ワンショット入魂ではなく☆兎に角☆たくさんシャッターを切ろう!

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は久しぶりに初心に帰って<初級>ツーリング写真解説のやさしい内容をいってみたいと思います。

当ブログは読者の皆さまに支えられて開設から1年半を経過しましたが、お陰様で幅広い年齢層、男女問わず数多くのユーザー(ブックマークして頂いてる方のこと)様がおられます。本当にありがとうございます。

そう…幅広い年齢層。読者の皆さまの中にはフィルムのカメラは触ったこともないという若い方から、マニュアル露出時代のフィルムカメラを経験されているベテランまで様々おられます。

バイク界では「リターンライダー」といって、かつて若いころにバイクを乗っていたけど、一定のブランクを経て再びライダーに返り咲いた人のことを言いますね。これと同じようにリターン写真家も多いと感じます。いや、厳密には昔、写真をやっていたことを隠している「隠れリターン写真家」が多いと推察いたします。

むかし写真に憧れて、いや上手なカメラマンになりたくて志したけど、フィルムを現像するとガッカリすることの連続で挫折してしまった…。こんな経験はおありではないでしょうか?フィルムの時代はその場で画像を確認することができませんので、露出が適切であったか、ピントが合っているか、手ブレはしていないかのチェックすら出来なかったものです。

その昔、写真ビギナーの正しい学び方としてはメモ帳を常に携行し、使っているフィルムの何枚目はどのような露出設定で撮ったか、また撮影時に何かをしたのであれば、そのことを適宜メモをしたそうです。その情報がないと出来上がった写真を見て何が良かったのか、何がいけなかったのか1枚1枚を検証ができなかったのですね。デジタル時代の今で言うExifデータのようなものです。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS  何枚も連写させてベストな位置をセレクトした




さて、今回の<初級>ツーリング写真解説の本題ですが、そんなフィルム時代を経験された方の中に多い、1枚しか撮らないワンショット入魂派の人これはやめましょうぜ!!!というシンプルな話でございます。

皆さまはどこかで「デジタル世代の人は無駄打ちが多い」なんて苦言されているベテランのお話を聞かれたことはないでしょうか?その昔、シャッターを一度切ればフィルム代も現像代もかかりますし、ポジフィルムなどはネガよりも高価なものでした。それゆえに写真を撮る人は熟考の末に慎重を喫してシャッターを切ったものです。

その時代のベテランはワンショット入魂の精神で写真道を歩んできたので、そういった方々から見るとパシャパシャと気軽にシャッターを切りまくっている現在のデジタルカメラユーザーに違和感を感じるのかもしれません。

しかし偉大な先人に「写真は1枚1枚を大切に、ワンショットに入魂せよ」と言われてもその通りにする必要はありません。1枚1枚を大切に丁寧に撮ることには賛成ですが、そのシーンでたった1ショットだけ撮って終わりにするのは、デジタル時代の現代としては実に勿体ないことです。

1つの撮影シーンで似たようなカットを何枚も撮っています

特に我々のように学んでいる立場としては常に撮影シーンでは試行錯誤し、いくつものカットからベストアングルを探り当てたり、理想的な露出を設定したり、被写体の隠された魅力を試し撮りの中から発見したりするものです。

バシッと1枚で決めてしまうのはカッコいいですが、それは巨匠レベルであり、我々凡人が真似をすべきではないと考えます。

デジタルカメラの大きなメリットは・その場で画像を確認できる・フィルム代、現像代がかからない・感度を自在に設定できる(フィルムは感度の違うフィルムに入れ替える必要があった)などです。

たとえその撮影シーンで100ショット切ろうが1000ショット切ろうが1円も無駄にしませんし、誰にも迷惑もかけませんし、環境破壊もありません。自分が納得するまでそこでシャッターを切れば良いと思います。




色々なアングル、色々な露出、色々な構図、デザインや比率を巧みに取り入れた撮り方、あえて何もしないでナチュラルに撮ったもの、望遠や広角レンズを試したもの、決定的なシャッターチャンスをモノにするため「数打ちゃ当たる打法」で撮ったもの。

とにかく撮って撮って、試して試して、そうして何カットもそこでシャッターを切ることで被写体に対する想いが高揚してきて思いもよらぬ傑作を生む場合もあります。切り続けることで「あっそうか!みえたぞ」「こんなに美しかったのか」といった気づきもあります。

ただ1つ大変なのは帰宅してからの写真のセレクト作業が膨大になることですが、これはやっていれば「こんなものか」と慣れてきます。似たようなカットが何十枚とある中からベスト1枚を選べる力もついてきます。

そして面白いのはセレクトから外れたボツカットが、何年後かに見直してみると「これは良いじゃないか」と思える作品に変化することです。これは経験を積み写真に対する考えが成熟してくるからであり、決して当時に見落としていたという事ではないのです。

この写真は7年前に撮ったものですが当時は「なんだこりゃブレすぎ」と完全な失敗写真としてボツカットにしていました。しかし膨大なゴミ画像をストレージに保存していた私は7年の歳月を経て再びこの写真を発掘して仕上げなおしたのです。今の私の目にはバイクに乗っている時の風が写っている…とそんな風に感じます。




撮影現場で探り当てるようにシャッターを切り続け、その時は不採用としたカットでも保存しておけば将来は宝になる可能性がある。

こんな素敵なこと1枚しか撮らないのでは実現できないですからね…ワンショット入魂は実に勿体ないでしょう?

用意すべきものはたった1つ。容量が大きいメモリーカード。それだけですよ。

今回はこの辺で!!

