写真ビギナー必見!バイク写真の構図はまず動くこと!

今回は写真ビギナーの方を対象に構図の作り方について基本的なことを書いてみたいと思います。

その前に構図とは何ぞや?ということについて簡単におさらいをしておきますと…写真における構図とは被写体の大きさや位置関係、背景や地面などの割合、境界線などで発生した線、二次元化されたことで発生した図形要素などを使って作品の主題へ導くための案内図のようなもの、と私は考えております。

一般的には写真を見た瞬間の安定感や美的バランスのことを言いますが、多くの作品で意図的に崩されたバランスの写真というのも見かけるものです。美しさや完璧なバランスが必ずしも正義なのではなく、あくまで作者がうったえたかった主題への案内図が構図なのだと思います。




さて、バイク写真において構図が大事になるのは上のようなシーンです。シンプルな背景の中でバイクだけであれば構図に悩むことはありません。上のようにバイク以外にも海、堤防、灯台、空、ヘルメット・・・と複数ある場合に、これらの位置関係や大きさ、境界で発生している分断線などを画面内でどうレイアウトすべきかを考えていきましょう。

といっても「この構図が正解です」いった定義は何もなくて、作品の主題はこれ!と決めたものへ構図で表現する方法は無限大にあるものです。今回は写真ビギナーの方が構図に悩んでしまう最大の原因「あんた、全く動いてないですぜ!」について書いてみます。

まずはカメラを持っている自分が動くことで被写体の位置関係が変化していくことを感覚で覚えていきましょう。この写真は1枚目に比べて少し右に動いたことでR1200GSと灯台の位置が近づきました。




はい、もういちど左に動いてみます。灯台とR1200GSは離れました。

こんどは持っているカメラ(スマホ)を高くして撮ってみました。海面の割合が大きくなりました。




こんどはしゃがんで低くしてみました。海面の割合が減ったこと、海と地面の境界線がR1200GSを貫通してしまったことにも注目してください。

R1200GS、灯台、海面、地面、空・・・これら全体の位置関係をよく意識して右に左に、高く低くを繰り返してベストだと思うアングルを模索します。もしこの時に良く分からない、納得のいくアングルが見つからない…という場合でも心配はいりません。いくつかのバリエーションを撮っておいて、帰宅してからじっくり検証してみましょう。後で見ると分かるものなのです。

最終的に整えた構図はこのような感じです。先ほどと大きくは違いませんがR1200GSの存在感を強調するため少々寄って、灯台との位置関係が三分割線の交点で対角となるように配置させました。手前の水平線と奥の堤防の線も三分割線に合わせています。

この構図が正解という訳ではありませんが動くことによって被写体の位置関係や大きさ、地面や空の割合が変化することがお分かり頂けたと思います。こういった事は理屈ではなく感覚で覚えるものなので、次回の撮影からは積極的に動いて構図のバリエーションを撮ってみてください。

きっと何か得るものがあると思います。

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ビギナーに優しい 写真の引き算




写真は引き算である、といったことを聞いたことはないでしょうか。撮りたいと思った景色や被写体に対して主題を明確にするため、余計な要素は引いていく写真の基本的な考え方です。

では引き算の具体的な方法とはどのようなものでしょうか。例えば上のようなシーンの場合。おっここは良い感じだな、とカメラを向けてパシャリと撮ると、特に広角レンズを使用した場合などは余計なものが色々と写り込むものです。代表的なものでは電線、電柱、標識、ガードレールやゴミ、景色の雰囲気と関係のない人工物など。

写真の最初の一歩は余計なものを写さないことから始まると言われます。これは写す、これは写さないとしっかり選別をするのです。特に上の写真のような港などでは、いろいろな要素がゴチャゴチャとしているので選別はしっかりと行う必要があります。

余計なものを画面外に排除する方法は難しくはありません。カメラポジションを少し動くか少し下がって望遠側の画角を選ぶなどで何とかフレームの外に追いやることは出来るものです。まずは「あれは写さないぞ」と意識して撮ることです。




