ツーリング写真と三脚 バイクに三脚を積むのは…

今日は久しぶりに三脚のお話を書いてみたいと思います。

今までも何度かバイク写真と三脚のことについて書いてきましたが、今回は少々アプローチを変えて皆さまのツーリングスタイルに合う三脚を選ぶにはどうするか?の参考になるような内容を書いてみたいと思います。

まずおさらいで三脚の役割を簡単に書いておきます。三脚はカメラをしっかりと固定するもの…というのは当たり前なのですが、その詳細な目的は次の通りです。

1.遅いシャッター速度でもブレが発生しないように固定する

2.作った構図を何らかの理由で固定したい

3.シャッターを押してくれる人手が足りないとき

1は風景写真などで絞り込んだり、夜景などでスローシャッターを使う時に必須となります。2は緻密に作り上げた比率や水平などを固定し主役(鉄道や動物など)が登場するシャッターチャンスを待機したいとき。3はいわゆる自撮り用です。

その他、200mmを超える望遠レンズの場合はブレやすい、構図の微調整が手持ちでは厳しい、重くて持っていられないなどの理由で三脚が必要となる場合もあります。




EOS6D Mark2  超望遠で構図を作り、シャッターチャンスを待機

ではバイクツーリングで使う三脚はどのようなものを選べば良いのか?そもそも三脚は必要か?という疑問についですが、これはどのような写真を撮りたいか?どのようなカメラを使用しているか?またバイクの楽しみ方(スポーツバイクかオフロードバイクかなど)によっていくつもの答えがあります。

まず三脚選びとはカメラ+レンズの重量をもとに最初に候補をつくるものです。コンデジか一眼レフか?一眼レフなら軽量なレンズか?望遠レンズか?などで選ぶ三脚は変わってきます。それからスマホで撮る人は自撮り用のアイテムがあればカメラ用品としての三脚は持たないというのも選択肢の一つです。

次に三脚のタイプに幾つかの選択肢を作っていきます。段数といって脚の収縮する部分の数ですが一般的には三段か四段。段数が多いほど収納サイズが短くなりますが、先のパイプ径が細くなって安定が失われます。安定の良さと重量&大きさはトレードオフの関係と考えて検討しましょう。

パイプの素材はカーボンかアルミが一般的です。カーボンは軽量で見た目もカッコイイですが価格が高いです。アルミはカーボンより重量がありますが安定という意味ではメリットと言えます。アルミの場合、特に中古品の価格が安いのが魅力です。




次に雲台といってカメラ本体を載せる部分を選びます。上下方向と左右方向の二軸で動く2Way雲台は操作性が良好ですが、収納時にレバーが突き出ているので邪魔になります。一方で自由雲台と呼ばれるボールヘッドのものは収納時にコンパクトになりますが望遠レンズなどを使用する際の微調整が難しいです。

上の写真はVelbonのPHD-66Qという2Way雲台で横構図と縦構図の切り替えでカメラの中心がズレないというユニークな雲台です。

本格的な三脚の多くは脚と雲台は別で選べるようになっていますが、最初の一本としては両者がセットになっているものでも大丈夫です。

一眼レフの重量にも対応するしっかりした三脚を選ぶ上で、我々バイク乗りの味方と言えるのがトラベラー三脚と呼ばれるタイプです。写真の上はGITZOの自由雲台の三脚、下はNEEWERのトラベラー三脚です。パイプサイズが違うので単純に比較はできませんが、雲台を3本の脚の内側に収納するトラベラー三脚がコンパクトであることがお分かり頂けると思います。

それと写真上のGITZOと言えば高級な三脚の代名詞ですが実際に使ってみたところどうなのか?と言われると確かにしっかり造り込んであるので品は良いです。しかし操作性が特別良い訳ではなく、NEEWERに替えてから不満が出る訳でもないので、どうしてもGITZOが良かった…とは私は感じませんでした。

むしろ盗難や破損などのリスクを考えるとバイクツーリング用として高い三脚というのはオススメできないとも言えます。




さてここまでの説明で三脚選びとは使用するカメラの重さ、どのような写真が撮りたいのか?バイクの楽しみ方、構造や価格などで検討しましょうと書いてみました。一眼レフでしっかりと風景を撮りたい場合はトラベラー三脚、コンデジで記念写真であればミニ三脚、自撮りはしないし暗い場所でも撮らない…という人は三脚ナシも良いと思います。

ただしミニ三脚はバッグの中に収納できるので便利ですが、高さが絶望的に足りないので台のような場所が見つからない場合は、ローアングルの写真しか撮ることができません。

一眼レフにも対応したしっかりとした三脚を持ち運ぶ場合、バイクへの積載方法はどうするのか?これも悩ましい問題です。その気になればがっちり固定するのは難しくはありませんが、いざ撮影地に着いたときに直ぐに取り出せない固定方法では不便です。

私の場合はリアシート上に電気工事屋さんが御用達の屋内配線用の電線、通称エフケーブルを使用して写真のように固定しています。エフケーブルは対候性のある外皮に純度の高い銅線が入っているので非常に信頼性があり簡単に切れてしまうことはありません。お勧めはVVF1.6-2Cで大型のホームセンターなどでも購入できます。

それと三脚をバイクに積載する時は裸ではなくカバーに必ず収納しましょう。走行による埃や雨でボールヘッドや可動部に不具合が出ないためにも、盗難防止の意味でも重要です。

バイク写真に適した三脚選び

・三脚選びは撮りたい写真、使用するカメラの重さを最初に決める

・カーボン製トラベラー三脚が軽量コンパクトで良い

・コンデジの人はミニ三脚でも良いが高さが足りない

・高い三脚を買う必要はない

メーカーはいくつかありますがVelbon、マンフロット、SLIK、Leofoto、バンガードあたりが一般的なものでしょうか。Amazonで格安で売っているNEEWERは品質は少々落ちますがコスパは抜群です。

よく家は三度建てないと分からないと言いますが、三脚選びもこれに少し似ていて三本は使ってみないと自分に合った三脚には巡り合えないと思います。それくらい「人それぞれ」ということですね。

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バイク写真に使うカメラは何でも良いのか?

今日はカメラのお話を少し書いてみたいと思います。

誰もが憧れる【良い写真】を自身の手で撮るには、使うカメラは果たしてどれくらい重要なのでしょうか。なんとなく広告や雑誌を見ていると新しいカメラに買い替えれば自分にも良い写真が撮れるのでは…という気がしてきますよね。

しかし最新のカメラや高級なレンズを買えば良い写真が撮れる…というのは完全に幻想です。良い写真をかなえるのはいつでも撮影者側に在るものです。高いお金を出して最新のカメラを買っても、その日からいきなり良い写真が撮れるようになった…という話は聞いたこともありません。

ではカメラなら何でも良いのか、と聞かれれば「何でも良い」ということはありません。大切なポイントはどのような写真を撮りたいのか?という自身の要求をなるべく具体的にすることです。それが分かれば最低限これくらいの性能や機能を有したカメラが必要である、とカメラ選びにも具体性が出てきます。

関心の対象はカメラではなくあくまで【写真】にフォーカスしましょう。

RICOH GR3

自分はどんな写真が撮りたいのか?その気持ちはどれくらい強いのか?もちろん予算やバイクで持ち運ぶ上での携帯性など現実的な要素もよく洗い出して考えてみましょう。

例えばスマホ。昨今のスマホはカメラ機能が目覚ましく進化していて、いたるところでカメラはもう要らない…といった趣旨の話を聞きます。記録用としての写真はもちろん一般的に綺麗と言われる写真を誰でも簡単に撮れるスマホのカメラ機能は確かに素晴らしいです。普通に写真を撮るなら十分と言えそうです。

しかし…例えば暗がりに差し込む一筋の光を背景の割合をたっぷりとった引き構図で撮りたい、となった場合にスマホで光の筋にイメージ通りの露出に出来るでしょうか?どこにもピントを合わせない抽象的なART表現のような写真を撮りたいとなったとき、スマホでそれが撮れるでしょうか。




つまりこういうことなのです。暗がりに差し込む一筋の光を撮りたい、ピントを合わせず抽象的なART表現にしたい、このように人が表現をしたいという意思があれば、それを実現するための作業をカメラ(スマホ)にお任せというのはそもそも有り得ないことです。「スマホで十分」とは撮る人の表現ではなく、カメラ、スマホという文明の利器にお任せして一定の画質を有したお上手な写真をカメラに撮ってもらうという事なのですね。

端的に言ってしまうとカメラに撮ってもらう人はスマホで十分…ということです。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

では一眼レフに立派なレンズを持っていくのが正解なのですか?と聞かれれば撮りたい写真の要求や使用条件は人それぞれなので一概に言えません。一眼レフ+レンズはバイクで持ち運ぶには荷物になりますし、モチベーションが少しでも低下すると持って行くのが面倒になるものです。そういった意味ではスマホは持って行くのが面倒などと言うことはなく、いつでも持ち歩いているので最強とも言えます。

上の作品は望遠レンズを使用したツーリング写真ですが、このように画角で魅せたい場合、あるいは少々の逆光でも一定の画質を有した写真が撮りたいとなった場合は一眼レフが良いかと思います。

