アウトライダーツーリング写真コンテスト

突然ですが皆さんは写真コンテストに参加されたことはありますか?

コンテストは入選すれば嬉しいものですが、それだけでなくプロの目から見た寸評や客観的な評価を知る意味でも大変有意義です。

オートバイツーリングの写真コンテストしては歴史の古い、雑誌Outriderのツーリング写真コンテストはご存じの方も多いと思います。

そのOutrider、最新号は今年のツーリング写真コンテストの年間大賞の発表号です。年間グランプリ、佳作、各審査カメラマンの個人賞。どれも素晴らしい作品ばかりなので、ぜひ見てみてくださいね。

このコンテストは編集部さん曰く、世界最古のツーリング写真コンテストだそうです。かく言う私も2004年頃から参加して、つい数年前までは誌面の常連でした。

過去に五條伴好賞、佳作そして2年前に年間グランプリを受賞させていただきました。大変栄誉なことです。

今は参加していませんが、毎号購入してツーリング写真文化のトレンドを楽しみながら見させて頂いています。

しかし、年々とレベルが高くなっていますね!とても喜ばしいことです。今回の年間グランプリを受賞された方は、私のコンセプトである「ツーリングのワンシーンを切り取る」をまさに具現化した作品。ライダーの姿といい、空の表情といい素晴しい作品ですね。

こんな素晴しいツーリング写真がこれからどんどん増えてくれれば良いな!そんな想いを込めて改めて当ブログでツーリング写真文化の成熟に貢献したいと感じました!

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結果、アートなら全て良し<初級>ツーリング写真

写真を撮る楽しさ、人に見てもらったときの喜び。これを知ってしまえば、もう頭の中は写真のことでいっぱいになります。

四六時中、どこかに良い被写体はないか?魅力的な光がないか?意識的でも無意識でも探し回っているものです。

いつの間にかバイクで走り回ることよりも、温泉やグルメよりも、写真のことが楽しくなってしまいます。それくらい不思議な魅力を持ち合わせているのが「写真」という芸術の魅力だと思います。

最初は私だけ、こんなことをしているのだと思っていました。しかし最近になってSNSを見ていると凄く上手にツーリング写真を撮る人が増えて、その方たちとSNSで繋がると、みなさん同じように写真の魅力にハマっているようです。

上手な人はみんな、楽しみながらいつでも写真にできそうな「何か」を探す目を持っているのだと思います。

  RICHO GR  F5 1/45 ISO100

こちらの作例は、いつものツーリングルートにある自販機コーナーで撮った1枚です。どれにしようか選んでいるときに、反射する愛車の姿を発見しました。デザインの「色」の要素である黄色、ピンク、紺があり、「B」の文字もデザインに効いていると感じました。

この時は一眼レフは持っていなかったので、リコーGRで撮ってみました。本当は缶ジュースの文字は読めないくらいボカしたかったのですが、それはGRでは難しかったので敢えての読める構図にしてみました。

我々、日本人からすると自販機は見慣れた風景ですが、例えば海外の方が見ると自販機のある風景は異国を感じるそうです。なので、この写真をもし海外の方に見てもらったら、どんな反応が返ってくるか楽しみでもあります。

写真の鑑賞者は文字があれば読もうとします。しかし外国の読めない文字だった場合は、その文字から出す雰囲気を読み取り想像を馳せます。外国の新聞紙に包まれた雑貨がオシャレに見えるのはこのためです。

ちょっとした発想の転換と、いつも被写体を探している目、これらは写真の楽しさを知っている人が当たり前のようにやっている事です。発想の転換は完全に遊び感覚でOKです。被写体を探す目は日常的にいつも持ち合わせておくと、自然と訓練されて審美眼が養われます。

素晴しい景色のところへ行こう、テクニックを駆使してスゴい写真を撮ろう、それも大切ですが、まずは遊び感覚で何でも撮ってみましょう。自分の中に眠っている好奇心を覚醒させるのです。

撮っているときも、出来あがった写真もとても楽しくてワクワクしますよ。





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あなたが見た満点の星空<中級>ツーリング写真

毎日寒いですね!しかし冬は明るい一等星が多く星空が美しい季節です。

本当に綺麗な星空を見るなら、寒さに負けず星景写真を撮る旅に出かけてみてはいかがでしょうか。素晴しい写真の第一歩とは、誰も出かけない時間に行動すること、とはよく聞きますが間違いではないと思いますよ。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F2.8 30SEC ISO2500