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新しい撮り方を生み出す<脳の使い方>インスピレーション

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ツーリングライフ、写真ライフを楽しまれていますか?いかなる趣味も長いキャリアを積んでいくと楽しさを維持していくのが難しいものです。

バイクもはじめて運転したときの楽しさ、はじめてツーリングしたときの楽しさは長いキャリアとともに少しずつ薄れてしまいます。もちろんキャリアを積むことで知らなかった世界を知ったり、新たな楽しみを見つけることも多いですが、それも長くやっていると出尽くしてしまい、やがてマンネリになってしまうものです。

それを予防して長く楽しみを持続させるには、意識して楽しむ工夫を見つけなければいけません。日帰りツーリングだけだった人が泊りでツーリングしてみるとか、宿しか使ったことがない人がキャンプツーリングに挑戦してみるとか。




写真もビギナーの頃は経験を積むほど上達していくことにやり甲斐を感じ、人に見せてその反応を楽しんだり、新たな撮り方や被写体に刺激を感じたりするものです。しかし長いキャリアの中でネタが出尽くしてしまった、写真に関わるあらゆることを知り尽くしてしまった(という錯覚)がマンネリを呼びます。

人間はワガママなもので同じことを繰り返すようになり進歩を実感できないと退屈に感じるものです。

「いつも同じような写真になってしまう」「これ、この間も同じの撮ったな」とマンネリの気配を感じたら黄色信号。今回は新たな撮り方やアイデアを生み出すための脳の使い方を解説いたします。

 

まずこちらの作例をご覧ください。地元、南房総のとある海岸で古い別荘風の家にアロエがたくさんありました。私はこの時、この場所の雰囲気とアロエが何とも印象的だなと感じて、ここで撮影することにしました。

当初、ここで気に入ったのは家のデザインと白いコンクリの壁、そして地面などから受ける無機質な雰囲気でした。そこに緑の要素であるアロエがワイルドに存在しています。海が見えないアングルで撮っても、ここは海岸であると想像させる写真が撮れると思いました。

しかし、この場所が気に入ったのは良いとしてバイク+ライダー=ツーリングシーンをどのように融合させましょうか?この場所をシンプルに背景として使うのか、アロエを被写体にして寄るのか、または別の撮り方を模索するのか?

とりあえず、この空間を背景としてツーリングの小休止としてのシーンを演出してみました。ここでヘルメットを手にバイクに歩み寄るポーズとか、もう以前に何度かやったので同じことはしたくありませんでした。考えた末、ブーツのシューレースを締めなおしている様子で撮ってみました。

しかし、この構図ではライダーの存在が小さすぎて、せっかく思いついたアイデアが明確ではありません。もう一度、どう撮るのか練り直してみましょう。




ブーツのシューレースを締め直しているシーンを明確にするのであれば、そこが分かりやすく伝わるように寄るのが一番です。そのためにはバイクやライダーがフレームから切れていても大丈夫。

いわゆるフレーミングによる存在感の調整です。単にブーツと腕などの様子が大きく写せただけでなく、バイクとライダーの顔などが枠外になったことで、作品の主題が「ライダーが休憩中にブーツを締めなおしている」という1つのことに明確化されました。

しかし…どうでしょうか。私はこういったフレーミングなどを使った手法で過去に何枚もの写真を撮ってきました。究極のツーリング写真の熱心な読者の皆さまでしたら、お分かりかと思いますが見たことのある撮り方ですよね?別に悪い訳ではありませんが面白くないです。

自分がやってきたことの繰り返しに進歩を感じない時ほど退屈なものはないです。

どうしましょうか?この状況の解決策はどこかにあるでしょうか…。脳内の知識を検索してあらゆる撮り方やアイデアを呼び起こしてみます。しかし妙案は全くヒットしません。

そのうち集中が切れてしまいました。人間の集中力は持って30分といいます。ちょうど計ったかのように、ここで写真を撮り始めて30分くらいした頃でした。

「あ~なんだか疲れた」

梅雨の中休みのよく晴れた日、穏やかな海からザーザーと波の音、トップケースからペットボトルのジャスミンティーを出してゴクゴクと飲みほし、アスファルトの上に寝転んでみました。

う~ん、ここ気持ちいいな。誰も来ないし、知らなかったなここ。また来よう。写真はその時にまた撮ればいい。

うっかり、そのまま寝てしまいそうになったのでムクっと起き上がったその時でした。

「そうだ!!これだ!」

EOS6D Mark2 + EF14mmF2.8L

インスピレーションとは考え抜いて生み出すのではなく、究極のリラックス状態から突如として授かるものです。

この撮り方をひらめいた時、EOS6D Mark2にはEF35mmF2ISが装着されていましたが、急いでリモワのトップケースから我が青春のEF14mmF2.8Lを取り出してレンズを交換しました。

撮り方はつい先日、究極のツーリング写真でご紹介したコクピット風景、走行写真の撮り方と全く同じです。




写真を見る人にツーリングしているライダーの視界を感じてもらいたい。そんな思いから始めたこの撮り方ですが、それは走行中の視界に限ったことではなく、このように休憩中だって良い訳です。

自分でも愉快すぎて誰もいない海岸で一人で笑っている怪しい人と化しました。

そう、こういった新しいアイデア、ひらめき、インスピレーションは思考回路をフル回転させたり知識の中から検索をかけたところで何も得るものはないのです。いちど脳内をリセットするように「気持ちいい」「楽しい」と心に余裕をもたせてリラックス状態になったときにポコッと出てくるのですね。

当初、ここで気に入ったアロエの存在は一気に脇役になってしまいましたが、インスピレーションよりも優先すべきことなど何もないのです。ひらめいたユニークさがいつでも最優先。

だから楽しいのです。

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必殺-1EVプレビュー☆紫陽花の写真の撮り方☆一滴の光を手に入れよ! 

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、関東地方はこの週末で梅雨入りの可能性が高いとニュースで報じていましたね。梅雨入りしてしまうとせっかくの休日もバイクに乗れませんね。

しかし写真を楽しむことはシトシト雨の日でも大丈夫ですよ。雨は風景や被写体を濡らして輝きを与え、フラットな光は柔らかく魅力的です。

そんな梅雨の季節に第一に思い浮かぶ被写体は…そう紫陽花ですよね。バイクに乗れない日は家の近所や通勤路などに咲いている紫陽花を撮ってみましょう。

えぇ~俺は花とかは撮らんよ。というアナタ。そうおっしゃらず花も撮ってみましょう。何でも撮るというのは上達も早いですし、いつもと違ったものを撮ることで学べることも多いものです。




今回は紫陽花の写真の撮り方を例に魅力的な光のある空間を見つける秘密のテクニックと露出をコントロールする意味について解説いたします。名付けて「必殺̠マイナス1EVプレビュー作戦」でございます。

まずは撮影地の様子を1枚撮ってみました。ここは東京都江東区ですがまだ少し早いですね…。雨上がりで少し晴れてきた時の様子です。葉が濡れていて素敵です。普通にパチリと評価測光のままの露出で撮った1枚です。

さあ、どうしましょうか?咲いている花は少ないですし、ここで素敵な紫陽花の写真を撮るにはまずどうしましょう?

