ツーリング写真☆構図の整理のやり方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、春のツーリングシーズンを安全運転で楽しまれていますか?先日、走りなれた房総のツーリングルートでまたバイク事故を目撃しました。恐らく前の車を追い越すため反対車線を加速していたとき、右手の脇道から出てきた車と衝突したと思われます。

車の運転手は優先道路へ出る時、一時停止して車が来ないか確認をしますが左折の場合は右しか見ない人がいます。まさか左の行く手に加速中のオートバイが来ているなんて思わないのでしょう。こういったドライバーを確認不足と責めるのは簡単ですが、現実としてこのような運転を「つい」やっている人は一定数存在します。我々ライダーは身を守るために他者の安全運転に期待するのではなく、道路にはヤバいやつがいっぱいいる!と肝に銘じて想像力を働かせましょうね。

幸い、この時のライダーさんは大事には至らなかったようですが、楽しいはずの一日は台無しに。コロナ渦で医療機関のお世話になることに…と考えると良くないですよね。

さて今回のツーリング写真解説は色々な要素が存在していて構図の整理が難しい風景写真について書いてみたいと思います。長くなりそうなので2回に分けて解説いたします。

上の写真は南房総から望む冬の港の景色です。遠景に美しい富士山、紺碧の海、コンクリの堤防、漁船、赤い灯台などがあります。バイクやライダーなどを置かずに風景だけを撮るのであれば、ベテランであれば難しいことではありません。

しかし漁港の場合は海岸と違って色々な要素が複数あってゴチャゴチャした構図に陥りやすいです。もしこのままバイクを置いたら構図は散漫になり何が主題かボヤけた写真となってしまいます。

写真の観賞者がぱっと見た瞬間に「見やすい」と思えるかどうか?これは作品の主題へ導く以前の写真構造の問題です。核心的なことではありませんが見にくいより見やすい方が良いに決まっていますよね。




まずはイメージを作って試し撮りです。東京湾に浮かぶ冬の富士山。それを遠景に漁港の様子を爽やかなツーリング写真として撮ってみたいです。写真を見た人が冬の内房をバイクで走ってみたくなるような、旅情感あるツーリング写真ですね。

で、試し撮りとして縦構図を作っていたとことろ、タイミングよく沖に大型タンカーが通過したのでパチリと撮った写真が上の写真です。しかし被写界深度やピント位置などを練る前にイキナリ撮ってしまったので、R1200GSがゴチャゴチャした背景に重なってイマイチです。

ここで構図のお話の前にデザインについて少し触れておきます。写真におけるデザイン要素とは色、線、図形、規則的なパターン、質感、立体感、連続するリズムなどがあります。とりわけ効果が大きいのが色と線です。この場合、海、空、船、私のGSなど青色が多く、そして刺し色として灯台の赤があります。堤防はZ字型を描いていて観賞者の視線誘導にも効果がありそうです。富士山は二等辺三角形でどっしりと安定が出る図形。

そして撮影時に悩んだのは何本もある垂直線です。特に一番左にある電柱が厄介で何とか画面の外に除外できないか腐心しました。

別のカットで解説します。例えばこんな感じで左に入ってしまった電柱は明らかに不要なものです。「入れた」のではなく「入っちゃった」という感じが否めず、構図がスッキリしません。こういった細かな部分のケアが及ばないだけで写真はたやすく陳腐化するものです。

はい、こんな感じです。少しだけ位置を変えるだけで邪魔だった電柱は画面の外になりました。たったこれだけで先ほどの一枚とは全然違うのがお分かり頂けると思います。




しかしこの写真の場合は色々と試みてみましたが電柱を排除すると富士山が中央にこなかったり、赤い灯台の位置が悪くなったりとうまくいきません。悩んだ結果、この邪魔な電柱も仲間に入れてやる以外ないと思いました。

「電柱君よ、君のような3流役者が我が劇団究極のツーリング写真のオーディションに来るとは!?しかし私も人の子だ。今回は特別にキャスティングしてやろうぞ」

そうと決まればどう撮るか?です。他にも似たような役者は何人かいて、船のマスト、堤防のポール、そして赤い灯台です。彼らとリズミカルに間隔を作って「垂直な棒の仲間たち」にしてやりました。しかし、それでも醜いものは醜いので、その位置にライダーを置いて薄めてみようかと試しましたが、これも妙案とは言えませんでした。灯台がライダーに串刺しになってしまったのです。

長くなったので次回に続きます・・・




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モノクロツーリング写真ギャラリーと写真独り言

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、アート写真と聞くとどのようなものを想像しますか?有名な写真家が撮った立派な写真?あるいは個人でもアートを意識した作品であればアート写真でしょうか。

実は日本ではあまりアート写真という認識は一般に浸透していないようです。アート写真の定義は私もよく理解していないのですが世界的にみると写真家が生み出した作品に第三者によるお墨付きをもらい、オークション等でバイヤーやディーラーに取引される作品をアート写真と呼ぶようです。日本ではアート写真を取引というのは稀なようです。

だから日本人にとって絵画や陶芸品などと違いアート写真といってもその価値はピンとこないのですね。欧米では写真作品の専門オークションもあるようで高額ものは何千万円や億で取引される写真もあるそうですよ。





現代の日本の写真文化は写真家やカメラユーザーが撮って発表するだけの範疇であり、写真を通して社会にメッセージを伝えたり、写真家自身の価値によって作品が注目されるような文化はないようです。カメラメーカー大国であり、多くのカメラユーザーが存在する国であるにも関わらず不思議なものですね。

