EOS Rの実機をいじってみました 話題のミラーレス EOS R

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いつも当ブログを見ていただき有難うございます。今回はツーリング写真解説をお休みして、たまには日記風の普通のブログ投稿をしてみたいと思います。

この休日は色々と所用があってバイクには乗れず、ちょっとした空き時間でカメラ屋さんに足を運んでみました。すると話題の新型ミラーレス機 EOS Rの実機があったので少しイジってみたのでEOS Rについて感じたことを書いてみたいと思います。

EOS R グリップや構えやすさは良好、質感も良く所有欲を満たしてくれます。

いまカメラ業界は従来の光学ファインダーを搭載したデジタル一眼レフの時代から、ミラーレス一眼レフ主体の新たな時代となる過渡期を迎えています。先行して好評だったSONYのα7はフルサイズミラーレス機という意味では独壇場と言っていい存在でしたが、大御所といえるキャノン、ニコンの二社がこの秋にSONY α7の牙城を崩すべく投入した2モデル キヤノンEOS R 、ニコンZ6、Z7の登場で勢力図がどうなるのか注目が集まっています(私はあまり関心ありませんが…)。

ここで言うミラーレス一眼とはフルサイズセンサーを搭載したハイアマからプロにまで対応したスペックであること、そしてファインダーを搭載したモデルという意味でのミラーレス一眼の話題でございます。ミラーレスのファインダーとは電子的な映像がファインダー内に表示されるEVFというファインダーです。

ミラーレス機の普及でEVFという言葉が定着し、それと区別する目的で従来のペンタプリズム等を使った光学的なファインダーをOVFと呼ぶようになりました。

従来のOVFはピントを合焦させるのにフォーカシングクリーンに設置された測距点で行っていますが、そのポイントは中央に寄っていて高速で動く被写体を画面の四隅などで合焦させるのが苦手でした。それに対しミラーレスに搭載されているEVFは画面全体に測距点があるためAF性能で有利と言われます。

その他にもボディがコンパクトであったり画面をタッチした部分にすぐに合焦させたりと利点は多くあり次世代のカメラと言われてきました。

実際に店頭にあったEOS Rを電源を入れ、各機能を操作し、何枚か試し撮りをした感想を書いてみたいと思います。




・ファインダーを覗くとモニターが消え、EVFが表示する。ファインダーから顔を離すとEVFが消えモニターが表示する。これには最初びっくりしました。という事は撮影現場ではEOS Rの電源を投入したら通常のデジカメのように常時モニターがライブビューしているのが基本という事のようです。慣れればこちらの方が良いかもしれませんね。

・ボディの大きさ、重さは通常の一眼レフに慣れたユーザーであれば可もなく不可もなく自然に持てるボリューム感だと感じます。展示していたEOS RにはRF24-105㎜F4L IS USMというズームレンズが装着されていましたが、ボディとレンズのバランスも良く構えやすいと感じました。

ただしミラーレスは小さいという先入観があると「これでミラーレスか?」と思うほど大きく感じます。EOS6D mark2と大きさは大差ないです。これについてはSONY、ニコンのライバル機種も同じです。

・質感はさすがに作りこんでいて従来のEOS中級機種以上と同様のマグネシウムボディに防塵、防滴構造で信頼感が伝わってくる質感です。カメラ好きをがっかりさせないカッコよさがあります。グリップも私の大きな手でも指先が届いてしまうことなく良好でした。

・EVFはEVFとして見れば綺麗なのかもしれませんが従来のOVFのような美しさとはほど遠く感じます。ただしファインダーを覗きながら設定した露出の明るさや露出補正した結果がすぐ確認できるのは便利かもしれません。簡単に言ってしまえば従来のライブビューがそのままファインダー内に表示されているだけと感じました。

対して私の愛用しているEOS6D mark2などミラーとプリズムを持つ従来の一眼レフはファインダー像が美しく明るく感じ、情景や被写体あるいはそこに存在する光の様子をファインダー内で確認することができます。これ、私なんかにすると凄く重要なポイントです。

私の個人的な考えですがEVFはどのような写真になるのか事前に確認できるもの、OVFは情景や被写体の様子、光の状態など肉眼ではよく分からない部分を確認するもの、と区別できるのではないでしょうか。

 

EOS Rカタログ

・操作したり何枚か撮ってみた感想。親指AFやAEロックボタンは「ずいぶん押しにくい所につけたな」という印象でしたが自分の物になってしまえば慣れの問題かもしれません。シャッター音はミラーが無いとは思えない程に歯切れのよい音でしたが、消音機能が備わっているようなので電子音なのでしょうか?

・今回のEOS Rより従来のEFマウントではなくRFマウントという新たなマウントシステムになりました。小型なはずのミラーレス機だからと言って口径を小さくせずEFと同じ54mmを採用、かつ新たなマウント通信を備えています。このマウント通信によって高級コンデジによくあるようなコントロールリングをレンズに備えていて、シャッター速度や絞り値などを割り当てることが出来るようです。

・マルチファンクションバーなる新たな操作部がファインダーのすぐ右あたりに設置されていて、指をなぞったりタップすることでISOやWBや画像送りなどが可能になっている。これには素直に新たな時代を感じて感動してしまいました。便利です。

・デモ機のEOS Rにも装着されていたレンズ RF24-105mmF4L IS USMも良さそうなレンズですがカタログに掲載されていた12月発売予定のRF28-70mmF2L IS USMもこのズーム域でF2通しとは興味深いレンズです。お値段は42万円と失神しそうな値段ですが、所有している広角から標準の単焦点がコレ1本で済んでしまうと考えれば強ち高いとは言えないかもしれません。




・・・総評として

スペックだけで比較してしまうとSONY α7の存在を脅かすとは思えません。しかしこれらのスペックは我々ツーリング写真を撮る人にとって大きな違いとは思えないので従来のキャノンユーザーがレンズ資産を生かすという意味で、いまミラーレス機を買うなら良い選択肢なのは間違いなさそうです。従来のEFマウントのレンズもEOS RのRFマウントに変換するアダプター(通常タイプで15000円、コントロールリング付きで30000円)があるので今持っているEFレンズ資産を生かすことは可能です。

このEOS Rでどのような写真が撮れるのかを試した訳ではありませんので、これ以上はコメントできませんが、フルサイズセンサーでバリアングルモニター搭載、という意味では私のEOS6D mark2と同じですしツーリング写真に向いていると言えなくもないです。

いまネットで簡単に検索したところEOS Rボディの値段は23万円くらい(定価はオープン)、RF24-105mmF4L ISが定価155000円です。もし私の前に撮影機材に使ってよい現金40万円があったら迷わず買うと思います。EVFの疑念は拭えませんがそれ以外の可能性を試してみたいです。

しかし同じ40万円でも何に使っても良いという事であれば、このカメラは買わずに旅の資金にあてがいたいです。現状の撮影機材に何の不自由もないのに高額な投資はできません。

ただ間違いなく言えるのはEOS Rの登場でキャノンもいよいよ次の世代にシフトしはじめた、という事実が確認できました。ともするとキャノン内ではEFレンズはもう開発がストップしていて全てRFレンズの開発に注力されているかもしれません。かつてFDマウントからEFマウントに変わったようにEOS Rの登場を機に新たな時代が始まる予感です。

