空冷R1200GS ユーザーレベルメンテナンス 総合リンク集

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、秋の紅葉の景色はそろそろ終わりを迎えて本格的な冬となりますね。しかし私の住む房総半島では今からが紅葉の見ごろを迎えます。養老渓谷や亀山湖の紅葉は関東で一番遅い紅葉と言われているのです。関東圏の方はこの年末はぜひ房総半島へツーリングへいらしてくださいね。

さて究極のツーリング写真では今まで数々の空冷R1200GSのメンテナンス方法をご紹介してきました。その多くはユーザーでできるレベルのものであり、メンテナンスに自信のない方でも安心して作業できるよう超詳細に作業方法を書いてきました。その解説もそろそろ一通りをやりきった感じなのでまとめとしてリンク集を作ってみたいと思います。

現代のBMWと聞くとハイテクとCPUのブラックボックス化でユーザーでは何もメンテナンスできないイメージかもしれません。しかし空冷R1200GSについては多くの方が想像をするほどメンテナンス性は悪くなく、オイル交換やバッテリー交換などはいたってやさしいです。そんな簡単なR1200GSのメンテナンスについての解説集でございます。なお対象となるのは中期型と後期型になります。

本メンテナンスリンク集はR1200GS中期型、後期型が対象です

・R1200GSエンジンオイル交換(オイルフィルター交換)方法

エンジンオイルの交換はユーザーレベルのメンテナンスとしては代表的なものですね。空冷R1200GSの場合はミッションが別室構造なので4輪用のエンジンオイルが使えてしまうのが良いですね。構造的にはオーソドックスなウェットサンプで特殊な作業はありません。フィラーはボクサーエンジンのヘッドカバーに有りますので注入も簡単です。

作業時間目安 30分

難易度 ☆☆☆★★

投稿は こちら 

・R1200GSミッションオイル交換方法

ミッションはエンジンオイルと共用で使っている通常のオートバイと違い、R1200GSならではのメンテナンスがミッションオイル(ギアオイル)の交換です。ここでも特殊なギアオイルが必要という事ではなく、市販されている4輪用のギアオイルで大丈夫です。難易度もエンジンオイルよりさらに簡単です。

作業時間目安 20分

難易度 ☆☆★★★

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・R1200GSリアファイナルギアオイル交換方法

これまた普通のオートバイにはないメンテナンス作業項目ですね。シャフトドライブ機構ならではのリアファイナルギア部分のギアオイル交換です。リアファイナルドライブは一見して堅牢であり、メンテナンスに気を遣わなくて良さそうに感じますが浸水や発錆などトラブルの多い部分ですので、メーカー推奨の交換スパンを待たずして早めのサイクルで交換しましょう。

作業時間目安 30分

作業難易度 ☆☆★★★

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・R1200GSエアクリーナー交換方法

エアクリーナーは幹線道路などの空気の汚れた場所を多く走る人は早めに交換を行いましょう。こちらの作業方法も一部の外装部品を外すだけなので簡単です。激しく汚れてしまう前に交換が良いと思います。

作業目安時間 20分

作業難易度 ☆☆★★★

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・R1200GS-ADVENTUREエアクリーナー交換方法

こちらはR1200GSアドベンチャーのエアクリーナー交換方法です。R1200GSと外装部品の外し方が少し違うので別の記事で書いてみました。えっ?そうです私はR1200GSとR1200GSアドベンチャーの両方を持っているのです。

作業目安時間 20分

作業難易度 ☆☆★★★

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・R1200GSバッテリー交換方法

消耗品の代表選手であるバッテリー。これまた現代のBMWだからといって特殊なバッテリーということはなく、国産オートバイ(確かZZR1400とかと同じ)と共通のどこでも手に入るバッテリーです。設置位置もシートしたに鎮座していてこれまた普通のオートバイと変わりません。BMWはメンテ性が悪いなんて誰が言ったの???

作業時間目安 10分

作業難易度 ☆★★★★

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・R1200GSヘッドライトバルブ交換方法

メンテナンスと言うより切れてしまった時の交換方法ですね。ハロゲンのヘッドライトバルブも消耗品ですので数年で切れてしまいます。また切れなくても長く使ったものは光量が少しづつ低下するので車検の直前に交換することをお勧めします。これまた特殊なものではなくカー用品店に売っている普通のH7バルブとなります。

作業時間目安 10分

作業難易度 ☆★★★★

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車検前にテスター屋さんで光軸、光量を測定

・R1200GSスパークプラグ交換方法(中期型)

R1200GSのスパークプラグは2極タイプで割と高価、しかも2気筒のくせに2スパークヘッドなので交換には4本要します。しかし…BMWが推奨する交換サイクルは4万キロ!!実際に4万キロ以上使ってみたのですが問題ありませんでした。BMWは維持費が高いって誰が言ったの??

作業時間目安 40分

作業難易度 ☆☆☆☆★

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・R1200GSスパークプラグ交換方法(後期型)

ヘッドがDOHC化された空冷最終モデルはプラグの品番が変わります。レンチのサイズなども違うので別の記事で書いてみました。えっ!?そうです私はR1200GSの中期型と後期型の両方を所有しているのです。

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・R1200GSブレーキフルード交換方法

ブレーキの性能に定評のあるBMWのオートバイ。そのシステムはブレンボ製。しかし中期型と後期型に関してはフルードの交換方法は普通のオートバイと全く同じ、いたって簡単です。前期型のサーボブレーキの付いたI-ABS1の人は大変のようですが中期型、後期型はユーザーレベルのメンテナンスと言えます。(前期型でも2007年あたりの末期ロットはサーボブレーキが無いと聞きますので、その場合は本解説の手順で良いと思います)

作業目安時間 前後で40分

作業難易度 ☆☆☆★★

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・R1200GSリアブレーキパッド交換方法

ブレーキパッドの交換サイクルについては国産車と全く考えの異なる部分と感じます。パッドは私の使い方の場合、フロントは6万キロ、リアは4万キロも持続しました。しかし長持ちすると喜ぶのは早計でその分、ディスクローターもいい感じで摩耗してくれます。ここではリアブレーキパッドの交換方法を記しております。

作業時間 30分

作業難易度 ☆☆☆★★

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・R1200GSリアホイール着脱方法

通常のオートバイの場合、リアホイールを外したいとなるとチェーンを外す必要があります。シャフトドライブ機構で片持ちアームのR1200GSは通常のオートバイに比較したら劇的に容易にホイールの着脱ができます。しかもホイール無しでセンタースタンドで自立するのでジャッキも不要です。

作業時間 着脱のみなら15分

作業難易度 ☆☆★★★

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・R1200GS-ADVENTURE外装パーツ着脱方法

この投稿はR1200GSの外装パーツを缶スプレーで全塗装したときに書いたものです。外装パーツを外すと普段の洗車や点検では目の届かない部分を見れるのが良いです。例えば燃料ポンプの上に砂埃が溜まっていたとか、メーターステーが想像以上に錆ていた…なんて事が分かります。作業はトルクスT25だけで出来るので簡単です。

作業時間 慎重にやって40分

作業難易度 ☆☆★★★

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なお中古車などで新たに空冷R1200GSのユーザーになったという方々へ。最初に揃える工具は主にトルクスレンチのT型とE型です。これはL字レンチだけでなくソケットを揃えることをお勧めします。

オイルフィルター交換はフィルターレンチ、プラグ交換はキャップリムーバー、その他は各記事に詳細を書いていますが基本的な工具は国産車の整備と大きな違いはありません。

ユーザーでできる簡単な整備でもディーラーにお願いすると良いお値段を請求されるものです。自分で作業することで経済的であるだけでなく、ツーリング先でトラブルが発生したときに自分で対処できる可能性も高まります。なにより自らの手で整備してあげることで愛車への愛着もひとしおとなりますよ。




※ブレーキやホイールの着脱など、万一の不備が発生した場合に命に関わる事故の原因ともなりえます。「かんたん」と書いてきましたがその部分で自信のない方はディーラーでプロにお任せするのも良いと思います。当ブログは責任を負いかねますので予めご了承くださいませ。

空冷R1200GS(ADVENTURE)のユーザーレベルのメンテナンスリンク集でした!!オーナーの方はぜひこのページをブックマークしてくださいね。

今回はこの辺で!

