写真は事実を忠実に伝えるか?演出を加えて撮るのか?

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、街はもうクリスマスムード一色ですね。クリスマスで飾られた夜の街の風景、なんだか子供の頃から好きなんですよね。子供の頃、家に飾ってあったクリスマスツリー、今みたいに光ファイバーではなく電球が点滅するだけでしたが、部屋を暗くしてずっと見ていた記憶があります。クリスマスは外国からの文化ですが日本に定着して何十年も経っていると思うと日本文化と言っても良さそうですよね。冬の日本を演出するクリスマス…良いではありませんか。

さて今回はツーリング写真、バイク写真の撮り方などの具体的な解説ではなく写真の演出について触れてみたいと思います。

演出と聞くとドラマや映画などの映像作品、または舞台などを連想する人が多いと思いますが、写真における演出とは一体何でしょうか?

構図を巧妙に組み立てる事、望遠や広角レンズを使うこと、モデルを笑顔にすること、バイクの角度を変えること、前景に花を置いたこと、ストロボを発光させること、シャッター速度を遅らせて流し撮りすること、絞りを開いて背景をボカすこと…まだまだ沢山ありますが、写真を魅力的にするために何らかの手法を用いれば、それが演出だと思います。

演出の反対はナチュラルです。肉眼と同じと言われる画角50mmで撮り、事実をストレートに表現するため、ありのままの被写体、情景を切り取った写真…とでも言いましょうか。

しかしどこまでがナチュラルでどこから演出となるのか定義することは難しいです。

蜃気楼かすむ 北海道ツーリング エサヌカ線

この写真は北海道ツーリングで撮った作品ですが、気が遠くなるような直線路であるエサヌカ線で600㎜の望遠レンズに×2エクステンダーを装着し1200mm相当の超望遠で撮った写真です。なぜこのような撮り方をしたか?というとユラユラと蜃気楼にかすむツーリングライダーを抽象的な表現で作品化したかったからです。




このような現実の様子とはかけ離れた表現方法は明らかな演出を加えた作品と言えます。演出を加えた撮り方はキャリアを重ねていくと「こうゆうのは邪道なのかな?」と悩む時がきます。または発表したときにナチュラルではない表現手法に苦言する人が現れるかもしれません。「こんなスゴい望遠で撮ってインチキじゃないの?」とストレートに言う人はいませんが遠回しにそういった内容をコメントする人はいます。

では演出は果たしていけないことなのでしょうか?

リコー GR APS-C

この写真はS字曲線を持つ被写体を利用して、画面の角から導線を進入させ最終的に被写体(R1200GS-ADVENTURE)に接続するという手法を取り入れました。バイクの位置、境界線、右上の倉庫の面などを3分割構図に準じて構図しました。これも複数の手法を使って写真に演出を加えたものです。当ブログで何度も解説してきた「主題へ導く写真デザイン」「被写体を魅力的にする魅せ方」といった類のものです。

一見、こういった撮り方、魅せ方による演出は「えっ?なにが悪いの?」と思いますが、写真とは事実を忠実に伝えるものこそが正義である!というナチュラル派の考え方も存在するものです。ナチュラル派から見れば望遠レンズを使ったり、導線効果を利用したりといった手法は邪道であり、真の写真ではない!という事らしいです。

もちろん、こういった考え方を否定するつもりは毛頭ありません。多くの先人写真家が拘りぬくナチュラル写真は素晴らしい写真ばかりです。私もいつかナチュラルな写真を撮ってみたいと憧れを抱きます。ただ1つだけ確かなことは写真ビギナーがいきなりナチュラル写真を目指すとおかしな事になる…という事です。

ナチュラル派とは特にスナップ写真の世界では事実を元に瞬間として切り取った作品は素晴らしいと思います。有名な話なのですがフランスの写真家ロベール・ドアノーの作品に「パリ市庁舎前のキス」という作品があります。当初、偶然の瞬間を切り取ったスナップ写真として、これこそが真のナチュラル写真である!とナチュラル写真派から高く評価されたそうです。ところがドアノーはパリ市庁舎前のキスを発表した何十年も後にこの作品のモデルと裁判沙汰になり「写真を撮りたいのでもう一度キスをしてください」と注文をつけた事が世に知れてしまったのです。つまりパリ市庁舎前のキスはナチュラル写真ではなく演出だったのですね。

多くの評論家はこれを受けて動揺したそうです。ナチュラル写真を支持している偉大な人たちが演出とナチュラルの見分けがつきませんでした、という事が明るみに出た訳ですからね。

この事から完全なナチュラル写真を追求するのは、そもそも無理があると言えると思います。




RICOH GR APS-C

その昔、ヘタウマ写真というのが流行したときがありました。意図的に構図やバランスを崩したり、ブレや甘いピントで撮る写真です。リアル感だけでなく見る側に「これなら私にも撮れそうだから」と思わせて親近感を誘う写真とも言えます。むかしはキレイに撮ること自体がハードルが高く、キレイに撮れればプロ級という時代がありました。故にキレイに撮られた写真作品は雲の上のような存在と思われていました。そこでヘタウマの登場は新鮮だったのですね。

しかしヘタウマ写真は「ヘタっぽく撮る」という撮り方の1つとしてあっと言う間に定着したため、短期間で廃れてしまった写真ジャンルです。

写真というのはカメラという機器で事実を元に生み出すのですから事実をどう魅せるか?を自身の中でしっかり考え方を持っておく必要があると思います。事実の中に存在するコト、モノを感情に響くよう表現する手段として撮り方やレンズの選択などが存在します。「自分の場合はこうだ!」「これが私流です!」という確固たるスタイルを確立させておきましょう。




そうすればナチュラル派のコメントを受けても動揺することはありません。またそのスタイルはキャリアとともに変化していくものです。ある時期はナチュラルを追求しても良いですし、またある時期は望遠レンズに凝ってみるのも良いと思います。

スタイルは写真を愛して写真に対する見識を深めていけば自然と身に付いていくものだと思います。

今回はこの辺で!!

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バイク写真☆優しい構図の作り方☆構図の作例とコツ

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今日から12月ですね。今年もあと1か月で終わりと思うと早いものです。子供の頃に「早く大人になりたいな」と願っていれば月日が経つのは長く感じましたが、折り返し地点をすぎた大人になると「年を取りたくない」という想いが月日を早く感じさせるのでしょうか。

となると、未来に希望をもてば月日が経つのが早く感じることはないのかもしれません。私はツーリング写真、バイク写真がはやく世に知れ渡って素敵なムーブメントが起きればいいな…と希望を持って生きていきたいと思います。

さて今回はツーリング写真、バイク写真における構図のお話を優しい内容で解説してみたいと思います。

良い写真とは作者の意図が表現されたもの、なんて話を聞いたことがありませんか?これってどうゆう意味でしょうね。意図を表現するには具体的に何をどうすれば良いのでしょうか?HOWTO本やネット上の情報では同じような話を散見しますが、応用的な説明があまりなくて理解できませんよね。作者の意図を表現って何じゃい?と。