今回は一般に難しいとされている星空の写真を解説します。よくこういった写真をSNSでアップすると、撮り方を質問されるのですが、この作例程度でよろしければ決して難しくはないですよ。

必要な物は安定の良い三脚、広角レンズ(無ければ標準ズームのワイド端を使用)、防寒対策グッズ、ライトなど。あと行動力かな。

長時間、シャッターを開ける撮影ですので三脚はマストとなります。どうしても準備できない場合はカメラを地面に置いて空の方へ向けて固定すればOKですが、この方法は暗闇の撮影現場ではかなり苦しいです。

カメラの設定はマニュアル露出モードに設定し、絞りはお使いのレンズの開放値、シャッターは30秒、ISO感度は1000から2500くらいの間。ISO感度は空の明るさによって調整しましょう。夜空は一見してどこも真っ暗ですが、街が近くにあったり月明りが存在していたりで、夜空にも明るい暗いがあるのです。

東京の夜空なんて目では分かりませんが、すごく明るいんですよ。




三脚は安定のよい地面を選んでなるべくエレベーターは使わない。微風でカメラが揺れないように、なるべく低く設置するなど気をつけましょう。特にカメラストップが風に揺れていると、わずかなブレが発生するのでストラップは外すか三脚に巻きつけるなどの対処をしましょう。

ピントはマニュアルフォーカスを使います。レンズの距離目盛(フォーカスリングを回すと変わっていく目盛の窓)を無限遠(∞)にします。次にライブビューに切り替えて特定の星の位置を拡大し、ピントリングを少しづつ回して慎重に精度よく合わせてください。(ライブビュー機能が無い場合は試し撮りしましょう)。こうして微調整すると、目盛では無限遠より少しずれていると思います。実はレンズの無限遠マークは目安であって、温度変化による影響などで誤差があるらしいです。

それと手ぶれ補正機能がある場合は忘れずにOFFにしましょう。シャッターボタンは使わずにタイマーを使用。もしISO2500くらいの感度で許容しがたいノイズが発生する場合はシャッターを40秒にして感度は下げましょう。それ以上の長いシャッターだと少しづつ星が軌跡を描きはじめてしまいます。

撮影における設定は以上のような感じです。この通りにやれば決して難しくはないと思います。難しいと感じるのは地上物との構図や明るさの調整で、何度か撮りながら調整するしかありません。

バイクやライダーにはLEDライトを当てるなど、ちょっとしたコツがいります。この作例の場合は野島崎灯台の明かりが岩、ベンチの部分を偶然にも良い感じに照らしてくれたので、何もしていません。

それと、この方法は星空ならなんでも良いという場合であり、特定の星座や星雲または天の川を狙いたいという場合は、専用のアプリを利用して予め撮影地と時間帯を調べて行く必要があります。

星空観察に便利なアプリ  星座表   Skyview Lite

この寒い中、バイクで夜走りするのは根性が要りますが、撮影地に殺伐とした場所取りもありませんし、何より素敵な星空の写真を誰かに見せてあげたときをイメージしてみてください。きっと素敵な反応があると思いますよ。





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↓↓↓撮影地↓↓↓

房総半島の最南端。野島崎灯台。撮影地は朝日と夕日が両方望めるベンチとして、ちょっとした人気スポットです。夏は天の川と重ね合わせた写真が撮れるみたいですね。

美しき日本のキャンプ場【早稲沢浜キャンプ場】キャンプツーリング

美しき日本のキャンプ場

このカテゴリーでは私が独断でセレクトしたお勧めの絶景キャンプ場をご紹介しています。もちろん究極のツーリング写真流の観点ですので、すなわちキャンプ場自体が撮影スポットだ!といえる場所です。今回は第二弾となります福島県 檜原湖の北岸にあります早稲沢浜キャンプ場です。