アート写真の多くにはモノクロの作品が多いものです。モノクロと言えばカラーフィルムの無かった昔のモノという印象ですが、カラー写真が世に登場して半世紀以上は経過します。最近の世代にとっては「懐かしいモノクロだ」という感じはないのかもしれませんね。ですから単純にモノクロは古めかしいという考えはそろそろ改める時期なのかもしれません。

モノクロであることで実際の様子を想像領域として与えることにもなりますし、写真の核心である「光と影」を分かりやすく表現する手段もモノクロと言えます。

フィルムカメラでモノクロ写真を撮る場合はネオパンなどのモノクロフィルムを使用します。一方、デジタル写真をモノクロで仕上げるには撮影時点でカメラに設定されているピクチャースタイルをモノクロに設定するか、RAWで記録して後でLightroomなどのレタッチソフトでモノクロとするか?ですね。





この作品のように景色そのものがモノクロ写真が似合うという場合もあります。この場所は千葉県の小江戸と呼ばれる佐原の町並みです。コントラストが高くシャドウ部で引き締めるような仕上げで小江戸のツーリング風景を表現してみました。

Lightroomなどのレタッチソフトには単にモノクロだけでなく、モノクロの中でも風景とかソフトとか色々な種類があります。デフォルトで入っているものの他に、ネットでダウンロードできるものなど多くのプリセットが楽しめるものです。

その作品に似合ったモノクロのプリセットを探してみましょう。





「想い出はモノクローム・・・」なんて歌がありますが、人間の記憶の中の風景とは不明瞭で混沌としており、色の様子が抜けた言わばモノクロームのような風景です。モノクロで写真を仕上げることで「あの日、旅でみた風景」という記憶風景の再現もできるのですね。

この作品のように漁港の風景などは何十年前も現在も大きくは変わらないものです。よって昨日撮った写真であっても記憶風景を表現するのにぴったりなシチュエーションと言えます。また良く見ると昔の写真のようで近代的なデザインのR1200GSのようなバイクが置いてあるギャップ感も絶妙と言えなくはないです。

いかがでしたか?モノクロで撮るツーリング写真。表現の幅だけでなく光と影を改めて学ぶ機会としてもお勧めです。

ところで上の写真は15年くらい前に北海道の礼文島で撮ったものです。写っている道をすすむと旅人の間では有名な桃岩荘というユースホステルがあるのですが、これがとにかく凄い宿なのです。昭和の青春ドラマ真っただ中な世界観で皆で大声で歌ったり、港で大泣きしながら「さようなら~」と船に手を振ったりと…現代人には近寄りがたいオーラのある宿です。この時も泊まろうかやめるべきか…さんざん悩んだ挙句に結局はキャンプ場へ向かいました。

いま考えると行っておけば良かったと思えるのですけどね。

今回はこの辺で!!

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これさえ出来れば立派!簡単だけど勇気のいるバイク写真の撮り方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、当ブログをブックマークしていつも見て頂いている方は写真の方は上達しましたでしょうか?もう2年ほど前から投稿のコメント欄は閉じてしまったので、書いている私自身には皆さまの反応が分からないのですが、きっと少数だとは思いますが「上達したよ」「究極のツーリング写真の解説が役立ったよ」という方がおられることを願います。

さて、今まで究極のツーリング写真ではツーリング写真、バイク写真、バイク風景に関わるあらゆるノウハウを書いてきました。中には忙しい方向けに「これだけ押さえておけばOK」といった即効的な撮り方も書いてきましたが、今回は本当に簡単なことをご紹介してみたいと思います。

本当~?以前もそんなコト言って、結局できなかったよ…信じられん。という貴方もご安心ください。今度こそ即効的な撮り方でございます。…が、しかし少しだけ、ソレをやるには勇気がいるかもしれません。




まずはいつものパターンですが撮影地の様子の写真がこれです。私がここで何をどうして写真を撮ったか?のプロセスを解説いたします。

この場所は千葉県市原市の人気ローカル鉄道「小湊鉄道」でございます。菜の花の咲いた春の景色に右手の線路から小湊鉄道の気動車【キハ】がやってくる所をツーリング写真として撮ってみましょう。春の季節感ある鉄道風景、そんな場所へやってきた素敵なバイク旅のイメージです。

まずはこの状況を受けて「どう撮るか?」イメージの写真を練ります。念のため書いておきますが【イメージの写真】とは写真を撮り始める前に、脳内に描く空想の写真のことです。こう撮りたい!というイメージなくして良作は成し得ません。

しかし…どうでしょうか。この場所。菜の花が咲き乱れた小径は素敵ですが、民家や電柱など写したくはない余計なものが結構ありますね。こういった時は???そうです望遠の画角を選ぶと余計な物は画面内に入りにくくなります。

バイクのある場所から小径を歩いてうんと離れてみました。画角は135mm。左側は菜の花を主題に構図しましたがR1200GS-ADVENTUREの左に民家が入ってしまいました。それを嫌って立ち位置を左に移動したのが右側の写真。しかし、これでは菜の花が主役なのが小径が主役なのか曖昧になってしまいました。木製の杭も一気に仕事をしなくなった感じです。




先ほどの撮影場所からさらに後ろに下がるとこんな場所を見つけました。矢印の位置にカメラを置くことで超近景(カメラの目の前)に菜の花を置くことができそうです。これで画面全体を黄色にできないか試してみましょう。

はい、こんな感じです。カメラの位置を微調整するのに手間がかかりますが、ようやくイメージに近い写真になってきました。最初の写真よりもずっと雰囲気があるのがお分かり頂けると思います。特に小径がS字として入ったことでデザイン上の視線誘導線としても機能しています。

右側はカメラの目の前に菜の花を置くことで画面全体に黄色のフィルターがかかったような表現となっています。絞りを解放することで大きなボケ味で表現するツーリング写真ですね。

さて、この先が今回の投稿の本題でございます。




EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

はい、これが最終的な完成写真です。今回、読者の皆さまにお伝えしたかったノウハウとは大物キャストをあえて脇役で使うテクニックです。

小湊鉄道は平日の日中なら1~2時間に1本くらいしか列車のこないローカル鉄道です。せっかく長い時間を待って撮るのに普通なら列車を主役に撮りますよね。映画で例えるなら草刈正雄や役所広司をキャストで呼んでおいて、出番は数秒だけの脇役…みたいな感じですね。勇気のいることでしょう?

