上達の秘訣☆いつも撮る・何でも撮る・気軽に撮る

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回の深度のピントピークの解説があまりに難解だったので、今回は一気にハードルを下げてシンプルな内容でいってみたいと思います。

写真をやるようになって色々とやっているつもりだけど、いま一つ上達が実感できない。いつも同じような写真を撮ってしまいモチベーションも下がってきた…。こんな事でお困りではありませんか?そのお気持ちよく分かります。

上達が実感できないと遣り甲斐を感じないのは当然ですね。満開の桜の下にバイクを停めて構図を整えてパチリ…しかし帰宅してその写真をSNSにアップしたら、そのタイムラインのすぐ下に「1年前の今日」という自分の記事に全く同じような写真が出てきた。こんな事ありますよね?




ビギナーの方に一番多いと思われる上達の壁の原因は”写真を撮っていないこと”だと私は思います。週末にバイクに乗った時だけ、どこかに旅行に行った時だけ、たまには写真でも撮りに出かけるかーと出かける時だけ。こんな風に写真を撮る機会が限定されているようでは全く上達など望めません。

RICOH GR

どこかにツーリングに行って綺麗な景色を、噂の映えスポットに行って自分もインスタ映え写真を、桜が満開になったら出かけよう、流星群が来る日を狙っていこう、どれも悪いことではありませんが、そういった時だけ写真を撮るという習慣が上達を妨げる元凶です。

少なくとも上達を望むビギナーさんはもっとたくさん撮るべきです。毎日のように撮るのが理想です。「毎日はちょっと忙しすぎで無理だよー」・・・確かにそうですね。しかし仕事の日もバイクに乗れない休日でも、ちょっとした合間に日常スナップなら撮れるはずです。

対象は美しい景色や映えるか否かに拘る必要は全くありません。自分のセンサーの感度を上げて何となく琴線に触れる被写体にカメラを向けて撮って見ましょう。

RICOH GR

何でもない日常風景でいいんです。それを撮るだけで写真とはまず瞬間になることが楽しいという基本を改めて実感できると思います。

目の前の空間が一瞬で二次元の絵になること。感じたコトが写真になる感覚を途方もない反復練習によって研ぎ澄ませていくのです。




RICOH GR

本当に何でもいいんです。無理に人に見せる必要もありません。理由も不要です。この写真で何がいいたかったの?と誰かに言われるような写真を日常の中でたくさん撮ってみましょう。

その為にはスマホでも大丈夫ですが、できればポケットに入る程度のコンデジを用意して、いつでも持ち歩いて迎撃態勢を整えておきます。

RICOH GR

コツは何を撮るという発想をいちど捨てて「光のある空間」「刹那と表現できる瞬間」を自分で創作することです。最初のうちはうまくいきませんが何十枚、何百枚と撮っていけば「おやっ」と思える1枚がヒットするはずです。

その1枚を検証して自分の「好き」を認識してみましょう。誰も見向きもしない被写体や日常風景に自分の好きを確認できれば、それが貴方の個性です。

RICOH GR

何も身構える必要はありません。アナログラジオのボリュームダイアルを回すように感受性という感度を少し敏感方向に回してみましょう。それは平凡な1日を楽しくするダイアルでもあります。




RICOH GR

みんなが美しい景色や映えにこだわるなら、自分は美しくない景色や地味なものを撮ってやろう、という天邪鬼や反骨精神でもいいと思います。やっぱり人と同じことって退屈じゃないですか。

ここでご紹介した日常スナップは全て私が仕事の日に少しの合間で撮った写真です。いつもポケットにRICOH GRをしのばせて移動時間や通勤の途中で撮ったものです。何気ない日常に存在する自分だけの美や感動は他人からは見えないものばかり。それを写真にすることでアーティーな刹那として仕立て上げるのです。これが最高に楽しい!日常は実は美や感動に溢れた世界だったのか!と驚きを体験してみましょう。それが日常スナップの世界です。

こんな風に楽しみながら何でも気軽に何時でも写真を撮っていれば、この目の前の光景が写真になるとこうだ!という写真イメージ力も養えますし、28mmならこんな感じだろう、という画角の感覚も養えます。カメラで写真を撮るという行為が二足歩行やお箸を使う事のように、ほぼ無意識にできようになれば一人前だと思います。

感覚や楽しむコツを日常生活の中で毎日鍛え上げてあげれば、次のツーリングで一眼レフを持って出かけても素晴らしい写真を撮るためのベースとして機能するはずです。

騙されたと思ってやってみてください。楽しいだけでなく意外な自分の発見もあるかもしれませんよ!

今回はこの辺で!!

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ツーリング写真家が実践している7つのプロセス<後編>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今年はオリンピックイヤーという事もあり、ついにキャノンからあのEOS1Dx mark3 が発表されましたね。広告のキャッチでは「光学ファインダーカメラの最高峰」とありましたがEVF搭載のミラーレスカメラが主流となりつつある昨今で、OVF搭載の従来型一眼レフを”光学ファインダーカメラ”と呼称するようにしたようですね。

EOS1といえば昔からキャノンのフラッグシップ一眼レフで別名オリンピックカメラと呼ばれているプロのスポーツ写真家のカメラでした。

大きく重厚なボディに空間を切り裂くようなシャッター音。高速連写に優れたAIAF性能。今回はオリンピックの開催に合わせて満を持して登場といったところでしょうか。常用ISO感度102400だそうですよ…いつもEOS1は何かがケタ外れです。

しかし今はスポーツシーンのような素早く動く被写体を精度よく追従するAF性能についてはミラーレスカメラが主流となりました。前回のオリンピックでは多くのプロカメラマンがEOS1Dx mark2を使用していましたが今年はどうでしょうか?その勢力図の変化に注目です。




さて今回は前回、前々回とシリーズで”ツーリング写真家が撮影現場で実践している7つのプロセス”としてツーリング写真に関わる総合的なことを書いてきました。今回はその最終回でございます。

ツーリング写真家が実践している7つのプロセス 1~3は こちら

ツーリング写真家が実践している7つのプロセス 4~5は こちら

6.フィニッシュ前の最終inspection

カメラはかつてのフィルム時代からデジタル時代へと変貌し20年くらいは経過したのでしょうか。あのキャノンが最後のフィルムカメラであるEOS1Nを生産終了にした、というニュースも何年も前の事だと記憶します。

しかしカメラやフィルムの入手が難しくなったとはいえ今後もフィルムカメラのアナログ的魅力は不滅と思われます。レコードや真空管アンプ、あるいはキャブレター搭載の旧車のように、一部のマニアの趣味として今後も細々と生き残っていくでしょう。一方で実用カメラとしてのデジタルカメラのメリットは数え切れないほどあります。フィルム代+現像代がかからない。その場で画像を確認できる(練習に適している)、感度の変更が自在、ホワイトバランスの調整が容易、データとしてすぐにネット上にアップしたり他者へ送ることが可能。一般の人でも写真レタッチができるようになった…まだまだあります。

EOS6D Mark2

この6番目のプロセスでは撮った画像を再生してミスや問題点がないか詳細にinspection(検査)しましょう、というお話をしてみます。フィルムカメラでは撮影現場でできない作業です。デジタルの恩恵をしっかり活用させ、貴方ご自身が寸分も見逃さない厳格な検査官となって撮った画像をチェックしてみましょう。

バイクの新車工場で例えてみましょう。製造ラインから仕上がってきたピカピカのマシーン。それはまだオーナーによって魂が入る前の無機質な機械です。この時点で機能や美観に問題点がないか、メーカーの責任において厳しい検査が行われますよね。もし問題が確認されれば、その工程に戻って正しい状態へと手直しされるのです。検査が甘く傷の入ったバイクや機能に問題があるバイクが出荷されてしまえば、ユーザーを失望させメーカーの信頼を失う訳です。

あなたが今撮ったその写真も、まだ撮り直しのきく撮影現場で問題点を発見できれば、帰宅してガッカリすることも無くなるはずです。主なチェックポイントはたくさんありますが代表的なものは・レンズや撮像素子に付着したゴミ ・手ブレなどの肉体的エラー ・ピントが甘い、ピント位置が的確でない ・感度の設定ミス、許容できないノイズ ・地面に落ちている吸い殻などの小さなゴミ ・水平を出すべきシーンなのに水平が甘い ・画面の四隅などに歓迎しがたい物が入っている ・メッキパーツや光沢部分に余計なモノが写り込んでいる ・シートの上にグローブなどがだらしなく置かれている ・・・まだまだありますがパッと思い付くだけでもこれくらいあります。

