を自然にとらえた1枚として評価され、これこそ演出なきナチュラルな芸術写真であると話題になりました。しかし何年か経ったある日に、一般のカップルを自然にとらえた1枚なのではなく予めキャスティングした役者さんに写真のためにキスをしてもらった写真でした!とドアノーはカミングアウトしたのでした。これにはナチュラル写真支持派もきっと面をくらったでしょうね。





にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング

~本日の毎日100ショットスナップ~

自宅のベランダから撮った夕景です。太陽が沈んだ焼け残りに露出を合わせて撮りました。実際の景色はもう少し明るいです。これは許される写真でしょうか?それとも許されない演出でしょうか??

【重要!】素人写真の細部のクオリティが甘い理由<中級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、毎日暑いですね!夏のツーリングは熱中症、日焼け、バイクのオーバーヒート(空冷エンジン)に十分気を付けてくださいね。以前、バイク用品メーカーに勤務していた頃にメーカー広報車両を頻繁に借りていたのですが、真夏になるとハイパワーなスポーツモデルは乗りたくないものでした。

ハヤブサやCBR1000RRといったモデルは市街地走行では電動ファンが絶えず作動し、体に熱風があたり苦行以外の何でもありませんでした。自分の乗っている空冷ボクサーエンジンのR1200GSは決して涼しい訳ではありませんが、これらの水冷スポーツモデルに比べたら快適なのだなぁと感じたものです。

ハヤブサやCBR1000RRのようなハイパフォーマンス車も大好きなんですけどね。

さて今回の<中級>ツーリング写真の解説では重要な被写体には、その直近となる周辺背景に細心の注意を払いましょう!というお話です。すごく地味な内容だな…と感じるかもしれませんが、コレ実はすごく重要なんですよ。




さて、こちらの作品をご覧ください。夕刻の港で海面が黄金に輝く様子を大切に撮った1枚です。海面のゆらめきが夕日の反射に模様を与えています。そして注目していただきたいポイントは遠景に存在している漁船です。モデルの頭部が漁船に重なって沈んでいるのがお分かり頂けるでしょうか。

このままではせっかくのシーンが勿体ないです。非常に細かい部分のようですが、こういった細部にはケアが必要です。重要な被写体の周囲には重なったことによって存在が沈んだりしないよう配置等を見直してみましょう。




こういったケースで出来ることは大まかに2つあります。1つ目はカメラ位置や焦点距離の変更などによる調整、2つ目は被写体自体を移動することです。

この場合はカメラ位置を高くすることで解決しそうですが、そうすると空に存在している重要なハイライト(つまり太陽)が消えてしまいそうです。もう少し沈むのを待つか?というのも悪くないアイデアですが、海面の輝きが弱まってしまわないか心配です。

カメラ位置による解決が難航したら迷わずB案を選択しましょう。問題が発生している個所は容易に移動できるもの、と言うか人間ですのでここは相手に動いてもらう作戦で行きましょう。

と言っても輝く海面であるスペースは広くすることができません。狭いスペース内に収まるために屈むのも変な姿勢です。そこで思いついたのがヘルメットです。漁船と重なってしまった黒い部分にヘルメットの光沢に映り込んだ光を利用してみました。これで沈んでしまった頭部の存在が明らかにされました。マット塗装のヘルメットじゃなくて良かった~・・・

本当に細かい部分ですよね。しかし、この細かい部分が大事なのです。良作とは細部のクオリティが違うのです。ツーリング情報誌 Outriderの由緒あるツーリング写真コンテストでも、応募作品に書かれている審査員先生の寸評を見てみましょう。今回ご紹介したような細部の詰めの甘さが逐一指摘を受けているのがお分かり頂けると思います。

よくそんな所まで配慮が届くな…と自分の中の別の自分を関心させてください。あなた個人の大切な1枚の作品なのですから1ミリも妥協してはいけません。一期一会の風景に「またこんど撮り直しを…」なんてないのですから。

それでは!





にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング

~本日の毎日100ショットスナップ~

今回ご紹介した漁港の写真と同じ日に撮影した1枚です。漁港に放置されていた防舷用の古タイヤですが、硬化したゴムの光沢感とWINTERの懐かしい字体が気に入って撮った1枚です。

もったいないです!一画素たりとも貴方の作品<中級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、この夏、どんなツーリング写真を撮りましょうか?想像するだけで楽しいですね。

どんな旅、どんなバイクライフ、そしてツーリング写真。「次はどんな写真を撮ろうか」「どんな旅が待っているかな」この日常での想像って実はすごく大事だと思います。以前も似た話をしましたがお風呂に入っている時、散歩している時に思い浮かぶアイデアってすごい可能性があるんです。

