ツーリング写真に使う三脚を再考する

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、最近よくネットニュースなどでヤングタイマー世代(20~30年くらい前の車)が何かと話題ですよね。例えばR32やR34型のスカイラインGT-Rが価格高騰とか、漫画で有名になったAE86型のレビン、トレノのレストアとか、NSX-Rがトンデモない価格で売られているとか…何かとヤングタイマー世代の車が話題になっています。

スポーツカーは90年代後半からのミニバン、コンパクトカー主体の【スポーツカー氷河期】を経て、近年になって復活の兆しではありますが若者の車離れ、環境性能や安全性能にかかるコスト高、加えて専用設計部が多くそもそもコストのかかるスポーツカーはどうしても新車価格が高く、若者文化の中心から離れてしまいます。

本来であればロングノーズ、ショートデッキの伝統的なロードスターフォルム、ワイド&ローの高性能GTカー、ボーイズレーサーと呼ばれた手ごろに楽しめるコンパクトスポーツなどを多くの人が欲しいはずです。しかし現代の車は歩行者との衝突安全などの基準から、どうしてもボディパネル内に空間を設けるためズングリと厚みのある姿であり、シャープなエッジや格納式ヘッドランプも存在しません。みな図体が大きくボテっと丸っこい車ばかりなのです。その結果、デザインも何となく似通ってしまいどこのメーカー製なのかパッと見でよく分からない車ばかりとなりました。

そんな状況にうんざりしている一部のカーマニアが最初にヤングタイマー世代の中古車に注目し、徐々に一般に旧車こそ価値がある!と浸透して注目をあびているのがR32GT-Rなどのヤングタイマー世代のスポーツカーなのですね。アメリカなどから輸入関税のかからなくなった古い日本中古車を狙うバイヤーが増えたため、海外に流出して個体数が減っているのも価格高騰の一因のようです。

かつての愛車 空冷エンジンの911

さらに困ったことは本来の価値と明らかに乖離したプライスタグが付いていても、抵抗なく買ってしまう顧客層が現れたことです。私の勤務先は東京都中央区ですがタワーマンションの駐車場を覗くと最新のフェラーリやランボに紛れてR32型スカイラインGT-R V-specや空冷エンジンのポルシェ911カレラRSなどが結構多く停まっているのです。タワマンのリッチ層がヤングタイマー世代のスポーツカーを買っているのですね。

バイクでも同じような現象が起きていて例えばNSR250Rなどの2ストスポーツやZ2などで知られるカワサキの空冷Z系、ハンスムートの傑作デザインGSX-1100S刀などは非常に中古相場が高騰していますよね。一方で新車は正当な価格なのか?と言うと車と同じ事情で環境性能や安全性能の関係でやはり割高です。例えばホンダNC700Xは2012年のデビュー時は65万円程度でしたが現行モデルのNC750Xは92.4万円です。欲しいと思ったものに手が届かない…世知辛い世の中でございます。




さて、本題とは関係のない話がやたら長かったですが、今回はツーリング写真、バイク写真における三脚のお話について書いてみたいと思います。三脚って選び方がよく分からないですよね?ネットで調べても一般的な三脚の選び方であり、ライダー向けに三脚を選ぶならこうですよ、という情報はまず見かけません。

まず最初にバイクツーリングにおける三脚の必要性についてサラっと書いておきます。多くのライダーはツーリングに三脚は持っていかないと思います。簡単には積めませんからね。三脚を必要としているライダーの大半は自分の姿を愛車と一緒に写真にしたい、つまり自撮りしたい人が大半なのではないでしょうか?

三脚の本来の役割はカメラが動かないようにしっかり固定すること、または何らかの目的で作った構図を固定しておくことです。自撮りなどで人手が足りない時にも便利ですがそれは本来の役割ではないのですね。

三脚ってどれも同じに見えるけど買う時にどれを選べば良いのだろう?という写真ビギナーは多いと思います。もし自撮りだけが目的であれば量販店でワゴンセールされているノーブランドの三脚でも十分に使えると思います。

では自撮り以外で三脚が必要な理由は何でしょうか?順にご説明していきます。

まず1つ目は夜景や星空など暗いシーンでシャッター速度が遅くなる場合です。これは分かりますよね?シャッター速度が低下しているのにカメラを手で持っていてはブレブレ写真になります。

2つ目は望遠レンズを使う場合です。望遠レンズになるほど許容できるシャッター速度の下限値は厳しいものになります。例えば200mmの望遠レンズであれば一般的に1/200秒が手持ち撮影できるシャッター速度の下限と言われます。

3つ目は深い被写界深度が欲しくて絞り込んだときです。例えばバイクとカメラの間に足元に咲いていたお花を前景として構図を作ったとします。その花とバイクの両方にピント合わせたい、となったときに絞りを小さくしますが、その代償としてシャッター速度が低下します。絞り込んで撮りたいときほど三脚の必要性は高まるのです。

