ツーリング写真と逆光について

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、じめじめした季節ですがバイクウェアーやキャンプ道具などにカビがはえていませんか?クローゼットや衣装ケースなど閉ざされた場所に道具を詰め込むと、今の季節はカビが発生しやすいです。たまに出して空気を入れ替えてあげるか、詰め込まないようスペースに余裕をもって収納しましょうね。

さて今回はツーリング写真と逆光について書いてみたいと思います。今まで究極のツーリング写真では何度も逆光に関わる解説を書いてきましたが、今回は少しアプローチを変えて書いてみたいと思います。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2 IS

写真において逆光と聞くとビギナーの方には近寄りがたいものと思われがちですね。何しろ逆光で写真を撮ると肝心の被写体が真っ黒になったり、爽やかな青空や緑の彩度が全くでなかったりと、その扱いには難儀するものです。




きっと綺麗に撮れるはずだ…と思ってシャッターを切っても、思った通りではなかった…となるのが逆光です。なぜ逆光で撮るとうまく撮れないのでしょうか?順に説明したいと思います。

まず一つ目はカメラの自動測光機能(AE)が正しく機能しないことです。正しく…と言うと誤解を招きますが(何しろ当ブログでは写真に正解はないと繰り返しうったえてきましたので)多くの場合でAE任せでは撮影者の欲しい写真の明るさにならないものです。

カメラのAEはしょせんは測光結果を元に平均的な明るさを求める無機質な計算機です。ドラマチックな光を受けて心が揺さぶられた撮影者の感情など配慮してくれるはずもありません。そこで大事なポイント!露出補正機能を使って貴方が本来欲しかった明るさを求めてみましょう。多くの場合でAEが出した露出に対してプラス補正すると良くなるはずです。

えっ?それはどうやるのか?お使いのカメラの取扱説明書に書いてありますよ。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF5.6-6.3DG

二つ目は青空が出ない場合です。いいお天気で爽やかな青空が見えていても、太陽に向かってレンズを向ければ空は真っ白にとんでしまいます。これは空以外の地上物などを含めた全てをAEが測定した結果、地上物に露出を合わせたところ空が明るすぎたため白っぽくなった、という結果なのです。

これは地上にある緑やお花などでも極端な逆光で撮れば彩度が出ません。簡単に言ってしまうと光が強烈すぎて色がでないのですね。このような場合、太陽の向きを変える訳にはいきませんし、180度違う向きに全く同じ景色があるはずもないのでその条件で撮るにはどうするのがベストか?考えてみましょう。

上の作品は美ヶ原高原の白樺平ですが逆光なので青空がでません。そこで木々に透過する光に露出を合わせて空の部分は白バックでいくイメージを作りました。この時点でレタッチのイメージも同時に脳内につくります。レタッチでは明瞭度を下げてフォギーなイメージにしています。




EOS6D Mark2

三つ目はダイナミックレンジ、明るさの範囲ですね。画面の中で最も明るい部分と暗い部分の差がいかほどであるか?差が小さいシーンであれば欲しい露出を得るのにそれほど難しいことはありません。しかし逆光の撮影シーンとは明暗差が大きく、その範囲はカメラで写真にできる範囲、ダイナミックレンジを超えてしまうのです。

夕日に輝く海岸であれば、空に露出を合わせれば地上サイドは真っ黒、逆に地上サイドにあるバイクに露出を合わせれば空は明るくなりすぎて夕空の雰囲気が出なくなります。そういった場合、どちらも欲しいのだと欲張るのはやめて空に露出を合わせて地上サイドのバイクやライダーはシルエットとするか、バイクをアップにしてしまいバイク側に露出を合わせるといった具合に目的をはっきりさせましょう。




これら三つのシーンにおいて共通して言えるのは「どの部分に露出を合わせるか?」を最初に決めてしまえば問題は簡単に解決するということです。その作品で表現したかった一つの主題、それさえしっかり決めておけば迷うことはありません。空なら空、バイクならバイクに露出を合わせてあげて、その他の部分が真っ黒や真っ白になったとしても、変な写真にならないよう構図を作れば大丈夫です。

えっ?それを決めるのも苦手だ?そんなワガママな貴方に妙案があります。空に露出を合わせてバイクをシルエットにした写真、バイクに露出を合わせて空の色はとばした写真、この2枚を撮りましょう。どちらを採用カットにするかは家に帰ってハイボールでも飲みながらじっくり考えればOKです。

カメラとは優秀なようで駄目な部分もあるのです。今回の逆光のお話はダイナミックレンジ、つまり写真にできる明るさの範囲には限りがあって、カメラはその範囲が思ったほど広くはなく、逆光の場合は明るい側か暗い側のどちらかに寄せて構図を練らないとイメージ通りに写真にはなりませんよ…というお話でした。

  逆光におけるツーリング写真 まとめ

・カメラのAEは機能しないので積極的に露出補正しよう

・青空や緑の彩度はでないので光自体をメインとした写真にしよう

・夕空などは明るい側(空)か暗い側(地上、バイク)のどちからか一方に露出をあわせる

逆光とはコントラストがあり印象的な写真になるものです。バイクのエッジにはハイライトが入り、隠したいところはシャドウに包んだり、ハイライトに飛ばしたりと何かと印象的な表現をしたいときに逆光は良いものです。逆光の写真しか撮らないという写真家もいるくらいですからね。

写真は光が命です。逆光は光に向かってレンズを向けるのですから写真としては積極的な撮り方と言えます。逆に太陽を背にした順光写真は彩度もあり露出も簡単に決まりますが平凡であり、写真家として光に背中を向けた積極性に欠いた写真と言えなくもないです。ややこしい話ですけど本当にそう思います。

ゴーストやハレーションといった光学的な現象も発生しますが、そんな細かい事は気にしないで積極的に逆光写真に挑戦してみてくださいね。

今回はこの辺で!!

