今回はツーリング写真、バイク写真の話題ではなくコスモスを例にお花の撮り方について簡単に書いてみたいと思います。
コスモスに限らずお花の写真というのは図鑑写真に陥りやすい面があります。図鑑写真とは対象物の特徴が分かりやすいように説明的に記録した写真のことです。真面目な人ほど図鑑写真のように撮ってしまうものだと私は感じます。
せっかく個人的に写真を楽しむのですから、もっと自由に自分らしく撮ることを意識してみましょう。もちろん正解はありません。「らしく撮る」というのがポイントです。
1.男性的に撮ってみる
遠景の山が日陰になっていたので、それを中望遠レンズで引っ張って黒バックを作ってみました。花のディティールや蕾のシャープさをカリッとさせました。コスモスの一般的な写真とは一線を画す表現を目指したものです。黒バックにしたことでコントラストがあります。これにより花が生きてる生命感が男性的強さとして写真に印象を与えました。
2.女性的に撮る
先ほどの写真と撮影場所も撮影日も同じですが、全く異なる露出で撮った写真です。アングルを変えて背景は地面サイドとし、ハイキーな露出に低コントラストな仕上げとしました。先ほどとは対照的でふんわりフォギーな女性的な雰囲気です。
3.一輪を主役にする
濃いピンクのお花が一輪だけ咲いていたことに注目し、それを主役にするよう構図を作りました。このように実際の様子の中から気付いた特徴をヒントにするとユニークな一枚になると思います。
4.シャッターチャンスを狙う
蝶がコスモスにとまった瞬間をとらえました。被写体に虫や動物などとコラボさせることでストーリー性や動きを与えるのも面白いものです。根気よく待機することでシャッターチャンスをものにしましょう。この場合は花や蝶の羽に光が透過するよう、常に逆光のポジションで待機していました。これがもし順光の向きで撮ってしまうと一気に図鑑写真っぽくなってしまいます。
コスモスは比較的、写真ビギナーにも撮りやすいお花なのでぜひ参考にしてみてください。繰り返しになりますが正解はありません。ポイントは「らしく」撮るということです。