被写体をよく見てシンプルに撮る

EOS6D Mark2




立派な写真を撮ろうと思うほど何をして良いか分からなくなり途方に暮れてしまうものです。

まずそこで足をとめたなら被写体、情景をよく見てそこで撮ろうと思った理由を探し、特長を見極めてみましょう。

目についた中で「あっ、なんかこれ面白いかも」と、心の針が少しでもふれたなら、立派な写真を撮る事をいちど忘れて、子供のように素直な気持ちでシャッターを切ってみるのです。

上の作品は当初は漁船が佇む場所でのツーリング写真を目指していましたが、よく見ると大漁旗の代わりに鯉のぼりが漁船の上を泳いでいました。こどもの日でもないのに何故に鯉のぼり…???これは面白いな、と思ったので素直にそれが主役になるような写真を撮ってみたのです。

ちょっとの気づきとソレが「いいな」と思える心を持っていれば特別な撮影技法などはさして重要ではないのかもしれません。

被写体をよくみてシンプルに考えて撮ってみましょう。




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限られた光の範囲

目の前の様子を脳に電気信号として送る人間の眼球とは実によく出来ているものです。

上下左右に自在に動き明るさやピントの調整、色情報などを正確に信号化して視神経に伝えてくれます。少々の個人差や老化などによる機能の低下があっても、やはり目はすごいなと思う時は写真をやっているとよくあります。

人間の目はカメラのレンズによく似ていると言われます。水晶体はレンズそのものですし虹彩は絞り羽と同じ機能を持っています。しかし異なる部分もいくつかあって例えば望遠や広角といった画角を変える機能は目にはありません。一方で目の前の景色が逆光などで明暗差が大きい場合、その情報化できる光の範囲は目の方が優秀なようです。




例えばこんな感じです。R1200GSを洗車している様子をiphoneで普通に撮ってみました。ご覧のように逆光では被写体は暗くなってしまい影ばかりが強調されたような写真になりました。こんな写真を撮ってがっかりした経験のある方は多いはずです。

次にR1200GSに露出が合うように撮りなおしてみました。車体についた水滴が輝いてこんどはかっこよく撮れました。しかし…これだと背景が明るすぎます。この場合は気になりませんが綺麗な景色で撮ったときに、この問題は果たして看過できるでしょうか?

どっちもちょうど良い明るさには写せないの?

という要求が自然とわいてきますね。実はレタッチなどやり方はあるのですが写真ビギナーの方はひとまず写真とはこういうもの、と覚えてしまいましょう。つまり写真とは目で見た様子と違い写真にできる明るさの範囲が限られているということです。




EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

むしろ写真にできる明るさの範囲が限られているからこそ、写真とは良いものなのだと考えてみましょう。難しいことに聞こえるかもしれませんがどういうことなのか幾つかのポイントに絞って説明します。

上の作品は影の部分は暗くなり空の部分は白くとんでしまいました。明暗差の大きなシーンで度々あることですが、大切なポイントの1つ目として主題にしっかり露出を合わせること、この場合は山桜です。2つ目のポイントとして露出を合わせたその主題を画面の中央にしっかり配置し暗い部分、明るい部分の配置や割合が変にならないよう構図を練ります。

主題に露出を合わせた結果、青空が白くとんだり背景が真っ黒になっても慌てることはありません。この場合は白バックで魅せる、黒バックで演出するぞと切り替えて、もう一度イメージを練ってみましょう。

カメラの自動測光機能(AE)はたいへん便利なものですが、それが決めてくれた露出値をどこか正しい数値だと思い込んではいないでしょうか?今回ご説明したようなことはAEには到底できないことです。こういった時に露出の感覚がついているとすぐに欲しい露出が値として思い浮かぶものです。写真ビギナーの方はこの辺は少しづつ覚えていくと良いと思います。

繰り返しになりますが【写真は写真にできる明るさの範囲が限られているから良いもの】なのです。




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これひとつで変わる☆ツーリング写真

今日はツーリング写真の構図についてシンプルなお話をひとつ。

ツーリング写真の構図・・・あれやこれやと同時に色んなことを考えるから、結果として一つも出来なかった…なんていうことありますよね。だから次の一つだけ意識してみましょう。




構図とは写真の観賞者へ作品の主題はこれですよと導くための案内図のようなもの。被写体の大きさや位置関係、分断線があればその位置によってできたスペースの比率、図形や色などのデザイン要素、視線を導いたり留めたりするもの…まだまだありますが、これらを一気にやろうとするのは無理があります。

今回は被写体A、被写体Bと2つある場合の配置について書いてみます。まず最初に忘れてはいけないのは【画面は長方形の四角形であること】を意識すること。その長方形の四角の中でAとBをどう配置すべきか?それだけに意識を集中してみましょう。

上の作品は被写体A(灯台)、被写体B(バイク+ライダー)とします。AとBの位置関係は画面内において対角に配置されているのがお分かり頂けるでしょうか?これは何も難しいことをした訳ではなく、立ち位置を左右に動けば簡単に両者の位置関係はこのように調整できるのです。




AとBの位置関係にあまりに無頓着な写真というのはSNSなどでよく見かけます。画面と言う長方形に対してAが右下、Bが右上、左側に無駄なスペースができて手薄になってしまう写真です。

バランスさえとれていれば良い写真という訳ではありませんが、写真ビギナーの方はまずはバランスのとれた構図というのを目指してみましょう。そういった基礎的なことを一通り習得して一定のキャリアを積んだら、こんどはバランスを崩してみるのです。それは何もできなかった陳腐な写真とは一線を画す作品となるでしょう。

いつか基本に縛られない表現ができるようになるまで、まずは基本を習得するのですね。




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ツーリング写真で私がいつもしていること

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、そろそろ梅雨明けなのか…という時期ですが話題の中心はコロナ渦とオリンピック開催ですね。ここ数年、日本は災害が多いですがせめてオリンピック期間中に災害が起きない事を願いたいですね。

ところで災害に備えて皆さまはご自身のバイクはどのような対策をされていますか?大地震がきたときにバイクはサイドスタンドの方が倒れにくいそうですよ。私のお世話になっているBMWディーラーさんも3.11の時はセンタースタンドで立てていたバイクだけが倒れてサイドスタンドにしておいたバイクは大丈夫だったそうです。R1200GSのような大型バイクほどサイドスタンドの方が安心で出来ればギアを入れておいた方が良いそうです。

さて今回はいつものツーリング写真解説とは少々趣向を変えて私が実際のツーリングシーンでどのようなルーティンで写真を撮っているのかを書いてみたいと思います。具体的な撮影技法のような話ばかりでは飽きてしまいますからね。

いきなり精神論的な話ですが凄い写真を撮るぞ!と意気込むのはおススメできません。「撮ってやるぞ」というハンティング精神は期待を膨らませて作るイメージが凝り固まってしまい、他の素敵な景色があっても見逃してしまうものです。例えば今日は富士山を撮ってやるぞ!と意気込んで走っていると、途中に咲いていた花々や立派な巨木などの存在に気が付けない場合があるのです。

まずは写真のことは一度忘れてシンプルにツーリング自体を楽しむことから始めてみましょう。楽しい、というリラックスした気持ちを持って走ることが何より重要だと感じます。余裕がないと駄目ですよ、ということですね。




EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

まずは場所探しです。探すと言うより出会うという感じでしょうか。この先に何かあるかも?よく通る場所だけどこんな脇道があるなんて、とふと気になった場所には好奇心を頼りに行ってみましょう。発見はそんな「予感」からはじまるものです。