~まず光がないか?光を探してみましょう~

被写体の様子をよく観察して明るい部分に寄って1枚撮ってみて下さい。この時、空の様子をよく観察して太陽が雲に見え隠れしている時は太陽が出るまで、または薄雲を透過して明るくなるタイミングを待ってみましょう。

次に究極のツーリング写真流 必殺技「マイナス1EVプレビュー作戦」をやってみましょう。いい光を見つけるための必殺技です。といっても露出補正をマイナス1にして同じようにもう1枚撮ってみましょう…というだけのことですが。

先ほどの写真と同じアングルで評価測光に対してマイナス1で撮りました。どうですか?分かりますかね。光が。

これだけでコントラストが豊かになり花の色が鮮やかに、葉のしずくが輝いているように見えます。

とてもいい光です。この場所は上に桜の木があって、そこから木漏れ日で仄かな光が差し込んでいるのです。肉眼はカメラの評価測光と同じで見える景色の全体が丁度よい明るさになるよう機能するので、こういった繊細な光はパッと見では気が付かないものです。

そこで必殺 -1EVプレビュー作戦です。光の様子がよく分からないから、とりあえず露出補正をマイナス1にして撮って様子を観察しよう、というワザなのですね。私が勝手に考案した戦法ですが、写真の先人にはお叱りを受けるかもしれません。

素敵な光を見つけることに成功したら次に、その光が当たっているアジサイで魅力的な一輪(もちろん複数でも良いですが)選んでみましょう。この写真ではいい光が当たっているアジサイに対して再び評価測光のままの露出で撮ってみました。

この写真でも決して悪くはありません。しかしよく言われる図鑑写真、記録写真の枠からイマイチ出れそうにないですね…。もし皆さまが公園の管理者でこの公園に咲く植物の案内板を作ることになったとします。その中に使う紫陽花の写真という事であればコレでOKでしょう。

しかし説明写真ではなく個人的に写真が好きな人として、素敵な紫陽花の写真を撮りたいのです、となればこの露出では平凡すぎます。

これは-1と言わず-1 2/3も補正をしました。露出は最もよいと思った部分に合わせるのが原則です。その結果として背景が黒バックになってしまったり、葉が暗すぎても重要な紫陽花の花が魅力的に見える露出を選べればそれでOKです。

ただ1つ注意点があるのは写る部分、写らない部分の割合や比率をミスると誰が見ても失敗写真と分かる駄作に陥ってしまいます。それを回避するにはダイナミックレンジを意識して写らない部分を画面と言う長方形の中に理想的に構図することです。




分かりやすいよう葉の部分だけを評価測光の露出で撮ってみました。先ほども書きましたがカメラのAEは画面全体を平均的にみて数値的な明るさを算出しています(アベレージ評価測光)。その結果、十分に明るい写真を生むには上の写真のような設定になりました…という事なのです。

しかし、これでは残念すぎます。カメラには美しい光とか被写体の最も重要な部分が理想的な露出になるように…といった事は当然ですが分からないのです。カメラはあくまで数値を算出しているだけの機械(少なくとも現在は、未来はわかりません)なのです。いい光を探し当てるのは撮影者のハートです。

これがマイナス1EVプレビューで見えてくる光の様子です。キレイな光ですよね?こういった光を見つけるヒントは被写体に入るハイライトにあるのですが、それでも慣れていないとイイ光を見つけるのは肉眼では難しいのです。

撮影地でここまで出来たら、これで終わりにしてしまうと画一化された上手い写真でフィニッシュです。写真が好きな個人としての作品であればプラスオンの「個性」が欲しいですね。

プラスオンの思考は悩むのではなくリラックスです。この時は最初の写真に写っているアジサイが特別に存在感がありましたが、リラックスしてよく観察すると控え目に咲いていた白い紫陽花を見つけました。

これを先ほどの素敵な光とマイナス1EVプレビュー作戦で明らかにした光の様子を使い、花びらに慎重に露出を切り詰めて撮った1枚がコレです。まず白い紫陽花を選んだという時点で他の紫陽花の写真より個性があるのでは?と思います。




 ~必殺 -1EVプレビュー作戦~

・光のありそうな部分をハイライトを頼りに探そう

・とりあえず-1EVで撮ってプレビューしてみよう

・光の様子を確認できたら被写体を探して構図を練ろう

・アジサイの最も魅力的な部分が理想的な露出になるよう補正してみよう

・個性が出せないかリラックスしてインスピレーションを受けよう

いかがでしたか?写真のHOWTOは書籍やネットであふれるほど存在しますが「撮影者であるアナタがどうしたいか?」に触れている解説はほとんどありません。そのせいで多くの人が「正しい撮り方」を探すだけのカメラマンになっているように感じます。

上の紫陽花の作例では最終的に私は白い紫陽花を選んで控え目に咲いている可憐さを露出で魅せてみました。撮影者の独自の表現と言うと難しく聞こえますが「私の場合はこうです」という個人的な発表なのです。誰かの撮り方と全然違っていてもOKなのですよ。

えっ??「これは紫陽花の撮り方でしょ?ツーリング写真、バイク写真の場合には使えないでしょ?」って?いいえそんなコトはないですよ。

EOS6D Mark2 EF35mmF2IS

ちょっと季節外れな写真ですがこれも光を見つけて露出で魅せるやり方です。

今回はこの辺で!!

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上達の秘訣 期間限定公開 バイク写真17のプロセス.3

前回の続きです

初級者の方を対象に、今後どのように上達していくのか17のプロセスとして紹介しています。今回は最終回の13~17でございます。

1~6はこちら

7~12はこちら




⑬光と影を学ぼう

写真は光が命…なんて事はあらゆる解説書に書かれていますよね。私なりにもう少し分かりやすく説明すると「光に向かってレンズを向けてみましょう」となります。これは単純に逆光で撮ろうという意味ではありません(逆光もドラマチックで素晴らしいですが)。

光を見つける目を養うことです。いい光があそこに溜まり込んでいる、被写体に夕陽が写り込んでいる、木々の葉に太陽光が透過している、強烈な光源に重なって被写体のエッジが輝ている…まだまだありますが、光についてのあらゆることを経験を重ねて脳内に蓄積していきましょう。

リコー GR APS-C

もうひとつは影です。影の様子を見極める目が無いと画面と言う長方形の四角に光の部分と影の部分の割合を構成できないのです。光と影についてはこのスペースでは書ききれませんが中級者以上のキャリアを覚えた時点で、光と影について学んでみましょう。

⑭こんな時はこう撮ろう、という撮影の引き出しを増やしていこう

構図、デザイン、フレーミングといった撮り方とは別に、突拍子もないアイデアや当初は残念だった要素を逆転発想で味方にする考えなど、これらの手法を「撮影の引き出し」と呼んでいます。