EOS6D mark2 + SHIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

逆に言ってしまうとこの写真のように開けた風景の中でバイク+ライダーだけであれば、余計なものは少ないので引き算の作業量はうんと楽になるものです。海岸で夕景などを撮る場合、カメラポジションを低くして画面の大半を空にしてしまえば、写真ビギナーでもシンプルな構図の写真が簡単に撮れるものです。

カメラを向けたとき画面の四隅などをよくチェックして、電線や看板など余計なものが入っていないか、あるいは主役級の被写体が3つも4つも入ってしまいゴチャゴチャとしていないか、よく意識して撮ってみましょう。

まずは複雑なことに挑戦しようとせず、あれもこれも撮ろうと欲張らず、シンプルな構図で撮ってみましょう。それが写真の引き算です。




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写真の基本【三分割構図】をツーリング写真で再考してみる

今回は構図の基本として広く知られる三分割構図についてツーリング写真の作例で書いてみたいと思います。




三分割構図といえば誰でも知っている有名な基本構図です。その名の通り画面を縦横に三分割にグリッド線をひいたものが三分割構図です。これは多くのカメラに表示する機能がついています。あまりに有名すぎて今さら感があるかもしれませんが、意外とSNSなどで見かける写真では三分割構図をうまく使ったな、と思えるような写真は見かけないものです。

ここで三分割構図の使い方について少しおさらいしてみましょう。

まず上の写真ですが港にバイクを置いたオーソドックスなバイク写真の作例です。言うまでもありませんが三分割グリッド線の右下の交点にR1200GSを配置した三分割構図です。これは多くの方が知っている【交点】に被写体を配置する手法です。

この作例は地平線をグリッド線の下の水平線に合わせた構図です。加えて右下の交点にライダー+バイクを配置しています。つまり【交点】と【水平線】の2ポイントで三分割構図を使った構図ということです。

複数ポイント使う事でより三分割構図が生きてくる構図となります。




こちらは三分割グリッドのマス目を使った例です。三分割グリッドは全部で9個のマスがある訳ですが、その右下のマス目にR1200GSを配置しました。あまり知られていないのでマス目に合わせる方法もぜひ習得しておきましょう。




こちらは線や交点を複数ポイントで複雑に組み合わせた作例です。奥の堤防と手前の漁船は水平線に合わせ、漁船のマストは右の垂直線、R1200GSは左上の交点です。複雑な構図とは写真の構造を容易に鑑賞者に伝えない写真構造の暗号化ができるものです。実際にこの写真をパッと見て「あっ三分割構図だな」とすぐに気が付く人は普通の人には少ないと思います。

ただし複雑な構図になるほど、アングルはピンポイントとなり、それを探るには手間のかかるものです。

【交点】【線】【マス目】こういったポイントを意識して複数組み合わせたり、日の丸構図とハイブリッドで配置させたりと三分割構図をイメージにあわせてどう使うかは…そう毎度同じセリフになりますが「撮影者の自由」です。

知識だけでなく実践し三分割構図の使い方をぜひマスターしてみてください。

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写真コンテストに参加することの意味




この作品は私がかつてアウトライダー誌のツーリング写真コンテストで年間グランプリを受賞した作品です。

皆さまは写真コンテストに参加されたことはあるでしょうか?私はかつてさまざまな写真コンテストに参加していましたが今はもう参加していません。

企業やお店、SNSや団体、雑誌などさまざまな写真コンテストが数多く存在しますが、写真コンテストに参加するとはそもそもどういった事なのでしょうか。

多くのコンテストは優秀賞や特選とった具合に作品に優越をつけてリザルトを発行します。つまり他者と比較して審査員の基準により優れている作品、そうではない作品と選別をしているのですね。

ここで気を付けたいポイントは審査員の基準、あるいは主催側の意向といった優越を判断する一定の物差しが存在していることです。それは例えば美しいか、印象的か、構図や露出、表現方法はどうであるか、画質や撮影技法によりクオリティは満たしているか…といった写真の出来不出来に関わること。それから主催側の期待するコンテストの趣旨に合致しているかなどが挙げられます。

例えば写真コンテストの趣旨が「千葉県の魅力発見 写真コンテスト」であれば、作品を見た人が千葉って良いところだな、と感じてもらえる写真が優秀な写真として選ばれるわけです。写真自体が良い写真であるか否かは二の次なのです。