しかし、こういったことは一般のカメラユーザーにはなかなか出来ないことなのです。虹が綺麗に出ているとき、誰だって虹をメインに撮りますよね。そこで水滴の輝く花を主題に背景を虹とした写真を撮ったとします。それは少々勿体ない気もしますが素人には撮れない素敵な写真になるのです。なんとなくお分かり頂けるでしょうか?

           ~今回のポイント~
!!誰がみても「それが主役だろう!」という大物を思いっきり脇役で使う!!

ね?簡単でしょう?

ところで草刈正雄といえば最近、プライムビデオで「汚れた英雄」を見たのですが面白かったですね。今の時代に改めてみると何だか新鮮さもあります。

今回はこの辺で!!

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ツーリング写真と山桜☆写真イメージとLightroomレタッチ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、地域によっては桜の開花がはじまっていますが、春のツーリングシーズンを楽しまれていますか?内燃機関のオートバイという趣味も10年先には無いのかもしれません…そう考えると今、この当たり前のように内燃機のオートバイに乗れる幸せを改めて考え、大切に楽しんでいきたいものですね。

コロナ渦での感染対策や地震などの災害対策も大事ですが今、普通にバイクに乗れる幸せを大切に…。




さて、私の住む千葉県 房総半島では里山では早咲きの山桜がけっこう咲き誇っております。山桜とは野山に自生する桜を意味する場合もあれば「ヤマザクラ」という品種自体を指す場合もあり混同されやすいようです。どちらにせよ人のいない山中にひっそりと咲く山桜が私は大好きです。先日も清澄養老ラインから少し外れて暗い舗装林道を走っていたときに素敵な山桜に出会いました。

これは実際の様子をスマホで撮った写真です。ここでR1200GS-ADVを停めた…ということは、私にとってそこは撮影ポイントを意味します。

公園のような人工的な場所にある花よりも、こうやって自然に存在しているナチュラルな花はなぜ魅力的なのでしょうね。野生花とか原生していると聞くだけで素敵な感じがします。実に美しいですがその魅力はスマホ写真では到底伝えることができません。きっとこういった被写体に出会ってスマホで撮ってみたけど、うまく表現できない…ともどかしさを感じた経験のある方は多いはずです。

ではうまく撮れなかった原因は何故でしょうか?それは被写体の美しさを受けて撮影者の心が動き、その結果として実在している景色よりも美しい様子を撮影者が空想したからではないでしょうか?しかしスマホをその景色に向けて撮っても出来あがる画像は無情にも現実の風景なのです。

「こう撮りたい!」というイメージが描ける時点で、かなり筋の良い人であるのは間違いないのですが、ではイメージと現実のギャップをうめてイメージ通りの写真を撮るにはどうしたら良いでしょう?この疑問は到底、今回の一投稿では書ききれないものがありますが、今回はレタッチの完成イメージを作って撮影するお話を書いてみます。




レタッチ作業のベースとして理想的な状態を撮影時に撮る(左が作業前)

里山を走っている時に出会った美しい山桜。人知れずぽつねんと存在するその可憐な姿をどう表現しようか?現実の様子はあくまで現実。大切なことは感じたことを表現にむすぶこと。

感じた通り、かつ最も魅力的に表現するイメージを撮影現場で空想します。

この時、私が思い描いたのは淡いピンクを冷調に表現しつつ、どこか幽玄な女性を連想するような表現でした。しかし撮影時にできることだけでは到底かないそうにありません。そこでLightroomの完成イメージを考え、レタッチ作業のベースとなる画像をひとまず考えます。後でレタッチするときに理想的なベース写真となるよう露出や構図を考えるのです。




EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

はい、出来上がりはこんな感じですね。最初にご紹介したスマホの画像とは全然違うのがお分かり頂けると思います。今回の作例でお分かり頂けるように現実の様子とはそのまま撮ったらさして美しくはないものです。その被写体や情景の特徴を受けて、撮影者の動いた心が全ての始まりです。

現実が美しいのだ…と感動せずに記録することに没頭しても良い写真はなかなか叶わないものです。

ところでこの作品、当初はカーブミラーがえらい邪魔だな…と思いました。さんざん試しましたが山桜の風景を撮るにあたり、この場所ではカーブミラーを除外する妙案は浮かびませんでした。そこで「よし、君も撮ってあげよう!」とオーディションで落選確実だった駄目キャスト君を大抜擢としました。写真とは不思議なもので「あれも撮るぞ」と思って撮ってあげれば悪さはしないものです。

そう考えると当初は邪魔者だったカーブミラー君も何だかこれはこれで良い仕事をしているようにも見えてきます。そうと分かれば「君、なかなか良い演技するじゃないか」と曇っていた鏡面をブラシツールで明瞭に仕上げてあげました。彼はお化粧もしてもらって、本当に作品の中で良き脇役として良い仕事をしてくれたと感じます。

面白いですね。

今回はこの辺で!!