保田の頼朝桜 画面全体をボカした桜で覆い、隙間にバイクを置いた「のぞき穴構図」

いつも同じような写真ばかりを撮ってしまう…そんな時は撮影の引き出しが不足しています。新たなやり方は自分で考えて生み出しても良いですし、誰かがやっている方法を自分なりにアレンジして挑戦するのも面白いです。




⑮写真を通して自分は何をしたいか考えてみよう

初心者の方にとって、これがいったい何を言っているか意味不明かもしれません。

よい写真とは撮った本人が満足するだけに留まらず何かの役に立つものです。もしも今日、死のうと思っていた人がどこかで貴方の作品を見て「勇気をもらい生きる力が湧いてきた、死ぬのをやめました」となれば人の命をも救える写真作品という事です。

このような写真活動を通して何かに貢献したいという気持ち、これが質の高い目的意識としてより素晴らしい作品を生み出すエネルギー源となります。

⑯撮り方に頼らずストレートに撮ってみよう

構図、デザイン、フレーミングまたは露出で魅せる、被写界深度で魅せる、望遠や広角レンズで魅せる、といった撮り方を一通りマスターしたら、こんどはあえて何もしない標準画角のストレートな写真に挑戦してみよう。撮り方に頼らない被写体や情景の本質を写真にするのです。

標準の画角で自然に撮った1枚 三分割構図も無ければ露出補正すらしていない

それで良い写真として成立するなら、そもそも構図だのデザインだの学んでも意味がないのでは?という疑問があるかもしれません。ここでは撮り方をどの程度まで使うかの加減を知りましょうという話です。被写体や情景、感じたこと、伝えたいことに合わせて最も似合う表現方法として撮り方をどの程度まで使うのか…という作者の裁量です。




⑰作品が撮れるようになったら自尊心を高めスタイルを確立せよ

写真をはじめよう!と決意した日から、この17まで到達するのに5年かかるか10年かかるか人それぞれだと思います。

自分が過去に生み出してきた作品を整理し、テーマやジャンルごとに綺麗にギャラリーにして発表してみましょう。そしてその数々の写真を何度も何度も自分で眺めて下さい。写真を通して高めてきた人間性、それがよく表れている作品群ということであればきっと心から「自分の作品が好きだ」と思えるはずです。

そして「自分とはきっとこうゆうコトなんだな」という自己分析をしてみましょう。それをうまく言葉にできれば、それが貴方のスタイルだと思います。

このレベルまでいけば多くの人が自分の写真活動に誇りを持てるはずです。もちろんゴールはありませんので、この先もまだまま色々素敵なことが待っていると思われますが。

長野県諏訪市

上の写真は「道は写真にすると人に何かをうったえかけているような…」そんな事に気が付いた頃に撮った1枚。私の写真は全体的にシャドウが強くローキーなものも多いようです。また美しいものにはこだわりません。それがきっと今の私のスタイルなのだと思います。

さいごに

写真とは個人で楽しむ分には極めて自由が与えられているものです。誰かがすでにやっている写真を同じようにトレースしていては退屈なものだと感じます。せっかく自由なのですから自分独自の新たなテーマ、新たな撮り方、新たな被写体でも良いと思うのです。

最初の頃は誰かの真似でも大いに良いと思います。誰だって最初からオリジナリティーなんて出せませんからね。私もかつては敬愛する写真家さん(須藤英一さんや五條伴好さんやその他にも旅をテーマに撮られている数多くの写真家さん)から影響を受け真似てみたものです。

自由で可能性を秘めた写真。簡単なマナーさえ守れば特に難しい規制などないのです。誰も考えたこともないような写真を自分が生み出せるかもしれない、そんな可能性が少しでもあるから私は写真に夢中なんです。

写真を始めたばかりの頃、どうしたら上達するのだろう?とカメラの使い方は分かるけど、まず何から始めたら良いのかが分かりませんでした。調べれば色々とマニュアル的なものが出てきます。しかしそれらは大半が撮り方を説明したものばかりでした。

今回はあまり一般には見かけない撮り方ではなく、総合的な意味で初心者の方を対象に「写真をやるとはこうゆうコトですよ」というガイドブック的な物を書いてみました。これを信じて実践していただければ最新のカメラや高級なレンズに惑わされることなく写真を楽しめると思います。

ではまた!

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上達の秘訣 期間限定公開 バイク写真17のプロセス.2

前回の投稿の続きです

初級者の方を対象に、今後どのように上達していくのか17のプロセスとして紹介しています。

前回の1~6はこちら

今回は7から12でございます。




⑦いろんな人の作品を見て自分の好みの写真を知ろう

写真展やSNSの写真コミュニティー、広告写真、写真集などで誰かが撮った写真をみることは素晴らしいことです。「こんな写真好き!」「いつかこんな風に撮ってみたい」と憧れを抱けばいつか必ず撮れるようになります。

素敵な写真をみる中で自分が撮りたい写真のヒントを得たり、刺激をもらうことは私もしょっちゅうあります。

たくさんの写真をみることでギャラリストとして写真の目利きになりましょう。これにより写真に対する自分の好みを知り、そして知識を身に着けることができます。

私の大好きな「いいちこ」の広告写真

⑧的確な露出、ピント合わせ、ここでもう一度カメラの操作を見直そう

ここではメイン被写体にピントを正確に合わせるとか、確実に適正露出で撮りましょう、という意味ではございません。

初心者の頃に学んだ基礎的なカメラの操作に縛られていないかを見直してみましょう。

AEの決めた露出値よりマイナス3段ほどアンダーで撮ったローキー写真

必ずピントを合わせる、目で見た光景の通りに露出を決める、果たしてそれが必ず正しいことと言い切れるでしょうか?時には目で見た光景とはかけ離れた露出設定で表現してみたり、どこにもピントが合っていない写真を撮ることで抽象表現として作者の記憶色や内面を作品化できることもあります。

初級者の頃に覚えた基礎的な撮り方に縛られていると「上手な撮り方」から脱することができないのです。




⑨写真を趣味、ライフスタイル、特技とした自分を好きになろう

写真とは人間性が出るものです。素晴らしい写真作品とは撮影者の魅力的な人間性が表面化しているもの。伝えたい事、表現したい事で「誰かに喜んでもらいたい」という思いがあれば自ずといい写真が撮れると思います。

