ツーリング写真 最初の一歩




四国カルスト

写真に関わる質問で多くいただくのが次のようなことです。

「見たままに写真にできないけどどうすれば良いのですか?」

シチュエーションによっては見たままに撮ることが簡単な場合もありますが、ここではいちど「見たままには撮れない、それが写真だ!」と、とりあえず覚えてしまいましょう。

そもそも写真は二次元の静止画であり現実の様子を何もかも伝えるのは難しいものです。二次元にされてしまうのですから奥行や立体感を出すには何かしらの工夫が必要ですし、静止画なのですからスピード感や瞬間も何かしらの工夫が必要とされます。

それから画面という限られた枠の範囲であったり、ダイナミックレンジという光の範囲であったり、あらゆる範囲に限りがあるものです。加えて音や香りや温度といったものはそもそも写真になりません。

このように表現できることに限りがあるからこそ写真は面白いものだ…ということを知るのが最初の一歩と言えるかもしれません。逆に言ってしまうと写らない部分をうまく利用してあげる!ということです。




では見た通りに撮るのを忘れてどうすれば良いのか?それは「写真になるときっとこうなるだろう」というイメージを作ることです。カメラを構える前に「こう撮りたい」という想像の写真を描くにあたり、これは写真にならない部分、これは写真になる部分、という選別ができるようになることです。

例えば上の作品の場合は望遠レンズを使用して道の風景を圧縮しましたが、カルスト地形特有の石灰岩の風景は潔く枠外へ排除しました。それと同時に空気中にある水分や塵といったものに光が散乱する様子が「かすみ」として強調されることをイメージの中で予め作っています。

カルストの石灰岩の風景は写真にしない、目では見えないけど空気中の塵に反射するかすみは写真にする、という選別を事前にした結果なのですね。四国カルスト特有の石灰岩の露出した風景は説明不足の写真になりましたが、四国カルストがどのような場所であるのかを説明する写真ではないのです。あくまで目指すのは心象風景としての作品です。

「きっとこう写るはずだ」という根拠となる知識や観察力を養っていくことがレベルアップの道なのです。

見た通りに撮りたい…はひとまず忘れて感じた通りに撮りたいと考えてみましょう。




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