旅先でここで撮ろう!と思った場所でどう撮るか考えるのも大切ですが、予め頭の中に引き出しとして在庫しているアイデアは必ず役に立ちます。写真が本当に好きな人は通勤中やお風呂に入っている時や、散歩している時に写真のことを考えるので、おのずと撮影アイデアの引き出しが増えていきます。

だから良い写真が撮れるかどうかっていうのは、どれだけ写真が好きなのかという事かもしれませんね。




さて今回の<中級>ツーリング写真解説では画面の隅っこに余計なスペースがないか今一度チェックしてみましょう、というシンプルなお話です。以前に画面の四隅に余計なものが写っていないかチェックしましょう、という解説をしましたが似て非なる話でございます。

むかしバイク用品メーカーに勤務していたころ、新製品の販促に使う展示会用のパネルやら雑誌の広告に使う写真やらで、やたら私がツーリング先で撮ってきた写真が重宝されていた時がありました。そのような商用目的で写真が使われる場合とは、主に写真内に製品名やブランド名が入り、目立つ位置に「この夏、〇〇を買って北海道ツーリングに行こう」的なキャッチが入るものです。

当時はあまり気にもしないで、使ってくれるなら別にいいや程度でした。しかし何となくモヤモヤしたものは感じてはおりました。今になって考えてみると、モヤモヤの原因とは写真内にそういった文字やらロゴやらを配置できるスペースの有る写真であったことに違和感を感じていたのだと思います。

撮ったときは1枚の作品のつもりで撮ったいたのですが、完成した写真には無駄なスペースが多く、そこに文字やロゴを入れるのに好都合だった訳ですね。

シンプルな背景に1つだけの被写体で撮った写真であれば、どのように撮っても文字やロゴが入れやすい写真になってしまいます。しかし被写体が複数あるような作品など多くは画面の四隅に配慮できていれば、本来は文字やらロゴなど入れるスペースは存在しないはずです。

バイク雑誌などで活躍されているプロのカメラマンは、仕事で撮る写真として予め文字などが入るスペースを想定して撮っているものです。だからバイク雑誌に載っているツーリング写真とは誌面としての編集ありきであり「一枚の作品」ではないのです。そこを間違えて雑誌に載っている写真を丸ごと真似てしまうと、無駄なスペースを作ってしまうので注意が必要です。




そもそも雑誌の場合はページ内で複数の写真を組み合わせて、全体のデザインで統一感を出したり、カメラマンの仕事だけでは完結しない、誌面デザイナー、ライター、編集者などの仕事の集合体といえます。メーカーなどのスポンサーから提供された品物(新型のバイクやウェアー、ツーリングバッグなど)が魅力的に写るよう工夫したりと、純粋に写真作品とは言いにくい面も持ち合わせています。

もちろん雑誌で活躍されているプロのカメラマンは優秀な写真家の方々ばかりで、出版不況やカメラマンの仕事自体が少ない昨今に、写真を生業にやっていけるのですから凄い人ばかり。ご興味がある方は雑誌で活躍されているプロカメラマンの個展や写真集を見てみると良いと思います。

これはTABING CAMという昭文社のカメラアプリを使って、自分の写真をツーリングマップルの表紙にしたものです。遊びですよ。

この写真は私としては「1枚の作品」として撮ったつもりですが、このようにバッチリ文字が入ってしまう辺りはまだまだ甘いのかもしれませんね。

このように画面の四隅、というか四辺とでも言いましょうか。とにかく画面の隅っこであろうと何処であろうと、たった1画素たりとも無駄にはせず貴方の作品として撮ってください。

念のため少しひいて撮って後でトリミングしよう…。これも基本はダメです。撮影する時点で写真を仕事で使う予定のある場合や、カメラのセンサーフォーマットに合わないプリントサイズ(※)でプリントする予定がある場合、など事情があるなら仕方ありませんが。基本はトリミングはせず撮影の時点でしっかり画面の端っこまで写すことです。

※例えばAPS-C、フルサイズセンサーではアスペクト比3:2なのでケラれが少なくプリントできるのはKG版、はがき版、ワイド6つ、ワイド4つ切、A版などが良い。逆にケラれてしまうのは6つ切りや4つ切り。何か理由があって合わないサイズでプリント予定の時は、ケラれを想定して少しひいて撮りましょう。

こう考えてみましょう。カメラを買うときにセンサーの画素数が何画素であるか?一応は調べてから買いますよね。デジタルカメラの画素数は一般には重要と言われています。では撮った写真に電線やら遠くに飛んでいるカラスやら、後で業者が文字やロゴを入れるスペースやらが有ったら…それは大切な画素が電線に1000画素、カラスに200画素、文字を書かれてしまうスペースに80万画素、もっていかれた事になります。これは勿体ないと感じますよねぇ。

例え1画素でも無駄にしないよう1枚の作品として細部まで入魂してくださいね!