RICOH GR APS-C

しかし一眼レフに立派なレンズを装着では予算も上がりますしバイクで持ち運ぶにはやはり抵抗ありますね。

そこで候補になるのは一眼レフとスマホの中間的な位置にあるコンデジです。何とかポケットに入る程度の大きさで、性能や操作性も一眼レフに近いもの。持ち運ぶのに苦ではなく、あっと思った瞬間にパッと撮れる軽快さはシャッターチャンスを逃しません。バイク乗りにとってコンデジはある意味で理想的なカメラではないでしょうか。

上の作品は北海道の上富良野町で撮ったツーリング写真ですが使用したカメラは一眼レフではなくRICOH GRというコンデジです。28mm広角レンズで自然な風景を切り取りました。「自然な」と書いたのは先ほどご紹介した作品は構図やアングル、露出に至るまで様々な作り込みをしているのに対して、こちらは目で見た通りの様子を再現したようなナチュラルな雰囲気という意味です。

もちろんこういった雰囲気の写真は一眼レフでも撮れるのですが、コンデジの利点はあっと思った瞬間にパッと撮れることなので、写真の基本である「瞬間を切り取る写真」というのは俊敏に撮影体制が作れるコンデジが有利なのです。




Hasselblad Stellar

いい写真を撮るのにカメラはさして重要ではないのは理解できるけど、カメラが欲しくなっちゃった…という方も多いと思います。写真の権威はこういったカメラ中心の話題に閉口するものですが、私は欲しいカメラを所有することで写真へのモチベーションが維持できる、という事であれば大いに良いのでは?と感じます。

上のカメラは少し古いですがハッセルブラッドのステラというカメラです。ハッセルブラッドと聞くだけで物欲が刺激される殿方も多いと思いますが、このウッドのグリップといいそそられますよね。しかし中身はSONY RX100無印からのOEMです。中古相場はRX100の3倍くらいはしますが、それでもこのカメラが欲しい、という方には価値のあるものだと思います。

素敵なカメラを所有することで「それを持って出かけたい」となる訳ですから、欲しくて買っちゃったカメラ…は決してばかに出来ないと私は思います。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

どんな写真を撮りたいのか?写真への想いがどれだけ強いか?これを考慮した上でバイクで持ち運ぶのに苦にならない大きさ、予算、そして使っていて「お気に入りのカメラ」と呼べる道具であるかを考えてみましょう。




私がお勧めするのは手に持ったときに「あっこれいいかも」と思える自分の手にあったカメラ、それでいてマニュアル露出ができて操作系が直感的に操作できるレイアウトであること。風景主体のツーリング写真であれば広角側の画角があるズームレンズ、夜景や星空も撮りたいのであれば高感度でも低ノイズなカメラが良いと思います。

私の場合は現在でもキャノンの光学ファインダーを有したオーソドックスなデジイチ EOS6D Mark2 がメイン機ですが、これはフルサイズ一眼レフとしては軽量であり、なおかつバリアングルモニターが搭載され無線でのライブビュー撮影に対応しているのがこのカメラを選んでいる理由です。

いま一眼レフは光学ファインダーからEVF搭載のミラーレス機が主流となりましたが、ミラーレス機はコンデジと同様にバッテリーの持続が短いので、すぐに充電環境が作れないバイク乗りには向かなかったりします。特化してる性能としてAIAFの精度もありますが、それはスポーツシーンには有効ですがバイク写真ではあまり有難みのない機能です。世の風潮が「いまのカメラはこれだ」と言っても自身の使用方法に照らし合わせて、自分にとってそれが必要なのかをよく考えてみましょう。

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ライダーならマスト☆センサーの清掃と三脚のメンテナンス

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、梅雨のシーズンをいかがお過ごしでしょうか?休日は雨でバイクに乗れない…そんな時はカメラ、三脚、キャンプ道具、ヘルメットなど道具のお手入れをしましょう。

あとホットなニュースなのですが古くから親しまれていたツーリングマガジンoutrider誌がツーリングマップルとのコラボでムック本として復活だそうです。

その名もRIDEOUT

2021年6月29日に発売だそうです。コロナ渦を受けて感染リスクの少ない趣味として注目されるバイクツーリングとキャンプ。アウトライダーを復活させるならまさに今!というタイミングですね。付録のキャンプフィールドガイドも気になります。とりあえずは単発のムック本のようですが、これを機にoutriderとして復活すると嬉しいですね。




さて、今回は冒頭に書いたように梅雨の時期は道具のメンテナンスを…ということでツーリング写真、バイク写真を愛する我々ライダー向けの内容で撮影機材のメンテナンスについて書いてみたいと思います。

バイクに一眼レフカメラを積んで走るのは、乗用車で持ち歩く場合と比較をしたら過酷な環境と言えます。振動と衝撃、温度変化、汚れ…屋外でレンズの着脱があることなどから、イメージセンサーにも汚れが付着しやすいですよね。

カメラボディ、レンズ、マウントなどはブロアーやエアーダスターで吹き飛ばして清掃できますが、イメージセンサーに付着した汚れは簡単ではありません。カメラによってはセンサーに超音波振動を与えて汚れを落とす機能もありますが、その効果はあまり期待できるものではありません。

センサーに付着した汚れはチリのようなものから粘性のある汚れまで様々。本来であればメーカーサービスに出してクリーンルームにてプロの清掃を依頼したいのですが、いちいち出しに行って作業料金を払うのも面倒なものです。

そこで、イメージセンサーの清掃は道具を揃えて自分でできるようにしちゃいましょう。アルコール(純度99%の無水エタノール)、アルコールを入れるサイフォンの容器ハンドラップ、シルボン紙、あとはブロアーと割り箸があればOKです。




センサー現状の汚れ具合の確認方法は標準レンズを装着して絞り込み、白い壁や紙などを撮ります。そして拡大表示させてみるとご覧のような感じに。特に画面四隅に汚れが付きやすいようです。

このような感じに汚れていると特に絞り込んだ時に風景の空などで写真に汚れがばっちり写ってしまいます。

清掃方法はYouTubeなどで分かりやすい動画がたくさんアップされているのでそちらを見てみて下さい。私がお勧めのやり方はシルボン紙を割りばしに巻いて先端に少量のアルコールを含ませて清掃する方法です。

一度では決まらない場合が多いので4~5回繰り返すことで上の写真のように綺麗になります。都度試し撮りして確認を繰り返し、なるべく完璧を目指して清掃してみましょう。注意点はアルコールの量が不十分だと傷になる可能性があること、逆に付け過ぎるとシミになることです。メーカーではクリーンルームでの作業ですので自分でやる場合でもなるべく埃の立っていない静穏なお部屋でやりましょう。




次に三脚のお手入れです。足や石突き(先端)についた汚れを湿らせたウエスで拭き取り、各部のネジを増し締めします。バイクに三脚を積載する場合、車体からの特定周波数の振動でネジ類は緩みやすいものです。運台やクイックシューを固定するネジ類も運搬時はしっかり締めこんでおく癖をつけましょう。

バイクも同じですが日常的に道具をメンテしておけば大事な時に困らないものです。カメラも丁寧にメンテしておくだけで不思議といい写真が撮れるような気がしてくるもの。使いぱなっしはやめましょうね。

今回はこの辺で!!

ツーリング写真における極端な画角について

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、GWのツーリングの計画は立てられましたでしょうか?私はまだどこへ行くか思案中ですが今回は「行ったことのない彼の地」をテーマに行先を決めてみようかと思っております。

つい先日、知人から「写真は逆光じゃだめでしょ」というお話を頂きました。これ、すごく多いのですが逆光がだめという事はありません。むしろ逆で逆光はドラマチックな写真が撮れる最高の条件とも言えます。ただ露出をカメラの評価測光に任せてしまうと被写体が暗くなってしまう…というだけのことです。

「逆光はだめ」に限らず「〇〇が切れている」も同じで被写体を必ず枠内に収めなくてはいけない…というのも間違いです。時には枠で切り落としてフレーミングで魅せるのもアリなわけです。「逆光はだめ」「〇〇が切れている」は大衆的な写真文化での間違った通説です。洗脳のような思い込みとも言えるのでぜひ正していきましょうね。

さて前回まででツーリング写真における画角の違いについて解説してきました。広角レンズや望遠レンズで撮ったツーリング写真はどのような雰囲気を持った写真となるのか?という従来とは少し違ったアプローチで解説しましたが如何でしたでしょうか?今回は極端な画角を使ったツーリング写真について書いてみたいと思います。

焦点距離 600mm

極端な画角…つまり超広角と超望遠ですね。広角であれば14mmとか望遠であれば400mmといった具合に、通常の撮影ではあまり出番のない特殊用途と言える画角です。

一般的に超望遠といえば野鳥などの野生動物を撮影したり、被写体に接近できないスポーツシーンなどで活躍するものです。大きく重く、そして解放が明るいものはとても高価です。一方で超広角の方は通常のワイドレンズと魚眼レンズの二種類があります。どちらも特殊な物ですが超広角は星景写真などで活躍します。