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フレーミングを意識して平凡写真を卒業しよう

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、2021年6月現在、日本はいまコロナ渦におけるオリンピック開催の話題でいっぱいですね。私の職場はオリンピック関連施設なのですが中の様子を見ていると、もう中止はなさそうだな…という雰囲気になってきました。あまり中のことを口外するとクビになるので書けませんが…ここ一週間くらいで一気に慌ただしい空気に変わりましたね。

ところで話は変わりますがダメージジーンズってありますよね。買った時から擦り切れていたり穴があいていたりするカッコいいジーンズです。先日、ダメージではない普通のジーンズに不注意で穴をあけてしまいました。バッテリー液がはねてしまったのが原因なのですが、裾の辺りが穴だらけになってしまいました。そのジーンズはカッコよくなるのか?と思いきや、みすぼらしい感じになってしまい破棄することに…

新品からわざとダメージを与えたジーンズと使用していて本当のダメージを食らったジーンズ。どちらも同じ穴のあいたジーンズなのに前者はカッコよくなり後者はみすぼらしくなるのは何故でしょうね??不思議です。




さて今回はツーリング写真のフレーミングについて簡単に書いてみたいと思います。写真におけるフレーミングとは目の前の景色に対してどこまでを写真とするのか?という範囲のことですが、もう少し深堀りすると画面という長方形の【辺】を意識して写真を撮ることです。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS F11 1/125

こちらの作品をご覧ください。北海道の有名な景勝地である「ケンとメリーの木」でございます。北海道ツーリングに詳しい人であれば行ったことあるよ!という方も多いと思います。ケンとメリー・・・とは1972年の日産スカイラインのCMに登場したカップルです。このポプラの木の前でCM撮影がされたのですね。このモデルのスカイラインはカーマニアの間では「ケンメリ」と呼ばれ4ドアモデルは「ヨンメリ」と呼ばれています。4ドアになると「ケン」は不在なのですね…。

北海道の富良野や美瑛では〇〇の木といった具合に丘に立つ樹木が幾つか存在し、話題のスポットとなっています。こういった有名なスポットでは平凡な記念写真になりやすいので気を付けましょう。それとくれぐれも農地内に立ち入らないように!

さてフレーミングのお話ですが、このケンとメリーの木のように立派な木があったとします。この木の全体の様子が画面内にバッチリ入るように後ろに下がって撮れば、この木の魅力はきっと伝わらないと思います。

そこで上の作品のようにあえて一部をフレームで切り落とすのです。そうすると実際の大きさよりも大きさや立派な様子が強調されるのですね。被写体の存在感の強調です。




被写体は必ず枠の中に収めるべき…と決めるのはやめましょう。収める、一部を切り落とす、枠外へ除外、といくつかの選択肢をもって「この場合はどうするのが最適か?」と考えることが出来るようになりましょうね。その際のポイントは被写体をよく見てその特徴をとらえることです。特徴をみつけて感情がどう動くか感じ取り、最も魅力的にするにはどうすべきか?を考えるのです。

上のケンとメリーの木は立派なポプラですが、たとえば幹のか細い木であれば地面の割合を少し多めにフレーム内に入れると木の安定感が出ます。強風に耐え抜く松は多くの場合で幹が風の力で曲がっていますが、その場合は風が吹いてくる方向に大きくスペースを作れば「風」の存在を写真にすることができます。

こういった手法は言ってみれば【撮り方】というより【魅せ方】ですね。魅せ方とは無限大にあるもので有名なものから奇をてらったもの、あなた独自のオリジナルまで色々です。魅せ方をどうすべきか?に正解はなくいつでも撮影者である貴方の自由なのです。自由とはつまり人に聞くのではなく自分で考えること。自分の好きなようにすることです。

ぜひ次回のツーリングから意識してみてくださいね。

今回はこの辺で!!




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デザインと構図で遊ぶバイク写真

究極のツーリング写真 touring-photogtaphy.com 読者の皆さま、突然ですが「いい写真」の条件って何だと思いますか?整った構図、的確な露出やピント位置、あるいは決定的と呼べるシャッターチャンスをものにした一枚。まるで本物がそこにあるような高画質、巧みなフォトレタッチで魅せたデジタル作品、奇をてらった表現、ユニークな被写体を撮ったもの…まだまだありますね。

実はいい写真を定義する明確なものは何もなくて一般的な写真文化においては撮った人が「うん、これはいい写真だぞ」と思えばいい写真は成立するものです。




構図だの露出だのといった前出のものは全て【魅せ方の手段】にすぎず、いい写真の核心ではないと考えます。では魅せ方の手段よりも大切なものは何か?というと作者なりの美や感動の表現、あるいは情熱といったエネルギーを感じるもの、作者の個性がよく出ている独自の表現・・・こういったものが人の心に響く「良い写真」ではないでしょうか。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