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R1200GSファイナルギアオイル交換方法

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、だいぶ冷え込んできましたが冬ツーリングの準備は万全でしょうか?その昔、真冬に軽装でバイクに乗ってしまい、ひどく寒い思いをしたことがありました。すぐ家に帰ってお風呂に入ったのですが体が冷えすぎていてお湯がぬるくなってしまった事がありました。

さて今回は久しぶりに空冷R1200GSのメンテナンス情報を書いてみたいと思います。今回はファイナルギアオイルの交換方法です。

R1200GS ファイナルギアオイル交換 難易度★★☆☆☆

R1200GSはシャフトドライブ駆動ですので、チェーン駆動車にはないメンテ項目となります。リアファイナルギアはドライブシャフト(BMWではカルダンシャフトと呼びます)の後部に接続された傘型のベベルギア、それと噛み合うリアアクスル側のリングギアのことで当然ですが潤滑油が入っております。

この辺の機構は四輪車に通ずるものがあり、この部分を「デフ」と呼ぶ人もおられるようですが、デファレンシャル機構は車の内輪差を吸収するものでバイクにデフと呼ぶのは少々おかしいです。なのでここではデフオイルとは書かずにファイナルギアオイルと書くことにします。

空冷R1200GSのファイナルギアオイル交換はメーカー推奨で20000㎞もしくは2年毎とされています。しかし!もっと短いスパンで交換することをお勧めします。と言うのもR1200GSのファイナルギアボックスは当初は密閉構造でしたが、内圧でオイルシールを傷めるのを嫌ってか、どこかのタイミングで通気口を設けて解放構造となりました。

おそらくこのタイミングで指定オイル容量200mlが180mlに変更されたと思うのですが、これについて正確な情報かは未確認です。とにかく問題はその通気口から水が入ってしまうことです。オフロードでの川渡りや長時間の雨天走行などしない人でも割と容易に内部に浸水してしまうのです。なので点検も兼ねて最低でも1年に一度は交換をした方が良いと思います。




リアファイナルギアオイルの交換は容量わずか180mlという事もあり、ミッションオイルの交換と同時にやると良いと思います。ミッションオイルの容量が800mlなのでちょうど1L缶を買っておけば作業一回分となります。

R1200GSのミッションオイル交換方法は こちら をご参照ください。

用意するものは交換用ギアオイル、トルクスレンチT50、T45、ヘックス(六角)6mm、トルクレンチ、廃油処理箱、注入用シリンジ、などです。

なお今回の解説はDOHCヘッドの後期型で解説いたします。前期型はドレン位置が側面にあるためファイナルケースをトルクロッドから外して傾けて作業するようです。前期型の人は作業方法が異なりますのでご注意ください。

車体をセンタースタンドで立てて、まずリアホイールを外します。R1200GSの場合、シャフトドライブで片持ちアームなのでリアホイールの着脱については極めて簡単です。ジャッキが無くてもセンタースタンドで大丈夫です。

リアホイールの着脱方法については こちら の記事をご参照ください。

リアホイールを外したらフィラー(注入口)の位置を確認してみましょう。今回作業した私のR1200GS-ADVENTUREは後期型の中でも末期のモデルです。モデル年式によってフィラーの位置が異なるようですが後期は恐らく写真のように右下あたりにあります。ネットの情報などを見ると中期型などは左上のセンサーに近い場所にあるようです。

次に真下にあるドレン(排出口)の位置を確認しましょう。右側の下から覗くと確認できます。これが前期型だと真下ではなく側面にあります。

ドレンボルトはトルクスのT45です。20N・m程度で締まっているのでL字レンチでは緩みません。必ずラチェットやスピンナーなどのハンドルレンチを使用しましょう。




排出されるオイルの状態をよく観察します。汚れ具合はもちろん、異常なほどの鉄粉の混入があればベベルギアやクラウンベアリングに重大な問題があるかもしれません。その場合は早期に対処した方がよいのでディーラーに相談してみましょう。また前述したような浸水があればオイルが乳化しています。

ドレンは先端がマグネットになっていて、鉄粉がギアボックス内で舞うことがないよう配慮されています。ウエスで入念に鉄粉を取り除きましょう。パッキンはアルミワッシャーではなくゴム製Oリングでした。これは再利用してOKだそうです。

オイルが出てこなくなったらドレンを締め付けます。指定トルクは20N・m。

フィラーを外します。

フィラーボルトには銅製のワッシャーが入っています。本来ですと新品交換ですが今回は再利用しました。




シリンジにギアオイルを吸い上げます。シリンジはAmazonで1000円程度で入手できました。ギアオイルは今回はリーズナブルなカストロールMTF universal 75W-90です。

なるべくゆっくり注入しましょう。勢いよく入れると溢れてきます。

規定量180mlを入れたらフィラーボルトを20N・mで締めて作業完了。あとはリアホイールを取り付ければOKです。注入時にオイルを溢れさせてしまった場合はパーツクリーナーで綺麗に清掃しておきましょう。特にブレーキディスクローターにオイルが付着していることのないように…。

簡単な作業なのでミッションオイル交換とセットでやると良いと思います。

空冷R1200GSのファイナルギアオイル交換方法でした!!

 

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R1200GSアドベンチャー、また全塗装しました…

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、最近何度も記事に書いていますが相変わらずバイクの事故が多いようですね。特に交差点での右直事故、カーブでのスピードの出し過ぎなどが多いように感じます。皆さまもくれぐれもお気をつけくださいませ。

さて、私の長旅用の愛車、空冷R1200GS-ADVENTUREですが今年の7月に外装部品を缶スプレーで紫に自家塗装しました。

しかし…どうも納得がいかないと言いますか…。この時はルノーのタンタシオンヴィオレという紫を選んだのですが、もう少し暗めの紫を選ぶべきだったかな?と反省しています。そして8月の深夜、館山のファミマで入れ墨だらけのヤンキー様達に囲まれて「いやぁ~カッコいいバイクですねぇ」と盛り上がった一件以降、やっぱり別の色にしようと決意いたしました。




前回の塗装時に施したウレタンクリアコートを剥がし320番のペーパーで空研ぎします。今回はホルツのバンパープライマーを下地に入れてみました。

塗料は前回同様のホルツのミニミックス。仕上げのクリアーもホルツの二液ウレタンクリアコートです。Amazonの口コミを見ているとホルツのウレタンクリアーよりもソフト99のウレタンクリアーの方が評判が良いのですが、そのせいかホルツの方はAmazonのタイムセールで安売りになっていました。ソフト99の方が初心者に優しいようですが、スプレー塗装に自信のある人は迷わず安い方のホルツですね。

缶スプレーでバイクを全塗装する方法は こちら をご参照ください。

前回同様、タンクカバーとクチバシでスプレー缶は4本使用しました。バイクの外装を缶スプレーで自家塗装する詳細については以前の記事に書いていますが、大まかなポイントとしては缶を40℃のお湯で温める、物との距離を一定に保つ、それと缶の振り方とスピードですね。




実は今回の色もルノーの純正色です。カングー1の割と古い年式にあったソレントグリーンという色。ブルーグリーンという感じですかね。

本当はこの色を目指したかったのですが…ポルシェの89~90年あたりに911や928に存在したムラーノグリーン。しかしホルツのミニミックスでは作れない?というか配合データが無いのでしょうね。仕方ありません。ところで私が10年前に911を購入するときに、このムラーノグリーンのカレラ2を必死に探したのですが1台も中古車を見つけることはできませんでした。

スレートグレーの911 これでキャンプも行きました

それで第二候補のシグナルグリーンというソリッドの黄緑を探したのですが、その色は5MTで見つけることに成功しましたが予算オーバー。それでルビーストーンレッドというほぼピンクを考えたのですが派手すぎて乗る勇気がありませんでした。結果、スレートグレーという地味な色に決定。

今になって思い起こすと思い切ってルビーストーンを買っておけばリセールも購入時の倍以上は間違いなかったと思います。

垂れるのは怖いですが3回目、4回目と後半になるほど厚みを意識してゆっくり缶を振りました。

ウレタンクリアコートは4度塗り。丸2缶使用しました。こちらも缶を振るスピード、距離などだいぶ勘所を抑えてきたのでテカテカの仕上がりに。最後にコンパウンドで磨いてからメルカリで買ったステッカーを貼りワックスをかけてフィニッシュです。