以前に何度か行った場所を再び訪れてみるのも良いものです。時期が違うことで以前とは違った印象の景色であったり、自分自身の成長で見えなかったものが見えてくる場合もあります。

撮影場所とは有名なスポットが全てではなく、探検するように走って出会った景色の方が撮影として適しているものです。自分だけのとっておきの場所を見つけた時の嬉しさは何度経験しても良いものですよ。

おっここは良いではないか!この場所で写真を撮ろう!とバイクを停めたら最初にすることは何か?まずシャッターチャンス的な意味合いで時間に余裕はあるのか?の確認です。夕陽のシーンなのに既に太陽が沈む直前だ…、ローカル鉄道の撮影シーンですぐ列車が来ちゃう…といった時間的猶予の確認です。

時間的猶予の確認で急ぐ必要がないことが確認できたら、最初に精神的に落ち着きましょう。バイクで走ってくるとノルアドレナリンやドーパミンといった脳内伝達物質が放出されてある種の興奮状態なのです。これが一定時間をおくことでセロトニンを活性化させ穏やかなリラックス状態となり、やがてオキシトシンが放出されて気持ちよさ、幸福感がこみ上げてくるのです。写真を撮るにはまずこの精神状態をつくることです。

その間、ただ突っ立ていても仕方ないので私の場合はボトルに用意したコーヒーを飲み、周囲の状況を軽く散歩しながら観察します。このとき確認事項は大まかに言って2つあります。

1つ目は撮影場所の状況の確認。主に撮影スペースの広さや高さ、そこに何があるのか?太陽の位置や光と影の様子はどうか?の確認です。望遠レンズを使いたいなら後ろに下がれるスペースはあるのか?一面に咲く花畑を撮るのに登れそうな高い場所はないか?高いコントラストが欲しければどの向きで撮るのが理想か?といった具合です。

2つ目は被写体と景色の観察です。観察なんて言うとせっかく出会った被写体に失礼なのですが、とにかく被写体、景色はよく見て特長をとらえることです。この2つの観察は地味に大事なポイントです。後になって気が付けなかった…では遅いですからね。




EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

被写体、風景をよく見て撮影場所の条件も把握したら、いまいちど「そこで写真を撮りたい」と思った理由を考えてみましょう。何となく「いい感じだ」で始まったそのセッションは曖昧さを残すとそのまま写真になってしまうもの。何がどういい感じなのか?をまず言語化して撮影への具体性を出していきます。

その時に美しい、かっこいい、懐かしい、かわいい、郷愁感、崇高さ、荘厳さ、もの寂しさ、といった具合に人間の感情の動きとなるものを強く意識します。とりわけ美しさについては特別な感情の動きであると強く意識しましょう。美しさに感動していない作者の写真はただの平凡写真へと陥るのであります。

例えば夕陽が綺麗な海であれば【夕陽に照らされる水面がキラキラさんざめく海岸】といった具合に詩的情緒に言語化します。そうしたらキラキラ感が表現できる手法を自身のノウハウの引き出しから選択し、それが分かりやすく画面の中央などにくるよう構図を練るのです。言語化することで次の作業に具体性が出てくるのですね。

EOS6D mark2

感動の言語化が出来たらイメージの写真の想像、クリエイティブタイムです。イメージの写真は撮る前に撮影者の頭の中で想像する空想の写真。こう撮りたいという希望、こう撮れるはずだという完成予想図です。これがなぜ大事か?というとイメージ写真を持っておかないと画角が決められないのです。

イメージの写真が脳内に描けたら「よし、ここは海面のきらめきを大胆に引っ張りたいから135mmの中望遠レンズだ」とはじめてバッグからレンズを取り出すのです。

イメージの写真へ近づけるためのトライエラーは試し撮りという形で行っても問題ありません。ただズーム機能を悪用して画角を試すのはやめましょう。




良く動き、よく試し、よく考える。よく見て、よく感じ、よく自問する。被写体に感謝して感受性を高めたり、意識して感情が動くよう心に働きかけるのも効果的です。少し場所を変えてみたり今まで見ていた方向の180度逆の景色を眺めてみたり。ねばることで奇跡の被写体が登場することさえあります。

一通り撮り終えたと感じたら画像をプレビューしてミスがないか厳密に検査をしましょう。微妙なブレやピント位置の甘さ、空に入り込んだ小さなカラス、地面のゴミ。細部にわたるまで厳格にチェックをします。「めんどくさい、またいつかここに来ればいい」そんな気持ちでは憧れの一枚は永遠に幻想です。その撮影地において一切の妥協なく少なくともその時は納得のできるところまでやり切ることです。

人間の集中力が発揮できる時間には規則的なリズムがあるそうです。最も内容が濃く効率の良い集中力が発揮できるのは僅か15分。その次は45分、ちょうど学校の一時限の長さですね。次いで90分だそうでこれはサッカーの試合などがそうですね。

集中が切れたときにいくら粘ってもよい仕事はできません。1クールやって納得できない場合はリラックス状態の作り直しをします。この時にオススメのやり方は散歩です。撮影地の近くをウロウロ歩くことで脳内が活性化されて思わぬインスピレーションを授かる場合もあります。ナイスアイデアとは会議室ではなく散歩中に生まれるものだ、とどこかの偉人も言っていました。

適度な休憩で精神状態が整ったら2クール目として再び景色をよく見てよく感じ取ってみましょう。

ひゃ~なんだか良く分からんけどスゴい手間なのね。とてもマネする気持ちになれない…という貴方。写真は一瞬のシャッターで済んでしまうので、ついスピーディーにやるものと思いがちですが実は逆なんですよ。写真のような一瞬で済んでしまうものこそ急がず焦らずが大事なのです。この事に気が付いている人は実は少ないと思います。

今回はこの辺で!!

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一眼レフカメラ☆これをやめれば上達確実☆7つの悪癖

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、最近になってまたバイクの事故のニュースが増えましたね。やはり以前と同じで交差点における乗用車との右直事故が多いように感じます。

対向してくるバイクの距離と速度を見誤って、危険なタイミングで右折するドライバー。判断能力の低下、注意力不足、そもそも運転が強引…いろいろ原因はあると思いますが、こういったドライバーはもう一定数存在するものと諦めて、我々ライダーは防御策を講じるしかありません。といっても効果的な妙案は思い浮かびませんが例えば日中の走行であれば前走車がいない時に限ってハイビーム点灯とかどうでしょう?対向車に迷惑かもしれませんが夜間ほど眩しくはありませんし、迷惑でも事故になるよりうんとマシなはずです。

もう一つは市街地走行ではキープレフトをやめる。右直事故の原因を作ったドライバーの中には「原付バイクと勘違いした」という人もいるようです。確かに原付バイクなら30㎞以下で走っているはずなので、接近速度を誤った原因として合点がいきます。ならば道の端に寄って走る原付に見えないようキープセンター、またはキープライトで走れば原付と間違える確率は下がるのではないでしょうか?トラックやワンボックスの直後を走っている場合は、対向車からはバイクの存在が見えにくいので強引なドライバーは勘違いしてネジ込んでくる場合もあります。そのような場面においてもキープライトであれば対向車から存在が見えやすいと思います。




さて、今回は一眼レフカメラユーザーにおける7つの悪癖と題して、つい平凡な写真ばかりを撮ってしまう人の代表的な悪い癖をご紹介してみたいと思います。これを意識してやめるようにすれば写真が進化するかもしれませんよ。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2

