ツーリング写真<中級>応用テクニック!可変三分割

究極のツーリング写真 touring-photography.com読者の皆さま。いやぁ~写真ってほんといいですね(水野晴朗さん風に!)。

突然ですけど文明の進化ってすごいですよね。コンピューターやネットの進化はもとより。AIだのドローンだの3Dプリンターだのと、私のようなアナログ人間は間もなくついて行けなくなると思われます。

ところでカメラはこの先、どのように進化していくのでしょうね。レンズなどの光学系はすでに成熟の域と言って良さそうですよね。イメージセンサーのような電気的な部分も10年くらい前は日進月歩でしたが、今は数年前の物でも十分すぎる性能なので、こちらも成熟の域ですよね。私が最近すごいなと思ったのは顔キャッチ機能やスマートフォンでの連携機能ですが、カメラとしての劇的な進化とは言えないと思います。

このままニコンやキヤノンといった昔からのカメラメーカーが、カメラの開発を続けても10年くらいでは劇的な進化をしているとは想像できませんね。しかし!例えばアップルやIBMがカメラ産業に参入してきたらどうでしょう?SiriやワトソンのようなAIがカメラに搭載され、さらにadobeシステムの画像処理能力を搭載しちゃったら。

何も考えず適当にパチっと撮った普通の写真を、AIが勝手に解析して構図やデザインやスペースの比率や、ありもしない光と影をカッコ良く入れて。ロバートキャパモードとか荒木経惟モードとか搭載して、好きなのを選べちゃうとか!もう滅茶苦茶。撮影者とカメラが会話しながら「次はこんな写真撮って」とオーダーするだけ。誰が撮っても最高傑作っぽい写真が撮れちゃう! そんな10年後、十分あり得ますよね。




さて、またまた前置きが長かったですが写真の解説です。今回はツーリング写真<中級>として、誰でも知っている3分割構図の応用ともいえる考え方の構図をご紹介します。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F1.4 1/200 ISO250

こちらの作例をご覧ください。私の大好きな房総半島の素掘り隧道での撮影シーンです。こういった鬱蒼とした森の中に突如として出現する隧道は、周囲も(当然トンネル内も)暗く、露出コントロールの腕の見せ所です。

肉眼でみた実際の景色よりも、ずっと明るく表現できる露出設定で撮ってみました。そのため、このレンズの開放値 F1.4を選択しISOも250としています。ちなみに評価測光に対してプラス1.0EVです。隧道の壁面の雰囲気も大事でしたが、光を透過する緑の様子を大切に仕上げた1枚です。

今回、この作例でご紹介したいことは隧道の左右の壁となっている部分、中央の緑の部分の3つのパートのことです。そう3分割です。一般に写真で言う3分割とは格子状に画面を3等分した線のことですが、ここでは考え方を少し変えて、縦に3分割したのみ(横の3分割の要素はなし)の構図です。こうやって意識してデザインすると、不思議なことにしっくりくるものです。




フレーミングとして注目していただきたいのは、隧道の杭口が上の部分で切れていること。この写真は恐らく誰の目にもトンネルになっていると分かると思います。なので杭口は丸く繋がっていると思うはずですが、実際に丸く繋がっているかどうかは観賞者の持ち分として与えているのです。「そこは想像してね」と。

それと定規でも当てて計れば分かりますが、正確に3等分とはしませんでした。これは見た印象で3等分です。どういう事かと言うと左側の壁面は少し暗く、右の方が明るいので存在感として3等分すると、これくらいの感じだった!ということです。

地面はバイク+ライダーの存在の安定土台として必要なので、これは切り落とせません。ギリギリのラインで存在させています。そして隧道の壁面と地面についてはLightroomにて明瞭度を上げて質感を強調させています。

毎度、同じようなことを書いていますが、あくまで撮影時のデザイン作業です。被写体をよく見て、ファインダーを覗いて「そうだ!左右の壁と緑の部分で縦割りのみの3分割にしてやるか」と思いついて、そのように撮る事です。

難しいことに聞こえるかもしれませんが、場数をふんでいけば間違いなく身に着くノウハウですよ!いつかAIカメラに追いつかれないよう、我々生身の写真家は今から腕に磨きをかけていきましょうね。

今回はこの辺で!





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↓↓↓撮影地↓↓↓

千葉県市原市 小湊鉄道 月崎駅の近く 月崎林道から柿木台へ。舗装林道なのでオンロードバイクでも可能ですが濡れている箇所は滑るので注意。この他にも永昌寺隧道など素掘り隧道が3連続であるスポットです。狭く整備されていない道なので走行注意です。

ツーリング写真<中級>視線誘導と導線効果を極めよ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、皆さまは神社へお寺への参拝ってどれくらい行かれますか?私は月に一回はどこかしら神社やお寺に参拝に行っています。

先日、三大金運神社と言われる千葉県館山市の安房神社を参拝してきました。安房神社は物作りの神様、掴んだ運は離さないなど、現在の自分にさらに磨きをかけて金運も上昇させてくれる神社なのだそうです。そしてイヤシロチと呼ばれるパワースポットでもあり、敷地に入った瞬間に言葉で説明できない心地よさを感じ、少し体調が優れなかったのですが清々しくなる不思議な感覚を覚えました。

