魔法の法則”○○だから△△した”と言語化の不思議<初級>ツーリング写真

魔法はちょっと大げさでしたが、基本のキとでも言いましょうか。しかし核心的なお話でございます。

当ブログで度々でてきた「○○だから△△した」の法則について、今回は詳しく解説したいと思います。良き写真とは必ず作者の意図が明確であり、鑑賞者に作品の真意をストレートに訴えます。そういった写真を撮る為には撮影現場で被写体と向きあい、感動したポイントの詳細を理解しなくてはいけません。

しかし!これが、ぱっと見では分からない場合が多いのです。多くの人を悩ませる要因の1つとも言えます。「おっ、ここ何かイイ感じじゃん」「あっ、ここで撮ろうかしら」とバイクを停めて撮影の準備を済ませるまでは初心者も上級者も大きな差は無いのだと思います。

なぜ「イイ感じ」と思ってそこで写真を撮りたいと思ったのか?それが明らかでないまま撮り始めれば残念な結果が待っています。では、どうすれば良いのか?まず「○○だから△△した」の○○を最初にやりましょう。

1.目に見える景色のそれぞれの要素を次のように言葉にしてみましょう。

・海が綺麗だ ・緑が鮮やか ・立派な大木がある ・季節を感じる空 ・色とりどりのお花 ・ローカル線の駅舎 ・波がけっこうある ・大きな水溜り ・渓谷にかかる赤い鉄橋 ・遠景の山間い ・茅葺の多い集落 ・水をはった田んぼ ・噴煙を上げている火山 ・ボロい軽トラ ・カラスがいやがる ・ゴミが落ちてる ・地元の人が散歩してる ・電線が邪魔だ ・ガードレールに苔が生えている などなど。

これを言葉に出して言ってください。恥ずかしい場合は小声でブツブツとでもOKです。

2.その中で自分がいちばん好きなものを1つだけ選んでください。(何だか心理テストみたいになってきましたが)。そして選んだ1つを詳細に形容してください。その時、なるべく会話言葉ではなく詩を書く時のようなキレイな単語を使用してください。

例えば ・海が綺麗だ → 沖に行くほど深みある紺碧色の海が美しい  ・水をはった田んぼ → 春の水田が懐かしい里山の風景を映しこんでいる  ・ボロい軽トラ → 農家の仕事をささえる小さな働き者、錆びているが勇ましくも見える  といった具合。

詩人じゃあるまいし、恥ずかしくてできっか!という方も1回2回3回と我慢して挑戦すれば4回目からは普通にできます。

3.自分の中の感情を煽ります。「なんて深みのある美しい紺碧の海だ。こんな深みのある美しい海を見るのは生まれて初めてかもしれない。本当に綺麗だなぁ。いつまでも見ていたい。」これを言葉に発すれば、最初はそれほど感動などしていなかった風景でも不思議と気分は高揚してきて感動のシーンに感じてくるのです。

え~冗談でしょ?恥ずかしすぎる!俺は孤高のバイク乗りだぜ。そんなロマンチストちゃん気取れるかよ。と思ったあなたは要注意です。

いささか失礼な話ですが写真の初心者の多くは、小さな事に感動できない感動不感症なんです。本当に良き写真を生み出すには、まず撮影地で自分が感動しないといけないのです!というお話なんです。

こういった感受性や被写体を見る目は「よし今日から俺は写真家だ!」と決意してもすぐに身につくものではなく、毎日100ショットスナップのようにたくさん鍛錬を積んで少しずつ培っていくものなのです。




ここまでで「○○だから△△した」の法則の○○の部分は完結します。この先は3で解明させた、あなたの一番気に入った「1つの要素」とその魅力。それを行動や操作である△△に反映させるのですが、実はこの部分はさほど難しくはありません。場合によってはカメラの取り扱い説明書に書いてあることや、あなたが既に知っている操作だったります。もちろんデザインとして画面に組み込んだり、手の込んだテクニックを使ったりと高度なこともありますが。

では文章ばかりで飽きてしまうので「△△した」は作例でご紹介いたします。

 

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

朝日が昇る九十九里の海岸。波のゆらめく海面が朝日に照らされて輝いていました。この場合は「ゆらめく波が美しかったので、波の動きを瞬間として切り取った」となります。

 

EOS5D Mark2 + EF24-70mmF2.8L

霧に包まれた森のキャンプサイト。おとぎ話に出てくるようなロケーションですね。この場合「森の雰囲気をイメージ通りにするためホワイトバランスを青にふった」となります。

 

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L

内房から望む冬の東京湾。防風林の松と鷹(鳶だけど)が浮世絵を連想する日本風景だと感じました。この場合は松が重要なので「前景の松が誰の目にも松であると伝わるよう、ボケすぎないように絞った(F11)。」という事です。




 

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART

千葉県の夷隅鉄道。ツーリング写真に鉄道を登場させる場合は主従関係を明らかにする事が重要です。この写真の場合はバイクの方が主役ですので、ほぼ日陰しかない撮影地ですが僅かに光が差し込む場所にバイクを停めました。この場合は「列車の存在感を下げるため、スローシャッター(1/30)にしてブラした」となります。

 

どうでしたでしょうか?ツーリング写真に限らず良い写真を撮るには全てのジャンルで共通して使える「○○だから△△した」の法則です。画面内の全ては撮影者であるあなたの意図のもと画面構成、カメラの設定などをしなくてはいけません。被写体や景色の魅力を理解することなく撮影を開始すれば、意図なく惰性的に記録した写真となりラッキーパンチ的な例外を除いて駄作へと堕ちるのは避けられません。

ところで「撮影地ではまず自分が感動して…」や「美しい言葉で言語化して」のところで恥ずかしいとか照れくさいと感じた方はおられませんか?そういった方はカメラが欲しくて始めた方に多く、脅す訳ではありませんが永久に上達しない人予備軍ですので注意してくだいね。人に感動を与える芸術的な写真作品を生み出すには、美しい夕日を見て涙できるほど豊かな感受性を持ち合わせていないといけません。経験を積む過程で撮影技術、審美眼、想像力、デザイン力をつけ同時進行で人間も「純粋で豊かな心の持ち主」に進化しなくていけません。これが無くて技術だけ磨いてしまうと傲慢な写真に陥ります。そこはオイラ自信ないなぁ~と思ったあなた、騙されたと思って言語化を実践してみてください。言葉の力があなたの心を牽引してくれますよ。

 

2015年11月 千葉県南房総市

 

今回、私自身がこのことをどうやって分かりやすく説明したら良いか?すごく悩みました。この説明が分かりやすいかどうか?は読者の皆様の判断に委ねますが、とにかく上手に説明できなければ自分だって理解していないのだ、と私は考えます。悩んだということは、私が今の段階まで良く分かったいなかったこと!と言えます。これを書いて私自身がとても勉強になった気分です。

これからも究極のツーリング写真で書いていく投稿の多くは、「○○だから△△した」の法則をベースに作っていきます。ですので今回の投稿も永久保存版!ということにしちゃいますね。

それと△△の部分はフレーミングや構図を行う部分でもありますが、それは今回はスペースの関係で割愛いたしました。また別の機会に「〇〇だから△△した」のフレーミング&構図テクニックとしてご紹介いたしますのでお楽しみに。

それでは!