上達の過程で新たな自分の発見、進化している自分、これが確認できれば嬉しくなり写真がどんどん好きになるでしょう。

いい写真を撮るにはどうしたらいいだろう?誰かを感動させたり勇気付けたりするような写真を撮るには?こう考えるようになれば、人間性にも磨きがかかります。当初は趣味だった写真がライフスタイルとなり自身の幸福とも関係してくるはずです。

⑩構図、デザイン、比率、フレーミングなどの撮り方を学んでみよう

構図、デザイン、比率といった一般によく知られている基礎的なことは一度は習得しておきましょう。そう「一度は習得しておく」ここが大事で、撮り方をマスターした上で自身の作品にこれらを使うか、使わないかの裁量をすること。この考え方は将来に必ず役立ちます。

「感じたままに撮るんです」とかっこいい事を言って、撮り方に背を向ける人がいます。しかし技術的に初心者のままでは空っぽの駄作を永久に量産する人になってしまいます。撮り方を知った上で綺麗に壊して表現する。アーティーに組み立てるか、ドキュメンタリーにストレートに撮るか?たとえ後者の場合でも撮り方は習得しておくべきです。

構図、デザイン、フレーミング、心理的な誘導などを盛り込んだ写真

⑪何にでも感動できる豊かで優しい感受性を磨こう

カメラのISO感度は高感度に設定するとノイズが発生し画質低下を招いてしまいますが、ハートの感度はどんなに上げてもなんら弊害ありません。幼い子供が道端のタンポポを見て「わ~きれいなお花!」と無邪気に喜ぶように、純粋な感性の持ち主に生まれ変わりましょう。

あなたの欲しい被写体や景色はハートの感度さえ上げればそこかしこに存在しています。

誰も見向きしない荒れた空き地。ここに咲いていたハンゴウソウ(外来種の雑草)を被写体に。

やや宗教じみた話になりますが小さな発見や出会いに「ありがとう」の感謝を込められるほど優しい人になれれば、写真の神様はあなたの前に奇跡をもってきてくれるものです。嘘のように聞こえますが私はそう信じたいですね。




⑫レンズの特性や焦点距離の違いによる使い分けを知ろ

どんなに感受性と想像力を磨いても避けて通れない理屈の世界が確かに存在しています。レンズの特性はその最たるです。もし50㎜一本でやっていく!という事であれば別ですが超広角や超望遠、ズームレンズなども使って表現の幅を広げるのであれば、こんなレンズを使う場合はこう、といった最低限の知識は学んでおきましょう。

次回、13から17に続く…

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~本日の毎日100ショットスナップ~ 

RICOH GR APS-C

オリンピック選手村の建設が急ピッチで進む東京都の晴海地区。雨上がりの道路を車の中からパチリと。

上達の秘訣 期間限定公開 バイク写真17のプロセス.1

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回はツーリング写真、バイク写真の具体的な撮り方の解説ではなく、どのようなプロセスで写真やカメラの知識を深め、写真のことを好きになっていくか?という上達の秘訣を書いてみたいと思います。

もちろん私もまだまだ未熟ですので、これからも写真に対する想いを深め上達に日々精進していく所存です。ここでは主に初心者の方々を対象に私のこれまでの経験を元に「最初に何をしていいか右も左も分からない…」という時の為の指針のようなものを書いてみようと思います。




①カメラの操作と同時進行で写真のことを好きになろう

カメラの操作方法や基礎的な知識などはカメラの取扱説明書に書いてありますし、世にもHowto書籍としてたくさん出ています。カメラの構え方とかシャッターボタンの半押しとか、基礎的なことは最初の数か月で身に着けてしまおう。

それよりカメラの操作方法に気を取られ過ぎず、まずは興味の対象を写真にすることをお忘れなく。写真に関心を抱きいつかは自分も人の心を動かす素敵な写真を撮ってみたいな、と憧れを抱くことが大事だと思います。

SNSの写真関係のコミュニティーを見れば「どうやったらこんな写真が撮れるんだろう?」という疑問符しか出てこないような素晴らしい写真を目にします。しかし続けていればいつか貴方も撮れるようになります。もっとすごい作品を。

②目の前の情景が一瞬で二次元の静止画になることを感覚で覚えよう

当たり前のことを書いているようですが、写真とは目の前の景色や被写体が一瞬で二次元の静止画になること!という事を感覚として覚えましょう。情景や被写体はあくまで三次元の動態ですこのことを学ばずして先に進んでしまうと遠回りする羽目になります。

③まずは撮ってみよう、そして写真になる楽しさを味わおう

特にフィルム時代からのリターン世代の人は慎重すぎてシャッターをなかなか切らない人、写真を撮ることを身構えすぎる人、難しく考えて過ぎてしまう人が多いように感じます。

デジタルは仮に無駄にシャッターを切ってしまってもフィルム代もかからないし、誰かに迷惑もかけないし、環境破壊もありません。まずは難しく考えず子供の遊びのように何でも撮ってみましょう。

きっと楽しいと感じるはずです。




④構図を作れるよう動く足を手に入れよう

例えばバイクと灯台の位置関係を広げたい場合、右に動きますか?それとも左でしょうか?

この辺から平凡なカメラマンか素敵な作品を生む写真家になるかの分かれ道です。カメラを持って右に左に、しゃがんで登って、位置を変えることで構図が変化することを体で覚えましょう。

平凡な人はこの写真家の足を持っていないのです。これがベストだと納得できるアングルや構図は動きまくって試行錯誤なのです。

⑤ズームレンズを活用して焦点距離の感覚を身につけよう

例えばお持ちのレンズが24-105㎜というズームレンズでしたら24、35、50、70、85、105㎜という数字の書いてある6ポイントに縛って撮ってみてください。40とか60とかの中間はあえて使わないこと。

そしてこの6種類の焦点距離のそれぞれで、目の前の空間がどのように圧縮され範囲が変化するのかを感覚として覚えてみましょう。ゴルフやピアノの練習のように数多くの反復練習によって正確な感覚を身につけるのです。

徐々に感覚が養われていくと例えば20m先にある立派な大木と10m先にあるオートバイをからめて撮るとき「ここは85㎜で木を堂々と切り抜こう」とか、空一面に広がるウロコ雲を見て「この空をローアングルで24㎜で広げよう」といった具合に、まずは焦点距離を決めるということが出来るようになります。

この方法を実践していただければ確実に上達できることをお約束いたします。(もちろん焦点距離が固定されている単焦点レンズでも同様の効果があります)