ではツーリング写真でこういった極端な画角の出番はあるのか?と聞かれると普通に考えればないですね。上の作品は北海道の人気ツーリングルートである日本海オロロンラインで撮ったものです。気の遠くなるような直線道路で有名な場所ですが、この時は地形が起伏していることに注目し、長い直線を離れた場所から600mmレンズで圧縮して撮ってみました。

こういった発想は出かける前からイメージを煮詰めておいて、そのための道具としてわざわざ重い超望遠レンズをキャンプ道具に加えてR1200GSに積載して出かけたのです。他人から見れば「ほんとご苦労さまです」といった感じでしょう。普通では考えられません。変人です。




エサヌカ線

こちらも600mmで撮ってトリミングした作品です。北海道とはいえ8月の晴天時は35℃とか普通にいきます。暑い日にエサヌカ線のはるか遠方にゆらぐ風景に、逃げ水にヘッドライトを反射させて走るライダーをとらえた抽象的作品です。

こちらも先ほどのオロロンラインと同様に出かける前から「逃げ水を泳ぐバイクをとらえるぞ」というイメージを煮詰めて撮影に挑みました。つまりツーリングの時にどうこうではなく、普段から頭の中でこういった写真のことを妄想しているのです。

EOS5D Mark2 + EF14mmF2.8L F2.8 10SEC ISO400

一方、こちらの作品は超広角レンズで撮影したものです。広角レンズは風景が主体となるツーリング写真では出番の多い画角ではありますが、普通に考えればせいぜい24mmあたりが下限だと思います。それよりワイドだと歪みも強烈ですし逆光時のゴーストのコントロール、画面内に入ってしまう余計な被写体、少し下に向けると自分の足が入ってしまう…などなど、何かと取り扱いも難しくなってきます。

この作品は千葉県君津市にあるホウリーウッズ久留里キャンプ場で撮ったものですが、全周囲にわたって落葉樹の美しい森だったので14mmのレンズを選択しました。強烈なレンズの歪みはバイクや建物などの人工物に大きく影響するものですが、この時はバイクを点景(米粒大に構図する)とし歪みの影響の少ない中央としたことで回避しました。




EOS1Dx + EF14mmF2.8L F5.6 1/25 ISO100

こちらの作品は確か日光の方へツーリングに行った帰り道でした。首都高速中央環状線を走っていたとき、葛西方面に夕陽に当たる美しい虹が出現しました。どうしてもこの虹の写真を撮りたかったので湾岸線に合流してから浦安で国道357へ降りて安全な場所に停めて撮った一枚です。スペースの限られた場所で確実にダブルレインボーをとらえることに成功したのはEF14mmF2.8をこのとき持っていたからです。

私が14mmのような超広角レンズを好んで持ち歩いているのは急な天候変化などで起こる奇跡の風景を捉えたいからです。それは虹に限らず空一面に広がるウロコ雲、日没直後に発生するマゼンタに染まる雲など、主に【空の表情】をツーリング写真として仕上げたいからですね。




今回の解説で「みんなも超望遠や超広角レンズを持ってツーリング写真を撮ろうよ!」ということが言いたかった訳ではありません。超望遠、超広角レンズをツーリング写真で使うのは言ってみれば飛び道具です。スターウォーズで言えばデススター、ガンダムで言えばコロニーレーザー、宇宙戦艦ヤマトで言えば波動砲です。

そもそもこんな重く大きなものをバイクに積載しようという発想は普通ではないですよね。普通では考えられない、つまり変人の領域です。

今回はツーリング写真解説というよりは「こんな変人もいるみたいですよ」というネタでございます。たまに私の作品にキャプションで使用レンズなどを書くのですが、それを見て14mmや600mmのレンズを買うべきなのか?という誤解を招きそうで怖かったので、こんなことを書いてみましたよ。

ツーリング写真における極端な画角のお話でした!

よい子の皆さまはマネしないように~

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標準画角で撮るツーリング写真の雰囲気とは

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いい写真を撮って素敵な春のツーリングライフを楽しまれていますか?写真を撮ることとバイクでツーリングすることは非常に親和性の高い両者だと感じます。私は全てのライダーにツーリング先で写真を撮ろうよ!と言いたいですし同時に全ての写真を愛する人にバイクツーリングに行くともっと素敵な写真が撮れますよ!と言いたいですね。

さて前回、前々回とツーリング写真における画角の違いによる写真の雰囲気について解説してきました。

前回の投稿は こちら 

広角レンズは景色の雄大さや空の広がり感などを表現するのに適した画角で、写真のもつ雰囲気は作品の世界に吸い込まれるような雰囲気。逆に望遠レンズはバイクやライダーなど特定の被写体に絶対的な存在感をもたせてドーンと突き出てくるような雰囲気であると解説しました。




今回は標準の画角について解説してみたいと思います。

EOS30D + EF28-70mmF2.8L

標準の画角とは当たり前ですけど広角でも望遠でもない普通の画角です。焦点距離は35mm換算で50mm前後となります。APS-Cサイズの一眼レフの場合はおよそ30mmくらいのレンズが標準となります。

カメラやレンズの構造とはたびたび人の眼球に例えられるものです。眼球にはレンズの奥に絞り羽に似た虹彩があったり、視神経は言ってみればイメージセンサーです。しかし眼球とレンズには決定的な違いが1つあります。それは眼球は標準画角で固定されていて望遠や広角には出来ないことですね。

ということは標準の画角で撮った写真の雰囲気とは自然さ、作者の視点、臨場感ということになります。変に空間が変形していないことで目で見た通りの自然な風景が再現されているのが標準画角です。

上の作品は北海道の襟裳岬へ向かう黄金道路で2004年に撮影したものです。APS-C機であるEOS30Dに使用した画角はこのレンズのワイ端28mmです。35mm換算すると約45mmなので標準画角ですね。この時、私は防波堤ブロックの上に立ってハイアングルでシャッターを切りました。防波堤ブロックはF650GSとカメラ位置を接続する導線にもなっていて、説明するまでもなく撮影者はあのオートバイの持ち主と分かるはずです。

つまりこの作品は標準画角で撮ることで写真を見た人もこの場所でツーリングしている気持ちになれる臨場感ある写真に仕上がっています。




EOS6D Mark2 + SIGMA50mmF1.4ART

自然な画角によって人の視線の再現ができること。上の作品はレンガ造りの廃墟(明治時代の木材発電所跡)に出会ったツーリングシーンですが、前景の花、バイク+ライダー、レンガの廃墟の3レイヤーの位置関係に不自然な圧縮や広がりのない自然さがあります。これが標準レンズの特徴と言えます。

こうすると不思議なことに第三者的な視点でシーンを傍観しているような雰囲気にもなります。これも臨場感ですね。

標準レンズとは空間をいじらずにナチュラルに表現する手法です。画角に限らず写真には様々な「魅せ方」が存在します。例えば構図、露出、シャッターチャンス、デザイン、比率…まだまだありますが、その中で画角があります。こういった写真の魅せ方をどのように使うかは撮影者それぞれです。レオナルドダビンチのように複雑怪奇に使っても良いしシンプルに1つでも良いし、あえて何も魅せ方を使わないのも大いにアリな訳です。

そういった意味で標準の画角とは画角で魅せる手法をあえて使わないですよ!という意味でもあります。




自分だけの標準画角をもつ

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

もうひとつ、蛇足かもしれませんが「自分だけの標準画角」というのを持っておくと便利です。標準画角のレンズは「これ一本あれば何でも撮れる」と言われるレンズなのですが、私の個人的な意見として何でも撮れる一本という意味での標準画角はけっこうな個人差があると思うのです。つまり皆が50mmではないのでは?という事ですね。

私の場合は35mmを自分の中の標準画角にしています。上の作品は精進湖で撮った富士山のあるツーリング写真ですが風景写真をスナップ的に…つまりアッと思った瞬間にパッと撮る手法で魅せるやり方に「自分的標準画角」がハマるのです。カメラバッグの中でデフォルトとしてボディに装着しておくレンズですね。

自分的標準画角の決め方は簡単です。自分が得意、好きな画角です。あるいは過去の作品を見てよく撮れたなと思えるお気に入りの一枚が、いつもこのレンズの時だなと思えるそんな画角があなたの標準画角です。

いかがでしたか?前回、前々回と3回に分けて広角レンズ、望遠レンズ、標準レンズのそれぞれをツーリング写真で使った場合の写真の雰囲気について解説してみました。次回は番外編として「極端な画角」について書いてみたいと思います。

今回はこの辺で!!