入口の様子。取材日は2016年5月です。

福島県耶麻郡北塩原村桧原墓下610

車両乗り入れOK 清潔な水洗トイレ ゴミ持ち帰り 温泉は近所のペンション、ロッジがあり歩いて行けます。

私が利用した2016年5月で2泊して3000円でした。
檜原湖は凍結湖でワカサギ釣りなどが有名なところ。
当然、冬季は閉鎖されてしまうキャンプ場です。
4月から10月くらいまでの営業のようですが営業期間、料金等の詳細は公式サイトをご確認ください。
檜原湖でキャンプなんて福島の魅力を知ってる人が聞いたら、それだけでも嬉しくなりますね。
周辺はゴールドライン、レイクライン、磐梯吾妻スカイラインなどの名だたるツーリングルートが。
檜原湖のすぐ北にある白布峠は中腹に名湯 新高湯温泉、峠を抜ければ山形県米沢市です。
管理棟
親切な管理人のお姉様にお金を払って、ゆるーい感じのキャンプ場であることを予感。
というのも関東圏のキャンプ場だと、どうしても受付の時に、あれこれ注意事項を受けるのですが
この時はそうった注意は全くありませんでした…。
有難い!




管理棟のすぐ近くは檜原湖で釣りをする人たちがボートを降ろすところのようです。
早稲沢浜で検索すると、早稲沢浜 スロープと出てくるので釣り人には有名なところなのでしょう。
ロッジ。 あまり風情ありませんね…
なんと足湯があります!! かなり熱いので源泉なのでしょうか。ホースの水で冷まして入ります。3日の間で何度利用したことか!最高に気持ちいいですよ。
サイト内へ続く道。少し荒れていますが、良く言えばワイルド。
ここの好きなところは森の雰囲気と湖の砂浜があるところです。
天候は変わりやすく、湖から強風が吹くこともあります。木々の間隔、サイトの雰囲気ともに絶妙です。




とにかくムードたっぷり、大人な雰囲気のサイトです。
夕暮れのキャンプサイト。
夜、満点の星と静寂の湖。思わず酒がすすみます。ゆらめき焚火の炎を眺めながら、ぜいたくな時間を過ごしましょう。
買い出しは近くに店はなく、一番近くて檜原湖のセブンイレブン。
ちゃんとした買い出しなら猪苗代IC近くのベニマルになります。20分くらいは走るでしょうか。
私の中では5本の指に入るベストキャンプ場ですね。
来シーズン、福島方面に行かれる方はぜひ!





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崇高を目撃したら水平を壊せ<上級>ツーリング写真

クリスマスですね。日本は外国の文化も取り入れてお祝いするのが好きですが、それは日本人がお祭り好きだからでしょうか。私も今の季節、街中がクリスマス一色になると、不思議と幸せな気分になるので、クリスマスが大好きです。しかしクリスマスやハロウィンはやるのに春節や国慶節はなぜやらないのでしょうね。

さて今回は久しぶりの<上級>ツーリング写真の解説でございます。写真とは美しい景色、感動的な何か、ストーリーを感じる1枚など、いろいろあります。これらは鑑賞者が写真を見た後に美しいものを見せてもらった、感動して励みをもらったなどポジティブな気分になるものですよね。

今回はそんな美しい写真とは逆に、恐怖、不気味さ、不安、崇高さなどを表現したツーリング写真としては極めて少数派な作品のご紹介です。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F2.8 3.2SEC ISO1000

上の作例をご覧ください。割と最近の投稿にも使った北海道 襟裳岬の近くにある百人浜でのワンカットです。以前にアップした写真とは別カットですが、すこし撮影時間が異なるだけで空の表情が全く違い、こちらは薄雲に隠れた満月のハイライトと、一部がブラックホールのように穴の空いた様子が印象的です。




地上と空の露出が合わずLightroomを使ってそれぞれを調整しています。雲の不気味さを強調させるため、わずかですが覆い焼で調整を施しています。海岸の見える原野の中、一直線にのびる道の先には、夢のような世界や希望はなく、地の果てへ続く暗黒の道とでも表現しましょうか。

ここで注目していただきたいポイントは水平線が大きく傾いていることです。通常、風景写真では水平線や地平線は精度よく水平にするのが基本です。人間の目は案外と正確なもので、わずか2~3度の傾きであっても気になってしまうものです。

水平方向の線が精度よく出ていれば画面内に抜群の安定感をもたらせることができます。安定感は安心感。しかしここでは敢えての逆転発想です。意図的に水平を無視して斜めにし、鑑賞者へ不安感を煽ってみましょう。

デザインの要素で斜めの線は動き、不安定を与えます。

いま考えてみると、この写真はもう少し斜めに傾けても良かったかな?とも感じます。というのも道路の白線が悪い意味で画面内に安定を与えてしまったから。せっかく水平線を無視して傾けたのに、道路の線がたまたま安定した角度で収まったのですね。