⑥まぐれでOK、いい感じのが撮れたら発表しよう

とにかく誰かに見せたい、見てもらったときの反応が嬉しい、これが写真の楽しみの原点だと思います。どんな傑作でも誰にも見せないのでは意味がありません。

まぐれで撮れた良さげな写真を、あたかも狙って撮りました!とちゃっかりコメント付きで発表するのもOK、自分ではイマイチだなぁと感じていた写真を発表してみたら高評価だった!なんて事も珍しくありません。

SNSで作品を発表し、ギャラリーを作り、写真関係のコミュニティーに参加してみましょう。そして自分はアマチュアだけれど写真家になったのです!と公表しちゃいましょうね。

2017年2月 千葉県富津市

長くなったので次回に続きます…

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挫折した人必見!ツーリング写真 悩み事相談室

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いきなり変なタイトルで失礼いたしました。ツーリング写真悩み事相談室といってもコメント欄の無い当ブログでは相談もなにもないのですが…

上達したいけど思うようにいかない、はじめてカメラを買ったけど最初にどうすれば良いか分からない…写真道を志す上で誰もが悩みをお持ちだと思います。

写真をちゃんとやろう!そう決意するほど難しく感じます。真面目な人や遊び感覚とかイタズラみたいに、といった発想が苦手な方ほど写真は難しく感じてしまうかもしれません。




今回は「きっと皆さん、ここを誤解しているのだろう」というポイントに注目してお悩み相談室風に解説してみたいと思います。

EOS6D Mark2

いい写真を撮るには「見たままのように撮る」が正しいと誤解していませんか?

たまに聞くのですが「どうしても目で見た感じが写真にできないんだよ」とおっしゃる方がおられます。「それは露出のことですか?」と私はいつもこう切り返してしまいます。

上の写真のように強い日向と影が混在している場面を撮る場合、写真にするとどうしても明るい方か暗い方のどちらかがイメージ通りに写すことができません。これは実際の風景に存在する明るさの範囲を、写真はすべて守備範囲にできないためです。

そのことを言っているなら何となく分かるのですが「目で見た通りに撮りたい」の真意がリアルに撮りたいという意味であれば、それは何かの誤解ではないでしょうか。大昔、リアルに写真にしたくても当時のカメラでは難しく、技術の進歩でリアルに綺麗に撮れるようになった時代がセンセーショナルだったから、その事が印象に焼き付いて現実をリアルに撮らねばいけない、と誤解していませんでしょうか?

または現実をリアルに写真にせねばインチキになってしまう、とお思いではありませんか?リアルな写真を表現手法の1つにしている、という事であれば素晴らしいのかもしれません。しかし個人が「良い写真を撮りたい」という要求に対して絶対にリアルであるべき、は恐らく大損してしまう思い込みだと思います。




上の写真は日が強く当たっているハイライト部分は白くとんでいます。また光の当たっていないシャドウ部分は黒くつぶれています。このように明るさの範囲が限られているのが写真です。リアルにしたいからとこれをソフトなどで無暗に起こすと絵画のような不自然さが発生します。

撮る時点で写る部分と写らない部分を予測して、画面という長方形の中に構図するのがコツです。内緒ですけど。

そうすると目で見たように撮れないという悩みから解放され、とんでしまったハイライトは「写真で表現できないほどまばゆい光です」という表現に変貌してくれます。この辺が写真のもっとも面白いなぁと感じる部分ですね。

えっ?これのどこが悩み相談室か?って、たぶんこの部分に悩んでいる方が多いかなぁと思いましたので…マニアックすぎましたか?

…今回はこの辺で!

 




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~本日の毎日100ショットスナップ~

Ricoh GR APS-C

ビルのガラス面に反射している秋空と太陽を撮ってみました。

バイク乗りこそズームレンズを正しく使うべし!<初級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、秋のツーリングシーズンですがたくさんの写真を撮って楽しまれていますか?

写真はたくさん撮ってたくさん楽しむのが何よりです。楽しむためには子供の遊びのように好奇心と純粋さでストレートに撮るのが良いらしいですよ。




さて今回の<初級>ツーリング写真解説では上達の秘訣として究極のツーリング写真流、賢いズームレンズの使い方です。以前も似た内容の投稿をしましたが、より詳しくブラッシュアップして解説いたします。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F9 1/200 ISO100

焦点距離が任意で調整できるズームレンズ(あるいはズーム機能のあるコンデジ)とは言うまでもなくレンズ交換することなく、ワイドにしたり遠くのものを引き寄せたり出来ます。もはや一般的なカメラとしてはズームができるのが普通と言って良さそうですね。

しかし、このズーム機能はとても便利な反面、写真をはじめたばかりの初心者の方には上達をさまたげる落とし穴があります。

今回はその落とし穴にハマらないため、上達できるズームレンズの使い方をご紹介します。この方法を信じて実践して頂ければ、単焦点レンズを交換して練習する方法よりも圧倒的に効率よく、かつ確実に上達できることをお約束します。

方法は簡単です。ズームリングの数値が書いてあるところのみ使うのです。上の写真のズームレンズの場合、24㎜、35㎜、50㎜、70㎜、85㎜そして105㎜の6か所しか使ってはいけません。微調整はしない!という焦点距離の縛りです。

そもそもズームレンズを使っていると上達しない、と言われている理由とは被写体に寄るための足が止まってしまうからです。ファインダーを覗きながらズームリングをグルグルと回し、撮りたいと思った被写体の大きさを調整して撮っていると、その間は足はピタリと止まったままなのです。

足が止まったままですと、「被写体に寄る」と「望遠で被写体を寄せる」の違いが、いつまでも理解できず、永久に被写体の大きさの調整だと思い込んでしまうのです。

     ~ZOOM縛り地獄表~ 


・超広角域:14㎜ 18mm →風景を広げる (空一面のウロコ雲、砂紋など)
 
・広角域:24mm 28㎜ 35㎜ (特定のモノに寄る)

・標準域:50㎜ (自然な距離感覚 観賞者に臨場感を与える)
 
・中望遠域:70㎜ 85㎜ 105㎜ 135㎜ (ライダー、バイクを主題にする、風景を圧縮する) 

・望遠域 150㎜ 200㎜ 300㎜ (道を圧縮して主題にする、太陽や月を寄せる)