つまり写真コンテストとは撮った本人が良い写真だなと思える一枚が必ずしも良い結果となる訳ではなく、少なからずコンテスト主催側の意向に寄せないといけないということです。

そしてもう一つは他者と比較して優越をつけることに何の抵抗もないのか?という当たり前のことを再考すること。これをよく考えないと「何で私の作品は入選されなかったのだろう」と落選したときに想像以上に嫌な思いをするものです。名曲、世界に一つだけの花の歌詞を思い出してみましょう。人間は不思議なことに他者と比較して優越をつけるのが大好きな訳ですが、写真でもそれをやろうというのが写真コンテストなのです。

写真をはじめたばかりの人が腕試しをしたい場合や、写真によって何らかの活動をしたい場合、自身のプロフィールに輝かしい経歴を書きたい、といった場合はコンテスにに参加して優秀な賞を狙うのは良いと思います。しかし何年もやっているベテランがいつまでもコンテストを追い続けるのは個人的には関心できません。

積み重ねていくキャリアのどこかのポイントで、ある種の覚悟のようなものを決めてコンテストはやめて独自の世界を追い続けて行くのも悪くはないのではないでしょうか。

「いい写真」を決める物差しはあくまで作者であるあなたの独自の基準であるのが理想的だと思いませんか?




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主題を明確に構図するツーリング写真




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

ツーリング先で「おっこれは良いな」と思って足をとめて、その被写体の写真を撮るときに一つだけ重要なポイントがあります。それは主題を明確にすることです。

私たちバイク乗りはつい愛車への思い入れが写真にも介入してしまい、旅先で出会った被写体と【カッコいい俺のバイク】のコラボを撮ってしまうものです。もちろんそれは悪いことではありませんが、多くの場合でそういった写真は【自分で見る用】の写真であり作品とは言い難いものになるものです。

ツーリングの醍醐味は風景や被写体との出会い。その出会いの瞬間を詩的情緒に表現した写真がツーリング写真。そこに愛車への思い入れは入らないよう十分に注意をし、当初にいいなと思った一つを明確に構図してみましょう。

その方法は色々とありますが単純な方法として大きさや位置があります。上の作品では言うまでもなくソテツが主題となる写真ですが、35mm単焦点レンズでぐっと寄り大きく堂々と構図させました。逆光による葉の透過光などもソテツに合わせて決めています。結果、対比のようにバイク+ライダーが小さくなってしまいましたが、そこへバイクで来たのだな、という事実が観賞者に伝わってさえいれば、バイクの存在感はこの程度でも十分と考えます。

大切なことは主題はこれですと、少々大げさでも良いので明確に表現することです。愛車をカッコよく写した写真はこういった写真とは別カットで撮っておきましょう。




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ツーリング写真と自撮りについて




EOS6D Mark2

ツーリング写真、バイク写真を撮るにあたり自撮りはマストであるのか?という疑問があると思います。ここでは便宜上「自撮り」と呼ぶことにしますが、厳密にはライダーの姿があるツーリング写真ということです。

風景が主体となるツーリング写真、バイクが主体となる愛車写真、いずれの場合であってもライダーの姿は無いよりはあった方が断然良い写真になると考えます。特に風景主体のツーリング写真であれば、バイクだけでライダー無しだと風景の中でバイクが置き去りにされたような不自然さが出てしまいます。

クルマと違ってバイクとはライダーの存在があってはじめて絵になるものだ、という意見も聞いたことがあります。これには私も賛同で特に車体に乗車した姿などは絵になるとものだと常日頃に感じています。

それではライダーの姿が登場するツーリング写真、あるいはバイク写真とはどのようなものか?となるのですが、ぜひ気を付けていただきたいポイントは記念写真とは違うということです。三脚を立ててタイマーでダッシュしてパチリ。その際にばっちりカメラ目線でピースではツーリング写真ではなく、後で自分で見る用の記念写真であります。




あくまでそのシーンを俯瞰してみる「ツーリングのワンシーン」を演出するのです。見知らぬライダーをスナップ的に撮るなら演出ではありませんが、自分でセルフポートレートとして撮るのですから「演出」であることを意識しましょう。

