バイク旅と写真の関係

バイクに乗るようになって約30年。ツーリング写真を撮るようになって約15年。

いま、自分のキャリアを振り返って思う事を綴ってみたいと思います。

幼少期の頃まで回想すると自分は友達と野球や鬼ごっこをして遊ぶよりも

ひとりぼっちで家の近所を探検するのが好きでした。

特に自転車の補助輪がとれた時期から、行動範囲が広がったことがとにかく嬉しくて

サッカー場の周りをぐるぐる周回したり、小学校よりも遠い場所へ行ってみたり

帰る道だけ忘れないよう自転車をひたすら漕いでいました。

あても無く走ることが好きなのは今も昔も変わっていないようです。

はじめて行く場所はワクワクするし、以前に何度も行った場所もまた訪れたいと思うものです。

知っている景色もタイミングが変わる事で視点も変わり別の感じ方があるものです。

細かく予定を立てず気の向くままに走ることが何と自由であるか。

偶然の出会い、発見、感動はふとした瞬間に訪れます。奇跡の光景は後になって回想すると来るべくしてそのタイミングで私の前に現れたとさえ思えます。

自分はちょっと変わっていて、ラッキーな人間なのだな、そんな風に思うのが愉快で仕方がないです。




心に焼き付く旅風景とはいつも渋い被写体です。

それは役目を終えた廃船であったり、今は誰も住んでいない廃墟であったり、荒れた土地であったりします。

もちろん空一面が燃えるように焼けた夕空や虹の風景なんかも好きですが、自分に似合っている旅風景とは他の誰かなら見向きもしないようなひっそりとした存在なのです。

もし出会った光景やモノ達が撮影の対象でなかったとしたら、特に記憶には残らないのかもしれません。

バイクでその場所まで旅をしてきてふと感じる何かをキッカケにレンズを向けた。それを写真にしたから、私の旅の中でその風景は特別なものに変わっていきます。

あの日、あの時、写真を撮ったからこそ記憶に焼き付く旅風景。

もし写真を撮らずに見ただけで終わっていたら、いつの日かその旅風景は記憶から消えてしまい、無かったことにされてしまいます。

旅を終えて過去を回想するときに、その写真を見返すことで記憶の中の風景は尊いものへと昇華する…それがツーリング写真の役割。

「あのときこうだったな」

日頃、人にみせてもいい写真を少なからず心がけているけれど、所詮は自分用の記念写真なのかもしれません。

いつか人生を振り返るときに、自分が旅で見た風景を記憶風景と照らして回想できる「心の中のバイク旅」。それを実現するためにツーリング写真を撮り続けているのかもしれません。




そう考えるとツーリングを愛する全てのライダーに「もっとツーリング写真撮ろうよ」と呼び掛けてみたい気持ちが湧きたってきます。

しかし人気の撮影スポットや観光地で記念写真を撮っていては、それこそただの記念写真なので、もっと旅心に照らした内面の風景を追求し、映えなくても良いので自分オリジナルのツーリング写真をみんなが目指したら良いのにな。

そんな風に思います。

撮りたいと感じる対象はいつでもふと視線を送った先にぽつねんと存在します。

それはモノに限らす光だったり空気だったり気配だったり感情だったりと色々。それらをどう撮るか?という表現は一朝一夕に成就するレベルではなく、まだまだ学んでいる段階だけど。

いつか納得できる最高のツーリング写真…我が生涯においてこれが正真正銘の究極のツーリング写真である!と思えるベスト1枚を実現させたいです。もしそんな写真が実現したら、きっと多くの人にバイクで旅をすることの素晴らしさを伝えることが出来るのではないだろうか?

そんな夢さえ持てるのだから私にとってツーリング写真とは特別なものなのです。




EOS6D Mark2

不思議なものでツーリングに出かけたり写真を撮ったりしていると、自分は本当にラッキーな人間なのだな、と感じる瞬間が何度もあります。何か奇跡のようなものを呼び寄せる特殊な能力がある人間なのか?とさえ感じるほどです。

この写真は佐渡の大野亀ですが岩の頂点に太陽が重なるタイミングで撮ることができました。事前に重なるタイミングを調べた訳ではなく偶然なのですけど。

こんなちょっとした奇跡を写真にできると言葉にできない充実感を覚えます。この写真を帰ってから仕上げて、見てほしい人たちに発表をすると何か良いことをしたような気さえしてきます。

残された人生を…なんて言うには年齢的にまだ早いかもしれませんが、この先は自分の人生と言う時間をなるべく写真に使っていき、世の中や迷っている誰かの役に立てればいい。そんな願いを持っております。

「私もそれに賛同!」という方がもしおられましたら、引き続き究極のツーリング写真をご愛読いただければ嬉しいです。これからは何か新しいことを始めてみようかと計画をしております。仲間は大歓迎でございます。

2021年3月 立澤重良

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