ではまた!





にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング

誰もがやってしまうミス!ローアングルの注意点<中級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、皆さまはどんなカメラをお使いでしょうか?また新しいカメラは欲しいですか?

技術は日進月歩で最新型のカメラは雑誌やネットなどで何かと話題になりますよね。最新のカメラや高級機種は良い写真が撮れるのでしょうか??これって昔からよく議論される部分なのですが、一般的には最新型カメラは綺麗には撮れるが良作が撮れるかは別だと言われます。

最新型や高級なカメラを検討する場合、高画質であることと芸術写真の関係を加味して検討してみると良いかもしれませんね。物欲として欲しい!という理由だけでは、またいつか新型が発売されたら、そちらが欲しくなってしまいキリがありません。

もちろん「こんな写真を撮ってみたい!」という願望を叶える手段が最新の高性能カメラであれば、それを買うことは十分良い選択肢と言えます。

さて、今回の<中級>ツーリング写真解説ですがローアングルのお話です。




バイクをカッコ良く写す代表的なアングルと言えばローアングルですよね。ローアングルにはバイクをカッコよく写す以外にも地面側に魅力的な要素がない場合や、空一面にウロコ雲やプカプカ雲が広がっている場合など。地面側の割合を減らし空側の割合を増やすのもローアングルですね。

今回の解説ではローアングル時に気を付けたいポイントについてです。

中途半端な高さのローアングルはホイールに水平線を貫通させてしまい、不快な串刺し構図が発生します。究極のツーリング写真の熱心な読者の方でしたら、以前に重要な被写体に線が貫通する串刺し構図はやめましょうね!という解説をしたのを覚えてらっしゃると思います。

かつて私の撮った写真に例がないかストレージを探してみたところ、ありました!!低さが甘く線がホイールを貫通している串刺し構図が。

このように黒く潰れた部分との境界線になっている場合は特にタチが悪く、そもそもバイクの下半分くらいが写っていないことになります。

実はこれ、SNSなどに投稿されている多くのツーリング写真でかなり良くみかけるパターンなのです。上手な人でもこの部分に配慮が届かないようで「あぁ~もったいないなぁ!」と思わず口にしてしまいます。

なぜもったいないか?それはもう少し低く撮る、たったソレだけのことで解決してしまう問題だからです。

三脚で限界まで下げてもまだ高い、そんなケースはよくあります。そんな時はカメラを直接地面に置いて角度を調整できるよう小物類を予め用意しておきましょう。

これはホームセンターなどで売っている硬質のスポンジをカットしたものです。アシメトリーな台形にカットしておくと、セットする向きによってカメラの角度を変えることができます。カメラの下に敷いているのはHAKUBA製のカメラざぶとんです。

台形にカットした硬質スポンジ

 




ローアングルのバイク写真に限らず、写真は基本的に重要な被写体に貫通線を通さないというのは基本中のキホンであり、ここに配慮が届かないといつまでも素人っぽい写真になってしまうものです。こういった細かな部分に神経を使うことで全体のクオリティはぐっと上がります。

以前も同様の解説をしましたが、止む得ない理由で被写体に貫通線が入ってしまう場合は、極力不快に入らないようド真ん中は避けて1/3の位置に通したり近似色同士の分断線を選ぶなど、やれるだけのことはやりましょう。1枚目の写真のように真っ黒な地面と海面のましてやハイライト付近などで発生した境界なんかは最悪です。

今回はよく見かける水平線がバイクを貫通している串刺し構図の回避の仕方でした。うわ~俺やっちゃってたよ…という方は次回の撮影からぜひ実践してくださいね。

それではまた!





にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング

~本日の毎日100ショットスナップ~

さて今回の毎日100ショットスナップはスナップではなくヤフオクやメルカリで品物を売りたいときの写真の撮り方です。かっこいい!素敵!と見た人が商品を欲しくなってしまう撮り方でございます。

商品の撮影をするのは以前はプロ用のライティングが必要でした。しかしデジタルカメラが普及した昨今は光源が蛍光灯でも良くなったので1万円もしない簡易的な照明キットでも個人で使うには十分すぎるほど良く撮れるようになりました。この写真もそんな安い照明キットを使っています。

ポイントは不快な影ができないよう左右、または3方向から光を当てること。時計のような小さな品物ならマクロにしてF11くらいまで絞り込みましょう。当ブログで以前に解説したデザイン要素やスペースの話を思い出して本体や化粧箱を配置してください。時計であればフェイスが円の要素であることが分かります。画面内に円が理想的な位置にくるよう調整してくださいね。

カッコ良く、素敵に撮れればオークションなら高値がつくかもしれませんよ!