上の写真は曇天の日の夕刻に撮ったキャンプツーリングのシーンです。とても露出設定のシビアなシーンでしたが、私はこのとき何度も再生ボタンを押して画像をチェックし暗部が潰れていないか?レタッチで無理なく調整できる範囲に入っているか?局所的に拡大したりして何度も確認しました。




以前、知人が私に写真を見てほしいと言うので拝見したところ、写真の空の部分に無数のセンサーに付着したと思われるゴミが確認され、それがすごく気になりました。ご本人に指摘したところ「自分は大雑把なのでそこまで細かな部分は気にしないんですよ」とのこと。それ以上は何も言えませんでしたがコレはいけません。誰かに1000円やるから風景写真を撮ってこい、と言われた写真ならいざ知らず。自身の作品にこういった姿勢で望むのであれば永久に憧れの1枚は実現しないと思います。

自分が大好きな被写体、心打たれた情景、そのときの感動を自分なりに表現した特別な写真、そんな写真に憧れて写真を撮っているのではないでしょうか?であれば1ミリも1ミクロンでさえも妥協は許されないのです。その為の厳格な検査機関がこのプロセスなのです。

間違ってもセンサーのゴミが写っているような写真を発表したりしないようにしましょう。写真を見ていただける人を裏切ってしまわないように…。

7.奇跡を待機

1から6までのプロセスで一通りの撮影を終え、心の底から納得いくまで撮り切ったな!と達成感を感じたら、カメラを仕舞ってバイクのエンジンをかける前に最後に次の2つのことを実践してみましょう。

まず1つ目は撮り終えた余韻を楽しんでください。これはかなり余裕のある旅ライダーにしか成しえない玄人のやる行為なので秘密でお願いします。撮り終えてその場所にしばらく佇んで余韻を味わう。お子様には分からない大人のライダーの世界です。

そもそも全身全霊で撮影に挑んだのであれば、エネルギーを吸い取られた後の屍のように、達成感と共に脱力感が襲ってくるはずです。少し休憩しましょう。コーヒーでも飲むか今どきではありませんが愛煙家なら一本つけてみましょう。

EOS6D Mark2

2つ目は奇跡の待機です。撮影の余韻を楽しむ穏やかな時間…もう少し待っていれば何かが起きないかな…それが具体的に何を?と期待する訳ではないけれど、素敵な何かが起きればいいな。そんな淡い想いが奇跡や偶然を呼ぶものです。この写真では漁港で一通りの写真を撮り終わったあと、珍客が現れたのでこの場所で撮る写真の最後のキャストとしました。

この時はとにかくこの猫の顔が気に入ってしまいました。特に可愛い訳でもなく人に媚びるような様子もない。かといって憎めない顔といいますか、とにかく望遠ズームを装着したEOS6D Mark2のファインダーを覗きながら「人間にもこんな感じの人いるよな!」とつぶやいてしまいました。

こんな風に撮影現場で当初のイメージした写真を撮り終えた後に、そそくさ退散するのではなく余韻を楽しみながら奇跡の待機をすると野良猫のような珍客、地元の漁師さん、空の雲間から天使のはしご、日ごろの行いが良ければ虹が出現するかもしれないのです。




 ~ツーリング写真家が撮影現場で実践している7つのプロセス~

1.Factorの解明

2.Real side分析

3.Heart sideを感じ取る

4.撮り方の引き出しからsearch&choice

5.uniqueさをプラスオン

6.フィニッシュ前の最終Inspection

7.奇跡を待機

いかがでしたでしょうか?ツーリング写真家が撮影現場でしている7つのプロセス。今回はあくまで撮影現場でのプロセスをご紹介しましたが、撮影現場ではない場所でも作品が最終的にプリントとしてフィニッシュするまでのプロセスはあります。例えば採用カットのselectがあります。その撮影シーンで撮った何カットもある中からBESTと呼べる1枚を選ぶ作業です。

よく作品とは2度シャッターを切られていると言われます。1度目は撮影現場でカメラのシャッターを、2度目は何カットもあるそのシーンのフィルムストリップから1枚をselectする瞬間です。これがベスト1枚だと納得できる採用カットを選ぶselect能力についてはまた別の機会に解説したいと思います。

ところで今回の解説で4.の項目でsearch&choiceと書きました。選ぶことを英単語ではselect、choice、choose、pick、などがあります。selectはその中での最良の1つを選ぶこと、choiceは自由意志の判断による選択という意味らしいです。なので4.撮り方の引き出しからのsearch&・・・の項目では「あなたの好きなのを選んでくださいね」という意味を込めてchoiceとしました。必ずしも最良を選ぶことはありませんよという意味です。

おっと、3500文字も書いてしまったので今回はこの辺で!!

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ツーリング写真家が実践している7つのプロセス<中編>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、気が付くともう1月も終わってしまいますね。暖冬とはいえバイクにはまだまだ寒いですが、早くバイクの季節がくるといいですね。

さて前回よりバイク写真家が実践している7つのプロセスとして、ツーリング写真に関わる総合的なことを書いております。今回はその続きでございます。

・前回の投稿ツーリング写真家7つのプロセス 1~3はこちら

4.リストからのsearch&choice

写真は撮り方が大事…と多くの方がご存じだと思います。しかし撮り方は確かに大事ですが最重要ではなく、あくまで今回ご紹介するプロセスの中の1つに過ぎません。撮り方の引き出しはベテランほど豊富に在庫しているものです。その中からいま目の前にある情景や被写体に対して、自分が感動したことを魅力的に表現する手段として自身の「撮り方の引き出し在庫リスト」からsearch(検索)をかけてchoice(選択)するのです。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

撮り方の引き出しは例えば三分割構図で撮るとか、絞りを解放して背景をボカすといったものが一般的に知られていますが、そういったメジャーなものに限らずマニアックな手法からオーバーヘッドキックのような飛び道具的な引き出しまで、豊富なバリエーションで持っておくのがおススメです。引き出しの数は2つ3つでは全く話にならず100でも1000でも多ければ多いほど作品の可能性は広がると思います。

そして豊富な「撮り方の引き出しリスト」から目の前にある情景や被写体に対して、どれをchoice(選択)するかが重要な見せどころであり、貴方らしさを発揮するポイントでもあります。choiceは2.のReal side分析から得た素材情報を元に使えそうな撮り方をリストから見つけます。それは被写体の特徴であったり線や色などのデザイン要素、光の様子といったことからヒントを得ます。

上の作品では南房総にこの時期に咲く頼朝桜(河津桜)のツーリングシーンですが、全体を桜の花で埋め尽くす構図を作り頼朝桜のピンク色を印象付けました。そしてわずかな隙間にR1200GS-ADVENTUREを配置する「のぞき窓構図」を採用しました。そして近景になる桜の様子がある程度明らかに表現できるよう絞りをF18まで絞り込みました。私の撮り方の引き出しリストを検索した結果・埋め尽くす構図・のぞき窓構図・近景から深い深度で魅せる などがヒットしてそれをchoiceしたのです。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

もう1つ作例をご紹介します。この作品は富士五湖の1つである精進湖で撮った1枚です。太陽を画面内に入れてしまう強烈な逆光のツーリング写真です。

このとき私は道路という限られた撮影スペースでいかに富士山を望む精進湖の雰囲気を表現しようか模索しました。Factorの解明、Real side分析、Heart sideを感じ取るプロセスで富士山や精進湖といった固有の被写体がどうこうではなく、この強烈な光が存在する空間に心が動かされたのだと思いました。そこで撮り方の引き出しリストに検索をかけて、そのイメージにぴったり合うものがないか探しました。

強烈な光が心に突き刺さったツーリングシーンなのですから、光が記憶に残った記憶色風景を演出してみようと思いつきました。記憶色風景であれば抽象的な表現の1つとしてレンズフレア、ゴーストを使ってみようとなったのです。逆光時に発生する光学的なレンズゴーストは一般には嫌われる傾向ですが、私は好きなので積極的に使うことが多いです。八角形のゴーストがR1200GS-ADVENTUREに向かって光の宝石を散りばめるように…あるいはキラキラと注ぎ込まれるようにカメラアングルを探ってみました。