さて今回はややこしい写真論はひとまず置いておいて、魅せ方の代表である【構図】と【写真デザイン】について簡単に書いてみたいと思います。

上の作品は南房総市の海岸から撮ったものです。イスに腰かけて休憩していたときに、ふとR1200GSへ目をやるとシートからタンクへかかるライン上に海に浮かぶ富士山が見えました。すぐにピンときてイメージの写真がわいたので休憩を中断して撮影タイムです。




写真は目の前に見える現実の様子から魅せ方に使えそうな要素(この場合は車体に存在していたライン)を見つけ出し、それを元にイメージを練る事からはじめます。通常の手順ではまずはその景色や被写体が気になったので「ここで撮ろう」と始まる訳ですが、この場合は魅せ方に使えそうな要素を最初に発見して撮る動機となったものです。

構図とは撮影者が意図した作品の主題へ見る人を導く案内図です。被写体の大きさや配置関係などが主な構図の要素です。一方でデザインとは写真をぱっと見た瞬間に受ける印象に関わることです。心地よい安定感やバランス、色による印象などが関係します。上の作品の場合は海に浮かぶ富士山と赤いコンテナ船を主題とし、それへ導くためにR1200GSの車体を使いました。画面全体を隠すようにGSで覆い、意図的に作られたすき間に主題を置くことで視線をそこに集中させる方法です。




使ったデザイン要素は比率と色です。でR1200GSと海+富士山のエリアを3:1とし、船は当初はグレーのタンカーでしたが赤い船が登場するのを待機しました。写真内に赤色が欲しかったのです。

この作品がいい写真か?は置いておいて、撮る動機となったものが感動ではなくデザイン要素を見つけたときのinspirationで始まることもあるものです。この写真を撮った時は正にそうでしたね。

えっ?やっぱりややこしい話でしたか??すいません・・・

今回はこの辺で!!

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意図的に作ったスペースで魅せる☆ツーリング写真点景構図

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いい写真を撮って写真ライフを楽しまれていますか。コロナ自粛や雨で出かける機会が減ってしまうとツーリング先で撮る写真も減ってしまい、何となく写真へのモチベーションが下がってしまう…そんなことありますよね。

何事もそうですが楽しさや遣り甲斐を見失ってしまうとモチベーションが下がってしまい、気が付くとやめてしまった…とならないよう、出かけられない時でも身近な被写体でいい写真が撮れないかスナップを楽しんでみましょう。意外な発見があるかもしれませんよ。




さて今回はちょっと変わった構図での魅せ方について書いてみたいと思います。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mm f4.5-5.6 EX DG

バイクやライダーの姿をドーンと大きく写したバイク写真と違い、風景の中のバイクやツーリングの様子を切り取ったのがツーリング写真。そこで悩むのが構図におけるバイクの大きさですよね。バイクを大きく撮って存在感が強いと魅せたかった風景を邪魔してしまい、結局バイクが主役なのが風景が主役なのか曖昧になってしまった…そんな写真をよく見かけます。




確かにツーリング写真におけるバイクの大きさは難しい面があります。存在感の調整方法は単純に大きさだけでなく一眼レフの人はボケ具合で調整したり、一部を切り落としてフレーミングで調整したりとやり方はいくつかあります。

上の作品は【バイク点景構図】と当ブログで呼んでいる意図的にバイクを極小した構図でございます。あえて極小に構図することで空間が強調され印象を狙う意図があります。また上の作品のように海岸の監視台、サーファーといった他の被写体とも組み合わせしやすくしています。

ポイントはシンプルな背景を作ることです。ゴチャゴチャと色々なものがある場所で点景構図を作るとバイクを容易に見つけることが出来ずウォーリーを探せ!みたいになってしまいます。ローアングルで背景の大半を空にしてしまうか、海岸のような場所で挑戦してみましょう。

また超広角レンズを使う場合にバイクの歪みが気になる…という問題もバイク点景構図であればバイクの歪みはほぼ気にしなくて大丈夫です。上の作品は画角12mmですがR1200GSの歪みはほとんで発生していません。

え~バイク写真ならやっぱり自分の愛車を大きく撮りたいよ…という方は愛車メインの写真は別カットで撮っておきましょうね。

今回はこの辺で!!




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ツーリング写真 写真の魅せ方とセンス

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回の投稿でツーリング写真7つの魅せ方と題して作例で解説しましたが如何でしたでしょうか。記録写真ではなく作品としての写真は撮る人の表現(ART)です。

なにをどう表現するかは撮る人の自由でありますが、いざ自由を与えられると戸惑ってしまう人も多いと思います。写真の表現手法である「魅せ方」もどう魅せるかは自由なのですが、まず何をしてよいのか分からない…とお困りの方にお役に立てれば嬉しいです。

前回の投稿でおすすめの7つをご紹介しましたが、当然その他にも魅せ方はたくさんあります。王道といえる表現手法から珍しいユニークなもの、ダヴィンチの絵画のように神秘の数学が隠されているもの、または新たな表現手法を自分で考えても良いのです。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2