このEOS Rが新たな世代のカメラなら数年後には後継機や派生機種が発売され、やがてこのタイプが普通のカメラとして普及していくのでしょう。その時になって光学ファインダーのカメラはどうなっているのでしょうか?多くの進化は新たな機能にばかり注目されがちで、人々に注目されない何かを失っていくものです。そして失ったものが実は大切なことだったと気が付くのは何年も先だったりします。キャブレターが最高だ、真空管アンプとアナログレコードが好きです、といった具合に未来に「カメラは光学ファインダーだ」とうったえる玄人が出現するかもしれませんね。

そしてこのEOS Rを皆さんにバイクツーリング用としてお勧めできるカメラか?と聞かれれば現状でフルサイズ一眼レフをお使いであれば、わざわざ買い替える必要はないと思います。ツーリングシーンでは素早く動く被写体を精度の良いAFで追うシーンは少ないからです。

現状がコンデジで一眼へとステップアップしたい、という事であれば良い選択肢だと思います(ボディ+RFレンズで予算40万円ですが!)。そしてはじめてカメラを買うよ!という初級者の方にはお勧めいたしません。写真のことを学ぶ上では光学ファインダーは良い仕事をしてくれるのです(理由はここでは割愛)。

カメラを買い替えるか悩んだ時、そのカメラを手に入れて自分の写真がどう変わるか?これを考えて答えが明快に出ないようなら買い替えは控えるべきです。新型のカメラやレンズの話題でメディアが盛り上がっていても、私たちはいつも写真のことを考えましょうね。

EOS Rをお店でみてきた感想でした!!




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~本日の毎日100ショットスナップ~

CASIO エクシリム EX-10

インスタ映え?万人ウケを狙うのか?我が道を表現するのか?

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いい写真を撮って楽しみ、そして発表していますか?撮って終わりではなく、どんどん発表して「多くの人に見てもらう」を意識してみましょう。

写真は自分で見て楽しむだけでなく、人に見てもらうことは大切ですし素晴らしいことだと思います。しかし見てもらうからには中身が重要です。自己満足な写真を他人に「見て見て」と押し付ければ迷惑だと思われるでしょうし、逆に感動や共感など心にうったえる中身があれば感謝されるかもしれません。

良い写真であるか、そうでないかは写真を撮る側、写真を見る側の完全な主観で決まります。絶対的な物差しでジャッジすることができないのが写真という芸術の奥深いところでもあります。




一般には作者の感じたことが表現できているか?が良い写真であるかの1つの判断基準と言われるようです。

感じたことを表現するには構図やデザインや露出など様々な手法を凝らしてみたり、あるいは敢えて何も手法は使わず表現するというのもアリです。構図やデザインなど手法だけ巧みに駆使しても肝心な表現が欠落していれば「ただの上手な写真」に終わってしまい見る人に響くものがありません。

いい写真とは撮る側と見る側の主観で決まるということは、この両者の好みの違いなどによって「せっかく発表したのに反応は薄かった」という結果も決して珍しいことではありません。

多くの人に評価される作品を狙うのか、わかる人にだけ分かってもらえば良いとするか、ある程度のレベルの写真を撮れる人なら誰しも当たる壁だと思います。




もちろん全ての人に感動や共感を与える衝撃的な傑作写真!というのを実現してみたいですが、それは生涯の中で1枚でも撮れたら幸せだな、という憧れに留めるとしましょう。

上の写真は漁港で発見した積み上げられた浮きを撮った1枚です。この場所にたどりつくまで孤独な旅路を走り、感受性が研ぎ澄まされた状態で目の前に入ってきた光景です。1人でオートバイで走ってきたから、コレが何かを感じさせた。そういう1枚にしたかったのですが、これは完全に作者の好みで撮っている被写体とも言えます。

万人ウケを狙うのか?誰も見向きもしないかもしれない我が道をいくか?いいや!万人ウケなどでなく作者の表現、個性の発表なんだから我が道をいくが正しいに決まっているだろう!というのはキレイごとで、発表した作品に反応が薄かったら誰でも虚しいはずです。またそういった事を素直に認める人も稀です。

有名な写真家や巨匠レベルであれば話は別ですが、特に我々アマチュアは肩書による先入観がない分、良く言えば素直な評価をもらえる訳ですし、悪く言えば作品を真剣には見てもらえない場合もある、ということです。

ただ嬉しいのは我が道をいく個人的な好みによる作品を撮って発表したとき、予想外に多くの評価をいただく時があります。これは素直に写真をやっていて良かったなぁと実感するときですね。

以上、今日の独り言でした。

 




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リコーGR APS-C

江東区豊洲にて。歩道に落ちていたただの葉っぱです。アスファルトに工事用に吹かれた白いペンキの様子と共演させてみました。周囲の歩行者は私がいったい何の写真を撮っているのか?不思議そうな目で見ていました。

挫折した人必見!ツーリング写真 悩み事相談室

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いきなり変なタイトルで失礼いたしました。ツーリング写真悩み事相談室といってもコメント欄の無い当ブログでは相談もなにもないのですが…

上達したいけど思うようにいかない、はじめてカメラを買ったけど最初にどうすれば良いか分からない…写真道を志す上で誰もが悩みをお持ちだと思います。

写真をちゃんとやろう!そう決意するほど難しく感じます。真面目な人や遊び感覚とかイタズラみたいに、といった発想が苦手な方ほど写真は難しく感じてしまうかもしれません。




今回は「きっと皆さん、ここを誤解しているのだろう」というポイントに注目してお悩み相談室風に解説してみたいと思います。

EOS6D Mark2

いい写真を撮るには「見たままのように撮る」が正しいと誤解していませんか?

たまに聞くのですが「どうしても目で見た感じが写真にできないんだよ」とおっしゃる方がおられます。「それは露出のことですか?」と私はいつもこう切り返してしまいます。

上の写真のように強い日向と影が混在している場面を撮る場合、写真にするとどうしても明るい方か暗い方のどちらかがイメージ通りに写すことができません。これは実際の風景に存在する明るさの範囲を、写真はすべて守備範囲にできないためです。

そのことを言っているなら何となく分かるのですが「目で見た通りに撮りたい」の真意がリアルに撮りたいという意味であれば、それは何かの誤解ではないでしょうか。大昔、リアルに写真にしたくても当時のカメラでは難しく、技術の進歩でリアルに綺麗に撮れるようになった時代がセンセーショナルだったから、その事が印象に焼き付いて現実をリアルに撮らねばいけない、と誤解していませんでしょうか?

または現実をリアルに写真にせねばインチキになってしまう、とお思いではありませんか?リアルな写真を表現手法の1つにしている、という事であれば素晴らしいのかもしれません。しかし個人が「良い写真を撮りたい」という要求に対して絶対にリアルであるべき、は恐らく大損してしまう思い込みだと思います。




上の写真は日が強く当たっているハイライト部分は白くとんでいます。また光の当たっていないシャドウ部分は黒くつぶれています。このように明るさの範囲が限られているのが写真です。リアルにしたいからとこれをソフトなどで無暗に起こすと絵画のような不自然さが発生します。

撮る時点で写る部分と写らない部分を予測して、画面という長方形の中に構図するのがコツです。内緒ですけど。

そうすると目で見たように撮れないという悩みから解放され、とんでしまったハイライトは「写真で表現できないほどまばゆい光です」という表現に変貌してくれます。この辺が写真のもっとも面白いなぁと感じる部分ですね。

えっ?これのどこが悩み相談室か?って、たぶんこの部分に悩んでいる方が多いかなぁと思いましたので…マニアックすぎましたか?

…今回はこの辺で!