これは事前に撮り方の引き出しリストの中に「ゴーストを被写体に散りばめるの術」を持っていたからに他なりません。忍法みたいですが分かりやすく言うとそうです。

撮り方はある種の演出なので賛否あるものです。中にはそういった手法はあえて使わない写真家や撮り方を感じさせない巧妙な構造の写真を好む写真家もいます。ドキュメンタリータッチなナチュラル写真を撮るベテランは星の数ほど持っている引き出しリストから「1つも使わない」をchoiceしているのです。




5.uniqueさをプラスオン

ここまでのプロセスで試し撮りをした画像を確認し次のように自問してみましょう。本当にこれでいいか?普通すぎやしないか?意外性、驚き、おもしろさ、珍しさなど最後のひとひねりを加えることはできないだろうか?と。

RICOH GR

美しい景色を撮るべきだ!とかカッコいい写真を撮らねばいけない!と執着心のようなものがあると柔軟な発想は出てこないものです。ユニークさはいつも楽しんでいる心から生まれるものでツーリングを、写真を撮ることを、心から楽しむことを忘れずにいましょう。

ユニークな被写体を見つけたら擬人化してみて「ここで何をしているんだい?」と話しかけてみたり、カメラを持って遊んでいる自分の影を撮ってみたりアイデアは無限大です。いつも美しい景色やカッコいいバイク写真ばかりを求めていた自分が馬鹿らしく感じるほど楽しいですよ。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

そんなユニークな発想力を日常的に鍛えていれば、ある日突然としてツーリング写真の中にユニークをブレンドして目からウロコの写真を撮ってしまうものです。それはかつて誰も撮ったことのないような写真を斬新な表現として誕生させます。

さらに愉快なのはそんな写真を撮ってしまった”未知の自分”の発見です。自分で撮っておきながら「なんだこの写真!」と笑いがこみあげてくるでしょう。そうなると発想力はさらに柔軟になりuniqueとinspirationの無限ループは成立します。

inspiration、つまりひらめきとは考え抜いても気張っても出てくるものではありません。IPS細胞の研究で有名な京都大学の山中教授も「ひらめきは脳のリラックス状態から生まれる」と言っていました。まずは撮影地で少し散歩するような気分で歩き回ってみましょう。奇想天外な何かを授かるかもしれませんよ。

それをキャッチしたら作品にプラスオンするのみです!

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次回、ツーリング写真家の撮影現場7つのプロセスの最終回でございます。お楽しみに!!

永久保存版☆ツーリング写真家が作品を生み出す7つのプロセス<前編>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、皆さまはSNSなどのコミュニティーでいい写真を撮る人、この人が撮る写真が好きだ、という方に「お会いしてみたいな」と思ったことはありませんか?

以前に写真はセンスよりも人柄で撮りましょう…という記事を書いたことがあります。写真に限った話ではありませんが多くの芸術はその作品に惹かれるだけに留まらず作者はどんな人なのだろう?と思いを抱くものですよね。ラジオでかかった曲が「この曲いいな!好きだなこうゆうの」と思えばどんな歌手か気になりますよね?

私もよくFacebookやInstagramで私が大好きな感じの写真を撮る人に「いちどお会いしてみたいものだな」と思う時があります。写真って自分という人間の発表であり、見る人へのメッセージやプレゼントのようなものだな…なんて最近考えます。写真を見る側として「こんな素敵な写真を見せてくれて元気や勇気をもらったな」と作者へ感謝の気持ちを抱くのはごく自然なことだと思います。

そして私のような者でもたまにSNS等で「いちどお会いしたいです」「どこかでご一緒に走りましょう」と言っていただけるのですが、それが本当に嬉しいです。これからもそんな風に言って頂けるような写真活動をしていきたいですね。




EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L IS

さて今回はツーリング写真解説に関わる総合的なお話としてバイク写真、ツーリング写真の「作品」が誕生するまでのプロセスを7つの項目でご紹介してみたいと思います。当ブログをこの投稿で初めて訪れた方が驚かれないよう最初に書いておきますが、バイクでツーリングに行ったついでにせっかくだから記念写真を…という方向けの内容ではありません。ツーリングと写真が融合した写真芸術の魅力に憑りつかれ、ツーリングに行く時は必ずカメラを持って出かける熱いpassionを持ったツーリング写真家(またはそれを目指す人、憧れている人)向けの内容でございます。

1.Factor(理由)の解明

Factorの解明とはツーリング写真のクリエイティブタイムで最も初期段階で行う謎解きのプロセスです。風光明媚な海岸線でも、美しい光が差し込む林道でも、素朴な漁村でも、貴方がバイクを走らせて日常の雑念から解放されている時、旅人として写真家としてのセンサーが何かに反応を示します。「おっ、この辺に何かあるな」「あの小径の先が私を呼んでいるわ」といった具合に、センサーに従順になり少しの勇気と冒険心があれば撮影地を発見するはずです。

しかし!ここだ、と思ってバイクを停めてもすぐには撮り始めることは出来ません。まずはFactor(理由)を探しましょう。写真を撮りたいと思った理由とは多くの場合で最初は見えにくく具体性がないものです。

キーを左に回し愛機のエンジンを停止させれば辺り一帯は静寂に包まれます。まずはここでなぜここで写真を撮ろうと思ったのか?なぜここが良いと思ったのか?をしっかりと説明できるよう明らかにしておきましょう。これをやらないと次のプロセスで具体的な作業に落とし込めないのです。

まず最初に言葉で説明できるのは「ここイイ感じだから」です。ここが謎解きのスタート地点。そして目の前に景色や被写体をよく見て走りぬいてきたライダーの鼓動を落ち着かせる意味で深呼吸でもしてみましょう。見るだけでなく空気の香り、草が風でゆらぐ音、肌に感じる空気など五感をフル動員します。

心が落ち着いて静寂した空間に馴染んでくると、当初は見えなかったものが見えてきます。湖がいいと思ったんだけど実は空を写し込んだ湖がキレイだったんだな、緑の木々がいいと思ったんだけど一番の魅力は差し込む光だったんだな、桜が満開で心が高揚していたが実は幹が堂々としていたんだな、といった具合です。

上の作品では遠景に見える十勝岳連峰を撮ろうと当初は思ったのですが、Factorの解明の結果、大空の空間に何か惹かれて自分はここでR1200GSを停めたのだと確信しました。

このように1つのFactorを決めたら小さな声で言葉にしてみましょう。




2.Real side分析

Real Side分析に欠かせない重要アイテムは写真家眼です。写真家眼は被写体の特徴や細かな部分まで逃さず分析する感性の眼です。そして目の前の空間がいまどのようになっているのか?工事現場で言う測量のような仕事もします。写真家眼は豊富な経験によって養われていくもので決して視力のことではありません。

被写体の大きさ、位置関係、遠景と近景の確認、色や図形といったデザイン要素を見つける、そして重要なのが光と影の様子を把握することです。

7つのステップの中で最も退屈な作業と言えるかもしれませんが、これをしっかりやらないと基礎工事の無い建物を作ってしまうのです。それに写真を撮る上で重要なある決め事を決定付けることができません。それは焦点距離の選択です。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

この作例では遠景となる利尻富士とR1200GSのある場所までの距離を考慮しその結果として望遠レンズを選択しました。近景として赤い船を置いたこと、デザイン要素として船体の赤とロープの黄色を意識したこと、そして利尻富士の峰が雲に覆われる直前のタイミングである事に気が付いたことです。

出来あがった写真を見れば誰でも分かることですが、いざ撮影地で目の前の光景からこれらの特徴や空間構造を洗い出すのは簡単なことではありません。写真家眼、審美眼を鍛え上げた人だから見えること、確認できることなのですね。

Real side分析は街中のスナップ写真のようにアッと思った瞬間にパッと撮る写真や、ドキュメンタリータッチな表現では必ずしも重要ではありません。しかしビギナーの方は時間をかけて習得しておきたいのが写真家眼、または審美眼です。