もちろん全てがこれに当てはまる訳ではありません。カメラのズーム機能や焦点距離の違うレンズを使い分ける、という事の意味が分からないという方向けの目安です。

例えば28㎜と書いてあるポイントを守らず29mmや30mmといった数字が書いていない場所は使わないでください。「もう少し」と感じたら必ず動くこと!特に35㎜や50mmはこれが構図の主題だと決めたものを、フレームの枠にかかるまで足で寄ってください(1枚目の写真を参照)。

撮り始める前にどんな絵にするか、大まかに頭の中で描いたら何mmでいくか考えてみましょう。ベテランは焦点距離の感覚が身についているので「よしここは28㎜だ」と決めたら、それは最初のイメージ通りです。しかし初心者の方は「こんな感じで撮りたい」という頭の中のイメージが何mmなのか良く分かりませんよね。

そこで上のZOOM縛り地獄表を参考に3つくらいの選択肢を持って試してみましょう。1枚目の写真のように不気味な廃船を発見して、それを主題に撮ろうと思ったのであれば特定のモノに寄る訳ですから24mm?35mm?それとも50mmがいいの?と試してください。

選ぶ時のポイントは背景の範囲、前景がある場合の距離感、あるいはナチュラルな画角を狙いたいという場合は50mmを選ぶ、といった具合です。

くどいようですが足を動かしてしっかり被写体に寄ってくださいね。ちなみに1枚目の写真はライダーの姿がありません。自撮りできなかった理由は廃船に寄るために身を海に乗り出して撮っているのですが、これでは三脚が使えないからです。そこまで寄らなくても三脚が立てられる場所で、50㎜くらいで撮れば良かったんじゃないの?という声が聞こえてきそうです…。

いいえ違います。

被写体の魅力を伝えるのは極限まで寄るのが基本なのです。試しに引いて撮ってみましたが廃船の雰囲気が伝わる写真にはなりませんでした。




EOS6D Mark2 + SIGMA150-600㎜F5-6.3DG

こちらの作品は望遠を使って景色を引き寄せた、あるいは空間を圧縮した写真です。道は奥行方向にとても長く、標準や広角レンズを使うと道以外の景色もたくさん画面内を占拠してしまい道の存在を絶対的にできません。

望遠であれば長い道を圧縮して画面内に多くの面として道を配置できます。目の前の光景を目でみて、何mmを使った場合に画面内にどう配置されるか?2次元化力が問われるシーンですが、これも先ほどと同様にベテランはすぐに「よし300mmでいこう」と思い浮かびますが、初心者の方は2次元化力や空間が圧縮されるイメージが無いため難しいです。

寄る広角、寄る標準の時と同様に上の”ZOOM縛り地獄表”を思い出して実践してください。例外はもちろんありますが道を撮りたいと思ったときに望遠レンズは役に立つでしょう。オロロンライン、エサヌカ線、SNSでよく見かける多くの人が撮っている、撮りつくされたあの写真…。同じのを撮っても面白くないですよね?

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L IS F4.5 1/250 ISO100 焦点距離100㎜

ズームレンズの数字が書いてあるところに縛って撮る方法は、上達の秘訣としてご紹介しましたが、実は本当のことを言うと私自身が現在でもやっているズームレンズの使い方なのです。ズームの微調整については撮影場所にスペース的な制約があるときに初めて活用します。望遠レンズを構えてみたがそれ以上は後ろに下がれないとか、馬瀬のような岩によじ登って、その上から撮るときとか。動けなくなったとき、ファインダーを覗いて画面の四隅と相談しながら慎重にズームを微調整しましょう。

ところでコンデジをお使いの方はズーム機能に焦点距離の表示がないですよね。コンデジの場合はワイド端とテレ端の2ポイントで縛って地獄を楽しんでください。ちなみに私は毎日100ショットスナップで愛用しているCASIO エクシリムEX-10ではワイド端28mmで撮ることが殆どで、稀にテレ端の112mmを使っております。

バイクでツーリングとなると、どうしても撮影機材のボリュームが悩ましい問題として存在しますよね。本当なら単焦点レンズ、大口径、望遠ズームやら色々持って行きたいです。しかしズームレンズを正しく使いこなせれば、少しの妥協で機材ボリュームを大幅に軽量化できます。

私の場合は14㎜単焦点、35㎜単焦点、70₋200㎜望遠ズーム、この3本が基本構成でサラッと帰ってくる日帰りであればEOS6D mark2にEF35mmF2 ISだけ装着して持っていったり、あるいはリコーGR APS-Cだけ持って行ったり。キャンプツーリングでやる気満々で撮影もする場合は上記に150-600mmを追加したりもします。

望遠ズームを持って行くとレンズの重量もかなりありますので、三脚は軽量タイプでは役に立ちません。GITZOの2型三脚を積載していくのですが、これが結構な荷物であり如何ともし難いですね。

今回はこの辺で!!




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難しかった露出の話がスッキリ 露出の解説まとめ

という事で4回の投稿にわたって写真の基礎と言われる露出の話を解説してみました。

1.露出を理解すると写真が良くなる<露出のしくみ>

2.明日から役立つ露出コントロール<露出補正をマスター>

3.挫折した人、必見!やさしいシャッター速度の調整<TVモード>

4.絞り調整完全マスター、構図と被写界深度<AVモード>

今回はこれら露出の解説を簡単にまとめてみたいと思います。

 




 

逆光のシーン 露出補正で大きくプラス(明るく)補正しました

 

・カメラの中は真っ暗な箱でありシャッターを切った瞬間、外の光をレンズを通して取り入れる。これが露出である。露出量とは単純に言えば写真の明るさである。

・世界は光によって明らかにされている。露出は撮影者の意図を表現するひとつの手段である。世界の光をどれだけの量、どのような方法(シャッター速度、絞り)で取り入れるかを撮影者が裁量する。

・カメラはレンズを向けた先の光量を測定し、自動でちょうど良いであろう明るさを決定してくれる。これをカメラの評価測光と言う。評価測光は機械的であり、最新のカメラであっても理想的な露出量が必ず決まる訳ではない。ましてや機械なので写真の明るさによって表現などできるはずもない。

・写真の明るさを決める露出量は、必ずしも見た目の通りの明るさに縛られるべきではない。もの寂しい情景であれば露出アンダーで暗く撮るのも良い。表現の手法として露出補正を積極的に使おう。

 




 

・シャッター速度は早ければ光はわずか、おそければ多くの光を取り入れる。そして早ければ瞬間を表現できるし遅ければスピードを表現できる。静止画である写真に時間を与えることができる。

