どんなに学んでも身に付かないもの

EOS1Dx + SIGMA150-600F5-6.3DG

例えば日の丸構図は作品の主題を分かりやすく伝えるのに有効ですとか、日没後の夕景であれば露出補正をマイナスにすると雰囲気が出るとか、言葉で伝えられることは学ぶのも分かりやすいものです。

一方でどう説明しても伝わらない部分というのもあります。それは感覚です。目の前の風景や被写体が写真になったらどうなるのか?をイメージできる感覚。被写体の大きさや距離など空間を認識する感覚。空間を認識したら画角別にそれがどのように写るかの感覚。どれくらい動けば被写体の位置関係がどのように変化していくかの感覚・・・まだまだありますが、写真の世界では教本をいくら読んでも身に付かない感覚の部分は多くあるものです。




例えばゴルフやピアノをはじめたいとなったとき、良き先生のもとで指導を受けるのは大切なことですが、それ以上に大切なことはたくさん練習することですよね。泳いだことのない人に泳ぎ方を説明してすぐに泳げるはずはありません。壁に当たっているアスリートは練習量をさらに増やしたりします。感覚とは気の遠くなるような反復練習によって身体的に覚える部分でもあります。

南房総から望む冬の富士山が東京湾にうかんでいる。富士山は大きいけど距離は遠い。手前に岩場、地面には褐色の草地。その間に紺碧の海面があったとします。そして沖合5000m付近に巨大なLNGタンカー。さあ、ここで写真を撮りたいぞ、となったとき最初に何をしたら良いと思いますか?

知識だけで感覚を持ち合わせていなければ「こんな風に撮りたい」というイメージも作れないし、何mmのレンズを選んで良いのかも分からない。つまり撮影現場で何から始めて良いのか分からず途方に暮れてしまうのです。




目の前の空間がどうなっているのかを認識する空間認識の感覚。そしてこう撮りたいとイメージする感覚。最低でもこの2つをもってして始めないことには、他の知識を身に付けても応用はできません。

この大きさのトンネルをこの距離関係でこんな風に撮りたい、という感覚。この明るさでトンネル内の暗い部分との光量差をダイナミックレンジに収めて構図を作るには?どの辺までをトンネルとし露出はどの程度か?といった感覚。

感覚ばかりは教えてと言われても教えることは不可能です。まずは50mmまたは35mmあたりの固定された画角を使ってたくさんの写真を撮り、こんな場合はこう撮れるという経験をたくさん積み重ねていきましょう。その中には失敗もたくさん含まれると思いますが、それは検証さえできれば無意味な写真ではありません。繰り返しになりますが、まずはその風景が写真になったらどうなるのか?想像できる感覚を少しづつ養っていきましょう。

途方もないほどの数の写真を撮っていくと、気が付くとあらゆる感覚は自然と身に付きます。すると不思議なことに以前であれば「分からないから試しに撮ってみる」だったのが「こう撮れるはずだ」というイメージを作れるようになり、それは言ってみれば【写真の完成予想図】なので、次に何をすれば良いのかが明確になるのです。

だから写真ビギナーの間は意識して毎日のようにたくさんの写真を撮ることがお勧めなのです。




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