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バイク旅と写真の関係

バイクに乗るようになって約30年。ツーリング写真を撮るようになって約15年。

いま、自分のキャリアを振り返って思う事を綴ってみたいと思います。

幼少期の頃まで回想すると自分は友達と野球や鬼ごっこをして遊ぶよりも

ひとりぼっちで家の近所を探検するのが好きでした。

特に自転車の補助輪がとれた時期から、行動範囲が広がったことがとにかく嬉しくて

サッカー場の周りをぐるぐる周回したり、小学校よりも遠い場所へ行ってみたり

帰る道だけ忘れないよう自転車をひたすら漕いでいました。

あても無く走ることが好きなのは今も昔も変わっていないようです。

はじめて行く場所はワクワクするし、以前に何度も行った場所もまた訪れたいと思うものです。

知っている景色もタイミングが変わる事で視点も変わり別の感じ方があるものです。

細かく予定を立てず気の向くままに走ることが何と自由であるか。

偶然の出会い、発見、感動はふとした瞬間に訪れます。奇跡の光景は後になって回想すると来るべくしてそのタイミングで私の前に現れたとさえ思えます。

自分はちょっと変わっていて、ラッキーな人間なのだな、そんな風に思うのが愉快で仕方がないです。




心に焼き付く旅風景とはいつも渋い被写体です。

それは役目を終えた廃船であったり、今は誰も住んでいない廃墟であったり、荒れた土地であったりします。

もちろん空一面が燃えるように焼けた夕空や虹の風景なんかも好きですが、自分に似合っている旅風景とは他の誰かなら見向きもしないようなひっそりとした存在なのです。

もし出会った光景やモノ達が撮影の対象でなかったとしたら、特に記憶には残らないのかもしれません。

バイクでその場所まで旅をしてきてふと感じる何かをキッカケにレンズを向けた。それを写真にしたから、私の旅の中でその風景は特別なものに変わっていきます。

あの日、あの時、写真を撮ったからこそ記憶に焼き付く旅風景。

もし写真を撮らずに見ただけで終わっていたら、いつの日かその旅風景は記憶から消えてしまい、無かったことにされてしまいます。

旅を終えて過去を回想するときに、その写真を見返すことで記憶の中の風景は尊いものへと昇華する…それがツーリング写真の役割。

「あのときこうだったな」

日頃、人にみせてもいい写真を少なからず心がけているけれど、所詮は自分用の記念写真なのかもしれません。

いつか人生を振り返るときに、自分が旅で見た風景を記憶風景と照らして回想できる「心の中のバイク旅」。それを実現するためにツーリング写真を撮り続けているのかもしれません。




そう考えるとツーリングを愛する全てのライダーに「もっとツーリング写真撮ろうよ」と呼び掛けてみたい気持ちが湧きたってきます。

しかし人気の撮影スポットや観光地で記念写真を撮っていては、それこそただの記念写真なので、もっと旅心に照らした内面の風景を追求し、映えなくても良いので自分オリジナルのツーリング写真をみんなが目指したら良いのにな。

そんな風に思います。

撮りたいと感じる対象はいつでもふと視線を送った先にぽつねんと存在します。

それはモノに限らす光だったり空気だったり気配だったり感情だったりと色々。それらをどう撮るか?という表現は一朝一夕に成就するレベルではなく、まだまだ学んでいる段階だけど。

いつか納得できる最高のツーリング写真…我が生涯においてこれが正真正銘の究極のツーリング写真である!と思えるベスト1枚を実現させたいです。もしそんな写真が実現したら、きっと多くの人にバイクで旅をすることの素晴らしさを伝えることが出来るのではないだろうか?

そんな夢さえ持てるのだから私にとってツーリング写真とは特別なものなのです。




EOS6D Mark2

不思議なものでツーリングに出かけたり写真を撮ったりしていると、自分は本当にラッキーな人間なのだな、と感じる瞬間が何度もあります。何か奇跡のようなものを呼び寄せる特殊な能力がある人間なのか?とさえ感じるほどです。

この写真は佐渡の大野亀ですが岩の頂点に太陽が重なるタイミングで撮ることができました。事前に重なるタイミングを調べた訳ではなく偶然なのですけど。

こんなちょっとした奇跡を写真にできると言葉にできない充実感を覚えます。この写真を帰ってから仕上げて、見てほしい人たちに発表をすると何か良いことをしたような気さえしてきます。

残された人生を…なんて言うには年齢的にまだ早いかもしれませんが、この先は自分の人生と言う時間をなるべく写真に使っていき、世の中や迷っている誰かの役に立てればいい。そんな願いを持っております。

「私もそれに賛同!」という方がもしおられましたら、引き続き究極のツーリング写真をご愛読いただければ嬉しいです。これからは何か新しいことを始めてみようかと計画をしております。仲間は大歓迎でございます。

2021年3月 立澤重良

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意識改革で露出を極める☆ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、充実したツーリングライフで良い写真を撮っていますか?

今回は少々大げさなタイトルをつけてみましたが、写真ビギナーの皆さまが最初に難しいと感じる露出のお話を書いてみたいと思います。以前にも究極のツーリング写真では露出に関わる事を何度も書いてきました。それは絞りとシャッター速度の両者で写真の明るさを決めることや、絞りとシャッター速度には各々に異なる役割があり、それは写真の表現に役立つことなど。

今回は露出をシンプルに「写真の明るさを決めるもの」ととらえ、風景主体のツーリング写真で露出についてどのように考えるのか?を書いてみたいと思います。




EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

いま目の前にある情景に写真を撮るぞ!とカメラを向けたとき。その範囲に存在する光の量を仮に100とします。では写真にするにはどうするのか?目で見た通りの明るさを再現するのか?カメラの評価測光に従うのか?あるいは教科書に従って18%グレースケールを用意して正確に適正露出100を求めるのか?