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賢い中古カメラの買い方☆バイク写真とカメラ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、コロナ渦で収入が減ってしまい趣味を楽しむ余裕がなくなった…なんていう方はおられませんか?世の中がこの状況ですから経済が衰退してしまうのは仕方ありませんが、とにかく先行きが不安ですよね。

加えてガソリン車が10年後には販売禁止…となると内燃機の技術が高い日本の自動車産業に影を落としますが、同時に我らバイク乗りにとっても暗いニュースですね。一方でガソリン車を完全に廃止など実現できるのか?という意見も最近になって見かけるようになりました。本当に10年後にガソリン車の新車販売が禁止されているのか分からなくなってきましたね。個人的にはせめて20年後くらいにしてほしいのですが…。

さて今回の究極のツーリング写真では趣味になかなかお金が使えない…という方は必見の賢い中古カメラの買い方について書いてみたいと思います。今はヤフオク、フリマアプリ、eBayなどがあり、星の数ほどある商品を世界中の人と個人売買できるのですから便利な時代です。昔は中古を買いたい、または売りたいとなったとき、中古カメラ専門店やリサイクル店しかなかったものです。買取価格はお店の利益が軽く50%は入るのでそれはそれは安いものです。ネット上の個人売買であれば売る側と買う側が直接取引できるので、手数料を取れらるとはいえ双方がお得な取引ができるのですね。

むかしリサイクル品のECサイトでカメラマンの仕事をしていた時があったのですが、買取店舗の金額を見るたびに「ひでぇ~叩き値だな」と思うほど買取金額は安いものでした。カメラや時計といった品ですと市場相場の1/3~1/2くらいです。コレクションの切手や骨とう品など遺品でまとめて持ち込まれた場合は相場の1/20とかザラです。いくら面倒に感じても今の時代に買取店に持って行くのは本当に勿体ないことだと思います。




さて、つい先日に新しいカメラを購入してみました。ボディはキヤノンEOS Kiss X7でレンズはEF-S24㎜F2.8STM(通称パンケーキレンズ)です。EOS KissX7はヤフオクで1.5万円くらい、24㎜のパンケーキレンズが1万円くらいでした。合わせて2.5万円!安いですよね。

キャノンEOS Kissといえば一眼レフカメラ入門機として知られているカメラですが、定価は決して安いカメラではありません。ズームレンズとセット販売される場合が多いですがボディ単体だと実売で7万円前後、安売りされて5~6万円だと思います。EF-S24㎜F2.8STMレンズは税別定価2.3です。

もちろん最新機種ではありませんので安くて当然といえば当然ですが。現行機種のEOS KissX9に比べて気になるマイナスポイントは少なく、最新機種にこだわる理由が特に見当たりません。念のためEOS KissX7とEOS KissX9の大きな相違点を書いておくと画素数がX7が1800万画素、X9が2420万画素、ISO感度上限がISO12800がISO25600へ、連写性能が毎秒4コマが5コマへ、そしてX9ではWifiやBluetoothの無線機能が搭載されています。

興味深いのは大きさと重量でX7が発売された当初、世界最小最軽量の一眼レフカメラと謳っていただけに最新のX9よりも約50g軽く、大きさも15%程度はX7の方がコンパクトです。

写真のクオリティに関わる部分は旧型のX7でも全く問題ないことが分かり、なおかつ小型軽量さでは最新モデルよりも優秀なのです。この小型軽量ボディに薄型のパンケーキレンズを装着するのですから、少々大きめの高級コンデジと大差ないボリューム感となる訳です。

今回、なぜメインで使っているEOS6D Mark2と普段使いのRICOH GRの他にカメラを追加したのか?というと普段使いのスナップ写真も一眼レフでいけないだろうか?と思い始めたからです。普段使いのカメラというと常にバッグの中に入っているので重いカメラはだめです。GRのようなコンデジが理想なのですがコンデジはどうも頻繁に故障してしまい、自分の使い方に向いていない気がしてきました。

特にツーリングスナップで使うカメラとして、もう少し堅牢な方が良いと思うようになったのです。かつてツーリングスナップで酷使したことでコンデジを3台は壊しましたからね・・・。ちなみに15年以上のキャリアの中で一眼レフを壊したという経験は一度もありません。光学ファインダーを搭載した一眼レフは壊れにくく信頼性が高いです。




そこで軽量コンパクトで十分な性能を有した一眼レフを考えたところ、発売当初に世界最小最軽量を謳ったEOS KissX7に薄型のパンケーキレンズであるEF24mmF2.8STMの組み合わせを思いついたのです。

EOS KissX7はEOS6Dシリーズと違いイメージセンサーのサイズがAPS-Cとなるので、焦点距離は35mm換算しておよそ1.6倍(キャノンAPS-Cは約1.6倍)となります。つまり24mmのレンズは39mm相当ということになり、若干広角の標準レンズということになります。

スナップといえば28mmまたは35mmですが、新しい表現の模索という意味でもこの画角が非常に興味深いです。まだあまり撮っていませんが、都会のスナップもツーリングスナップもツボを掴んでしまえば良い写真が撮れそうです。

EOS KissX7 + EF-S24mmF2.8STM

東京のスナップを撮ってみましたが強烈な逆光でも想像以上に・・・いや驚くほど画質が良好です。操作性は言わずもがな使い慣れたキャノン製光学ファインダーの一眼レフカメラなので直感だけで操作できてしまいます。

さすがにコンデジのようにポケットに入れて…とまではいきませんが十分に軽量コンパクトでこの性能。これで2.5万円で入手できたのですから良い買い物でした。しかもEOS Kissのようなカメラによくあるパターンなのですが、中古とは思えない程に程度がよく、グリップの擦れや底面のキズなども有りません。おそらくこのカメラの以前のオーナーは買っただけで殆ど使用していなかったと思われます。




安く買えたのでアクセサリーもAmazonでポチってみました。Amazonはアプリで使うと欲しいものリストのセールが通知で来るので便利…いや恐ろしいですよね。スナップでの使用を想定してパラコードのストラップを買ってみました。

こんな素晴らしいカメラが型遅れの中古とはいえ2.5万円で入手できたのはうれしいです。EOS Kissなんて今どき時代遅れですがスペックだけで見れば1800万画素APS-CサイズセンサーにF2.8のレンズです。なぜこんなに安かったのか?と言うと単純なことでEOS Kissと言えば一般需要にたくさん売れる普及機であり、発売当初はたくさん売れたので市場に数が多いこと、加えて今は別のカメラが人気なのでEOS Kissが欲しいという人が少ない、つまり需要と供給数のバランスによるものですね。

ヤフオク

最新のカメラが欲しい!流行っているカメラは何か?とカメラのことばかり気になる人にとっては「え~今どきEOS Kissはナシでしょ!」という感じですが、流行のカメラで撮った写真とEOS Kissで撮った写真で貴方はどんな違いを写真に出せますか?と聞かれ少しでも悩むようなら違いは出せないのだと思います。

せっかく大金をはたいて買った最新のカメラでもいい写真が撮れなければ物欲を満たすだけのコレクションです。もちろん最新のカメラを否定する訳ではありませんが、カメラの買い替えとは撮りたい写真に新たな要求が出たときに、それを叶える具体的な機能を新型が有していた場合にはじめて検討してみましょう。

デジタルカメラは一般に普及するようになって20年以上は経過しますが、もう5年以上前に熟成しきっているので少しくらい旧型でも写真クオリティに大きな違いはありません。画素数も1000万画素もあれば十二分です。

  ~中古カメラの賢い買い方 まとめ~

・一世代前の普及機など市場にたくさんあるカメラを狙う

・光学ファインダーの一眼レフなど、いま流行らないタイプは特に安い

・普及機種の中古は使われていない極上品がたくさん!

・5年くらい前のモデルでも出来あがる写真のクオリティには全く問題なし

・フリマアプリは急いで売りたい人が安く出すのでマメにチェックしよう

限られた予算で中古カメラを買う賢い方法でした!!

今回はこの辺で!!

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<永久保存版>バイク写真とレンズ選び☆レンズの選び方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ご自身の好きなことに向き合いライフスタイルを充実させていますか?何かと忙しい現代人、コロナ渦で余裕もない…というのが現状かもしれませんが、好きなことを楽しむのに必ずしもお金や時間が必要とは限りません。私は独身時代に比べれば自由に使えるお金や時間がぐっと減ってしまいましたが、今の方がライフスタイルは充実していると感じます。

仕事に家庭にと忙しいから自分の好きなことは諦める…これってもう時代遅れのような気がします。いまの限られた時間やお金を有効に使うにはどうしたら良いか?を考えてみましょう。

さて今回は久しぶりにカメラ、レンズのお話を書いてみたいと思います。カメラ、レンズと聞くと高い、お金がかかる、と感じますよね。いい写真は撮りたいけど最新のカメラや高級なレンズは買えない…そんな人も多いはずです。こんなご時世なのでなるべく出費は避けたいものですね。

実はツーリング写真を充実させるのに最適なカメラやレンズは何か?と聞かれると、その人の好き好きなので一概にコレがお勧めなんて言えないものです。メーカーからもバイクツーリング用のカメラやレンズが製品化されている訳ではありません。各メーカーから発売されている数々のモデルから自分の使い方や好みに合ったカメラを選ぶしかないのです。ただそれではあまりに薄情なので今回はビギナーの方でも自分に合ったレンズ選びができるようヒントのようなものを書いてみたいと思います。

・広角か?望遠か?