ではツーリング写真の作例で解説いたします。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

こちらの作例をご覧ください。冬の房総から見た東京湾越しの富士山の写真です。この写真の意図はズバリこうです。

冬の房総からは富士山がこんなに綺麗に見れますよ。

…という意図のツーリング写真です。それ以上の何でもないです。構図は作品の意図を写真の観賞者へ導く案内図のようなものです。例えばシンプルな背景に被写体が1つだけ、といったケースのようにうったえている事が明快であれば構図はそれほど凝った作りにする必要はありません。ただ主題となるものがモノではなくコトであったり、光であったり空気であったりした場合は、そこへ導くための何らかの組み立てが必要になります。もちろんこの写真のように富士山、海、バイク、タンカー、白波といったように被写体が複数ある場合も同様です。

その為には各々の存在感を調整する具体的な作業に落とし込む必要があります。

上の作例ではR1200GSにはピントを合わせず、加えてフロントタイヤの先端をフレームで切り落とし存在感を弱めています。そしてバイクの後ろ側にスペースをたくさんとれば「到着、到達」のイメージです。「真っ青な東京湾から富士山を望む千葉の海岸に到達した!」の出来上がりです。

たったこれだけの作業で「R1200GSかっこいいだろう~」「海に行ってきたよ~」という記念写真的な平凡域から脱することが出来ます。

お分かり頂けるでしょうか?この写真は冬の房総は東京湾越しの富士山が美しい、という役割を持った写真なのです。作品の意図を構図で表現するとは、このように被写体や背景などの存在感を撮影者の意図で裁量することです。欲張ってバイクも景色もと写すとかえって平凡な写真になるのですね。




一方で同じ撮影場所でも構図ひとつで次のような写真になります。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

言うまでもありませんが主題をR1200GSにした構図です。例えばバイクコニュニティーなどで愛車紹介に使う写真や、自身で見る用の記念写真ですね。ヘルメットなどの小物と一緒に撮ることでライダーの存在を感じさせ、単なるバイク写真ではなく愛車写真として成立しています。

【バイク写真】はどのようなバイクであるか?の説明写真。【愛車写真】はバイクとオーナの関係を伺わせる写真。と私は勝手に定義付けています。

こういったバイク主体で撮る場合は中途半端に風景を意識せず、風景はあくまで背景と割り切ってバイクの存在感やパーツの質感などを大切に撮りましょう。もちろんバイクが最もカッコよく見えるアングルの模索、太陽の角度をよく見てハイライトを入れるなどの工夫も必要です。

遠くに見える富士山はそれが富士山であると分かる程度にボカして存在感を下げているのがポイントです。




構図に限らず多くの場合で共通して言えることですが、まずはどんな写真にするかイメージをしっかり固めてから撮ることです。それを最初にきめずに「何となくイイ感じの場所だから」と惰性的に撮ってしまうと、平凡な記念、記録写真が出来上がってしまいます。

今回の構図解説は簡単な作例で解説しましたが、あくまで一例です。この他にやり方はたくさんありますが、まずはこの辺を意識して構図を作ってみて下さい。

今回はこの辺で!!

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~本日の1枚~

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

館山市の北条海岸から撮った1枚です。館山湾には頻繁に帆船日本丸が停泊しているので、こんな写真を撮るチャンスは決して珍しい訳ではありません。この冬、ぜひ南房総へツーリングにいらして下さいね。

↓↓↓撮影ポイント↓↓↓

バイク写真☆7つのお悩みスッキリ解決【後編】

前回よりバイク写真、ツーリング写真の撮り方における7つのお悩みスッキリ解決と題してQ&A形式で解説をしております。今回はその続きで【後編】となります。

バイク写真☆7つのお悩みスッキリ解決【前編】はこちら

バイク写真☆7つのお悩みスッキリ解決【中編】はこちら

6.逆光で撮ると写真が暗くなっちゃう

「あーその向きだと逆光になっちゃう」「逆光で撮ったらダメでしょ」というお話は本当によく聞きます。旅行先での記念写真で人物を逆光で撮ると顔が真っ暗…これはカメラの評価測光に任せて撮った結果であり、逆光がいけない訳ではありません。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

逆光のシーンで諦めなくてはいけないのは爽やかな青空、地上物なら鮮やかな色彩などです。それ以外はツーリング写真においては良いことばかりです。逆光でとらえることで被写体に輝きを与え、豊かなコントラストでドラマチックな印象作品が狙えるのです。

ただ1つ、やらなければいけないことは露出補正です。露出は写真の明るさを決める重要なことですが、現代の多くのカメラは自動で適正(であろう)露出を決める機能があります。しかしこの自動露出(AE)は画面全体の平均などでコンピューターが計算するもので、撮影者が期待する芸術的な表現などは当然のように反映させません(アップルやIBMがカメラを作るようになったら分かりませんが)。逆光の時はAEが決めた露出に対して積極的に露出補正してイメージに近づけましょう。




東京湾の夕景

逆光で撮るとレンズフレア、ゴーストといった一般的には歓迎されない画質低下の現象が発生します。個人的にはフレアやゴーストはダメと決めるのではなく写真らしい演出の1つとして使えないか熟考の余地はあると思います。簡単に言ってしまえば好みであればゴーストが出ても歓迎すべきだと思います。

それと太陽にレンズを向けてはいけない…というのも思い込みですので、上の作例のように太陽が画面内に入るようなシーンにも果敢に挑戦してくださいね。失敗作を恐れてはいけません。

ここまで説明すれば逆光はダメではなく、むしろドラマチックなツーリングシーンを演出する最高のシチュエーションであることはお分かり頂けたと思います。しかし自分が撮りたいと感じた情景の方向に対して太陽の向きをすぐに変えることはできません。このシーンをどうしても逆光で撮りたいとなったら、時間帯や季節を変えて出直すしかありません。

7.画像のレタッチっていけないの?

デジタルカメラで撮った写真をパソコンに取り込んでイメージに近づけるための再編集、それがレタッチです。今ではもう知れ渡っているのでレタッチを驚く人はいませんが、以前と変わらず「レタッチはインチキである」的な意見が聞こえてきます。

インチキかそうでないかは誰にもジャッジできる権利はありませんが、私の場合は多くの作品でLightroomというソフトを使用して何らかのレタッチを施しています。特に天の川や星景写真ではLightroomの【かすみの除去】という機能で天の川を明瞭に仕上げているので必須とも言えます。

レタッチについては人それぞれの考え方がありますが、私は当初の撮影シーンで「こう撮りたい」と作ったイメージにより近づける仕上げ作業と認識しています。「より近づける」とはカメラでは無しえなかった部分を帰宅後にLightroomで仕上げるという意味です。

全てのデジタルカメラはCCDやCMOSといったイメージセンサーが受けたデータを最初はRAW(生)として受けます。そのRAWのデータをデジカメ内のCPU(現像エンジンなど呼ばれる)で現状処理を施してJPEGに圧縮した画像データが完成します。この過程では現像エンジンはレタッチと同じようなことを自動でやってくれます。

入門機カメラによく付いているシーンモードは、この現像エンジンが風景なら青や緑を鮮やかに、人物なら肌を少し赤みをつけて…といった具合にRAWからJPEGに現像する際のレシピを調整しているのです。つまりJPEGモードで記録している限り、カメラにレタッチをお任せしている、という事なのですね。

ネット上やSNSなどで思わず目を背けたくなるような過度なレタッチ写真は確かにあります(近年は減少傾向ですが)。例えば地面や人の顔までピンクになった桜の風景写真や絵みたいに見えるほどシャドウリフトさせた写真などがそうです。

こういった過度なレタッチ写真はベテランほど抵抗感を感じ、写真の見識が浅い人にとってはキレイな写真と見える傾向があるようです。過度なレタッチ写真が一時期にネット上で蔓延したことで「レタッチは邪道である」的な意見も目立つようになりました。




カメラにはダイナミックレンジといって写せる光の範囲が限られている、という事を以前も記事にしましたが、デジカメの当初の画像(再生ボタンを押してディスプレイに表示する画像)はダイナミックレンジの範囲の全てを写真にできていません。その最たる例が天の川です。殆ど画像に出ていなかった天の川が【かすみの除去機能】で明らかにされるのは、紛れもなくカメラが写していた天の川なのです。それをレタッチで明らかにする調整は果たしてインチキでしょうか?