 

ナメてはいけない。足を鍛える三分割縛り地獄<初級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、夏休みのツーリングの計画は順調でしょうか?私は8月に予定している北海道ツーリングについては昨年と同様に道東と道北をメインに走ってこようと思います。

やはり北海道ツーリングといえば道東は外せません。釧路の自然、根室の最果て感、屈斜路湖のエリアや知床半島など私の中の心象風景と重なるのは主に道東です。そして去年は雨で断念した道北エリアの数々のスポットも再び訪れてみたいですね。

今回で通算11回目の北海道ツーリングですが、今年は1.私は写真家だから撮影旅こそ私の旅である 2.道をメインテーマにツーリングのワンシーンを切り取る 3.神様にお願いをして美しい自然現象も見てみたい この3つの具体的なテーマを打ち出して旅に挑みたいと思います。





さて今回の<初級>ツーリング写真解説はずいぶん以前に解説しました「三分割構図縛り地獄」を改めて解説してみたいと思います。

 

 

写真とは構図が大事である、という事は多くの方がご存知だと思います。では「構図」とはいったい何でしょうか???私の勝手な解釈ですが構図とは被写体の大きさ、位置、複数の要素がある場合はレイアウト、ボケ具合(これも構図の仲間)などによって作品の主題へと導く写真の基礎工事のようなものと考えます。

構図が良ければ作品の意図を観賞者へうまく導くことができるわけです。

上の写真をご覧ください。とある港で撮った何の変哲のない写真ではありますが、基本とも言われる3分割構図で撮っています。

最初に書いておきますが、このお話は3分割構図は素晴らしいので必ず守りましょう!という意味ではありません。3分割構図は写真の基本として確かによくできた理論ですが、多くの芸術写真は3分割に当てはまらない物も多く存在します。

ここでは3分割構図を使って構図ワークを身に着けるための足を鍛えましょう!というお話です。

お使いのカメラのグリッド線表示機能をオンにして、目の前の光景から水平線や道などの線、被写体を3分割構図のグリッド線に合わせてください。「そんなの簡単だよ~」と聞こえてきそうですが、簡単では地獄の訓練ではありませんよ!




1.寸分狂わぬようピッタリと合わせてください

上の写真では白い灯台は左上の交点、R1200GSは右下の交点、海と空の境界線は上の横線にピッタリと合っているのがお分かり頂けるでしょうか。このようにピッタリを狙ってみてください。意外と難しいですよ!

2.最低でも3ポイント以上は合わせる

1つ2つではダメです。最低3つ以上は3分割の交点や線にぴったりと合わせてくださいね。

3.ズーム機能は使わないこと

一眼レフであれば28mm、35mm、50mm、70mmあたりで固定で撮ってください。コンデジの場合はカメラの電源を入れた時の最初の焦点距離のまま(多くのコンデジはワイド端だと思います)とにかくズームは触らないこと。

これ、実際にやってみると苦しいです。「ええ~簡単じゃね?」と思う方、例えば上の写真の場合、海の割合を狭めて空を大きくしたい場合、どうします??そうです、しゃがむなりして低い位置にすればOKですね。では灯台とバイクの位置関係を広くしたいと言ったらどうしますか?右に動きますか?左ですか?? ここで一瞬でも「ええと…」と思った方は足で動いて構図を作る感覚ができていません。

この3分割構図縛り地獄を騙されたと思って一定期間、訓練をしてみてください。マスターする鍵はただ1つ、とにかく右に左に高く低く、足で動きまくってください。ゴルフやピアノの練習のように繰り返しやって体で学習するのです。

以前に当ブログ 究極のツーリング写真では、まずは良い写真を1枚撮ってみましょう、という投稿で1つの被写体が美しい背景の中にあるだけのシンプルな写真を撮ってみましょう。というお話をしました。これは最初のうちは複数の被写体があるような複雑なシーンでは足が動かないと構図できないからです。

この3分割構図縛り地獄により構図ワークとしての足をマスターすれば、2つ以上の被写体のあるシーンでも意図したとおりに構図を組み立てることができるのです。

例えばバイク、ライダー、置いてあるヘルメットなど容易に位置を動かせるものであれば「もう少し手前かな」といった具合に本当に動かして良いと思います。しかし被写体の多くは動かせないものが殆どであり、その場合はカメラを持っている撮影者が動くしかないのです。

<初級>ツーリング写真として難しく感じる内容だったかもしれません。しかし写真をはじめたばかりの人の多くは足が動いていないのです。いちど騙されたと思って三分割構図縛り地獄を実際にやってみてくださいね。間違いなく上達することをお約束いたします。





にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング

~本日の毎日100ショットスナップ~

リコーGR APS-C

だいぶ前にリコーGRで撮った1枚ですがカモメ(ウミネコ??)が飛び立つ瞬間を切り取りました。瞬間をとらえる、これこそが写真の魅力なのだな、と学んだ1枚です。