素晴しい神社なので、房総ツーリングの際はぜひ行かれてくださいね。人気のツーリングルート 房総フラワーラインの入口の近くです。

さて今回のツーリング写真<中級>解説では、そんな安房神社のすぐ近くにある布良漁港で撮影した写真を使って解説します。何度も出てきているデザインの話ですが、今回は「線」の要素として導線効果を解説します。

一応、おさらいをしておきますが写真におけるデザイン要素とは・線 ・色 ・図形 ・規則的なパターン ・立体感 ・質感 などです。一部の解説書ではこれに光と影も入れていますが、個人的には光と影はデザインとは別に考えた方が良いと思っております。

EOS1Dx + EF14mmF2.8L F20 1/20 ISO100




こちらの作例をご覧ください。布良漁港の小さな番屋で撮った1枚です。潮風ですぐに浸食してしまう建物は、頻繁にペンキで補修されるためカラフルですね。この様子が気に入ったので色の要素をうまくデザインして、ここで撮影に挑んだのですが、あいにくの曇天下で「色」の要素を魅力的にできる写真は叶いませんでした。

そこで作戦を「線」にシフトし道路と番屋、番屋と空の境界に存在する線を使って奥行きのある導線の写真に挑戦しました。

画面内に4本の直線が存在し、R1200GSに向かっているのがお分かりいただけるでしょうか。写真の鑑賞者は無意識のうちに写真内で視線を上下左右に走らせて目の情報を脳に伝達します。このとき目の動きをいかに心地よく、楽しく誘導するかが写真デザインにおける導線の役割なのです。

退屈な写真とは写真内で視線が定まらず、すぐに写真への関心がなくなります。視線誘導のための導線を作るなんて言うと、なんだか写真を見る人を巧妙に騙しているような印象かもしれませんが、世に存在する多くの秀作はこういったデザインが巧みに組み込まれているものです。からくりを情報公開していないだけで、実は多くの芸術に当たり前のように使われているんですよ。

導線効果を作るのに重要なポイントがいくつかあります。線の始まりと終わりの部分に細心の注意を払うことです。この写真の場合ですと線の始まりは画面の四隅から斜めに入っていること。導線は角から入るのが最も効果的です。次に線の終わり、視線誘導させる導線が「何に繋がっているか」はとても重要です。この写真はツーリング写真ですので、重要なオートバイへと接続させました。

導線効果は写真に時間軸をもたらしてくれるのも見逃せないポイントです。ライダーの足の部分だけを見切れで入れたこの写真は、導線を渡ってライダーがR1200GSの位置に到達するまでの時間を感じさせます。




一応、導線効果以外の解説も加えておきますが、足の動きに動感を与えるためシャッターを1/20に設定しました。ライダーの姿が無ければ日の丸構図でも導線効果を強調できましたが、この写真はライダーを入れるスペースを考慮しバイクの位置を忠実に3分割構図に当てはめました。

表現したい意図に合わせてシャッターや絞りを調整したり、3分割構図を守ったり、あえて破ったりといった初級段階でのレベルをまだ卒業できていない方は、無理に導線効果を常套手段にしないで下さいね。逆に変な写真になる危険性がありますので。

今回はこの辺で!





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館山市 布良漁港 日中はひっそりとした静かな所で撮影もはかどります。漁師さんや地元の方への配慮を忘れずに。

ツーリング写真<中級>自撮りポージング研究所

究極のツーリング写真 touring-photography.com読者の皆さま、すこしだけ寒さが和らいできましたが、バイク旅していますでしょうか?私は家族サービスだったり風邪をひいたりで時間がなく、2月はほとんどバイクに乗れていません… 40をすぎると風邪をひいても咳が治まらなかったりで嫌なもんですね。すこし運動して体力をつけないと。

さて今回はツーリング写真<中級>として自撮りのポージングのお話です。以前に単独のポージングとして基本とも言えるコントラポストのお話をしましたが、今回はポージングというよりは何かをしているところ、を撮って自然なシーンを作りましょう、というお話です。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F6.3 1/640 ISO100

リアシートに積載した荷物をショックコードでパッキングしている様子を撮ってみました。背景は美しい朝日の海岸。荷造りのシーンは旅を連想させます。わざとらしくならないコツは撮影していることを忘れることです。シャッターはインターバルプログラムを使用して、数秒間隔で撮っていきましょう。




この写真の場合、難しいのは海岸の波が作る光のコントラストが欲しかったので、600mmの焦点距離という超望遠を使ったのですが、望遠で自撮りというのは難しく、枠に対して理想的な位置にモデルを置くのに何度も失敗をしたものです。

コツはバイクとの位置関係を慎重に選ぶ事です。少しの立ち位置の違いで画面内では大きく場所が変わってしまうので、何パターンか撮って理想的な位置のものを選別しましょう。

それとこういったシーンでは本人は「見れば分かるだろう」と思っても、写真の鑑賞者からすれば何をしているのか良く分からない、という場合が多いです。誰が見ても明確に伝わるように本当に荷物を縛るモーションではなく、ショックコードやフックの存在を意識して分かりやすい写真になるよう撮りましょう。