上の夕陽の作品は明暗差の大きいシーンを明るい部分、暗い部分で個別に露出を調整した作業例です。本来、撮影時のままですと夕陽に露出を合わせればバイクは真っ暗、バイクが分かるように露出設定すれば夕陽は明るすぎて雰囲気が出ません。それを個別で調整してイメージに近づけました。これはインチキでしょうか?

リコー GR APS-C

ここまで書けばもう多くの方がご理解できたと思います。レタッチはインチキではありません。写真に対する理解を深めている人であれば、脚色などではなく節度ある使用ができるはずですね。

多くの写真コンテストなどで「過度なレタッチや加工は禁止」というのを見かけます。ある物を消したり無い物を加えたりといった切った貼ったも禁止しているのを見かけます。「さすがに切った貼ったはマズいだろ」と思う方もおられると思いますが、それとてモンタージュ写真、コラージュ写真という列記とした写真ジャンルが存在しているのです。ただ今の時代には流行っていないだけなんですね。(モンタージュを聞いて太陽に吠えろを思い出した人は40~50代!)

当初に「こう撮りたい」と作ったイメージに近づける仕上げ作業なのか、単なる自身の写真を目立たせようと脚色した作業なのかでレタッチの存在価値は大きく変わってきます。

雨の宗谷国道

レタッチの大切なポイントは一通りの作業を終えたあとに作業前と作業後の画像を表示し、レタッチに過不足がないか慎重にチェックすることです。やり過ぎはもちろんいけませんが、遠慮し過ぎも勿体ないことです。また発表する場に合わせて仕上げを変えたり、プリントサイズや紙質によって調整したりもします。

夜に書いたラブレターが恥ずかしい内容なのと同じように、翌日に改めてチェックするのも悪くありません。撮影日から数か月や数年といった一定の冷却期間をおいて改めてレタッチするのも素晴らしい発見があります。




・さいごに

いかがでしたか?私が周囲の人たちによく質問を受ける、写真についての様々なことをQ&A形式で7つにまとめてみました。いい写真を撮りたい!というのは多くの人の共通の願いですが【いい写真】を定義するのは簡単ではありません。私個人は「いい写真とは常に見る側が主観的に決めるもので撮る側としては永遠のテーマ」と考えています。いい写真を実現するには何より写真が好きであること、写真の素晴らしさを知り被写体と理解を深めることだと思います。結局は「いい写真が撮りたい!」という熱意がいちばん大切なのかもしれませんね。

今回はこの辺で!!

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バイク写真☆7つのお悩みスッキリ解決【中編】

バイク写真、ツーリング写真の7つのお悩みQ&A形式で解決方法をご紹介しています。前回までは1.構図がうまくつくれない 2.レンズの選び方が分からない をご紹介しました。

前回の投稿はこちら

今回はその続きでございます。

3.どうしてもブレてしまう

ブレやピンボケといった写真のクオリティに関わるお悩みは、ビギナーの方でしたら最初は誰でも通過する壁ですね。写真の経験が少ないと、まずその写真がブレなのかどうかも分からないものです。ここでは鮮明さのない不明瞭写真と仮定して解説してみましょう。

RICOH GR APS-C

まず最初にこちらの写真をご覧ください。私の個人的な考えなのですがブレ、ボケといった一般に失敗写真と言われているクオリティに関わる画質低下ですが絶対にダメとは言い切れないと思います。ブレ、ボケの中に何かが写っているときもあり、ブレ写真ボケ写真を追求している写真家もいるくらいです。

こういった鮮明さの無い不明瞭写真は人間の記憶風景に似ているから、心にうったえる何かを感じるのかもしれませんね。しかし写真ビギナーの方がイキナリこれを目指すのもちょっとおかしな話です。まずは技術的な観点で手ブレやピンボケをしないようスキルを身に着けてみましょう。




技術的な観点で手ブレをしない為の手法はネット等で情報が溢れていますので、ここでは簡単に説明しておきます。ブレにはシャッターを押した時にカメラが揺れてしまった手ブレと、そもそも被写体が風などで動いている被写体ブレの2者があります。前者は三脚に固定する、ISO感度を上げる、上手にシャッターを押すなど対策は可能ですが、後者の場合は三脚に固定しただけではダメでISO感度など露出設定で解決させます。

RICOH GR APS-C

手ブレはシャッターボタンを押す瞬間、離す瞬間に発生しやすいものです。よく聞く上手なシャッターの押し方とは両脇を締めてしっかりカメラをホールドし、呼吸を整えて指の腹でシャッターボタンを押しこむ…といったやり方です。私が個人的にお勧めしたいシャッターの押し方は体幹を意識して体全体を安定させる姿勢作りです。

体を三脚のようにするイメージで姿勢を低めにし、腕ではなく全身を安定させるとカメラホールドが良くなります。また裏技ですがシャッターを高速連写モードにすると連写で数枚撮った内の中間の1枚がブレがなく撮れることもあります。内緒のテクニックですよ!

シャッターを半押しした時に多くの一眼レフカメラは露出値を表示しますが、その時に表示されたシャッター速度に注目しましょう。シャッター速度は遅いほど手ブレしやすく、レンズの焦点距離にも比例し望遠ほどシビアです。一般的にそのレンズの焦点距離をシャッター速度にしたものが手持ち撮影の限界と言われます。例:200mmなら1/200

ピンボケまたはピントが微妙に甘い写真は技術的な面とは別に、チェックが甘いのが原因でもあります。デジタルカメラはその場で撮った写真を確認できるのですから、拡大表示してピントが甘くないかよくチェックしましょう。スポーツシーンのように決定的シャッターチャンスなら撮り直しがききませんが、バイク写真、ツーリング写真の多くはその場で撮り直しができるはずです。

4.新しいカメラに買い替えた方がいい?