・絞りは絞り込んでレンズ内の穴ポコを小さくすれば光はわずか、開いて穴ポコを大きくすれば多くの光を取り入れる。絞り込めばカメラから奥行方向に見てピントの合う範囲が広くなり、絞りを開けば逆に狭くなり背景や前景がボケる。前景になるものを構図して平面である写真に奥行きを与えたり、ボケ具合で被写体や背景の印象をコントロールできる。

・シャッター速度も絞りも、光を取り入れる量が調整できる訳だけど、それぞれに光の量とは別の役割がある。カメラを向けた先にある光の量が一定という前提で考えると、この限られた光量をシャッターと絞りの両者でシェアすることになる。ボケ具合やピント範囲を調整したいシーンでは、撮影者が絞りの数値を決めればいい。その代わり明るさを決める露出はシャッター速度で調整してもらおう。

・シャッター速度も絞りも撮影者が決めるマニュアルモードもあるが、それは星空撮影やいつか上級者になったときに使うことにしよう。もちろん今、試してみてもOKです。

いかがでしたか?シャッター速度と絞りにはそれぞれに役割があり、撮影意図に合わせて調整すること、カメラの評価測光は撮影者の表現したいことや感情などは分かるはずもない。こういった事を一応は知識として覚えて、それがどうゆう事なのかを体験するためたくさんの写真を撮ってみてくださいね。

それではまた!

 




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~本日の毎日100ショットスナップ~

エクシリム EX-10

<ツーリングスナップ> アクセルを握る手とミラー。夏の北海道ツーリングでのひとこまです。ツーリング写真ならぬツーリングスナップにハマったきっかけの1枚でございます。

イイ写真が撮れるよう上達するには?<上達の秘訣>ツーリング写真解説

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、秋はツーリングのベストシーズンと言われますが良い旅、良い写真を楽しまれていますでしょうか?

今回の究極のツーリング写真ではツーリング写真、バイク写真の具体的な撮り方の解説ではなく、久しぶりに<上達の秘訣>のカテゴリーでイイ写真が撮れるにはどうしたら良いのか?という話題でいってみたいと思います。

もちろんイイ写真を撮るにはどうしたら良いか?なんて私も教えてもらいたいですし、どうするべきなのか学んでいる最中でもあります。ただ私の拙いキャリアの範囲で経験したことを書いてみたいと思いますので、釈迦に説法は大目にみてやってくださいませ。

 

EOS1Dx + EF100-400mmF4-5.6L

 

イイ写真が撮れるようになるには?どうしたら良いのでしょうか。そもそもイイ写真って何でしょう?

画質が綺麗な写真?いいえ、綺麗に撮ることは決して悪い事ではありませんが、それが全てではないです。画質が綺麗でなくてもイイ写真は写真芸術史にたくさん残されています。

ではうまい写真ですか?いいえ、上手に撮ることも重要ですが、構図やデザイン、露出や光の使い方などの撮影技法、それらを完璧に習得し手間をかけて作り込んでも必ずしもイイ写真になるとは限りません。

そもそも綺麗に撮る事や撮影技法が上手になることは、実はそれほど難しいことではありません。

 




 

目指したいのは人に見せて喜ばれる作品、心揺さぶる印象作品、誰もみたことのない個性作、記録でありながら強く惹きつけられる写真…などでしょうか。もちろん人によってはそれ以外もあるでしょうし、作者が追求しているテーマやスタイルにもよると思います。

私が最近になって感じたのは案外と単純な話ですが継続していくことが大切ではないでしょうか。

誰しも上達したい、イイ写真を撮ってみたいという願望を胸にカメラを持って写真を撮りに出かけます。

しかし何度も撮っても変わり映えない写真ばかり…。上達の実感がないと面白くないものですよね。人に喜んでもらえるような素敵な写真が撮れても、同じような写真ばかり量産してワンパターンになると、これもマンネリで面白くなくなります。

そうすると次第にカメラを持って出かけるのが億劫になり、やがて「趣味は写真です」と胸をはって言えなくなる日がやってきます。

この敗因は上達できなかったことではありません。楽しめなかったこと、写真を撮る喜びを知らないで終わったことです。カメラやレンズに関心がいってしまい写真が好きになれなかった、という人も多いはずです。

 




 

イイ写真が撮れる人というのは、ずっと続けてきた人だと思います。

生まれ持ったセンスとか少しは関係しているかもしれません。しかし仮に「自分はセンスが無いや」と言っても、それは一般に「センスが良い」と言われる既存が基準ですよね。それに当てはまらない、既存を脱して新たなものを生む可能性とも言えなくはないと思います。

私の身近な人に力加減の苦手な人がいます。その人に仕事でデジカメを持たせるとシャッターボタンをエイやっ!と力強く押すため、シャッターボタンがめり込んで戻らなくなります。その人が撮った多くの写真はブレや露出オーバーなど酷い失敗ばかりですが、中にはアートを予感させる写真もあるから不思議です。

だから「自分はセンスがない」なんて決して思わないでください。むしろ凡人ではないとポジティブに捉えるのが正解だとおもいます。自分は類まれな才能の持ち主だ!と思い込みでも良いのでそう思って下さい。誰にも迷惑はかけませんし楽しいですよ。

とにかくやめないこと。

継続は力なり、なんてあり来たりの言葉ですが本当にその通りです。飽きっぽい性格の人でも継続のコツはとにかく遊び感覚で楽しむことです。楽しんでずっと写真を好きでいることです。

これは意識しないとできないもので、何か具体的な手段を考える必要があります。例えば私が最近になって目覚めたツーリングスナップもそうです。

構図やデザインなど撮影技法を駆使して手間をかけた作品とは別に、子供にカメラを持たせて遊ばせているように、適当にツーリング中に見つけたものや風景をパシャパシャ撮っていく、その中に事故的に写った傑作や生々しい臨場感ある写真が写っていると「なんだコレは!」と驚き、それが楽しいのです。

このようにある程度のキャリア期間の節目に具体的に何かをはじめて新たな楽しみを見つけるのです。何でも良いと思いますよ!

人間誰しも楽しくて夢中になっているコトを止めようなんて思わないはずです。継続して5年、10年、20年と経験を積めば間違いなくイイ写真が撮れる写真家になれるはずです。

究極のツーリング写真流、上達の秘訣でした!

今回はこの辺で!!!





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~本日の毎日100ショットスナップ~

スナップではありませんが一昨日の晴れの日に志賀高原までツーリングしたとき、途中の嬬恋村で見たキャベツ畑での朝日です。ここからの朝日を見るため千葉を出発したのは深夜1時でした。