 




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Ricoh GR APS-C

ビルのガラス面に反射している秋空と太陽を撮ってみました。

バイクツーリングのレンズ選び4 まとめとオススメのレンズ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回まで3回に分けて私が愛用しているレンズのご紹介を兼ね、レンズの選び方について解説してきました。

レンズ選び1 超広角~広角レンズ編

レンズ選び2 標準レンズ編

レンズ選び3 望遠ズーム~超望遠レンズ編

といっても私の場合はかなり特殊ですので、皆さまのご参考になる情報があったか疑問ではありますが…。今回はそんなツーリングに適したレンズ選びについて究極のツーリング写真流に【まとめ】と皆さまにオススメのバイクツーリングに適したレンズをご紹介したいと思います。

 究極のツーリング写真流 レンズの選び方

1.レンズ選びは「こんな写真を撮りたい」という具体的なイメージを最初につくる

広がる風景を印象的にしたいなら広角レンズ、ライダーを主体に背景を美しくボカしたいなら解放の明るいレンズ、といった具合に自分が撮りたいツーリング写真のイメージを作るのがまず先決。これがないとネットで話題の最新モデルや高級なレンズを買えば良いのか?と惑わされてしまい、自分の考えでレンズを決めることができません。

2.撮りたい写真に必要な焦点距離を決めよう

風景主体なら広角、バイク&ライダーを主役に自然な画角で撮るなら標準、友達の走行写真を撮ったり、遠景の山や夕陽などを引き寄せて迫力のシーンを撮るなら望遠。自分の好みに合わせて最も重要視したい焦点距離域を大まかに決めましょう。

3.ツーリングで持ち出せる機材ボリュームを決めよう

バイクの車種がSSだったりツアラーだったりといった車種による積載能力やバッグ、ケース類の容量などによって、人それぞれカメラ機材を持っていけるボリュームが異なると思います。望遠ズームを含めた交換レンズ3本!なんて人もいればコンデジ1つが限界…という人もいるはずです。一般的には一眼レフまたはミラーレス機にズームレンズ1つでしょうか。頑張って交換レンズ+1本でしょうかね。

4.欲しい焦点距離と機材ボリュームが決まったら単焦点かズームかを決めよう

一本しかレンズは持って行けない…という方にはズームレンズがお勧めです。収納、積載に余裕のある方でしたら標準ズームの他に広角側の単焦点レンズか、望遠側で解放の明るいレンズなどを追加すると良いかもしれません。

5.予算と相談していくつかの候補から選択しよう

ズームレンズか単焦点レンズか、欲しい焦点距離、解放F値など大まかに決まったら予算に合わせて候補を絞ってみましょう。スペック的な部分がどうしても譲れない、といった場合は無理に純正にこだわらずSIGMAやTAMRONといったレンズメーカー製も選択肢に入れてみましょう。もちろんヤフオクやメルカリで中古を狙うのも予算を抑えるのに賢いやり方です。




 

逆光のシーンでフレア、ゴーストを抑えたいなら光学系やコーティングの優れたレンズを選びましょう

☆ズームレンズか単焦点か

これはツーリングで持っていける機材ボリュームに余裕のある人の選択ですが、もしボディに加えてレンズは3本は持っていけるよ!というスゴい人がおられましたら28㎜単焦点、50㎜(F1.8くらいは欲しい)単焦点、70-200㎜望遠ズームの3本がお勧め。もしくは20㎜単焦点、35㎜単焦点、70-200㎜望遠ズームです。

標準単焦点レンズ 左:SIGMA50mmF1.4DG ART 右:キャノンEF50mmF1.8STM

ズームレンズ1本でいくぞ!という事であれば多くのメーカーから製品化されている24-105㎜ズームレンズがお勧めです。キャノンであれば下記の通り。

・EF24-105㎜F3.5-5.6 IS STMで定価7万円、重量は525g。

・高級なLでEF24-105㎜F4L Ⅱ IS USMで定価15.5万円で重量は795g。

・APS-C機のユーザーであればEF-S18-135㎜F3.5-5.6IS STM 6.8万円で重量480g。

SONYのEマウントであればFE24-105㎜F4G OSSで定価16.5万円。ニコンなら24-120㎜としてラインナップしているようですね。

キャノン EF24-105㎜F3.5-5.6 IS STM

 

F4通しやコーティングなどスペックは譲れないが価格は抑えたい場合のSIGMA24-105㎜F4 DG HSM ART 12.5万円(キャノンのLと3万円しか変わらない・・・)で重量は885gとチョット重い。

キャノンユーザーの場合、コスパと重量を考えると、圧倒的にEF24-105㎜F3.5-5.6 IS STMがお勧めです。EF24-105㎜F3.5-5.6 IS STMでは画質の面で若干心もとないと言う方は中古でEF24-105㎜F4L ISの旧型の1型でしたら中古相場は4万円台であるので、これもオススメです。

SIGMAやタムロンといったレンズメーカー製を選ぶ場合の注意点は防塵、防滴の性能が純正より劣ること、これは過酷な環境で使用する我々バイク乗りにとって軽視できないポイントです。ただ私は長いことSIGMAレンズを愛用していますが壊れたことは1度もありません。それとボディ側のレンズ補正機能やDPPなどのメーカーのレタッチソフトで一部の機能が使えないなどあります。買う前に事前に情報をリサーチしましょう。

EF35mmF2 IS 絞り込んでパンフォーカス

 

単焦点はズームレンズより描写が美しい…とはよく聞きますが、ひと昔前のズームレンズと違って現代のそれなりのグレードのズームレンズであれば、単焦点と比較して明らかに描写に差が出るとは言い難いです。

単焦点レンズの描写は確かに素晴らしいですが、特殊な用途で発揮するメリットを除いて我々オートバイ乗りにはデメリットの方が目立つのは事実です。欲しい画角に合わせて買い揃えるのも経済的ではないです。何よりツーリングに行くのに3本も4本もレンズを持って行くなんて厳しいですよね。

なので総合的に考えてもバイクツーリング用はズームレンズがお勧めですが、以前に解説したように初級者の人にとってはズームレンズは上達できなくなる落とし穴もあるので、その点だけ要注意です。




☆高級なレンズは果たして必要か

Lレンズを使用している私が言ったら説得力ないですがハッキリ言って高級なレンズはバイクツーリングでは必要ありません。メーカーは製品が実際に販売されるまでの開発費、材料費、生産コストなどを計算して定価を設定します。ユーザーからみた製品の魅力の差で価格を決める訳ではありません。

キャノンEF35㎜F2ISが8.3万円、EF35mmF1.4LⅡUSMが28.5万円。F値こそ違いますが同じ35㎜単焦点レンズで20.2万円の価格差です。しかも安い方のF2には手ブレ補正機能が備わっています。我々ユーザーにとって、この価格差が妥当であると納得できるほどのメリットはなかなか感じられないと思います。

では高級なレンズはなぜ存在しているのでしょう?高度に修正された色収差やF2ではダメでF1.4でなくてはいけない!という要求が自分の撮りたい写真と深く関係しているのであれば、それは選択肢として十分アリだと思います。しかし多くの場合はカメラ業界での技術競争や写真ではなくカメラが大好きだ!というカメラ好きの人たちのトレンドに過ぎないのではないでしょうか。

SIGMA35㎜F1.4DG ARTという素晴らしく好評なレンズからEF35㎜F2ISに買い替えた私の個人的な感想としては世間で騒いでいる「感動の描写性能!」みたいな世界は、実は自分の好みの写真とあまり関係なかった…というのが率直な感想です。