 




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読む価値なし。アホな青春バイクコラム

平成2年の春 VFR400Rで走る10代の私。カメラは父のニコンF2 カラーネガ

平成2年 夏

高校の同級生Sと上野バイク街にあるCORINでタイヤ交換をした帰り道。木場あたりの大きな交差点だった。私のVFRはSのRG250ガンマの後ろを、まき散らす白煙を避けながら追従していた。

「いつもあぶねぇな!」この頃から慎重派だった私は街中では安全運転の部類だったが、Sはプラグがかぶるから、といつも全開走行である。

カツン!と嫌な音がRG250ガンマの車体から聞こえた。その直後に白煙を上げながら後輪をロックさせ20m以上はフラフラと滑走し、歩道に乗り上げて止まった。歩道にいたご老人が目が点になっていた。

エンジンが焼きついたと思ったが、原因はチェーンが外れてスイングアームの間に挟まったことだった。しかもよく見るとスプロケットがグラグラしている。前日にSがスプロケット交換をしたようだが固定ナットを締め忘れたのだろう。

派手にフラットスポットになった新品タイヤ(アローマックスGT301)を見て、ここだけ皮むきが終わったな、とSは呟いた。

 

平成6年冬

久しぶりにSと再開した。Sはバイクを89’NSR250R-SPに乗り換えていた。しかし個人売買で入手した中古車は一目みてボロイ。今でこそ希少価値の高い2STレプリカだが、この頃はオメガの耐久カウルだのエビ反りテールだのと下品な改造が施され、その後に納屋に放置されていたようなボロがたくさんあった。

しかもSのNSRを良く見ると、リアのブレーキマスターシリンダーにブレーキホースが無い!理由は忘れたがフロントブレーキだけで走っているのだと。

ファミレスでも行こう、という話になり2台で田舎特有の広い直線道路をとばしていた。先導は私のバイク。そして交差点で赤信号になったので停止したところ、Sは私の真横にジャックナイフさせて威勢良く停止し、その後に右側にパタリと倒れ込んだ。

ほんとに昭和コントのようなモーションで倒れた。後で判明したのだが、カッコよくジャックナイフさせたまでは良かったが、停止時に地面へと出した右足が何かにひっかかった。ホースの無いリアマスターのニップルにGパンの裾がひっかかったのだ。

そんな事情も知らず、また面白いパフォーマンスが始まったな!と思い私は自分のバイクに乗ったまま静観していた。やがてジタバタとした動きは辞めて道路に大の字になって寝そべると大声で私に「早く助けろバカ!」と叫んだ。足が車体に挟まっていたらしい。

バイクを引き起こして目が点になっている、後ろのクレスタのオジサンに手を挙げて、再び青信号で走り始めた。問題はここから先だ!




私は自分のバイクを2速3速4速と確実にレッドゾーン直前でシフトアップさせ加速させた。ミラーに目をやるとSのNSRもピタリと付いてきている。さすがNSRは速いな!と思ったが、よく見ると何やら様子が変だ。

Sは私の横に並ぶと有り得ない程のデカい声で「ブレーキがきかねぇんだ!!!!」と叫んだ。

それは知ってるよ。リアブレーキだろ。何いってんだ?

後で判明したことだが先ほどの転倒でフロントブレーキのレバーが根本から折れてしまったのだ。すなわちフロントもリアもブレーキが無い状態で、既に法外なスピードが出ている危機的な状況。

Sはジャックナイフで倒れた交差点で、既にレバーが折れたことに気が付いていたそうだが、カタツムリ程度の知能しか持っていないため、前後のブレーキ機能を失ったNSRでフル加速で私を追いかけてきたのである。

先の交差点に目をやると、ちょうど黄色から赤に変わったところだった。「あぁ、今日でヤツも終わりだ」楽しかった高校生活の想い出が走馬灯のように脳裏に流れた。

しかし危険なヤツというのは神様も心配して、いつも見ているようで交差する道路からは1台も車は来ず、奴は交差点のずっと先で鬼エンブレに両足を地面ズルズルして止まった。

 

平成9年夏

Sは旧式の日産シルビア(S12)型に乗っていた。夜の峠族だった自分達はこの日、Sの助手席で峠へ繰り出し、タイヤのショルダーを溶かしまくって遊んでいた。しばらく楽しむと、Sのシルビアがブレーキを踏むだびに「ゴトっ、ゴトっ」と鈍い音を立てるようになった。

「大丈夫か?また適当な整備したんだろ」

「いや、昼間にGABのショックに変えてバネをH150に、パットをエンドレスにしたんだ」

「絶対に何か変だって」と私が言った直後に「ゴガン」と嫌な音がした。

その直後、Sの口から信じられない台詞が飛び出した。

「やべぇ、キャリパーが落ちたな」

はっ??何が落ちたって?

サイドブレーキを使ってシルビアを停止させ、ジャッキアップしてホイールを外したところ、本当にブレーキキャリパーが正しい位置から5cmくらい下の位置にあって、ホースがパツンパツンに引っ張られていた。

そしてSは「ボルト探してくら」と言って真っ暗な峠へと消えたかと思うと、ものの1分で戻ってきて子供のように無邪気な笑顔で「あったぞぉ~ボルト!」と叫んだ。

後で知ったことだが、Sはちょくちょく走りながらキャリパーを落としていたらしい。

 




平成20年 春

もうSとは何年も疎遠になってしまったある日。私は社用車で国道357、通称湾岸道路を走っていた。いつもとは違う場所がやたら渋滞していた。事故だろうか。

20分以上は渋滞にはまっていた。すると片側車線がつぶれて1台の故障車と思わしき車が見えてきた。何やらジャッキアップして作業している。パンクだろうか。

故障車はこの当時で既に古い車、トヨタのZ20型のソアラだった。そしてどんな奴がトラブルの原因なのか?と覗きこんだ瞬間、戦慄が走った。Sだ!ヤツがソアラをジャッキアップして、しかもレンチでブレーキキャリパーを締めあげていたのだ!

 

あなたも気を付けてください。どこかの道端にブレーキキャリパーが落ちていたら、ヤツが近くにいるかもしれません。

 




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ツーリング写真家にとって最高の天気:雨のち晴れ

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F5.6 1/25 ISO100

突然ですがツーリング写真家にとって最高のツーリング日和とは雨のち晴れです。

多くのライダーは出かける時点で雨が降っていたら、その日のツーリングは中止にしますよね。例え天気予報で途中で晴れると分かっていても。

逆に晴れのち雨だった場合、もしかしたら降らないかも…という浅い期待に出かけることはありますよね?同じ雨に濡れるにも前半に濡れるか後半に濡れるかで、ずいぶん違うものです。

雨がやんで景色のすべてが艶やかに濡れている時、強いお日様の光に一斉に輝きはじめる光景は感動的です。その瞬間をお気に入りの撮影スポットや旅先で発見した絶景地で切り撮れたら…。心を揺さぶる傑作が生まれるでしょう。