広角レンズ(ワイドレンズ)

EOS6D mark2 + EF14mmF2.8L

広角レンズは目の前の風景をワイドに、そして遠近感を出すレンズですよね。主に風景写真で使われるレンズですが、ツーリング写真の基本構造は風景写真なので風景が主体となるツーリング写真に活躍するレンズです。私の場合は多くの作品で広角レンズを使っています。

大まかに言ってしまえば景色の雄大さ、広がり感を表現したいときに使う事が多く、画面内でバイクやライダーは小さく構成することが多いです。特に空一面に広がるウロコ雲や夏の入道雲、星空の写真など空が主役になる場合に広角レンズは重宝します。

上の作品のように特定の主題、この場合は「道」ですが主題にぐっと寄って撮る場合と、逆に引いてスペースを作る場合の2者があります。被写体にしっかり寄っても背景となる範囲がワイドになるので、場所に対して存在している意味を表現するのに適しています。ただこれはあくまで目安であって使い方は他にもたくさんあります。広角レンズをどう使うかは使う人次第です。

注意したいデメリットはバイクや建物といった人工物を大きく撮ってしまうと、レンズの歪みによって不自然な変形が発生すること、順光で撮る場合は自分の影が写ってしまうこと、電線や看板など写したくない余計なものが画面内に入りやすくなること、などです。上の作品に使ったような14mmなどの超広角レンズは扱いに難しい側面もあり、あまりビギナーにお勧めできるものではありません。最初は28mmくらいが良いでしょう。

望遠レンズ

望遠レンズは遠くのものを大きく写すレンズということは誰でもご存じだと思います。もう少し付け加えると写せる範囲を狭めること、カメラから遠景方向に向かって空間を圧縮すること、被写界深度が浅くなって近景や背景はボケやすい傾向になること、といった特徴があります。

こちらも何を撮るかは「あなた次第」でこれという正解はありません。例えば私の場合は上の作品のように遠くまで続く直線路に「隆起している」という特徴を見出して、それを表現する手段として望遠レンズの圧縮効果を使いました。一般的な使い方としてはバイク、ライダーを主題とし背景をボカすようなポートレート的な撮り方があると思います。その場合、85から135mmあたりがお勧めです。

気を付けたいデメリットはバイク写真、ツーリング写真で使う場合、バイクと背景の組み合わせでは後ろに下がれる撮影スペースが必要になってくること、望遠の画角ほど手ブレしやすいので三脚があった方が良いこと、重く大きいので気軽にはバイクツーリングでは使えないこと、などが挙げられます。

…レンズは重いし三脚も必要だしで持って行くこと自体がハードルが高いですね。そう考えると最初は135mm程度までの中望遠レンズが良さそうですね。




この広角レンズと望遠レンズで撮った2つの作品は、どちらも北海道の人気ツーリングスポット オロロンラインで撮ったものです。撮影ポイントこそ少し違いますが、どちらも直線路を主題に撮ったものです。同じ道の写真なのに魅せたい意図に合わせてレンズの画角をチョイスすることで、まったく違った表現になるのがお分かり頂けると思います。

自分はツーリングに行った時に「どんな写真を撮りたいのか?」を最初に決めておくと、広角よりか望遠よりのどちらかを決めやすいです。それもよく分からないという写真ビギナーの方には標準から中望遠くらいがお勧めです。

・ズームレンズか単焦点レンズか?

ズームレンズとは画角を広角よりにしたり望遠よりにしたり調整できる機能を持ったレンズのことですが、現代の多くのカメラは当たり前のようにこのズームレンズが搭載されています。ここで気を付けたいのは「調整できる」のはサブ的なメリットに過ぎず本当のメリットとは複数の画角を1本のレンズで済ますことが出来る身軽さにあります。

特に我々バイク乗りはツーリングの時に何本ものレンズを持って出かけるのは困難です。積める積めないの問題の他に、万一の衝撃による破損や盗難などに遭った場合の損害を考えるとレンズは持って行っても2本くらいが妥当でしょうか。

しかし単焦点レンズにこだわってしまうと旅先で出会った想定外の奇跡の風景に「今日、あのレンズを持って来ればよかった」と後悔の念にかられるものです。それを嫌って念のため幾つかのバリエーションのレンズを持って行けば荷物が増えます。それ以前に何本も購入するのですから経済的ではありませんね。

そんなときズームレンズであれば予想外の出会いというシャッターチャンスを逃すことがありません。少々高いレンズでも1本で済ませると考えれば経済的でもあります。例えば上の写真にあるキャノンEF24-105であれば、24、35、50、70、85、105mmと6本の単焦点レンズを1本で済ませることになります。

単焦点レンズ EF135mmF2L

では単焦点レンズはおススメではないの?と聞かれると違います。単焦点レンズはレンズの群構成(ガラスの枚数)が少ないので透過する光が美しく、ボケ味にも独特の個性があったりするので、そういった特性を作品の表現として使いたい人は単焦点レンズが良いです。何本も持っていかなくてはいけない…という犠牲を払っても、です。

単焦点レンズは画角が固定されているので写真ビギナーの方にとって「足」で構図を作る訓練にも良いですし軽量で機密性も良好なので私は良いと思います。ただ望遠側の画角に限っては「それ以上は後ろに下がれない」というシチュエーションが多々あるので、その時の苦肉の微調整でズーム機能が重宝されるので、望遠はズームがお勧めとなります。しかし望遠ズームレンズは高くて重いことをお忘れなく。




・レンズの大きさと重さ

標準単焦点レンズ 左:SIGMA50mmF1.4DG ART 右:キャノンEF50mmF1.8STM

これも先ほどの単焦点かズームレンズかの話とやや重複しますが、バイク乗りにとってカメラ、レンズの機材ボリュームは極力軽量コンパクトにしたいものですよね。ましてやキャンプ道具も積載する旅となると尚のことです。

そこでレンズ1本の重量とコンパクトさはバイク乗りにとって軽視できないポイントになります。上の写真の左はSIGMAの評判の良いARTラインの50mmF1.4。右は撒き餌さレンズと呼ばれるキャノンのEF50mmF1.8どちらも同じ50mm単焦点ですが重量と軽量さでは大差でキャノンに軍配があります。

もちろん収差やボケの立ち方など細かいことを言ってしまえばSIGMAのARTなのですが、そういった写真クオリティやレンズ固有の特徴が自分が撮りたい写真に果たして必要なことなのか?をよく考えてみましょう。

・高級なレンズは必要なのか?

高級なレンズを使えば自分が憧れる良い写真が撮れる、というのは完全に幻想です。かつてキャノンのLレンズ、SIGMAのARTレンズなど何本も高級なレンズを使ってきましたが断言できます。高級レンズ≠良い写真であると。

もちろん高級なレンズは素材、設計、製造にお金がかかっていますので写真クオリティに関わる部分は素晴らしいです。レンズ特性による写真クオリティとは主に収差、ゴースト、フレア、ハレーションなどの光学的な反応をどれほど抑えられるか?となります。

上の作品は画面内に太陽光が入ったことで盛大にハレーション、ゴーストが発生しましたが、これがキャノンのLレンズだったりするともっと抑えられてクオリティの高い写真が生まれます。しかしどうでしょう?この写真を見てゴーストが残念だな…と感じた方はどれくらいおられるでしょうかね。完全に好みの問題ですが私は気にしません…というよりゴーストが出てくれた方が好きです。人の目だって太陽を見たとき「まぶしい」と目を細めると、視界にはまつ毛に反射した光がゴーストのように虹色になります。つまり人が目で見た記憶風景にもゴーストがあるではないか、だから写真にあっても良いでしょ?と言いたいのです。

・解放F値はどう選ぶ?

絞りを解放したときのF値は明るいほど(数値が小さいほど)良いレンズとされています。解放F値が明るいレンズは暗い場所に強く、美しいボケ味で表現することもできます。一方で大口径となるので大きく重くなります。価格も高いです。

よって解放F値が明るいレンズは星空を撮りたい、ボケ味で表現したい、という要求が発生したときに、はじめて購入するか検討しましょう。

EOS6D MARK2 + EF35mmF2 IS 解放F2




・お気に入りの画角をみつける

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

一眼レフカメラを購入して何年かのキャリアを積んでいくとご自身で得意、あるいは好きだと思える画角を見つけるものです。私の場合は35mmがそうで被写体に寄っても適度に背景がワイドになるのが気に入っています。バイクを大きく構成しても歪みが殆ど気にならない広角という意味でも良いですね。

皆さまもぜひ、ご自身でこの画角が好き、得意だと思える画角を見つけてみてください。そしてその画角は自分にとっては特別な意味のあるもの、として単焦点レンズを用意してみましょう。きっといつかこの意味が理解できる日がきます。

・高倍率ズーム

24-200mmとか凄いものは18-400mmといった具合にカバーできる画角を広範囲にしたレンズを高倍率ズームレンズと言います。先ほど我々バイク乗りは持っていける質量が限られているのでズームレンズは良い、と書きましたが高倍率ズームレンズで行ってしまえば本当に1本でOKとなる訳です。しかしそんな都合の良い話は無い訳で当然ですがデメリットも多いです。具体的には望遠側で顕著に出てしまう画質の低下、解放F値が暗いので手ブレしやすくボケ味も期待できない、などです。画質の低下はSNSにアップする程度なら問題無さそうですが大きくプリントしたい人には許容できかねない場合も考えられます。

価格も安く便利なのは間違いありませんがビギナーにはお勧めできません。慎重に検討しましょう。

 ~レンズの選び方 まとめ~

・ズームレンズを賢く使えば荷物は身軽に&経済的

・高いレンズ≠いい写真

・お気に入りの画角を見つけたらそれだけは単焦点で!

