教習所では教えてくれないバイク安全運転ノウハウ23~25

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、コロナウイルス流行第三波の中のツーリングシーズン…安全運転をされていますか。ここ最近になってバイク事故の増加を受け安全運転に関わるノウハウ集を書いておりますが、依然としてバイク事故のニュースを連日のように見かける現状でございます。

そこで究極のツーリング写真ではまたまたバイク安全運転のノウハウ集を更新してみたいと思います。私の拙い30年のバイク歴から免許取得したばかりのライダーさんに向けて教習所では教えてくれない安全運転のノウハウの解説です。今回はシリーズの続きで「その23~25」でございます。

前回の投稿は こちら 

その23 青信号ですぐに発進すると…

雪国の運転手さんは信号が青に変わってもすぐに発進はしないそうです。交差する道から来る車が凍結路面で止まれずに、交差点内まで突っ込んでくることは珍しくないからだそうです。

そもそも信号無視の多くは目の前の信号機が黄色から赤になるとき、タイミングの悪さを運が悪いと感じ、その損失を認めたくない心理からくるものです。元々赤信号だったものを無視するのは認知の問題でそのようなケースは稀だと思います。

つまり自分が信号待ちをしていて青に変わった直後というのは、交差する方向から信号無視の車が突っ込んでくる可能性があるということ。スピードを出し過ぎていて止まるには急ブレーキになってしまうから…逆に加速して信号無視するケースもあるので、交差点内を通過するときは危険なほどスピードを出している場合も多いです。

一方、自分が赤信号の交差点に近づいているとき、交差する道路の信号機が赤に変わったのが見えたとします。間もなく自分の方は青になると分かると減速はせず交差点に進入する人がいますが、交差する方から信号無視の車がきたらアウト。これはとても危険ですので絶対にやめましょう。

交差点は危険がたくさん潜んでいます。実際、交通事故の多くは交差点で起きています。青になっても一呼吸おいてから発進する、交差する道路から信号無視の車が来ないか目視確認をしてから発進しましょう(これは教習所でも教わりますけどね)。




その24 ドライバーの運転技術は落ちる所まで落ちた

ここ最近になってよくニュースで見かける二輪車の事故。その多くは車との接触事故で右直事故やドライバー側の確認不足が多いように感じます。

右直事故は交差点内で右折待ちの車が直進してくる対向バイクとの目測を誤って衝突事故になるもの。ドライバー側は「あのバイクはまだ遠くだ」「あのバイクは遅い」と誤認することで右折を開始し、バイクの側はまさかのタイミングで進路を塞がれてしまい事故になるのです。右直事故のこの理屈は結構有名なのでライダーの知識としては常識としてもっておきたいですね。

しかし…最近になってバイクと乗用車の接触事故が増えた原因はもっと複雑だと感じます。私は30年以上バイクに乗っていますが、ここ数年で強く感じるのはドライバーの運転技術と安全意識が著しく低下しているということです。

原因は色々あると思いますが車が進化して運転が簡単になったこと、社会問題にもなっている高齢化による認知エラー、ナビやスマホなどの普及で運転に集中していない、他人を思いやるマナー意識の低下…などが考えられます。

車を運転することがあまりにも日常的すぎてハンドルを握ることに対する責任感も希薄だと思います。自動車教習所も自社の評判が悪くなることを嫌い、免許取得に適正ではない人にも卒業証を発行しているという実情があります。

このような運転者の意識の低下は交通社会での調和を乱します。例えばこんなことも。交差点の右折待ちや脇道から出てくる車。優先道路を走ってくる車に対して減速してもらうことを前提に強引に入ってくる車がとても多いです。危険なだけでなく優先車へ強烈なストレスを与えるので路上トラブルの原因にもなりますね。

そんな運転を普段からしている人がバイクとの目測を誤ったらファクターは二重となり事故の確率はぐっと高まります。

その昔はこういった危険なドライバーがいなかった訳ではありませんが、昔は1000人に1人くらいだったのが現在では100人に1人くらいになったイメージです。1日ツーリングをしていれば最低一回はこういったドライバーによって「ヒヤリ」とする瞬間があるものです。