写真の魅せ方を【引き出し】と考えてみましょう。自分のノウハウの中に数多くの引き出しを持っていれば、その中から「今はコレ」とチョイスするのはセンスです。この場面でこの撮り方はあまりにありきたり過ぎるだろう、ならばこんなの面白いかな?と天邪鬼的に個性を発揮するのも面白いものです。

引き出しの数はたくさんあるほどエキサイティングなチョイスができる訳で、逆に言うと誰もが知っているような三分割構図や背景をボカして撮るといった手法しか持ち合わせていないとセンスが発揮できないものです。




EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF5.6-6.3DG

いまこの場面においてぴったりの魅せ方はこれだな、いろいろやり方はありそうだけど自分の場合はこうです、といった作者独自の引き出しのチョイス。センスの良いDJのような感じですかね。

または時間的猶予があれば複数の手法を複雑に組み合わせて構造の暗号化も悪くないです。海の写真を撮るときに水平線を三分割構図の線に合わせただけの写真は構造が丸見えの写真です。そこで線だけでなく交点や面も複数使い、割合に黄金比を取り入れたり日の丸構図や三角構図と組み合わせたりと複雑な手法に成功すれば簡単に見る側に写真の構造を見抜かれることはありません。

逆に「いやシンプルイズベストだ!」というのも大いにアリです。どこに正解がある訳でもありません。【今】【ここで】【あなたが】が最も良いと思った魅せ方をあなたが選択する以外にないのです。

センスは磨くもので多くの魅せ方を習得したら、それをチョイスする能力にどんどん磨きをかけていきましょう。上の写真のように複数の要素があって幾つもの引き出しが使えそうな場面でよく考え試行錯誤をしてみます。すると自分のアイデアで自身の引き出しの中からユニークな使い方ができることを発見するものです。

上の作品をぱっと見た瞬間に「これは3分割構図だ」とすぐにピンときた方はスジが良いと思います。この作品は3分割構図の線や交点を複数個所に組み合わせ、マストやロープを導線や図形として取り入れた構図です。細かいことを言うと船体に書かれた「時丸」の文字もデザイン上で効果があります。文字は観賞者が無意識下に読むもので読めない外国語であれば異国を感じるし、文字そのものがシャレている場合もあります。このように複数の要素を複雑に組み合わせるほど手間はかかりますが、高度な構造をもった作品を作ることができるのです。

「あっそうだ!」「なるほど」という気づきを繰り返し、それが蓄積していくと独自のノウハウとなっていきます。

本当におもしろいのはこの部分で魅せ方は習得するだけでなく「意外な使い方」ができるようセンスを磨いたり、魅せ方の度合いを加減できることを覚えてみましょう。こういったことを経験すると自身の写真活動に「スタイル」が少しづつ構築されていきます。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

誰もが最初はビギナーです。写真に限らず最初の頃は右も左も分からないので、とにかく「やり方」を覚えるのですが、ある程度のキャリアを積むとたくさんある「やり方」から選択するセンスが磨かれていくものですよね。

バレーボールで例えるならセッターのセンスです。その場面でツーアタックか!という意表をついたセンスが功を成すものです。




私が写真をはじめたばかりの頃… いざここで写真を撮ろうと思ってカメラを手にしても、まずは何をして良いのか途方にくれたものでした。今になって振り返れば教科書で見かけた三分割構図やら適正露出やらの知識だけ持っていれば正解写真が撮れると思っていたのです。撮り方は確かに大事ですがそれは数個の引き出しでは全く役に立たず、経験を重ねて行く上で100個200個と増やして、そして自由意志でそれらから選択すること。そこに一人の表現者としての価値があるのだ…と最近になって気が付くようになりました。

究極のツーリング写真読者の皆さまも撮り方は覚えるだけでなく、無限大に増やしていき自由意志で選択する「センス」に磨きをかけてみてください。

毎度偉そうにすいません。

今回はこの辺で!!

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ツーリング写真とバイク写真☆構図とデザインのお話

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、そろそろハナミズキや八重桜も終わりに近づき春のツーリング風景とお別れの時期ですね。蒸し暑い梅雨になる前にラストスパートでツーリングを楽しみましょう。もちろんお弁当持参のソロツーリングで。

ところで私や皆さまが楽しまれているようなバイクを題材とした写真はツーリング写真、バイク写真、バイクのある風景・・・といった具合にいくつかの呼び方がありますね。最近ではフォトツーリングなんて呼び方もあるようです。ここで勝手にツーリング写真とバイク写真の違いを区別するため次のように定義してみたいと思います。

バイク写真とは・・・

バイク(車体)の魅力を伝える写真。愛車との記念写真など主に自分用、またはバイクに興味がある人が見る写真。ツーリングの記念写真。その愛車に乗っていたという記念写真。

ツーリング写真とは・・・

バイク旅のワンシーンを詩的情緒にとらえた風景写真。山や海などの自然、空の表情、道、港などでバイク、ライダーが登場しバイクで旅に出る魅力が伝わる写真。近いカテゴリとして風景写真、旅写真。

まあ…私の勝手な解釈ですので異論のある方はどうぞ寛容にお願い致します。




さて今回のツーリング写真解説では中級者向けの内容としてツーリング写真の構図をつくるにあたり、写真デザインの考え方をどのように応用するのか、作例で解説してみたいと思います。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