晴れてから家を出かけたら?いやいや、それもダメではありませんが、止んだ直後のスイートな時間は短いものなんです。すぐ近所に撮影スポットがあればOKですけどね。




RICHO GR F7.1 1/30 ISO100 フラッシュ強制発光

1枚目の写真は千葉県浦安市の国道357の路肩から撮影しました。日光からの帰りに中央環状線から凄い虹が見えて、下に降りたらディズニーランドの渋滞と分かっていましたが、湾岸浦安ICで下に降りて撮った1枚。日光では1枚も良い写真が撮れませんでしたが、この日のベストはまさかの浦安市でした。

2枚目の写真は小湊鉄道 養老渓谷駅で1時間ほど雨宿りした後。雨雲レーダーをチェックしながら、向かう先はもう止んでいると分かったので出発した直後。まだ降っていますが空が明るく濡れた路面が輝いています。遠景の山間いは雨で霞んでいて絵画を連想する光景です。写真で見るよりも、かなり降っているのでアレコレと構図を考える余裕はありませんでしたが。

 

EOS5D Mark2 + EF24-70mmF2.8L F5.6 1/60 ISO100

この写真は6年前に撮りました。北海道に詳しい方ならドコなのか、すぐにお分かりかと思いますが稚内市の北防波堤ドームです。1日中、雨の予報の道北エリアで私は浜頓別から稚内へと移動しました。これ以上、雨の中を走行するのは嫌だな、と思いドームで暫く雨宿りし、そのままテントを張ってここで野営することにしました。




今では北防波堤ドームは野営禁止になってしまいましたが、昔からここはライダーの間では荒天時の避難場所として有名でした。

雨の中、快適な雨宿りの空間をみつけ、すっかりくつろいでいた私は突然の光景に呆気にとられました。みるみる雨雲が東の方へ流れ太陽が姿を現し、辺り一帯は燃えるような夕陽に染まったのです。

この場所ならすぐにバイクに乗って走れば日本海側のオロロンラインに出れるのです。ただでさえ絶景ロードの代名詞であるオロロンラインで、こんな燃えるような夕陽、そして濡れて輝きを放つ大地、これ以上ない最高のシーンが撮れるチャンスの到来です!しかし、既にSAPPORO CLASSICの500mlを開けて良い気分だった私には叶わぬ夢に終わりました。

この写真を見ると「なにやってんだよ!!!」と6年前の自分に説教してやりたい気分になります。

雨のち晴れの予報の日、出かけずに家にいると、知らないだけでこういった超絶景をみすみす逃しているのです。雨がザーザー降っている中、準備してツーリングに出かけるのは相当に億劫なのはよく分かります。でもその気持ちを突き破る原動力があれば、とんでもない絶景を撮れるチャンスがあるのです。

原動力って何?それは傑作が撮れた時の自身の満足感、それを誰かに見せた時の喜び、その作品が誰かに影響を与えるほど役立ったとき!です。

今は寒い冬なのであまり晴れのち雨は無いですが、今年は夏になったら雨のち晴れを狙って出かけてみませんか?

 





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欲張り構図から夢叶った構図へ<上達の秘訣!>映画監督+デザイナーの法則

今回は久しぶりに真面目な解説をいたします。あまりネットで検索しても出てこないお話です。

「写真は引き算」を否定するかのような、欲張り構図の整え方です。そしてその手法は究極のツーリング写真流  ”映画監督+デザイナーの法則” です!

けっこう高度なお話ですよ~。

ところで皆さんの去年1年間のベストショットはどんな写真ですか??私はこの富士山の写真です。旅の作品という意味では北海道で撮った写真の方が思い入れがありますが、この富士山の写真は、いま私が学ぶべきデザイン、ストーリー、ユニークさを1枚にできた写真なのです。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG  F8 1/640 ISO100

デザインを学ぼう!なんて言うと何となく面倒だと感じる方も多いと思います。私も誰かにそう言われたらメンドクサイと思うでしょう。しかし、写真を今よりもっと上手に、もっと感動的な作品をと望むなら、デザインのお話はとても重要です。

そんな理屈ではなく感じたままに撮ろうよ!という意見も聞こえてきそうですが、直感的に良いと感じる作品の多くはデザインが巧みであったり、計算され尽くした比率などが存在しているのです。なので勉強っぽいのはウンザリだと言う方も、騙されたと思って少し学んでみましょう。どのみち避けては通れないのです。

過去にこんな経験はありませんか?素晴しい景色を発見し、そこで写真を撮ろうとバイクを停めカメラの準備をして撮影を開始した。遠景に美しい山々、鮮やかな緑、青空にはプカプカと浮かぶ雲、そしてかっこいい愛車。これらを枠の中に配置して、それぞれがバランスよくなるようズームレンズをグルグルと回し、ばっちり収まった!と感じた所でシャッターを切った。しかし出来あがった写真は何か足りない平凡な写真だった…




この原因は被写体となる複数の要素を、画面内に集めるだけ集めて何もしなかったのが原因です。出かける度にこういった写真ばかり撮ってしまい、レベルアップできずに悩んでいる方は、写真に対してけっこう高い理想を描いているのだと思います。

複数の被写体を1つの画面に入れるのは一般的な解説書では「欲張り構図」と呼ばれたり「写真は引き算」の法則を無視した写真として悪例に取り上げられます。

では被写体が複数ある写真は必ずしもイマイチな写真なのでしょうか???違います!被写体が複数あるシーンではそれぞれの被写体に役割を与え、存在感を調整するため大きさや配置やボケ具合などを調整し、互いを関連付けたりすると共に、風景を良く見て導線や色の要素、比率などのデザインを完成させれば、それは「欲張り構図」ではなく「夢叶った構図」になるのです。

映画に例えてみましょう。あなたはこのシーンを撮影する映画監督です。構図内の被写体は映画のキャストです。良き映画をつくるには主役、脇役、ロケーションとそれぞれに重要な役割があり、それを監督が詳細に指示をするわけです。この監督の指示による秩序がなければ、映画はたちまち誰が主役なのか?どんなストーリーなのか?散漫とした画面で映画ではなくなってしまいます。

では、指示とは具体的に何なのでしょう?

デザイナーに相談しよう。

デザイナーはあなたの頭に存在する知識とセンスです。写真におけるデザイン要素は主に線(直線、曲線、S字…)図形(円、三角、四角…)色(進出色、暖色、後退色、寒色、中性色、中間色…)、質感、立体感規則的なパターンディティールシェイプなど。そして重要なのは黄金比や分割線などの比率です。

それぞれの詳細についてはまた別の機会に解説しますが、こういった知識を元に日常で鍛えた写真家としての審美眼をフル活用し、デザインの為の材料となるものを目の前の光景から見つけ出し、自分の中のデザイナーと相談して画面を組み立てていきましょう。

この作例の場合ですと主役は富士山。オートバイの旅のワンシーンであるという「ストーリー」はバイク+ライダーの表現で決めています。遠景のLNGタンカーは脇役的なキャスト、茶色い岩場、青い海は背景です。

まず図形です。主題である富士山が1つ目の大きな三角です。タンカー、バイク、ライダーを結ぶ3点が2つ目の三角。三角は画面内に抜群の安定感を与えます。バイクのフロントホイールが円。円は鑑賞者の視線を画面内に安定させる効果があります。

そして色。空から海にかけての青は後退色(または寒色)、冬で枯れた茶の草地と岩場は茶色系で弱めですが進出色(または暖色)。この両者の組み合わせによって、望遠レンズで圧縮されてしまった風景に、色の特徴を使って遠近感を補っています。 これを空気遠近法といいます。

