目からウロコの露出のハナシ

EOS6D Mark2




写真ビギナーの方にとって理解しにくい写真の露出…。一般的な写真文化の範疇では多くのカメラユーザーは露出はカメラにお任せしていると思います。そもそも露出とは真っ暗なカメラの中にあるセンサー(またはフィルム)に外の光をレンズを通してどれくらい取り込むか?という話です。その名の通り光に【露出】させたという意味です。

優しく言ってあげれば最終的に出来上がる写真の明るさを決めるものです。まずは求める明るさというのがあって、その上でいまソコにある光の量を測り、最終的にシャッターを開けていた時間、レンズ内の絞りという穴ポコの大きさの二者の仕事によって露出が決まります。

ここではシャッター速度と絞りの話は別の機会にするとして、最終的な写真としたい【求める明るさ】と【いまソコにある光の量】の関係について書いてみます。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF5.6-6.3DG




こんな風に考えていないでしょうか?

見た通りの明るさに撮らないと・・・。

いきなり結論から言ってしまうと見た通りの明るさを求めるのは表現の幅を自ら制限しているようなものです。写真の世界には適正露出という言葉がありますが、それは製品カタログや証明写真など現実の様子を正確に伝えるための説明写真の用語です。我々が目指したい「いい写真」とは異なるジャンルのお話なのです。

撮影者が感動した情景や被写体。これらをART的に表現するにあたり、実際の明るさを正確に写真にする必要は必ずしもありません。ここは少し暗い写真にした方が自分が感じたイメージに合致するな、とか明るくふんわり仕上げて女性的な表現にしたいな、といった具合に撮る時点でのイメージに忠実に露出を決めれば良いのです。

EOS6D Mark2

ここで一つ、ポイントとなるのはダイナミックレンジ。またややこしい専門用語が…と尻込みせず是非聞いていただきたいのですが、写真にできる明るさには特定の範囲が決まっています。暗い部分から明るい部分まで、様子が写せる範囲がダイナミックレンジです。ダイナミックレンジが広いカメラとか、ダイナミックレンジを広げたレタッチ写真と言った具合に使われます。

そしてダイナミックレンジは人間の目ほど広くはなく、ごく限られた範囲であるということです。この限られた範囲を「日陰と日向があって双方に露出が合わない」と苦しむか「ダイナミックレンジの外側に写したくないものを沈めて被写体を演出した」と出来るかが良きフォトグラファーであるかの分かれ道です。

よく「見た通りに撮れない」と露出について悩む方がおられますが見た通りに撮れないのが当たり前と覚えてしまいましょう。カメラは目ではないのです。で、あればその限られた光の範囲をうまく使ってあげるのです。




EOS6 mark2

この山桜の作品は露出を桜に合わせた結果、背景が黒バックとなりました。背景の部分は荒れた草地で所々に土が露出しているような場所です。メインである桜に露出を合わせた結果、見せたくない部分をシャドウに沈め作品を演出したのです。もちろんこの様子は実際に目でみた風景よりも、ずっと暗いので撮影場所に一緒に居合わせた人にこの写真を見せれば「信じられない」と言うでしょう。

撮りたいと思った写真のイメージを描き、求める露出を決めます。次にそこにある光の量を測り、最終的に露出値を決める。マニュアル露出モードで撮りましょうという意味ではありませんが、評価測光の場合であってもカメラが最初に算出した露出に惑わされないことが大切です。どんな高性能なカメラであっても撮影者のイメージをくみとることは出来ないのです(少なくとも2021年現在)。

明暗差のあるシーンでは限られた範囲【ダイナミックレンジ】を意識して写す部分、写さない部分の選別をしてから双方の割合が変にならないよう構図を作りましょう。露出と構図はセットで考えると習得しやすいです。

その被写体が最も魅力的にみえる露出はどうか?最初にその風景で感じたものを露出で魅せるにはどうであるか?これを今目の前にある光の量と相談して露出を決めるのです。カメラのAE(自動測光機能)はあくまでCPUが測光結果を受けて算出した機械的な値でしかないのです。

【カメラを使って写真を撮る人】と【カメラに写真を撮ってもらう人】の話を以前にしましたが、露出もまた然りなのですね。

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