1.ズームグルグル

多くの一眼レフユーザーはズームレンズを使用していると思います。ズームレンズは一本のレンズで複数の画角を選択できるので、持っていける荷物に制限のある我々ライダーにも有難いものです。もし画角が固定されている単焦点レンズでいくならばワイド、標準、望遠と3本のレンズを持ち歩く必要がありますが、ズームレンズであれば一本で済むのです。複数のレンズを買い揃えることを考えれば経済的とも言えます。

ところが、カメラビギナーにとって便利なはずのズームレンズには思わぬ落とし穴があります。それはファインダーをのぞきながらズームをグルグルやること。 被写体の大きさの調整にグルグル… 風景の範囲の調整にグルグル… グルグル… グルグル…これ、いつまでも上達しない原因でございます。

ベテランの写真家は「こう撮りたい」というイメージの写真を最初に脳内に描いて、それを完成予想図として撮影を開始します。その時点で画角は既に決まっているのです。一方でビギナーの場合は何mmのレンズを選んだ場合にどう写るのか?事前にイメージできないので「試しにどのように写るのか?」とまず撮り始めてしまうもの。

そうすると被写体が画面に対して丁度良い大きさ、あるいは景色の写る丁度良い範囲を調整し始めてしまうのです。これがベテランが持つ画角の感覚と、画角の感覚を持たないビギナーの違いです。

で…どうすれば良いの?と聞かれれば、まずはズームレンズ内で幾つかの画角のポイントを作り、そこに縛って撮るルールを作ってみるのです。例えば24mm、35mm、50mm、85mm、135mmの5ポイント以外は使わないぞ!と。すると自ずとカメラを構える前に出来あがりの写真を想像する癖がつくはずです。

2.全く動いていない

これは1のズームレンズグルグルに関わることですが、ズームグルグルをやると立ち位置を動くことをしません。1の画角縛り(または単焦点レンズを使う)をしたら次はフットワークの訓練です。

被写体が最も魅力的に見えるアングル、複数の被写体の位置関係、背景と被写体の関係、地面や空の割合、分断線の位置…などなど、これら構図やデザインに関わることは足で動いて探るものです。

特に前景を作った構図や望遠の画角を選択した場合は、ほんの僅かな立ち位置の違いで構図は激変します。まずはどう動けば写真がどう変化するのかを感覚で覚えるために、試行錯誤で動いて撮ってみましょう。一歩前に出る、左右に動く、しゃがむ、段差に乗って高い位置から撮る、色々な場所から撮って違いを確認してみましょう。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L IS




3.とにかく枠に収めようとする

被写体の姿を全て枠内にばっちり収めようと決めるのはビギナーの典型的特徴です。もちろん悪い事ではありませんが【枠に入れない】【枠で切る】という選択肢を持たないため、いつも同じような写真になってしまうのです。

【お子様構図】をご存じでしょうか?幼い子供に絵を描かせると多くの場合で人、家、お花、車などが並べられたようにカンバスに収まっているものです。それはそれで子供らしい絵として素敵ですが、いい大人が子供の絵のような写真を撮れば陳腐になって当然です。

写真は現実の様子からの選別作業でもあります。これは画面に入れない、これは1/3枠で切る、こういった手法を自分の中で習得しておけば表現の幅は広がります。

お子様構図の例 被写体を枠内に収め、それぞれ横一線に置いたので奥行きがない

4.奥行きがない

これも前述の枠に収めると似ていますが、幼い子供の絵のような稚拙な雰囲気になる典型です。例えばキャンプツーリングのシーンを撮るとします。テント、バイク、ライダーの3つを横一線に配置して撮れば、被写体と背景の2レイヤーのみの写真となります。

奥行きのある写真を実現するには3レイヤー以上は必要です。複数ある被写体の位置を奥行を意識して配置してみましょう。難しいと感じるようならバイクとカメラの間に近くに咲いているお花でも入れて前景を作ることを意識してみましょう。前景が作れれば前景、被写体、背景で既に3レイヤーです。

カメラを絞り優先モードにして前景のボケ具合の調整もお忘れなく。

5.不感症

これは撮影技法や写真知識のお話ではなく、あくまで撮影者のハートサイドでございます。綺麗な景色、印象的な被写体などに出会ったとき貴方は心から感動していますか?多くの大人は寂しいことに幼い子供ほどの感受性を持ち合わせていません。道端に咲くタンポポに癒される人や普通の夕日を見て涙が止まらない人はOKです。

私たち大人は人生の階段を歩む過程で本来もっていたはずの感受性を鈍らせているのです。いちいち感動していたら疲れてしまうと。その失った輝きを取り戻すように写真を撮ってみましょう。

良い写真を撮るためには最初に何をすべきか?一枚の写真に撮影者の心の動きが反映されなければ、それはただ現実の様子にカメラを向けた記録写真です。まずは景色の特徴をきっかけに、どのような感情の動きが存在するのかを意識してみましょう。分かりやすいやり方としては感動の言語化です。美しい、もの寂しい、懐かしい、荘厳な、崇高な、かっこいい、可愛い…といった簡単な単語でもOKです。

まずは貴方が感動することです。

EOS6D mark2 + EF35mmF2 IS

6.ユニークさや個性を意識していない

真面目な日本人ほどユーモアが欠如しているものです。ちょっと変わったこと、遊び心、ひとひねり、洒落ている…とにかく退屈なセオリーを回避するようなユニークを追求してみましょう。人がどう撮っているかは関係ありません。貴方独自の貴方らしいユニークを大切してみてください。

出来あがった写真には賛否分かれる評価がつくかもしれません。しかし間違いなく個性的な写真であるはずです。冷静に考えてみれば自分では面白いな、と思って撮った写真が無反応だったとしても、それがどうしたというのでしょう。人気のお笑い芸人だってすべる時があるのですから。

しらけた場合を恐れる必要などありません。堂々といきましょう。




7.忙しそうに撮る

これもとっても多いあるあるです。私のような人間がツーリング先で写真を撮っていると、たまたま近くを通りがかった車が「おっあそこは撮影スポットなのか?」と足を止めて自分も撮ろうぞ!と立派なカメラを手に登場するのです。

そういった方は決まって忙しそうにカメラを操作し僅か数分でパシャパシャ撮って去っていきます。もちろん景色には感動していません。どちらかと言うと「撮ってやるぞ」というハンティング精神をお持ちの様子です。

写真は確かに一瞬のシャッターで決まるものです。しかしだからといって即席アートなのではありません。シャッターを切るまでの間に感情の動き、観察力、イメージ写真の想像、アングルや露出の模索、表現の選択、一周めぐってまた観察…といったプロセスでシャッターボタンに至るもの。

忙しそうに撮っていては残念ながら良い写真は実現されません。感動するのがどうしても難しそう…という人はまずはリラックスして撮影場所でのんびりしてみましょう。それだけで何か発見があるかもしれません。

EOS6D Mark2 + EF35mm F2IS

いかがでしたか?写真ビギナーがついやってしまう7つの悪癖。「あ~それ俺やっちゃってた」「あ~私、忙しそうに撮っているかも」という方も多かったのでは?こういった事は1.知識として覚える 2.撮影現場で意識する 3.撮ったあとに応用できたか見直す 4.繰り返して習得する というプロセスを踏んでいきましょう。

「ほ~なるほどね」と知るだけでは習得にはなりません。

今回はこの辺で!!