いいえ、おそらく今すぐに買い替える必要はありません。いまお持ちのカメラで次の3つの事を試してください。1.どこにもピントが合っていないオールボケ写真、2.明るすぎてほぼ真っ白な写真 3.暗すぎてほぼ真っ黒な写真 この3つの写真を簡単なカメラ操作で出来るか?もしできないようであれば、この先写真を趣味またはライフスタイルとしてやっていきたい!と願う方でしたら買い替えた方が良いかもしれません。ピントの位置、露出(写真の明るさ)はカメラに任せず撮影者の任意で決めたいシーンが多くなるのが写真を趣味またはライフスタイルとしていく上で頻繁にあるのです。

EOS6D Mark2

といってもこれら3つの事は殆どのカメラで当たり前のように出来ることです。もちろん型遅れのカメラでも出来ます。ダメなのは10年以上前に売れに売れた簡単なタイプの普及型コンデジです。昔の普及型コンデジはシャッターボタンとズーム程度しかボタン操作がなく、露出やピントはカメラ任せありきの設計でした。そういったカメラだと「こんな時はこうしたい!」という撮影者の要求に瞬時に対応できないものです。といっても簡単な普及型コンデジはマーケットを丸ごとスマホカメラ機能に奪われたので、今はあまり売られていませんが。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

私がEOS1DxからEOS6D Mark2に買い替えた理由はフルサイズ一眼レフでバリアングルモニターを搭載していること。Bluetooth、Wifiでライブビュー画面をスマホに転送し遠隔撮影できるからです。バリアングルはバイク写真で頻繁に使う超ローアングルでも画面を確認しやすいですし、ワイヤレスの遠隔撮影はこの作品のように画面内に自分がどの位置に立てば良いのか、ポージングは美しいか?といった確認に大変重宝します。




このように自分が撮りたい写真に対する具体的な要求が出てきて、はじめてカメラの買い替えを検討しましょう。夜景や星空の写真が撮りたいから高感度でもノイズの少ないカメラが欲しい、バイク、ライダーの魅力をテーマにポートレート写真を撮りたいから85mmの単焦点レンズが欲しい…といった具合です。

物欲として欲しいから、ネットや雑誌で話題になっているから…という理由でカメラを買い替えても撮る写真に変わり映えはないと思います。

5.いい撮影場所を見つけられない

ツーリング写真、バイク写真をはじめたばかりの方に多いお悩みはイイ撮影場所を見つけられない…といったものです。そもそもバイクに乗ることに夢中になっていて、停まるのが嫌だ。という人もおられると思います。バイクはスピードだ!俺は走りが命だぜ~という方も一定数おられるでしょう。しかしバイクに乗ることにあまり夢中になっていると景色が心に入ってきません。そういった意味でバイクの楽しみを知ってまだ日が浅い方にとってツーリング写真は酷な趣味かもしれません。

ロケーションは場所ももちろん大切ですが、それだけでなく時間帯、天気、季節、光そして自身の感受性なども関わっています。ツーリング中に何気なく視線を送った先に被写体になりえるヒントが隠れています。それに心が反応するかは感受性が敏感か、あるいは豊かな感性を持っているか?にかかっています。

それは持って生まれたセンスではなく経験で磨いていくものなので、意識して情景や被写体に感動できるようにしてみましょう。経験を積むと目の前の情景が写真になったらこうなる!というイメージを頭の中に描けるようになります。そうすると1日のツーリングの中で「ここは写真にイイ!」と思えるシチュエーションを3つ4つと見つけられるはずです。




撮影地は場所だけでなく季節、時間帯、天気なども重要な要素。

一番面白くないのはネットなどで話題になった撮影スポットを事前に下調べして出向き、他の人が撮った写真と似たような写真を撮って満足してしまうことです。

私もたまに有名な撮影スポットに出向くことはありますが、自分なりにユニークな撮り方はないかな?と模索するものです。しかし何より大切にしたいのはツーリング写真の本質的な魅力です。ツーリング写真の本質的な魅力とは自分しか見なかった旅風景、一期一会の出会いを作品化すること。それは決して誰かの撮った写真のコピーではないはずです。

もちろんビギナーの間は誰かの撮った写真を練習の意味で真似ても良いと思います。その場合、大切なことは好きな写真家の真似をすることです。この人の撮る写真好き!と思える写真家Aと写真家Bの真似をして、いつか貴方だけのABを完成させれば素晴らしいと思います。

撮影地探しの楽しみはツーリングの楽しみです。それは一期一会で予期せぬときに突如として現れたり、直感を信じて道を選びその先で発見した被写体だったりします。

6~7は【後編】に続きます~

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バイク写真☆7つのお悩みスッキリ解消Q&A【前編】

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、私事ですがつい先月に誕生日をむかえて40代も後半戦に突入しました。つい数年前までバイクで野宿旅なんかしていると地元の人に「大学生かい?」なんて言われて内心喜んでいましたが、いい加減ごまかしの利かない年齢になりました。

バイクに乗り始めた10代の頃、40~50のおじさんと言えばマークⅡ(グランデ)にレースのシートカバーをして、セカンドバッグにヘアスタイルはアイパーか七三・・・そんなイメージでした。自分もいつか40代になったらああなるのか?なんて想像をしていたのを今でも覚えています。

しかしいざ40代も後半になってみると、レースのシートカバーは付けないしセカンドバッグも持たない…。それどころか20代の頃と大して変わらず時計はGショックだし靴はAirMAX95だったりします。考えていることもバイクに乗ることばかり。公道でヒザ擦りとかウイリーといった無茶苦茶をやらなくなっただけで大して変わっていないのが不思議です。

この調子で60~70代となったら、どんな爺さんになるのでしょうね?私の年代は団塊ジュニア世代でとにかく数が多いです。シニアコミュニティで爺さん達がガンプラ作っていたり、ゲートボール場を壊してラジコンコースを作ってホットショットとか走らせる老人たち…有りえる話だから怖いです。

さて今回はバイク写真、ツーリング写真の総合的な解説として「お悩み解決」と題してQ&A形式で解説してみたいと思います。私の友人や職場の人からよくいただく質問をまとめてみました。




1.構図がうまくつくれない

「私の場合、構図がどうもダメみたいで」「写真って構図が大事じゃないですか」といった具合に、よくいただくご質問のナンバーワンは構図に関わることです。構図は写真で表現したい重要な一つのコト、モノを観賞者に分かりやすく伝える道案内のようなものです。

それは各々の存在感の調整であったり、デザインの観点で安定やバランスで印象をコントロールしたりと【構図】と聞きなれた言葉の割には高度なことが要求されるものです。そう構図は少し練習すれば習得できる訳ではなく、実は難しいのですね。このギャップに苦しんでいる人が多いように感じます。

三分割構図や日の丸構図くらいしか知識を持っていないようでは、全くお話になりません。それに三分割構図でさえ交点を使ったり面を使ったりと奥が深く、そういった使い方を身に着けていないと「三分割構図が基本なんだー」という役に立たない知識になってしまいます。

納得のいく構図を実現するには有名な〇〇構図だけでなくデザイン、フレーミング、被写界深度、大きさ、位置関係などなど、様々な手法を知識、感覚、体で習得するのが最初のステップです。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

まず手順としては先に挙げましたように大切な一つのコトorモノを決める事です。それはその場所で写真を撮ろうと思った答えでもあります。撮影地とは多くの場合、被写体a、被写体b、アクセント被写体、背景、光と影など様々な要素が存在しています。その中から揺るぎない主役一つを選び、その他の全ては主役が魅力的になるための良き引き立て役として機能するよう試行錯誤をしましょう。

ハンソロを演じるハリソンフォードがいくら名俳優だからと言ってスターウォーズの主役はあくまでルークスカイウォーカーです。もし、どうしてもハンソロをカッコよく撮りたかったらハンソロを主役にした別の作品を撮るしかありません(実際に作られましたが)。誰が主役なのかよく分からない中途半端を作品にしないよう意識してみましょう。

絶対的な主題を決めたら他のものは深度(ボケ具合)、フレーミング、大きさなど知りえる手法を駆使して存在感を調整しましょう。でしゃばり過ぎのキャストが居ないように!