分割線はこの写真の場合はイマイチですが、何となく8分割構図にも見えなくはないです。

最後に質感。岩場のゴツゴツした質感を程良く伝えるために、岩場のだいぶ奥あたりから遠景がパンフォーカスになるよう、ピント合わせをしてF8を選択しています。




監督である私は例えばタンカーが存在を主張し過ぎたり、背景であって欲しい岩場がやたらインパクトあったりしないよう、焦点距離や絞りなどを微調整したのです。

「え~偶然そう撮れたんじゃないの?」と半信半疑かもしれません。実は一部は偶然そうだったのも事実として認めます。しかし撮影現場でこれらのデザイン要素に気がついて「気にかけて撮ったか?」だけでもだいぶ違うんですよ。富士山が三角なのは私の意志と関係ありませんが、画面内に安定感を与える位置に堂々と配置したのは私です。

良い写真が撮りたくて風景の中のアレもコレも取り入れてしまうのは、何もしないで撮れば欲張り構図。映画監督がデザイナーに相談し、巧みに画面構成できれば夢叶った構図なのです。

悪い例:港、海、船、バイク。被写体を集めるだけ集めて何もしなかった写真

多くの方が夢叶えたい構図を目指して撮っているはずですが、欲張り構図で終わってしまう。敗因は映画監督として何も仕事をせず、あなたの中のデザイナーに相談しなかったことです。

ここでワンポイント。最初は無理をしてフルキャストの超大作映画を作るのではなく、大まかに次のようなステップで考えてみましょう。

・STEP1 被写体と背景だけの写真に挑戦する。例えば海岸などの開けた景色で夕陽などを背景にバイクを撮るなど。

・STEP2 2つの被写体を構図に入れ主従関係を明らかにした画面を作る。ライダーとバイク。バイクと桜の木。バイクと鉄道など。

・STEP3 3つ以上の被写体要素を画面に入れ、それぞれに役割を与えて全体をデザインする(この投稿の作例です)。

今回の映画監督+デザイナーの法則は自画自賛で恐縮ですが「永久保存版」と言っていい内容でした。今迄は他言せずに秘密にしていたのですが、新たな法則を生み出すために大胆にも公開してみました。

なかなかこういった事はネットで検索しても出てこないノウハウなんですよ。毎度のことですが「へぇ~なるほどね」で終わらせずに是非、実践してみてくださいね。そんなの簡単に真似できないよ!ではなく、あなたの中に眠っている映画監督とデザイナーを呼び覚まし、育んでいくのです。

<夢叶った構図> 最初は3回4回…と失敗に終わり、10回目くらいから夢がかないはじめます。

 





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ジャーナリズム的ツーリング写真<私の旅>

いつもブログの記事を書いていて「よくこれだけ書く事があるなぁ」と自分でも関心しております。それだけ自分の中にツーリング写真に係わる事を詰め込んでいたのですね。当ブログでつつみ隠さず全てはき出し、また新たな何かを脳にインストールしていく所存でございます。

今回も変わったネタです。ツーリング先でちょっとした事件や出来事を目撃した経験はありませんか?自然現象による環境の変化、災害のつめ跡。

写真を撮りSNSで発表をしているあなたなら、こういった現実、現状を社会へ発信できる能力を備えているのです。そして写真のクオリティが高ければ高いほど、現状をより正確に、印象的に伝えることができるでしょう。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F8 1/160 ISO100

この場所はたまに行くお気に入りの漁港なのですが、久しぶりに行ったら使われずに保管されていた漁船が倒れていました。架台は無残に破壊され辺りに破片が散乱していました。




恐らく9月の台風18号による被害と思われます。去年の9月に日本列島に上陸した大型の台風18号は、運悪く潮位の高いときに通過し館山や千倉でもかなりの被害があったそうです。

では写真の解説です。撮影時間は日は傾いていましたが、まだ夕方と呼べる時間ではなく、Lightroomで仕上る際にホワイトバランスを暖色方向に調整しました。

長くのびる影は地面のスペース内に理想的に配置されるよう、モデルの立ち位置を幾度もトライして微調整しました。ポージングは船の様子を見ている感じです。

海がある写真なのに水平を無視していますが、これは画面内における線の要素が、水平線よりも船体の方が重要だからです。船体は線というより楕円形の図形要素ですが、これが画面内に一番しっくりくる位置に配置したのです。初心者の方はこういったシーンで、つい船体全てを枠に入れてしまいますが、デザインの観点でよく考え抜いて理想的にフレーミングしましょうね。

しかしこの写真を改めて眺め、感じるのですがキャンプ道具を積載している愛車の姿は本当に勇ましい旅の相棒に見えます。気のせいかもしれませんがキャンプツーリングのハイライトは夕陽が美しく焼けることが多いですよね。そう感じるのは私だけでしょうか?

みなさんもツーリング先で、こういったシーンを目撃したらジャーナリズム的な観点で美しき記録写真を撮ってみてください。もしかしたら、何年何十年後かに価値のある1枚になるかもしれませんよ!





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本日は定休日

今日はちょっとお休みです。

たまには動画アップしてみます。

iphone7で撮影。

焚火のゆらめく炎。薪の音。

写真では伝えられない魅力ですよね。

やっぱ焚火っていいなぁ。

自分もいつかは滅び、この焚火のように灰になる。

それまで、自分らしく完全燃焼したい。この焚火のように。

 

touring-photographer 立澤重良





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米粒バイクとミジンコバイク<初級>ツーリング写真

ツーリング写真において数少ない議論の場で、よく出てくる話は画面内におけるバイクの大きさです。

オートバイの写真ではなく風景と一体となったツーリングの写真ですから、あまりバイクの存在感が強いとツーリング写真になりません。そこは多くの皆さんが分かってらっしゃると思います。しかし分かっているが故に中途半端な大きさで撮ってしまい、バイクの写真ともツーリング写真とも言えない写真がSNS上で散見されます。

以前、とあるSNSのコミュニティーでグループ名は失念しましたが「ツーリング写真好き集まろう」みたいなグループがありました。非公開グループだったのでどんな作品があるのか分かりませんでしたが、1000人以上もメンバーがいて面白そうなので参加したところ、次のような驚きのルールがあったのです。

・バイクを小さく撮ってはいけない ・人物が写ってはいけない ・必ずバイクにピントを合わせること! 守っていない投稿は削除します!