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カメラ初心者にとっても優しいツーリング写真7つの撮り方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今回は本ブログで定期的に書いている「7つの…」シリーズをいってみたいと思います。ところで7という数字は不思議な力を持つそうで、7つのキーワードとか7つのヒントとか言われると、つい興味が向いてしまうのが人の心理なのだそうです。

7に限らず多くの場合で奇数には不思議な力があって、写真で言うと3分割構図や1:1.5の比率などがそうですね。それと露出も1段に対して1/3単位で表記されます。逆に言ってしまうと2とか4といった偶数には人の心理に響かないもの…と言えなくもないですね。

今回はツーリング写真7つの撮り方シリーズで過去最強に初心者レベルに合わせた優しい内容で書いてみたいと思います。

1.逆光で撮ってみよう

旅行先で家族の記念写真を撮るときに逆光だと顔が暗くなってしまいますよね。よく「逆光だから駄目だー」と聞きますが、正しくは逆光で撮るとカメラの自動測光(AE)が正しく機能しないだけで【逆光は駄目】ではありません。

いちどカメラの説明書を開いて露出補正のやり方を確認してみましょう。逆光で撮るときに被写体が暗くなってしまうカメラの自動測光機能。おいおい、もうちょっとオイラのR1200GSがカッコよく写る明るさにしておくれ!とプラスに補正してみてください。

そうすると空や背景などが明るくなりすぎて彩度(色)が失われます。しかし被写体を大きく構図するならそれでOK。明るい部分(空)と暗い部分(被写体)の両方を良く撮ろうと欲張らないのがポイント。背景の彩度は捨てて被写体であるバイクを優先して露出を合わせるのです。すると車体のエッジが輝き背景は抽象的な舞台に変貌します。もちろんその逆で空に露出を合わせてバイクは黒く潰し、シルエットにしても素敵なツーリング写真になります。

逆光はコントラスト(明るい部分と暗い部分の差)があり印象的な雰囲気の写真が撮れる最高のシーンです。




2.時間帯を選んでみよう

EOS6D Mark2

先ほどの逆光で撮ろう、と内容がやや重複しますが傾いた太陽の向きを意識して早朝、夕方に撮ってみましょう。ツーリング写真の基本構造は風景写真です。風景写真は一般的に日中の太陽が高い時間帯には撮るものではありません。

みんながツーリングを楽しんでいるような時間帯は写真のことはいちど忘れてみましょう。美味しいランチ、立ち寄り湯でも楽しんで他のライダーが帰路に向かう頃、傾いた夕陽を使ってツーリング写真を撮ってみましょう。夕陽に向かってドラマチックな風景を撮っても良いし、傾いた太陽に照らされた被写体を撮っても良いと思います。

早起きが得意な人は日の出前に出発して東の空を望める海岸にでも行ってみましょう。朝焼けは夕焼けとはまた違った美しさがあります。こういったみんなが行動しないような時間帯に写真を撮れば、それは無条件にいい写真となるのです

3.シンプルな背景を探そう

EOS6D mark2 + SHIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

写真の構図にあれやこれやと悩むなら、いっそ何もないシンプルな場所で撮ってしまえば苦しむ要因は一気に減るものです。上の作品のように雲ひとつない快晴の空を背景に、バイク点景構図でローアングルで撮ってみましょう。ハイライト(この写真の場合では太陽)と重ねるなどちょっとした一工夫で写真は変わります。

お花畑、青い海、道、船、鉄道、何かのオブジェ…被写体が色々あるほど構図を整理するのは上級者のスキルが要求されるもの。なぜならそれらキャストの中から絶対的な主役を決めて、その他は良き脇役として機能するよう的確に指示する監督業務が発生するからです。多くの場合でそれは写真ビギナーにはハードルの高いことです。

まずはシンプルな背景を探してキャスト(被写体)は一つとした作品を撮ってみましょう。構図に悩まずに済んだ分、露出やホワイトバランスをいつも以上に意識できるかもしれません。




4.どちらが主役かハッキリさせよう

ツーリングに行くと「おぉ!あれは良い感じ、写真を撮ろう」と何かを見つければソレと愛車を一緒に撮りたくなるものです。ローカル鉄道、満開の桜、風車、〇〇岬に到達した記念碑など。しかし何かの被写体と愛車を合わせて撮るときに、その両者の存在感が等分されていると陳腐な写真に陥ります。

少々大げさなくらいに一方が主役でもう一方が脇役となる写真を撮りましょう。存在感の調整方法は被写体の大きさでも良いですしピント位置でもOKです。上の作品は鉄道の車両が主役でR1200GSは脇役。もし、どちらを主役とするのかその場で決められない…という場合は両方を撮って後でじっくり吟味しましょう。

10人の人に写真を見せて10人の人が「この写真の主題は列車ですね」と同じ答えが返ってくるように明確にするのです。

5.季節感を意識して撮ってみよう

ツーリング写真の基本構造は風景写真であると先ほど書きましたが、風景写真とは季節感、時間帯、気象現象などが重要な要素となります。桜や紅葉は言わずもながですが緑の青さや空の表情などから季節感を意識して撮ってみましょう。

6.足を使って構図を作ろう

写真ビギナーの人がつい撮ってしまう平凡な写真とは枠内に被写体を横一線に並べただけの「お子様構図」が多い物です。複数ある被写体が奥行方向には配置されず、それぞれは悪い意味で枠内にバッチリ収まっているのです。

そんな写真をつい撮ってしまう最大の原因は足が動いていないことです。手前の被写体、真ん中にメイン被写体、そして背景と最低3レイヤーの構図を作って足を使ってベストな配置関係を探してみましょう。僅かな位置の違いで構図が変化するのを感覚で覚えるのです。

被写体もフレームで切り落とすというテクニックをぜひ覚えてください。上の作品では手前の船は全容を写さずに枠で切り落としています。これはベテランのテクニックでも何でもなく誰でもきるはずの簡単なやり方なのです。




7.望遠レンズを使ってみよう

望遠レンズは飛んでいる小さな鳥を撮る場合やサーキットで客席から走りゆくレースカーを撮るものだ…という先入観をいちど捨ててみましょう。もちろんそれは間違いではありませんが望遠レンズには別の使い方もあるのです。

望遠レンズは遠くの物を大きく写すだけでなく、その画角の狭さや空間を詰める圧縮効果を利用することでツーリング写真にも応用できるのです。写真ビギナーの方は目の前にある風景にカメラを向けてパチリと惰性的に撮ってしまうので、電線やら看板やら余計なものが画面内に入ってしまうもの。本来であればアングルを調整して余計なものは画面から除外すべきですが、なかなかそこまで配慮が及ばないのが写真ビギナーです。そこで望遠の画角を選ぶことで、おのずと周囲にある余計なものは画面内には入ってこないという事です。

注意点は2点ほど、まずは後ろに十分に下がれるほどの撮影スペースがあるか確認をすること。もう一つは望遠は手ブレしやすいのでなるべく三脚を使用することです。

いかがでしたか?ツーリング写真 写真ビギナーのための7つの撮り方。大切なことは撮影現場で意識して持っている知識をその場で使えるのか?よく思考することです。たとえうまくいかなくても考えて試したことは必ず上達へ結び付きます。

ぜひ次回のツーリングからやってみてくださいね。

今回はこの辺で!!