美しいボケ味、解放からシャープで抜けのよい、ピントの立ち上がりがよい、とか良く耳にしますが、そういったことが自分の撮りたい写真と関係しているかそうでないか、これで高級なレンズを買うかどうか決めましょうね。それと高級なレンズとは解放が明るい大口径レンズの場合が多く、画質を高めるためにレンズ構成も多く複雑です。つまり重量があり大きいので撮影機材の積載に制限のあるバイクツーリングにはこの点でも課題になることを忘れずに覚えておきましょう。

太陽や月を引き寄せたいなら超望遠レンズ

☆自分が撮りたい写真が撮れるレンズを選ぼう

レンズ選びは作者の独自で決めるものです。少なくともある程度の経験を積んだ人であれば、自分の写真に対するスタイルや好みが自分で把握できていると思います。バイクへの積載能力や予算などは自分にしか分かりません。つまり雑誌やネットで話題になっている情報はほとんどアテになりません。雑誌やネットで得るこれらレンズやカメラの情報で有益なのは初期不良があってアップデートされたとか、間もなくモデルチェンジなので販売店で安売りが始まるだろう、とかそういった話題ではないでしょうか。

例えばSIGMA150-600㎜F5-6.3DG CとTAMRON SP150-600㎜F5-6.3Di VCといった具合にスペックも価格も似通っているレンズを選びたい場合は大いにネットでの情報や作例を参考にすると良いと思います。しかし、そうではなく「私がツーリングで素敵な写真を撮るのに良いレンズは何だろう?」という疑問についてはネットでいくら検索しても紛らわしい情報ばかりで答えは出てきません。

繰り返しになりますが、まずは「こんな写真を撮ってみたい!」という写真への憧れが先決です。「ステキな写真」「イケてるの」「すげー写真を!」とかではなく「雄大な風景を写真にしたい」「旅のシーンを臨場感で伝えたい」など具体的であるほど選択は明快になります。このように興味の対象がまずは写真でないと製品を選ぶことができない、それがカメラ&レンズなんです。

うわ~3500文字も書いちゃいました。これ全部読んでもらえただろうか…今回はこの辺で…




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バイクツーリングのレンズ選び3 望遠ズーム~超望遠の使い方

前回の続きです…

ツーリング写真、バイク写真におけるレンズ選びについて解説しております。といっても皆さまにオススメできるレンズという意味ではなく、あくまで私が現在使っている機材の紹介です。皆さまにオススメできるレンズ選びについては次回に書いてみたいと思います。

1回目の超広角と広角レンズ、2回目の標準レンズ、そして今回が3回目の望遠ズームレンズとなります。




・キャノンEF70-200㎜F2.8L IS

キャノン EF70-200mmF2.8L ⅡIS(白いレンズ)

今までの解説ではEF14㎜F2.8L、EF35㎜F2IS、SIGMA50㎜F1.4ARTといった具合に単焦点レンズのご紹介でしたが、ここでズームレンズの登場です。キャノン純正のLレンズ EF70-200㎜F2.8L ISです。このレンズはキャノン大三元などと呼ばれている3つのF2.8通しズームレンズの1つです。

大三元レンズとはEF16-35㎜F2.8L、EF24-70㎜F2.8L、そしてこのEF70-200㎜F2.8Lの3本でどれもLシリーズの高級レンズとなります。

定価は28万円ですがヤフオクなどでの中古相場は旧型ということもあり7~8万円くらいでお得な感じです。

現在では2018年9月に登場したばかりのEF70-200mmF2.8LⅢ IS という型番で3型に進化しています。私のモデルは2つ前ですが、手ブレ補正ISが搭載された第2世代の70-200F2.8です。といっても発売は2001年頃なのでけっこう古いモデルです。フィルター径77㎜、重量1470gですので気軽にバイクに積んでいくような代物ではありません。ではなぜ大きく重い望遠ズーム、ましてや大口径F2.8にこだわって使っているかを解説したいと思います。

キャノンEF70-200㎜F2.8LⅡ IS F2.8

こちらの作品をご覧ください。2017年の夏の北海道ツーリングのひとこまです。網走のアラゲハンゴンソウ(特定外来種)が咲き乱れる空き地で撮りました。少々マニアックな話ですが被写界深度とはたとえそのレンズの解放を選んでも、よほど近くの被写体でない限りは点ではなく、ある程度の奥行きが存在します。

ではその奥行方向に存在している合焦の範囲をどの位置に設定するのか?AFに任せていると普通にピントピークがメイン被写体(この場合はライダー+バイク)に合います。これをAFに任せず少し手前に合わせたのが上の写真です。バイクとそれより手前側の数メートルに存在する花にピントを合わせました。

背景も美しくボカしてこのように撮る、これがやりたくてF2.8を必要としているのです。逆に言うとたったコレだけのために大きく重いF2.8望遠ズームを持ち歩いているとも言えます。

70-200㎜という焦点距離の用途は次の通り。特定の被写体(主にバイク、ライダー)を主題として切り取るツーリングシーン用として70㎜。背景、遠景を引き寄せる、または空間を圧縮させる200㎜。といった具合に使い分けます。ほとんどこの2者でその中間にある105㎜とか135㎜の位置はほとんど出番がなく、ズームは撮影スペースに制約が発生した場合の最終的な微調整で使います。

 

焦点距離150㎜ 撮影場所はこれ以上は下がれない

ライダーやバイクが主役となるツーリングシーン用。なおかつF2.8で表現したい写真のイメージがあるからこそEF70-200㎜F2.8Lをバイクに積んで走っているのです。

 




・SIGMA150-600㎜F5-6.3DG C

多くの方が驚かれるのがこのレンズです。まさかバイクツーリングで600㎜の超望遠??!私がこのレンズを使って撮りたいものは明確で「道」です。道は旅と密接な関係のある被写体で、道は不思議なことに写真の主題として撮ると、見る人々に何かを誘うような写真になる…と最近になって気が付き、特にこのレンズをもってツーリングに出る機会が増えました。

このレンズを手に入れる前はキャノンEF100-400㎜F4.5-5.6L ISという直進ズームの望遠を愛用していました。しかしある方が野鳥撮影用に所有されていた600㎜レンズでバイク写真を撮っているのをお見かけして閃いたのです。

「600なんて考えたことも無かったけど何か面白いのが撮れるかも」そう考えた良いタイミングで我ら庶民の味方SIGMAさん(失礼ですが)が現実的な価格でこのSIGMA150-600㎜F5-6.3DG Contemporaryを発売してくれました。ちなみにメーカー希望価格150000円で中古相場は8万円前後でしょうか。

 

SIGMA150-600mmF5-6.3DG Contemporary

600㎜の超望遠となるとキャノン純正レンズではこのSIGMA150-600㎜F5-6.3DGに該当するレンズがそもそも存在しません(近々に発売されるのでは?という噂はありますが)。あるのはEF600㎜F4L ISという定価137万円、重量約4㎏というトンでもないレンズで、それは完全に野生動物を対象としたネイチャー写真家向けになります。

SIGMA150-600㎜F5-6.3DGを使って通常の望遠では撮れないような道の表情をとらえる訳ですが、このレンズは実は600㎜まで守備範囲としたレンズと考えると、すごく軽量コンパクトなのです。誰も賛同してくれないのを承知で書きますが、そういった意味でもSIGMA150-600mmF5-6.3DG Contemporaryはバイクツーリング向けと言えるのです。

EF70-200㎜F2.8LもSIGMA150-600㎜F5-6.3DGも望遠の場合は「これ以上は後ろに下がれない」というシーンがとても多いので、最終的な微調整が必要とされるためズームレンズという訳です。ライダー、バイクを主題とした特定の被写体を撮るのがキャノンEF70-200㎜F2.8L。道を主題に抽象的と言えるほど強烈に圧縮した写真を撮るときがSIGMA150-600mmF5-6.3DG Contemporaryとなるわけです。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG + キャノンエクステンダー×2