大きさや位置関係はズームに頼らず足で動くことが大切です。知識と感覚と体はセットでレベルアップさせていきましょうね。




2.どのレンズを使えばいいか決められない

これもよく頂くご質問の一つです。一眼レフカメラのレンズ、またはコンデジのズーム機能のような画角の調整機能。ワイドに写すのが広角、遠くの物を引き寄せるのが望遠、肉眼に近いのが標準と、ここまでは理解できているけど、自分がいざ写真を撮るときに応用できない…。

私も写真ビギナーだったころに悩んだことなので、お気持ちはよ~く分かります!ここでは絶対ではないけれど大まかな目安として、それぞれの画角の特徴に合わせたツーリング写真での応用例をご紹介してみます。

・広角レンズ
EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6EX DG

1の構図の時にも書きましたがレンズ(画角)を選ぶときも「大切な一つ」をちゃんと決めてから行います。何をどう撮るかを決めてからでないとレンズを決めることができません。広角レンズは多くの場合で広がり感、雄大さを表現するのに適しています。空に表情があるとき、一面に咲くお花、Rを描くコーナー、砂紋など他にもたくさんあります。広角レンズで撮った写真は見る人が写真の世界に吸い込まれていくような印象を与えます。

この作例では朝焼けに染まる空と、その光を吸収するカーブを描く路面に注目し超広角レンズで構成しました。広角レンズは目の前の被写体や情景を何もかも小さくトバしてしまうので難しい印象がありますが、使うシーンを覚えてしまえば難しくはありません。

注意点は歪みが強く出るのでバイクを大きく撮らないこと。なので愛車自慢の写真には広角レンズは向いていません。主に風景主体のツーリング写真用と仮に覚えておきましょう。

・標準レンズ
EOS30D EF28-70mmF2.8L

標準レンズは人間の肉眼の画角がおよそ50mmと言われている(35mmフルサイズ換算で)ので自然な画角で表現することが可能です。引いて撮れば情景全体を、寄って撮れば被写体を明確に撮れる万能なレンズです。

その反面、望遠や広角レンズにあるような非現実的な表現に頼ることはできないので、しっかりと足を使って組み立てるスキルが要求されます。惰性的にシャッターを切ってしまうと陳腐な写真に陥ります。

この作例は風景を主体に引いて撮ったパターンですが、写真のどの部分にも不自然さが存在していないため、観賞者があたかもその場所にいるような臨場感を感じる写真だと思います。自然な感じが好きだという方に標準レンズは向いています。

自然な背景に合わせてバイクやライダーを主題に撮るときも向いています。

・望遠レンズ
EOS6D Mark2 + EF70-200F2.8L IS

望遠レンズは遠くのものを引き寄せる、同時に風景を狭い範囲で写すレンズと覚えておきましょう。標準レンズでは被写体に足で寄るが基本でしたが望遠レンズは寄せるです。

肉眼で見た様子とくらべて空間がギュッと圧縮されて迫力のある写真が撮れます。しかしスポーツシーンや動物写真などで望遠を使うのは理解できますが、バイク写真やツーリングシーンの写真で望遠レンズはどのように使えばいいでしょうか?

上の作例では菜の花の咲く小湊鉄道の風景ですが、望遠レンズの圧縮効果を利用して菜の花の密度を上げ沢山咲いているように表現しました。同時に電車との距離を詰めることにも成功しています。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8LIS

望遠レンズの圧縮効果は直線道路を撮るときにもお勧めです。直線道路は二次元にすると細長い線です。画面内に収めてしまうと道以外の割合が多くなり、主題を明確化できません。望遠レンズを使えば直線道路を大きく撮ることができ、圧縮効果で存在感を絶対的にできます。上の作例では遠景の山を引き寄せることにも成功しました。

望遠レンズは写真を見る人に「ドーン!これを見ろ~」と突き出てくるような圧迫感を与えます。インパクトが欲しい時には有効ですが、望遠レンズばかりを使ってツーリング写真を撮るのはお勧めできません。

85~135mmあたりの中望遠であればバイク写真、ライダーを主題に撮ったポートレイトにも向いています。




24~105mmのズームレンズ

ズームレンズ、またはコンデジに当たり前のように付いているズーム機能は大変便利です。しかしファインダーを覗きながらズームリングをぐるぐる回し、被写体の大きさや背景の範囲を調整して撮るのは上達の道が遠ざかる原因です。

主題を決めたらイメージを脳内に描いて、その上で焦点距離を決めましょう。ズームリングぐるぐるはあくまでスペースを奪われたときの微調整です。

焦点距離は目の前の情景を例えば85mmで撮ったらこんな風になるな、と頭の中で写真が描ける感覚を養うことが重要です。感覚はいくら勉強してもつくものではなく、たくさんの写真を撮って少しづつ身に着けていくものです。たくさん練習して焦点距離の間隔をマスターしましょうね。

ちょっと長くなりそうなので3.以降は次回に続きます!!

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構図の上手い下手が分かれるポイントはここだ!構図の基本を徹底マスター

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、またまた大げさなタイトルを挙げてしまいましたが、久しぶりにツーリング写真の基礎的なことを書いてみたいと思いますので、特にビギナーの方はお付き合いくださいませ。

構図とは写真に詳しくない人が聞いても大切なことだなとご存じだと思います。しかし構図とは一体なんでしょうね??そもそも構図の定義を調べても明確な答えはあまり見かけません。

一般的には被写体の大きさや配置をどのように構成するか、背景との兼ね合いをどうするか、水平線などの分断線をどの位置にして比率を作るか…といった事でしょうか。

こういった構図を撮影者の意図のもとで巧みにコントロールされたか、まったく意識せずに無秩序で作ってしまったかで作品の印象は左右されるものです。




今回は構図の解説の1つとして主題を明確にするために、主題以外の被写体や要素の存在感の落とし方について作例を元に解説したいと思います。

・深度とフレーミングで魅せる

EOS1Dx + SIGMA150-600F5-6.3DG

この作品は東京湾越しに臨む冬の富士山を主題にしたものですが、他の被写体であるライダー、バイクは深度(ボケ具合)とフレーミングで存在感を落としています。

画面の枠から被写体を切り落としてしまうフレーミング、ピントを合焦させずボケ具合でコントロールする深度での調整は存在感を落とす手法として最も分かりやすいやり方です。

・露出で魅せる

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

この作品は雪を冠した美瑛岳に美しい夕陽の光が当たっている様子が主題となっています。その他の被写体であるバイク、ライダー、道などは暗くボケています。露出を美瑛岳に合わせたことで結果、バイク側が暗くなったのですが露出で主題以外の被写体の存在感を落とした構図です。

露出とは画面の全体がちょうど良くなるよう合わせることではありません。それはカメラのコンピューター(AE機能)でも出来ることです。露出は作品の主題が最も魅力的に見えるように設定するものと覚えましょう。

露出を使った表現方法を身に付けるだけで一気に写真がレベルアップするのでビギナーから早く脱したい方は露出表現を集中的にマスターしてみると良いかもしれませんね。




・導線で魅せる

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

導線は写真のデザイン要素(色、図形、線、規則的なパターン、質感、ディティール、立体感など)でも効果の高い要素の1つです。特にS字を描く曲線は写真の観賞者がパッと見た瞬間の視線を楽しませる要素として良く機能するものです。

この作品は北海道のオロロンラインの最も隆起しているポイントを望遠レンズ撮りました。強烈な圧縮効果により実際のイメージよりも大きく隆起しているように見えます。道路の白線などから受ける直線効果と隆起による曲線の複合で魅せています。

その導線上にバイクを乗せてあげることで作品の主題を絶対的に表現しました。

・セットにして魅せる

それともう1つはこんなユニークな方法もあります。この作例の場合はバイク、ライダー、太陽と3つの被写体がありますが、これらを小さく構成して一か所にまとめてセットにするやり方です。チーズバーガー、ポテト、コーラみたいにワンセットにするとまとまり感が出てスッキリするものです。




ビギナーの方がつい撮ってしまう失敗作とは被写体A、被写体B、副題、アクセント被写体、背景、地面や空など…これら各々の存在感を意識できずに惰性的にシャッターを切ってしまった写真です。その結果、散漫な構図となってしまい主題がボヤけた平凡写真に陥るのです。

空なら空、バイクならバイク、これがこの写真の主題です、という事を心の中ではっきりと決めて、その他のものは脇役として機能するよう存在感を調整してあげましょう。これが今回ご紹介した上の4つの例です。もちろん他にもたくさん方法はありますが、特に深度やフレーミングでやる方法はベテランの常套手段なのでぜひマスターして下さいね。

今回はこの辺で!!