・風景主体のツーリング写真は広角を使おう

・バイク、ライダー主体で撮るには中望遠から望遠を

・星空や夜景で撮りたい場合はF値の明るいレンズを

・ビギナーは高倍率ズームはやめた方が無難…

レンズ選びはカメラ選びと同じで人の好き好きです。こんな写真が撮りたい、という要求に合わせて選ぶものなので他者の情報はあまり参考にならないものです。また「こんな写真が撮りたい」という要求は時間とともに変化していくので何度か買い替えを繰り返すことがあると思います。いろんな写真を撮って写真に対する理解を深め、それと同時にカメラやレンズの知識も覚えて自分に合ったものを自分で探せる能力もつけていきましょうね。

では!!

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カメラ業界の闇とスマホ写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、世の中が未知のウイルスに侵され、私たちの平穏な暮らしが脅かされていますが心身ともに健康にすごされていますか?「心身ともに健康」とは本当に大切なことで食事や運動に気を遣っていても、過度のストレスや大きな悩みを抱えたままにすると心の病を患うものです。心の病は一度悪くすると簡単に治らないのだから厄介なものですね。

少しでも異変を感じたら無理をしないで休むこと…いや敢えて分かりやすく言うとサボるのが良いと思います。適度にサボる、少しだけ怠けてみる、そう…「少しだけ」という自分なりの裁量で立ち止まったり休憩することは本当に大切です。真面目な日本人は「少しサボろう」が苦手なのだと感じます。私は違いますけど。

それと毎日暗いニュースばかりを見ていると滅入ってしまうので、たまには情報を遮断してテレビやネットニュースを見ない日をつくるのも良いと思います。

さて今回は少々大げさなタイトルですが日本のカメラ業界と写真文化について、そしてスマホのカメラ機能によって変貌を遂げてきたスマホ写真について、独り言風に綴ってみたいと思います。

突然ですがヤフオクなどで中古カメラを買われている方は、こんな出品物を見たことはありませんか?大量のカメラやレンズのセット販売です。多くはフィルム機からデジカメ初期のもので、どれも普及モデルが多いと感じます。はじめて見た人は「なんだこりゃ!?」って感じですよね。

スマホのカメラ機能が進化しカメラが売れなくなってしまった現代。みんなが「もうカメラは要らない」と言って売りに出しているのでしょうか?いいえ…違います。

これ、遺品なんです。私は以前にリサイクル品のECサイトでカメラマンの仕事をしていた時があったのですが、こういったカメラ大量セットはかなり頻繁に買取店舗から入荷するものでした。

故人が生前に愛用していたカメラ達…四十九日を過ぎてご遺族がコレクションなどと一緒に買取店にまとめて持ち込むのです。5台10台はざらで30台くらい持っていた方もいました。こういった遺品を集めて置いておく在庫ヤードは、深夜まで残業していると何やら幽かな気配を感じたものでした。




ここで言いたいのは日本の嘆かわしき写真文化への苦言です。これだけ人にお金を使わせておいて、カメラメーカーさんはさぞ儲かったでしょうね。故人が生前にこれだけのカメラやレンズを購入して果たして納得のいく「良い写真」は撮れたのでしょうか?撮れたなら良いです。でも、買い替えても買い替えても…を繰り返していたということは、願いがなかなか成就せず、カメラを買い替え続けていたのではないでしょうか。カメラメーカーの「新型のカメラへ買い替えればいい写真は実現しますよ!」というプロパガンダに洗脳されて…です。

カメラメーカーは何十年も前から現在に至るまでやっていることは同じです。新型のカメラの宣伝方法は「圧倒的な描写力」とか「表現力の云々」とか「繊細な美しさ」といった写真クオリティに関わるワードで消費者を誘惑してきました。もちろんカメラが好きな人に向けたメッセージはこれで良いかもしれませんが、写真が好きな人には混乱を招く表現です。あたかもそのカメラを買えば「あなたも明日からいい写真が撮れます」と騙しているようです。

テクノロジーの進化と「いい写真」は必ずしも関係しているとは言えません。もしそうであればアンセルアダムス、ブレッソン、ソールライター、ロバートキャパなどの先人が生み出した名作写真は、現代で見れば駄作になるはずです。そんな訳はないですよね。

もちろんカメラメーカーも利益が必要な企業なわけですから、利益のためには一台でも多く製品を売る必要があります。私も長い間、メーカー系で働いていたのでそれは理解できるのですが、写真文化を育むことや写真の楽しさを広めることに失敗したのは明らかだと思います。もし写真文化の繁栄に成功していれば今頃は写真は「上手い下手」「美しい美しくない」ではなく芸術分野で絵画と肩を並べるARTとして認知され、カメラもちゃんと一定数は売れているのだと思います。

遺品カメラコレクションの在庫ヤードから深夜に感じる幽かな気配。それは「いい写真が撮りたかったのに撮れなかったではないか!」という亡き持ち主達の無念のように感じてなりません。

私の場合はメイン機をEOS6D Mark2 などと言う(流行らない光学ファインダーのデジイチかもしれませんが)立派なフルサイズカメラを使っていますので、最新のカメラや高級なレンズなどに精通している人間なのだろう…とよく誤解を受けますが、バイクを愛するようにカメラを愛するということは無いです。

カメラ、レンズはあくまで【頼もしい道具】です。絵描きさんなら筆や絵の具、音楽アーティストなら楽器や機材ですね。何でもいい訳ではないけど、作品を生み出すための大切な道具。自分にとって必要な機能と、信頼性があるもの。そして使いやすく手に馴染み「お気に入り」といえる旅の道具が私にとってのカメラです。

これはキャンプツーリングの時に撮ったスマホ写真です。到底「作品」などと呼べる写真ではなく記録として撮った普通の写真…いや画像ですね。太陽に近い場所が飛んでしまいましたがクオリティ上は大きな問題はありません。

このように記録、記念の写真を綺麗に撮るだけなら今や誰でも持っているスマホで十分な時代です。【綺麗に撮れる】が良い写真であると言い続けてきたカメラメーカーは、この【綺麗に撮りたい人々】のパイを丸ごとスマホに持って行かれてしまったのですね。カメラが売れない時代になってしまった背景はここにあります。

カメラメーカーも早い段階でこれが分かっていれば、日本の写真文化の発展に別のアプローチができたかもしれません。その場合、決して「綺麗に撮る」とは言わないでしょう…。

先ほどの写真、構図が平面的だったので立ち位置を変えて手前がテント、奥がR1200GSという構図に変えてみました。このように2つある被写体は横一線に並べないよう配慮するだけで奥行のある構図が作れます。アングルが変わったので空の飛んだ部分も画面外になりました。一方、R1200GSのスクリーンに入ったハイライトが線になってしまいました。ここ、スマホで逆光を撮る時の注意点なのですがレンズに汚れ(手の脂やハンドクリームなど)があったりすると出やすいので撮る前に拭いておきましょう。またレンズの周囲を片方の手で覆い簡易的なレンズフードを作ってあげることで軽減もできます。




iphone7

これもスマホで撮った写真です。まあまあ綺麗ですよね。こういったシーンでの記録写真だけで良ければ本当にカメラなんてもう要らないと言えそうです。スマホにはまだまだ弱点もありますが、苦手なことを強いないよう工夫すればART写真だって撮れてしまいます。

苦手なこととは例えば超望遠、強烈な逆光、暗いシーン、深度やピント位置を任意でコントロールしたい…といったものです。もちろん機械的なシャッターが無いのでシャッター速度で演出することも出来ません。しかしスマホ業界はカメラと違って膨大な開発費を投資できるので日進月歩で進化を遂げています。夜景や星空が一眼レフで撮影した写真と見分けがつかないほど良く撮れるスマホは既に存在しています。

シャッター速度や絞りで表現するようなこともソフトウェアで解決する方向で進化しています。既に現行機種のiphoneなどは一眼レフのような背景ボケの画像が作れます。

EOS6D mark2 + SHIGMA12-24mmF4.5-5.6DG




じゃあリアルなカメラは本来はどう在るべきだったのかな?とふと考えてみました。写真に興味を抱いたユーザーに写真とはこうですよ、と優しくフォローするAIを搭載したカメラなんて良いかもしれませんね。

スマホと違いあくまで光学的なアプローチで作品を演出するカメラ。しかし写真の入り口に立ったばかりの人にそれを理解するのは難しいものです。そこでAIがユーザーの性格や好み、行動パターンなど予め入力した情報をもとに、的確にエスコートをしてくれるのです。そして一緒に旅をした軌跡をユーザーと共有し、旅と写真をセットに楽しむカメラなんてどうでしょう?