Real(現実の様子)Side分析は写真の測量と材料収集と覚えてくださいね。

3.Heart sideを感じ取る

Heart sideを感じ取るのに欠かせないのは写真家の豊かな感受性、感性です。よく見かけるような普通の夕陽でもジーンと感動してしまう繊細なheart、雑草のお花に「わあ、可愛いお花!」と無邪気に喜んでしまう人、そうゆう人でないと撮れない写真があるものです。

宗谷丘陵 白い貝殻の道

感受性は誰でも幼いころは豊かだったはずですが、時と共に世の中の雑踏ですり減って輝きを失うのでしょうか?感度を落とさないと傷つくことばかりだから自己防御で鈍感にしてしまったのでしょうか?それはそれで仕方のない事かもしれませんが、少なくとも写真を撮るときは幼い子供のように小さな事でも声に出して、表情にして感動するよう、自分の心に働きかけてみましょう。

恥ずかしいですか?お気持ちは分かりますが残念ながら恥ずかしくて無理!という事ですと憧れの一枚は永久に叶わないと思います。




逆にこう考えてもいいと思います。写真をライフワークとして生きていくことで失いかけた感受性を取り戻してみましょう。写真にはそんな素敵な力があると思います。もしどうしても難しいようでしたらロマンチストという事でもいいと思います。

この作品では宗谷丘陵の白い貝殻の道に夕陽が当たってキラキラと輝いていました。あまりの美しさに心打たれ危うく心の何かが崩壊しそうでしたが、感動が大きすぎる場合はある程度はコントロールしないといけません。感情が押しつぶされてしまえば冷静にカメラも操作できないですからね。これは写真家の悲しい運命です。

そしてオススメの手法は感動したことを小説や詩に出てくるような日常ではあまり使わない言葉で形容してみましょう。上の作品では「夕陽の光が貝殻の道に宝石を散りばめていた」といった具合です。そしてこれを次のステップで作品に埋め込むのです。宝石を散りばめたように写すにはどうしたら良いのか?と。

1枚の写真の中に作者の感動したことをメッセージとして埋め込むこのプロセスは今回ご紹介する7つのプロセスの中で最重要であると断言できます。けっこう見かけるのが構図やら露出やら撮り方は上手なのですが作者の感動が入っていない空っぽの写真です。

そういった写真にならないよう感受性、感性を意識して何にでも純粋に感動できる心を育みましょう。

ちょっと長くなってしまったので続きはまた明日の投稿で!!!

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ツーリング写真☆レベルアップの為の7つの心得

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、当ブログは皆さまのお陰で開設から2周年をむかえ堅調に成長しております。ブログの開設当初、ネット上で検索をしてもツーリング写真やバイク写真に関わる専門サイトというのは恐らく存在していなかったと思います。

愛車をかっこよく撮るには…といったHOWTOはメーカー系や雑誌系のトピックで紹介されている場合がありますが、サイト自体がバイク写真のそれも撮り方を解説するものは、恐らく今でも究極のツーリング写真だけだと思います。

せっかく唯一無二のブログを作ったのですから、中身も変わったアプローチで作ってみようかな…そんな思いで撮り方の解説は少し変わった表現で書いております。今回もそんな変わった観点でツーリング写真、バイク写真に関わることを綴ってみたいと思います。

さて今回は自身の写真をレベルアップさせるにはどうしたら良いのか?上達して今よりもイイ写真を撮ってみたい、これって誰でも願うことですよね。しかしレベルアップを実現するのはどうするのか?なんて検索しても何処にも出てきませんね。上級者の人たちが秘密にしているのでしょうか?そんな事は決してないと思いますが。

今回は私自身の約15年にわたる写真キャリアを元にビギナーだった頃からを思い出してレベルアップとは一体どういう事なのか?を7つの心得として書いてみたいと思います。

1.関心の対象は常に自分の憧れる写真であること

ごく当たり前のことですが常に写真のことだけを考えましょう。内面で憧れをいだく自分だけの最高傑作を夢見ましょう。

日本にいると世界最先端のカメラ、レンズメーカーのお膝元なので、ついカメラ、レンズのテクノロジーの進化の声に惑わされる環境にあります。いつものようにFacebookのタイムラインを見ればリスティング広告で最新のカメラの広告があなたを狙っています。本当にそのカメラが必要な理由があれば別ですが「私は写真を愛する人間、カメラが欲しいのではない」と意志を固くもちましょうね。

自分は写真を愛する人、個人的な写真家、写真をライフワークに生きる人、そう言葉にして写真家を気取りましょう。写真家を名乗るには免許も資格も実績も不要です。写真が好き、それだけで写真家を名乗っても誰に咎められる訳でもありません。

カメラ愛好家、カメラコレクター、いつも新しいカメラが欲しい人…こういった人たちの一部は残念なことに写真をあまり撮らないので上達が望めません。

そしてもう1つ、あまり取り沙汰されない事ですが承認欲求に支配されないことも大切です。承認欲求は誰かに認めてもらいたい、写真が上手な人と思われたい、という欲求から能力以上に見栄のようなものを張ってしまうことです。これは誰でも陥りやすい魔の落とし穴です。これに支配されると写真を良く見せようと盛る方向に走ってしまい、自分が本来撮りたかった写真を完全に見失って手遅れになると後からでは修正がききません。




2.いつもカメラを持ち歩いて「写真」を身近に生きる

いつでもカメラを持ち歩いて通勤中でもバイクに乗れない休日でも「あっ」と思った情景や被写体を発見したらパッとカメラを取り出してシャッターを切れるようにしておきましょう。これが最も上達するやり方でもあり、写真の楽しさを味わう最良の手段だと思います。

ツーリングに出かけるとき、特別な記念日、新しいカメラを買ったばかり、といった時だけ写真を撮る人は、まずレベルアップしないと思います。

その為に一眼レフとは別でポケットに入るくらいのコンデジ(マニュアル露出できるもの)を用意しておくと良いかもしれません。

RICOH GR APS-C  通勤中に撮ったスナップ

3.撮る楽しさと作品が生まれる喜びを見失わない

初めて写真を撮ったあの時(覚えていないかもしれませんが)の気持ちを大切にしてみましょう。パチッとシャッターを切ったときにソレが写真になる喜びです。目の前の光景が一瞬で二次元の静止画になって、それはまるで時間がストップしたような不思議な感じ。そう、写真ってそもそも撮ること自体が楽しいんですよね。

私が幼かった頃、何かの付録にあった紙の箱でできたあぶり出しカメラのような物で遊んだ記憶があります。太陽光に何分間か当てて待っているとボンヤリと風景が出てくる…確かそんな物でした。すごくワクワクしたのを覚えています。それとポラロイドカメラの初期の物も面白かったですね。今になって考えるとポラロイドカメラはその場でプリントされる事で写真が生まれる楽しさを正にインスタントで味わえる最高に楽しいカメラでした。

今ではシャッターを切れば綺麗な画像が出来上がるのはごく当たり前のことなので、むしろそのせいで写真になる楽しさを忘れかけているかもしれません。

4.被写体とテーマを見つけたら理解を深める

テーマなんて言うと大げさなと思うかもしれませんが、大切なことは自分の好きなモノ、コトを撮りたいという欲望に従順に撮り続けることだと思います。やがて好きなモノ、コトへの理解が深まり「よしコレを追求して写真を撮っていくぞ」と決意した時が貴方のテーマが決まった瞬間です。

私の場合は「ツーリングのワンシーンを切り取る」ですが15年以上にわたってツーリング写真を撮って、私なりにバイクツーリングに対する理解を深めてきました。それは作品にも当然反映されていると思います。例えば道のあるシーンであればバイクより前に大きくスペースを作れば出発のイメージ、逆に後ろにスペースを作れば到達したぞ!というイメージの写真が出来上がります。

EOS6D mark2 + EF14mmF2.8L

このようにテーマを追求していけば、それはその専門分野の研究成果としてノウハウが蓄積されていくのです。例えばフィギュアスケートであれば演技の専門的な知識や選手の特徴などを熟知していないと、真のシャッターチャンスをものにできません。セレブポートレイト専門の写真家はモデルの個性、魅力を最大限に引き出す術を知っています。歌舞伎を撮る写真家は役者が見得を切るとき最も姿勢の美しい瞬間を逃さないそうです。