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大好きな”アレ”を発見しちゃった時の心構え

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、訳の分からないタイトルを付けてしまいましたが、あまり期待はしないでください…

皆さまはドラえもん、お好きですか?私より若い世代の方は子供の頃に見ていたよ、という方が多いのではないでしょうか?

私は幼少期の頃、テレビCMでガチャガチャドラえもん、というオモチャを見て「これが欲しい!」と親に頼んで誕生日プレゼントで買ってもらったのですが、いざ実物を手にするとカプセルは事前に自分でドラえもんの体に入れなくてはいけない!という事実を知りガッカリしたものでした。テレビCMではまるで無限にガチャガチャのカプセルが出てくるかのような表現だったので騙された気分だったのを覚えています。しかし今になって考えると、そういった夢と現実のギャップや理不尽が起きたときの耐性など、子供ながらに学んだのだ…とも思えます。




さて当ブログでは黄金比や白銀比など写真における比率の話を何度かしてきましたが、ドラえもんは1:1.1414の綺麗な白銀比です。

1:1.1414つまり√2ですが、白銀比という呼ばれ方とは別に「大和比」とも呼ばれていて日本文化の多くに採用されている比率でもあります。ドラえもんの他にもハローキティの顔だったり、歴史的な建造物では法隆寺や五重塔などにも採用されているそうです。これは黄金比の1:1.618よりも正方形に近いので丸い木材から材料を抜くのに無駄がなく、日本人の「勿体ない」という奥ゆかしき文化を象徴していると言えます。

さて今回はそんなドラえもんのネタからこんな作品をご紹介いたします。

外房へ朝焼けの景色を撮りに行こうとR1200GSを走らせたところ、なんとドラえもんに出てくる三大アイテム(タイムマシン、どこでもドア、タケコプター)の1つであるどこでもドアを発見してしまいました!!!

撮影したのは9月の初旬でしたので、恐らく海の家がインスタスポットとして設置した物だと思うのですが、撤去前にブルーシートを被せて置かれていたのだと思います。しかし前日の台風で海の家は建物ごと50mほど北へ吹き飛ばされて、何もない砂地にこの「どこでもドア」だけが佇むという何とも不思議な空間が出来上がっていました。

ブルーシートは強風で剥がれたもので私が剥がした訳ではありません。バイクを停めている場所も砂浜ではなく駐車場です。といっても強風で砂が堆積してぱっと見では駐車場と砂浜の境界は分かりませんが…。




こういったユニークな発見や驚きと遭遇したときに人は心理的にそれを写真に撮りたいと思うものです。ここに落とし穴があります。目撃したことを記録として撮って満足してしまわないことです。

きちんと自分なりに表現するために作品を構成していきましょう。この場合はまさかの被写体であるどこでもドアです。ドアであるならドアの手前側と向こう側で構成して物語性を構成してみてはどうでしょうか?そこで被写体を挟み撃ちにするよう手前は見切れでライダー、向こう側はR1200GSとしてみました。バイクと言う乗り物はまるでどこでもドアのように、思い立ったらどこでも行ける乗り物である…と表現してみました(少し無理がありますが…)。

それと水平を無視して意図的に斜め構図にしてみました。斜め構図はいけない、というのは誤解でちゃんとした意図があってやるならOKだと思います。以前も似たような解説をしましたが斜め構図は異空間の演出としてピッタリです。ドラえもんのアイテムに遭遇したこのシーンではそんな斜め構図がよく似合うと思いました。

斜め構図は写真デザインの上では安定感を失ってしまう事を覚えておきましょう。斜めにすると泥酔した人のようにフラフラとして今にも倒れてしまいそうな不安定が発生します。それを補うためには導線などの別のデザイン要素を使うか土台効果を使うと不安定さは緩和されます。この写真の場合は地面にしっかり寄って安定感を補ってみました。




 

「やったー!どこでもドア見つけちゃった~!」と興奮していると、それを記録写真としてただ撮って終わりにしてしまわないよう気を付けましょうね!

今回はこの辺で!!!

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レンズを使いこなして脱☆ビギナー!望遠レンズ、超広角レンズの使い方

前回からバイク写真、ツーリング写真における広角レンズや望遠レンズといった焦点距離の異なるレンズの使い分け、実践的な応用方法を解説しております。今回はその続きでございます。

前回までの解説はこちら

・望遠レンズ 150~300mm

望遠レンズは言うまでもありませんが遠くのものを大きく引き寄せるレンズです。写せる範囲は狭く奥行方向もギュッと圧縮されるので遠近感が薄れて平面的な写真が出来上がります。

バイクやライダーといった特定の被写体を主題に撮る場合、空間が圧縮された勢いがそのまま写真から「これをみろ~」という感じが出て圧力感があります。50mmレンズがナチュラルな印象になるのとは対照的です。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

まずは遠景に存在感を持たせたい時の使用例です。

この作品では夕陽に染まりゆく富良野岳を200mmで引き寄せて撮りました。撮影場所はかみふらの八景であるパノラマロード江花なので通常は道をメインに撮りますが、富良野岳が夕陽に染まりゆく様子が美しかったので、こちらをメインにする目的で望遠を選択しました。こういったシーンを標準や広角で撮ってしまうと画面内の割合の多くは山でも道でもなく両サイドの樹木や空も多く入ってしまい、主題を明確化しにくいものです。

望遠レンズを使用してバイクと景色を撮るにはバイクと距離がとれるスペースが必要になってきます。この時のカメラディスタンス(カメラからバイクまでの距離)は100m前後だっと思います。望遠レンズとは下がれるスペースが必要になることを覚えておきましょう。




EOS1Dx + EF70-200mmF2.8L IS

続いてこちらの作品はもう1つの望遠レンズの使い方です。

バイクやライダーといった特定の被写体を主題に撮った1枚です。黄色いお花オオハンゴウソウは写真の印象ほどたくさんは咲いていませんでした。200mmレンズという狭い画角を使用することで花が特に咲いている部分を限定的に切り取りました。また望遠レンズの圧縮効果を利用して花の密度を上げることにも成功しています。

それとバイクから後ろのボケ具合に注目です。望遠レンズのボケやすい特性を生かして主題が魅力的になるよう、深度で印象をコントロールできるのも望遠レンズの魅力です。やや高度な話ですがこの写真では意図的にピントピークをバイクより少し手前にしています。