スマホに【アクティベイト(Activate)】ってありますよね。新しく買った時に最初にやるやつです。そのオーナーの物として有効に、活動的な状態にするという意味です。しかしカメラにはアクティベイトはありませんよね。強いていえばカメラユーザー名を入力すること。あとは頻繁に使うような機能をショートカットとしてFn1やFn2に割り当てるくらい。昔も今もカメラはあくまで無機質なメカに過ぎず、撮影者の気持ちなど知る由もないのです。

もしカメラにユーザーがアクティベイトしたAIが搭載されたら…。上達へのサポート、困ったことの解決案、手ブレやピントズレなどの指摘、GPS機能を使ったロケーション管理、被写体の位置関係や水平垂直、黄金比を目指した比率など…画像処理しAIが構図の具体案を出してくれるのです。右に動いて、チョットしゃがんでとか先ほどのキャンプシーンの例のように、AIがしゃべってくれる…そんなカメラはどうでしょう。

そしてAIプログラムの元は何人かの有名写真家が手掛けたもので、ユーザーは好みで〇〇先生のAIが選べる。またはネット上でユニークなAI先生をダウンロードできるとか。もしそんなカメラがあったら写真ビギナーの人も「写真って楽しい」ってすぐに感じるのでは?と思います。現代的な写真文化の発展ってこういうことではないでしょうか。

おっと、長くなったので今回はこの辺で!!

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どのような時に広角レンズを使うのか?バイク写真とワイドレンズ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、コロナ渦ではありますが年末商戦の時期でもありますね。今は世がこんな状況なので経済的にも苦しい…冬のボーナスで何かを買おうという気持ちにはなれない…という方も多いかもしれません。

経済的に苦しいときはヤフオクやメルカリなどで不要なものを売却し現金化できるのですから今は便利ですよね。コロナ渦を受けて今は多くの人がカメラや時計、キャンプ用品やらブランド品やらを売却しています。したがって売り市場が拡大していて相場が下がっていますので、欲しかった物を安く購入できるチャンスとも言えます。

さて今回はツーリング写真、バイク写真において広角レンズはどのように使うのか?広角レンズの特徴や注意点、こんな時は広角レンズを使ってみよう、というお話を作例を元に書いてみたいと思います。

なお解説には焦点距離 mmを使いますが、今回は35mmフルサイズカメラで換算した場合で解説いたします。APS-Cカメラをお使いの方は1.5倍、マイクロフォーサーズの場合は2倍相当で計算してください。




広角レンズ、またはズーム機能のあるカメラの場合はワイド端。目の前の風景を広範囲に写真にできる画角で焦点距離で言うと35mmくらいから広角と呼び、20mm以下を超広角と呼びます。

風景の範囲を広範囲に写せる他にも重要な特徴があります。それはあらゆる被写体を小さくして遠景はより遠くに、そして遠近感を表現できることです。

以前に究極のツーリング写真では写真ビギナーの方は画面内に余計なものを入れないよう配慮しましょう、と書いたことがありますが広角レンズを使うと電線や看板など画面外に排除したいものがいちいち画面内に入ってしまいます。加えて太陽を背にして撮れば自分の影が写ってしまうなど、何かと取り扱いに気を遣う広角レンズ。

写真でうったえたい1つの主題を明確にするのに望遠レンズなら簡単に寄せることができますが、広角レンズでは寄る必要があるためその辺も難しいですよね。

どのようなシーンで広角レンズを使うのか?

EOS6D Mark2 + EF14mmF2.8L

表現の自由が許されている写真の世界ですからコレという決まりはありません。広角レンズをどう使おうと作者の自由なのですが、それではビギナーの方に対する説明として薄情過ぎますので作例を元にお勧めのシーンをご紹介いたします。

まずは上の写真をご覧ください。空一面に雲が存在していて表情の豊かな空のとき。地上の割合を少し減らして大胆なローアングルで撮ってみましょう。この場合、画角は14mmで超広角ですが周囲に余計なものが入らない理想的な撮影スペースを探します。写真のように海岸のシーンでは割と簡単に見つけることが出来るでしょう。

バイク+ライダーが米粒のように小さいですが、これを点景バイク構図といいます。意図的に小さく構成することで印象効果を狙います。被写体に寄れない超広角レンズでの常套手段ですね。

EOS5D Mark2 + EF14mmF2.8L F2.8 10SEC ISO400

風景が全周囲にわたって絶景のとき、魅力的な要素がたくさん存在していたら超広角のフレーミングを生かしてみましょう。上の作品は落葉樹の森にあるキャンプサイトですが、14mm超広角レンズで撮ることでたくさんの木々を表現することができました。

これも先ほどと同様に点景バイク構図です。バイク、ライダー、テントといった複数の被写体は一か所にまとめてセットにする感じで構図を作りましょう。てんでんバラバラにならないように。




EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F9 1/200 ISO100

こちらはSIGMAの35mm、ARTレンズで撮った作品です。28から35mmくらいになると特定の被写体にグッと寄って適度な遠近感で表現するのに向いています。この場合は海に浮かぶ不気味な廃船がメインの被写体ですが、注目していただきたいのは空の表情です。筋のような雲が横にのびてユニークな表情だったので、それを撮るのに35mmがとても都合が良かったのです。例えば85mmを使って廃船を同じような大きさで撮ったら、空はほとんど写らないのです。

旅先で出会った被写体をメインに構成しツーリングのワンシーンを表現するなら35mmはお勧めです。

RICOH GR (28mm)

この作品はお気に入りのコンデジ RICOH GRで撮った1枚です。房総半島の山でよく見かける素掘りの隧道です。RICOH GRは28mm単焦点のスナップシューターですが、ローパスフィルターレスで独特の写真が撮れるので風景に使っても悪くありません。

GRやiphoneなどスナップ写真を意識したものは28mmである事が多いように感じます。スナップ写真とは人物や街中などが被写体となるカジュアルな写真のことで「あっと思った瞬間にぱっと撮る」のがスナップだ・・・と私は理解しています。

ツーリング写真で使う場合の28mmは風景主体の広角としてベンチマークな画角ですね。

広角レンズの注意点

広角レンズの歪み

広角レンズは主に樽型と糸巻き型の2種類の歪みが発生します。このことを意識せずバイクや建物といった人工物を撮ると被写体の直線や本来のディティールは溶けるように歪み、不自然かつ違和感の写真となってしまいます。

歪みはワイドになるほど顕著で35mmならさほど意識せずとも大失敗にはなりませんが、14mmといった超ワイドだと上の写真のようになります。

ただ一概に弱点と決めることは出来ないもので逆手にとって利用すればユニークな表現にも使えます。子供やペットの写真でしたら可愛らしさを表現できる場合もありますし、海や空といった自然の風景であれば、そもそも歪みは気になりません。

歪みの回避方法

最も歪みが強く出る部分は樽型の四隅で、逆に画面のど真ん中は歪みが少ないです。もしバイクを撮るのであれば点景バイク構図とし、三分割を避けて日の丸にしてあげると歪みは気になりません。

横構図でライダーを撮るとき、樽型の四隅にライダーを置くと太って短足に見えます。逆に縦構図で同じように配置するとスリムで足が長く見えるものです。これは知っておいて損はない知識でしょう…。




EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

いかがでしたか?ツーリング写真とは主に風景が主体のバイク写真です。愛車の写真をアップで写したバイク写真と違い、風景の魅力を伝えるのが大切ですが、そんな時に役に立つのが広角レンズなのですね。

~ツーリング写真での広角レンズの使い方 まとめ~

・空に表情があるとき、全周にわたって絶景のとき、雄大さを表現したいときに使う

・画面に余計なものが入りやすい、自分の影も入りやすいので注意

・地面などを利用して遠近感を生かした構図をつくろう

・歪みが強い部分にバイクや人工物を入れない

・歪みの回避として日の丸構図、点景バイク構図を使う

・35mmは特定の被写体にグッと寄るべし

ここで書いたことは勿論絶対ではありません。超広角レンズでバイクを大きく撮っても良いですし、あえて自分の影を写したって面白い写真になると思います。写真ビギナーの方にとって扱いが難しいと感じる広角レンズの使い方としてシンプルな解説を作ってみました。

少しでもお役に立てれば嬉しいです。

今回はこの辺で!!

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最新のカメラや高価なレンズは必要なのか?