100ある光を必ずしも100で撮らなければ写真ではない!といったルールはありません。70にしようが160にしようが、極端な話として1でも500でも1000でも良いのです。カタログの説明写真や研究所の記録写真ではないのですから実在すらしない架空のルールに縛られないように気を付けましょう。どの明るさで撮るかはあくまで撮影者の意志で決めるもので、そこにある光の量は写真家が使える資源のようなものです。

目で見た通りの明るさを再現することに執着する方もいますが、目で見た通りの明るさは人間の眼球の露出に過ぎません。人間の目は100に対して状況に応じて虹彩が動き、80や120といった具合に露出変化させています。暗がりに目が慣れてくれば当初は見えなかった足元の段差も見えるようになりますよね。




EOS6D Mark2

私たちがツーリング先で出会う素敵な風景、そこでバイク旅の魅力を表現するためのツーリング写真を撮るにあたり、実際の明るさや目で見た通りの明るさを求めるのは一旦忘れてしまいましょう。目で見た通りではなく心で感じた明るさの再現を目指します。

それは被写体や情景が最も魅力的にみえる露出を求めることに他なりません。花なら花、夕陽が当たったバイクならその車体自体、そういった時、地面や空が白く飛ぼうが黒く潰れようがそれはどうでも良いのです。

被写体が最も魅力的に見える露出設定は今のところはカメラにお任せすることが出来ません。カメラはあくまで画面全体の平均や指定したポイントなどを測光する機能しかないのです。樹齢数百年の杉林の参道、その荘厳さを表現する露出、秋桜をふんわり柔らかく女性的に表現する露出、といったものはカメラではなく撮影者しか決めることができないのですね。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

そうと分かれば露出は撮影者のイメージの通りで良いのですから、表現の自由が与えられていることを強く意識してみましょう。私たち日本人は誰かが決めたルールやお手本を無意識下に遵守する真面目な人種です。しかしせめて写真の時だけは「我が道をゆく」を貫きましょう。定石通りの露出なんてク〇くらえです。

上の写真はマニュアル露出を使って実際の風景の明るさとはかけはなれた露出で撮った作品でございます。撮った本人の私でさえ、その記憶の糸をたどっていかないと満月を夜に撮ったのか?昼間に絞り込んで太陽を撮ったのか?夜なのか昼なのかよく分からない絵本の風景のような写真になりました。

実際には昼の3時くらいなのですが…実際にどうかは私にとって重要ではないのです。




写真ビギナーの多くが特に常識に縛られてしまうのが露出です。適正露出だのアンダーだのと撮影技法の観点では「見た通りの露出で撮る」ことは大切ですが、カメラ操作や基礎知識を覚え習得した人は、どこかのポイントで見た通りに撮る…は卒業。【適正露出で撮れる人】から【露出を表現としてコントロールする人】へ進化を遂げましょう。

経験を積むと写真家眼も進化します。すると被写体に当たる魅力的な光を感じ、それに露出を合わせることが出来るようになるはずです。まずは露出に対する意識改革をして次回の撮影から実践してみましょう。

今回はこの辺で!

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ツーリング写真 理由の後付けと写真セレクト

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、気が付くと3月も中旬となり桜の開花が気になる季節になりましたね。

つい先日、知人から「立澤さんは写真が撮れるのだから写真を売って稼げば良いじゃないですか」と冗談半分で言われました。今は便利な時代ですので風景や花など撮った写真を商材写真として個人で販売できる時代です。

販売できるサイトやアプリはいくつもあって、プロのカメラマンでなくとも凄い人は相当に稼いでいると聞きます。特に珍しい気象現象や海外の風景などは人気のようですね。多くの企業がWEBサイトやカタログなどの紙媒体で使う商材写真を求めているのです。需要と供給が合致して素晴らしいですが従来のカメラマンのお仕事が減ってしまうのは気の毒ですね。

デジタル写真が一般に普及しておよそ20年。個人のカメラマンでもひと昔前のプロに匹敵する写真が撮れる時代です。企業には自前カメラマンがいて外部のスタジオに依頼することは減り、雑誌関係は出版不況が長引き、ウエディングフォトや学校行事の写真は少ないパイを奪い合うレッドオーシャン。プロのカメラマンは生き残るのに厳しい時代です。

…で私は写真販売サイトで写真を売らないのか?という話ですが私は絶対に写真を売りません。せっかく残りの人生を「写真をライフワークとして生きる」と決めたのに、写真の販売をしたら大衆写真の仲間入りに逆戻りですからね。




さて、また前置きが長かったですが今回は写真のセレクトと理由の後付けについて書いてみたいと思います。

よく写真は2度シャッターを切る!と言われます。1度目は撮影現場で被写体や情景を前にカメラで撮るとき。2度目は本当のシャッターではなく帰宅してから複数あるカットから採用カットとする1枚を選ぶときです。

このとき要求されるのが一枚を選ぶ力、セレクト力です。これ、地味に重要です。せっかく良い写真が撮れているのに選ぶ能力がイマイチだと、傑作は陽の目を見ずに埋もれてしまうのですからね。

上の写真は明らかな失敗写真以外は全てLightroomで仕上げてフォルダーに保存したところです。同じようなカットがいくつもありますが、この中からベスト一枚はこれだ!と納得できる写真を探すのです。写真とは不思議なもので撮影現場では見えなかったことが写真として出来上がったときに見える場合が多々あるものです。

そういった撮影時には意識できなかった(あるいは見えていたが無意下であった)ものやこと、を一枚の写真から洗い出し「この写真は〇〇がよい」「こちらは△△が残念だ」といった具合に、後から理由付けをして自分の撮った写真の中で優越をつけます。