スペア外装さえ入手してしまえば材料代1万円ちょっとでオールペイントが出来てしまうのですから手軽ですね。今回は特注色に対応したMINIMIXシリーズだったので少々高いスプレーでしたが、標準色のカーペイントシリーズであれば半分以下の値段です。

これなら年に一度くらいイメチェンしても良いくらいです。ちなみに元々のアルピンホワイト×サンドローバーはちゃんとそのまま保管しています。




さっそく装着してみました。R1200GSの外装部品の着脱も慣れてしまったので30分程度で出来てしまいます。う~ん、悪くないですね。前回のパープルもそうでしたが、かつてOHV世代のBMW R100GS-PDにこのような色が存在していました。なのでGSのレジェンダリーに対するオマージュとでもいいましょうか。

アルミ製のタンクのサイドパネルとも相性が良い色ですね。これで暴走族に友達と思われずに済みます。

早く紅葉の山々へキャンプツーリングに行きたくなってきました…

R1200GS-ADVENTUREをまた缶スプレーで全塗装したお話でした。今回はこの辺で!!

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アライ ツアークロス4はいつ出るのか?アドベンチャーヘルメット

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回はアドベンチャーバイクカテゴリーに関わるバイク用品情報を書いてみたいと思います。今回は久しぶりにヘルメットでございます。

Arai ツアークロス3

私は日帰りツーリングであればジェットヘルメット、ロングツーリングに出る場合はフルフェイスヘルメットを使うようにしています。愛車がR1200GS、R1200GSアドベンチャーなので使用するヘルメットもオフロード系のフルフェイスを選んでいます。

その昔、オフロード用フルフェイスヘルメットと言えばゴーグルタイプしかありませんでした。ゴーグルタイプはオフロード走行時は砂埃が目に入らないのでヘビーなオフユーザーには現在でも当たり前の装備ですよね。しかしゴーグルタイプは街乗りをすると視野が狭いのが難点です。

そこに確か20年くらい前だったと記憶しますがAraiが最初のツアークロスを出してオフロードヘルメットにシールドタイプというヘルメットが定着しました。そこからアライはツアークロス2、ツアークロス3と進化させ、ライバルであるSHOEIはホーネット、ホーネットADVと追従し、アドベンチャーユーザーやセローでツーリングするライダーに支持されてきました。

ツアークロス3

私はヘルメットは2~3年サイクルで買い替えるようにしているので、アドベンチャータイプのヘルメットもかなり使いました。アライツアークロスだけで4つ、BMW純正エンデューロヘルメット(工場はシューベルト)が3つ、ホーネットADV、HJCのDS-X1など10個くらいは使ったと思います。

そろそろ新しいシールドタイプのオフヘルメットを買おうかな?と思っていたところで「アライ ツアークロス4が出たのか?」と思って調べたところ、まだ最新はツアークロス3のようですね。ツアークロス3は発売からもう8年くらい経っていると思うのですが、まだツアークロス4は出ないのでしょうか?




調べてみましたがツアークロス4の発売に関わる情報は見当たりませんし、それどころかSHOEIホーネットADVもモデルチェンジどころか現行製品の在庫が少なく、どうも生産が止まっている感じです。アドベンチャーバイクや250㏄クラスのセロー系も市場としては以前として人気のはずですが…これはなぜでしょうね。バイク業界から離れて久しいので内部事情はよく分かりませんが、とにかくアドベンチャーヘルメットの国産メーカーで新製品という話は当分はないようです。

私が現在使っているのはHJCのDS-X1です。ポリカーボネイト製の帽体にシャープなフォルム、抜群のコスパが気に入って愛用していますがインナーサンバイザーが欲しいな…と思っていたのです。ツアークロスのようなタイプでインナーサンバイザーがあるヘルメットが無いか調べてみましたが国産メーカーには現在はないようです。

日本ではあまり馴染みのない海外ブランドでデザインの良いサンバイザー付きアドベンチャーヘルメットを探してみました。

いちばんカッコいいなと思ったのはコレです。NEXXというメーカーのX.WED2というヘルメット。R1200GSやKTMなどのアドベンチャーバイクのパーツ&アクセサリーでおなじみのTouratechのアヴェンチューロカーボンと同じヘルメットに見えるので帽体はカーボン製でしょうか?

NEXX X.WED2、帽体のフォルムやデザインがとにかくカッコいいですね。第一候補なのですが日本で正規に販売しているルートはないようで海外のバイク用品を通販できるFC-Motoで買うしかないようです。カラーやサイズにもよりますが日本円で3.5~5万円くらい。

X.WED2、このカラーが特に気に入りました。ピンロックシートは別売のようですがNEXX純正を買うよりもAmazonで売っている汎用品シートが良さそうですね。ちなみにNEXXのサイトを見るとX.WED2の他にもアドベンチャー系ヘルメットはありましたがフォルムがいまいちカッコ悪いです。




HELDのMakanというこれもまた聞きなれないメーカーですね。同じくFC-MOTOで2万円くらい…

これはAmazonで売っているTORCというメーカーのものです。価格は1.3万円くらいとかなりコスパが高そうです。配色がAraiっぽいですね。同価格帯でTHHのTX-28というのがありますが個人的にはこのTORCの方が良いように思います。

BOGOTTO? FC-MOTOで売っていましたが良く見ると上のTORCと同じものに見えます。色は良いですけどね…

ROCC …これも同じくTORCと同じのようです。どれが製造元に近いブランドなのだろう???




これと言って決め手が見つかりませんでしたが理想的なのはNEXX X.WED2のようなヘルメットをAraiがツアークロス4として出すか、SHOEIがホーネットADV2として出すのを期待するしかありません。

私の知っている限り、Araiは世界中のあらゆるヘルメットメーカーの中で最も安全性を重視し、一方で新たなことに対して保守的なメーカーです。インナーバイザーやスタビライザーといった命を守る機能以外の「余計なもの」を嫌う傾向です。SHOEIもAraiほどではありませんが、海外メーカーも含めて考えればかなりAraiに近い感じです。

もちろん命を守るためのヘルメットですからそれで良いのですけど、もう少し機能やデザインについて先鋭的であっても良いと思います。

このまま国内メーカーからシールドタイプのオフヘルメットの新製品が出ないようならNEXX X.WED2をFC-MOTOで個人輸入するしかなさそうですね…。OGKさんは作ってくれないのでしょうか?

今回はこの辺で!!

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BMWパラレバーサスペンションの仕組み☆その2

BMWのリアサスペンションシステム パラレバーサスペンションについて解説していましたが、長くなったので2回に分けて解説をします。今回はその続きです。

前回のパラレバーサスペンションの解説は こちら

ファイナルのジョイント部の動き

このファイナルケースとレバーアームの間にあるジョイント部分。ここは前述したようにトルクロッドとレバーアームの長さが異なるため、サスペンションが伸びた時にトルクロッドに引っ張られて縮む動きをします。ここがなぜこの動きなのか?トルクロッドに引っ張られたからと言ってしまえばそれまでですが、何か理由があってこの動きなのだと思います。

しかし調べてみましたが、これについて詳らかにした公式情報を見つけることはできませんでした。

1つ確かな事はこの部分はにドライブシャフトのユニバーサルジョイントがあるということです。

ユニバーサルジョイントとは回転シャフトを変角できる自在継手です。R1200GSのドライブシャフトにはトランスミッション側とリアファイナルドライブ側の2か所についています。

R1200GSのドライブシャフト。両端にユニバーサルジョイント。中央の段差は長さの変化を吸収するため伸縮する仕組みになっている。




仮にレバーアームとファイナルケース部分を一本のアームだと考えてみます。加速時に僅かに残してあげたテールリフトの動きに対して、この関節は縮むので一本のアームは下側に押し付けられるような「逆への字」に曲がります。

なぜファイナル部だけがこの動きなのか?ここは私の推測なので間違いである可能性がありますが…たぶんファイナル部分はサスペンションがストロークした際にホイールの中心が上図のように垂直に近い動きをしてほしいから?ではないでしょうか。

もしくはブレーキ時にこの部分が伸びることで車体の安定や減速の効果を高めているのかもしれません(ちょっと自信ないですが)。

YouTubeで見かけた元四輪メーカーでサスペンション設計をされていた方の見解ではユニバーサルジョイントの回転をなるべく等速に近づけて低ロスを狙った結果ではないか?あるいはレバーアームを長くしてしまうとレバー比の関係でサスのスプリングレートがハードになってしまうからでは?との事でした。この情報が一番信憑性が高いですね。

ややこしいですが一言で言ってしまえば「その位置にユニバーサルジョイントがあるから」でいいと思います。

チェーンのバイクはなんで平気?

