バイク写真、ツーリング写真の撮り方のポイント

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究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、コロナ渦も少しづつではありますが収束の傾向が見え、加えてワクチン接種も国内ではじまったようですね。明るい先が見えてきた気がします。明けない夜はないのと同様にこの辛い時期を凌げばまた夢をもてる日がくるはずです。

まずは季節的にライダーの待ち望んだ「春」なのですから、心は明るくいきましょう。お花見は自粛を…と言われますがライダーは宴会をする訳ではないのですから、桜のある風景を楽しむツーリングの計画を立てましょうね。お弁当持参で。

この季節、バイクウェアーやツーリング用品なども各メーカーから新製品が登場するので、まずはツーリングギアを新調して気分だけでも上げてみるのも良いかもしれません。私は今、ガエルネのGストーンというブーツが欲しいです。

さて今回のツーリング写真解説では桜の風景を作例に、背景がイマイチだな…という場所での撮り方を解説いたします。




前回もご紹介しましたが、また千葉県南房総にある頼朝桜(河津桜)の風景で解説いたします。この写真は頼朝桜で有名な鋸南町の保田川で撮影しました。

この写真のままでも悪くはないかもしれませんが、これでは究極のツーリング写真とは言えず、大衆的な平凡ツーリング写真ですよね。何がどう平凡なのかと言えば細部の完成度の低さです。いちおう木の幹を意識して広角レンズで寄って構図を作った写真ではありますが背景が悪すぎます。

桜の向こうにはビニルハウスがあって太陽光を反射しているし、R1200GSの向こうには民家が写っています。時間帯は午前で南向きで撮っているので画面の左から太陽光が差す斜光です。頼朝桜特有の濃いピンク色は出たかもしれませんが、果たしてこれで頼朝桜を魅力的に撮ったと言えるでしょうか?

この地域の観光ガイドに使う説明的な写真を撮る訳ではありませんので、現実的な様子を伝える必要はありません。多くの風景で現実の様子とはさして美しくはないものです。写したくないマイナス要素は徹底的に画面外に排除です。

そこで、撮る位置を変え余計なものが写らないよう工夫をしてみましょう。まったく違う場所から撮ることで当初のイメージはゼロから作り直しとなりますが、視点を変えて試行錯誤するのは大切なことです。今回は川の土手に降りて低いポジションからローアングルで撮ることに挑戦してみました。




土手に降りてローアングルで撮影したことで背景は空だけになり、頼朝桜の存在感は一気に際立つようになりました。原則、背景とはシンプルであるほど被写体は際立つと覚えておきましょう。

しかし南向きで撮っていたのが東向き、しかも空に向かって撮ることになったのでド逆光となってしまいました。しかも画面内に太陽がばっちり入るほどの。

逆光で撮る場合は彩度が期待できないトレードオフとして強いコントラストを得て印象的な写真が撮れるようになります。今回は被写体が「花」ですので花びらには透過や反射といった様々な光の反応が発生し、当初の写真よりも印象的で美しいものになりました。

こういった場合、カメラの評価測光は機能しなくなるので、ド逆光の場合はうんとプラスへ補正するか、ベテランであればマニュアル露出でイメージ通りの明るさを得ましょう。

…どうでしょう?ここでフィニッシュでも良いのですが、この時の私はまだ納得できませんでした。撮影現場では「その時、自分が納得できるまで撮り切ること」が鉄則です。「またいつか来ればいいや」は絶対にやめましょう。…という事で、まだ何かできないか?ひとひねりのユニークや奇跡はないか…とクリエイティブタイムの第二ラウンドです。

先ほどの撮影ポイントよりさらに2~3mほど下にスイセンが咲いていました。スイセンの存在には当初から気が付いてはいましたが、35mmで撮るには少々バイクから離れすぎかな…と思ってキャスティングしませんでした。こういった時はズームレンズの方が便利ですね。しかし、このスイセンは良く観察すると傷んでいる花弁など1つもなく、実に見事に咲き誇っていたので敗者復活のキャストとして採用としました。




レンズの目の前にスイセンを置いて3レイヤーの構図を作りました。この場合、極めて深い被写界深度を要求したいのでFを絞り込むのですが、強烈な逆光の場合は回折現象(小絞りボケ)の問題も発生します。何度か試し撮りしてプレビューし、写真クオリティ面と欲しいイメージの両者で折り合いをつけるように絞りを決めました。

ところでこういった木などの向こうに太陽がある場合、カメラの位置を少し動かすだけで太陽を木で隠したり、半分だけにしたりと調整できるものです。露出は通常はカメラの側で調整するものですが、このようなシーンでは風景サイドでも露出は調整できると覚えておきましょう。もしレンズの特性上、許容しがたいゴーストやフレアなどが発生した場合は、太陽を木に隠して試してみるのも妙案です。

古くから写真は引き算、と言われてきましたが被写体がその場所で最も魅力的に見えるようにするにはどうしたら良いか?を考えると、まずは背景にある余計なものを排除ですね。そして今回のスイセンのように時には足しても悪くはないと思います。

今回はこの辺で!

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