場合によっては1枚をセレクトではなく用途に合わせて複数を選んでも良いと思います。例えばInstagram用と4つ切Wサイズプリント用といった具合に。




EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L IS

今回はこの1枚を選んだ理由として、空に流れる雲が手前からバイクの方へ向かっていく様子を表現するにあたり、もっとも理想的な割合で日陰が入ったのがこのカットだからです。静かなる風景の写真に「雲が流れゆく」という時間を与えた一枚になったことが作品の主題を演出しています。

ところで最近は少数かもしれませんが撮影地で写真を1枚しか撮らない人がおられます。フィルム時代はフィルムの残数、フィルム代や現像代などのお金の問題もあったので、むやみやたらにシャッターを切るのは勿体ないというのがありました。しかしデジタル写真が主流の現代では1枚しか撮らないのは時代遅れです。

写真界の権威はデジタル時代の写真家は無駄にシャッターを切る、一枚に入魂せずけしからん!と嘆いておられるかもしれませんが、私はこの考えには賛同できません。シャッターを切りながら被写体との距離を詰めていく感覚や、切りながら理想を模索するような撮り方は、時として奇跡の一瞬をとらえるものです。

今回ご紹介したような写真セレクトの観点でも、選択肢は多いほど良いと思います。ですからカメラのメモリーカードはできるだけ容量の大きいものを用意し、無駄切りを気にせず撮り【理由の後付け】【ベスト一枚の写真セレクト】をやってみてくださいね。

せっかくのデジタルなのですから。

今回はこの辺で!!




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マンネリを感じたら変化をつけよう☆ツーリング写真7つの魅せ方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、自治体によっては緊急事態宣言も解除されて少しづつ平常を戻しつつありますが、春のシーズンをいかがおすごしでしょうか?

この季節、バイク用品やキャンプ用品など新製品が発売されて色々と欲しくなりますよね。特にキャンプ用品は次から次へと新たなアイデアで斬新な商品が登場しています。よくここまで魅力的な製品、機能的なものを考えるものだな…と元メーカーである私はつい関心してしまいます。

そして興味深いのは大手ネット通販でよく見かけるノーブランドの格安商品。良く言えばジェネリック、はっきり言ってしまえばパクり、コピー商品ですね。しかし品自体は価格を考えると粗悪品とは言い切れず、個人的な財布事情を考えると「つい」買ってしまう場合があります。

こういったノーブランドのパクり商品はなぜ安いのか?無の状態から形を生み出すまでのデザイン費、試作費、金型費などがない。構造については設計費用がない。ヒット商品の陰には失敗作もある訳ですが、そういった失敗を経験することなく既に売れると分かっているものに被せている。そして見逃してはいけないのが環境問題。製造過程において排出される排水、排ガス、有害物質、産廃、Co2など国の定めた基準をみたして製造をしていれば、そこにも費用がかかるものです。

諸外国の地方にいくと、これが無法地帯で鉛であろうが六価クロムであろうがお構いなし。排水は川や海に直接流され町は年中スモッグ。最近は減っているかもしれませんが…私はその昔、ひどい状況をこの目で見てしまいました。なので安直に安いノーブランド商品を買う事は間接的に環境破壊につながっているかもしれない、と覚えておきましょう。





さて、前置きが長かったですが今回のツーリング写真解説は、つい同じようなバイク写真ばかりを撮ってしまう…とマンネリ状態でお困りの方へ、こんな撮り方もアリですよ、という作例を7つご紹介いたします。

1.望遠の画角を使ってみよう

EOS6 mark2 200mm 望遠レンズ

コンデジやスマホ撮影が多い人にとってあまり馴染みがないのが望遠でツーリング写真を撮る事です。

なぜならコンデジの普及機やスマホのカメラ機能はスナップ写真を基本としているので28mm前後の広角がデフォルトになっているのです。もちろん28mmでも良いツーリング写真は撮れますが、画角がそればかりになっていることに気が付いていない…なんてことはないでしょうか。

もし、いまお使いのカメラに望遠の画角があるのであれば、広いスペースを見つけてバイクから離れて撮ってみましょう。風景から余計なものが画面外へ排除され空間が圧縮された写真は主題を明確にしてくれます。

2.小物を主役にしてみよう

いつも愛車の写真ばかりで飽きてしまった…。そんな時はツーリング先でヘルメット、グローブ、ウェアーなどを使って小物を主役にしたツーリング写真を撮ってみましょう。ツーリング中のふとした休憩を切り取った素敵な写真を意識してみてください。

こういったカットは複数枚でツーリング写真を発表するときに、一枚まぜておくとセンスの光る投稿になりますよ。

3.構図に奥行をつくろう

EOS6D Mark2 + EF35㎜F2 IS

ビギナーの方がつい撮ってしまう平凡な写真とは複数の被写体を横に並べたような構図が多いと感じます。被写体が複数になるほど構図には注意点が増えるもの。欲張るほどに作業は膨大になり難しくなると覚えましょう。もしどうしても複数の被写体と撮りたい場合は、なるべく横一列に並べるのは避けて手前、真ん中、後ろと順に置き、構図に奥行を与えてみましょう。

これだけで陳腐な写真から目で楽しめる構図へと昇華します。難しくなければ絞り優先モードを使って手前や奥の被写体のボケ具合も調整してみましょう。




4.道を主役にしてみよう

オロロンライン

道はツーリング写真として最高の被写体だと感じます。旅先で出会った素敵な道はまるでライダーを誘うような雰囲気をもっています。その先に何が待っているのか?道の先を想像させてくれるものです。