個人ではすぐにこの問題をどうこう出来る訳ではないので、バイクに乗るときは危険な奴らが道路にいっぱいいる!と肝に銘じて他者を信用しない安全運転を心がけましょう。




その25 事故に遭う数学的な確率

仮に安全運転などしていなくても他の車が1台も走っていない道を走るなら、車との接触事故を起こす確率は0%です。幹線道路のように1日の交通量が1万台以上の道とツーリングで走る田舎道のような1日の交通量が100台くらいという道。田舎道の方は幹線道路よりも車との接触事故になる確率は1/100となります。

私の住む千葉県では最も交通事故の多い場所は国道16号の呼塚(よばずか)交差点、国道357号の若松交差点、市川市の相之川交差点です。どれも交通量の多い幹線道路で道路や信号機などの構造的な改善だけでは事故の要因を潰せない場所です。

私は過去に一度だけ車との接触事故を経験しました。R1200GSを新車で納車して半年後くらいの出来事です。当時はまだバイク用品メーカーで開発をしていたので、新製品の撮影やフィッティング確認で自分のR1200GSを使っていました。普段は電車通勤だったのですが、仕方なくその日は国道16号をバイクを走らせて仕事を済ませて帰宅する途中でした。

対向車線で複数台のパトカーが赤色灯を付けて停まっていたのが目立ちました。私は赤信号で前の車に続いて停止。その直後に後方から強い衝撃ではじき飛ばされ気が付いたら道路の上に倒れていました。後ろから来た車は対向車線のパトカーに見とれていたそうです。幸い怪我は軽いむち打ちで1か月ほどの通院で済みましたがR1200GSの修理費用は140万円にもなりました。相手の保険ですべて保証されましたが後味の悪い出来事です。

交通量の多い道路を走るということは人の多いところを走るということ。人はミスを犯すものなので、そのミスに遭遇する数学的な確率はローカルな道よりぐっと高いものになります。特別な事情が無い限り幹線道路をバイクで走るのは避けましょう。

房総フラワーライン




免許を取得したばかりの方は運転技術については徐々にスキルを上げていくしかありませんよね。しかし安全運転の意識やマナーはすぐにでも上げることは可能です。また久しぶりにバイクに返り咲いたリターンの方は昔と変わった道路事情の変化に注意が必要です。若いころとは違う認知力や肉体的パフォーマンスの低下を自分で把握するのも難しいものです。

バイクも進化をしてABSが当たり前のように装着され、よく効くブレーキ、空転を防ぐトラコン…良くなった半面、スピードが出やすいという危険性もあります。昔のオートバイは100キロも出せばそれなりの緊張感を感じましたが、いまの大型バイクは気が付いたら100キロ出ていたという感じです。

想像力を豊かに、安全に対する意識を高め交通社会と調和すること。それこそがスマートなライダーであると思います。

今日も安全運転で!!

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教習所では教えてくれない☆バイク安全運転ノウハウ集20~22

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さまバイクの秋、ツーリングの秋ですね。

皆さまもニュースなどを見てお気付きだとは思いますが最近になって本当にバイクの事故が増えましたね。ほぼ毎日のようにバイクでの死亡事故がニュースになっています。

少し前に北海道でのバイクの死亡事故が例年の約3倍で推移していることを受け、究極のツーリング写真では「教習所では教えてくれないバイク安全運転ノウハウ」を更新しました。あれから新たなことが少しづつ分かってきたので少しその事を書いてみたいと思います。




割と最近のことですが近所のバイク中古車屋さんに行く機会がありました。そこで店員にさんに聞いた話なのですが250㏄の中古車が今年になってから売れに売れていて在庫不足なのだとか。これからバイクに乗る人、久しぶりに返り咲くリターンの人、コロナでの行動制限を受けて自由度の大きいバイクに注目してバイクを買う人が増えたようです。

乗り始めた人が増えたから事故も増えたと結論付けるのはあまりに短絡的ですが、少なからず関係はしていると思います。今回はまた「教習所では教えてくれない安全運転ノウハウ」の続きを書いてみたいと思います。

前回までの投稿17~19は こちら

20.前を走る車だけを見ない

バイクの運転に限った話ではありませんが前を走る車だけを見て走るのは危険なのでやめましょう。特に高速道路のような単調なシーンで無意識にやってしまうことです。

もし渋滞の最後尾や何らかの異常を前走車が不注意で見逃してしまったとします。慌ててブレーキを踏んでもそれは明らかに手遅れ。もしあなたが前走車の姿だけを見て走っていたら…ブレーキランプは急ブレーキでも点灯の仕方は通常と同じです(一部、新しい車はエマージェンシーストップシグナルといってハザードが同時点滅しますが)。一瞬、何が起きたか分からない混乱のタイムラグを経て貴方は絶望的に手遅れなタイミングでパニックブレーキをする羽目になるのです。