私はツーリング写真の専門としてテーマを追求し日々研究しています。自分が専門としている被写体やテーマの見識を深めていくことは写真のステップアップと密に関係していると思います。

5.感覚は気の遠くなる反復練習で養う

いま目の前にある情景、被写体が写真になったらどんな感じだろう。またはこんな風に撮りたい、こんな風に写るであろう、とシャッターを切る前に脳内に描く想像の写真を描けるようになりましょう(これ凄く大事!)。

もちろん200mmの望遠レンズならこうなるだろう、24mmの広角ならあの辺りまで背景の範囲になるだろう、といった画角の感覚も然りです。

しかし、感覚の世界ばかりは勉強していても仕方ありません。ゴルフやピアノが上達するにはどうしたら良いですか?と聞かれたら「たくさん練習してください」としか言いようがないですね。それと同様に失敗でもいいからとにかく沢山の写真を撮って感覚を養うしかありません。




6.過去に撮った作品は何度も見返して

ここだけの話ですが写真の上達で侮れない手法の1つに既に出来上がっている写真の分析というのがあります。過去に自分が撮った写真でも他の誰かが撮った写真でもいいので解説者を気取って写真のあらゆることを分析してみましょう。

秀作であればどの部分がどう良いのか、駄作であればどこをどう撮れば良かったのか、明らかな失敗写真はもちろんのこと、説明のできないような不思議な作品まで自分なりの観点で誰かに解説するように分析してみましょう。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

例えばこの作品の場合「船体にあるような赤があると、やはり印象的な写真になるな。望遠で圧縮されているけど遠景は青系統なので空気遠近法で補えている、やっぱり写真デザインにおける色は重要なのだな」あるいは「空の雲が流れていてちょうどバイクの位置だけが日向になった瞬間を撮った写真だ。シャッターチャンスって風景写真にもあるんだな」といった具合です。

美術館や書展とかに行って誰かの作品をああだこうだと論じるのは難しいことではないですよね。自分では描けないくせに偉そうに言う人いますよね…私ですけど。つまり出来上がったものを見てコメントするのは簡単なので、それを自身のスキルアップに使ってしまおう!という事なのです。

ただSNSなどで人の作品にコメントを入れるときは撮った人の気持ちを考えて優しさあるコメントにしましょうね。当たり前ですけど。

7.マンネリに屈しない無限ループを構築しよう

どうしても同じような写真ばかりを撮っていると変化がなくて飽きがくるのが人間というものです。同じような撮り方を追求して少しづつ洗練させていく考え方もありますが進化している手ごたえがないと面白くないものです。

そこでお勧めの方法はテーマから大きく脱線しないよう、被写体やシーンを少し変えてみることです。私の場合は「ツーリングのワンシーンを切り取る」がテーマですが、いつもいつも港や道でバイクとライダーの自撮りでは飽きてしまいます。

そこでツーリングシーンにおける愛車写真、ツーリング先で目撃した被写体、走行中にライダーが見ている風景、ヘルメット+グローブといった小物を主役に、お友達やパートナーにお願いしてライダーポートレートを、といった具合に撮ったことのない被写体やシーンにシフトすることです。

走行中のライダーの視線を表現した作品

それでもネタが尽きて一巡してしまったら再び当初に撮っていたものに回帰してみましょう。きっと以前は気が付かなかった発見があるはずです。これを繰り返していくと各々の被写体、シーンでの写真が洗練されて自分でもレベルアップが実感できるでしょう。レベルアップが実感できると楽しさ、遣り甲斐を感じるのでマンネリに陥いることはありません。この無限ループを作れれば最強なのです。




いかがでしたか?私の拙い写真キャリアから写真の上達とは一体どういうプロセスなのか?7つの心得として書いてみました。この7つの心得の中に敢えて「撮り方」については触れませんでした。多くの方が撮り方を身に付ければ上達できると思っているようですが、撮り方以外にも大切なことは沢山あるので、今回はこのように書いてみました。

本当はこんな事を書いても仕方ないよな…と分かってはいるのですが、あまりに多くの方がカメラやレンズ、撮り方や有名な撮影スポットにこだわり過ぎているように感じたので、どこにも書かれていないような写真の上達方法を私なりに書いてみました。少数でも誰かのお役に立てれば嬉しいです。

今回はこの辺で!!

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写真が確実に上達する唯一の手段 毎日撮って写真好きになろう

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、この3連休はツーリングに行かれましたか?

つい先日、当ブログを読んでいただいている方に撮り方のノウハウを公開しちゃっていいの?と聞かれました。確かにノウハウは本来は秘密にするべきかもしれません。しかしバイク写真において、ツーリングの魅力やバイクに乗ることの良さを広める【ツーリング写真】を世に認知させたい…という想いで個人的なノウハウ(大したものではありませんが)を公開しております。

また、その一方で解説を作成することで私自身も勉強になっている、というのもあります。その昔、最初に就職した会社で専門的な分野において顧客相手に講習会をやってほしいと言われました。やがて、その仕事が増えて使いやすいように教科書やマニュアルを自分で作ったものです。教科書やマニュアルを自分で作ると抜けていた知識や間違った知識を見つけられて自分自身が勉強になったものでした。その時の経験で「教えるは教わる」「人に分かりやすく説明できなければ理解していないのと同じ」ということを学びました。

今は読者の皆さまがこのブログの写真解説を読んで、写真がレベルアップしてくれたら良いな…という想いと、私自身へのセルフピグマリオン効果を期待して書いております。




さて今回のツーリング写真解説では、上達するにはどうするのが良いのだろう?というざっくりとしたお話をいってみたいと思います。

上達とは大きく2つに分けて考えると1つは上手に撮れるようになること、2つ目はいい写真を目指す人になること…でしょか。前者の上手になる…はキレイに撮る事、整った構図や美しいバランスで撮る事ですが、これはビギナーから見ると憧れかもしれませんが実際には数年やれば誰でも達成できることです。ここを目標にするとキレイな写真が撮れるようになった途端「上手に撮れるようにはなったけど、何か違うな…」と感じてしまうものです。

2つ目の【いい写真を目指す人】を常に心のどこかに置いて写真を楽しみましょう。いい写真とは常に写真を見る側が主観的に決めるもので、撮る側にとっては永遠のテーマです。キレイに撮る事、上手に撮る事とは別次元であり極端に言ってしまえば下手だけどいい写真、酷い画質だけどいい写真も有りえる訳です。

EOS30D F16 1/100 ISO100

写真といえばカメラで撮るのですから、つい関心の対象がカメラやレンズにいってしまいますね。しかしカメラの知識はご自身のカメラを使いこなすことや基本的な構造や理論などを勉強したら、それ以外のことはさほど重要ではありません。

関心の対象はカメラやレンズではなく常に写真にしましょう。写真が好きな人になる。写真を撮ることの楽しさ、写真作品を生み出すアーティストのような自分の発見、写真とともに旅することで変わるツーリングスタイル、写真を見ることが好きな人…

写真に対する想いは人それぞれで自由です。記録としての写真、芸術としての写真、楽しさの追及、どれにも共通して言えるのは見る人がいてくれて自分が表現者になれることでしょうか。

しかし見る人の存在を強く意識しすぎると承認欲求が強く出てしまい良く見せよう…という見栄のような写真を生んでしまうので注意が必要です。

写真はレポートのような記録写真や旅行の記念写真を除き、人にみせて喜んでもらえるような写真を撮る場合、個人の発表となりますので少なからず恥を覚悟でやらなくてはいけません…。

自分がツーリング先で出会った風景、見つけた被写体、それらに対して個人的に感じたことを写真にしたい…これをやるために構図やら露出やらといった撮り方が存在します。しかしやり方によっては撮り方はこだわらず敢えてナチュラルに撮ったという表現方法もあります。




自分が出会ったものに感動して、それをこんな風に写真にしてみました・・ってこれって考えようによっては発表するのは恥ずかしいものです。誰かが撮った写真がインスタなどのSNSで話題になると、こぞって同じ撮影スポットに行って全く同じ構図で撮るのは恥ずかしい事ではありませんけどね。