初歩的なポイントは大きく2つです。1つ目はセルフタイマーでダッシュはしないこと。急がされると姿勢にも不自然さが出てしまいますし、望遠レンズを使いたい場合には間に合いません。シャッターはインターバルタイマーを使用します。

2つ目はポージングといって姿勢のことです。まず慣れていない人が最初にやってしまうのは棒立ちしてしまうことです。これでは猫背で美しさに欠ける姿勢です。ポージングについては本番でいきなりは無理があって、予め姿見などを使って美しい姿勢を練習しておく必要があります。背筋を伸ばし胸を張り視線は作品の主題へ向けること。

もし三脚が立てられないなど何かしらの理由で自撮りができない場合、そういった時はヘルメットやグローブなど身に付ける小物をうまく利用してライダーの存在を感じさせる写真を作ってみましょう。それだけでもだいぶ違って見えるものです。

バイクの写真だけを撮っていた人・・・ぜひ、次回からやってみてください。




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何を撮っていいのか分からない人へ




Iphone7

写真を趣味やライフワークとして始めてみたものの、何を対象に撮って良いのか分からない。といったご相談を受ける場合があります。確かにせっかく写真を撮るのだから美しいものを撮りたいのですが、いざカメラを手にして出かけても美しいものはその辺にある訳ではないようです。

これには訳があって、まず私たちの目は日常生活において生きていくのに必要な情報を視覚から認識しています。その現実的な様子の中には例え美しいものがあっても、脳へ送られる信号そのものは美しいものとは限らないのです。薄暗い中で段差につまずいたり危険な動物や害虫などをいち早く認識したりと生きて行くために不自由がないよう見える様子を調整しているに過ぎないのです。




たとえば光。そこに美しい一滴の光が存在していても意識していないと見逃してしまうものです。経験が豊富な写真家はそういった光を見逃さない眼をもっていて、その光がもっとも魅力的になるように写真にできる術を持っています。

光だけでなく画角や色なども同様です。目で見た通りの現実の様子の中で「自分の撮りたい美しいものはないかな?」と探しているだけではなかなか難しいものがあります。

現実の様子だけを見るのではなく、限られた光や被写体のもつ本質的な魅力について意識してみましょう。例えば上のスプレー菊の写真は自宅の近所にてiphoneで撮ったものですが、花はピークではなく一部が傷んでいます。お花の写真は美しさのピークを撮ってあげたいところですが、あえて傷んでいる花を撮ることで「終わり」を予感させる写真としました。夕陽の柔らかい光を使用しているのもポイントです。

こういったものは考え事でもしながら歩いていれば気付きもしない被写体ですが、少し意識を変えるだけで気が付くことができます。撮る対象を見える現実から探すのではなく好奇心と感受性を使って見つけてみましょう。




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写真ビギナーを悩ます露出を再考する

EOS6D Mark2 + EF35mmF2 IS

当ブログでは露出とは何ぞや、という内容を何度か書いてきましたが再び内容をブラッシュアップして書いてみたいと思います。

写真ビギナーの方にとって理解しにくい「露出」。簡単に言うと目の前にある光をどれくらいカメラ内に取り込んで写真にするのか?という意味です。

本来は撮影者が露出値を決めて撮影するものですが、現代ではカメラが自動でやってくれるようになりました。よって普通の記録写真を撮るぶんには露出について理解を深める必要性は低いです。しかし写真を趣味やライフワークとしてやっていきたい!と決心した人であれば、露出はカメラにお任せ・・・では少々寂しいものがあります。

この理由は簡単です。カメラが自動で決めてくれる露出とは機械の測定結果による無機質なデータに過ぎず、そこに人の感情や表現が入る余地はないからです。つまりカメラ任せでは表現は成立しないのです。明るくしようが暗くしようが、特定の部分に露出を合わせようが本来は撮影者の自由であり、精度の高い機械が算出した値が正しい露出ということはないのです。(18%グレースケールによる【適正露出】というのがありますが、それはあくまで記録写真等に用いられる標準的な明るさを求める場合)




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

まずは光について改めて意識してみましょう。

そこに光があるから写真になる。その光をとらえてイメージに近づける露出を決める。そのためにはどの部分にどのような光があり、それが被写体に当たってどのような反応をしているか?それら光によって影の様子はどうであるか?