ポージングの話と関係ありませんが、この写真はハイライトをモデルの位置に重ねて撮っています。構図上では主題はあくまで人であり、バイクは副題となるよう背景の光の位置で調整をしています。よく見るとモデルの足は強い逆光でエッジが輝いているのがお分かりいただけるでしょうか?作業としてはカメラの位置(右左)の微調整なのですが、こういった細かくもあり地味な作業が作品に大きく影響を与えるものです。




何かをしているポージングは少し考えれば、バイク乗りなら色んなアイデアが浮かんでくると思います。グローブを装着している仕草、地図を見ているところ、タイヤの表面をチェックしている姿、凄くかっこいいのはキックスタートのポーズですよね。キックスタートはヤマハSR400を除いてほとんどが旧車に限定されるかもしれませんが。

ポージングのアイデアも撮影アイデアと同じく、お風呂に入っている時、お散歩しているときに考えてみましょう。とってもユニークなアイデアが「ひらめく」かもしれませんよ!

 





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ツーリング写真<中級>露出オーバーは夢の中

愛用しているメインカメラEOS1Dxを売却してEOS6D Mark2にしようか、どうしようか凄く悩んでいる今日このごろです。フルサイズセンサー搭載のEOSであのバリアングルモニター、スマホでの遠隔操作など、自分がいまやりたい写真に必要な魅力がいっぱいです。どうしよう…

さて今回はツーリング写真<中級>解説として露出オーバーの魅力について解説します。以前にツーリング写真<初級>解説にて なぜ露出補正が重要なのか という投稿をしました。今回はその続きといいますか意図的な露出オーバーで演出を作ろうというお話です。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F5.6 1/60 ISO640

こちらの作例をご覧ください。トンネルのシーンで撮る場合、そもそも露出の設定が難しいですよね。こういったシーンで最初に頭の中にイメージするのは、どんな写真ですか?トンネル内部の壁の様子も写っている写真?それともトンネルの外の景色も緑や青空が鮮やかに写っている写真?




実はこの最初のイメージがすごく重要です。どうしても「ちゃんと撮ろう」「きれいに撮ろう」という思いが先行すると現実を忠実に撮らなくては…の呪縛にはまります。

現実の光景だけに惑わされず、イメージを膨らませて狙いを定めましょう。しかし、あくまでそのイメージのきっかけとなるのは、現実の風景です。分かりにくいので説明いたします。

まずトンネルの壁です。普通に評価測光で撮ると、この構図では真っ黒につぶれて何も写りません。もちろん額縁効果として意図的に黒く潰すのもアリです。しかしこの場合は被写体をよく観察すると内壁の濡れている部分が美しく輝いています。望遠レンズで圧縮させたタイルの様子も悪くありません。

これらトンネル内壁の美しさを表現するため設定した露出は評価測光に対してプラス2でした。もちろんトンネルの外にある背景の景色はラチチュードの範囲を超えて明らかなオーバーになります。これを「しまった景色がとんでしまった」と感じた方は黄色信号。

現実の光景を忠実に撮るのではなく、演出の観点で見てみましょう。外の背景部分はまるで雪が降っている世界のように幻想的に感じませんか?仮にソフトウェア―による修正でラチチュードの問題をクリアしても、トンネル外の景色は電柱、電線、道路標識、特別美しくもない普通の森があるだけ。これらを全て夢の世界にして隠してしまうのが露出オーバーの不思議なのです。




頭では分かっていても無意識に現実に忠実に撮ろうとしてしまう…怖いですね。本当は簡単なことなんですけど、真面目な性格の方ほど陥りやすいので気をつけましょう。

あと最後に付け加えておきますが、露出によって白くとんでしまった(または黒くつぶれてしまった)というのを意図的にやる場合、決して撮影後に練るものではなく、撮るときに「白くとぶ部分はこう!」とデザインして画面を作らなければ、恐らくただの露出失敗写真に終わります。この作例だとトンネル外の背景のエリアとトンネル内壁のエリアで白銀比1:1.1414を目指してシャッターを切りました。

こういった内容の濃い投稿をした日に限ってアクセスが少ないんだよなぁ~…あっ、今回はこの辺で!!





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ツーリング写真<中級>差し込むような美しい光

究極のツーリング写真 読者の皆さま。だいぶインフルエンザが流行っていますが、ご体調は崩されていませんか?私は小学生の頃、学校で強制的にインフルエンザ予防接種を受けていた世代なのですが、今は子供たちが予防接種を受けていないので、それが原因で大流行になってしまうそうですね。

さて当ブログ 究極のツーリング写真では写真に関する様々な重要なポイントを解説してきました。フレーミング、構図、露出、焦点距離、そしてレタッチ。今回は今まであまり深く解説はしなかった光のお話です。いままで光と言えば順光や逆光といった向きの話だけでしたが、写真を撮るにあたり魅力的な光の探し方、使い方についてです。

リコーGR F5 1/90

まず1つめは空間に差し込むような光です。この作例をご覧ください。差し込むような光は画面の多くは暗い影であり、その中に建物や木々といった物の隙間から光が差し込んでいる状態。舞台のスポットライトにも似た効果があり、普通に明るい場所で撮るよりも印象的な作品を狙うことができます。この作例のように鬱蒼とした林道などが狙い目です。