多くの玉つき事故はこれが原因です。みんな前の車しか見ていないのです。前の車がミスをすれば共倒れの連鎖です。前を走る車が絶対に安全な誘導車であるはずがありません。

かならず前の車とその前の様子を注視して走りましょう。




21.足裏で路面のグリップを確認せよ

特に雨の日や雨上がりの路面が濡れているとき。古そうな舗装や日の当たらない鬱蒼とした山道など。試しにステップから足を降ろして靴底で路面がどれだけグリップするのか感触を確かめてみましょう。乾いている路面、雨の路面、苔むした地面、凍結路…普段から確かめる習慣をつけておくと判断基準を持てます。

ぎょっとするほど滑る路面は決して珍しくはありません。信号待ちで足を出しただけでツルッとなった経験の方は多いと思います。一見、雨に濡れているだけの路面でも足を滑らせるほどツルツルの道。恐ろしいですね…

私の経験上、最も恐ろしいなと思ったのは年中濡れているトンネル内の路面です。その他にも雨の降り始め、冬場の朝、橋などで見かける鉄の繋目がコーナー上に斜めに入っている…など特に気を付けて下さい。

22.神社やお寺に参拝にいこう

どんなに運転の技術に長けていて、どんなに経験豊富で、どんなに安全運転の意識が高くても避けようのない不運はある日、突然として身に降りかかってきます。それは青天の霹靂としか思えない神様の残酷な悪戯。守護神のよう存在がうっかり自分から目を離してしまったのか…それは誰にも分かりません。

居眠り運転の車が突っ込んできたり、スマホに気を取られた人が信号無視をしてきたり、どうしてこのタイミングで自分に?と偶然と偶然が重なった悪夢の瞬間をどのように避ければよいでしょう?

私の場合は日頃の良い行いを心がけています。ツーリング先でも家の近所でも神社、お寺にはなるべく多く足を運んで参拝しています。ごく当たり前のことですが他人様に迷惑をかけない、困っている人を助ける、ゴミを拾うなど…限度はありますがなるべく務めるようにしています。




前回も書きましたが不運ににも事故の当事者になると、みんな思う事は同じで今朝、出かける時に時間を巻き戻したいと願うものです。しかし時間は無慈悲に流れていくのが現実。起きてしまったものは自責にしろ他責にしろもう仕方がないのです。そういった事態を防ぐ手段は一つだけ。事前に最悪の事態を想像して意識を高めるのです。

想像力を豊かに一定の恐怖心を忘れずに、用心に越したことはありません。初心忘れず慎重に安全運転を!!

それではこの週末もご安全に!!

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教習所では教えてくれない☆バイク安全運転ノウハウ集17~19

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ニュースで知った方も多いと思いますが最近になってバイクの事故が急増しているそうですね。9月14日のニュースですが北海道の場合はバイク事故の死者数が例年平均の3倍だそうです。

一方、東京の場合は警視庁発表のデータによるとオートバイ死亡事故は例年平均の2倍以上と北海道ほどではありませんが同様に急増しているそうです。

記憶に新しいニュースでは免許を取得してバイクを買ったばかりの女子高生がグループのツーリングに参加して山道で事故を起こして亡くなったということもありました。

今年に入って死亡事故が急増している原因については様々な憶測があるようです。コロナで道が空いてるからスピードを出し過ぎてしまう、自粛ストレスのうっぷん晴らしでスピードを出す…どれも憶測だと思いますが。そして感染リスクの少ない趣味としてバイクを乗り始める人が増えた、給付金を使って免許を取得しバイクデビューした、といった具合にコロナをきっかけにバイクに乗るようになった人が増えたという分析もあるそうです。

バイクに限らずあらゆる事に共通して言えますがブームになると問題も増えるものです…。例えばキャンプブームが起こるとテント内で火災、酸欠とか、ゴミや焚火跡の不始末とか色々な問題が顕著になります。

そう考えると事故が増えたことはバイクブームの兆しなのかもしれません。もしそうだとすると80年代末以来のバイクブーム、第三次(?)バイクブームの到来となるのですが、ここでまたバイクの事故が社会問題になってはいけませんよね。