また写真のデザインの観点で「線」の要素が観賞者の視線誘導にも機能するものです。大切なポイントは道の起点と道の先を強く意識することです。道のもつ特徴をよくとらえ、その道がその風景の中でどのように存在しているか表現してみましょう。

上の作品は北海道のオロロンラインですが起伏があることに注目し、超望遠レンズで圧縮してそれを表現しました。

5.ライダーで演出しよう

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

一枚の写真に感情を与えるにはライダーの存在をおいて他にありません。写真とは綺麗、自然を感じる、懐かしい、旅情を誘う、など色々ありますが、人間の感情と風景が複雑に入り混じったような表現をしたい場合、風景の中にバイクだけを置いてはそれを表現することはできません。

よく見かける平凡なツーリング写真は風景の中でバイクがお留守番をしているような写真が多いように感じます。ソロツーリングの場合、セルポで撮るしかありませんがリモコンやプログラムタイマーを使ってライダーのいるツーリング写真に挑戦してみてください。

6.時間帯を選んでみよう

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

いつもいつも同じような写真を撮ってしまう…。そんなお悩みのある方。そもそもいつも同じような時間にツーリングしていませんか?さらに加えると同じような天候や季節しか乗らない。早朝は眠いし寒い、夕方は家に到着する時間…こうなるとツーリング先で写真を撮るとなると、日中となるのですが実は太陽の高い日中は写真には不向きな場合が多いです。

すごく大雑把に言ってしまうと日の傾いた時間帯ほど光と影、コントラストが入り雰囲気のある写真が撮れます。よく分からない…という方はまずは撮る時間帯だけを意識してみましょう。それには少しの早起きや暗い帰路を走るといった犠牲が発生するかもしれませんが夕陽や朝日の風景は無条件に美しいのです。




7.バイクを小さく撮ってみよう

EOS6D Mark2 + EF14mmF2.8L F20 1/250 ISO100

これ、多くのライダーが苦手な撮り方なのだと思います。どうしても愛車はカッコいい!と思うあまりにツーリング写真なのにバイクの存在がやたら強くなってしまうものです。バイク雑誌もツーリング風景なのにバイクの存在を強めに撮っていますが、あちらの商業写真はスポンサーであるバイクメーカーへの配慮です。バイク雑誌と同じように撮らないよう気を付けましょう。

ここでは愛車がカッコいいという気持ちをうまくコントロールしてみましょう。これは究極のツーリング写真では【点景バイク構図】と呼んでいますが、広く作った空間の中に意図的にバイクを小さく構図した撮り方です。わざと小さく撮るのです。背景とは被写体がそこに存在していることを意味するもので、たくさんスペースを作ることで場所との関係を強調します。

注意するポイントはバイクを小さく撮るがバイクの存在感は落とさないことです。誰の目にも「それがオートバイである」と明らかに分かるようにバイクを撮ることです。通常、バイクをカッコよく撮るアングルは7:3の斜め前が基本ですが、この場合に限っては完全に真横でも良いと思います。

いかがでしたか?ツーリング写真 マンネリになったときの7つの撮り方でした。次回のツーリングからぜひ試してくださいね。

今回はこの辺で!!

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フレームで切り落とし心理的想像を誘うツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、花粉症には辛いツーリングシーズンですが如何お過ごしでしょうか。どうでも良い私事でございますが先日、古い写真を整理していたらこのような物が出てきました。

25年くらい前ですが車でサーキットを走っていた頃の写真です。サバンナRX-7(FC3S後期型)でナンバー付きクラスのサンデーレースですね。車高調にLSD、ブレーキ強化とライトチューンで日光サーキットなどを走っていました。

この写真の頃は17インチのSタイヤ(公道走行可能なサーキット向けタイヤ)を履いていたので賀集スポーツというショップのシリーズ戦だと思います。この草レースは非常にレベルが高くてシリーズ中で表彰台に入ったことは一度しかなく、ほとんどギリギリ入賞という感じでした。当時のトップクラスの参加者には今では有名なプロのドライバーもいましたね。

しかしこの写真、昔サーキットでよく見かけた写真屋さんが撮ってくれたものでレーシングフォトサービス2次元…だったかな、とにかくカッコよく撮ってくれるので、つい毎回購入しちゃったのを覚えています。この写真は日光サーキットの最後コーナーでゼロカウンターのドリフト進入でクリッピングを目指す瞬間を見事にとらえてくれました。

写真ってこうやって過去の時間を残してくれる「思い出」として本当に尊いものだなと、当たり前のことを改めて実感しちゃいました。




さて、前置きが長かったですが今回は少々変わったネタでツーリング写真解説をいってみたいと思います。マンネリで困っている人は必見。

EOS6D Mark2

はい、こんな変わった写真です。何の小屋でしょうね…海岸にある道具用の倉庫でしょうか。浸食されたコンクリートの様子と木製の扉が印象的です。旅先で出会う【扉】という被写体には特別な何かを感じます。

中はどうなっているのか?誰か出てきやしないか?想像をふくらませると好奇心と恐怖が入り混じったような緊張感を覚えます。このユニークな被写体をツーリング写真で撮らない手はありません。小屋と扉のもつ雰囲気を最大限に伝えるように安定構図を作って、Storyの演出としてR1200GSとライダーの姿で挟む構成としました。

ライダーの体をフレームで切り落とすことで、扉という主題の存在感を強めるとともに、フレームの外の様子はどうなっているのか?と見る側へ想像を誘います。このような手法は映像の世界ではよく見かけるもので、特にサスペンスやホラー映画では常套手段といえる手法です。けっこうクセの強い表現方法ですからたまにやるくらいで丁度よいかもしれませんね。




しかも、よく見るとこの写真…小屋の右に小さく人影があります。実際に人がいたので幽霊ではありませんが、パッと見て少しの時間差でこれを見つけてドキッとする写真になりました。通常、このように関係ない人などが写ってしまった写真は不採用ですけど、今回は面白いので敢えて採用カットにしてみました。

ちょとしたトリックや謎めいた雰囲気をもった写真は好みの分かれるところですが個人的には悪くないのかな、と感じます。ツーリングをしていて何か惹かれる不思議な被写体に出会ったら、こんな風にフレームで切り落とす手法をやってみてはいかがでしょうか?おもしろいですよ。

今回はこの辺で!!