EOS1Dx + EF14mmF2.8L

次にこちらの作例をご覧ください。何かを透過して入ってくる光です。この場合は竹林を透過したことにより、全体を緑の光の印象としています。桜や紅葉でも同じことができます。太陽が画面内に入っている構図ですが、この場合はわずかなカメラアングルの違いで太陽光を木に隠したり出したりして光量を調整することもできます。

 

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART

こちらの作例は日没寸前の仄かな太陽光を車体に当てた写真です。辺りは薄暗く僅かな光を闇に吸収しますが、車体は光沢があるので吸収せず反射します。早朝や夕方に狙えるとても甘美な光源です。




写真とはカメラで光を写すものです。どのような光をどのような向きで、どのように被写体に当てるか。とても重要な要素です。極端な話、光だけを探し求めて走っても良いくらいです。逆にどんなに魅力的な被写体やシーンに出会っても、時間帯や天気のせいで良い光がなければ撮っても価値がありません。

光を見つける、見極めるのは日常でも簡単にトレーニングできます。以前にご紹介した毎日100ショットスナップはこんな時にも生きてきます。例えばこんな風に撮ってみましょう。

リコーGR

公園までサイクリングした時の1枚ですが木々の間から光が差し込み、美しくたまり込んだ空間を見つけました。これを背景に自分の自転車を撮った写真です。

リコーGR

通勤途中のカフェで撮った1枚。お店の外からみて窓際席に良い感じで午後の光が入っているのを見つけた私は、自分はタバコは吸わないのに、わざわざ喫煙席に座りました。ポートレイトスナップは慣れていないので上手に撮れませんでしたが、女性の髪や額付近に入るハイライトに注目してください。暗い空間に差し込む強い光の特徴です。こういった光の使い方はレンブラントやフェルメールなどの絵画からも学べます。

SONY RX100

ポートレイトスナップはかなり敷居が高いと感じられると思います。それでしたら、その辺にある雑草でも練習できますよ!いいなぁと思える光とは決して珍しいものではなく、案外とそこかしこに存在しているものです。重要なのは気が付けるかどうか?それには日常的な練習しかありません。

写真にとって光は命です。そして光と同時に影もあることを忘れてはいけません。影については私もまだまだ研究中なので、またの機会に投稿します。

今回はこの辺で!





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ツーリング写真<中級>構図編 悩ましくも…

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いつも見ていただき有り難うございます。アクセス解析をすると徐々にSEO順位が改善されているせいか、ブログ村やSNSからの接続よりも検索エンジンで見に来られる方が凄く増えました。

はじめて当ブログに来られた方々は、ギャラリーとabout meのページを見て頂けると嬉しいです!

さて、まだまだ寒い季節ですが1週間ほど前に小湊鉄道沿線にて小さな旅をしてきましたので、その時の写真をアップします。

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F6.3 1/320 ISO100

この撮影日の2日ほど前に関東は大雪に見舞われました。翌日はお天気だったので溶けたのですが、山の日の当らない場所には雪が残っていました。

こういった日にバイクで山に入るのは勇気がいります。コーナーの先に僅かでも固まった雪や氷があったら危険ですからね。慎重に慎重を重ねて市原市を南下していくと、養老渓谷のあたりで線路に白い雪が残っているスポットを発見しました。

ちょうどガードレールの切れ目にバイクを停められたので、ひとまずその場所に停めてダイヤをチェックしました。小湊鉄道のようなローカル線は本数がとても少ないので、まず最初にやることはダイヤチェックです。しかし驚いたことにスマホでダイヤをチェックすると、ものの5~6分で電車が来るではありませんか!しかも、その後は1時間以上はなし…。

どう撮るか!撮影地をよく見て構想を練るクリエイティブタイムとしては、あまりに時間がありませんでした。しかし離れた場所に6~7mほど高くなっている土手を見つけたので、そこからハイアングルで望遠で撮ることにしました。




線路に積もった雪に、昼の太陽光が逆光で輝くシチュエーション。露出を決めるには経験値が求められます。カメラの測光機能は白色は明るい、黒色は暗いと認識してしまうため、こういったシーンで測光すると、狙ったイメージよりだいぶ暗く写ってしまいます。

情景の輝きを大切に表現したかったので、評価測光に対して露出補正 +2/3としました。そして大まかな構図を決めて列車の登場を待ち、何枚か連射して撮ったのですが難しいのは列車がどの位置にあるのが理想的なのか?

実はこんな風に列車を大きく写したカットもあるのですが、帰宅してからどれを採用カットにするか悩みました。列車の位置は手前側に有った方がカーブのおかげで側面も程良く写っています。しかし何か釈然としません。

採用カットにした1枚目の写真は列車は小さいですが、しっくり見えます。それはなぜか???答えは雪で覆われた線路を表現できているからです。バイクは米粒構図ですしピントも合わせていませんので、2つある被写体の主従関係は列車が主役であるのは間違いありませんが、このシーンの良さとは雪が残った線路なのです。冷静に考えればハイアングルで撮ったのですから、おのずと地面の割合が大きくなるので当然といえば当然ですよね。

撮影時は「すぐ電車がきちゃう!」という事で頭がいっぱいになり、気が付いていなかったのですね。帰宅してから複数のカットを見て「そうか!そういうことか」とパソコンの画面を見ながら気が付く。これお恥ずかしい話ですが、よくあるんです。