チェーンの場合はチェーン自体がパラレバーサスで言うトルクロッドと同じ働きをしてくれるのでテールリフトなどのスクワットモーションはほぼありません。チェーンの先はフロントスプロケットでそれは車体側、つまりバネ上ですから理論上はトルクロッドをフレームに固定したことと同じ役割を担うことになります。

つまりシャフトドライブに悪癖があると言うよりチェーンドライブは偶発的にトルクリアクションの問題を解決していた…という事なのですね。




他のシャフトドライブのバイクはどうしてる?

シャフトドライブを採用しているバイクは少ないとは言えR1200GS以外にもあります。XT1200Zスーパーテネレ、V-MAX、VFR1200F、ゴールドウィング、モトグッツィもそうですね。シャフトドライブの悪癖については各社が何らかの工夫で軽減させているようですが、そもそも100ps以下のオートバイでのんびり走るのなら気になるものではないと言えます。実際、スーパーテネレに試乗した時は違和感と感じるほど変な動きはありませんでしたし、加速中にリアサスペンションも問題なく動いていたと思います。

カワサキ 1400GTRのテトラレバーサスペンション

これはカワサキ 1400GTRのテトラレバーサスペンションです。ファイナル部分が分離されてリンクで可動する構造など、考え方としてはBMWのパラレバーと同じのようです。もしかしたら特許料をBMWに支払っているかもしれませんね。

それとスイングアームが長ければそもそもスクワットモーメントは無いというのもあります。BMWの公式の説明にパラレバーサスペンションと同等の効果をスイングアームサスペンションで得るには1.4mの長さにする…とありました。BMWの新型車でR18という1802㏄のボクサーツインを搭載した凄いバイクが発売されましたが、あれは超ロングホイールベースなのでパラレバーにする必要はないようですね。ぱっと見、リアサスペンションはハーレーのソフテイルに似ているようですが。

R18の祖先といえるR1200C これくらいアームが長ければパラレバーはいらない

逆に考えるとR1200GSのように走行性能を重視したモデルではホイールベースやレバーアームの長さをやたら長くする訳にはいかないので、テールリフト問題はパラレバーサスペンションで解決しショートホイールベース化を実現した…という事なのだと思います。

なぜBMWはパラレバーにこだわっているか?

これはフロントのテレレバーと同じ理由になると思います。

フロントのテレレバーサスペンションはブレーキングによるノーズダイブを抑え車体を安定させること、フォークの中心にAアームが固定されることで高剛性になり伸縮がスムーズであること。すなわちブレーキング中にギャップを通過してもサスペンションは良く動く、これが最大のメリットですよね。

リアのパラレバーサスペンションも全く同じです。加速中にテールリフトの力に邪魔されることなく、リアサスペンションはリア荷重や路面追従に本来の力を発揮できる。同時に減速時はリアを少し沈めて車体の安定化を狙っているのですね。

とにかくBMWはサスペンションに良い仕事をしてもらい、車体の姿勢を安定させたいのですね。

リアホイールの着脱も容易でメンテナンス性は良好です

BMWの走りが良い理由はテレレバーサス、パラレバーサスの両者が連携的に機能してサスペンションが「路面追従性」という本来の役割に集中できるからなのですね。

路面にギャップや起伏があるのはストリートの話でニュル北コースなどを除いてサーキットは基本は平らな路面です。だからサーキットではその機構のメリットを発揮しにくいですが、BMWは元々はツーリングバイクの専門メーカーな訳ですから、ライダーが旅をする様々な路面状況を想定しているのですね。

サーキットでのパフォーマンスを追求しているメーカーとは思想が違うと言えます。

複雑な機構を作ってまでシャフトドライブにこだわる理由

BMWがシャフトドライブ機構にこだわる理由は高い耐久性とメンテナンスフリー(に近い)ことの2点だと思います。

小さな島国と違ってヨーロッパや欧米では10万、20万kmと走行距離を重ねて走るのが普通なのでしょうからね。

かく言う私の経験も北海道ツーリングなどのロングツーリングではシャフトドライブ機構は本当に有難く感じたものです。旅先でチェーンのメンテは煩わしいですし、切れた、外れたなんていうトラブルも珍しくはないですからね。

サーキットを走るコンペティションマシーンならチェーンドライブが有利ですがツーリングに使うバイクならシャフトがいいです。




ドライブシャフトのトルクリアクション

ここまでのクドい解説でBMWのパラレバーサスペンションは加減速で後輪から発生するトルクリアクションを軽減するためのもの…とご理解いただけたと思います。次に混同されやすいシャフトからのトルクリアクションについて付言しておきます。

BMWのバイクを古くから知る人は右コーナーと左コーナーで特性が違う、アクセルを開けると右に傾き閉じると左に傾く…そんなお話をする方がおられます。R1200GSも空ぶかしすれば車体が左右に揺れますが右コーナー、左コーナーで違いが出ることはありません。これはOHV世代の古いBMWの話でシャフトドライブ機構から発するトルクリアクションの影響です。

現代のBMWはクランクシャフトの回転とドライブシャフトの回転は逆になってトルクリアクションを相殺しているので、このような現象は体感できない程度に僅かです。もしクランクシャフトもドライブシャフトも同一方向に回転していたらリアファイナルを支持する部分からシャフト回転のトルクリアクションが発生し、レバーアームが捩じられて支持部が渋くなりサスペンションがスムースに可動しないと思います。

ただし私のR1200GSのように空冷モデルは乾式単盤クラッチの大きなクラッチカバーとフライホイールが回転することで発生するトルクリアクションは大きいので、このクラッチ機構によるトルクリアクションは確かに発生するのが体感できます。

一方、ヘッドが水冷化された現在のR1200GS、R1250GSは通常のバイクと同様の湿式多版クラッチなので小型化され、なおかつクラッチが既にクランクシャフトとギアを介して逆回転しているのでトルクリアクションによる揺れ、ジャイロ効果は無いようです。モデルチェンジを経て良く言えばクセが無くなった、悪く言えばジャイロ効果を失った…何れにしても個性を失ったのは確かですね。

…これらの話は全てシャフト機構やクラッチ機構から出るトルクリアクションの話なので今回のパラレバー機構の話とは関係ないです。

まとめ

・通常、シャフトドライブはチェーンドライブのように後輪から発するトルクリアクション打ち消すことができない。

・パラレバーサスペンションはトルクリアクションから発生する「テールリフト」を軽減させる

・テールリフトを軽減したい真の理由はリアサスペンションに良く動いてほしいから

・ピッチングモーションを調整する目的で完全にはテールリフトを消してはいない

・フロントのテレレバーとの連携で加減速時の車体安定をはかっている

いかがでしたか…??