最近は乗用車のドライバーも高齢化がすすんで、以前とは違った要因で事故が増えているので心配です。




人間は失敗からしか学べないと偉い学者さんが言っていましたが、バイクの運転だけは失敗から学ぶ前提で走ってはいけません。失敗から学んでも良いのは立ちごけ程度です。昔から「いちばんうまいヤツとはちゃんと家に帰るヤツ」とバイク乗りの間で言われてきました。事故を起こしてからでは遅いのです。いざ当事者になると「今朝、朝食を食べた時に時間を戻したい」と願うものですが現実は無情です。

今回は長いこと更新していませんでしたが「教習所では教えてくれない☆バイク安全運転ノウハウ」のカテゴリーを更新してみたいと思います。

・教習所では教えてくれないバイク安全運転ノウハウ集 1~8 

・教習所では教えてくれないバイク安全運転ノウハウ集9~16

17.まずは一人で走ってみよう

バイクデビューしたばかりのビギナーの方は一人で走るのは心細いと思います。何かあったときにフォローしてくれる仲間がいないのですからね。しかし自分のペースを把握するために一人で走っておくことは重要です。自分のペースとはスピードだけではなく休憩のスパン、1日に走る距離などもそうです。大事なことは怖くない、不安がない自分のペースを知っておくことです。

ここで言うペースとは人それぞれ個人差があるものです。だからグループで走ると必ず誰かが「速すぎる、遅すぎる、また休憩か!」といった具合にストレスが発生します。それは事故やトラブルを起こす小さな火種になるものです。

EOS6 mark2

もし仲間と一緒に走るのであればビギナーをフォローするのに相応しい先輩達であるかよく考えてみましょう。ちゃんと遅い人にペースを合わせて走れるか?グループ内だけでなく周囲の状況もよく把握しているか?コーナーの進入でかっこいいところを見せつけるだけの先輩であれば、今後は一緒に走る仲間とするのかよく考え直したほうがいいです。




18.最悪の状況を想像してみよう

人間は失敗からしか学べない・・・。一度でも大きな事故を経験したり、身近な仲間が不幸な目にあった、という人であればその恐ろしさを体験したので事故の怖さを知っています。しかし前述したようにバイク乗りは失敗から学ぶことを前提に走るわけにはいきません。

そこで重要なのは想像力です。当ブログの写真解説にも度々出てくる想像力のお話。こんな事をしていたら最悪はどうなるだろう?と、起こりえるとは信じがたいが起こるかもしれない悪夢をイメージするのです。

事故に関わるあらゆることはネットにも色々と書いてありますが、事故を起こすと何が待っているのか?をリアルに書いているのを見かけません。私の見てきた経験談だけ書いてみます。

・1991年 高校の後輩 緩やかなコーナーで浮き砂利にのってスリップダウン、路面を滑走してガードレールに激突。全身に4か所骨折。最も酷いのは左脚の大腿骨の骨折。病室の天井に滑車がついていてロープで強く足を引きながら身動きがとれない入院生活。度重なる手術と長いリハビリ。激痛と苦しみにひたすら耐える地獄のような半年間だったと後に本人が言っていました。

・1992年 走り屋の集まっていた峠のS字コーナー。センターラインを大きく超えてきた対向車に驚きブレーキの握りゴケ。そのまま路面を滑走して道路脇の植栽に突っ込む。自力で戻ってきたが植栽の添え木が首に突き刺さっておびただしい出血。その後、亡くなった。

・1995年 会社の同僚 交差点で右折待ちの対向車が強引に右折してきて衝突。よくある右直事故の典型。かなりスピードを出していたので左脚の膝を粉砕骨折。はっと目が覚めると道路の上で寝そべっている自分。顔の上にブーツが載っていて手でどかしたらブーツだけではなく自分の足だった…。バイクはフレームが歪んで全損。

・2004年 夏の北海道 Tシャツ1枚でワイルドに走るライダー。彼は私のバイクを抜いてかなりのスピードで消えていった。しばらくすると直線ともコーナーとも呼べない緩いカーブの先で転倒していた。全身にひどい擦過傷。Tシャツ1枚で100キロ相当で転倒すれば皮膚も肉も激しく削れて骨が丸見え。その目も当てられない傷(というか進撃の巨人みたい)にはアスファルトの小石や砂が大量に入っていた。救急車が来るまで20分、そこから病院まで1時間以上かかった。バイクはフォークがくの字に折れて全損だった。