採用カットはわずかにLightroomでレタッチを加えました。列車が小さめだったので、存在感の調整という意味で列車を補正ブラシで選択し露出をプラスへ。これは大抵は不自然になるのですが、この場合に限っては地面の雪がレフ板効果のように反射しているように見えるのでOKです。太陽が高い位置からの逆光なので、緑の部分はかなり見えていません。この時、つい「シャドウ上げ」をやってしまいがちですが、撮影の時点で黒くなる部分を想定して構図をしておけば、レタッチでシャドウ上げなどしなくても大丈夫なはずです。写真は写真らしく!そういった写真芸術の観点でLightroomでのシャドウ上げはこの写真ではしませんでした。

どうでしたでしょうか?究極のツーリング写真の解説は、回を重ねるごとにネタがマニアックになっている気がしますが、新たな読者さまは大丈夫でしょうか?アーカイブに埋もれた過去の投稿を見ていただくようお願いしたいのですが、それは難しいのは知っていますので。

暫くしたら過去の投稿もブラッシュアップして投稿しますね。





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↓↓↓撮影地↓↓↓

小湊鉄道 養老渓谷駅の北 県道32号 人気の撮影スポット石神花畑のすぐ近くです。ちなみに石神花畑は菜の花の季節になると、鉄道写真家さんが大勢やってきますので、場所取りがかなり熾烈です。いいところですけどね!

ツーリング写真<中級>魅惑の漁港シューティング

究極のツーリング写真 読者の皆さま、いつも見ていただき有り難うございます。

私は幼少期は横浜に住んでいましたが、それ以外はずっと千葉に住んでいます。子供のころも今も、ずっと海に囲まれて生きてきました。

山も大好きなんですけど、相性という意味では海がいいみたいでして、写真も山より海、キャンプ場も山より海がアタリだったり。就職先もかつてTDLのある舞浜に通っていたときは良い時期でしたし、今は東京港で働いていますがとても充実した仕事をしております。

という訳で海とは縁の深い自分なのですが、中でも得意分野は漁港の写真。人が多い場所が苦手なので観光客のいる海岸よりも、釣り人くらいしか居ない漁港が好きになっていきました。

漁師さんの仕事風景、漁船、堤防、灯台に錆びた漁具。地面についたペンキ。漁港に行けば必ず何らかの被写体に出会い、そして感動します。

EOS1Dx + SIGMA35mmF1.4ART F9 1/200 ISO100

使われなくなった廃船は陸地ならばたまに見かけますが、これは海に浮いたまま放置されていました。爽やかな青空の風景と裏腹に不気味ですね。

でもとっても惹かれたので被写体に選んでみました。船首の手すり(?)部分の曲がり具合や朽ち果てた先端。この部分の魅力を明らかにさせるために、35mmレンズを装着して寄ったのですが、少しだけ堤防から身を乗り出して撮ったので怖かったですね。

三脚をたてて自分の姿も入れたかったのですが、三脚が立てられる位置ではこんなに寄った写真にはなりませんでした。

この写真でもう1つ、気に入ったポイントは空です。細長い雲が横に3本。爽やかな青空に浮かんでいます。




この写真は撮影地の様子をスマホで撮った1枚です。料理前の状態ですね。この状態で最初に主題を決めたらフレーミング、構図、スペースの調整、露出と作業をすすめていきます。

魅力を引き出すのは観察することですが、こういった撮影シーンの場合は時間的な余裕もあるのでじっくり行います。観察した結果、船首の手すりのような部分を使って画面を囲い込み、前景として先端の朽ち果てた部分を大胆に取り入れてみたのです。

最初は景色全体が気に入ったので、ここで撮ろう!で良いのですが大切なのは良く観察して特定の部分に絞り込むことなのです。

ここまで決めてはじめてレンズ選び(焦点距離の選定)となります。




今回はおさらいのような内容でしたが、被写体を観察すること、その上でフレーミングや構図といった組み立てて行く作業をすすめる。これはとても大切ですので、アプローチを変えて解説してみました。

またチャンスがあったらこの被写体を夜か薄明時に撮影して、より幽霊船っぽく撮ってみたいですね!それでは今回はこの辺で!

 

↓↓↓撮影地↓↓↓

千葉県鴨川市貝渚 岩瀬渡船場  この場所には厳嶋神社(弁天島)や鴨川灯台もあり。基本的に観光客の姿はなく釣り人か漁業関係者がいるのみ。静かなところです。漁港好きの私の中では5本の指に入る撮影スポットです!

 





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ツーリング写真<中級>広角レンズ使いこなしテク

究極のツーリング写真 読者の皆さま、バイクのバッテリー弱っていませんか?もう2月ですがバイクシーズンまであと少し。草花が目覚め温かい光の季節が待ち遠しいですね。

さて今回は広角レンズの使い方や構図を作るときのコツなどについて解説いたします。

EOS5D Mark2 + EF14mmF2.8L F2.8 10SEC ISO400

広角レンズというと一般的に焦点距離35mm以下でしょうか。この作例に使った14mmくらいになると超広角と言って良さそうですね。

写真の画面構成にあたり基本とも言われる・被写体に寄る ・主題を明確に ・主従関係を明らかに など色々ありますが、広角レンズとは目の前の光景の何もかもを小さくしてしまうので、これらの基本ができず「広角は苦手だ」という方も多いのではないでしょうか?