 

次回はレンズ選びの総合的なお話とオススメのレンズです。

つづく

 




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~本日の毎日100ショットスナップ~

SIGMA150-600mmF5-6.3DG Contemporary

スナップではありませんが、今年1月の月食の様子を撮った1枚です。SIGMA150-600mmF5-6.3DG Contemporaryに×2エクステンダーを装着して1200㎜相当で撮影しました。さらにトリミングで月の右を切り落として迫力を加えたものです。

バイクツーリングのレンズ選び2 標準レンズ50mm

前回の投稿の続きでございます

バイクツーリングにおける一眼レフ用のレンズ選びと私の愛用レンズをご紹介しております。前回までは超広角レンズのキャノンEF14㎜F2.8LⅡ、広角レンズEF35㎜F2ISの2つの単焦点レンズをご紹介しました。レンズ選びの基準について、どのような用途でどのようなレンズを選ぶのか?私なりの考えでご紹介しております。今回は標準レンズから望遠ズームです。

 




 

・標準レンズ SIGMA50㎜F1.4DG ART

写真右:SIGMA50mmF1.4 DG ART

やはり単焦点レンズとなりますが私の好きなSIGMAのARTシリーズ。SIGMA50㎜F1.4DG ARTでございます。この写真を撮ったころは売却してしまったSIGMA35㎜F1.4DG ARTと両方を所有していたので、間違えて持ち出さないようフードに焦点距離のシールを貼っておりました。

50㎜といえば今更言うまでもありませんが肉眼の距離感覚に近い標準レンズです(35㎜フルサイズセンサーのカメラの場合)。写真の世界では基本の1本と呼ばれる焦点距離で、これだけあれば色々と撮れるとか50㎜に始まり50㎜に終わるなどと言われます。

かく言う私もこの50㎜については過去に色々と挑戦した経緯があるのですが、正直に申し上げますと苦手です。究極のツーリング写真の熱心な読者様であれば、お気づきの方も多いかと思いますが、私の写真の多くは広角や望遠で作った作品が多く、標準というのはそもそも苦手なんです。

SIGMA50㎜F1.4DG ARTを入手する前はキャノンEF50㎜F1.4やEF50㎜F1.2Lなどを使用していましたが、ツーリング写真で良い写真が撮れた記憶がありません。特にEF50㎜F1.2Lについては紙のように薄い被写界深度に、どのように使っていいか分からず1年も使わずに売却してしまいました。今入手すればまた違うとは思うのですが…。

キャノン EF50㎜F1.4

 




 

EOS6D Mark2 + SIGMA50mmF1.4ART 観賞者にその場にいるような臨場感を感じさせる

さてそんな50㎜レンズの使い方ですがこちらの作例をご覧ください。被写体や背景の割合、空間の表現などが肉眼に近いため臨場感があります。臨場感があるということは写真の観賞者にあたかもその場にいるような緊張を与えることができます。

さらに上の作例では前景に入れた紫の花を解放F1.4でボカすことで、その先の様子へ興味の対象を誘導させる構成になっています。こんな風にボケ味を利用して作画できるので解放F1.4のレンズは重宝します。

EF28-70㎜F2.8L EOS30D(APS-C)

こちらの作品は使用レンズはキャノンEF28-70㎜F2.8Lとかなり古いモデルのレンズで、ボディもEOS30Dと旧式です。写真自体も2006年の撮影とかなり古いのですがExifデータによると焦点距離はこのレンズのワイド端28㎜です。APS-C機なのでフルサイズ換算で42㎜くらい、つまり標準域といえる写真です。

このように肉眼に近い自然な画角というのは不思議なことに臨場感を感じさせるものです。ライダーの姿が写っていない作品ですがカメラの側にはライダーの存在を感じさせる…そんな事ができるのがツーリング写真における50㎜標準域だと考えます。

しかし大口径F1.4であるSIGMA50㎜F1.4DG ARTにも難点があって、やはり50㎜単焦点レンズと考えると大きくて重いです。そのため私はツーリングで持ち出す機会は少なく、もっぱら家族の写真を撮るときに活躍している、というのが実情です。

こういったレンズのネットでのレビューを見ていると「解放からシャープで抜けがいい」とか「ボケから合焦までの立ち上がりが良い」とか書かれていますが、実は白状しますと私はこの辺はほぼ関心がなくて、ボケてりゃOKみたいなアバウトな感じなのです。よってそのような人間にはSIGMA50㎜F1.4DG ARTなんてもったいないかな?とも感じますので機材の軽量化を狙って近々に買い替える予定もあります。

ちなみにレンズのレビューでよく見かける「抜けがいい」とは透き通っているようにクリアな画質という意味らしいです。Lightroomで【かすみの除去】をマイナスにふるのがお好きな方にはレンズの抜けは関係ない話なのですね…。

苦手なはずの標準レンズの話だけで2000文字近く書いてしまったので、望遠ズームのお話は…

次回に続く

 




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~本日の毎日100ショットスナップ~

紅葉の季節ですのでこんな1枚を。秋のツーリングスナップ。

バイクツーリングのレンズ選び1 私のレンズ選び 超広角~

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回の投稿でズームレンズのお勧めの使い方をご紹介しましたが如何でしたでしょうか?

ズームレンズは単焦点レンズと比較して大変便利なのは間違いありません。特に複数本のレンズを持ち出しにくい我々ライダーには重宝されます。単焦点レンズを何本もそろえる事に比べたら経済的とも言えます。しかし使い方を間違いえると上達の妨げになってしまうのはお分かりいただけたでしょうか?

お店や雑誌では「初心者の方にはこのズームレンズがお勧めですよ!」といって18-300㎜とかトンでもない高倍率を勧める人がいますが、これってヒドい話ですよね。高倍率はある意味で上級者向けだと思うのですが、お店はお客さんに上達されると何か困ることでもあるのでしょうか…。

さて今回の究極のツーリング写真解説では、そんなレンズのお話の流れです。私が現在愛用しているレンズのご紹介と、どのような理由をもって選べば良いのか?というレンズ選び方のお話をいってみたいと思います。

当ブログ 究極のツーリング写真では写真を撮るときにカメラの電源を入れる前に、まず頭の中でどんな風に撮りたいかのイメージを想像しましょう、という話を何度もしてきました。実はレンズ選びもこれと同じ考え方です。空や海など広がる風景が好きだからこのレンズを買った、次のツーリングでは道をテーマに撮りたいからこのレンズを持って行くぞ!といった具合に【想像に描く作品】が具体的なほどレンズ選びは明快になっていきます。

それでは、まずは広角側からご紹介していきます。

 




・キヤノン EF14㎜F2.8LⅡ USM

超ワイドな広角単焦点レンズ CANON EF14mmF2.8Lの2型です。キャノンの高級レンズシリーズ【L】で定価307000円とお値段も高いです。私は写真をはじめた2005年くらいに初期型のEOS KissDと一緒に何を勘違いしたのかSIGMA AF14㎜F2.8 ASPHERICAL EXという14㎜レンズを中古で購入してしまい、その流れでキャノンEF14㎜F2.8Lの1型、そして現在の2型と買い替えてずっと14㎜を使用してきました。

SIGMA AF14㎜F2.8 ASPHERICAL EXを使用していた頃から、この超広角域では逆光のシーンも多いなと感じ、コーティングも含めた光学性能に優れる純正EF14㎜F2.8Lに買い替えたのです。