個人の作品の発表とはそれくらい、ある程度の恥をかくことを覚悟の上でやらなくてはいけないと思います。シャイな性格の人でも写真は大胆に発表しましょうね。

CASIO エクシリム EX-10

上達の過程とは撮って失敗しての繰り返しの中で「あっそうゆうコトだったのか」という気づきを幾つも得ることです。それは被写体に対する理解であったり画角の感覚であったり、露出の概念であったりと実に様々あります。

人間は失敗からしか学ぶことが出来ないと、どこかの偉い人が言っていましたが写真については成功から学ぶことも多いです。後になって見てみたら我ながら良く撮れたな、と思える写真をたまに手に入れるものです。それは嬉しくウキウキしてしまい何度もその写真を眺めては友達や家族見せたりするはずです。

そのよく撮れたお気に入りの一枚は、上達の重要なカギとなります。その写真を撮ったときの実際の様子やその日のツーリングのことも深く記憶に刻まれるからです。




EOS6D mark2

いつも私が大切にしていることはイメージです。カメラの電源を入れる前に頭の中で描く空想の写真です。こんな風に撮りたいな、きっとこんな風に写るはずだ。というイメージです。目の前の光景は眼球という体のパーツが情景や被写体を脳に信号として送っている訳ですが、写真はこれとは異なって二次元の静止画です。

この様子をシャッターを切って写真にすると、どんな風になるか?このイメージがとても大切です。

イメージを脳内に描く想像力、構図を作る足、被写体の特徴や魅力を解明する目、いい写真を手に入れたいという情熱と行動力…そして写真が好きな人であること。これらを育むには兎にも角にも写真をたくさん撮るしかないと思います

いつも写真を撮って写真を身近に生きることで、理解を深め感覚を養うのでは…最近、そんな風に思います。

以前も書きましたがツーリングに行く時だけ、休日だけに写真を撮っているのではなく、いつでもコンデジをポケットに忍ばせて、通勤路や仕事の休憩時間なども利用し毎日、何かしらの写真を撮るようにすると、みるみる上達していきます。

皆さまもぜひ毎日スナップを撮り、写真を身近に日々を送ってみてくださいね。

今回はこの辺で!!

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レベルアップ確実☆ギャラリストになって写真の目利きになろう

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、夏休みのツーリングはいかがでしたか?無事に事故やトラブルなく帰宅されたでしょうか?事故やトラブル…そう、気を付けていても避けられないことや、ついうっかりミスを…人間だからありますよね。

バイクで安全運転、ツーリングでトラブルを起こさない、その為には失敗から学ぶのではなく事前に失敗を予測する能力が求められますよね。

だいぶ以前に何かの書籍で読んだのですが人間はミスをするもの、ミスには認識のエラーと肉体のエラーがあるという事が書かれていました。認識のエラーは「あの対向車のバイクはゆっくりだろう」と思って交差点で右折したら実際はバイクは速く右直事故になった、ただの水たまりだと思ったらオイルでスリップダウンして転倒した、などがそうです。

肉体のエラーとはゴルフやバッティングで空振りになってしまったり、サーキット走行などで些細な操作ミスから転倒やオーバーランになってしまった…といったことで、こちらはバイクツーリングではあまり考えにくいケースです。




「〇〇〇だと思ったら実は違った」と「手元が狂った、空振りしてしまった」はミスの種類が違うのですね。私は先日、ブログ投稿前のチェックで「究極のツーリング社員」というカッコ悪いタイプミスを見つけてしまいました。これは肉体のエラーですが…まあこの程度のミスでしたら笑い話で済みますけどね。

さて前置きが長かったですが、今回は写真道を志す皆さまにとってご自身の撮る写真のレベルアップももちろん重要なのですが、それとは別に写真を観る側として写真芸術への見識を深めていきましょう、というお話でございます。

RICOH GR APS-C

といっても固い話ではなく簡単に言ってしまえばご自身の写真の好みを明確にして知っておきましょう、というシンプルなものです。

写真の好み…それは「こうゆうの好き」「これカッコいい、こんな感じの撮ってみたい」とSNSで誰かが撮った写真、雑誌や広告のカットで使われた1枚、もちろん有名な写真家の作品も、他者による写真をみて自分の好きな作風や被写体、あるいはテーマがどのような感じなのか知っておきましょう。

上の写真はGWで撮った北海道ツーリングでの1枚ですが、私は最近になって特にこういった地味な写真が好きになりました。これをSNSで発表したところで全く反応は薄いですし「映え」もしません。しかしこんな「もの寂しい」雰囲気がどうやら私は好みのようです。




先日、通勤中に都バスの中の広告で見かけた広告写真に「おおっ」と思った1枚がありました。それはこの写真です。

ゲオルギィ ピンカソフ

都営交通のポスターでPROJECT TOEI すべての「今日」のために。…のポスターです。コピーもかっこいいですね。実際は日中に撮ったのかもしれませんが早朝を連想させる露出、仄かな光を大切に撮った1枚でとても雰囲気がいいです。

この作品はモスクワ生まれの写真家 ゲオルギィ ピンカソフによる作品で、都営交通のサイトでこの他の作品も見ることができます。

都営交通 PROJECT TOEI  すべての「今日」のために。

それとだいぶ以前にもご紹介しましたが…

市橋織江さんの作品

これも電車の中吊りで見かけたのですが大塚製薬のカロリーメイトの広告です。写真家は市橋織江さん。赤いウェアーを着た男性が登山する様子をシンプルに構成した作品ですが、これも全体の雰囲気が大好きな1枚です。




うまく言葉で言えませんが写真が見る側を誘っているような雰囲気と言いましょうか…美しさやインパクトは極めて控え目ですが、うったえているコトが素直に心に入ってくるような写真です。

ご自身が上達するプロセスで撮り方などのノウハウや知識を身に付けることは勿論大切なことです。しかしその一方で写真という芸術表現を純粋に考えてみましょう。それは単純な記録や記念ではなく、事実を元にした瞬間的な表現であること。さらに被写体が紛れもない事実がゆえに他の芸術よりもリアリズムを表現できますし、メッセージのようなものを発信できると、私はそんな風に思います。

例えば私が活動テーマにしている「ツーリングのワンシーンを切り取る」のツーリング写真がツーリング絵画だったら…?その絵画を見て私もバイクの免許をとってバイクツーリングしてみようかな?なんて思わないはずです。

皆さまも街中の広告などで見かける写真やSNSで誰かが撮った写真をみて、ひとりの写真好き、写真ギャラリストとして向き合ってみてください。「こうゆうの好き」とあなたの心が反応することで、ご自身の写真に対する考えや意識を育むことができるはずです。

写真をみる力が成長することで、たとえばレタッチの仕上げ方や写真セレクト作業などで迷うことが少なくなると思いますよ。

今回はこの辺で!!!

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ワンショット入魂ではなく☆兎に角☆たくさんシャッターを切ろう!

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は久しぶりに初心に帰って<初級>ツーリング写真解説のやさしい内容をいってみたいと思います。

当ブログは読者の皆さまに支えられて開設から1年半を経過しましたが、お陰様で幅広い年齢層、男女問わず数多くのユーザー(ブックマークして頂いてる方のこと)様がおられます。本当にありがとうございます。

そう…幅広い年齢層。読者の皆さまの中にはフィルムのカメラは触ったこともないという若い方から、マニュアル露出時代のフィルムカメラを経験されているベテランまで様々おられます。

バイク界では「リターンライダー」といって、かつて若いころにバイクを乗っていたけど、一定のブランクを経て再びライダーに返り咲いた人のことを言いますね。これと同じようにリターン写真家も多いと感じます。いや、厳密には昔、写真をやっていたことを隠している「隠れリターン写真家」が多いと推察いたします。

むかし写真に憧れて、いや上手なカメラマンになりたくて志したけど、フィルムを現像するとガッカリすることの連続で挫折してしまった…。こんな経験はおありではないでしょうか?フィルムの時代はその場で画像を確認することができませんので、露出が適切であったか、ピントが合っているか、手ブレはしていないかのチェックすら出来なかったものです。

その昔、写真ビギナーの正しい学び方としてはメモ帳を常に携行し、使っているフィルムの何枚目はどのような露出設定で撮ったか、また撮影時に何かをしたのであれば、そのことを適宜メモをしたそうです。その情報がないと出来上がった写真を見て何が良かったのか、何がいけなかったのか1枚1枚を検証ができなかったのですね。デジタル時代の今で言うExifデータのようなものです。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS  何枚も連写させてベストな位置をセレクトした