BMWの独創的なサスペンション機構について今回のように改めて考察すると、本当によく出来たものだなと異国のエンジニアに尊敬の念を禁じえないですね。車やバイクなどの工業製品は技術や研究が成熟の域に達してくると、異なるメーカーであっても似たような製品が出来上がる傾向があります。日本のバイク4メーカーで例えるとスーパースポーツ系がその最たるです。車メーカーもSUVやコンパクトカーなどマーケットに合わせた開発をすると似たような車ばかりになります。BMWが作る独創的な機構の数々はそんな工業製品界へのある種のアンチテーゼでもあるかのようですね。

しかしテレレバーやパラレバーサスペンションは利点ばかりとは言えません。前述した通りサーキットを走る分にはバネ下が重いことやスプロケットの歯数でギア比の微調ができない…などのデメもある訳です。何よりライディングテクニックを学びたい人にとってピッチングモーションの少なさは全く練習になりません。

教習車にしたいほど乗りやすいR1200GSですが、実際に大型バイクビギナーがいきなりR1200GSに乗って峠で調子よくトバすと転倒します。破綻する前兆がインフォメーションとしてライダーに伝わってこないからです。安定性の高いものが破綻する瞬間は恐ろしいものです。この辺をよく考えてBMWは確かに速いけどコーナーを攻めない!ことが大事です。大人のバイクなのですからね。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

私の説明…どうでしたかね。多くの方が難しい、理解できない、としている事を分かりやすく説明する能力。最近私がトレーニングしていることなので、今回のパラレバーサスペンションの説明は絶好のネタでした。

しかし果たして分かりやすい説明だったかどうかは私自身には分かりませんけどね。いつものように長文になっちゃったし…

分かったような分からんような…という方、ぜひいちどR1200GSに乗ってみてください。乗れば絶対分かります!BMWがオートバイ業界に新たななカテゴリー「アドベンチャーバイク」を打ち立てたR1200GSという金字塔。個人的にはアドベンチャーバイクと呼ぶよりオフロード版グランツーリズモを意味する単語が良いのにな…と思います。グランツーリズモをドイツではグランツーリズムヴァーゲン(Grand-Tourisme-Wagen)と言うらしいです。オールロードGT…なんてどうでしょう?ダサいか。

BMW R1200GS パラレバーサスペンションの仕組みでした!!!

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BMWのパラレバーサスペンションの仕組み☆R1200GSパラレバーの良さ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、10月のベストシーズンを楽しまれていますか?ここ最近になって改めて感じたのですがR1200GSをはじめとするアドベンチャーバイクは以前にも増して人気カテゴリーのようですね。

国産バイクから乗り換える人、大型免許を取得してアドベンチャーバイクを狙っている人、驚いたのはハーレーから買い替えの人も少なくないようですね。それほどまでに現代のライダーを魅了するアドベンチャーバイク。きっと多くのライダーが従来のツアラーではなく高いスポーツ性を持った「道を選ばないスポーツツアラー」に魅力を感じているのかもしれませんね。

そんなアドベンチャーバイクブームの火つけ役であるBMW R1200GS。YouTubeやブログ、SNSなどで色々と調べておられる方も多いようです。当ブログのアクセス解析もR1200GSに関わるクエリが非常に多いです。R1200GSはボクサーツインエンジンなど独創的な機構が多いのでその仕組みやメーカーの思想などに興味を持つ方も多いようですね。

2008’ 中期型SOHCヘッド 空油冷R1200GS

そんなネット上の情報でちょっと気になる事を見かけました。それはパラレバーサスペンションの意味が分からない、パラレバーサスを納得できるまで詳細に解説している情報を見かけない…といったものでした。

確かにフロントのテレレバーサスペンションに比較してリアのパラレバーサスペンションは見ただけでは機構も目的もよく分からないですよね。簡単に言ってしまえばシャフトドライブ機構をサスアームに内包させたリンク式のリアサスペンションシステムです。

シャフトドライブ機構の話に登場するユニバーサルジョイントやらベベルギアやらクラウンベアリングやら・・・これらの単語は4輪の設計者には馴染みのものですがバイク専門の人にとってはチンプンカンプン(おじさん用語でしょうか?)なのも多くの人が理解できない要因だと思います。

 

そこで…R1200GSを12年乗っている一ユーザーとして、この問題を黙ってみているわけにもいきません。上手に説明できるか分かりませんが究極のツーリング写真流にBMWのパラレバーサスペンションについて解説を作ってみたいと思います!がんばります!

なおBMWではドライブシャフトのことを「カルダンシャフト」と言いますが以下の説明では便宜上「ドライブシャフト」と書いていきます。

BMWリアサスペンション機構 パラレバーサス

パラレバーサスペンションの各部の名称

ネットの情報やメーカーの説明ではBMWパラレバーサスペンションの説明は次のように書かれています。

シャフトドライブ機構特有のテールリフト現象を打ち消すためにファイナルケースにトルクロッドを取り付けフレームに接続させたもの。

・・・とあります。確かにこれだけの説明では仕組みも存在目的もよく分からないですね。多くのライダーはチェーン駆動のバイクしか乗ったことがない訳ですし、トルクロッドと言えばよくドラムブレーキのバイクに付いているアレですよね?テールリフトって何じゃい??果たしてどういう意味なのでしょうか??

シャフトドライブにはクセがある???

R1200GSのようなシャフトドライブ機構のバイクに限らず、全てのオートバイも車も駆動輪からはトルクリアクションという力が加減速時に車体側に発生します。このトルクリアクションは何らかの手段で解消しないとサスペンションの働きや乗り心地に影響するものです。

車の場合はデファレンシャルメンバーやサスペンションにトルクリアクションを吸収する機構を設けていますし、チェーン駆動のバイクの場合は後述に詳細を書きますがチェーン自体がトルクリアクションを解消する役割があります。

しかしオートバイの駆動システムをシャフトドライブにすると、別途トルクリアクションを解消するシステムを設けるかスイングアームを長くしない限りトルクリアクションが発生し、結果テールリフト現象が起こるのです。

昔のシャフト駆動である丸正ライラックのR92やBMWのOHV世代以前のモデルなどは後輪から発生するトルクリアクションの問題については未対応だった…と言うのが適切と言えそうです。もちろんドライブシャフト自体が回転することによるトルクリアクションも発生するので確かにクセはありますが、こちらはR1200GSの場合、エンジンのクランクシャフトと逆回転の関係なので打ち消し合って僅かとなります。

ドライブシャフトから発生するトルクリアクションと後輪から発生する加減速時のトルクリアクションは別なのですが、これが混同されてしまうのが「シャフトドライブはクセがある」と思われる原因かもしれません。

パラレバーサスペンションが対処するトルクリアクションはあくまで加減速時に後輪から発生する方のトルクリアクションです。

コトの根源を辿るとシャフトドライブ機構をサスペンションアームに内包することで発生する問題を如何にして解決しましょうか?という話なのです。もしドライブシャフトをサスペンションアーム内ではなく別の方角からアプローチしてあげれば、シャフトがトルクロッドの役割もしてくれるのでテールリフト現象に悩む必要などないのです。

むかし…確かロータスだったと思うのですがヨーロッパS1のプロト?でサスペンションアーム内にドライブシャフトを組み込んだシステムを試作したそうです。しかし実際にはシャフトの回転から発するトルクリアクションがサスペンションを動かなくさせてしまい失敗に終わったとか。

トルクリアクションとは?

回転するもの、とくに加速度的に回転するものを保持する部分は回転方向とは逆の方向へ力が作用するものです。ポリッシャーを使ったことのある人なら分かると思いますが回転方向とは逆の方へしっかり力を入れておかないとポリッシャーをホールドできないですよね。

ポリッシャーをしっかりホールドする場合、回転方向とは逆方向に力を入れる。




もう一つ例え話をすると車のボンネットを開けてエンジンをかけると、始動する瞬間はエンジン本体が大きく揺れますよね。あれは止まっていたクランクシャフトが回転を始める時に発生するトルクリアクションです。アクセルを空ぶかしすると回転上昇時と回転下降時で動く方向が逆になるのが確認できます。RX-7のようなロータリエンジンはかなり大きく揺れます。

BMWが説明している<テールリフト現象>が発生する仕組みはこのトルクリアクションに由来します。バイクは加速するときに後輪の回転エネルギーが加速度的に発生し、それに伴い後輪の回転とは逆転方向にトルクリアクションが発生します。

加速時に後輪の回転方向とは逆転方向にトルクリアクションが発生する。

このようにリアアクスルの中心を台風の目のようにして逆回転方向にトルクリアクションが発生します。学生の頃、物理の先生が「力は目には見えない」と言っていたのを思い出します。

逆回転方向のトルクリアクションは車体へ伝わりテールリフト現象となる

その力はサスアームを介して車体へ伝わり、それが車体の後部を持ち上げるスクワットモーメントに変化します。本来、加速中ならGを受け止めて縮んでほしいリアサスペンションですが逆に伸びます。これがテールリフト現象です。

減速の場合はこの逆になります。

なぜテールリフトしちゃダメなの?