・2010年 地元の房総半島の山道にて私の後ろを走っていた友人。 踏切をしっかり一時停止し、そこから普通に加速。対向車の軽自動車が強引に右折して接触。上半身から地面に叩きつけられ首の骨を折る重傷。この事故の怖いのはバイクの方は時速20km程度だったことが警察の検証で分かったこと。たった20kmでも首を骨折する大怪我です。

そんなグロいこと書くなよ!!!と怒られそうですが、これが現実です。怖いでしょう?でも明日はあなたがそうなっているかもしれません。もちろん私もです。行ってきますと出かけても「ただいま」を元気に言えるか分からないのです。これが最悪の事態を想像することです。

19.パトロールするように走る

隠さずにカミングアウトしますが私もその昔はバイクに乗るときは飛ばしていました。本当に反省すべきことで今命があるのは奇跡だと思います。その当時、警察の取り締まりに捕まらないために白バイやネズミ捕りを探すように走っていたものです。その時のパトロールのような走り方でリスクファクターをいち早く察知するよう走るのが私のお勧めの安全運転。

リスクファクターとは例えばコーナーの出口に砂利が浮いていないか、前のトラックの積み荷が落ちてこないか、後ろのドライバーは居眠り運転ではないか、脇道から急に車が出てこないか、とったものです。

目の前の状況から想像を働かせて危険を察知する。工場や建設現場で働いている人ならよく知った言葉ですがKYTというのがあります。危険を予知するトレーニングです。それとよく似ているので「危険を予知するパトロール走り」で私は「KYP走り」と呼んでいます。




今回は少々ネガな内容が入りましたが、コロナ後の世界にバイクブームがもし来るのであれば、事故が増えて悲しむ人が出ないよう今の段階で何かできることはないか…そんな想いで書いてみました。バイクビギナーの方、久しぶりにリターンした方、ご参考にしていただけると幸いです。

スピードは控え目に、ヘルメット、プロテクター入りウェアーを正しく着用、小まめに休憩。周囲の車を信用しない。安全運転と交通マナーの意識が高いライダーがいちばんスマートです!

今回はこの辺で!!

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教習所では教えてくれない☆バイク安全ノウハウ集9~16

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、突然ですがバイクの保険ってどうされていますか?私はR1200GSの購入店で加入したBMW Motorrad自動車保険(三井住友海上)に加入しているのですが、そろそろ満期なので少しでも安くするためダイレクト系なども検討してみようかと思いました。

特にバイク保険として評判の良さそうなチューリッヒのバイク保険はロードサービスが100kmまで受けられることと、携行品特約としてカメラ等の破損を保証してくれるサービスが魅力的です。

しかし携行品特約は5万円または10万円までで私の所有するカメラ機材としては少ないです…もちろん出ないよりはマシですが。それよりロードサービスの範囲が100km以内と限定されているのに対し、BMW Motorrad自動車保険は距離の明記がなく「最寄りの整備工場まで」とあるので、恐らく無制限なのだと思います。近場なら100km以内でも安心ですが北海道とかだと100kmでBMWのバイクを修理できるバイク屋があるか微妙です。

私の等級は最高といわれるノンフリート20等級なのですが、これでBMW Motorrad自動車保険で16000円くらい、チューリッヒでそれより2000円くらい安い程度でした。うーん、どうしよう。悩ましいですね。




さて、以前に私のバイク歴30年という拙いキャリアからバイク安全、ツーリングノウハウのあらゆる事を「教習所では教えてくれない☆バイク安全ノウハウ」として記事にしましたが、今回はそれの第二弾でございます。

前回までの 1~8はこちら

最近になって新たな読者様が増えたこと、データ解析から20代の方も多いことを受けてこんな事を始めた次第です。では続きの9からどうぞ。

9.晴れた日でも鉄の蓋と白線はよけて走ろう

マンホールや橋などの継ぎ目など濡れた鉄板、白線などのペイントは非常に滑りやすく、バイクには危険であることは教習所でも教わりますよね。しかし雨の時だけ気を付けて走る…ではミスが発生したときに転倒や事故になりかねません。晴れている日でもマンホールや白線を踏まないよう走る習慣をつけましょう。いつも避けて走るようにしておけば、ついうっかりマンホールに乗ってしまった!という事も少なくなるなずです。

10.どす黒いシミはオイルだ!