今まで究極のツーリング写真では構図やデザインのことについて何度か解説をしてきました。簡単におさらいすると構図とは作品の主題へ導くための案内図のようなもので、被写体の大きさや配置を裁量します。デザインは目の前にある風景からデザイン要素となるものを洗い出し写真へ取り入れる方法。主に色、線、図形、質感、立体感、規則的なパターン、シェイプ、連続するリズムなどがあります。構図とデザインの他にも水平線など分断線がある場合に発生する比率というのもあります。

これら構図、デザイン、比率などは写真の構造であり写真の核心を魅せるための土台です。写真の観賞者は写真をパッと見た瞬間に無意識下で視線を写真内で動かしてその様子を認識します。視線の動きを心地よく動かす導線があったり、色による印象などで観賞者はその写真が興味の対象であるかを探るのです。

上の作品は千葉県君津市の亀山湖で撮ったものです。塗装工事を終えて間もない赤い橋が美しく、かつトンネルがあったので面白い写真が撮れないか?と思い撮影に挑みました。




写真デザインの考え方で効果が大きいとされるのが色と線です。とりわけ赤色については強い印象を与える効果があります。自然の中に存在する赤い橋はその存在だけで印象的なものですよね。この撮影場所で写真デザインに使えそうな要素を洗い出してみましょう。

1.橋の赤色 2.トンネルの円 3.連続する橋の垂直線 4.トンネル内のタイル模様(規則的なパターン)5.手前から奥へ延びる道の導線 といったところでしょうか。

まずは目でよく見て状況を把握します。デザインや構図に使えそうな要素と排除したいものを見極めるのです。排除したいものは電線や看板などリアルな邪魔者だけでなく、例えばトンネルは杭口の円を全て枠内に入れる…といった先入観も排除しましょう。ここでは壁に流れる水をアクセントに縦構図とし、杭口の円は右側を切り落としました。

ごく当たり前のことですが画面という長方形の四角形をよく意識して、その中で色、線、図形などを写真の構造として組み立てていきます。それぞれに理由を与え持ち合わせている撮影技法と紐付けて探るような感じです。例えば橋の赤色が重要なのであれば望遠の画角を使って橋の垂直線の間隔を圧縮することで画面内の多くの割合を橋の赤色で占めることができます。壁に流れる水が良い仕事をしてくれると感じたら、それが分かりやすく伝わるよう配置すればOKです。

こういったことは多くの場合で撮影開始の直後はよく分からないものです。ここで写真を撮りたいと感じてバイクを停めたのですから、その場所には何か魅力があるはずです。しかし現実の様子を目でみただけでは心が感じた刹那とリンクしないもの。それを再現するために良く見て良く思考し、目の前の情景をデザインしてみましょう。

現実の様子をそのまま記録しないように。




難しく感じるかもしれません、手間もかかります。しかしここで構図やデザインについて悩むことは成長という意味でも価値があります。何年も写真をやっているのにちっとも上達しない人はこういった悩むことや手間をかけることを避けている人だと思います。

騙されたと思って次回のツーリングで実践してみてくださいね。

今回はこの辺で!!

↓↓↓撮影地↓↓↓

亀山湖の西側、笹川渓谷にかかる小月橋です。農溝の滝が近くにある県道24号から亀山ダムの方へ曲がるとすぐにあります。Googleアースではまだ赤い色に塗装されていませんね。この周辺は千葉県では屈指の紅葉エリアなので12月初旬に行くと素晴らしい景色が堪能できますよ。

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望遠レンズで撮るツーリング写真の雰囲気とは

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、新年度で仕事が忙しかったり環境が変わったという方も多いかと思います。まだ落ち着かない生活かもしれませんが、そんな時は究極のツーリング写真をみて「あぁ、このブログはいつも通りだな」とホッとして頂ければ幸いです。

ところで今の時期、道路で引っ越しのトラックをよく見かけますね。引っ越し屋さんの車なら何も問題ありませんが、平ボディーのトラックに家財道具を満載した車を見かけたら距離をおいて走りましょう。風で積み荷が落下してくるかもしれません。最近、テレビで見かけたのですが高速道路でトラックの荷台からソファが落下してくる映像が紹介されていました。ソファのような形状だと地面に着地した後の軌道が予測しにくいので、回避は非常に難しいと思います。その他、畳やブルーシートなどもよく風圧で落下するようです。

この時期、ライダーにとって素人引っ越しのトラックほど恐ろしいものはありません。見かけたら積み荷の状態をよく見て車間距離を多めにとりましょうね。




さて、前回の投稿からツーリング写真における画角のお話を書いています。広角、標準、望遠といった画角の違いで写真の雰囲気がどう変わるのか?今までの解説とは違った観点で解説をしております。今回は前回の広角レンズに続いて望遠レンズでございます。

前回の投稿は こちら 

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

望遠レンズとは一言でいってしまえば広角レンズでお話したことの真逆なのですが、そんな適当な解説はいたしません。望遠レンズの画角は狭く、遠くの物は大きく写せるのが望遠レンズだ…という当たり前のことも解説いたしません。野鳥の写真やサーキットでレースシーンを撮る場合は望遠レンズを使う、なんてことは誰でもご存じですよね…。究極のツーリング写真ではあくまで「ツーリング写真を撮る場合において」を解説いたします。