なぜテールリフトがいけないのか?多くのネット情報ではこの部分の説明が抜けています。アクセルのオンオフでリアが跳ねるようで違和感だとか色々と書かれていますが、本当の理由はリアサスペンションの仕事を妨げるからです。

リアサスペンションの仕事とは…

1.加速Gを受けて沈み込みタイヤを潰してトラクションを生む

2.路面のギャップ等で跳ねないようタイヤに路面を追従させる

これらサスペンションの仕事「縮みたい!!」をテールリフトが邪魔してしまうのですね。

具体的な現象を説明すると加速中にテールリフトが発生しているとサスペンションが沈まずトラクションが抜けてタイヤが空転(R1200GSのASCが作動すれば空転はしませんが)。または加速中に路面のギャップを通過すれば跳ねてガツンという嫌なインパクトが車体に入力される…などが起こりえます。

パラレバーサスペンションの仕組み

平行四辺形というよりは台形に近いですが

後輪の回転方向とは逆回転に発生するトルクリアクション。これがアーム伝いに車体に入り後部を持ち上げるのがテールリフト。ならば逆回転モーメントをファイナルケース付近で食い止めてやろう!ということでファイナルケースにトルクロッドを取り付け、その行く先を車体側フレーム(バネ上)に接続し平行四辺形を描くようなリンクを作ったのがパラレバーの基本機構です。

torque とはねじれモーメント、物体を回転させる力、などを意味しますが車軸から発する回転モーメントを支える軸、という意味でトルクロッドですね。トラックのリーフスプリングサスなどにはマストで付いています。

パラレバーという名称はおそらくparallel(平行)レバーストラットの略称だと思うのですが構造的には平行四辺形の位置関係を保持して動くというところがポイントなのですね。




トルクロッドの役割

トルクリアクションは赤い部分で消費されオレンジの部分は僅かとなる。

トルクロッドをフレームに繋いでいる右上のポイントをAとしましょう。

リアアクスル付近を台風の目として発生する逆回転モーメントはトルクロッドがAポイント後方に引っ張るだけのエネルギーとして消費されるのです。加速中、トルクロッドは運動会の綱引きのような状態でファイナルケース側とAポイントで引き合う作用があり、ここでトルクモーメントの大半が消費されるという理屈だと思います。

四輪のダブルウィッシュボーンとは目的が違う

この平行四辺形のような機構をみて四輪車のサスペンション機構であるダブルウィッシュボーンを思い出す人も多いと思います。確かに動きだけを見れば酷似していますがダブルウィッシュボーンとパラレバーでは目的が違います。ダブルウィッシュボーンはサスストロークした際のキャンバー角などのアライメント変化を最小限にすること、サスペンション剛性を高めることが目的でアンチスクワット効果は多少はあるようですがメインの目的ではありません。

他のバイクのトルクロッドと何が違う?

ドラムブレーキのバイクに付いているトルクロッドは主たる目的はブレーキパネルが万一回転してしまわないよう支えることです。ディスクブレーキのオートバイでもトルクロッドを装着しているものはありますが、その大半はブレーキキャリパーとフレームを繋ぐもので、ブレーキ時に発生するトルクリアクションをサスアームになるべく伝えないようにしているものです。

BMWのパラレバーサスペンションは駆動力によって発生するトルクリアクションを抑えるものです。理屈は同じですが付いている目的が違っているのですね。

完全にテールリフトを消している訳ではない

ここ、重要なポイントです。実は4ポイントをリンクで繋いだパラレバー機構は平行四辺形を描いていると書きましたが、実際は2辺は平行ではないし長さも微妙に違っているので台形と呼んだ方が適切です。完全な平行四辺形を作ればテールリフトをゼロにできますがBMWは何故そうしなかったのでしょうか。これには恐らく2つの理由があります。

1つ目は加速時のテールリフト現象を完全に消すと、リアが沈み過ぎて昔のマッハ3みたいに前輪が浮いてしまうから。

2つ目は加速時のテールリフト現象は減速時は沈む方向に作用するのでブレーキ時の姿勢安定を狙ったものだと推察されます。

今から12年前、私がR1200GSを購入したばかりの出来事です。脇道から全く確認をせず曲がってきた車がいました。もう衝突は免れないと思いましたが出来る最大限のブレーキングをしたところR1200GSは全く姿勢を崩さず何事も無かったように減速し止まりました。その時、車体がリアごと水平に沈んでいくような動きで極めて安定していて感動したものでした。

ちょっと長くなってしまったので次回の投稿に続きます・・・

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私と空冷R1200GS☆BMWのボクサーツインR1200GSを今考える…

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、YouTubeは見られていますか?むかしYouTubeといえば音楽アーティストのPVやライブ映像、スポーツやレースの名シーンを見るものでしたが、最近は個人の動画が何かと話題ですよね。小学生の将来なりたい職業としてユーチューバーが人気というのだから驚きです。私が子供の頃は男の子はパイロットやプロ野球選手、女の子はお花屋さんだったのですけどね。

そんなYouTubeを先日見ていた時。R1200GSで検索してみると今はもう大半が水冷ヘッドモデルのR1200GSの動画ばかりがヒットするようですね。水冷ヘッドのR1200GS(現行はR1250GS)は確か2012年のデビューでしたから、もう8年近く経ったので当然といえば当然ですね。私の愛車である空冷時代のR1200GSはすっかり前の時代のバイクという感じになりました。

それと非常に興味深かったのはBMWやアドベンチャーバイクのカテゴリーは10年くらい前はおじさん達の趣味でしたが、最近は若いライダーも興味を抱かれているようですね。若いライダーの間でR1200GSが話題になっているのは何か嬉しいものがあります。あっ8月に入れ墨の若者集団にR1200GSが囲まれて何故か大人気だった出来事は、もしかして若い人の間で密かにGSブームなのかも…いやそれはないと思いますが。




しかしR1200GSのような優れたツーリング性能、スポーツ走行性能、道を選ばぬ走破性、キャンプ道具を満載できる積載能力、先進の装備を備えたバイクがおじさん達だけの趣味なのは考えてみるとおかしな話です。私がR1200GSを購入したのは34歳の時で自分ではおじさんとは思っていなかったのですが、このバイクのどこがおじさん向けなのだろう?と疑問に思ったのを思い出しました。

今日はそんなR1200GSについて久しぶりに綴ってみたいと思います。

改めて書いてみますが私の愛車は2008年モデルのR1200GSと2013年モデル(2014登録)のR1200GS-ADVENTUREの2台。写真は2008年R1200GSの方でカラーはオリジナルペイントです。

BMWのGSシリーズとは簡単に言ってしまうとオフロードツーリングモデルを意味していて歴史は古くR80G/S、R100GS、R1100GS、R1150GSと進化し、今年でGSシリーズは誕生40周年だそうです。OHVヘッド世代と呼ばれるR100GSまではオフロード走破性やラリーを意識した純粋なオフモデルでしたがR1100GSの世代からコンセプトごと刷新された感じでオンロード性能とツーリング性能を従来のGSに加えた現在のGSの形に進化しました。

そしてR1150GSにビッグタンクを搭載した派生モデルR1150GS-ADVENTUREが登場した時が、最初に【ADVENTURE】の名前が付いたモデルだと思います。ここから日本でもBMWのGSはじわじわ人気になり、重さがネックだったR1150GSは実に30㎏もの軽量化を果たしてR1200GSへとモデルチェンジ。これが2004年にデビューした最初のR1200GSです。

2013年 空冷最終R1200GS ADVENTURE

R1200GSは大まかに3タイプあり、サーボブレーキを搭載した初代モデル、電子サスペンションESAをはじめて搭載した中期型、ヘッドがDOHC化された後期型があります。私の2008年モデルは中期型で2013年のアドベンチャーの方は後期型です。

そして2012年にR1200GSは空冷エンジン(オイルクーラーに冷却を依存しているので空油冷エンジンとも言われる)を捨ててヘッドを水冷化した現在のモデルへ進化。別室だったギアボックスもエンジンと一体になり乾式単盤クラッチも普通の多板クラッチに変わりました。