路面の一部が濡れていたら…滑るかもしれないので可能であればよけて通りますよね。水は光沢があってすぐに分かりますが、アスファルトの一部がどす黒いシミになっていたら何でしょうか?

…それはオイルかもしれません。水とは比較にならないほど滑り大変危険です。今どきオイル漏れしている車なんてないように思えますが、意外と交通量の多い国道とかでは大型車などから漏れている事があります。

どす黒いシミを見たら絶対に乗らない。気を付けましょう!

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11.落下物を想定した車間距離と走行ライン

道路を走るときに前走車と十分な車間距離を保つのは常識ですよね。もしバイクが前の車の後ろにピッタリと付けたらどのような危険があるでしょうか?

車の運転をされる方でしたら誰でも経験があると思いますが、路面にゴミ等の落下物があった場合に高さのない物だったら無理に回避するよりは、またいでしまおうと車体の下を通して回避したことはないでしょうか?

もちろん車はその回避方法で問題ありません。しかし、その車の後ろを走っているバイクからすれば、突然前の車の下から落下物が出現するので驚くものです。

前走車との車間をつめてしまうと、こういった突然の事態に対応が遅れてしまいます。バイクは前の車から見るとヘッドライトも常時点灯ですし圧力的に感じるものです。マナーやトラブル回避の観点からも車間距離は十分に保って突然の落下物に注意しましょう。

12.キャンプ道具は低重心がキホン

キャンプツーリング、楽しいですよね!私ももう長い事やっていますが飽きることなくキャンプツーリングをしております。しかしキャンプ道具を積載能力の限られたオートバイに積むのは、意外とノウハウが必要とされます。

メーカー時代にツーリングバッグの開発をしていた頃、さまざまなテストやデータをとっていましたがキャンプツーリングでの平均的な荷物の重量は10kg前後だと思います。もちろん個人差はかなり有ると思いますが、テントや寝袋などの装備から着替えや食材やビール…そしてバッグ類自体の重さなども含めれば、なかなかの重量です。

メインの積載はリアシート上になるのが一般的だと思いますが、なるべくサイドバッグやパニアケースなどで両サイドに振り分けて、ペグ、テーブル、チェアなどの重量のあるものを低い位置に積載させましょう。

積み上げて重心が高くなると取り回しでフラ付くだけでなく、走行中に不測の事態を回避するときに安定が悪く、最悪は積み方が悪いのが原因で事故になることもあります。




13.真冬の冷えたタイヤは想像以上に滑る

真冬の冷え込んだ日。走り始め、または休憩の直後など冷えたタイヤは想像以上にグリップしません。とくにハイパワーなスポーツ車やトラクションコントロール(TRC)がない車種は注意が必要です。低速であっても少しラフにアクセルを開けると、ハイパワー車ほど冷えたタイヤを派手に空転させて、そしてグリップが回復した瞬間に激しく路面に叩きつけられます。

高速道路の長時間走行でも前輪だけが走行風で冷えていく現象があります。私はタイヤ空気圧と温度をモニターする製品を愛用しているのですが、実際に冬の高速道路の走行でみるみるフロントタイヤだけが冷えていくのを確認しました。

これにより高速のインターなどのカーブでフロントから呆気なくスリップダウン…実はよくあるケースなんです。気を付けましょうね!

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14.日陰の凍結とトラックが落とした雪に注意

冬ネタが続きますがやはりバイク乗りにとって冬の方が危険が多く潜んでいるのは事実です。山間部は標高が高いぶん気温も低いので路面凍結には細心の注意が必要ですが、平野部であっても決して油断はできません。

とくに夜間に雨の降った翌日の朝などは日陰の凍結に気を付けましょう。降雪地帯でなくても長距離トラックが雪国で屋根に積もらせた雪を、カーブで落としていくこともあります。油断は禁物です。

15.前走車の追い抜きは脇道や後方も確認

前走車をオーバーテイクしたい場合、対向車の有無以外にも注意すべきことはたくさんあります。まず前にいる今から抜く車のチェックです。遅いということは右折する場所を探して迷っている人かもしれません。運悪く、こちらが追い越しを開始した瞬間に右折したいポイントを発見して急に右折を開始するかもしれません。前の車がなにをしたいのか?どんな状態なのかをよく確認しましょう。

追い越しをかけるとき、反対側車線を走る訳ですが脇道から車が出てこないか?脇道があるような場所では追い抜きはやめましょう。車は脇道から左折するときに右は確認しますが左も確認する人は少ないです。まさかバイクが来ているとは思ってもいません。

もちろん後方もよく見ましょう。後ろから派手にゴボウ抜きを企む他車がきているかもしれません。




16.タイヤの点検と空気圧チェックは怠らず!

