小学生でも分かる露出のお話

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今日はちょっと変わったアプローチで露出のお話を書いてみたいと思います。

写真用語で言う「露出」とはやたら専門的に聞こえてしまい、露出について苦手意識のあるビギナーの方も少なくないと思います。

そこで今回は私なりに露出とは何ぞや?ということを解説いたします。

露出って何?という問いに一言で答えるなら写真の明るさを決めるものです。カメラの中は普段は真っ暗な箱になっていて、シャッターボタンを押した瞬間だけレンズを通して外の光が取り入れられる仕組みになっています。

フィルムあるいはデジカメならセンサーが感光するのです。どれだけ感光させるか?が露出の基本的な概念なのです。

露出を決める主な要素は二つあって一つはシャッター速度、もう一つは絞りです。この両者はそれぞれ違った役割があり、シャッター速度は【瞬間】や【スピード感】といった静止画である写真に時間的要素を与えるもの

絞りは被写体を浮き立たせて見せるために背景や前景をボカしたり、逆に全域をシャープに見せたりと構図として機能させるものです。

つまりどちらも写真に与える表現の手段です。




EOS6D mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

この作品はシャッター速度を早くして【瞬間】を表現したもの。

この作品は前景をボカして主題を浮き立たせて表現したもの。




いま写真を撮ろうとしている目の前の様子には、一定の光が存在していてシャッター速度と絞りはその光をシェアしあう関係にあります。

もし薄暗い夕景シーンで海岸の波など動く要素があった場合。

シャッター速度と絞りの両者は光の量を分け合うにあたり折り合いがつかない場面があったとします。そのとき苦肉の策として解決させるのがISO感度です。感度とはその名の通りセンサーを敏感にさせることで足りない露出を補うのです。

苦肉の策で…と書いたのはISO感度は通常時であればなるべく上げないISO100が理想であり、感度を400、800、1000と上げるにつれてノイズが乗るなどクオリティ面で問題が発生するのです。

EOS6D Mark2 SIGMA150-600mmF5.6-6.3DG

露出はシャッター速度と絞りの両者によって決められるセンサーの感光量であることは理解できたでしょうか?次に出来上がる写真の明るさのお話です。

よく適正露出という言葉を聞きます。これは証明写真や何かの記録写真であれば、ぜひ守りたい写真露出の正しい基準です。しかし私たちは証明写真や何かの記録を撮っているのではなく【いい写真】が撮りたいのですよね?

上の作品は見たままの景色よりは少々アンダー(つまり暗め)の露出を選んで撮影しました。いい写真を撮るための真の適正露出はいつでも撮影者のイメージの中で決まっているものです。

これがイメージなくしてカメラに任せてしまうと、コンピューターが画面全体の平均、あるいはスポットで機械的に算出するので説明的な写真に陥るのです。




くどいようですが適正露出はいつでも撮影者本人の意思で決めるもの。そのための手段は2つあること、というのが私の推奨する露出の基本的な概念です。

見た通りの明るさを求めることに拘りすぎないこと。静止画である写真に時間を与えること、主題を浮き立たせるにあたりボケ具合やシャープさを調整できること、これが露出です。

明るさをどうするか?表現の手段としてシャッター速度や絞り値を数値で指名するのか?これを感覚として身に着けてしまえば露出はそれほど難しいものではありません。

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