この頃、バイク界はアドベンチャーカテゴリーという従来のビッグオフローダーとは違った新たなカテゴリーに沸いていて各社がR1200GSのライバルとなる車種を売り出しました。BMWもせっかく新たに切り拓いた市場を他社に持って行かれる訳にいくまいとR1200GSの派生とも呼べるモデルでバリエーションを出して応戦。やがてアドベンチャーカテゴリーはビジネス用語で言うレッドオーシャン化。最初のブームから10年以上が経過した現在でもアドベンチャーカテゴリーはバイク界の花型のように存在し続けています。




今、アドベンチャーバイクを買うぞ、となるとR1200GS(R1250GS)の他にもいろいろな選択肢があります。どれもそれぞれに魅力的ですし最新のR1250GSも良いなと思います。予算関係なく今、新車でアドベンチャーバイクを購入するなら…私だったらやはりR1250GSになると思います。

しかし12年以上乗っている現在の愛車、空冷R1200GSが他のなにより魅力的なアドベンチャーバイクだと最近になってつくづく感じるようになりました。もちろん自分の愛車であるという贔屓も入るかとは思いますが、その分を差し引いても他社のアドベンチャーモデルや最新のGSより良いバイクだと思います。

やはり空冷ヘッドのモデルはエンジンの存在感が格別ですし、乾式単盤クラッチも大きなフライホイールの恩恵でジャイロ効果の安定が体感できます。メーターも針ですしハイテクの介入はそこそこ。そこそことは具体的に言うとABSやグリップヒーターはあるけどクルーズコントロールやスマホとリンクするTFTオンボード等は無い…という感じ。適度にアナログを残した現代のバイクとでも言いましょうか。

私にはこれがちょうど良いんです。特に2008年モデルのR1200GS中期型はアクセルを開けると穏やかにトルクカーブを描いて風景が柔らかく流れていく感じ。アイドリングは車体を横に振動させてボクサーツインが存在をアピールしますが、クルーズ速度になれば嘘のように静かになり風の音に集中できる。コーナーも舗装林道も軽くヒラヒラと自在に走り、それでいてどっしり安定している妙。ほんと不思議なバイクなんです。




カメラ選びも同じですが「自分にとってこれがちょうど良い」は必ずしもメーカーがその時にリリースしている最新モデルや業界でブームになっているホットモデルとは限らないものです。

いま私のバイクと同じ空冷R1200GSは少し影を潜めていますので中古市場が落ち着いていてお買い得です。売れに売れた車種なので選び放題ですし中古パーツも増えてきました。

今だからこそ本当の意味でツーリングがお好きなライダーにお勧めです。

空冷R1200GS

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R1200GS全塗装完了☆R1200GSオールペイント

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ここのところR1200GSの全塗装のことで4回も続けて書いてきましたが、次回から写真の解説を再開しますのでもう少々お待ちを…

さて今回は全塗装した外装をR1200GS-ADVENTUREに装着しましたのでRICOH GRで写真を撮ってみました。

はい、こんな感じでございます。塗装前のオリジナルカラーであるアルピンホワイト×サンドローバーはベージュツートンのシートが良く似合っていましたが、今回の紫とちょっと合わなかったので2008’R1200GSのブラックのシートを装着してみました。




今回塗装したこのソリッドの紫はルノーカングーの限定車に使われたタンタシオンヴィオレという色です。ホルツのMINIMIXで簡単に注文できました。ルノーは限定車で洒落た色をよく出すのでオールペイントを検討中の方はチェックしてみて下さい。

今回、あまりに大胆な色を選択したので暴走族っぽい下品さが出ないか心配しましたが大丈夫だったかと思います。ちなみにかつてのBMW R100GSというOHV世代のGSではこんな感じのパープルが存在していました。古くからGSを知る人には懐かしい色と言っても良いかもしれませんね。

しかし派手なのは間違いないですね…。乗っていて最初は落ち着きませんでした。派手さの種としてはカワサキのライムグリーンに通ずるものがありますが、あちらはNinjaブランドの象徴として世に浸透している色です。バイクの色としては多くの人に「見慣れた色」な訳ですね。ところがこの紫は…賛否分かれるかもしれません。

まあ、バイクの色なんて完全に好みですからね。メーカーには車体のデザイナーとは別にカラーデザイナーというのがあって、車体の造形やキャラクターに見合った理想的なカラーを作る専門家がいるそうです。しかしユーザー側に好みの色というのがある訳ですし、長く乗っているとイメチェンしたくなる心理もありますよね。今回の全塗装のように車体に付いている外装部品とは別に、中古の外装を一式用意すればいつでも元に戻せるので手軽です。




もし今回塗装した色に飽きてしまったら、またサンドペーパーで削って新たに別の色に塗ってもいい訳です。自家塗装であれば1万円程度の予算で実現できます。

私の2008’R1200GS イグニスのブルーに全塗装しています

個人的に感じたことですがR1200GS-ADVENTUREはソリッドのカラーが良く似合い、R1200GSの方はメタリックカラーが似合うのではと思います。実際、純正色でもR1200GS-ADVENTUREはマグマレッド、アルピンホワイト、グレーマットといったソリッド色が採用されていて、R1200GSの方はチタニウムシルバーメタリック、ルパンブルーといったメタリック色が存在します。




たぶん日本に一台のアドベンチャーですね…どこかで見かけたら「究極のツーリング写真の人ですね」とお声がけくださいね。

それではまた!!

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R1200GSの外装部品の交換方法☆外装の着脱

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今年の梅雨は本当に長くてよく雨が降りますね。湿度が高くツーリングに出れない日が続くとライディングギアやキャンプ道具にカビが生えやすくなります。クローゼットのような閉ざされた場所に保管されている方は、風通しの良い場所でいちど干した方が良いと思いますよ。

さて前回までの投稿でR1200GSの外装を自家塗装でオールペイントする手順について3回にわたって解説しました。今回は塗装が終わった外装部品をR1200GSに装着する手順をご紹介したいと思います。

BMWと聞くと整備性が悪くてユーザーでは手が入れられない印象かもしれませんが、R1200GSは非常に整備性が良好です。当ブログでもオイル交換、バッテリー交換など簡単なメンテ方法を解説してきました。外装部品の着脱も例外ではなく非常に簡単なのでチャレンジしてみてくださいね。

R1200GS 外装着脱方法 難易度★★☆☆☆

必要なものはトルクスレンチ T25の1つだけです。トルクスT25はホームセンターでも売っていますしR1200GSの車載工具にも入っています。

作業場所は地面に排水溝など無い平らな場所、小さなボルトなどを落としてもすぐに見つかるように。ガソリンタンクのキャップを外すので火気の無い場所を選びます。車体はセンタースタンドを立てて作業しましょう。




今回はR1200GS-ADVENTUREで説明しますので、まず最初にアンダースクリーンを外します。2本のフィリスターボルトを外します。金属のワッシャーが入っているので落とさないように。

左右のこのボルトを外します。クチバシ本体とフェンダーエクステンションが共締めされています。

フロントフェンダーエクステンションを外します。隠れていた部分は汚れだけでなく小傷がひどかったですね。

BMWエンブレムのあるカバーを外します。固定ボルトは3か所。一番後ろ側のフィリスターボルトだけ長いので装着時に間違えないように注意しましょう。

車体右側のこのカバーを外します。フィリスターボルト1本と車体側のゴムブッシュにカバーの突起が刺さっている構造なのでボルトを外したら引き抜きます。

アルミ製のサイドタンクカバーを外します。

左側のこのカバーは手前に引っ張れば外れます。こちら側はR1200GSと同じ部品ですね。




~ここでワインポイント~

ここでワンポイント。普段は点検できない箇所を目視で点検してみましょう。これは燃料ポンプですが亀裂による燃料漏れ、ホースの劣化がないか確認しましょうね。ちなみに燃料ポンプは左右で2つあります。