タイヤは命を乗せているので日常的に点検するのは誰でもご存じだと思います。しかし空気圧や残溝の管理以外にも表面のヒビ、キズ、製造年月などもよくチェックしてみましょう。スリップサインが出るまで十分な残溝があってもキズやヒビが発生していると高速道路で突然バースト現象を起こしたり、本来のグリップを発揮できず予測できないようなスリップを誘発します。

小さな傷からスローパンクなんてタチの悪いトラブルも存在します。また銘柄によって冷えている時にやたらグリップしないタイヤや、ウェット路面が苦手なタイヤなど色々あるので、ご愛用のタイヤの特性も把握しておきましょう。

タイヤの製造年月はサイドに4桁の数字で表記されています。例えば1824と記載があれば2018年の24週目(6月)に製造されたタイヤということです。製造から2年以上が経過したタイヤはコンパウンドなどの成分が徐々に硬化していき、本来の性能や品質を保てなくなります。

危険な事態が発生する前にタイヤに対する意識を高めていきましょうね。少し神経質が過ぎるくらいで丁度良いと思います。

教習所で教えてくれない☆バイク安全ノウハウ 9~16でした。

今回はこの辺で!!

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教習所では教えてくれない☆バイク安全ノウハウ集1~8

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、このたび当ブログの新たなカテゴリーとして<教習所では教えてくれないバイク安全ノウハウ>というものを作ってみました。私のバイク歴30年の節目として、新たに人に役に立つ情報を発信できればいいな…そんな想いでツーリング写真とは別で安全運転に関わるあらゆることを箇条書きでご紹介してみたいと思います。

バイクビギナーの方、久しぶりにリターンした方々にご参考になると幸いです。特にツーリングにおける安全の知識や、バイク業界にいたころの経験などを元に書いてみたいと思います。




その1☆バイク乗りなら豊かな想像力と一定の恐怖心を!

想像力とは「そんなことをしたら最悪はどうなるのか?」と最悪のシチュエーションを想像して怖いと思うコトです。昔からバイク乗りは臆病なヤツがいい、と言われるのは怖いもの知らずや想像力のない人は事故の当事者になるまで分からないからです。

トバしても到着時間は大して変わらないし、後ろのバイクにカッコいいところを見せようとしても無理をしてオーバーランや事故を起こせば逆にカッコ悪いです。そういったことに命をBETするのは実に馬鹿らしいし迷惑です。本当にかっこいいバイク乗りの条件はいつの時代も同じで「ちゃんと家に帰るヤツ」です。

その2☆周囲の車は運転手の目を確認

自分の周りを走っている乗用車やトラックはどのような人物が運転しているのか可能な範囲で確認してみましょう。営業車を長時間運転して疲労困憊の人、助手席の人とおしゃべりに夢中な人、スマホを見ながら運転している人、睡魔に襲われている人、急いでいてイライラしている人…。こういった周囲の車のメンツを確認して危険要素がないか把握し、場合によっては追い抜くか譲るか、あるいは一度安全な場所で停車するなどでポジションを更新しましょう。私は以前、ある国道で後ろの運転手をミラーで見たらハンドルの上に少年ジャンプのような漫画本を広げているヤツがいて驚きました…。

その3☆カーブミラーは路面までチェック

カーブミラーは通常は対向車の有無を確認するものですが、視力のいい人はもう少しよく見てみましょう。水たまり、浮き砂利、落石など対向車だけでなく路面の異常もチェックできればカーブの先で転倒…なんて危険も事前に回避できるかもしれません。




その4☆魔の時間帯を意識しよう

交通事故の多い時間帯は主に夕方だそうです。疲労と油断が重なる魔の時間帯でスキー場なんかでも衝突事故や怪我の多い時間帯は15時~16時です。「今日も1日、無事に走り終えたな…」という安心感が油断につながり、特に間もなく我が家という自宅の近所で事故が多いものです。自分だけでなく周囲の車も事故を起こしやすい状況なので魔の時間帯を意識して注意してみましょう。