☆ポイント☆狭い画角を利用して限定的なフレーミングを作る、密度を上げる、ボケやすい特性を生かしてボケ味、深度で表現できる、この3つを覚えて上手に望遠レンズを使ってみましょう。

・番外編☆超望遠レンズ 600mm

ここから先は良い子はマネしないで!!の世界である番外編です。私が個人的にやってる極端な画角のお話をご紹介したいと思います。誰もこんな極端なレンズはツーリングには持って行きませんからね…。オススメではありませんよ。あくまでネタ…ご参考程度に。

まずは超望遠レンズの600mmです。通常はこの焦点距離は野鳥などの動物写真に使うものです。メーカーからもキャノン純正では100万円以上するものしかラインナップに存在せず、いかに特殊用途か分かるかと思います。

しかしSIGMAとTAMRONが150-600mmズームを10万円代で製品化しており、それが好評なのを受けてキャノンも150-600mmズームを開発中なのでは?という噂話は聞こえてきます…(2019年9月の時点で)私が愛用しているのはSIGMA150-600mmF5-6.3DG OS HSM/Cで600mm超望遠であることを考えると軽量でバイクツーリングでも何とか持っていけてしまう優秀なレンズです。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

で…その600mmクラスの超望遠レンズを使ってツーリングでどんな写真を撮るのか?ですがこんな写真です。主に北海道にあるような長い直線路で使います。前述の望遠レンズの解説で空間が圧縮されるので花などの密度を上げるのに効果的…と書きましたが、600mmといった長い望遠だと途方もない空間を圧縮してしまうのです。空間には微細なチリや水分などの粒子があり、それを数百メートルと集める訳なので写真は一気に異空間です。

上の作品では×2エクステンダーを装着して実質1200mmの焦点距離です。北海道の有名な直線路 エサヌカ線の中で逃げ水を泳ぐR1200GSアドベンチャーを切り取ってみました。空と地面の境界がなく現実とは思えない光景を斜め構図でさらに演出しました。カメラディスタンスは1000mくらいはあって、おそらくライダーからは三脚を立てて撮影している私が見えていないと思います。




・番外編☆超広角レンズ 14mm

次の番外編のレンズは超広角レンズです。究極のツーリング写真の熱心な読者の方でしたらもうお馴染みかもしれませんが、私が長きにわたって愛用しているキャノンの超広角単焦点EF14mmF2.8Lを使用しています。

超広角というと特殊用途の1つとして魚眼レンズがありますが、ここでは魚眼レンズではない超広角レンズです。

超広角レンズは前回に解説した広角レンズの特徴をさらに過大した特性です。歪みが強烈になるのでバイクを大きく撮れません。そして目の前の被写体の何もかもを小さくトバしてしまい、途方もない遠近感が生まれます。

順光でとればすぐに自分の影が画面に入ってしまいますし、被写体に寄ることも難しく何かと手ごわいレンズです。

主に星景写真やウロコ雲の広がる空などを撮るときに使います。雄大さ、解放感などを表現できるツーリング写真としては飛び道具的なレンズです。

左:キャノン EF70-200mmF2.8L IS 右:SIGMA150-600mmF5-6.3DG

 

いかがでしたでしょうか?2回の投稿にわたって広角、標準、望遠レンズと各焦点距離におけるツーリング写真、バイク写真としての使い方を解説してみました。これらはあくまで参考というか目安です。広角レンズでも臨場感のある写真は撮れますし、望遠レンズでも景色の雄大さは表現できると思います。今回はあくまでレンズの使い方がまったく分からないよ…とお悩みのビギナーの方を対象に書いてみました。

その撮影シーンでどういったレンズを選ぶのか?「どれが正解なのだろう?」と考えるのではなく「自分はどうしたいのか?」と考えてみると、少しずつ分かってくると思います。

各作例でも書きましたが「夕陽に染まる富良野岳が美しかったので望遠レンズを…」といった具合に情景や被写体に対して、作者が良いと思ったこと、感動したことを表現するための手段の選択なのです。正解探しではなく自分がどうしたいのかを考えてみましょうね。




だいぶ以前に構図が難しければまず望遠レンズを使ってみましょう、望遠レンズは余計なものを画面外に除外し、主題を明確化しやすいですよ…という解説をしました。しかしいつまでも望遠レンズばかりを使う訳にはいきません。前述した通り、望遠レンズで撮った写真は突き出るような迫力がありますが、そういった写真ばかりでは見る方も違和感を覚えます。

たくさんの経験を積んで焦点距離の感覚を養い、被写体の魅力を感じる心を磨いてみましょう。そうすればファインダーを見る前に「ここではこんな風に撮りたい」というイメージが頭の中に描けるはずです。

ネットで検索するとレンズの特徴やボケを楽しもう、といった情報は多く出てきます。しかしそれをどう使うかは最終的に自分で決めるしかないのですね。どこにも正解はないのです。

今回はこの辺で!!!

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レンズを使いこなして脱☆ビギナー レンズ別のバイク写真の作例!

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、この秋のツーリングの計画は立てられていますか?秋は山の紅葉や爽やかな空模様の写真が撮りたいですよね。標高の高い山岳道路であれば早ければ今月末から色づくのではないでしょうか。

さて今回は<初級>ツーリング写真解説として超やさしい内容で焦点距離別、言い換えればレンズ別におけるバイク写真、ツーリング写真の作例をご紹介いたします。つい先日、バイク写真やツーリング写真のことについてネットで検索したのですが、当ブログ以外のサイトではバイク写真の撮り方について優しく書いているな…と感じたので、私も見習ってたまには優しく書いてみたいと思います。

その第一弾として多くのビギナーの方が悩まれている望遠レンズや広角レンズの使い分け、またはズームレンズの使い方について作例をもとに書いてみたいと思います。広角や望遠って意味は分かるけど、実際にどんな時に使うのか…応用の仕方が難しいですよね。




・広角レンズ 24~35mm

広角レンズとは目でみた範囲よりもワイドに、そして被写体を遠くへ飛ばしてしまうかのような遠近感が得られます。主に景色が主体となるシーンで空や海など広がり感を出す時に出番となるレンズです。

使用レンズ:キャノンEF35mmF2 IS

ワイドに写せる訳ですからこの作例のように近くにある大きい物をなるべくフレーム内に収めたい時にも有効です。

バイクやライダー、または旅先で発見した花といった具合に特定の被写体を決めて、それにぐっと寄って撮ります。そして背景は広範囲になり画面全体に広さや遠近感がある写真が撮れるわけですね。

広角レンズで撮った写真は見る人がその写真の世界に吸い込まれるような印象になります。

使用レンズ:EF24-70mmF2.8L  焦点距離:24mm

画角や機種にもよりますが広角レンズを使用する際の注意点は歪みで、画面の四隅付近に樽型または糸巻き型の歪みが発生します。この部分にバイクや車、建物といった人工物を置くと不自然な写真になります。歪みはソフトウェアーである程度は修正できますが、それでも基本的な考え方として広角レンズでバイクをアップで撮るのは避けると覚えましょう…。(私はやりますけど)

ポイント☆広角レンズは風景の広がり感を表現する風景主体のレンズ。ツーリング写真向きでバイクを大きく撮るような愛車写真には向きません☆




・標準レンズ 50mm

よく50mm標準レンズは写真の基本と言われます。50mmではじまって50mmに終わる…みたいな。ではバイク写真、ツーリング写真として応用的な使い方はどうでしょうか。