ツーリング写真において望遠レンズで撮った写真のもつ雰囲気とはこの作品の主題はこれですよドーン!と突き出てくるような雰囲気です。上の作品の場合は私の愛しきバイクBMW R1200GSを主題にしたものですが、ライダーも青い海も富士山さえもR1200GSを引き立たせる演出のサポートです。

写真を見た人が無意識下に感じる雰囲気のお話ですね。主題が突き出てくるような強い印象をもつ写真、それが望遠レンズで撮った写真の雰囲気です。この作品では望遠レンズを使う事でR1200GSに絶対的な存在感を持たせました。とてもインパクトがあると思います。

ところでこの写真の場所は南房総の保田海水浴場ですが、富士山までの直線距離がジャスト100kmです。望遠レンズを使用したことで神奈川や静岡から撮った写真なのか?とも思えるほど富士山が大きく写っています。




EOS5D Mark2 + EF70-200mmF2.8L IS

もうひとつ、望遠レンズの特徴として空間を圧縮するというのがあります。広角レンズの解説のときに目の前の風景を遠くに飛ばし、遠近感を出すのが広角レンズと書きましたが、望遠の場合は空間を「ギュッ」っと圧縮して遠近感を奪います。言い方を変えると密度を上げることなので、上の作品のように「たくさん咲いているヒマワリ」の「たくさんの」の部分を強調して表現するのに向いています。

望遠レンズで撮った写真の雰囲気として2つ目は「密度が高い」ということですね。たくさん咲いているお花に限らず空気中に存在するチリや水分などの粒子に光が当たっているとき、それらを望遠レンズで圧縮すると霞みとなって演出に役立つ場合もあります。




EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L2 IS

それとオマケでもう1つ。こちらは対比で魅せるやり方です。これは撮影場所がうんと下がれる広い場所でしか出来ませんが、望遠レンズを装着してバイクから距離をとることでバイクは小さく構成し、背景にある主題を巨大にして大小の対比を表現しています。これによって「富士山は本当に大きい」ということを表現しました。広角レンズの解説の時に景色の雄大さを表現するのが広角レンズと書きましたが、このように望遠レンズでも景色の大きさを表現することは可能です。

ちなみにこの作品、本当の主題としたかったポイントは中腹にある宝永山の噴火口なのです。富士山の写真というと美しい裾まで入れたものが通常ですが、たまにはこういった撮り方も悪くはないと思います。撮影場所は富士サファリパークの近くにある樹里木高原でございます。

~望遠レンズで撮った写真の雰囲気とは~

1.写真から被写体が迫るようなインパクトがある

2.バイクやライダーなど特定の被写体に絶対的な存在感をもたせる

3.空間を圧縮して無数に存在する被写体の密度をあげる

その他、望遠レンズの場合は被写界深度が浅くなるのでボケ味で表現できるというのもありますが、それは以前にも何度か解説したので割愛しました。

次回は標準レンズの画角について解説いたします。

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広角レンズで撮った写真の雰囲気とは

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今日から4月なので新年度のスタートですね。時間の経過は実に早いものです。春は出会いと別れの季節とよく言いますがコロナ渦を経て新たに良い出会いがあることを願いたいですね。

最近、ネットかどこかで見かけた記事で興味深いことが書いてありました。それは人間とは他と比較して優越をつけるのが得意で、何もない無の状態から新たなことを生み出すのが苦手なのだそうです。あ、なるほどと思いました。これって写真をやっていると良く分かります。

既に出来上がっているものを見て「どちらが優れているか」を決めるのは簡単です。こちらの作品の方が〇〇だから優れているとか、こちらは〇〇で印象に欠けるとか、偉そうに専門家ぶって(私ですけど)意見するのは才能でも何でもなくて、実は誰でもできることなのですね。

本当に大切なのは自分の生まれながらに持っている唯一無二の個性を生かし、インスピレーションからブランニューな表現を生み出すことです。芸術の世界では偉大なる先人達がこれを成しえているのですね。自分もその領域に強い憧れを覚えます。




さて、今回のツーリング写真解説では画角のお話を今までと違ったアプローチで書いてみたいと思います。画角、つまり目の前の風景をどの範囲までを写真とするのか?というレンズのお話ですね。画角は焦点距離(mm)で表されます。目で見た通りの普通の画角がおよそ50mmで数値が小さいと広角、大きいと望遠となります。

焦点距離とはレンズの先端からカメラ内にあるセンサー(フィルム)までの距離のことで、長いレンズは望遠で短いレンズは広角となり、超広角となるとレンズの前玉が球状になります。

現代の多くのカメラはズーム機能といって画角を一定の範囲内で調整することができます。28-70mmとか70-200mmと言った具合に表記されています。スマホのカメラ機能は多くの機種で起動時におよそ28mm前後の広角となっているようです。28mmといえばスナップ写真の代表的な画角なのですが、つまりスマホのカメラ機能は主にスナップを撮るためにあるという事ですね。

今回の解説は広角、標準、望遠と解説しますがまずは広角をご説明いたします。

過去に究極のツーリング写真では広角レンズを使ったツーリング写真として、景色の広がり感、風景主体のバイク写真、空一面に広がるウロコ雲など空を主体に撮るときに出番の多いレンズですと解説しました。