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カメラ初心者向け☆これ読めばもう手ブレ写真は撮らない

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、コロナ渦と梅雨でストレスをかかえていませんか?私は最近、休日はバイクの整備と撮影機材の点検をして気分を紛らわせています。休日に何もしないでいると余計にストレスになりますからね。点検をしていて驚いたのですが三脚の雲台やロック部分に砂埃などが混入し動作が悪くなっていました。いざという時に困らないために日々の点検は重要ですね。

ところであのハーレーからついにパンアメリカが発売されたようですね。ハーレー初のアドベンチャーバイクとして話題ですが、アドベンチャーバイクの先駆者R1200GSをこよなく愛する私も気になる一台であります。近所のハーレーディーラーに展示車両があるかもしれないので近々に実物を見てみたいと思います。しかしあのハーレーもアドベンチャーカテゴリーに参入とは…かなりメーカーの挑戦意欲が感じられますね。停止時に車高が下がる電子制御サス(パンアメリカ1250スペシャル)や新設計の1250CCエンジンなど魅力はたくさんありますが何よりデザインがいいですね。

やはりバイクの選定基準は第一にカッコいいこと!ですよね。

さて前置きが長かったですが今回はツーリング写真におけるビギナー向けの内容を書いてみたいと思います。写真ビギナーがつい撮ってしまう失敗写真の一つとして手ブレがありますよね。今回は手ブレについて詳しく解説してみます。




新潟県佐渡市

・手ブレ写真が撮れてしまう仕組み

手ブレは誰でも知っている失敗写真の代表選手。なぜ手ブレ写真は起きてしまうのでしょうか?写真はシャッターを切った瞬間、目の前の様子から光を取り込んで2次元の静止画とするものです。シャッターは通常であれば「パシャッ」と一瞬だけ開くのですが、その瞬間に何かしらの動きがあればそれはブレになります。

被写体が素早く動いていれば被写体がブレるし、流し撮りのように背景が動いていれば背景がブレる。当然、手に持っているカメラが動いてしまえばカメラブレとして写真全体がブレてしまうのです。

ブレ写真は明瞭さがなく全体がぼやけたような印象になります。ブレ写真の主な原因を順に挙げてみましょう。

1.カメラホールドが悪い

両手でしっかりカメラを持ち、脇をしめて呼吸を整える。シャッターボタンはグッと押すのではなく指の腹で優しく押し込む。こういった技術的な面に原因がある場合が大半です。そして見落としがちなのは体全体の姿勢です。体の軸を意識して腰を少し低めにし地面に対してドシっと安定して立つことを意識します。

もう一つはカメラが小さすぎたり軽すぎたりして持ちにくい、というのも知られていない原因の一つです。小型軽量が何かと正義であると言われる昨今ですが、カメラは小さいほど持ちにくくてホールド性が落ちます。ある程度の大きさと重量のある一眼レフはホールド性が良好で、且つしっかり掴めるグリップもあるので手ブレしにくいものです。

2.シャッター速度が遅い

写真の露出、つまり外の光をどれだけ真っ暗なカメラ内部に取り込むか?という光の量を決めることは1.シャッターが開いていた時間2.レンズ絞り羽の穴の大きさで決まります。写真ビギナーの方の多くは露出はカメラに決めてもらう評価測光(AE)を使っていると思います。例えば撮影モードをA(絞り優先)にした場合、風景写真の基本がF11だからと言ってF11まで絞って日陰や薄暗い場所で撮れば、必要な明るさはシャッターが遅くなることで補う訳です。シャッターが遅くなれば手ブレになる可能性が高まります。




3.そもそも被写体が動いている

相手が人物や風に揺れる草花など、動いているのであれば手ブレとは別の要因である被写体ブレが発生します。日中の明るい場所であればさして意識する必要はありませんが太陽が沈んだ後の薄昏時や日陰で絞り込んで撮りたい時などは注意しましょう。被写体ブレはカメラを三脚に固定しても問題は解決されません。

目の前の景色から動きのあるもの、そうでないものを良く見極めて出来上がる写真のイメージを脳内に作りましょう。そよ風になびく草の様子を表現したいなら三脚に固定してスローシャッター、全体的に明瞭な風景写真としたいなら風のおさまった瞬間にシャッターを切る、このように知識と結び付けてどうするのか【選択】をするのは写真の基本です。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L 木々の葉、一枚一枚に当たる光のハイライトを意識して明瞭に撮った例

・手ブレ写真と焦点距離の関係

焦点距離、画角とも言いますが広角やら望遠といったお話ですね。原則、望遠になるほど手ブレしやすいと覚えましょう。一般的に手持ち撮影に耐えられるシャッター速度の下限値は焦点距離の数値と言われます。例えば200mmの望遠レンズなら1/200が限度という意味です。逆に28mmといった広角レンズであれば1/30程度のスローシャッターでも手持ちでいけてしまうということです。

もちろんこれはカメラホールド力と関係しているのであくまで目安です。出来上がる写真に求めるクオリティにも関係しています。例えばW4切りサイズでプリントしたいとなれば微細な手ブレも許容できませんが、SNS等でサムネイルに使うだけであれば少々の手ブレは気にならないものです。

私の場合、望遠レンズを手持ちで撮影する時でも1/100くらいは大丈夫だと思っています。もちろん普段以上にカメラホールドは強く意識はしますが。いま装着しているレンズに対してシャッター速度の下限値を意識できれば失敗写真を生んでしまうリスクは低減されます。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L 動く被写体があるときは止めるのかブラすのか最初に決める

・手ブレ写真を防ぐには?

まず一つ目に三脚の使用です。三脚以外にも地面や台のような場所にカメラを置いてみたり、カメラを固定することで手ブレの問題は解決されます。

しかし多くの場合でカメラを手持ちで撮らなくてはいけない場面はあるものです。三脚を使えない場所、そもそも三脚を持ってきていない、どこに被写体が登場するか予測できないようなシーンなどにおいては別の手段で手ブレを防ぎます。

三脚が使えないと前提して対策の2つ目は絞りを開くことです。露出はシャッター速度と絞り値の両者によって、限られた光の量をシェアし合う仲です。手ブレに困るほどシャッター速度が低下してしまう時、絞りを開いてもらうことでシャッター速度を回復させることが可能です。

3つ目はISO感度を上げること。絞りとシャッター速度は限られた光の量をシェアし合う仲と書きましたが、両者の折り合いがつなかい場合もあるものです。それは被写体に動きがあって一定のシャッター速度を確保したい、しかし被写界深度も欲しいから絞りを開くことも出来ない…といったとき。そんな時は妥協案の一つとしてISO感度を上げることで不足していた光量を補うことができます。

ISO感度はデジタルカメラの心臓部と言えるセンサーへの電源を上げること、即ちその名の通り光に対しての感度を敏感にすることです。しかし上げ過ぎると画像にノイズがのってしまうので原則はISO100で上げる場合はなるべく低い数値で撮影するよう心がけましょう。またご自身がお使いのカメラで許容しがたいほどのノイズが出るのがISO幾つなのかを事前に把握しておくと良いと思います。

多くのカメラではシャッターボタンを半押ししたときに露出値(絞り値とシャッター速度)が表示されます。その時にシャッター速度の値を読み上げて、例えば1/250ならとりあえず手ブレの心配はあまりない、1/80となったら手ブレに気を付けてしっかりホールドしないと、といった具合に都度、露出の数値で意識してみましょう。




・手ブレ写真の確認方法

撮った写真を表示させて問題がないかチェックするとき、誰が見てもブレッブレッの写真は論外として、微細なブレも見逃さない厳密な確認方法の一つが拡大表示です。

これはカメラではなくソフトウェアーで表示させた画像ですがR1200GSの前部を拡大表示させました。これを見て「何か問題なの?」と不思議に思った方、本当にこれで問題ないと思いますか??