これらを画面という長方形の中に配置し重要な一つが最も魅力的になるような露出をさぐるのです。そう言われるとカメラの自動測光機能(AE)では無理があるのが何となくお分かりいただけると思います。

とはいえ、写真ビギナーの方にいきなりそれは無理な話なので、まずは評価測光が決めてくれた値に対して補正をしてあげる露出補正を最初に覚えてみましょう。露出補正を使うようになると逆光や夕暮れでもイメージに近い写真が撮れるようになります。AEが万能ではない理由も分かると思います。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

露出とは絞りとシャッター速度の両者で決まることは既にご存知だと思います。両者は目の前の限られた光をシェアし合う仲であり、それぞれに持つ役割を全うするため決めた値(例えば絞りF11 シャッター速度1/125など)から最終的に写真の明るさを決定するものです。

上の作品は絞り優先モードで絞りを開いて被写界深度を浅くして撮った写真です。被写界深度とは奥行方向にピントが合う範囲のことで、言い換えればピントが合っていない部分のボケ具合です。絞りを自分で決めることとは重要な一つを浮き立たせて魅せる演出の調整です。上の作品では列車は大きく構図した訳ではないのに列車が主題であることが前景のボケ具合でハッキリ伝わると思います。

一方、開くのとは逆に小さく絞り込むことで画面の全体にピントを合わせる表現もあります。パンフォーカスといいます。カメラのすぐ近くにある花などの被写体から遠景まで全方位をシャープにすることで印象を狙います。その場合、絞り込んだことで光量が不足するのでシャッター速度を遅くして光量を補うことになります。




EOS6D mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

絞り優先モードを使用して被写界深度を意識することが空間の魅せ方であるのに対し、シャッター速度を意識することは瞬間やスピード感など写真に時間を与える魅せる方です。

上の作品は岩に砕ける波飛沫を捉えた一枚です。速いシャッター速度に設定することで飛沫の一粒一粒を「瞬間」として表現しています。こちらも速いシャッターを選べば光量は減るのでその分は絞りを開いて補ってもらうことになります。絞りとシャッター速度の両者はいつでも限られた光をシェアし合う仲なのです。

シャッター速度は早くすることで瞬間を、遅くすることでブラしてスピード感や動きを表現することが可能・・・。これって静止画であるはずの写真に時間が表現できるのですから改めて考えると実にユニークな魅せ方ですね。

EOS6D Mark2

露出は光をみつけ被写体がどう反応しているか、影の様子はどうであるかを見て構図を練る。そのうえで空間を魅せる被写界深度(絞り)でいくか、瞬間やブレで写真に時間を与える(シャッター速度)でいくか、その時のイメージに合わせて選択をする…という所まではご理解いただけたでしょうか。

次に明るさはどうするのか?という部分にも触れておきます。実際に目で見た通りの明るさで撮るのが正しいのでしょうか?・・・いいえ、写真を記録ではなく表現としてやるにあたり正解の明るさというのはありません。実際の明るさよりも暗くしようが明るくしようが自由です。上の作品は富士山にある雪と海にうかぶ小舟に露出を合わせました。

結果、実際の様子とはかけはなれた暗さの写真ですが、このように魅せたいという意図のもと選択した露出値です。他の誰かに「露出アンダーですよね」と言われようと撮った私としてはこれで良いのです。




EOS6D Mark2

写真ビギナーの方はまずは露出補正を使いこなす、次に絞り優先モードで被写界深度を意識して魅せる方法を感覚として習得してみましょう。そこにある光を見極めて描いたイメージに求める露出値(F〇〇、S〇/〇秒)が頭にすぐ浮かぶところをひとまず目標にしてみましょう。

どのような光を選んでどのような露出で撮るか、絞りは開くのか、シャッター速度はどうするか・・・これらの選択肢から選ぶのは自由なのですが、なぜそれを選んだのかの理由は必要です。無心でシャッターを切って理由の後付けをする表現というのもありますがビギナーの方がいきなり目指す境地ではないと思います。まずは被写体や情景の特徴を受け、心が動いた「感動」を受けてイメージを作ること。〇〇が△△だと思ったから露出を□□にした。という明確な意図のもと選択をするのです。