今になって考えると逆光時のフレア、ゴーストあるいは収差といった特性も表現の1つとしてアリだな…と感じるようになったので、今になってもう一度シグマAF14㎜F2.8 ASPHERICAL EXを使ってみたいな、とも感じますが現在ではSIGMAからは大変優秀なARTシリーズとしてSIGMA14㎜F1.8DG HSMまたはSIGMA14-24㎜F2.8DG HSMが発売されているので、試すならコチラなのでけどね。

しかし14㎜といった魚眼レンズのようなワイドさです。歪みも発生するので基本的にはバイクや車といった人工物が登場するシーンには不向きといえます。ツーリング用、バイク写真用としてオススメできる広角レンズの限界は一般的に考えて24㎜あたりだと思います。

私の場合は個人的な趣向で思いっきり広がり感のある写真が好きで、その上でバイク米粒構図もいとわない(バイクを小さく写す分には歪みは気になりません)ので14㎜を飛び道具的に愛用しております。

もちろん星空の元にキャンプサイトといった星景写真でも活躍するのは言うまでもありません。

EF14mmF2.8LⅡ 超広角で景色の広がり感を表現

このように広がり感を表現するには最高ですが、歪みの処理をどうするか?少しでも下を向けると自分の影や足が写ってしまうなど扱いが難しい面があるのも確かです。

キャノン純正EF14㎜F2.8LⅡ 高いですが中古相場は12~15万円くらい。1型でしたらもっと安いです。中古のタマ数が少ないのを見ると需要自体が少なくて、それだけでも特殊なレンズであると判断できます。そう考えると数十万円は対価として見合わず、最近ではNEEWER、SAMYANG、中一光学といったお求めやすい価格のチャイナブランドを選ぶ人も増えたようですね。とても賢い買い物だと思います。

 




・キャノン EF35㎜F2 IS

左:シグマ35㎜F1.4 DG ART   右:キャノンEF35㎜F2 IS

実は今年の春頃に今まで愛用していたSIGMA35㎜F1.4 DG ARTからキャノンEF35㎜F2 ISに買い替えたのですが、とにかくこの35㎜という画角は私にとって非常に出番の多い画角でして仮にレンズは1本だけしか持っていけない!という条件が発生した場合は私ならこの35㎜を持っていきます。

シグマのARTシリーズは純正レンズの存在を脅かすほど高い描写性能を誇る、非常に優秀なレンズですが自分が撮りたい写真に対して必要な性能か?を冷静に問い質してみると、最近の私の趣向では高画質すぎて逆に不自然とか収差があっても悪くはないとか天邪鬼的に考えることも増え、そもそも35㎜で撮るシーンについては絞り込むことが多くF1.4まで開く出番は少ないというのが買い替えの理由でした。

キャノンEF35㎜F2 ISはレンズ内手ブレ補正機能の付いた広角単焦点レンズで、Lレンズではありませんが定価は83000円と割とお高いレンズではあります。ちなみに解放値などのスペックは異なりますが高級なLレンズであるEF35㎜F1.4L Ⅱは定価285000円と何と20万円以上も高いです。

そして決定的なのは写真でもお分かりの通り解放の明るい高級レンズと比較すると、とても小型軽量なのです。

SIGMA35mmF1.4ART 35㎜は特定の被写体を主題として撮るときに活躍

 

このように旅先で出会った被写体を撮るときに活躍するのが35㎜です。漁船、樹木、花、ヘルメット、オブジェ、もちろんバイクやライダーなど、特定の被写体を主題として画面構成するときに背景となる範囲が丁度よく寄りやすいのですね。

そしてこのような撮り方をするときにパンフォーカスを狙う場合が多いので、絞り込んで使う訳ですが当然絞り込むとシャッター速度は遅くなるので、手持ち撮影の場合は手ブレが発生しやすくなります。そこで重宝するのがEF35mmF2 ISの手ブレ補正機能(シャッター速度換算で4段分)ということです。

ちなみに35㎜ならどうしてもF1.4が欲しい!しかし予算は最小限に抑えたい、という方にはサムヤン製35㎜F1.4でしたら実売で7万円前後、しかも性能もかなり好評みたいですよ。

この投稿は長くなりましたので次回に続きます

 




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~本日の毎日100ショットスナップ~

リコーGR APS-C

リコーGRといえば新型のGR3が発表されたようですね。個人的にはGRデジタル時代くらいに小型化してほしいのですが…本体サイズは現行GRと変わらないようです。

バイク乗りこそズームレンズを正しく使うべし!<初級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、秋のツーリングシーズンですがたくさんの写真を撮って楽しまれていますか?

写真はたくさん撮ってたくさん楽しむのが何よりです。楽しむためには子供の遊びのように好奇心と純粋さでストレートに撮るのが良いらしいですよ。




さて今回の<初級>ツーリング写真解説では上達の秘訣として究極のツーリング写真流、賢いズームレンズの使い方です。以前も似た内容の投稿をしましたが、より詳しくブラッシュアップして解説いたします。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F9 1/200 ISO100

焦点距離が任意で調整できるズームレンズ(あるいはズーム機能のあるコンデジ)とは言うまでもなくレンズ交換することなく、ワイドにしたり遠くのものを引き寄せたり出来ます。もはや一般的なカメラとしてはズームができるのが普通と言って良さそうですね。

しかし、このズーム機能はとても便利な反面、写真をはじめたばかりの初心者の方には上達をさまたげる落とし穴があります。

今回はその落とし穴にハマらないため、上達できるズームレンズの使い方をご紹介します。この方法を信じて実践して頂ければ、単焦点レンズを交換して練習する方法よりも圧倒的に効率よく、かつ確実に上達できることをお約束します。

方法は簡単です。ズームリングの数値が書いてあるところのみ使うのです。上の写真のズームレンズの場合、24㎜、35㎜、50㎜、70㎜、85㎜そして105㎜の6か所しか使ってはいけません。微調整はしない!という焦点距離の縛りです。

そもそもズームレンズを使っていると上達しない、と言われている理由とは被写体に寄るための足が止まってしまうからです。ファインダーを覗きながらズームリングをグルグルと回し、撮りたいと思った被写体の大きさを調整して撮っていると、その間は足はピタリと止まったままなのです。

足が止まったままですと、「被写体に寄る」と「望遠で被写体を寄せる」の違いが、いつまでも理解できず、永久に被写体の大きさの調整だと思い込んでしまうのです。

     ~ZOOM縛り地獄表~ 


・超広角域:14㎜ 18mm →風景を広げる (空一面のウロコ雲、砂紋など)
 
・広角域:24mm 28㎜ 35㎜ (特定のモノに寄る)

・標準域:50㎜ (自然な距離感覚 観賞者に臨場感を与える)
 
・中望遠域:70㎜ 85㎜ 105㎜ 135㎜ (ライダー、バイクを主題にする、風景を圧縮する) 

・望遠域 150㎜ 200㎜ 300㎜ (道を圧縮して主題にする、太陽や月を寄せる)

もちろん全てがこれに当てはまる訳ではありません。カメラのズーム機能や焦点距離の違うレンズを使い分ける、という事の意味が分からないという方向けの目安です。

例えば28㎜と書いてあるポイントを守らず29mmや30mmといった数字が書いていない場所は使わないでください。「もう少し」と感じたら必ず動くこと!特に35㎜や50mmはこれが構図の主題だと決めたものを、フレームの枠にかかるまで足で寄ってください(1枚目の写真を参照)。