はい、手ブレのない写真はこちら。先ほどの写真は拡大してはじめて良く分かる微細な手ブレ写真です。被写体が明瞭でこちらの方がクオリティが高いのがお分かり頂けると思います。

多くのカメラには撮った画像を表示する際に虫メガネのようなマークのボタンを押すことで画像を拡大できます。ブレやピントの甘さなどが確認しやすい部分を選択して拡大表示で厳密にチェックしてみましょう。私の場合はR1200GSのタンクにあるBMWのエンブレムをよく使います。

またせっかく三脚を使用しても手でシャッターボタンを押していたら意味がありません。微細なブレも許容しない高品質な写真を目指すのですから三脚にカメラをセットしたら必ずタイマーを使用しましょう。

・手ブレ補正機能

テクノロジーの進化とは素晴らしいもので現代では多くのカメラまたはレンズで手ブレを補正してくれる機能がついています。キヤノンの場合はレンズ側にその機能があってIS(image stabilizer)と呼びます。メーカーによってはカメラ側に手ブレ補正機能があるものもあります。露出で言うと4段分もの守備範囲があるので手持ち撮影の強い味方です。

ただし三脚を使用する際や流し撮りをする時は忘れずに機能をOFFにすること。

SIGMAの150-600mm望遠ズームレンズ こちらもレンズ内に手ブレ補正機能を有する

・ブレ写真で魅せる表現

ブレちゃった写真は言うまでもなく失敗写真ですがブレは必ずしも悪ではなく、時として演出で役立つ場合もあります。それはブレちゃったではなくブラした写真で前者とは似て非なるもの。代表的なのは流し撮りでスピード感を表現するのに役立ちます。その他にも緊張感を表現したり抽象的な表現のアート作品に仕上げたりと使い方は撮影者のアイデア次第です。

意図的に大きくブラして抽象的な表現とする→風が写ったような写真の完成
・山でよく見かけるベテランのカメラマンはなぜ大きな三脚を持っているのか???

これは少々話が脱線しますが紅葉の季節などに志賀高原や日光などに行くと、ご高齢のベテランカメラマンと思わしい紳士を見かけますね。彼らは決まって大きな三脚を立てて風景の写真を撮っていますね。何十人とグループになって皆で三脚を立てているので、その様子がやたらと目立つものです。薄暗い時間帯なら分からないでもないですが、明るい日中なのになぜ彼らは三脚を使っているのでしょうか?

実は私もご本人達に聞いた訳ではないの詳しくは分からないのですが、おそらく相当に絞り込んでパンフォーカス(全てにピントが合っている)写真を狙っている、その結果としてシャッター速度が遅い…という事だと推察します。またはカメラ+レンズが重く手持ちが体力的にキツい。一度決めたアングルを何かの理由で固定して待機したい(例えば鳥類とかの動物の登場)…という事だと思います。あの様子を見ると自分も風景を撮るのだから重量級の三脚を用意しないといけないのか…と不安になりますが畑違いの人々なので気にしなくて大丈夫です。

あっ!手ブレの話だけで4700字も書いてしまった…

今回はこの辺で!!

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ツーリング写真☆画角の違いによる魅せ方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、蒸し暑い日々が続き週末も雨だったりでバイク乗りには我慢の季節になりましたね。こんな時はバイクの整備や写真の知識をつけるためのお勉強でもしましょう。

最近、車の運転手さんがマスクをしているので顔がよく見えないですね。以前にも書きましたが我々バイク乗りはドライバーのその表情をよく見て危険な動きをされないか予測することが大切です。車を見るのではなくドライバーの顔を見るのですね。ドライバーと目が合えばコチラを認識しているか確認できるのでひとまず安心です。中には注意力散漫な人、スマホを見ている人、そして高齢ドライバー・・・思わず「大丈夫かなこの人」と感じてしまうドライバーは決して少なくありません。

マスクをされているとそれが見えないですよね。そうなると車の挙動や雰囲気で危険な車を見極めるしかありません。皆様もくれぐれもご注意くださいませ。

さて今回はツーリング写真における画角のお話を簡単に解説してみたいと思います。ものすごく大雑把に広角レンズを使う場合と望遠レンズを使う場合について同じ撮影場所で説明いたします。




私のホームコースである養老渓谷、房総半島エリアのローカル鉄道「小港鉄道」の風景で解説します。この写真は駅舎に列車が着いたシーンをツーリング写真とした作品です。

画角24mmでR1200GSとのカメラディスタンスは約5m程度。爽やかな青空と緑も入れて景色全体として駅舎風景を撮ってみました。少々背景を多めに作ることで駅舎の小ささを表現しています。

このように広角レンズを選択して背景をつくり、その場所の自然の様子なども写すことでその場所に存在している被写体という表現になります。そこにあった、という場所に対する表現なので旅先で出会った、発見したという雰囲気を持った写真になります。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

一方、こちらは135mmの中望遠レンズを使用した作品です。撮影日は違いますが場所は全く同じで小港鉄道の月崎駅です。R1200GSとのカメラディスタンスは25mくらい。画面の多くの割合を駅舎とし、空は曇天だったので画面内に入れませんでした。この比較写真でぜひ注目していただきたいポイントはR1200GSの大きさはどちらもほぼ同じであることです。

先ほどの広角レンズとの違いを一つ一つ確認してみましょう。そもそも広角や望遠といった画角を選択することは目の前の空間に変化を加えること。圧縮したり遠近感をつけたりして肉眼の様子とは違う雰囲気の写真を作ることです。広角レンズの写真は広がり感が表現され出来上がった写真は作品の世界に吸い込まれる、あるいは誘い込まれるような雰囲気を持っています。一方で望遠の方は被写体が突き出てくるような雰囲気があり、その被写体の存在感に強い印象を受けるものです。

望遠は空間を圧縮したことで奥行き方向に存在している各々の被写体がぐっと接近します。構図としては駅舎を画面いっぱいに撮りましたが、最も違いが出たのは列車の大きさです。実はこちらの作品、列車内に乗客が何人か乗っていることを予測して、このような構図を作ったのですが…実際は誰も乗っていませんでした。ちょっと空振りに終わってしまった残念なケースですね。

本来であれば列車内の乗客の様子なども写して人の営みを感じる作品にしたかったのです。そのイメージを再現するため車窓の様子を引っ張るため望遠を選んだのです。




そのほか、駅舎やR1200GSのような人工物のゆがみ具合に注目してみましょう。広角レンズで撮った方は下方へ間延びしたようなゆがみが発生しています。この程度であれば何とか許容レベルといえますが、これ以上のワイドは選択しがたいものがありますね。一方で135mmで撮った方は歪みは全く気になりません。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

究極のツーリング写真では何度も同じことを書いてきましたが、やはり大切なことは「こんなふうに撮りたい」と最初に脳内でイメージを描くことです。これをやらないと画角の選択ができないのです。素朴な田舎風景に小さな駅舎が可愛らしいと感じたらそう写るよう広角を選択すれば良いし、列車内の乗客の様子が分かるような写真にしようと思えば望遠を選択すればOK。○○したいから△△にした。被写体の特徴を受けて動いた感情、それをもとに想像したイメージの写真を完成予想図にして撮影開始です。

撮影のほとんどは何らかの選択を繰り返すことです。今回の解説のように画角(レンズ)の選択であったり、露出値の選択、ホワイトバランスの選択…これらはすべてイメージの写真に近づけるためのWorkとなる訳ですね。




どんな時に広角や望遠にするのか?使い分けが皆目分からないよ…という写真ビギナーの方はズームレンズの使い方を間違えていないか確認しましょう。ファインダーをのぞきながらズームリングをぐるぐる回し、被写体の大きさや写る範囲を調整してパシャリ…こうやって撮っている方はいませんか?