使用レンズ:EF28-70mmF2.8L 28mmで撮影 APS-Cのカメラなので換算で42mm。

50mmレンズが「標準」と呼ばれている理由は人間の目の感覚に最も近い画角だからです。この辺りからバイク写真においてはレンズの歪みは殆ど気にしなくて大丈夫です。

自然な画角なので写真を見る人に違和感を与えずナチュラルな感覚で見ることができます。よって標準レンズの最大の魅力は見る人に臨場感を与えることです。

この作品は北海道ツーリングでは有名なスポット、襟裳岬へ向かう海岸線「黄金道路」ですが、写真を見る人も黄金道路でバイクをとめて風景を眺めている気分になれるのではないでしょうか。

その反面、構図などの全体の完成度が低いとたちまち陳腐な写真に陥ります。望遠や広角はその特性から何となく誤魔化しがきいてしまいますが、50mmはそうはいきません。そりゃ手ごわいな…と思ったビギナーの方はまずは50mmの場合、なるべくシンプルな背景の中で撮ってみましょう。

できれば50mm標準レンズはズームレンズの調整幅の中で使うのではなく、50mm単焦点レンズを1本用意すると足で構図をつくる良い練習になります。キャノンユーザーであれば通称撒き餌レンズと呼ばれているEF50mmF1.8STMがコスパ抜群でお勧めですよ。

別途、50mm単焦点レンズをわざわざ買うのはチョット…という方はズームレンズを50mmの位置でテープで留めてしまいましょう。ほんとに良い練習になります!

☆ポイント☆シンプルな構図が作れそうな場所を見つけたら、足で動いて構図を組み立ててみよう。自然な画角は見る人に臨場感を与えナチュラルなツーリング写真が撮れる!それが50mm標準レンズです。




・中望遠レンズ 70~135mm

中望遠レンズは一般的にポートレート(人物)の撮影によく使われます。特定の被写体を歪みなく美しく写せるのが中望遠レンズです。絞りを解放にすれば背景もボケやすく主題の印象を強めることも出来ます。

また適度な圧縮具合を得られるので画面全体に弱めのインパクトを与えるのにも適しています。ではバイク写真、ツーリング写真において中望遠レンズはどのように使えばよいでしょうか…

焦点距離 70mm

まずバイクが主役となる愛車写真に適しています。歪みもなく美しいディティールを丁寧に撮りたい時に適しています(写真のBMW F650GSダカールはディティールの美しいバイクという印象ではありませんが)。

バイクやライダーを主役に撮るとき、背景は雰囲気だけが伝わるようシンプルな背景が望ましいのですが、実際の撮影シーンでは電線や看板など邪魔な物が点在しているものです。そういった余分な物を画面外に除外しやすいのも望遠の特徴です。

では風景主体のツーリング写真では中望遠レンズはどのように使えば良いでしょうか。

使用レンズ:EF135mmF2L

望遠レンズは遠くのものを大きく写せる、という事は誰でもご存じだと思います。言い換えると写せる範囲を狭くする、奥行方向にも圧縮して遠近感を弱めるとも言えます。

中望遠はこの圧縮具合が絶妙で写真を見る人に違和感を与えません。200mm以上の望遠レンズだと「いかにも望遠レンズ」というインパクトが画面から突き出てきますが、中望遠であれば標準に近い自然な感じの圧縮具合を得られます。

☆ポイント☆バイクやライダーが主役になる写真は中望遠レンズの出番。開放で背景をボカして主題を引き立たせよう。風景では適度な圧縮効果と余分なものを画面外に除外しやすいのでビギナーにも使いやすい画角。

長くなったので望遠レンズ、超望遠レンズ、超広角レンズの解説を次回にいたします。お楽しみに!!!

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標準レンズ、広角レンズの基本「被写体に寄る」とは何か??!

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、つい先日にFacebookのタイムラインを見ていたらこんな広告が入って驚いてしまいました。

一瞬、ヤマハかバイクショップの広告かな?と思いましたがSONYの35mmフルサイズミラーレスα7Ⅲの広告でした。ええぇ~カメラの広告にバイク写真!?目を疑いましたが間違いありません。

SONYが用意したいくつかのサンプル画像の1枚なので、リスティング広告機能として私のタイムラインに関連付けて表示したとは推測できますが、それにしても従来はカメラのカタログに使われるサンプルやイメージカットでバイクが登場するなんて見たことがありません。




通常はポートレート、風景、花、スナップ、スポーツシーン、夜景などが定番でしたが鉄道を差し置いてまさかのバイクの登場。いったいSONYの広報担当としてはバイクを選んだ理由にどのような意図があるのでしょうか?非常に興味深いですね。

大企業ですので何かのマーケティング調査でバイク写真という分野がたまたま目に着いたのでしょうか?私のような何かと企業に狙われている昭和40年男をターゲットにするためバイクに注目したのでしょうか…?

もしかして、どこかで究極のツーリング写真を見て「へ~バイクツーリングで写真、こんな分野もあるんだ」と興味をひいたのかも…いや、それはないか。

とにもかくにも、写真界において認知度の低いバイク写真が日の当たる場所にやってきた瞬間!という感じで嬉しい限りですね。今後、このような事が増えていきツーリング写真が写真界に認知していくよう、私も精進していきたいと改めて思いました。




さて今回は<初級>ツーリング写真解説として、よく聞く「写真の基本は被写体に寄ること」について簡単に解説してみたいと思います。

EOS6D Mark2

被写体に寄る、とはその字の通りカメラを構えて「これが主題だ」と決めた被写体にぐっと寄って撮る訳ですが、どうしてもビギナーの方は動くことが出来ないので寄れなかった写真を撮ってしまうものです。

寄るとは足で動くこと、体を動かすことでありズームレンズを使って「寄せる」とは同じようで全く違います。以前も解説しましたがズームレンズはファインダーをのぞきながら被写体の大きさや風景の範囲を調整するものではありません。それと同様に「被写体に寄る」を実行するときに使うものでもないのですね。

しかし動けないビギナーの方でも被写体に寄る方法は極めて簡単です。上の作例をご覧ください。この写真の主題である漁船の船首の部分に注目です。少し切れているのがお分かりいただけると思いますが、主題に寄るときの目安とはこのようにフレームに被写体がかかるくらいという事です。

どうしてもビギナーの方は被写体を枠の中にきちんと収めなくては、という意識があるようですが被写体を枠内に収めるのが正しい、という考えは無くしていただいて大丈夫です。




広角レンズで撮った写真とは、写真を見た人が写真の世界に引き込まれていくような雰囲気をもっています。その雰囲気に合わせて構成するという意味で被写体に寄るは有効です。逆に望遠レンズで撮った写真は写真から「これをみろー」とばかりに突き出てくるような雰囲気を持っています。この場合は寄せて撮る世界なので、無理をして被写体に寄る必要性はありません。

被写体に寄るは標準以下の広角での話で主に28~50mmくらいと覚えて頂いて良いと思います。もちろん例外的なシーンはありますので絶対ではありませんが。とにかく広角で特定の被写体を狙うシーンでは足で一歩、前に寄って被写体の一部を枠にかけてみましょう。

きっと当初、魅力的だと感じた被写体がそのイメージの通りに撮れるはずです。

被写体に寄る、確かにキホンかもしれませんね。

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