今回は広角レンズのもつ写真の雰囲気について書いてみようと思います。




広角レンズのもつ写真の雰囲気・・・それは一言でいってしまえば写真の世界に吸い込まれるような雰囲気です。あたかも作品に誘われて思わずその世界に引き込まれてしまうような感覚です。景色のもつ雄大さ、その中にぽつねんと存在するバイクやライダー、点景構図(バイクやライダーなどを米粒大にする)で表現する風景写真の世界ですね。

地球は広い、空も広い、北海道はでっかいどう、海は広いな大きいな・・・とにかく広い、大きいというスケールに対比として被写体を置いて表現し、作品を見た人を壮大な風景の世界に誘い込むのです。

もう1つ、広角レンズのもつ雰囲気として遠近感があります。広角レンズはその切り取る範囲がワイドなだけではなく、奥行方向に風景を飛ばす遠近感が特徴です。カメラの近くに被写体を置いて前景のある構図を作れば、その遠近感が写真に強烈な奥行を与えてくれます。

広角レンズを装着してカメラを構えた時、レンズの先から風のようなものが放射されて被写体や景色を遠くへ飛ばしているような感じと覚えてみましょう。このイメージで広角レンズの使い方が何となくつかめます。

寄る広角、寄せる望遠などと言われますが特定の被写体に一歩「ぐっ」と寄って被写体の質感など魅力を高めて撮ってみましょう。きっとその先にある被写体も魅力的になるはずです。




広角レンズは歪みによりバイクやライダーが変形してしまったり、画面内に電線や看板など余計なものが入りやすかったりと、何かと取り扱いが難しい面もありますが広角のイメージを早く作れるようになると難しさは消えていきます。

今回ご紹介したような見る人を風景に誘うような写真、圧倒的な遠近感で印象を与えたい、といったイメージが浮かべばそこは広角で撮ろう!となる訳ですね。

次回は標準レンズを解説いたします。

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春のツーリング写真☆撮影小物と写真演出について

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、間もなく3月も終わりですがいかがお過ごしでしょうか。私はスギ花粉のアレルギーなので桜の開花を過ぎてしまえば症状はもうありません。3月前半は目のかゆみが辛かったですが、これから一か月くらいはベストシーズンを満喫したいと思います。

さて春のツーリングといえば桜や菜の花の風景と愛車を一緒に撮りたいものですよね。SNSなどでも満開の桜やお花畑で撮ったバイク写真をよく見かけます。以前にも何度か解説しましたが、風景とバイクを撮るときは・バイクが主役で花は背景とする ・花のある風景を主体としその中に溶け込むようにバイクを置く のどちらかをハッキリさせましょうね。バイクが主役なのか風景が主役なのか曖昧にしないように。迷ったら両方撮っておけばOKです。

さて今回は写真の演出に関わる話題でございます。南房総、小湊鉄道のツーリング写真を作例に解説してみます。

究極のツーリング写真ではお馴染みの小湊鉄道の風景でございます。場所は月崎駅でこの季節は菜の花がたくさん咲いております。この場所でR1200GSをおいて気動車【キハ200】が来たところを写真にするという場面です。

まずは現場の様子をスマホで撮ってみたのですが、菜の花がたくさん咲いている場所を前景とし、バイクの向こう側が列車となるよう構図を練ります。




列車が登場するまでタップリ時間があるので落ち着いて試行錯誤です。まずは試し撮りの一枚がこれです。ちょうど菜の花のピークだったので傷んでいる花もなく手前の花の様子を表現しても悪くはないですね。しかし手前の緑の部分がゴチャゴチャしてお世辞にも美しいとは言えません。背景に駅の看板がありますが、あれはきっと列車が来たら隠れると思われます。

ここで撮影小物の登場です。これ、ダイソーで売っている菜の花の造花です。本物を摘み取ってしまうのはお花が可哀そうですからね。右の白いアームはホムセンの店舗用品コーナーでよく売っているヤツですね。




はい、こんな風に使います。三脚のエレベーターにアームを固定し、もう一方に菜の花の造花を付けてあげます。レンズの直前に花がくるようセットするのです。

少し絞りん混んで試し撮りしてみました。ゴチャゴチャしていた緑の部分をレンズの直前に置いた菜の花の造花で隠し、1レイヤー追加した奥行のある構図です。しかしまだ釈然としません…見る人には分からないかもしれませんが、本物と造花の違いも微妙に出ている気がします。

それに緑の部分のゴチャゴチャ感も完全に消えた訳ではなく、このままではイメージに届かないのでここは大胆に絞り開放でいくことに決めました。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

はい、絞り開放でF2でございます。インターバルタイマー1秒毎で枚数無制限。小湊鉄道も日本の鉄道ですのでダイヤ通りぴったりに列車がやってきます。Lightroomでの仕上げはシャドウを上げて全体を明るい印象に、明瞭度を下げてフォギーに仕上げてみました。ふんわりと春の温かみを感じる風景写真といった感じですかね。