思わずこのルールに絶句してしまいました。

参加申請する前に、どこかに書いておいてくれれば良かったのに…。私のやっている事を全否定するようなルールに、止む得ず退会しました。

私はオートバイをメインに撮る写真を決して否定している訳ではありません。しかしグループ名に「ツーリング写真なんとか」と書いてあったのですが、内容との矛盾点に1000人以上いる参加者が誰も気が付かないのでしょうか。「オートバイ写真なんとか」ならOKなんですけどね。

さて、それではツーリング写真における画面内のオートバイの大きさについて解説です。

まずは一般的なツーリング写真としてのバイクの大きさ。画面全体に対して15%位がバイク。これ位がいわゆる普通でしょうか。この作例のように走行写真であったりライダーの姿があれば、これより大きくても十分にツーリング写真と言えるでしょう。

 

続いてこちらの作例を。水溜りのリフレクションも含めれば、かなりの割合がオートバイです。夕陽を逆光でとらえバイクはほぼシルエットにしているので、バイクが大きくてもツーリング写真と呼べるでしょう。




 

こちらはバイクがとても小さいです。画面の5%くらいの割合でしょうか。誰の目にも風景が主体であることが分かります。私はこれくらいの大きさを「バイク米粒構図」と呼んでいて、とても出番の多い構図です。ちなみにこの写真は超近景に花弁を重ねて、色とばしと呼ばれる手法を使っています。天然のフィルター効果が作品を幻想的にしてくれます。

 

続いてこちらの写真。バイクが超小さいですね。画面全体の1~2%でしょうか。一瞬どこにバイクがあるのか?気が付きませんよね。私はこれを「バイクみじんこ構図」と呼んでいます。バイクみじんこ構図の利点はリビール効果といって、鑑賞者が写真を見た瞬間からおよそ2~3秒後に何かを発見できる、観賞者側の時間軸を作れることです。また4つ切りワイドプリントや大型のモニターで見るとちょうど良い構図だったりもします。逆にスマホ、タブレット端末など小さな画面で見る環境には向きません。




 

これはかなりバイクの占める割合が大きいですね。全体の40%くらいがバイクでしょうか。しかし太陽の存在感が絶対的に強く、バイクはシルエットで黒く潰れ、なおかつピントをボカしています。これによってツーリング写真として成立していると言えます。ちなみにこの写真のように車体の後ろにスペースを作って配置すると到達したというイメージになります。逆に車体の前方にスペースを作ると出発のイメージです。

 

こちらもバイク米粒構図です。全体にローキー(暗い)写真のなか、ハイライトと被写体を重ね合わせることにより、小さな被写体の存在感を際立たせています。バイクの写真を撮るときに、真横や真正面は避けましょうね、とよく言われますが、バイク米粒構図やバイクみじんこ構図の時に限っては車体を真横から撮りましょう。小さく写っている被写体が何なのか?誰の目にもオートバイであることが明確に伝わるようにするためです。

 

どうでしたか??既にお気づきの人も多いと思いますが、ここでご紹介した作例はバイクの大きさは色々ですが、全て「ツーリング写真」なんです。大切なのは絶対的な大きさではなく、あくまで存在感なのです。

バイクを大きく写しても、それ以上にインパクトのある風景であればツーリング写真です。どんなにバイクを小さくしてもバイクの存在感を調整すれば、きちんとバイクのいるツーリング写真になります。

大きさにとらわれず、その撮影地で自分が何に感動したのか?を問えば自然とツーリング写真になるはずです。私も自分のオートバイがカッコいいと思っています。しかしそれを撮ってしまえば、たちまちツーリング写真は崩壊します。カッコいい愛車のショットは別で撮りましょう。以前にご紹介した3つの写真を撮る訓練を思い出してくださいね。

それでは今日はこの辺で!





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100%ウケる恐怖と笑いの相殺<私の旅>ツーリング写真

長いこと旅をしていると、出会う風景は必ずしも美しいものばかりと限りません。

時に廃墟や鬱蒼とした暗い森など、恐怖や不安を感じるシーンに遭遇します。慣れてしまうと好きになってしまうのですが、不気味なものに対しての感じ方はかなり個人差がでるように思います。

撮影シーンとしても風景の崇高さを表現するのに適しています。絵画の世界をみれば分かりますが多くの作品は必ずしも美しい絶景ではないですよね。イギリスの画家コンスタブルやターナーも崇高論の作品が有名です。

今回はそんな恐怖や不安さを感じる風景を笑いで相殺すると、100%万人受けの作品が出来上がりますよ、というお話です。

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L IS F4.5 1/250 ISO100

山中に廃墟となったガソリンスタンドを発見しました。建物の屋根には草が生い茂り、トタンの壁や絶対開かないであろう扉が想像をかきたて恐怖心をさそいます。




計量機の様子からすると20~30年くらい前に閉店したのでしょうか。もちろん動くはずもない計量機ですが、私が気に入ったのは「スーパー」の表示、つまりハイオクガソリンが不気味な光景とのミスマッチ感を生んでいること。

これはユニークだな、と思い「そうだ、ここで茶番っぽく給油するフリをしたら面白いぞ」とひらめいたのです。

不気味さが最も色濃い部分をフレーミングし露出は若干のアンダーに。ポージングは「なぜ動かない?」とばかりに計量機の脇に立ってみました。

大爆笑はとれませんが思わずプッとしてしまう、不変的な笑いの要素を取り入れたことにより、この場所の気味の悪さを中和、相殺し万人に見てもらえる写真に仕上げてみました。

こういった写真が良いですよ、という意味ではなく相殺の不思議についてのお話でした。もしどこかで気味の悪い廃墟を見つけたら試してくださいね。楽しいですよ。

ところで地方に行くとガソリンスタンドって減りましたね。消防法の地下タンク40年経過による改修の義務化と時を同じくして、燃費の良いハイブリッド車などが急速に普及したのが原因でしょうか。

我々オートバイで旅をする人間にとって、地方のガソリンスタンドが減ってしまったのは深刻な問題です。今は便利なアプリがあるので近くの営業中のガソリンスタンドを簡単に検索できますが、それでも不便なのは間違いないですよね。

私のR1200GS-ADVENTUREなら33Lタンクなので、あまり気を使いませんがタンクの小さいオートバイでは最悪はガス欠も考えられます。もし誰も居ない山中でガス欠になったらどうしますか?私だったらガス欠になって困っているシーンを写真にしますね!

ではまた!





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↓↓↓撮影地↓↓↓

現状がどのようになっているか不明ですが、もし立ち入り禁止等の表示があった場合は、私有地と思われるので入るのはやめましょう。

BMW R1200GS空冷モデル ADVENTUREと通常GSの違い

さて今回は少し写真の話題を離れてオートバイの話です。

私の愛車である空冷モデルのR1200GSのインプレッション。今回はR1200GSアドベンチャーの方でいってみたいと思います。

以前にR1200GSのインプレは作りましたが今回はアドベンチャーの方です。私は今年で2008’R1200GS(以下GS)を購入してから10年、R1200GS-ADVENTURE(以下GS-A)を購入してから4年。なかなか個人ユーザーで10年という期間、かつGSとGS-Aを両方所有している人は少なく、その上での個人(庶民)インプレッションは貴重なのではないでしょうか。

曇天下ですが葦を背景にローアングルから。

私の愛車であるR1200GS ADVENTURE

輸入モデルは2013ですが、登録は2014年となる未使用の新古車をディーラーで購入しました。2014といえば水冷GS-Aのデビューイヤーなので、空冷GSとしては超末期モデルです。
ディーラーさんの話によると最後の船便で入ってきた!との事です。

グレードはプレミアムラインなので電子制御サスペンションESAやトラクションコントロールASCが装備されています。
後期型なのでDOHCヘッドモデル。カラーは2012~2013しか存在しなかったアルピンホワイト×サンドローバーで少し珍しい?