前回の写真と違い、こちらはライダーの姿がありませんが、もしもう少し斜めにできたなら、鑑賞者はまるでフラフラとして倒れてしまう寸前のライダーの視線を連想するでしょう。

印象的な写真とは時として恐怖、不安、不気味さを表現するのも良いものです。ただ、いつもいつもこのような写真ではいけませんが。例えばあなたが個展を開催したとして、このような作品を10作ほど並べたとしましょう。鑑賞者はあなたのギャラリーを後にするころ、ぐったりしているでしょう。戦場写真展のように何かのコンセプトがあるなら別ですが。

美しい夕陽、色鮮やかな草花、楽しそうなポートレート、ダイナミックな景観などの写真と織り交ぜて、こういった崇高な作品を組写真にすると、山あり谷ありの旅の世界を題材にした写真展ができるかもしれませんね。

今回は少々マニアックではありましたが旅とは時として過酷であることを表現するのに、こんな写真も良いのではないでしょうか?というお話でした。

それでは皆さん~素敵なクリスマスをお過ごしください!





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↓↓↓撮影地↓↓↓

時として不気味さや崇高さを表現しましょう、なんて言いましたが撮影地は北海道屈指の心霊スポットで本当に夜に行くと不気味です。昼間に走る分には黄金道路では最も風景明媚な場所と言って良さそうですけどね。

超絶景!究極の野営地

EOS1Dx + EF24-70mmF2.8L F4.5 1/400 ISO100

 

旅、キャンプ、なまじ経験を重ねると、ロケーションにやたら高い要求をしてしまう。その結果がこれだ。

野宿なんて人に大きな声で言えないのかもしれない。ましてやネットで場所を公開することなどもできない。

でもその秘密感がたまらない。

旅先で本能的に野営地を探すのも最高に楽しい。

安全面、モラル、自然への意識など、あらゆる面で配慮が必要だし難しい。

それでも原始的な夜の明かし方が大好きだ。

誰にもお勧めはできないけど、でも多くの人に理解してほしい。

野宿の素晴しさ。

 





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旅を初体験したあの夏<私の旅>ツーリング写真

旅人としても写真家としても、さほど長いキャリアではありません。

はじめてのキャンプツーリングは2004年の夏。はじめて行く北海道ツーリングがデビューでした。

それまでは10代のころは、いわゆるレプリカブームの波にいて、VFR400Rで峠小僧、それ以降はスーパーシェルパ、ジェベル、セローなどで千葉の林道を少々楽しむ程度。ツーリングと言っても関東圏内からは出ず、温泉やグルメを楽しんで帰ってくるだけの平凡なライダーでした。

写真なんか、ほぼ無関心で1日中ひたすらバイクで走っては、うまく攻略できない林道があれば何度も往復して練習したり、改造パーツを装着したり性能のよいタイヤに替えたりと、とにかく関心の対象はバイクと乗る事だけでした。

何がきっかけか失念しましたが、BMWのバイクに興味がわいて何気にバイク屋さんに行ってもらってきたカタログがR1150GSアドベンチャーでした。そのカタログには旅を超えた冒険の世界が、美しい写真とともに紹介されていました。

おそらく、それくらいの時期に旅への想いがふつふつと育まれたのかと、今では思います。

やがてBMW F650GS Dakarを購入し遠くへツーリングするようになりました。このバイクを手に入れた翌年の夏に、北海道へツーリングに行ってみよう!どうせ行くならキャンプで行こう!と決意したのでした。

ネットでテントやら寝袋やら、あれこれ調べて一通り揃えた道具を実際にバイクに積載して、家の近所を試運転したのを、今でも鮮明に覚えています。

そうだ!どうせ北海道に行くならカメラも買おう。最初は携行に便利な普通のコンデジで良いだろうと思ったけど、どうせなら素晴しい写真が撮ってみたいな、と思い少し高級なFuji Fine PIX S602というカメラを買いました。カメラの知識など何も無かったけど、レンズが大きくて何となく良いカメラに見えたのです。

Fine PIX S602 F6.3 1/420 露出補正-1/3




この写真が今から13年前の夏にS602で撮った写真です。宗谷国道のどこか。予定通りに移動できず時間が押していてキャンプ場に到達できず焦っていました。今考えれば6日間の北海道ツーリングで、綿密に予定を立てるなんて愚かなことです。

しかし、この状況で写真を撮る余裕のあった当時の私を褒め称えたいです!