すごく極端に言うと写真とは情熱、行動、出会い、感動、想像、選択、作業、余韻、のパートに分かれると感じます。おっと、また話が飛躍し過ぎたので今回はこの辺で。

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被写体をよく見てシンプルに撮る

EOS6D Mark2




立派な写真を撮ろうと思うほど何をして良いか分からなくなり途方に暮れてしまうものです。

まずそこで足をとめたなら被写体、情景をよく見てそこで撮ろうと思った理由を探し、特長を見極めてみましょう。

目についた中で「あっ、なんかこれ面白いかも」と、心の針が少しでもふれたなら、立派な写真を撮る事をいちど忘れて、子供のように素直な気持ちでシャッターを切ってみるのです。

上の作品は当初は漁船が佇む場所でのツーリング写真を目指していましたが、よく見ると大漁旗の代わりに鯉のぼりが漁船の上を泳いでいました。こどもの日でもないのに何故に鯉のぼり…???これは面白いな、と思ったので素直にそれが主役になるような写真を撮ってみたのです。

ちょっとの気づきとソレが「いいな」と思える心を持っていれば特別な撮影技法などはさして重要ではないのかもしれません。

被写体をよくみてシンプルに考えて撮ってみましょう。




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限られた光の範囲

目の前の様子を脳に電気信号として送る人間の眼球とは実によく出来ているものです。

上下左右に自在に動き明るさやピントの調整、色情報などを正確に信号化して視神経に伝えてくれます。少々の個人差や老化などによる機能の低下があっても、やはり目はすごいなと思う時は写真をやっているとよくあります。

人間の目はカメラのレンズによく似ていると言われます。水晶体はレンズそのものですし虹彩は絞り羽と同じ機能を持っています。しかし異なる部分もいくつかあって例えば望遠や広角といった画角を変える機能は目にはありません。一方で目の前の景色が逆光などで明暗差が大きい場合、その情報化できる光の範囲は目の方が優秀なようです。




例えばこんな感じです。R1200GSを洗車している様子をiphoneで普通に撮ってみました。ご覧のように逆光では被写体は暗くなってしまい影ばかりが強調されたような写真になりました。こんな写真を撮ってがっかりした経験のある方は多いはずです。

次にR1200GSに露出が合うように撮りなおしてみました。車体についた水滴が輝いてこんどはかっこよく撮れました。しかし…これだと背景が明るすぎます。この場合は気になりませんが綺麗な景色で撮ったときに、この問題は果たして看過できるでしょうか?

どっちもちょうど良い明るさには写せないの?

という要求が自然とわいてきますね。実はレタッチなどやり方はあるのですが写真ビギナーの方はひとまず写真とはこういうもの、と覚えてしまいましょう。つまり写真とは目で見た様子と違い写真にできる明るさの範囲が限られているということです。




EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

むしろ写真にできる明るさの範囲が限られているからこそ、写真とは良いものなのだと考えてみましょう。難しいことに聞こえるかもしれませんがどういうことなのか幾つかのポイントに絞って説明します。

上の作品は影の部分は暗くなり空の部分は白くとんでしまいました。明暗差の大きなシーンで度々あることですが、大切なポイントの1つ目として主題にしっかり露出を合わせること、この場合は山桜です。2つ目のポイントとして露出を合わせたその主題を画面の中央にしっかり配置し暗い部分、明るい部分の配置や割合が変にならないよう構図を練ります。

主題に露出を合わせた結果、青空が白くとんだり背景が真っ黒になっても慌てることはありません。この場合は白バックで魅せる、黒バックで演出するぞと切り替えて、もう一度イメージを練ってみましょう。

カメラの自動測光機能(AE)はたいへん便利なものですが、それが決めてくれた露出値をどこか正しい数値だと思い込んではいないでしょうか?今回ご説明したようなことはAEには到底できないことです。こういった時に露出の感覚がついているとすぐに欲しい露出が値として思い浮かぶものです。写真ビギナーの方はこの辺は少しづつ覚えていくと良いと思います。

繰り返しになりますが【写真は写真にできる明るさの範囲が限られているから良いもの】なのです。




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