去年の夏、北海道でのひとこま。積載しているビニールはゴミではなくお土産。

まずはじめに、あまりBMWについてご存じでない方のためにGSとGS-Aの仕様としての相違点を書いてみます。

・サスペンショントラベルと車高
GSに対してGS-Aはオフロード走破性能を高めるため、サスペンションストロークが20㎜長い。 プリロードも多いため、シート高はGSが850/870なのに対してGS-Aは890/910㎜と40㎜も高い。(車両へのシート装着位置が 低い/高い という意味で数値が2つあります)

・ガソリンタンク容量
GSが20L GS-Aは33Lとその差13L。
左右に張り出した大型のタンクには金属製パイプのガードが装着され、シリンダーヘッドガードと連結されている。

・ウインドプロテクション
GSよりも2周り大きいスクリーンに加え、タンクとの間にあるアンダースクリーンを装備。
大きく張り出したタンクと相まって、高速走行でのウインドプロテクションは圧倒的にGS-Aが優れている。

・車重
当然GS-Aの方が重いです。
乾燥重量のカタログ値で比較すると16㎏程度の差ですが、走行可能重量としてのカタログ値では27㎏も重いです。
カタログ値での走行可能重量とは恐らくガソリンが満タンですので、燃料の差13L分と推測されます。逆に考えればGS-Aは満タンにさえしなければ、GSとの車重差は16㎏程度と意外と少ないと言えます。

・1速ギア比
オーナーさんでも知らないという人がいますが、GSとGS-Aでは1速のギア比が違い、GS-Aの方がローギアードです。
極低速でのダート走破を考慮されているか、満タン時の重量を考えての設計と思われます。

GS  4.125
GS-A 4.516

・リアシートとリアキャリア
理由は分かりませんが、GSとGS-Aではリアシートの形状が少しだけ違います。
リアキャリアはGSはかなり凝ったデザインでBMWらしいですが、GS-Aはパイプを曲げただけの武骨なデザインでアルミケース用のマウントと併用させるとADVENTUREらしくなります。

GSのリアキャリア

・車両価格(中期型の例)

GS: ハイライン1.994.000円 プレミアムライン2.150.500円
GS-A: ハイライン2.328.500円 プレミアムライン2.465.000円

 

GS-Aのリアキャリア+ヘプコのトップケースのマウント。そして左右にサイドケースのマウント。

 

・外観
前述の大型タンク、スクリーン、ガード類に加え、GS-Aはフレームとホイールリムがブラックに塗装されています。
そしてGSでは工場オプションだったクロススポークホイールはGS-Aの場合は標準となります。

33Lのビッグタンクにパイプ製ガード。 補助ライトキットはオプション装備です。

 

・その他
GS-Aにはオフロード走行向きのペグ型ワイドステップ、スタンディングポジションに対応したブレーキペダル、大容量のツラーテック製アルミケース(オプション)、アルミ製シリンダーヘッドガード、フロントフェンダーエクステンション(クチバシの先に付く黒いカバー)などのアクセサリーが装着されます。
いずれもGS-A専用という事ではなく、GSに装着することも可能です。

ワイドペグのステップ。ブレーキペダルは可倒させるとスタンディング姿勢で踏みやすい高さになります。




オフロード走破性能

20㎜長いサスペンションストロークのお蔭でダート走破力はGSより優れているのは確かです。ただしサスペンションストロークはある程度の荒れた路面、ギャップ通過の時に差が明確に発生するもので、もともとR1200GSが得意としているフラットダートではメリットを感じにくいかもしれません。

車高が高い分、ロードクリアランスが大きいというメリットもありますが、GSで底打ちしてGS-Aなら大丈夫といったシーンは少ないと思います。それより車高が高い分、足つきが悪くギャップ通過でバランスを崩した時のリカバリーのしにくさを考えるとデメリットの方が大きいかもしれません。

それではGS-AはGSと比較してオフロード走行での優位性はないのか?と聞かれれば、それは違います。
サスペンションはストロークが長いだけでなく、プリロードも多めに設定されているため初期の沈み込み量が多いのです。これはあらゆるダートシーンにおいて微細な振動から大きな衝撃まで吸収して車体を安定させています。
1速しか使えないようなタイトセクションですと、メリットは出しにくいですが、ある程度の速度で巡行できるダートなら大変安定していてGS-Aが優位です。

私はカウンターを当てて派手にリアをスライドさせたり、ジャンプしたりするような激しいオフロード走行はしないので、これ以上のコメントはできませんが、オフロード走行が好きな方ならGS-Aの方が絶対にお勧めです。

それとダート走行前はなるべくガソリンの量は少ない方が良いでしょう。
満タンにして林道に入れば、その重量と重心の高さに低速時に苦戦します。

房総の金谷元名林道にて

 

オンロード運動性能

R1200GSというバイクはオンロードの走行性能も高く、ワインディングでのコーナリングも素晴らしいという話は既にあらゆるメディアに書かれていて有名ですが、ではGSとGS-Aを比較してオンロードでの運動性能はどうなのか?という事についてコメントしたいと思います。
GS-Aは高い車高と大きなタンク、サスペンションの違いにより、普通に走行させた瞬間にGSとのキャラクターの違いがすぐに体感できます。

非常に穏やかで、ゆったりとしたセッティングです。
恐らくサスペンションのプリロードが関係して、路面の微細なギャップもスムースに吸収しこのようなコンフォート感が出ていると思われますが、逆にとらえればダイレクト感に欠けスポーティーにコーナーを攻略しよう、という気分にはなれません。
右に左にと切り返していくセクションや、縫うように上る九十九折りの峠などではGS-AよりGSの方が圧倒的に軽快な動きをし、狙ったラインを外さない痛快さがあります。

ただし、あくまでもGSとGS-Aを比較した場合の話であって、通常のオートバイを基準としたコメントをするなら、GS-Aのこの巨体と車高から考えてみれば、驚異的なオンロードおよびコーナリング性能であることは間違いはありません。

 

長距離巡行

まずはこの巨大なタンク (容量33L)によるワンタンクの巡行距離の長さが大きなメリットです。燃費を20㎞/Lと計算すると660キロも走ってしまう計算です。
給油というのはツーリングを楽しんでいる1日の中で、水を差すような行為だと感じるのは私だけでしょうか。。。 それがGSや他のバイクに比べて圧倒的に少ないのは大きなメリットです。
特に最近は郊外に行くとガソリンスタンドが減りましたからね。
GS-Aのビッグタンクならガス欠のリスクも軽減です。

GSのタンク 容量20L
GS-Aのタンク 容量33L

 

2つ目は走行時の快適性。別に快適性を追求して設計されたバイクではありませんがオフロード向けのサスペンションによる有難い副産物として、乗り心地が良いのです。
高い車高によりアイポイントが高く、遠くを見ているため視覚的な疲労感も少ないように感じます。

3つ目は防風性能。 大きなスクリーン、アンダースクリーン、そして左右に張り出した大型のタンクにより、大型ツアラー顔負けの非常に高い防風性能を持っています。BMWの代表的なツアラーモデルR1200RTと変わらない、といったコメントをする人もいるくらいです。