実は元画像はこんな風にシャドウ部分が写っていませんが、つい最近になってこの写真をLightroomで焼き直してみたのです。するとどうでしょう。まるで当時の自分が1枚の写真の中で再び走り始めたような錯覚を覚えました。平凡な構図ですが私にとって思い入れの深い写真です。

この後、さらに予定通りにはいかず、地図とにらめっこしながら本能に従い進路をきめて走りました。このあたりが私が普通のツーリングライダーから旅人に変わった境界だと感じます。

予定通りいかず、道に迷い、日も暮れかけたとき地元の人に道を尋ねたら凄く親切にしてくださった。キャンプ場についたらオーナーさんが「心配して待っていた」と言ってくださった。日常では滅多にふれる事のない人の温かみと、それを素直に受け入れる自分を発見しました。

晴れている中を走っていたのに、長いトンネルを抜けるとドシャ降りの大雨。何もない北海道の山の中、レインウェアーを着て走り続けるしかありませんでした。体も冷え切って少しずつ冷たい雨が下着まで染みてくる。苦行としか感じず「もう帰りたい」という気持ちが出てきたころ、対向から1台の自転車に乗った少年が明るく笑いながら私に手を振ってきました。荷物満載で顔は真っ黒に日焼けしたその笑顔に励まされ、こちらからも精一杯の励ましの手を振りました。

雨の長時間走行をしたのも初めての経験でした。夕方、キャンプ場に着くころには雨は止んでいましたがパッキングの甘い初心者にありがちなトラブルが発生。寝袋が濡れてしまった!でもまあ、8月のお盆休み。寝袋なしでも寝れるだろう、と思い夕食を済ませて床に就くと深夜には耐え難い寒さが私のテントを襲いました。たまらずキャンプ場のトイレに逃げ込むと、8月なのに石油ストーブがついていて、その温もりがありがたく感じたものです。

・・・それ以降は旅の虜になり、バイクにキャンプ道具を積載して日本中を旅することになりました。旅を繰り返すうち、最初はただの記録として撮っていた写真が、自然とクオリティが上がっていき、人に見せたときの反応がたまらなく喜びに感じたものです。

旅、オートバイ、写真、これらの関係性はこういった自分個人の中にある、旅人が育まれていくプロセスと共に成熟されていくのでは?とつい最近になって考えるようになりました。

旅、オートバイ、写真。あなたも当ブログと一緒に、この謎を解明していきませんか?

 





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導線効果と視線誘導<中級>ツーリング写真

寒いですね!私は年内にもう一度、キャンプツーリングに行く予定なのですが、聞くところによると最近は薪ストーブブームのせいで、真冬のキャンプ場でもファミリーの姿が増えたらしいですね。

夏のシーズンと違い静かに過ごせるのが冬キャンプのメリットですが、冬でもキャンプ場が賑やかとなると、また野宿地を探すしかなさそうです。毎年、お正月休みはキャンプ場と決めていたのに困ったものです。いくら野宿が好きでも野宿で新年を迎えるのは何となく気分がのらないんですよね。

さて今回は<中級>ツーリング写真 デザインの要素にある「線」の導線効果のお話です。

RICHO GR F4 1/640

風景の中には地面と建物の境界、海や湖などの水平線、道やガードレールなど様々な線の要素が存在しています。線は主に水平方向であれば安定感、垂直方向であれば力強さ、斜め方向であれば動きを表現できます。

写真の鑑賞者は写真を見た時に無意識に画面内で視線を上下左右に走らせています。写真の作者は導線を巧みに使って鑑賞者の視線をいかに心地よく誘導させるか、あるいは作品の意図に合わせて被写体同士を関連付ける導線を考えると、より良い秀作になりえます。

この作例をご覧ください。古びれた漁師さんの番屋でしょうか。何度もペンキを塗って補修した様子が印象的です。漁港はこういったカラフルな被写体が多く存在するから楽しいです。

私はこのとき番屋と通路の境界になる線を利用し、奥行きある構図を作りました。そしてその導線の先には被写体になるバイクを配置。導線を利用した構図作りは導線が被写体と接続されていないと、ほとんど効果がないです。