ところで本題の【写真の演出】のお話ですが、こういった写真に加える演出については本当に人それぞれ考え方が違うものです。今回の造花を使った方法なんて悪い言葉で言えばインチキですからね。写真は現実を正直に伝えるのが正義であり、演出を加えるのは嘘と同じ!観賞者を騙す行為だ!とおっしゃるナチュラル派の権威も存在します。

しかし写真に演出を加えるのは果たして本当に悪なのでしょうか?もし見たままの現実こそが正義だ!ということであれば、例えばシャッター速度を落として流し撮りすることや、望遠レンズを使うことだって見たままではないのでNGとなる訳です。これらは古典的な手法で一般に浸透しているからOKだ…と言えばそれでは矛盾が生じます。昔から知られている演出は良いけどそうでないものは駄目という事ですからね。

突き詰めていけば完全ナチュラルを追求するほど無理が生じるものです。綺麗な風景を前に写真を撮るにあたって、地面にゴミが落ちていれば拾いますよね。しかしそれを「ゴミが落ちていた風景に手を加えた演出」となればいよいよおかなしな話です。

今、渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムであのロベール・ドアノーの作品展をやっていますが、ドアノーの代表作である「パリ市庁舎前のキス」をご存じでしょうか?あれは発表当初は偶然にもカップルがキスをしている瞬間をドアノーが撮ったものとされていました。ナチュラル写真の権威からは「これぞ演出のない本物のスナップだ!」と称賛されましたが、何十年もあとにドアノーがカップルにキスのやり直しを依頼して撮った…とカミングアウトし、実は作品が演出だったことが公になったのです。当然、作品を称賛したナチュラル派達は面を食らったそうですね。その道のプロが演出を見抜くことが出来なかったのですから。

このように写真の歴史に名を遺す偉大な写真家でさえ演出をしているのです。そして専門家でさえ演出を見抜くのは難しいのです。大切なことは自分の中で写真に加える演出についてしっかり考えを持っておくことだと思います。私の場合はイメージの写真を実現するにあたり、今回のような小物を使うことに躊躇いはありません。前景が欲しくて咲いている花を摘み取ってしまう人よりうんとマシだと思います。

ただ一つ確かなのは今回の私のように撮影裏を公開するようなことはしない方が良いと思います。私はこのブログの運営に写真解説という目的があってやっていますが、皆さまは「実はこうやって撮りました」などという種明かしはどうかしないでくださいね。

今回はこの辺で!!

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ツーリング写真☆構図の整理のやり方 その2

前回の続きでございます。




前回の投稿は こちら 

前回のまでの投稿で左にある電柱はどうしても画面の外に出来なかったので、仕方なく仲間入りさせて撮るところまで説明しました。この写真は当初の試し撮りと違い絞りを解放にして、バイク+ライダーを大きくボカしたことで、船のある背景とのゴチャゴチャ感を解消しました。しかし、これではライダーに赤い灯台が突き刺さったような「串刺し構図」です。まだ納得の写真とは言えませんね。

写真はいつでもその時に自分が納得できるまで撮り切ること。これ大切なことなので覚えておきましょうね。・・・でこれでは納得できないのでさらに考えます。

当初、自分がイメージに描いた富士山の見える冬の港風景、そこにバイクでやってきた男の旅物語です。それを作品として表現するのにどうすべきか?自分の持てるノウハウから探すか?新たにアイデアを考えるか?どうする?




はい、船が係留されている堤防を歩いてみました。小さくなることは分かっていましたが…う~んどうでしょう。これでウェアーが赤か黄色だったら合格だったかもしれません。ゴチャゴチャエリア内に小さな人が歩いていても存在感が足りないのです。それにこの写真、よく見ると画面右下のエリアが弱いです。




EOS6D Mark2 + EF135mmF2

はい、これでフィニッシュとしました。R1200GSを置いた2~3mほど先の位置にヘルメット+ライダー。立ってしまうと漁船と重なってしまうので地面に座って寛いでいるところとしました。座っているとはいえポージングは背骨がS字を描くコントラポスト。小物としてKlean Kanteenのボトルも置いてみましたよ。芸が細かいでしょ。

この写真の構図のポイントを整理してみます。全体が青の印象となる風景写真。遠景は富士山でどっしりと安定を。海は紺碧色からアクアまでの階調を大切に表現。堤防はZ字の視線誘導。絞り開放でピント位置を奥とし、R1200GSとライダーは大きくボカす。港特有のゴチャゴチャ感はゴチャゴチャエリアとして中央に集約し、手前のコンクリ地面で無垢の部分を入れて中和。電柱は垂直の棒たちの仲間として撮る。…こんなところでしょうか。

シンプルな背景の場所で撮るのと違ってとっても手間のかかる撮影でした。1時間以上はここで撮っていましたが、時間が経ってくると気が付くと富士山が霞みはじめてしまいました。前半のカットほど富士山が綺麗でフィニッシュの頃には富士山が写っていない…なんて笑えないことも良くあります。

ところでこの写真、少々画面の下側に地面の割合を大きく入れています。これは手前にバイクがある時のコツなのですが、バイクって不安定なものですよね?不安定なものを置くときは地面の割合を少し多めにとると安定感が出るのです。幹のか細い樹木なんかでも効果的ですので覚えておくと役立つかもしれません。

ツーリング写真 構図の整理のやり方 でした!

今回はこの辺で!!

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