クチバシとタンクカバーを接続しているフェリスターボルトを外します。

ここから先は火気厳禁です。タンクキャップはキャップを開けてボルト4本を外せば簡単に取れます。ボルトや汚れをタンク内に落とさないように。

心配な人は清潔なウエスを穴に詰めて作業しましょう。

タンクキャップが外れました。何となく怖い作業ですけど簡単です。

ここまでくればタンクカバーは簡単に外れます。

クチバシを固定しているサイドのフィリスターボルトを外します。

メーター側の黒い樹脂パーツは引っ張れば簡単に外れます。

クチバシはこのステーの突起が前方に突き刺さっている構造です。これを前に引き抜くように外します。私のアドベンチャーのようにウインカーにプロテクターを装着している人は外した方が作業しやすいです。

クチバシを少し左右に広げながら傷を付けないように慎重に外します。

オイルクーラーへの導風カバーを外しましょう。

新たに装着したいクチバシに取り付けます。

~ここでワンポイント~

ここでもう一度、車体の点検をしましょう。オイルクーラーのコアに詰まった汚れは爪楊枝で掃除。普段は手の届かない場所の清掃や錆落としなど。

今回、気になったのはメーターマウントフレームの錆です。私のR1200GSアドベンチャーも購入後6年が経過しますが、房総半島を頻繁に走るせいか潮風でだいぶ錆びています。普段は手が入らない場所なので、この機会に処置しましょう。

油性ペイントマーカーの黒で塗ってやります。テキトーに見えますが最も簡単な処置方法です。どうせ見えない場所ですしね。錆は放置すると進行するので、それを食い止める意味で塗ってやるのです。

装着したい新たな外装パーツにフィリスターボルトの受け側となる金具を差し込みます。穴のセンターはできるだけ正確に。

まずはクチバシから先に装着ですが、先ほども書きましたこの突起に差し込んでやります。

慎重かつグサっと。

フロントフェンダーエクステンションを装着してボルトで固定します。この先は外した時の逆手順で大丈夫です。

しかし…ドムみたいだな(ガンダムです)。




タンクカバーを装着してタンクキャップで固定。サイドのアルミパネルを装着します。

エンブレムのカバーも装着。もしフィリスターボルトがうまく入っていかない場合は受け側の金具の位置がずれている場合があるので確認してみましょう。無理にボルトを工具で締めないように。

本当にT25だけで簡単に作業できると思います。外装の着脱を覚えておくと出先で何かトラブった時にも安心ですよね。

最後にアドベンチャー用のアンダースクリーンを装着して作業完了です。

以上、空冷R1200GS-ADVENTUREの外装部品の交換方法でした!!

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バイクを缶スプレーで全塗装する方法☆R1200GSオールペイント

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回、前々回と缶スプレーを使ってバイクの外装を全塗装する方法について解説をしております。今回はその続きでクリアーコートと最終仕上げについて書いてみたいと思います。

・前々回の投稿 缶スプレーで全塗装する際の準備、下地処理など

塗装はとにかく手間と時間をかけること。準備するものや耐水ペーパーでの足付け作業、プラサフの吹き付けなどを解説しました。

 

・前回の投稿 缶スプレーで本塗する工程

缶スプレーにより本塗のポイント。缶スプレーをお風呂くらいの温度にお湯で温める。スプレーする距離とスピード。重ね塗りのポイントなどを書きました。

では続きです・・・

本塗を終えたら1~2日程度乾燥させて耐水ペーパーで水研ぎをします。手で触ってみてザラザラが粗い部分を重点的に1500番で優しくペーパーかけします。ゴシゴシやり過ぎると角になっている部分が下地が見えてきてしまうので気を付けましょう。




水研ぎが終わったら本塗前と同様に中性洗剤で脱脂洗浄します。綺麗になったら清潔な場所で十分に乾燥させます。

本塗の時と同様に缶スプレーを40℃のお湯に入れて温めておきます。今回、ウレタンクリアコートは2本使用しました。

2液タイプのスプレー缶ですので最初に青いキャップを外して突起を地面に押し付けて押し込んでやります。これで内部の2種類の液が混ざり始めるのですね。

よく缶を振ってから逆さまにして放置。この辺の使用法は缶に取り扱い説明が書いてあるので詳細は割愛します。

スプレー方法は本塗の時と同様です。最初にモノに埃などが付着していないか目を皿のようにしてチェックしましょう。吹き付ける直前に軽くフロンダスターで表面を吹き飛ばしておきます。

缶スプレーを30回程度よく振って新聞紙などに試し吹きしてから1回目の吹き付け。1回目は薄く軽くです。25~30cmの一定距離を保ち、タンクであれば端から端まで1.5~2秒程度のスピードで缶を振ります。モノの上で缶を折り返したり止めたりしないこと。




クリアーは今回は3回の重ね塗りとしました。間隔は本塗と同様に10分程度で大丈夫です。缶スプレーが冷えてきたらお湯に入れて置いたもう一本とローテーションで使っていきます。こまめに缶スプレーを振って軽快なカラカラ音を維持させたまま使用します。

1回目、2回目は「ゆず肌」と呼ばれる少し凸凹した感じになってしまうのは仕方ありません。焦って最初から厚塗りしないよう落ち着いていきましょう。ウレタンクリアーの場合、厚塗りでミスってしまうと垂れるだけでなく泡になってしまう場合もあるそうです。

本塗の時も書きましたがウレタンクリアコートの場合でも缶を全て使い切るのではなく10%程度は残すように使います。どうしても最後の方はガスが減って噴射力が不安定になりますので。

10分放置して最後の3回目。スプレーする距離を20cm程度まで近づけて、振るスピードも先ほどが1.5~2秒程度だったのに対して2~2.5秒程度と少し遅くします。怖いですが3回目はそう簡単に垂れないので大胆に厚さを意識して吹いてみましょう。この工程でテカテカの艶が作れるかが決まるのです。

この写真では右のほうは十分な厚さで塗れて凸凹も最小限ですが左の方はザラザラした感じです。こういった部分を残さないよう良く見て最後の吹き付けを行います。

ウレタンクリアコートが終わったら塗装作業は完了です。この状態で数日は乾燥させましょう。本塗と違ってウレタンクリアコートは少々硬化が遅いようです。

充分に乾燥させたら再び水研ぎです。手で触ってみてザラザラした部分は1500番、その他の部分と最終仕上げは2000番で優しくペーパー掛けします。

ゴシゴシやり過ぎないように気を付けてくださいね…。前回も書きましたが特に角になっている部分が削れやすいので面に意識して優しくかけてあげます。写真のようにペーパーを小さく切ると作業しやすいのですが、ペーパーの角で逆に傷を付けてしまいました…。耐水ペーパーを小さく切るのはお勧めしません。




水研ぎが終わったら細目コンパウンド、極細コンパウンドの順で磨き上げます。不要なTシャツなど軟らかい布を用意しましょう。

マスキングテープを使ってステッカーの位置決めをします。この切り文字ステッカー、純正ではありませんがタンクに貼るには丁度良い大きさでした。メルカリで1200円で入手しました。

ステッカーを貼った上からウレタンクリアコートを吹くべきか悩みましたが、もしステッカーがクリアーコートの成分で縮んでしまったら…と考えると恐ろしかったので、念のためステッカーはクリアーを吹いた後にしました。

最後にワックスをかけて完成です。気になる完成度ですが…自家塗装として考えれば私としては十分に合格点だと思います。もちろんプロに依頼した場合と比較してしまえば劣りますが材料代だけで1.5万円くらい(特注色でなければ1万円くらいで済むと思います)で経済的ですし、自分で作業したことで愛着もひとしおですしね。

3回にわたって詳細に解説してみました。興味のある方はぜひバイクのカウル、外装の缶スプレー自家塗装にチャレンジしてみてくださいね。

~今回使ったもの全て~

・中古外装部品 クチバシ、タンクカバーの2点

・ホルツ MINIMIX タンタシオンヴィオレ缶スプレー 4本

・ホルツ グレー プラサフスプレー 2本

・ホルツ ウレタンクリアコート 2本

・ホルツ 細目コンパウンド、極細コンパウンド 各1本

・耐水ペーパー 320番、600番、1000番、1500番、2000番 各1枚

・タンク用のR1200GSのステッカー 2枚

・その他、フロンダスター、中性洗剤、ワックス、段ボール、ウエス等

実際にR1200GS-ADVENTUREに装着する様子はまた後日にご紹介いたします。

今回はこの辺で。

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