広角レンズで主題に寄って撮るということは、かなり被写体に接近することを意味します。人物を撮る街中スナップではリコーGRのような28mmとかは凄く度胸がいるんです。見ず知らずの人に接近して撮るんですからね。逆に85mmとかで人物の街中スナップをする場合は離れた場所から撮れちゃうのでチキンレンズなんて呼んでいる人もいるくらいです。

それではツーリング写真における広角レンズの使い方の一例として、今回の作例で解説します。(あくまで一例ということで、広角はこう撮りましょうという意味ではありません)




広角レンズは言うまでもなく広範囲に撮影でき、なおかつ遠近感(写真用語でパースペクティブとも呼びます)を出すことが出来るのはご存じだと思います。これらの特徴を生かすには、広範囲にわたって魅力的な要素があり、それを表現したいと感じたときです。

この作例の場合はキャンプ場内にあるたくさんの落葉樹の様子を主題としているため、広角レンズの利点を生かしています。

この他にもウロコ雲の広がる空、一面に花の咲く丘など広大な要素、広がり感を表現するときに広角レンズが活躍します。写真の主題は?という疑問があると思いますが、そういったシーンでは主題が空、丘、この作例なら木々となるよう画面内にデザインをすれば良いのです。

バイクやライダーなど特定の被写体は複数ある場合、それぞの存在感を同じくらいになるよう小さく構成し、この作例のように一ヶ所に集めてしまうのもオススメです。




 

その他、広角レンズには歪みや周辺流れなど特徴がありますので、利点として使うか避けるべきかは撮影シーンに応じて使い分けましょう。

周辺流れの例

周辺流れは中央に吸い込まれるような視線誘導に使えますが、そのような特別な意図が無い場合は発生しないよう絞り込んで撮りましょう。

 

広角レンズの歪み

レンズの歪みはバイクや建物など人工物に大きな影響を与えます。意図的にコミカルにしたいなど、理由がある場合を除き四隅を避けて被写体を配置しましょう。

私個人としては風景主体のツーリング写真が多いため、広角レンズが得意…というか好きです。ツーリングをしながらいつも広がり感を表現できるような景色を探しています。

余計なものを画面がから排除したり、大きさの割合を足で調整するのが少し難しいという面もあるかもしれません。かなり動いても被写体の位置関係などが大きくは変わらないのが広角ですので。逆にスペースを作りやすいとか遠景に気になる物が有る場合は小さくして存在感を弱めるなんて事もできます。この辺の細かいノウハウは何枚も撮って経験を蓄積していくのが一番です。

お使いのレンズがズームレンズでしたら、ぜひワイド端を使って広角で撮った作品に挑戦してみてくださいね。

しかし最近発売されたSIGMAの14mmF1.8DG  ART は良さそうですね。ぜひ欲しいのですが、買い替えはすぐにとはいきませんね…悩ましいです。

 





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世界初 100%理解できる被写界深度<中級>ツーリング写真

前回の投稿 ○○だから△△したの法則 がとても重要だったので、よく読んで頂くため更新日を1日あけてみました。・・・というのは冗談でお休みを頂きました!

さて今回もボリューミーな内容で「○○だから△△した」の法則の△△の部分をご説明します。

私たちアマチュアは個人の作品として完璧を追求することが許されています。さまざまな制約の中でベストを尽くすプロの方々とは与えられた条件が異なります。失敗をしても時間や労力をたくさんかけても誰にも怒られません。なので1ミリも妥協せず完璧を追求し写真で冒険をしましょう。オーバークオリティは存在しませんよ。

今回はツーリング写真の解説としては世界初(たぶん)の絞り値の設定における被写界深度の説明でございます。といっても究極のツーリング写真流の解説ですので、よく見かける何本もの鉛筆を奥行き方向に並べた例とは一線を画しますよ!

絞り値とはレンズ内にある穴ポコを大きくしたり小さくしたりすることにより、奥行き方向にピントの合う範囲(被写界深度)が調整できること、言いかえればボケ具合の調整であることは、既に多くの皆さまがご存じかと思います。しかしツーリングシーンの実践でそれをどう使うか?ましてやF5.0とF5.6といった微調はどう使うのか?いまいち理解できない・・・という方にスッキリしていただく為の内容でございます。




それでは先日のキャンプツーリングでも使った千葉県富津市の花はなの里 キャンプ場での写真を例にして解説していきます。

使用レンズはSIGMA35mmF1.4ART このレンズは最大絞り値(開放値)がF1.4 最小絞り値はF16です。カメラを三脚に固定してピントはバイクの位置です。

 

F1.4 F1.6 F1.8

F1.4~F1.8の写真を見てみましょう。手前にあるのは何となく花なのでしょうが、大きくボケすぎて何か良く分かりません。抽象的な作品という意味ではOKかもしれませんが、この写真のシーンに相応しい表現と思えません。周辺の4隅が暗くなっているのも、開放付近を使用した場合に出る周辺光量落ちと呼ばれる現象です。周辺光量落ちは演出として役立つ場合もありますが、基本的には歓迎されない現象です。