GSとGS-A どちらも純正スクリーンです

これらによって長距離、長時間の巡行性能が優れていて、1日にたくさんの距離を走る弾丸ツーリングも威力を発揮します。
また長距離を走らなくても、ライダーの疲労を軽減するということは、旅先で何かをしたいときにも有難いことなのです。
何かってなに?と言われれば、例えば私の場合は風景写真、人によっては山登りとかトレッキングとか、知人にはカヤックや釣りといった方もいます。
500~600キロくらい走っただけで、運転に疲れ切ってしまうバイクでは楽しめない世界がGS-Aにはあるのです。

取りまわし、足つき

車体の押し引き、センタースタンド掛けなど、最初はかなり緊張を強いられます。何といってもその迫力の巨体は精神的にプレッシャーになるのは間違いありません。
大きなバイクは他にもたくさんありますが、大きくて車高が高いというのはGS-Aくらいだと思います。ただしガソリンの残量さえ少なければ、決して重いわけではないので、車体の垂直を保ったまま上手に取りまわしする事をマスターしてしまえば、あとは慣れの問題です。
しばらくして慣れてくるとガソリン満タンの状態でも、さほど臆することなく取りまわしできます。
GSもGS-Aも同じですがセンタースタンドは衝撃を受けるほど軽くかかります(2008モデル以降)。

足つきは身長180CM以下の人は苦しいです。175CM以下ですと、シート交換など何らかの対処を必要とされます。私は身長179CMでノーマルシートをシート取付位置を高い方にマウントさせると、車体垂直状態で両足がバレリーナのようになり、何とか両足のつま先が地面に届く感じです。

これを解決させるのにK&H製のシートに交換しました。
K&Hのシートはロー、ミディアム、ハイの3種類が選べるだけでなく、足を下ろす部分がスリムで股関節の開脚角度も最小限にとどめるため、純正シートと同じシート高であっても、足つきは大幅に改善されます。
私の場合はK&H ハイシートをセレクトし車体にローの位置でマウントさせました。これで両足の足指の付け根くらいの位置が地面に着く感じです。

GS-Aを検討されている方は、取りまわしや足つきに不安を感じて躊躇するかと思います。無理をしても高価なバイクを倒してしまうだけですし、何より本来のパフォーマンス(特にオフロード走行)が楽しめません。
よく足つきは「お尻の位置を少し横にずらせば問題ない」と言いますが、その方法では実際には不便な面が多々発生します。 例えば乗車状態で車体を50CMくらいバックさせたいとき、オフロードでギャップの多い場所で一度停まりたいとき、地面の状況が予想外だった…という不測の事態。
250ccクラスのモトクロッサーで足つきが悪いのとは事情が違います…
キャンプツーリングをされるのであれば、多くの荷物を積載するのですから、なおさら不安定ですのでお尻を横にずらす作戦はお勧めできません。

GSとGS-Aを近くに並べるとこんな感じです。圧倒的にGS-Aの方が大きく感じますね。

 

サスペンションのローダウンキットというのも発売されているようですが、それを装着すると言うまでもなくサスペンションストロークが短くなって、オフロード走破性能は低下します。

ローシートは足つきの問題は解決されますが、ステップとの位置関係が近くなり膝の曲がり角がついて長時間走行で足が疲れます。

ローダウンサスにローシート、なんて使い方の人もいますが、それではタンクが大きいだけのGSでADVENTUREとしてのメリットが減滅です。

ここで…ズバり書いてしまいます。
目安として身長175CM 体重75㎏ 以下の人はやめた方がいいです!

ローダウンサス+ローシートで普通の道を走らせるだけなら、ダメとは言いませんがすこしバイクが勿体ないと思います…

 

ハンドル位置

前述の体格の問題をクリアしている方であれば、GS-Aのハンドル位置に少し違和感を感じると思います。
ハンドルが近いのです。
おそらく日本仕様だけ、このようになっていると思われますが、ハンドルブラケットを180度回転させると遠い位置に調整できます。身長180cm以上あるライダーなら、この位置がベストだと思います。
このブラケットを回転させてハンドル位置を調整する方法は裏技でも何でもなくて、ユーザーマニュアルに記載されているメーカー推奨の調整方法です。

ローダウンサス+ローシートでないと乗れない方は、純正ハンドルブラケットの近い方でもハンドルが遠く感じるため、社外品のブラケットに変えてさらに手前にする人が多いですがそのような状態では、ただでさえ難しいテレレバーの動きの把握が、全く伝わってこない危険な状態です。
このサスペンションの動きを感じとれないと「気が付いたら転倒していた」というバイクになってしまいます。

積載能力

GSのオプションとして用意されているシステムケースは容量可変式でサイドケースは蓋が横に開くタイプ。素材は樹脂製でアルミの化粧パネルが付いています。
GS-Aのオプションのケースはツラーテック製で容量は可変しません。サイドケースの蓋は上に開くタイプで簡単に外すこともできる。アルミ製でGS用と比べて非常に軽量。

GS-A純正のアルミケースを左右に装着。トップケースはヘプコ&ベッカーTC-45
こちらはGSの純正ケース左右。同じくヘプコ&ベッカーのTC-45トップケース

 

純正ケースのそれぞれの容量は下記の通りです。

・GS  右用:37~46L 左用:28.5~37.5L トップケース:37~46L
・GS-A 右用:44L   左用:38L     トップケース:32L

※写真に写っている私のGS-Aはトップケースは純正ではありません。

数値だけで比較するとGSの拡張状態はGS-Aの容量と大差ないように感じます。
しかし実際の使い勝手で比較するとGS-A用の方が圧倒的に大容量という印象です。
これはメーカーが違うので、測定方法の違いなのかもしれませんが、GS用は拡張操作用のパイプ状のハンドルや、そもそも構造が2層になっていて、ケース内部は狭い印象です。
これに対してGS-A用のアルミケースは1層構造で、単純に内容量が広い感じがします。

キャンプ道具や色々な荷物を積載させると、GS-A用の方が荷物を入れやすく少々の無理もききます。GS用は凝った造りの反面、内部の形状が単純に四角いスペースではないので、どうしても入れる物の順序などを工夫する必要があります。
それにケース自体が重いのも気になります。

そして、この両者には実は互換がありR1200GSにGS-Aのケースを装着させることが可能です。
もちろん、その逆も可能です。
(GS-Aのケースを付けたい場合はGS-A用のマウントシステムを装着、GS用のケースの場合はGS用ケースのマウントを車体に装着させる)
イグニッションキーでロックできるよう、ケースのキーシリンダーを変更するのも簡単です。

つまりGSとGS-Aの両者を積載能力で比較すると「同じ」ということです。
ただ中古車として購入すると、もともと装着されている場合があるので、ご参考までに書いてみました。(ケース無しの車両を買った場合は、ご自分のツーリングスタイルにあったケースを選んでください)

キャンプ場でのワンシーン テントを設営する前

それとよく聞かれることなのですがGS用もGS-A用も雨天走行で内部に浸水することはありません。ただし転倒や立ちごけなどで蓋と本体の密閉が甘くなってくると浸水するようです。もしケース類を中古で購入する場合は、この点をよくチェックしてみましょう。