これってイメージを想像せずに「試しにどんな風に写るのかな」といきなり撮っているのだと思います。これ、ズームレンズの悪いところで上達の妨げになっているのです。このやり方だといつまでも画角の感覚が身に付かず足で構図を作ることをしなくなります。

ズーム機能は一本のレンズで複数の選択肢を持てるのが本来のメリットです。例えば24-70mmというズームレンズであれば、まずは24、35、50、70くらいの4ポイントを作ってイメージの中から最適な画角をこの4ポイントから選ぶのです。ズームリングを微調整するのは撮影スペースが奪われたときに仕方なくやるものと覚えましょう。

ええ~~ズームリングをぐるぐる…やっていたよぉ、という方は次回のツーリングからぜひ意識してみてくださいね。

今回はこの辺で!!

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写真のクオリティを高める最も効果的な意識改革法

究極のツーリング写真 touring-photographu.com 読者の皆さま、梅雨入り前のシーズンを楽しまれていますか?2021年5月現在、日本はオリンピック開催をひかえてコロナ対策に翻弄されています。そんな中、私たちの楽しみであるバイクツーリングは、いま自粛をするべきなのでしょうか???

ツーリングといっても様々なスタイルがありますがソロツーリングで県境を越えず、山や海岸線などを走り、食事はお弁当というスタイルでしたら感染防止策としては問題ないと考えます。あとは高齢者ドライバーとの接触事故に気を付けて普段以上に安全運転を心がけていきましょう。

さて、今回は写真クオリティに関わることを解説してみたいと思います。写真クオリティ、それは文字通り写真の品質。何らかの失敗要因で質が落ちてしまった写真を未然に防ぐにはどうしたら良いでしょうか。

例えば撮影者が意図していない手ブレ、ピンボケ、ISO感度戻し忘れによるノイズ、露出の失敗などが代表例です。その他にも被写体の中央に柱のような物が貫通した串刺し構図、意図せず電線や地面のゴミ等が写ってしまったもの、過度なレタッチで色が飽和したり階調が失わた【レタッチ画像破壊】もそうですね。




写真クオリティは最重要なことではありませんが重要なことです。クオリティが低いけどいい写真というのは有り得ますが、だからといってクオリティ面に無頓着でも良いということはありません。例えば2000万画素のカメラをお使いでしたら、ただの1画素さえも不良要素を見逃さない2000万すべてをチェックする厳格な検査機関となりましょう。

大衆的な写真とARTな写真の線引きは日本の写真文化においては曖昧な部分があり難しいのが実情です。ただ目安として分かりやすい例が1つあります。それはレンズやセンサーの汚れを気が付かず放置している写真。写真をライフスタイルとしている表現者、プロとしての職業カメラマンであればゴミの付いた写真を人に見せることは決してしません。

多くの一般カメラユーザーは写真クオリティに無頓着なものです。ゴミが写っているのに気が付かなかった、という事であれば百歩譲って分からなくもないですが気が付いているのに見ないふり…は明日からやめましょう。

もちろんレンズやセンサーの汚れは事前にメンテナンスを万全にしておくのが本来ですが、バイク旅におけるツーリング写真では途中でセンサーに汚れが付いてしまうのは仕方のないことです。外でセンサーの清掃をする訳にいきませんしね。その場合は仕方ないので帰宅後にソフトウェアーでコピースタンプツールなどを起動して、付着してしまったゴミを1つ1つ丁寧に消していきましょう。

 

今回の解説ではAdobeのLightroomを使用していますが、多くの無料ソフトウェアーでもこのような機能はついているものです。特に空や白背景となる場面では目立つので拡大表示させてシラミ潰しに消去していきましょう。




EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

今回の解説で言いたかったのはセンサーやレンズのゴミが写ってしまった場合、それを放置せずきちんと消去しましょう…という話がしたかった訳ではありません。写真に写ってしまったゴミを1つ1つ消去する行為は写真クオリティに対する意識向上にとても効果的ですよ!というお話が今回のメインです。

細かなところまで目を光らせて画像を拡大表示して精密に検査をするのです。レンズのゴミに限らず、許容しがたいノイズ、彩度の上げ過ぎで失われた解像度、小さな虫、拡大してはじめて分かる微細な手ブレやピント位置の甘さ、これら写真クオリティに関わることを「よく確認する」という意識の向上を目指しましょう。

それにおいてまずはセンサー、レンズのゴミのチェックです。これを最初にやることで写真クオリティの意識が一気に高まります。

逆にいってしまうと大衆的な写真において、いかにも素人っぽい写真とはこの辺のケアが全くできていない写真です。もちろん写真ビギナーの方がそういった写真を撮ってしまうのは仕方のないことですが、「まあこれくらいいいや」と放置してしまう意識の低さ…これを良くしていきましょう!というお話ですね。

小さな失敗に気が付いていれば手間を惜しまず撮りなおしましょう。急ぐように写真を撮っている人、ついメンドクサイと思ってしまう人、悪い言い方ですがそれでは永久にいい写真は撮れません。

クオリティ面に限らずアングルや構図なども手間をかけるほどいい写真になります。




ところで今回の写真、1ポイントしか合いませんでしたが1:1.618黄金比にもとづくフィボナッチスパイラル構図を採用してみました。この位置に被写体を置くと不思議としっくりくるものですね。

今回はこの辺で!!!

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ツーリング写真☆7つの魅せ方 Ver2021

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、2021年のGWはどのように過ごされましたか?

私は本来であれば長崎あたりまでロングツーリングに出る予定でしたが、さすがにこの状況下(4/22~5/11 4都市緊急事態宣言)を受けて出発は断念しました。

本当は感染拡大防止の観点ではソロでキャンプツーリングという行為自体は影響ないのですけどね… しかし東京都から仕事を請け負っている職業の関係上…そうもいかない実情です。

さて今回はツーリング写真解説の総合的な内容として【ツーリング写真7つの魅せ方】と題して作例をもとに解説したいと思います。以前も何度か同じような内容を書きましたが2021年バージョンとしてブラッシュアップいたしました。

1.露出で魅せる

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

今、目の前にある風景から光をどれくらいカメラ内に取り込むか?という写真の明るさを決めるものが露出…コレ当たり前ですけど念のため書いておきますね。大切なことはここで写真を撮るぞ!と決めた時点で完成させたい写真の明るさを事前にイメージすることです。

目で見た通りの明るさやカメラの評価測光によって決まった明るさが必ずしも自分が目指したい露出とは限らないものです。では…露出は何に合わせるのか?というと

【作品の主題となるひとつの被写体に露出を合わせる】

主題が最も魅力的に見えるように露出を決めたら、その露出で撮って全体が変にならないように構図も作ります。「目でみた通り」「カメラが測光した通り」に撮ることに縛られず貴方だけの理想の露出を目指してみましょう。それが露出で魅せるやり方です。