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バイク写真、ツーリング写真の撮り方のポイント

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、コロナ渦も少しづつではありますが収束の傾向が見え、加えてワクチン接種も国内ではじまったようですね。明るい先が見えてきた気がします。明けない夜はないのと同様にこの辛い時期を凌げばまた夢をもてる日がくるはずです。

まずは季節的にライダーの待ち望んだ「春」なのですから、心は明るくいきましょう。お花見は自粛を…と言われますがライダーは宴会をする訳ではないのですから、桜のある風景を楽しむツーリングの計画を立てましょうね。お弁当持参で。

この季節、バイクウェアーやツーリング用品なども各メーカーから新製品が登場するので、まずはツーリングギアを新調して気分だけでも上げてみるのも良いかもしれません。私は今、ガエルネのGストーンというブーツが欲しいです。

さて今回のツーリング写真解説では桜の風景を作例に、背景がイマイチだな…という場所での撮り方を解説いたします。




前回もご紹介しましたが、また千葉県南房総にある頼朝桜(河津桜)の風景で解説いたします。この写真は頼朝桜で有名な鋸南町の保田川で撮影しました。

この写真のままでも悪くはないかもしれませんが、これでは究極のツーリング写真とは言えず、大衆的な平凡ツーリング写真ですよね。何がどう平凡なのかと言えば細部の完成度の低さです。いちおう木の幹を意識して広角レンズで寄って構図を作った写真ではありますが背景が悪すぎます。

桜の向こうにはビニルハウスがあって太陽光を反射しているし、R1200GSの向こうには民家が写っています。時間帯は午前で南向きで撮っているので画面の左から太陽光が差す斜光です。頼朝桜特有の濃いピンク色は出たかもしれませんが、果たしてこれで頼朝桜を魅力的に撮ったと言えるでしょうか?

この地域の観光ガイドに使う説明的な写真を撮る訳ではありませんので、現実的な様子を伝える必要はありません。多くの風景で現実の様子とはさして美しくはないものです。写したくないマイナス要素は徹底的に画面外に排除です。

そこで、撮る位置を変え余計なものが写らないよう工夫をしてみましょう。まったく違う場所から撮ることで当初のイメージはゼロから作り直しとなりますが、視点を変えて試行錯誤するのは大切なことです。今回は川の土手に降りて低いポジションからローアングルで撮ることに挑戦してみました。




土手に降りてローアングルで撮影したことで背景は空だけになり、頼朝桜の存在感は一気に際立つようになりました。原則、背景とはシンプルであるほど被写体は際立つと覚えておきましょう。

しかし南向きで撮っていたのが東向き、しかも空に向かって撮ることになったのでド逆光となってしまいました。しかも画面内に太陽がばっちり入るほどの。

逆光で撮る場合は彩度が期待できないトレードオフとして強いコントラストを得て印象的な写真が撮れるようになります。今回は被写体が「花」ですので花びらには透過や反射といった様々な光の反応が発生し、当初の写真よりも印象的で美しいものになりました。

こういった場合、カメラの評価測光は機能しなくなるので、ド逆光の場合はうんとプラスへ補正するか、ベテランであればマニュアル露出でイメージ通りの明るさを得ましょう。

…どうでしょう?ここでフィニッシュでも良いのですが、この時の私はまだ納得できませんでした。撮影現場では「その時、自分が納得できるまで撮り切ること」が鉄則です。「またいつか来ればいいや」は絶対にやめましょう。…という事で、まだ何かできないか?ひとひねりのユニークや奇跡はないか…とクリエイティブタイムの第二ラウンドです。

先ほどの撮影ポイントよりさらに2~3mほど下にスイセンが咲いていました。スイセンの存在には当初から気が付いてはいましたが、35mmで撮るには少々バイクから離れすぎかな…と思ってキャスティングしませんでした。こういった時はズームレンズの方が便利ですね。しかし、このスイセンは良く観察すると傷んでいる花弁など1つもなく、実に見事に咲き誇っていたので敗者復活のキャストとして採用としました。




レンズの目の前にスイセンを置いて3レイヤーの構図を作りました。この場合、極めて深い被写界深度を要求したいのでFを絞り込むのですが、強烈な逆光の場合は回折現象(小絞りボケ)の問題も発生します。何度か試し撮りしてプレビューし、写真クオリティ面と欲しいイメージの両者で折り合いをつけるように絞りを決めました。

ところでこういった木などの向こうに太陽がある場合、カメラの位置を少し動かすだけで太陽を木で隠したり、半分だけにしたりと調整できるものです。露出は通常はカメラの側で調整するものですが、このようなシーンでは風景サイドでも露出は調整できると覚えておきましょう。もしレンズの特性上、許容しがたいゴーストやフレアなどが発生した場合は、太陽を木に隠して試してみるのも妙案です。

古くから写真は引き算、と言われてきましたが被写体がその場所で最も魅力的に見えるようにするにはどうしたら良いか?を考えると、まずは背景にある余計なものを排除ですね。そして今回のスイセンのように時には足しても悪くはないと思います。

今回はこの辺で!

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