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その5☆ウインカーの消し忘れと右直事故

ウインカーの消し忘れはマジで危険です。右直事故については教習所でも教わると思いますので割愛します。バイクは車に比較して正面から見える部分の面積が少なく、対向車から見てスピードが分かりにくいものです。交差点で右折待ちをしている車が対向車線の直進車をやり過ごしている時…それは起こります。右ウインカーを消し忘れて直進してきたバイクと衝突するのです。遅く見えるので「あのバイクは右折か!」と誤認識されてしまうのですね。

そんな…対向車の人の判断力が悪いんじゃ…と言っても高齢ドライバーの事故が社会問題になっている昨今、こちら側が最大限に気を付けなければいけません。

現在、BMWやハーレーにはウインカーのオートキャンセルが付いていますが、国産車はまだまだ普及が遅れているように感じます。たかがウインカーの消し忘れではなく、本当に気を付けましょう!

その6☆高速走行はセフティスペースに飛び込め

セフティスペース…それは集団のいないスペースのことです。道路を歩いて横断したいとき、道を走りゆく車が途切れるのを待っているとします。そんなとき全く車がこなくなった瞬間ってありますよね?あれと同じことが高速道路にもあって、車やトラックが密集して走っている部分もあれば、誰も走っていないスペースも存在します。

そういったスペースを探して飛び込むのです。前にも後ろにも車がいないとトバしたくなるのがライダーの心理かもしれませんが、そこでトバしてしまうと直ぐに前の集団に追いついてしまいます。スペースに飛び込んだら速度を調整して前後の集団に追いつかず、追いつかれずのペースで走ってみましょう。

高速道路上で完ソロ走行することで他者の誘発した事故に巻き込まれるのを防いだり、単独で転倒などをした場合の被害の低減が狙えます。

その7☆前を走るトラックは積み荷の状態をチェック

トラックを管理している多くの運送会社は厳しい法によって安全を遵守していますが、残念ながら道路を走る全てのトラックがそうだとは言えません。他人の安全に期待するのはバイク乗りのすることではないと私は思います。

特に気を付けたいのは産廃処理や廃品回収などのトラックで、どうせ廃棄するものだからと積載も乱雑です。そういったトラックの後ろに付いてしまったとき、何を積んでいるのか?何か飛来してこないだろうか?しっかり固縛されているだろうか?よく荷を注視してみましょう。

荷を積載しているトラック、ダンプ(は未だに過積載が存在)、タンクローリー、コンテナなどのトレーラーは急ブレーキが効きません…排気ブレーキは確かに強力ですがジャックナイフやスイング現象を起こせば意味がないのです。だからトラック、トレーラーは車間距離が長いのです。そのスペースに「おっここ空いてる」とねじ込めば、万一なにかあったとき「即死ゾーン」に入ったのと同じです。




その8☆キープセンターで左右にスペースを確保しよう

教習所ではキープレフトを教わりますが、あれはあくまで教習所での基本走行ラインだと思います。実際の道路でいつもキープレフトでは安全とは言い難いです。例えば木々が生い茂ったブラインドの左コーナーでキープレフトで走れば先の視野が悪いです。車の流れが悪いときキープレフトでは後ろにいる怪しからん車がバイクの真横に並んでくるかもしれません。

その他にもバイクのキープレフトラインにはマンホールの蓋がよく有ったり、対向車から見てバイクが目立たなかったりと悪いことはけっこう多いです。

特に動物の飛び出しなど不測の事態の危険回避という意味では左右のどちらでも逃げれるようにキープセンター、場合によってはキープライト(対向車がいないのを確認)もありだと思います。

いかがでしたか?まだまだ沢山ありますので、今後はシリーズとして定期的に更新してみたいと思います。私も早いものでバイク歴30年。その間、もらい事故を除けば無事故無違反、10代の頃のミスを除けば無転倒、無立ちごけの経歴ですので、気が付けばベテランなのかもしれません。二輪業界にいたときに同業者や業界人から教えていただいたノウハウもたくさんありますので、それはまた追って書いてみたいと思います。

やはりバイク乗りは無事故が一番ですからね。

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