上の作品の場合は林道にひっそりと咲いていた山桜の淡い美しさを表現するために評価測光(アベレージ測光)よりも軽く2段はアンダーの露出で撮っています。もちろんこの逆でイメージに合わせて明るく撮ってもOKです。その露出を選んだ結果として暗く潰れた部分や白く飛んだ部分が発生しても「魅せたいひとつの理想の露出」を優先してみましょう。

2.フレーミングで魅せる

EOS6D Mark2

フレーミングの一般的な解釈は目の前の景色や被写体の、どの部分までを写真とするのか?という範囲を示しますが、ここではもう少し深堀りして画面という長方形の四角の【辺】を意識して撮ることと考えてみましょう。

多くの平凡な写真は写す範囲は意識できていても、被写体を辺で切り落とすという表現をする人をまず見かけません。被写体は必ずしも枠内に収めるのではなく、あえて一部を切り落とすことで存在感を強めたり弱めたりできるものです。

上の写真の場合はR1200GSの後部もライダーの背中側もフレームで見切れていますが、このように一部を切り落とすことで画面内で被写体を大きく構成できるので存在感を強めることができます。もちろん割合の調整で弱めることもできますし枠の外の様子に想像を誘う手法などもあります。

フレームで被写体を切り落とす魅せ方は平凡な写真から脱したい人に最もオススメできる簡単な手法でございます。




3.画角で魅せる

EOS6D mark2 + SHIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

画角とはレンズの焦点距離に依る「写せる範囲」のことですね。望遠レンズは画角が狭く、広角レンズは画角が広い。これらは一般的には遠くの小さなものを大きく写したり、近くの大きなものを画面内に収めたりすることが目的で使われます。画角で魅せるやり方はこの光学的な特徴を利用して表現に使うものです。

上の作品は快晴の夕空に繊細な階調(グラデーション)があることに注目し意図的にスペースをたくさん作った構図です。逆に言うと被写体であるバイク+ライダーを米粒大にしてしまった「バイク点景構図」ですが、小さくしたことで存在感が消えないようハイライトと重ねてみました。

この逆で望遠レンズで背景を引き寄せて特定の被写体に存在感を持たせたり、空間を圧縮して無数に咲く花などの密度を上げたり、望遠レンズの光学的な特徴である浅い被写界深度(ピントの合う範囲)を利用してボケ味で表現したりと出来ることは色々とあります。

人間の目は50mm前後と言われますが、画角で魅せる表現は24mmや200mmといった焦点距離を選択することで、目で見た感覚とは異なる雰囲気の写真とすることが可能なのです。広角レンズは写真の世界に吸い込まれるような雰囲気、望遠レンズで撮った写真は被写体が見る人の方へ突き出てくるような迫力があります。

4.シャッターチャンスで魅せる

EOS6D Mark2

シャッターチャンスという言葉は写真の世界では古くからあるもので誰でも知っている言葉ですよね。昔も今も変わらずシャッターチャンスとは大事な要素です。

私の個人的な解釈としてはシャッターチャンスには大きく分けて2つあります。1つめは予定調和型シャッターチャンス。もう1つは奇跡獲得型シャッターチャンス。前者は例えば水平線から出てくる太陽を撮るときや、鉄道写真などで予めダイヤを調べて撮影に挑むもの。こうなるであろうと予測を立てて準備をしておく撮り方ですね。

経験上、シャッターチャンスで魅せる写真というのは多くの場合で予定調和型よりも奇跡獲得型の方が傑作となる可能性を秘めていると思います。少々大げさですが奇跡を信じる者は傑作をなしえるのだと信じたいです。

上の作品は遠景の富士山とタンカーを望遠レンズで引き寄せた構図ですが、たまたま鳶が良い位置に入ったことで作品に個性が加わりました。これは嬉しい誤算でまさに奇跡獲得型のシャッターチャンスだったと言えます。こういった奇跡獲得型のシャッターチャンスを手に入れるにはどうすべきか?それは…いつでもどんなハプニングが起きてもそれを許容する受け皿を心に持っておくことです。




5.構図で魅せる

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

構図は大事…とよく聞きますが構図はあくまで写真の構造だと思います。この作品の主題はこちらですよ、と見る人へ分かりやすく案内するための【図】と考えます。大事だけど核心ではない、でも覚えておいた方が良い…それが構図ですね。

被写体の大きさや位置関係、背景などのスペースとの割合、何かと重ねたり離したり、配置で奥行を作ったりと手法は数えたらキリがありません。被写界深度や露出だって考え方によっては構図といえます。シンプルに1つの手法を用いたものから複数の構造を組み合わせたもの、高度な比率やデザインと巧みに組み合わせたやり方もあります。

上の作品は湖畔のキャンプサイトが美しい緑の光につつまれた様子を主題としたものです。構造としては木の配置で額縁と奥行を作り、日の丸構図としたバイク+テントへ観賞者の視線を誘導します。手前に横たわるボート、反射する湖面、上のハイライトなどは横方向に入る図形要素として意識して配置しています。

これがベスト!と納得できるアングルを割り出すまで手持ちで何度も試し撮りして、ピンポイントな理想のアングルを見つけたら三脚に固定して撮るやり方ですね。複雑な構図ほどカメラポジション、位置はシビアな微調整が要求され腐心するものです。

目の前の情景から構図に関わる知識と結び付け、被写体や背景などの各々の要素をどのように采配するかの能力が問われます。構図はキホン…みたいによく言われますが、構図で魅せる手法とは実はビギナーには敷居が高く難しいものだと思います。

6.黄金比で魅せる

EOS1Dx + EF70-200mmF2.8L F2.8 1/80 ISO250

これはやや高度なお話なので今回書こうか悩みましたが1:1.618の黄金比に基づくフォボナッチスパイラル構造の構図です。

美術の授業で見たかも…という人が多いと思いますが、この曲線は自然界に存在する神秘の曲線なのです。DNA構造、オウムガイの断面、花びらなど、あらゆる自然界のものがこの黄金比曲線の構造を持っています。

三分割構図も日の丸構図も使えそうにない…といったときに試してみると案外としっくりくるのがこの構図。実践するのは難しいかもしれませんが挑戦する価値は高いと思います。

7.何もしないで魅せる

何もしないとはなんだ!やる気あるのか?と怒られそうですが、何もしないで自然に魅せる手法も立派な魅せ方のひとつです。例えば有名な三分割構図などは使い方によっては「あからさま」過ぎて写真の構造がバレバレになったり、複雑な魅せ方をこれみよがしに使ったことで「すごいだろう」という嫌味が生まれたりするものです。写真の魅せ方は時としてこの辺のセンスが問われるものなのです。

そこで…あえて標準に近い画角、シンプルな日の丸構図、露出も評価測光と違わず、前述したような「魅せ方」の引き出しは何一つ使わずにフツーに撮った写真を目指すのです。これにより写真を見た人があたかも写真の中の世界にいるような【臨場感】を感じさせる作品ができるのですね。

スナップ写真の場合はこういったあれやこれや考えずにパッと撮った雰囲気がよく似合うと感じます。ただ気を付けるべきは「あえて何もしなかった」と「何もできなかった」は似て非なるものです。自分はナチュラル派だと宣言して乱雑な写真を量産するのはちょっと違うので気を付けましょう。その点だけ押さえておけばふとした瞬間を切り取る「ツーリングスナップ」というのは撮っていても楽しいものです。




EOS6D mark2 + EF35mmF2 IS

いかがでしたか?ツーリング写真7つの魅せ方。次回は写真の表現にあたり、これらの魅せ方をどう使うか?センスのお話を書いてみたいと思います。

今回はこの辺で!!

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