標準画角で撮るツーリング写真の雰囲気とは

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、いい写真を撮って素敵な春のツーリングライフを楽しまれていますか?写真を撮ることとバイクでツーリングすることは非常に親和性の高い両者だと感じます。私は全てのライダーにツーリング先で写真を撮ろうよ!と言いたいですし同時に全ての写真を愛する人にバイクツーリングに行くともっと素敵な写真が撮れますよ!と言いたいですね。

さて前回、前々回とツーリング写真における画角の違いによる写真の雰囲気について解説してきました。

前回の投稿は こちら 

広角レンズは景色の雄大さや空の広がり感などを表現するのに適した画角で、写真のもつ雰囲気は作品の世界に吸い込まれるような雰囲気。逆に望遠レンズはバイクやライダーなど特定の被写体に絶対的な存在感をもたせてドーンと突き出てくるような雰囲気であると解説しました。




今回は標準の画角について解説してみたいと思います。

EOS30D + EF28-70mmF2.8L

標準の画角とは当たり前ですけど広角でも望遠でもない普通の画角です。焦点距離は35mm換算で50mm前後となります。APS-Cサイズの一眼レフの場合はおよそ30mmくらいのレンズが標準となります。

カメラやレンズの構造とはたびたび人の眼球に例えられるものです。眼球にはレンズの奥に絞り羽に似た虹彩があったり、視神経は言ってみればイメージセンサーです。しかし眼球とレンズには決定的な違いが1つあります。それは眼球は標準画角で固定されていて望遠や広角には出来ないことですね。

ということは標準の画角で撮った写真の雰囲気とは自然さ、作者の視点、臨場感ということになります。変に空間が変形していないことで目で見た通りの自然な風景が再現されているのが標準画角です。

上の作品は北海道の襟裳岬へ向かう黄金道路で2004年に撮影したものです。APS-C機であるEOS30Dに使用した画角はこのレンズのワイ端28mmです。35mm換算すると約45mmなので標準画角ですね。この時、私は防波堤ブロックの上に立ってハイアングルでシャッターを切りました。防波堤ブロックはF650GSとカメラ位置を接続する導線にもなっていて、説明するまでもなく撮影者はあのオートバイの持ち主と分かるはずです。

つまりこの作品は標準画角で撮ることで写真を見た人もこの場所でツーリングしている気持ちになれる臨場感ある写真に仕上がっています。




EOS6D Mark2 + SIGMA50mmF1.4ART

自然な画角によって人の視線の再現ができること。上の作品はレンガ造りの廃墟(明治時代の木材発電所跡)に出会ったツーリングシーンですが、前景の花、バイク+ライダー、レンガの廃墟の3レイヤーの位置関係に不自然な圧縮や広がりのない自然さがあります。これが標準レンズの特徴と言えます。

こうすると不思議なことに第三者的な視点でシーンを傍観しているような雰囲気にもなります。これも臨場感ですね。

標準レンズとは空間をいじらずにナチュラルに表現する手法です。画角に限らず写真には様々な「魅せ方」が存在します。例えば構図、露出、シャッターチャンス、デザイン、比率…まだまだありますが、その中で画角があります。こういった写真の魅せ方をどのように使うかは撮影者それぞれです。レオナルドダビンチのように複雑怪奇に使っても良いしシンプルに1つでも良いし、あえて何も魅せ方を使わないのも大いにアリな訳です。

そういった意味で標準の画角とは画角で魅せる手法をあえて使わないですよ!という意味でもあります。




自分だけの標準画角をもつ

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

もうひとつ、蛇足かもしれませんが「自分だけの標準画角」というのを持っておくと便利です。標準画角のレンズは「これ一本あれば何でも撮れる」と言われるレンズなのですが、私の個人的な意見として何でも撮れる一本という意味での標準画角はけっこうな個人差があると思うのです。つまり皆が50mmではないのでは?という事ですね。

私の場合は35mmを自分の中の標準画角にしています。上の作品は精進湖で撮った富士山のあるツーリング写真ですが風景写真をスナップ的に…つまりアッと思った瞬間にパッと撮る手法で魅せるやり方に「自分的標準画角」がハマるのです。カメラバッグの中でデフォルトとしてボディに装着しておくレンズですね。

自分的標準画角の決め方は簡単です。自分が得意、好きな画角です。あるいは過去の作品を見てよく撮れたなと思えるお気に入りの一枚が、いつもこのレンズの時だなと思えるそんな画角があなたの標準画角です。

いかがでしたか?前回、前々回と3回に分けて広角レンズ、望遠レンズ、標準レンズのそれぞれをツーリング写真で使った場合の写真の雰囲気について解説してみました。次回は番外編として「極端な画角」について書いてみたいと思います。

今回はこの辺で!!

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