導線以外の写真の解説です。デザインの要素として色ですが青、黄土色、水色、緑と扉が鮮やかにペンキで塗られています。これらが地面などの中性色とコントラストを生んでいます。導線に使った線は写真に奥行きを強く与える目的で、画面の角から入れてハイアングルで撮りました。

次に構図です。被写体の役割ですが、良き脇役として手前の錆びたタイヤ、通路の途中にある錨が良い仕事をしています。漁港は色々な物があるので、ゴチャゴチャした構図になりやすいため注意が必要です。コツは地面など意図的に何もない場所を探して、それを有効なスペースとして画面内に構成することです。このスペースの使い方は漁港シーンに限らず、多くの撮影シーンで有効です。スペースと被写体エリアの割合は半々ではなく1:1.5や出来れば黄金比を狙うと良いです。

その他、この作例の場合はリコーGRなので、あまりボケない特性のカメラなのでF4で撮影していますが、導線効果を狙う画面作りでは線全体がシャープに写るよう絞りこんで撮りましょう。

私の解説を見ていると「ずいぶん理屈っぽい世界だなぁ」と感じられませんでしたか?「もっと目の前の景色を感じたままに撮ればいいのに」とか思いませんか?感じたままに撮る、は私も大賛成なのですが、残念ながらそれが許されるのは、かなり優秀な写真家の方だけなんだと思います。

黄金比1:1.618 フィボナッチ螺旋を用いた構図  タイサンボクの花

写真に限らずあらゆる芸術を勉強すると、こういった理論じみた話や黄金比などの数字がよく出てきます。私は子供の頃から数字、数学が大の苦手で、写真芸術はそういった数学の世界と真逆の世界と思って好んでいたのですが、勉強するほど数学と切っても切れない世界と知り愕然としました。

直感的に良いなと思った写真や絵画には、かならず人間が心地よいと思える数学的な比率などが存在しているのです。それに加え、今回ご紹介したような導線効果は鑑賞者を心理的に楽しませる要素であり、数学だけでなく心理学のようなものまで絡んできて、極めようと研究するほど理詰めが待っているのです。

こういった理論的な考えを、何もかも捨てて「感じたままに撮った傑作」というのをいつか生み出してみたいものですが!

 





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↓↓↓撮影地↓↓↓

漁港での撮影は漁師さん、地元の方、釣り人のご迷惑ご心配をおかけしないよう最大限のご配慮を!

基本的な光の使い方 逆光編<初級>ツーリング写真

いよいよ年の瀬ですね。

みなさんお仕事の方もかなり忙しいのではないでしょうか。年の瀬とはその年の終りが迫り、忙しくなるという意味だそうですね。つまり年末でも暇な人は使わない言葉・・・。

私の職場はクリスマスやお正月の飾り付けがある位で、とくに忙しくはなりません。ただし期末の3月が忙しいですが。

さて今回は<初級>ツーリング写真の基本的な光の使い方 逆光編です。

前回の斜光編、 と順光編は理解できましたか?

「基本的な」とつけていますが、写真において光の使い方なんて、あまりに多岐にわたり永遠のテーマとも言って良いディープな世界です。私もいまだに「こんな光の使い方があるんだ!」と発見、感動することがあります。

逆光と聞くと綺麗に撮れない、逆光で撮ってはいけない、と思っている方が多いですが大変な間違いですので、今回の投稿を見て逆光の素晴しさを覚えてくださいね。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F6.3 1/60 ISO100

上の作品をご覧ください。東京湾に沈みゆく夕陽にレンズを向けてR1200GS-ADVENTUREを撮ってみた1枚です。AVモードの評価測光に対して露出補正プラス0.3です。逆光の撮影シーンでは度々露出が狂いますので前回ご紹介した露出補正をぜひマスターしてくださいね。

この作品のシーンは11月のよく晴れた日。秋から冬にかけて空気が乾燥し、空気中の水分が少ない状況では遠くの夕日は美しくなります。そして海の上の水分のみを透過するからでしょうか、この写真のように独特の赤みを発してドラマチックな光景を作ってくれました。本来は歓迎されないレンズフレア、ゴーストも個人的には演出に一役買ってくれたように感じます。




EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F1.4 1/640 ISO100

続いてこちらの作品。秋の林道でのひとこま。太陽の位置が高めの逆光シーンです。木々の葉を光が透過する様子を表現したかったので、太陽光の入射角を緻密に計算してカメラ位置を選びました。評価測光に対してプラス1ステップ補正しています。逆光の話と関係ありませんが、葉を全体的に柔らかく表現したかったので開放値F1.4を選んでいます。こんなときシグマのARTラインは「よくぞARTと名付けたな」とうなる一枚が撮れますね。逆光をうまくコントロールすると、その場所の空気感や香りまで伝わってくるよう作品が作れます。