撮り始める前にどんな絵にするか、大まかに頭の中で描いたら何mmでいくか考えてみましょう。ベテランは焦点距離の感覚が身についているので「よしここは28㎜だ」と決めたら、それは最初のイメージ通りです。しかし初心者の方は「こんな感じで撮りたい」という頭の中のイメージが何mmなのか良く分かりませんよね。

そこで上のZOOM縛り地獄表を参考に3つくらいの選択肢を持って試してみましょう。1枚目の写真のように不気味な廃船を発見して、それを主題に撮ろうと思ったのであれば特定のモノに寄る訳ですから24mm?35mm?それとも50mmがいいの?と試してください。

選ぶ時のポイントは背景の範囲、前景がある場合の距離感、あるいはナチュラルな画角を狙いたいという場合は50mmを選ぶ、といった具合です。

くどいようですが足を動かしてしっかり被写体に寄ってくださいね。ちなみに1枚目の写真はライダーの姿がありません。自撮りできなかった理由は廃船に寄るために身を海に乗り出して撮っているのですが、これでは三脚が使えないからです。そこまで寄らなくても三脚が立てられる場所で、50㎜くらいで撮れば良かったんじゃないの?という声が聞こえてきそうです…。

いいえ違います。

被写体の魅力を伝えるのは極限まで寄るのが基本なのです。試しに引いて撮ってみましたが廃船の雰囲気が伝わる写真にはなりませんでした。




EOS6D Mark2 + SIGMA150-600㎜F5-6.3DG

こちらの作品は望遠を使って景色を引き寄せた、あるいは空間を圧縮した写真です。道は奥行方向にとても長く、標準や広角レンズを使うと道以外の景色もたくさん画面内を占拠してしまい道の存在を絶対的にできません。

望遠であれば長い道を圧縮して画面内に多くの面として道を配置できます。目の前の光景を目でみて、何mmを使った場合に画面内にどう配置されるか?2次元化力が問われるシーンですが、これも先ほどと同様にベテランはすぐに「よし300mmでいこう」と思い浮かびますが、初心者の方は2次元化力や空間が圧縮されるイメージが無いため難しいです。

寄る広角、寄る標準の時と同様に上の”ZOOM縛り地獄表”を思い出して実践してください。例外はもちろんありますが道を撮りたいと思ったときに望遠レンズは役に立つでしょう。オロロンライン、エサヌカ線、SNSでよく見かける多くの人が撮っている、撮りつくされたあの写真…。同じのを撮っても面白くないですよね?

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L IS F4.5 1/250 ISO100 焦点距離100㎜

ズームレンズの数字が書いてあるところに縛って撮る方法は、上達の秘訣としてご紹介しましたが、実は本当のことを言うと私自身が現在でもやっているズームレンズの使い方なのです。ズームの微調整については撮影場所にスペース的な制約があるときに初めて活用します。望遠レンズを構えてみたがそれ以上は後ろに下がれないとか、馬瀬のような岩によじ登って、その上から撮るときとか。動けなくなったとき、ファインダーを覗いて画面の四隅と相談しながら慎重にズームを微調整しましょう。

ところでコンデジをお使いの方はズーム機能に焦点距離の表示がないですよね。コンデジの場合はワイド端とテレ端の2ポイントで縛って地獄を楽しんでください。ちなみに私は毎日100ショットスナップで愛用しているCASIO エクシリムEX-10ではワイド端28mmで撮ることが殆どで、稀にテレ端の112mmを使っております。

バイクでツーリングとなると、どうしても撮影機材のボリュームが悩ましい問題として存在しますよね。本当なら単焦点レンズ、大口径、望遠ズームやら色々持って行きたいです。しかしズームレンズを正しく使いこなせれば、少しの妥協で機材ボリュームを大幅に軽量化できます。

私の場合は14㎜単焦点、35㎜単焦点、70₋200㎜望遠ズーム、この3本が基本構成でサラッと帰ってくる日帰りであればEOS6D mark2にEF35mmF2 ISだけ装着して持っていったり、あるいはリコーGR APS-Cだけ持って行ったり。キャンプツーリングでやる気満々で撮影もする場合は上記に150-600mmを追加したりもします。

望遠ズームを持って行くとレンズの重量もかなりありますので、三脚は軽量タイプでは役に立ちません。GITZOの2型三脚を積載していくのですが、これが結構な荷物であり如何ともし難いですね。

今回はこの辺で!!




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インパクトを狙え!粋なスペースの潰し方<中級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いつも当ブログを見ていただき有難うございます。

実は私はつい先日に誕生日をむかえ1つ年をとりました。以前は誕生日なんて大して嬉しくもありませんでしたが、これからは誕生日を節目に新たな自分をつくっていくぞ!ということで喜ばしく誕生日を過ごすと決意しました。

新たな自分…そうですね、これからは誰かに「何をしているのですか?」と聞かれたら「写真家です」と答えるようにしようかと思います。普段、どんな仕事しているかは関係ありません。実際には普通に会社員ですけども、何も自分が何者かを名乗るのに職業を言う必要はありませんからね。

ということで心新たにアラフォー真っただ中をエンジョイしたいのですが、実際に誕生日の日は虫歯が痛すぎて一日中おとなしくしていたという情けない現実でした。歯が痛かった原因は治療中の歯の1つ隣の歯が神経過敏になっていたのが原因でした。歯医者さんでレントゲン写真を見ながら、こんな風に自分の写真を仕上げたら面白そうだな。こんどLightroomでレントゲン風レタッチやってみようかな…などどアホなことばかり妄想しておりましたよ。




さて今回は<中級>ツーリング写真の解説として、フレーミングによる画面構成の1つをご紹介いたします。

こちらの作品をご覧ください。夏の北海道ツーリングで出会った光景、稚咲内(わかさかない)漁港に放置されていた廃船です。

通常、構図は背景の中に被写体があって、被写体の大きさは背景、つまりスペースとの割合を裁量するものです。スペースが全くないと窮屈な印象を与えたり、ゴチャゴチャして不快な写真になるものです。

しかし背景、スペースは必ず作るなんて決まりはありません。これもまた然り「写真に絶対ルールはない」のです。




作者が表現したいことの1つの手段として、あえてスペースを作らず画面いっぱいに被写体を写すという見せ方です。漁船は左右ともに枠にかかり上下も枠に近いです。

こんなに大きく漁船の様子を切り取った意図は、船首の曲線、役割を終え疲れ切ったような質感、漢字で書かれた船名(もし外国の人が見ればとても印象的な漢字だと思います)これらをインパクトを大きく表現したいと思ったからです。

こういった特定の被写体を主題に構成するときは、基本として被写体に一歩寄るわけですが、ここまで行くと寄りすぎかもしれません。しかし大胆にフレーミングすることで迫力、インパクト、強い印象を写真の観賞者に与えることができるのです。

もちろん、いつもこうやって撮りましょうという意味ではありません。あくまで見せ方の1つとして、この方法が似合う被写体に出会ったら試してみては如何でしょうか?という表現手法のご紹介でした。

それではまた!