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、つい先日、千葉のとある場所でこんな光景を見かけました。カメラを持った多くの人がレンタカーや観光バスで押し寄せて何やら風景の写真を撮っているのです。

そこは川回しのトンネルの手前が小さな滝となっているのですが、トンネルに太陽光が入る事で光線がハートマークになると話題になった場所です。最初にその事に気が付いて写真を撮った人は素晴らしい感性の持ち主ですよね。しかしSNSでバズってしまうと皆で同じような写真を撮ろうと大勢が押し寄せてしまう風潮には閉口です。

これでは柳の下の二匹目のドジョウで最初に写真を撮った人にも失礼ですね。その場所で最初の写真とは全く違う作品を生みたいのなら理解できますが、多くの人は構図もアングルも全く同じコピー写真を撮っているようです。規律正しい日本人はお手本が大好きでソレを見つけてしまえば飛びついてしまうと誰か偉い方が言っていたのを思い出します。

さて今回はたまにはカメラやレンズの話を書いてみたいと思います。私はカメラやレンズの最新のトレンドなどには疎いのですが、写真文化とカメラの関係でしたら少しは考えを持っております。

SIGMA fp

「そろそろ新しいカメラを買おうかな」「やっぱり今のカメラでは限界かしら」といったお話はよく聞きます。デジタルカメラの歴史は意外と古いのですが一般に普及してからは20年くらいでしょうか。私が最初に触れたデジタルカメラは1997年のSONYマビカという3.5インチフロッピーディスクを挿入するユニークなカメラでした。その場で画像が確認できること、フィルム代がかからない事に喜んだのを覚えています。

初期のデジタルカメラは画素数が100万画素にも満たず、貼り絵のような粗さでした。そしてデジタルカメラが普及モデルとして爆発的に売れた2000年代の前半に、光学ノウハウのない家電系メーカーまでもが、こぞってデジタルカメラを製品化したものです。当時の家電系メーカーのデジカメはとにかく発色が派手だった記憶があります。

こういったデジタルカメラ黎明期を通過したカメラ達は、いまとなってはハッキリ言ってゴミです。あと数十年もすればデジタルカメラもコレクター趣味の人々から支持されるのかもしれませんが、それは相当先の話で想像しがたいです。

もしこの時代のカメラ(95年~2005年くらい)のデジタルカメラを今でも使っている方がおられましたら買い替えを推奨します。現代のデジタルカメラ(2000年代後半くらいから)は大きくプリントしても美しく高精細で、フィルムよりも劣ると言われていた階調表現も問題ありません。

そんなに古いデジカメではなく5年、10年前のカメラをお使いの方は買い替える理由は何なのか?もう一度ご自身で考えてみましょう。いい写真が撮れないから?調子が悪い?バッテリーの持ちが悪い?

調子が悪い場合はメーカーに点検に出せばOKです。その見積もりを見て高いようでしたら買い替えを検討しましょう。バッテリーが劣化している場合、純正ではなくロワのようなジェネリック製のバッテリーでしたら割と安価ですので、新しいバッテリーを購入すれば解決です。

問題は「いい写真が撮れないから新しいカメラにしようかな…」という方。「いい写真」に対する具体性がないと、きっと新しいカメラを買ったとしても憧れのいい写真は撮れません。




2006年 北海道 多和平キャンプ場  EOS30D

いい写真に対する具体性とは例えば星空の写真を撮りたい、子供の運動会やスポーツシーンを撮りたい、バイクツーリングで感動の風景を撮りたい、といった具合です。星空の写真を撮りたい場合はバルブ機能があり高感度でも低ノイズなカメラ、スポーツシーンなら素早く動く被写体の瞳を追従するAIオートフォーカスのカメラ、バイクツーリングで感動の風景を撮るなら…特に必要な機能は思い浮かびませんね。強いて言えばバイクで出かけるのですから軽量で壊れにくいカメラでしょうか。

高級なレンズも同様です。例えば一般的な標準ズームレンズであれば3万円くらいの普及モデルから30万円クラスの高級レンズがあります。すごい価格差ですね。しかし全ての人がその価格差に見合うメリットを写真に出せるか?と言ったら微妙です。

私もかつては所有しているレンズの全てがキャノンのLレンズだった時がありました。LレンズはLuxuryのLだそうで明るい解放値(大口径)、蛍石ガラス材、コーティング、精度、ISなどの機能が充実している等々のレンズです。Luxuryという名前の付け方は「金持ちがターゲット」みたいで些かセンスに欠けると思うのは私だけでしょうか?For professionalとかpremiumで良いと思うのですが。

で、Lレンズを使っていた時代と普通のレンズを使っている今。比べてみてどうか?と聞かれれば「いい写真」とレンズの価格はさして関係していません、という結論です。全く関係ないと言えばウソになりますが「さして関係はない」です。

例えばいま愛用しているSIGMA12-24㎜F4.5-5.6(中古で2万円)という超ワイドレンズ、以前はキャノン純正EF14㎜F2.8L(定価30万円)を使用していました。SIGMAの方は型もⅡ型ではなくⅠ型なので古いというのもありますが、逆光や斜光でレンズに強い光が入った時に目も当てられないハレーションが発生します。キャノンEF14mmF2.8Lはそのようなことは少なかったので、確かにキャノンの光学技術とLレンズは素晴らしいのだなと改めて感じた瞬間です。

しかし派手に入ったSIGMAのハレーションも少しアングルを変えて出方を調整し、あとは露出でなんとかしてやると、気にならなくなります…いや、むしろハレーションやフレアといった一般には歓迎されない現象が演出の一つとして役立っていることもあるくらいです。

CASIO エクシリム EX-10

最新のカメラも高級なレンズも「こんな写真が撮りたい」という構想の中に、カメラやレンズに要求するしかない具体的なことを洗い出し、そこに投資しても良いかを慎重に検討しましょう。決して世間で話題になっているからという安直な理由や、これからの時代のカメラはこうだ!といった風潮に惑わされることのないように。

一方で新しいカメラや高級なレンズを手にしたことで写真へのモチベーションが上がる…というのも確かに否定できない部分です。良い物を手にすると心躍りますし、今すぐ出かけて写真を撮ってみたくなりますね。新しいものに限らずライカやハッセルブラッドといった舶来物カメラも同様です。人と違ったものを所有するステータスもあるかもしれません。

Hasselblad Stellar

ライカは使ったことがないので実際にどうなのか偉そうなことは何も書けませんが、聞いた話によるとMシリーズを除いてデジタルカメラはPanasonicのOEM商品が多いように感じます。上の写真はハッセルブラッドのStellaというカメラですがモノはSONYのRX100無印です。これもPanasonicとライカの関係と同様で提携した企業同士のOEM商品です。

しかしStellaとRX100の値段は中古相場で見ても倍以上は違います。それでもStellaを手にすれば不思議と写真への意欲が沸いてくるのだ!という人にとって、このカメラの価値は投資に値するものがあると言えます。実際、私もStellaは欲しいです。




リコーGR APS-C

それと自分と相性のいいカメラ、好きになっちゃったカメラというのもあります。私の場合はRICOH GRがそうです。最初は興味本位で買ってみたRICOH GRでしたが、実際に手にしてみて日常的にスナップ写真を撮り始めたら、その楽しさの虜になってしまいました。

まず写真とは瞬間を切り取るARTであり、その中に自分が感じた感情や美の断片が散りばめられているような写真が撮れる。そんな世界をカメラが教えてくれたような気がします。それまでツーリング写真という風景写真しか知らなかった自分にとって、写真に対する視野が激的に広がりました。単に28㎜単焦点とかシャープに写る特性とか、そういったスペック的なものではなく、カメラが持っている不思議な魅力と私の個性が一致したようにも感じます。それはまるで私と空冷R1200GSの関係にも似ています。

 

これから写真をはじめたい、ただ写真をやるのではなく「ライフワークとしてやっていきたい」本当に自分らしいいい写真を撮って充実した時間を過ごしたい…そんな方は上のようなタイプのカメラをお使いでしたら、そろそろ買い替えてみましょう。このタイプはひと昔前に売れに売れたデジカメの普及モデルです。

シャッター、再生、ストロボ発光、マクロくらいの最低限のボタン操作で完結する簡易的なデジタルカメラです。こういったカメラは旅行の記念写真や催事の記録などに使用する一般人用カメラであり、写真にとって肝心な露出やピント位置などを撮影者が直感的にマニュアル操作できないカメラです。例えるなら伊豆スカやビーナスラインを性能の悪いAT車で走るようなストレスがあります。

それにこういったカメラは現在では市場をまるごとスマホカメラ機能に持って行かれてしまい絶滅の一途です。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

この写真はキャノン純正レンズではありますが「L」ではないEF35mmF2 ISです。EF35mmF2 ISはスペックを考えると定価83000円と決して安いレンズではありません。しかし同じキャノンでもEF35mmF1.4LⅡUSMの定価は285000円とその差は20万円以上です。解放値はちがいますがどちらも同じ35mm単焦点レンズです。このパイに当てたサードパティであるSIGMA35mmF1.4ARTでさえ定価118000円。そう考えると私が今使っているEF35mmF2 ISはコスパの良いレンズと言えます。

実はこの写真を撮る少し前まではSIGMA35mmF1.4ARTを愛用していました。しかし35mm単焦点レンズと考えると大きく重いためにキャノンEF35mmF2ISに買い替えたのです。この写真を撮った時に「やっぱりSIGMA35mmF1.4ARTの方が良かったな…」と感じたか?と言われればNO!それより668gのレンズが335gとなり加えて4段分のIS(手ブレ補正機能)が付いたメリットの方が私にとっては大きかったです。




我々バイク乗りにとってカメラ、レンズは万一の破損や盗難なども悩みどころですよね。高価な撮影機材に万一のことがあったら…と考えると恐ろしいです。自動車保険の付加サービスで所有品の保障があるものも最近は聞きますが、高価な撮影機材を全額保障してくれる保険はないと思います。

最新のカメラや高級なレンズを高いと感じるかどうかは個人の経済事情と価値観によりますが、私の場合はそれほど費用をかけられない実情です。最新のカメラや高級なレンズに投資するお金があれば、その分は旅の資金へ当てたいですね。

今回はこの辺で!!

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