どちらを選ぶべきか

これは究極の選択ですね…。私は選べなかった訳ですが…。
まずGS-Aの場合は体格の問題をクリアしている方。その上でGSとGS-Aのどちらにするか。
オフロード走行が好きな方はGS-Aがお勧めですが、日本には残念なことにGS-Aの性能を存分に発揮できるオフロードステージは少ないです。
とはいえオフロードのキャリアがあるライダーや、山深い自然を楽しみたいアウトドア寄りのライダーにはGS-Aがお勧めです。
迫力のルックスを楽しむのも良いですが、理由がこれだけだとすぐに手放す羽目になりかねます。使い方にあわず、手に余って売ってしまうというパターンです。

GSはこのバイクの基本設計のカタチであり、GS-Aはあくまで派生モデルですからトータルのバランスはGSがピカイチです。
オンロードのコーナリング性能だけでなく、あらゆるシーンで高い完成度とバランスを見せてくれます。
体格の問題もK&Hのミディアムシートをローマウントさせれば、身長170cm以下の方でも問題なく乗れると思います。

ワインディング、オフロード、高速、長距離、取り回しなど、あらゆる要素を高次元でバランスさるのはGS。
その中でオフロードと長距離を特化させ(引き換えに取り回しが犠牲)たのがGS-A。

R1200GSはツーリングをスポーツ感覚で楽しめる究極のモーターサイクル。
その意味をよく理解した上で、ご自分のツーリングスタイルに合わせ選択するしか答えはないと思います。

決してアドベンチャーの方が何かスゴいから、とか値段が高い方が欲しい…なんてつまらないステイタスで選ぶべきバイクではないし、そういった志向の方はそもそもBMWのツーリングの世界観を理解するのも難しいと思います。

私の場合…

GS-Aを購入後、従来の愛車だった2008’GSを手放すこともできず、その日の走るステージに併せて両方を使い分けているのですが、どちらか1台を選びなさいと言われたら今でも決めることは困難です。
他人から見れば何で同じバイクを2台も…と滑稽に見えるでしょうが、私は両方必要なのです。

で…私にとってGSと比較してGS-Aの魅力とはなんだ?と聞かれれば以下のような回答になります。

・とにかく無給油でたくさん走れる。
気分よくツーリングしている日に、ガソリン残量や知らない土地でのスタンド探しとかそういった事に神経を使いたくないのです。
弾丸のときも私の住む千葉市から出発して、1回目の休憩ポイントが岩手山SAとか平気でそんな事ができてしまうGS-Aが好きなのです。

・狭い千葉の山中を巨体で侵入していく楽しさ
この楽しみはうまく説明できませんが、少なくとも地図に存在している道なら何とかなるので、あまり躊躇せずに林道に入ります。古くから土地勘のある房総に限定しますが。
路面が荒れていると持て余しますが、楽しいです。
・しなやかな乗り心地と大船のような包容力
オフロード向けのサスペンションの副産物で、快適な乗り心地も手に入れたGS-A。
普通にクルージングしている時も、風は最小限、見晴らしの良いアイポイント、得も言われぬ安心感に包まれます。これはGSも含め他のバイクには無い魅力です。

個人的な感想でかなり偏っているかもしれませんが、こんな感じです。
これから購入を検討される方にお役に立てれば幸いです。

以上、R1200GS アドベンチャーのインプレでした!

~関連記事~ 

・いま空冷のR1200GSが買いだ!

・BMW R1200GS 世界一長文インプレッション

・R1200GS空冷 ハイラインとプレミアムラインの違い

・R1200GS オフロードタイヤ 4銘柄インプレッション

・R1200GS 補助ライトキット 純正フォグランプ

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スペースと被写体エリアの比率<上級>ツーリング写真

突然ですが皆さんは黄金比と聞いて何を思い浮かべますか?

今回は写真におけるスペース(または背景)と被写体エリア(背景ではない部分)の比率のお話です。

う~ん、何だか難しそうだ。めんどくさい。と思ったあなた!私も同感です。でもコレを避けていては、ある程度から上のレベルは目指せません。比率の話は写真に限らずあらゆる芸術に通ずるものがあり、有名な芸術作品を紐解いていくと必ず黄金比などの計算された数字が存在するのです。

目指したい比率の偉い順。

  1. 黄金比  1:1.618
  2. 白銀比  1:1.414
  3.  1:1.5

難しかったら大体1:1.5なんだ、と覚えても良いと思います。背景と被写体エリアの割合、または構図内を分断する線の位置など、概ねこの比率を目指して画面構成しましょう。

そして初心者の方は覚えていただきたい二等分はダメ!ということ。黄金比や白銀比などの対局が二等分であると言いきって良いです。ただし水鏡に反射するリフレクションの構図や双子の子供など、一部に二等分が当てはまる写真はありますが、このように正当な理由ある二等分は例外です。

 

こちらの作例をご覧ください。きらめく海面のスペースとバイクのある堤防のエリアの比率を1:1.618を目指して撮りました。これ、正確に測るすべは無いのですが1:1.618黄金比の場合はパッと見て心地よさを感じればそれが黄金比である場合が多いです。この「パッと見た心地よさ」とは写真をやっている人でもそうでない人でも関係なく感じ取ることができるようです。

これは人間の遺伝子構造(DNA)そのものが、この比率のフィボナッチ黄金螺旋構造だからかもしれません。詳しくはスペースの関係で割愛しますがフィボナッチスパイラルで検索すると、詳しい情報を入手できますので是非見てください。





次にこちらの写真をご覧ください。先程はスペースの比率でしたがこちらは線の位置です。陸と空の境界となっている線の位置に注目です。多くの人がちゃんと出来ている3分割構図を守っている訳ですが、さらに詳しく解説をすると空と陸の部分を1:1.5としているのです。

3分割構図はその派生構図としてファイグリッドというのがあります。ファイグリッドは黄金比を計算して作られた3分割線であり、多くの風景写真に適用できます。こちらもご興味のある方はファイグリッドで検索してみてくださいね。(勝手にリンクを貼れないので)

次の写真はSNSなどで多く見かける、悪い写真の例です。

恥を承知で自分が過去に撮った写真を失敗例に使います。これは黄金比とは真逆の悪い例。二等分です。陸と空の境界となる地平線をド真ん中にもってきて撮っています。空と陸の割合がほぼ等しいのです。

エサヌカ線のロケーションがインパクトあるので、悪い写真に見えないかもしれませんが、コレはダメです。5年くらい前の夏ですが私はこんな下手でした。今ならもっと道を主役に寄って空や緑のエリアは削ぎ落して撮ったでしょう。奥行きとなる直線、シンメトリーな被写体、青緑グレーの3色のカラー要素、これらの要素を画面内で理想的に配置する力は、今もイマイチですがこの頃よりは圧倒的に持っていますので。

ここでは比率について線の位置や大きさの割合で説明しましたが、頭を柔らかくして考えると黄金比を目指したいものは色々です。例えば光と影、750ccと1200ccのバイク、鮮やかな花と地味な草、自然と都会、部長さんと係長さんとかも黄金比?!

比率、黄金比に係わる話はまだまだ私自身が勉強中です。すごく高度なことに感じるかもしれませんが、たくさん撮っていれば偶然で黄金比ピッタリの写真が撮れるときがあります。そういった「まぐれ」から吸収して写真家とてのスキルを進化させるのも大いにアリだと思います。

黄金比についてまた研究成果(写真)があがったらまた投稿しますので、お楽しみに!

 





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