 

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F5.6 1/160 ISO100

オマケでもう1枚の作品をご紹介。逆光はとにかく良いので大サービスです~。逆光を使う場合の1つの特徴として地上物を輝かせることが可能なこと。斜めに入ってきた光が地上物に当たり美しく反射するのです。この作品の場合は手前の草地、波の頂点が輝いています。評価測光に対して露出補正はプラス0.3ステップです。小さく写っているので、あまり効果がありませんがバイクやテントも輝きを放っているのが確認できると思います。私のストレージには有りませんでしたが、よく見かける写真としてはススキが輝いている写真、みなさんも見たことがあると思います。




いかがでしたか?順光や斜光に比べて、ドラマチックな作品をつくるのに有効な光源であるとお分かりいただけたでしょうか?

ほとんどの場合において、評価測光がイメージ通りにいかず露出補正が必要となってきます。そのためか昔から逆光は良く撮れないと誤解されますが、実は優秀な写真家ほど逆光を上手に使って作品をつくっているのです。

もちろん悪い点もあります。例えばレンズフレア、レンズゴーストが入ってしまうこと。これについては賛否ありますが、私個人としては不快に感じないフレア、ゴーストであれば「写真らしさ」として歓迎する要素と考えます。

青空を撮りたいのに・・・という要求も被写体の方が逆光だったら諦めざるえません。どうしても青空が撮りたければ、別の日に出直す以外に選択肢はないです。

順光、斜光、逆光といった太陽光という自然の光源を使っている限り、そのときの光の条件に合わせて撮影地、被写体、どのように撮るかを適宜考えねばなりません。そんなとき、優秀な写真家とは「こんな時はこうしてやろう」という撮影の引き出しが豊富にあり、逆に初心者の方はそれがないので、どうして良いか困ってしまうのです。

しかし今回の解説で順光は色鮮やかに、斜光は立体的に、逆光はドラマチックに、といった大まかな使い方が分かりましたよね?撮影現場で困ったら思い出してくださいね。そして積極的に光を利用し露出補正もしてください。

撮影の引き出しは経験とともに少しづつ増えて行きます。この辺の解説はまた別の機会にしますので、お楽しみに!!

 





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↓↓↓使用レンズ↓↓↓

SIGMA 35mmF1.4ART

私の中の標準レンズは35mm。感動的な描写を狙う単焦点。

SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

ツーリング写真で使うには飛び道具とも言える超望遠。超望遠ズームとしては軽量で小型。

 

 

なぜ露出補正が重要なのか<初級>ツーリング写真

すこし前に<初級>ツーリング写真で露出の解説をしましたが、今回は露出補正のお話です。この次の投稿で逆光の解説をする予定なのですが、逆光撮影には露出補正がつきものなので、その前に露出補正の解説です。たまには順序よくやっていきます。

まず露出について簡単におさらいをします。人間の目も写真も光を捉えています。カメラの中は真っ暗な箱でシャッターが開いた瞬間だけ、外の光を取り入れます。レンズの中には絞り羽という複数の羽を円状に折り重ねた物があります。中心には穴ポコがあって、穴ポコを大きくしたり小さくしたりできます。

露出とは真っ暗なカメラの中に、写真を撮る瞬間、どれだけ外の光を取り入れるか?ということ。簡単に言ってしまえば写真の明るさです。

目の前の情景に対して、どれだけ光を取り入れたら良いか?つまりどれくらいの明るさにするのか?シャッターが開いている時間、絞り羽の穴ポコの大きさをカメラにお任せするのが評価測光(AE)といいます。

評価測光はマニュアル露出モード以外の全てのモードで機能します。測光方法は画面全体の平均でみたり、特定の部分をスポットで測ったりと色々と設定を選べます。

しかし、どんなに高性能なカメラでも評価測光が必ずしも撮影者の意図に合致しているとは限りません。むしろハズレや大ハズレであるケースが多いです。

そこで「おいおいカメラ君、せっかく頑張って測光してくれた値にケチをつけるようで悪いが、ここはもう少し明るく(または暗く)いこうぜ~」とあなたが補正をかけてあげる、それが露出補正なんです。