さて、今回の<初級>ツーリング写真解説の本題ですが、そんなフィルム時代を経験された方の中に多い、1枚しか撮らないワンショット入魂派の人これはやめましょうぜ!!!というシンプルな話でございます。

皆さまはどこかで「デジタル世代の人は無駄打ちが多い」なんて苦言されているベテランのお話を聞かれたことはないでしょうか?その昔、シャッターを一度切ればフィルム代も現像代もかかりますし、ポジフィルムなどはネガよりも高価なものでした。それゆえに写真を撮る人は熟考の末に慎重を喫してシャッターを切ったものです。

その時代のベテランはワンショット入魂の精神で写真道を歩んできたので、そういった方々から見るとパシャパシャと気軽にシャッターを切りまくっている現在のデジタルカメラユーザーに違和感を感じるのかもしれません。

しかし偉大な先人に「写真は1枚1枚を大切に、ワンショットに入魂せよ」と言われてもその通りにする必要はありません。1枚1枚を大切に丁寧に撮ることには賛成ですが、そのシーンでたった1ショットだけ撮って終わりにするのは、デジタル時代の現代としては実に勿体ないことです。

1つの撮影シーンで似たようなカットを何枚も撮っています

特に我々のように学んでいる立場としては常に撮影シーンでは試行錯誤し、いくつものカットからベストアングルを探り当てたり、理想的な露出を設定したり、被写体の隠された魅力を試し撮りの中から発見したりするものです。

バシッと1枚で決めてしまうのはカッコいいですが、それは巨匠レベルであり、我々凡人が真似をすべきではないと考えます。

デジタルカメラの大きなメリットは・その場で画像を確認できる・フィルム代、現像代がかからない・感度を自在に設定できる(フィルムは感度の違うフィルムに入れ替える必要があった)などです。

たとえその撮影シーンで100ショット切ろうが1000ショット切ろうが1円も無駄にしませんし、誰にも迷惑もかけませんし、環境破壊もありません。自分が納得するまでそこでシャッターを切れば良いと思います。




色々なアングル、色々な露出、色々な構図、デザインや比率を巧みに取り入れた撮り方、あえて何もしないでナチュラルに撮ったもの、望遠や広角レンズを試したもの、決定的なシャッターチャンスをモノにするため「数打ちゃ当たる打法」で撮ったもの。

とにかく撮って撮って、試して試して、そうして何カットもそこでシャッターを切ることで被写体に対する想いが高揚してきて思いもよらぬ傑作を生む場合もあります。切り続けることで「あっそうか!みえたぞ」「こんなに美しかったのか」といった気づきもあります。

ただ1つ大変なのは帰宅してからの写真のセレクト作業が膨大になることですが、これはやっていれば「こんなものか」と慣れてきます。似たようなカットが何十枚とある中からベスト1枚を選べる力もついてきます。

そして面白いのはセレクトから外れたボツカットが、何年後かに見直してみると「これは良いじゃないか」と思える作品に変化することです。これは経験を積み写真に対する考えが成熟してくるからであり、決して当時に見落としていたという事ではないのです。

この写真は7年前に撮ったものですが当時は「なんだこりゃブレすぎ」と完全な失敗写真としてボツカットにしていました。しかし膨大なゴミ画像をストレージに保存していた私は7年の歳月を経て再びこの写真を発掘して仕上げなおしたのです。今の私の目にはバイクに乗っている時の風が写っている…とそんな風に感じます。




撮影現場で探り当てるようにシャッターを切り続け、その時は不採用としたカットでも保存しておけば将来は宝になる可能性がある。

こんな素敵なこと1枚しか撮らないのでは実現できないですからね…ワンショット入魂は実に勿体ないでしょう?

用意すべきものはたった1つ。容量が大きいメモリーカード。それだけですよ。

今回はこの辺で!!

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新しい撮り方を生み出す<脳の使い方>インスピレーション

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ツーリングライフ、写真ライフを楽しまれていますか?いかなる趣味も長いキャリアを積んでいくと楽しさを維持していくのが難しいものです。

バイクもはじめて運転したときの楽しさ、はじめてツーリングしたときの楽しさは長いキャリアとともに少しずつ薄れてしまいます。もちろんキャリアを積むことで知らなかった世界を知ったり、新たな楽しみを見つけることも多いですが、それも長くやっていると出尽くしてしまい、やがてマンネリになってしまうものです。

それを予防して長く楽しみを持続させるには、意識して楽しむ工夫を見つけなければいけません。日帰りツーリングだけだった人が泊りでツーリングしてみるとか、宿しか使ったことがない人がキャンプツーリングに挑戦してみるとか。




写真もビギナーの頃は経験を積むほど上達していくことにやり甲斐を感じ、人に見せてその反応を楽しんだり、新たな撮り方や被写体に刺激を感じたりするものです。しかし長いキャリアの中でネタが出尽くしてしまった、写真に関わるあらゆることを知り尽くしてしまった(という錯覚)がマンネリを呼びます。

人間はワガママなもので同じことを繰り返すようになり進歩を実感できないと退屈に感じるものです。

「いつも同じような写真になってしまう」「これ、この間も同じの撮ったな」とマンネリの気配を感じたら黄色信号。今回は新たな撮り方やアイデアを生み出すための脳の使い方を解説いたします。

 

まずこちらの作例をご覧ください。地元、南房総のとある海岸で古い別荘風の家にアロエがたくさんありました。私はこの時、この場所の雰囲気とアロエが何とも印象的だなと感じて、ここで撮影することにしました。

当初、ここで気に入ったのは家のデザインと白いコンクリの壁、そして地面などから受ける無機質な雰囲気でした。そこに緑の要素であるアロエがワイルドに存在しています。海が見えないアングルで撮っても、ここは海岸であると想像させる写真が撮れると思いました。

しかし、この場所が気に入ったのは良いとしてバイク+ライダー=ツーリングシーンをどのように融合させましょうか?この場所をシンプルに背景として使うのか、アロエを被写体にして寄るのか、または別の撮り方を模索するのか?

とりあえず、この空間を背景としてツーリングの小休止としてのシーンを演出してみました。ここでヘルメットを手にバイクに歩み寄るポーズとか、もう以前に何度かやったので同じことはしたくありませんでした。考えた末、ブーツのシューレースを締めなおしている様子で撮ってみました。

しかし、この構図ではライダーの存在が小さすぎて、せっかく思いついたアイデアが明確ではありません。もう一度、どう撮るのか練り直してみましょう。




ブーツのシューレースを締め直しているシーンを明確にするのであれば、そこが分かりやすく伝わるように寄るのが一番です。そのためにはバイクやライダーがフレームから切れていても大丈夫。

いわゆるフレーミングによる存在感の調整です。単にブーツと腕などの様子が大きく写せただけでなく、バイクとライダーの顔などが枠外になったことで、作品の主題が「ライダーが休憩中にブーツを締めなおしている」という1つのことに明確化されました。

しかし…どうでしょうか。私はこういったフレーミングなどを使った手法で過去に何枚もの写真を撮ってきました。究極のツーリング写真の熱心な読者の皆さまでしたら、お分かりかと思いますが見たことのある撮り方ですよね?別に悪い訳ではありませんが面白くないです。

自分がやってきたことの繰り返しに進歩を感じない時ほど退屈なものはないです。

どうしましょうか?この状況の解決策はどこかにあるでしょうか…。脳内の知識を検索してあらゆる撮り方やアイデアを呼び起こしてみます。しかし妙案は全くヒットしません。

そのうち集中が切れてしまいました。人間の集中力は持って30分といいます。ちょうど計ったかのように、ここで写真を撮り始めて30分くらいした頃でした。

「あ~なんだか疲れた」

梅雨の中休みのよく晴れた日、穏やかな海からザーザーと波の音、トップケースからペットボトルのジャスミンティーを出してゴクゴクと飲みほし、アスファルトの上に寝転んでみました。