これら1から3つ目までは全てカメラがブレないように固定する目的です。そして4つ目は構図を固定しておくこと。

EOS6D Mark2 + EF135mmF2L

例えばこんな写真を撮るときに三脚はマストアイテムです。シャッターチャンス…この場合は列車がやってくる瞬間ですが、それまでに完璧といえる構図とアングルを完成させて、その理想的な状態を三脚でしっかり固定して待機するのです。

もし手持ちでこのようなシーンを撮ると、登場した列車に目線を引かれてしまい、無意識にカメラで追いかけてしまうのです。それをやってしまうと当初に理想的に組み立てた構図、アングルは無残にも崩れてしまいます。これ意外と知られていないので是非覚えてくださいね。




三脚の必要性はお分かり頂けたでしょうか?

次に悩ましい三脚の選び方です。三脚の選び方はまず最初にカメラの重さ(一眼レフであればカメラボディ+レンズの重さ)です。三脚メーカーの仕様に必ず耐荷重が記載されているので、ご自身のカメラの重さに耐えられるものを最初の選択肢に入れます。

次に欲しい高さです。最低高、最高高ともに同じく三脚メーカーの仕様に書いてあるので確認してみましょう。しゃがんだくらいの高さから立った状態の目線の高さまで…と大雑把に決めておくと選びやすいです。

次に重要なのは収納サイズと重量です。自分のバイクに積める大きさであるか?持って行くのに抵抗のない重さであるか?です。この点においては高さが不要な人ならミニ三脚が圧勝ですし、しっかりとした三脚が必要な人はバイクにどのように積むか?も同時に考える必要が出てきます。

そして操作性です。脚の段数、パイプ径、ロック方法、雲台は3Wayか自由雲台か?などです。どれが使いやすいと感じるかは人それぞれです。よく家は三度建てないと分からないと言いますが、三脚も3本は使ってみないと自分に合った三脚には出会えないと感じます。ただバイクで使う事を前提にざっくり言ってしまうと3段または4段の段数、パイプ径は2型か3型、収納を考えて自由雲台のトラベラー三脚が良いと思います。

先日、また新しい三脚を一本買ってみました。以前より愛用していたNEEWERのトラベラー三脚にセンターポールが2段になっているモデルが出たのです。この三脚、センターポール(エレベーターとも呼びます)を最大に伸ばすと何と197cmまで伸びるのです。通常、立派な三脚であっても目線の高さくらいの製品が大半ですが、これはハイアングルで狙いたいときに重宝しそうなアイテムです。

もちろん三脚は伸ばすほど安定が失われるので、風がなくて明るい場所に限定はされますが、それでもこの高さを固定できる選択肢があるのは嬉しいことです。さらにAmazonのタイムセールで6599円で購入できたのですから嬉しい限りです。

実はNEEWERの三脚はなぜか3本も持っています。最初に買った66インチカーボン脚は振動でセンターのナットを脱落させてしまい、どうしたものか?とこまねいていたとき、ヤフオクで66インチのアルミ脚が1600円で出ているのを発見して、落札して部品取りとしました。上の写真では真ん中に置いてあるのが今回買った197cmのモデルです。




ちなみにトラベラー三脚とはこれらNEEWERのようにセンターポール+雲台を3本の脚で内包するように収納させる三脚のことです。この収納姿を実現することで雲台の分だけ短くコンパクトになるのですね。我々バイク乗りにとってトラベラー三脚は本当に有難いものです。

ところで価格のことを書き忘れましたが三脚もピンからキリまであるものです。キャンプ道具なども同じですが高級だからといって必ずしも良い物とは限りませんし、安い物でも驚くほど良くできた物が存在します。まさにNEEWERはそんなブランドでカーボン脚のトラベラー三脚が1万円以下で買えるのですからコスパは最強と言えます。カーボン脚のトラベラー三脚は雲台とセットであれば、通常は6~8万円くらいはするものです。

バイク旅で酷使することを考えると破損や盗難のリスクもありますし、個人的にはあまり高級なものを持ち歩きたくたいのが本音です。以前はGITZOというイタリアの名門ブランドを愛用していましたが現在ではすっかりNEEWERに落ち着きました。

三脚の積載方法ですがこのようにリアシート上に固定しています。固定に使用しているのは電気屋さんが使っている屋内配線用の電線、通称「エフケーブル」です。エフは中に純度の高い銅線が入っていて非常に丈夫です。1.6mmのIV心線が2芯入っているタイプがお勧めです。

三脚をバイクへ積載する方法は長年研究してきましたが、現時点で理想的と呼べる方法はコレですね。

おっと、三脚だけの話題で長くなってしまったので、今回はこの辺で!!

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