一覧レフの背面 中央にある大きなダイヤルが露出補正

露出補正はかなり頻繁に使います。カメラ選びのときに露出補正がすぐに操作できるカメラは使いやすいカメラであるためお勧めです。逆に MENU ~ ↑↓ボタンを何度か押して露出補正 ~ SET ~左右ボタンで補正して ~ SET ~なんて下の階層まで行くカメラは面倒で使いにくいです。

カメラの評価測光はあくまでヒストグラムで綺麗な山ができるような写真を良しとして計算します。ヒストグラムとは画面内の明るい部分と暗い部分の割合を示した分布図のようなものです。

編集ソフト lightroom のヒストグラム

カタログの写真や何かの記録写真などは、実際の明るさを忠実に写真にすることが重要です。それでも例えば白い車をアップで撮ったり、黒いドレスを着た女性を撮ったりする場合は評価測光では適正露出を得ることが出来ず、カメラマンはマニュアル露出で撮影するものです。

(評価測光は白色は明るい、黒色は暗いと誤認してしまうため、白い被写体はアンダーに、黒い被写体はオーバーになりやすい)




私たち芸術的ツーリング写真を目指す人間は、一刻も早く「現実を忠実に再現する写真」の呪縛から解放されるべきと考えます。露出の考えもその例外ではありません。

EOS1Dx  F5.6 1/25 ISO400  AVモード 露出補正-1.3ステップ

上の作例をご覧ください。海岸で日の出を待つシーンです。この作例の場合は実際の明るさとほぼ同じ感じですが評価測光に対して露出補正はマイナス1.3ステップと大幅にアンダーよりに補正を入れました。

カメラ:「だんなぁ、ここ暗いっすねぇ。でも任せてください、アッシがたくさんの光を取り入れる設定を選んでしんでやす。」

あなた:「おいおい、ここは暗いのが良いんじゃねぇか。何でも見えるように明るく撮ったらせっかくのムードがぶち壊しだ。まったくオメェはロマンがねぇな!」

カメラ: 「・・・」

 

EOS1Dx F7.1 1/400 AVモード 露出補正+0.7ステップ

続いて上の作例を。ここでは天気と時間帯が悪く写真に適さない状況でしたが、柔らかくハイキーなイメージを頭の中につくって露出補正を+0.7としました。このとき空や雲の繊細な階調が失われないよう、何度もモニターで確認して慎重に露出補正をしました。

カメラ:「こんなシーンは簡単に露出が決まりまっせダンナ。軍事技術とまで言われている性能をなめてもらっちゃぁ困るぜよ!」

あなた:「バカヤロウ、被写体をよく見やがれ!マンタの中に宇宙だぞ!これは夢だ、夢を撮ってんだよ。だから夢の風景をイメージして、もっと明るくしやがれ。」

カメラ:「・・・」




どうでしたか?あなたの記憶に印象深く残ってもらえればと、笑いを交えて解説してみました。(笑えなかった???)ここで既に露出補正はやっているよ、という方に質問です。最大でどれくらい補正したことがありますか?0.7?それとも1.0?くらいでしょうか。

イメージとは将来、あなたの記憶の中に刻まれるであろう、その旅の記憶風景です。それを現場で強く想像してみてください。欲しい露出のヒントはその中にあります。

カメラのコンピューターは優秀ですが、あなたの旅の記憶風景など知ったことではないのです。

カメラの評価測光に少しでも疑念を持っていれば、露出補正は時として2や3といった大幅な補正を入れるシーンがあるはずです。いつも0.3か0.7くらいだ、という方は次の撮影の機会に大幅に補正を入れて試してみてくださいね。特に逆光や薄明時などに試すと良いです。

フィルム時代からのベテランは全てマニュアル露出で撮っている方もおられるでしょう。しかし初級の皆様は絞り優先モード、またはシャッター速度優先モードで評価測光を活用してください。ただし、かならず現実に忠実な明るさではなく、あなたのイメージの明るさであるかどうか?これを自問する癖をつけましょう。そうすれば露出の考えや露出補正はすぐにマスターできると思いますよ。

あなたの心の中に存在する真の適正露出を探り当ててください。

 





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↓↓↓写真1枚目の海岸の撮影地↓↓↓

↓↓↓写真2枚目のマンタの絵がある撮影地↓↓↓