F2  F2.2  F2.5

F2~F2.5の写真も少しだけ近景の様子が明らかになってきましたが、基本的には大きくは変わりませんね。

F2.8  F3.2  F3.5

F2.8~F3.5の写真は周辺光量落ちがだいぶ無くなりました。しかし、これもこの写真の場合に限っては大きな違いは出ません。微調整に悩むような要素もありません。

F4  F4.5  F5

F4~F5はようやく花の種類はスイセンなんだな。と誰でも分かるくらいになりました。

F5.6  F6.3  F7.1

F5.6~F7.1 いかにも一眼レフで撮ったな、という心地よいボケ具合とも言えます。特にF7.1あたりは悪くありませんね。

F8  F9  F10

F8~F10の写真。だいぶスイセンがはっきりと映ってきました。このシーンの場合、夕方ですのでシャッターが徐々に遅くなってくるので、その点も気をつけなくてはいけませんね。

F11  F13  F14

F11~F14の写真。この辺からようやく微調整に悩むところです。F14で1/20までシャッターが遅くなりましたので、風で花が揺れている時は気をつけましょう。もちろん意図的にブラすのも有りですが。

F16

そしてF16です。大きく掲載してみました。絞り込むと必ず出てくる話が回折現象。小絞りボケとも呼ばれますが、絞り羽の内側に光が反射して起こるボケたような画質低下です。この写真でも出ていますが私はこの撮影シーンにおいてはこのF16を採用したいです。

なぜなら超近景あるスイセンが光を透過して輝いている様子が美しいと感じたからです。それを分かりやすく伝えるのがF16でした。回折現象については気にしません。

皆さんはこのF16の写真をみて回折現象が許容しがたい画質低下だと感じますか??それを考えていただくために、この写真だけ大きく掲載してみました。(ちなみに回折現象はイメージセンサーの小さいカメラで強い逆光時に顕著に出ます。この写真は逆光ではありますが、カメラがフルサイズ機なので顕著に出ているとは言えませんがカメラによっては誰が見ても分かる画質低下が発生するかもしれません)




どうでしょう!?こんなツーリングシーンを使った絞りの説明、世界初ではないでしょうか!?ボケ具合の変化が良くわかるかと思います。あなたの好きなのはどれですか?この22枚をみて「どれも良いんじゃない?」と思った方はいらっしゃいますか?そういった方はまだまだ写真を見る目が肥えていませんので、ご自身の練習と並行して色んな写真を見て目を磨いてくださいね。センスが無いなんて事は絶対にありませんから!

全ては被写体の魅力を引き出すための「○○だから△△した」の法則です。

この写真ではレンズからわずか数十センチの位置に右下に大きく写っているスイセンが有り、この風景を奥行き方向にレイヤーとして考えると ・一番手前のスイセン ・その先にあるスイセン ・バイクとテントの場所 ・遠くの家 と大まかに4レイヤーある構図と言えます。

このように前景、被写体、遠景と最低でも3レイヤーは存在する構図でないと、絞りをどう調整したところで殆ど関係ありません。例えば海岸にバイクを置いて前景は無く海を背景に撮った写真だとします。この場合F5.6だろうとF10だろうとシャッター速度が変化するだけで写真自体は殆ど違いがないです。

高度な作品になるとボケ具合の変化を段階的ではなく、階調として考える場合もあります。例えば一面に咲くシロツメクサの野原を広角レンズで撮った場合。手前の花から遠くの花まで、どのように繊細な階調でピントが合焦へと変化するか?またはあるポイントから急激に立ち上るようにシャープにさせたいとか、すごく奥が深いんです。この領域ではじめて高級なレンズの出番なんですよ。

絞り値はまず構図ありきです。画面内の被写体に対して前景と遠景があり、特に前景をどれくらいボカすか(または全くボカさない)を調整したいとき、はじめて絞りを調整します。あまり使っている人はいないかもしれませんが、絞り込みボタン(キャノンなら被写界深度プレビューボタン)を押して慎重に理想の絞り値を選択してください。

微調整はどんなときに?その疑問はもうお分かりですよね?今回の作例のようにレンズのすぐそばにある超近景を作った時に微調整の出番です。

以前に絞りやシャッター速度などの勉強は、これから写真を始める初心者の方が、必ずしも最初に学ぶべきことではないですよ…というお話をしました。これは初心者の方がいきなり撮影地で前景を構図に入れることなど出来ないのに、被写界深度の理屈を頭に入れても意味がないと思ったからなんです。

ところで今回の作例写真で私は結構大きな失敗をしてしまったのですが気が付いていただけたでしょうか?ピントのピークをバイクに合わせてMF固定で連続撮影したため、F16まで絞っても超近景のスイセンに完全に合焦しなかったのです…。それなのに説明で「私はこのF16が良いと思います」って何だか苦しい説明だなぁ~と後悔しております。本来でしたら超近景のスイセンまでパンフォーカスにしたければ、ピントのピークはもっと手前にしなくてはいけませんよね。

マニュアル作りってのは本当に自分自身がいちばん勉強になるのかもしれません。私もまだまだ未熟者です。





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世界初。ツーリング写真での色温度解説<中級>ツーリング写真

やっちゃいました。ついにタイトルに「世界初」という単語を使っちゃいました。

もうブログを作る前から使いたくて使いたくて仕方なかった単語なんです。「世界初」。ツーリング写真を用いた写真解説ブログなんて、今現在はこの世に当ブログしか存在しません(たぶん)。だから何を説明するにせよ、ツーリング写真における○○を解説するなら「世界初」なんです。きっと。

