ツーリング写真における極端な画角について

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、GWのツーリングの計画は立てられましたでしょうか?私はまだどこへ行くか思案中ですが今回は「行ったことのない彼の地」をテーマに行先を決めてみようかと思っております。

つい先日、知人から「写真は逆光じゃだめでしょ」というお話を頂きました。これ、すごく多いのですが逆光がだめという事はありません。むしろ逆で逆光はドラマチックな写真が撮れる最高の条件とも言えます。ただ露出をカメラの評価測光に任せてしまうと被写体が暗くなってしまう…というだけのことです。

「逆光はだめ」に限らず「〇〇が切れている」も同じで被写体を必ず枠内に収めなくてはいけない…というのも間違いです。時には枠で切り落としてフレーミングで魅せるのもアリなわけです。「逆光はだめ」「〇〇が切れている」は大衆的な写真文化での間違った通説です。洗脳のような思い込みとも言えるのでぜひ正していきましょうね。

さて前回まででツーリング写真における画角の違いについて解説してきました。広角レンズや望遠レンズで撮ったツーリング写真はどのような雰囲気を持った写真となるのか?という従来とは少し違ったアプローチで解説しましたが如何でしたでしょうか?今回は極端な画角を使ったツーリング写真について書いてみたいと思います。

焦点距離 600mm

極端な画角…つまり超広角と超望遠ですね。広角であれば14mmとか望遠であれば400mmといった具合に、通常の撮影ではあまり出番のない特殊用途と言える画角です。

一般的に超望遠といえば野鳥などの野生動物を撮影したり、被写体に接近できないスポーツシーンなどで活躍するものです。大きく重く、そして解放が明るいものはとても高価です。一方で超広角の方は通常のワイドレンズと魚眼レンズの二種類があります。どちらも特殊な物ですが超広角は星景写真などで活躍します。

ではツーリング写真でこういった極端な画角の出番はあるのか?と聞かれると普通に考えればないですね。上の作品は北海道の人気ツーリングルートである日本海オロロンラインで撮ったものです。気の遠くなるような直線道路で有名な場所ですが、この時は地形が起伏していることに注目し、長い直線を離れた場所から600mmレンズで圧縮して撮ってみました。

こういった発想は出かける前からイメージを煮詰めておいて、そのための道具としてわざわざ重い超望遠レンズをキャンプ道具に加えてR1200GSに積載して出かけたのです。他人から見れば「ほんとご苦労さまです」といった感じでしょう。普通では考えられません。変人です。




エサヌカ線

こちらも600mmで撮ってトリミングした作品です。北海道とはいえ8月の晴天時は35℃とか普通にいきます。暑い日にエサヌカ線のはるか遠方にゆらぐ風景に、逃げ水にヘッドライトを反射させて走るライダーをとらえた抽象的作品です。

こちらも先ほどのオロロンラインと同様に出かける前から「逃げ水を泳ぐバイクをとらえるぞ」というイメージを煮詰めて撮影に挑みました。つまりツーリングの時にどうこうではなく、普段から頭の中でこういった写真のことを妄想しているのです。

EOS5D Mark2 + EF14mmF2.8L F2.8 10SEC ISO400

一方、こちらの作品は超広角レンズで撮影したものです。広角レンズは風景が主体となるツーリング写真では出番の多い画角ではありますが、普通に考えればせいぜい24mmあたりが下限だと思います。それよりワイドだと歪みも強烈ですし逆光時のゴーストのコントロール、画面内に入ってしまう余計な被写体、少し下に向けると自分の足が入ってしまう…などなど、何かと取り扱いも難しくなってきます。

この作品は千葉県君津市にあるホウリーウッズ久留里キャンプ場で撮ったものですが、全周囲にわたって落葉樹の美しい森だったので14mmのレンズを選択しました。強烈なレンズの歪みはバイクや建物などの人工物に大きく影響するものですが、この時はバイクを点景(米粒大に構図する)とし歪みの影響の少ない中央としたことで回避しました。




EOS1Dx + EF14mmF2.8L F5.6 1/25 ISO100

こちらの作品は確か日光の方へツーリングに行った帰り道でした。首都高速中央環状線を走っていたとき、葛西方面に夕陽に当たる美しい虹が出現しました。どうしてもこの虹の写真を撮りたかったので湾岸線に合流してから浦安で国道357へ降りて安全な場所に停めて撮った一枚です。スペースの限られた場所で確実にダブルレインボーをとらえることに成功したのはEF14mmF2.8をこのとき持っていたからです。

私が14mmのような超広角レンズを好んで持ち歩いているのは急な天候変化などで起こる奇跡の風景を捉えたいからです。それは虹に限らず空一面に広がるウロコ雲、日没直後に発生するマゼンタに染まる雲など、主に【空の表情】をツーリング写真として仕上げたいからですね。




今回の解説で「みんなも超望遠や超広角レンズを持ってツーリング写真を撮ろうよ!」ということが言いたかった訳ではありません。超望遠、超広角レンズをツーリング写真で使うのは言ってみれば飛び道具です。スターウォーズで言えばデススター、ガンダムで言えばコロニーレーザー、宇宙戦艦ヤマトで言えば波動砲です。

そもそもこんな重く大きなものをバイクに積載しようという発想は普通ではないですよね。普通では考えられない、つまり変人の領域です。

今回はツーリング写真解説というよりは「こんな変人もいるみたいですよ」というネタでございます。たまに私の作品にキャプションで使用レンズなどを書くのですが、それを見て14mmや600mmのレンズを買うべきなのか?という誤解を招きそうで怖かったので、こんなことを書いてみましたよ。

ツーリング写真における極端な画角のお話でした!

よい子の皆さまはマネしないように~

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