う~ん、ここ気持ちいいな。誰も来ないし、知らなかったなここ。また来よう。写真はその時にまた撮ればいい。

うっかり、そのまま寝てしまいそうになったのでムクっと起き上がったその時でした。

「そうだ!!これだ!」

EOS6D Mark2 + EF14mmF2.8L

インスピレーションとは考え抜いて生み出すのではなく、究極のリラックス状態から突如として授かるものです。

この撮り方をひらめいた時、EOS6D Mark2にはEF35mmF2ISが装着されていましたが、急いでリモワのトップケースから我が青春のEF14mmF2.8Lを取り出してレンズを交換しました。

撮り方はつい先日、究極のツーリング写真でご紹介したコクピット風景、走行写真の撮り方と全く同じです。




写真を見る人にツーリングしているライダーの視界を感じてもらいたい。そんな思いから始めたこの撮り方ですが、それは走行中の視界に限ったことではなく、このように休憩中だって良い訳です。

自分でも愉快すぎて誰もいない海岸で一人で笑っている怪しい人と化しました。

そう、こういった新しいアイデア、ひらめき、インスピレーションは思考回路をフル回転させたり知識の中から検索をかけたところで何も得るものはないのです。いちど脳内をリセットするように「気持ちいい」「楽しい」と心に余裕をもたせてリラックス状態になったときにポコッと出てくるのですね。

当初、ここで気に入ったアロエの存在は一気に脇役になってしまいましたが、インスピレーションよりも優先すべきことなど何もないのです。ひらめいたユニークさがいつでも最優先。

だから楽しいのです。

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必殺-1EVプレビュー☆紫陽花の写真の撮り方☆一滴の光を手に入れよ! 

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、関東地方はこの週末で梅雨入りの可能性が高いとニュースで報じていましたね。梅雨入りしてしまうとせっかくの休日もバイクに乗れませんね。

しかし写真を楽しむことはシトシト雨の日でも大丈夫ですよ。雨は風景や被写体を濡らして輝きを与え、フラットな光は柔らかく魅力的です。

そんな梅雨の季節に第一に思い浮かぶ被写体は…そう紫陽花ですよね。バイクに乗れない日は家の近所や通勤路などに咲いている紫陽花を撮ってみましょう。

えぇ~俺は花とかは撮らんよ。というアナタ。そうおっしゃらず花も撮ってみましょう。何でも撮るというのは上達も早いですし、いつもと違ったものを撮ることで学べることも多いものです。




今回は紫陽花の写真の撮り方を例に魅力的な光のある空間を見つける秘密のテクニックと露出をコントロールする意味について解説いたします。名付けて「必殺̠マイナス1EVプレビュー作戦」でございます。

まずは撮影地の様子を1枚撮ってみました。ここは東京都江東区ですがまだ少し早いですね…。雨上がりで少し晴れてきた時の様子です。葉が濡れていて素敵です。普通にパチリと評価測光のままの露出で撮った1枚です。

さあ、どうしましょうか?咲いている花は少ないですし、ここで素敵な紫陽花の写真を撮るにはまずどうしましょう?

~まず光がないか?光を探してみましょう~

被写体の様子をよく観察して明るい部分に寄って1枚撮ってみて下さい。この時、空の様子をよく観察して太陽が雲に見え隠れしている時は太陽が出るまで、または薄雲を透過して明るくなるタイミングを待ってみましょう。

次に究極のツーリング写真流 必殺技「マイナス1EVプレビュー作戦」をやってみましょう。いい光を見つけるための必殺技です。といっても露出補正をマイナス1にして同じようにもう1枚撮ってみましょう…というだけのことですが。

先ほどの写真と同じアングルで評価測光に対してマイナス1で撮りました。どうですか?分かりますかね。光が。

これだけでコントラストが豊かになり花の色が鮮やかに、葉のしずくが輝いているように見えます。

とてもいい光です。この場所は上に桜の木があって、そこから木漏れ日で仄かな光が差し込んでいるのです。肉眼はカメラの評価測光と同じで見える景色の全体が丁度よい明るさになるよう機能するので、こういった繊細な光はパッと見では気が付かないものです。

そこで必殺 -1EVプレビュー作戦です。光の様子がよく分からないから、とりあえず露出補正をマイナス1にして撮って様子を観察しよう、というワザなのですね。私が勝手に考案した戦法ですが、写真の先人にはお叱りを受けるかもしれません。

素敵な光を見つけることに成功したら次に、その光が当たっているアジサイで魅力的な一輪(もちろん複数でも良いですが)選んでみましょう。この写真ではいい光が当たっているアジサイに対して再び評価測光のままの露出で撮ってみました。

この写真でも決して悪くはありません。しかしよく言われる図鑑写真、記録写真の枠からイマイチ出れそうにないですね…。もし皆さまが公園の管理者でこの公園に咲く植物の案内板を作ることになったとします。その中に使う紫陽花の写真という事であればコレでOKでしょう。

しかし説明写真ではなく個人的に写真が好きな人として、素敵な紫陽花の写真を撮りたいのです、となればこの露出では平凡すぎます。

これは-1と言わず-1 2/3も補正をしました。露出は最もよいと思った部分に合わせるのが原則です。その結果として背景が黒バックになってしまったり、葉が暗すぎても重要な紫陽花の花が魅力的に見える露出を選べればそれでOKです。

ただ1つ注意点があるのは写る部分、写らない部分の割合や比率をミスると誰が見ても失敗写真と分かる駄作に陥ってしまいます。それを回避するにはダイナミックレンジを意識して写らない部分を画面と言う長方形の中に理想的に構図することです。




分かりやすいよう葉の部分だけを評価測光の露出で撮ってみました。先ほども書きましたがカメラのAEは画面全体を平均的にみて数値的な明るさを算出しています(アベレージ評価測光)。その結果、十分に明るい写真を生むには上の写真のような設定になりました…という事なのです。

しかし、これでは残念すぎます。カメラには美しい光とか被写体の最も重要な部分が理想的な露出になるように…といった事は当然ですが分からないのです。カメラはあくまで数値を算出しているだけの機械(少なくとも現在は、未来はわかりません)なのです。いい光を探し当てるのは撮影者のハートです。

これがマイナス1EVプレビューで見えてくる光の様子です。キレイな光ですよね?こういった光を見つけるヒントは被写体に入るハイライトにあるのですが、それでも慣れていないとイイ光を見つけるのは肉眼では難しいのです。

撮影地でここまで出来たら、これで終わりにしてしまうと画一化された上手い写真でフィニッシュです。写真が好きな個人としての作品であればプラスオンの「個性」が欲しいですね。

プラスオンの思考は悩むのではなくリラックスです。この時は最初の写真に写っているアジサイが特別に存在感がありましたが、リラックスしてよく観察すると控え目に咲いていた白い紫陽花を見つけました。

これを先ほどの素敵な光とマイナス1EVプレビュー作戦で明らかにした光の様子を使い、花びらに慎重に露出を切り詰めて撮った1枚がコレです。まず白い紫陽花を選んだという時点で他の紫陽花の写真より個性があるのでは?と思います。




 ~必殺 -1EVプレビュー作戦~

・光のありそうな部分をハイライトを頼りに探そう

・とりあえず-1EVで撮ってプレビューしてみよう

・光の様子を確認できたら被写体を探して構図を練ろう

・アジサイの最も魅力的な部分が理想的な露出になるよう補正してみよう

・個性が出せないかリラックスしてインスピレーションを受けよう

いかがでしたか?写真のHOWTOは書籍やネットであふれるほど存在しますが「撮影者であるアナタがどうしたいか?」に触れている解説はほとんどありません。そのせいで多くの人が「正しい撮り方」を探すだけのカメラマンになっているように感じます。

上の紫陽花の作例では最終的に私は白い紫陽花を選んで控え目に咲いている可憐さを露出で魅せてみました。撮影者の独自の表現と言うと難しく聞こえますが「私の場合はこうです」という個人的な発表なのです。誰かの撮り方と全然違っていてもOKなのですよ。

えっ??「これは紫陽花の撮り方でしょ?ツーリング写真、バイク写真の場合には使えないでしょ?」って?いいえそんなコトはないですよ。

EOS6D Mark2 EF35mmF2IS

ちょっと季節外れな写真ですがこれも光を見つけて露出で魅せるやり方です。

今回はこの辺で!!

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