さてタイトルはスペースの関係で色温度と書きましたが、一般的にはホワイトバランスと言われる光源に依存するカラー写真の色についての解説です。

<初級>ツーリング写真の内容かな…と悩みましたが、上手な方の作品でもホワイトバランスを巧みに調整したな、と思える写真はあまり見かけないので<中級>としてみました。

いつも通り、難しい話は退屈なので割愛します。勉強されたい方は検索すると分かりやすい情報がたくさん出てきますので、そちらをご参照くださいませ。

人間の眼球はかなり優秀なオートホワイトバランスの機能が備わっているようです。私たちが目でみて感じている景色より、ずっと曇天や日陰は青いですし、蛍光灯や月明かりは緑っぽいです。

当ブログではあくまで記憶のツーリングシーンを再現、といった抽象的な芸術分野(でありたい)ですので、現実に忠実な色温度を再現という話はいたしません。

カメラ(または画像ソフト)においてホワイトバランスを撮影者の意図でコントロールすることにより、作品に与える印象のお話です。

ホワイトバランスはK(ケルビン)という単位を用いています。日中の太陽光は5500Kくらい。数値が小さいほど炎などの赤みある光、大きいほど曇天下などの青みのある光となります。

EOS1Dx + EF100-400mmF4.5-5.6L IS F5 1/50 ISO800

まずはホワイトバランスを青にふった作例からご説明します。この作品は福島県の桧原湖にあるキャンプ場で撮影したワンシーンです。早朝4時、曇り空のもと肉眼ではほぼ夜のような時間帯。わずかな光源は厚い雲の上です。人間の目ではこんな風には見えませんが本来の光源の色としてホワイトバランスを調整しました。

なぜこうしたか?静かさや寒さを表現するのに青みは効果的だからです。このロケーションにぴったりのホワイトバランスはこんな感じだな、と私は判断したのです。

 

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG F6.3 1/500 ISO100

続いて赤にふった暖色系の作例です。立ち寄った漁港で並んだ浮きが気に入ったので撮影しました。実はこの撮影シーンは日は傾きはじめていましたが、まだ夕方とは言えない時間帯でした。ホワイトバランスを僅かに赤にふることで、1日の終わりを感じさせる夕刻のシーンに仕上げたのです。

ここで既に鋭い方はお気づきかと思いますが、肉眼よりも実際の色温度に戻してあげるパターンと、実際の色温度よりも欲しいイメージに近づけるパターン(演出です)との両者があります。これ、難しく考える必要は全くなくて、要するに自分が「いい感じだな!」と思ったところが勘所です。そのシーンにどんなホワイトバランスが一番相応しいのか?それは本当に撮影現場にいるあなたなら簡単に答えが出るはずです。




ホワイトバランスの調整は撮影時にカメラの設定で行う場合と、帰宅してから画像ソフトで調整する場合の2つがあります。これはカメラが画像をカードに記録するときの、記録形式の話とからんできます。画像はJPEGという既に圧縮されたデータのものと、CCDやCMOSといった撮像素子の1つ1つのデータ(RGB)を生のまま記録するRAWの2つがあります。

JPEG記録方式で撮影される方は撮影時にしっかりホワイトバランスを調整して撮影を行いましょう。RAW記録方式で撮影される方は撮影時はオートのまま、気にしないで大丈夫です。カメラ付属の現像ソフトまたはLightroomのような編集ソフトで仕上る際に調整を行います。

JPEGを編集ソフトを使ってホワイトバランス調整はできないの?それは、一昔前はできませんと言い切っていましたが、どういう仕組か分かりませんが最近のソフトでは可能なようです。ただしRAWで調整した時と違い、少なからず画像の品質にダメージがあるかと思いますのでお勧めはできません。

ツーリング写真におけるホワイトバランスとは、あなたが体験したツーリングシーンに最もイメージの近い色の選択です。それは必ずしも現実風景に忠実である必要はありません。仮にホワイトバランスの調整は演出ではないか!と物言いが入ったとしても、そもそも人間の眼球が実際の色に対して補正しちゃってるのですから、これを議論しても無駄な労力に終わります。

それに人間の眼球が補正してくれる能力も、実はかなり個人差があるそうですね。

それとカタログなどの商品を撮影するカメラマンの世界では、正確にホワイトバランスをとるため、専用の白紙や18%グレースケールを用いてマニュアルの白取りを行いますが、そういった商用写真の世界で行われているホワイトバランスと混同しないよう注意してください。




初心者の方は色温度の設定が難しく感じるかもしれません。手っ取り早いのはカメラ内にシーン別にプリセットされたホワイトバランスを操作することです。夕陽を実際よりも赤く表現したければ曇りモード、もっと赤くしたければ日陰モードを選ぶと良いでしょう。寒さや寂しさを表現するのに青みおびた写真にしたければ蛍光灯モード、さらに青くしたい場合は電球モードです。

どうでしたか?今回は写真の色味を決めるホワイトバランスのお話でした。また長くなってしまいましたが理解していただけたでしょうか?

露出のときも同じ話をしましたが、適正な値はあくまであなたの心の中です。

それでは寒いですが良い一週間を!





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