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上達したい人だけ見て。何も写っていない平凡写真とサヨナラしよう

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、良い写真ってなんでしょう?コレ、もはや永遠のテーマかもしれませんね。

カメラを持っている人なら誰しも良い写真を撮りたいですよね。でも良い写真とは何か?を言葉にして説明するのは難しいものです。きちんとピントが合っていて露出も適正な写真?いいえ、それだけでは良い写真とは言えません…。では構図やフレーミング、またはデザイン要素や比率などが巧みな写真でしょうか?いいえ、それも大切ですが最重要なことではありません。

良い写真とは作者が見たもの、感じたものを表現している写真である、と多くの解説書などに書かれています。これについては私も同感です。

例えば珍しいお花が咲いていたとします。それを見つけたあなたは「珍しい花だな、写真を撮ってみるか」とカメラを手にマクロモードに設定してピントもばっちり、構図も練った写真を撮ったとします。しかし出来上がった写真を人に見せたところ「このお花はなんてお花でしょう?」「綺麗に撮れていますね」といった感想がかえってきます。

もちろん悪いことではありません。しかしこの写真は珍しいお花を撮ったぞ!という事実のみで「人の心にうったえる何か」はぽっかりと欠落した写真です。綺麗なお花に感動したという作者の気持ちを写真に込めるのを忘れているのですね。

こういった写真を図鑑写真とか説明写真などと呼びます。例外的に事実を撮っただけの記録写真でもドキュメンタリー的写真やスナップ写真の世界では高く評価されますが、それは話がややこしくなりますので別の機会にお話ししたいと思います。

図鑑写真、説明写真、記録写真、記念写真…

これと同じことを多くのライダーはツーリング先でやっていると私は感じます。こんな風に書くと怒られるかもしれませんが、本当にSNSで見かける多くのツーリング写真は「すごい景色のとこにツーリングしてきたよ~」という説明写真に過ぎないのです。

 

この写真は私が2012年に北海道ツーリングで撮った写真で、日本海オロロンラインです。一見すると良い写真に見えるかもしれません。どこまでも続く直線、何もない最果て感、爽やかな青空に遠景に利尻富士。しかし、これでは絶景をただ撮っただけで人の心にうったえる作品、作者の感じたことを表現した作品とはとても言い難いのです。

「えぇ~いい写真じゃない?」とおっしゃる方もおられるかもしれません。しかしこの写真に心打たれた…という方は恐らくオロロンラインをこの写真で初めて知った方か昔行ったけど懐かしい!といった方ではないでしょうか。写真が良いのではなくオロロンラインの景色が良いから良い写真に見えてしまう、ということではないでしょうか。

こういった写真は誰でも撮れる簡単な写真です。絶景をただ撮れば良いのですから。私が6年前の北海道ツーリングで撮ったこの写真は「オロロンラインは何もないまっすぐな直線で利尻富士も見えるしスゴい所ですよ」「そこに私はR1200GSで行ってきましたよ」という説明写真なのです。

 




 

目に見える情景のあらゆる要素を欲張って画面内に入れ、バランスをとって構図したつもりが実は何も写っていない写真になってしまった…これ、本当に良く見かけるパターンだと思います。

利尻富士とオロロンラインの両者を画面内に入れる場合は、どちらがメインなのか主従関係を明らかにするか、もしくは両方は撮らないのがおススメです。両方撮りたいのならオロロンラインの写真と利尻富士の写真の2つの写真を撮れば良いです。帰ってからどちらの写真を発表するかじっくり吟味する、あるいはSNSでの発表であれば組み写真のように1投稿で複数枚のアップロードであれば両方を選んでも素敵な写真投稿になります。

特にこの作例のケースでは遠景の利尻富士、これを撮るなら望遠がよいですよね。しかし「どこまでも続く直線路」これを撮るなら遠近感が強調できる広角レンズが好ましいです。このように相反する要素を1画面に収めるのは難しく上級者のスキルが要求されるものです。

もっとも両者の位置関係にもよります。仮に道の先に利尻富士があるなら迷わず望遠で空間を圧縮しましょう。他の要素の広がり感は失われますが道と利尻富士を関連付けて1つとすることが可能です。

 ~伝えたい1つを明確に表現する~

写真は作者の意図を表現すること、なんてよく耳にしますがそんな風に言われても初級者の人にとってよく分からないものですよね。

では、このオロロンラインの写真をきちんと撮った写真で解説いたします。

 

 

どうでしょう?横構図が縦構図になったという事は置いておいて、まず印象(インパクト)が違うのがお分かり頂けるでしょうか。

この写真は2018年の夏の北海道ツーリングです。撮影時期こそ6年も違いますが撮っているポイントはほぼ同じです。画面内に入っていませんが左手には利尻富士が堂々と見えていました。

私はこの時「やっぱりオロロンラインのこの道はすごい、果てしない旅を予感させる究極のツーリングルートだな」と感じました。これが写真の意図になります。自分の感じたことがこのように具体化できれば、あとは撮影作業に取り掛かるのみです。

とにかく「道」の魅力を最大限に引き出すこと。「この道は素晴らしい、私の目にはこんな風に見えました」という写真を作ることです。ここが表現です。事実をリアルに写真にすることではありません。どのような手法で表現するか?それは構図や焦点距離や露出設定など様々な選択作業を行うこと。これを写真用語で作画といいます。

頭の中でイメージが出来上がったら、それに適した焦点距離のレンズを装着してカメラを構えます。(この時は車が来るかもしれませんので三脚は使いませんでした)そしてまず寄る!主題に寄るのです。これだけでも普通に撮っただけとは大違いです。すると不思議なことに空の表情や緑の牧草地などは道を魅力的にする引き立て役に変わってくれるのです。

細かいですが2枚の違うポイントは他にもあります。1枚目の写真はバカ正直に3分割構図でバカ正直に水平をとっています。こういったセオリーに当時の私は縛られていたのですね。2枚目は空と地上の割合としては3分割ですが、最も存在感のあるセンターラインは見事に2分断(一般的に避けるべき比率)ですし、水平は異空間を連想させる目的で意図的に無視して傾けています。

三分割構図や水平を精密にとることは大切ですが絶対ルールではありません。こういった知識に縛られると傑作への道はたちまち閉ざされてしまいます。

Lightroomのレタッチは道が主役の写真なのですから道を重点的にレタッチします。といってもこの場合は単純でアスファルトの質感を明瞭度を上げて高めたのみです。そして重要なポイントはその他の部分はさわらない!これを守ることで写真にレタッチによる不自然さを与えないのです。これ…私の独自の考えなのですけどね。

 




 

いかがでしたか?念のため書き加えておきますがこの時、利尻富士が主題の写真も別で撮ってありますよ。決してオロロンラインでは利尻富士を撮るな、という意味ではありませんからね…。

もし「作者の意図を表現する」が難しく感じるようでしたら、ひとまず次のやり方を実践してみてください。

 【特徴を強調して撮る】

決して特徴を強調すれば良い写真になると言いたい訳ではありません。しかし「作者の意図を表現する」が出来るようになるまでの中間的なステップとしてお勧めの上達法です。次の撮影からこの特徴を強調して撮るという言葉を思い出して撮ってみてくださいね。

路面が起伏してることを望遠レンズで強調して撮った

 

今回、この投稿では「多くのライダーはツーリング先で説明写真を撮っている」と書いてしまいましたが、当ブログ【究極のツーリング写真】へ何らかの縁でたどり着いた方々であれば、それでは不満だと感じておられるはずです。そう信じて誰かに不快な思いをさせてしまうかな?という不安を覚悟で思い切って書いてみました。こう書いた方が明快で分かりやすいと思ったからです。

もし不愉快な思いをしてしまった方、決してレポート的なツーリング写真を否定している訳ではございません。ただ人の心にうったえる良き写真が撮りたいのに、説明写真の枠から脱することができず悩んでいる方々への解説なのです。写真はあくまで現実を撮るものですからレポート的な記録写真も決して否定されるべきではないと思います。しかしこのような表現で不快な思いをされた方がおられましたらゴメンナサイ。

ではまた!

 




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