R1200GSとR1200GSアドベンチャー、買うならどっちだ?

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、2月もあと一週間で終わりですが春のツーリングの準備は万端でしょうか?コロナ渦のツーリングとして通常とは違う楽しみ方になるかと思いますが、感染対策を万全にして春のツーリングを楽しみましょう。

私、今年は愛車であるルノーカングー、2台のバイク2008’R1200GSと2013’R1200GS-ADVENTUREの3台がみな車検を迎えます。ぜんぶ店にお任せしたら大変な出費になるので整備と継続検査は自分で行うユーザー車検で通します。幸い陸運支局が自宅から15分程度のところなので助かります。もうカングーの方は済ませたのですが自賠責保険や重量税など必要経費だけで4.5万円くらいで済みました。

よくバイクの中古車を検討するときに「車検が高いので250㏄にするよ」と言う方がおられますが、ユーザー車検に慣れてしまえば車検自体はそれほど高いものではありません。R1200GSで2万円あればおつりがきます。しかもその内訳は半分以上が自賠責保険です。250㏄でも自賠責保険は入らないといけませんしね。車検の継続更新という部分だけに注目すれば大型バイクであれば5500円程度ということになります。

さて今回は久しぶりにBMW R1200GS/R1200GS-ADVENTUREに関わることを書いてみたいと思います。私の愛車である空冷モデル(空油冷)のR1200GSは前期型の登場が2004年、水冷ヘッドの現行モデルが出たのが2013年だったので結構古いモデルとなりました。そのせいか最近はツーリングしていても見かけるのは現行R1200GS(R1250GS)か他社のアドベンチャーバイクが多いように感じます。

アドベンチャーカテゴリの中でもR1200GSは現在でも人気のモデルではありますが、空冷R1200GSは登場した当初は他社のライバルも少なくてたくさん売れたBMWのベストセラーモデルです。

よって市場にタマ数が豊富であり中古車の市場価格も非常に魅力的な相場となりました。加えて国産車にくらべて非常にタフな車体ですので少々の過走行車でも問題はないのですから、更にお買い得な車両が多いように見受けます。今回はそんな空冷モデルのR1200GSをこれから中古で買おうかな?と検討されている方向けに、スタンダードなR1200GSと派生モデルであるR1200GS-ADVENTUREの違いについて書いてみたいと思います。

なかなか私のようにR1200GSとR1200GS-ADVENTUREの両方を所有しているユーザーは少ないので、そういった意味で希少なインプレッションだと思いますよ(たぶん)。

2008’ 中期型SOHCヘッドのR1200GS ハイライン

そもそもR1200GSとは従来まであったビッグオフローダーと違い、純粋にオフロード走行のパフォーマンスを追求したバイクではなくスポーツツアラーの仲間です。海外に行くとサバンナとか荒野とか日本にはない広大なオフロードステージがありますが、そういった場所であればオフローダーとしてのパフォーマンスも発揮できると思います。しかし日本のオフロードは主に林道で狭いものです。

日本で使う場合において「道を選ばぬスポーツツアラー」としての魅力がぎっしり詰まったのがR1200GSのスタンダードモデルです。重心が低く水平対向運動による安定とシャフト回転のジャイロ効果で地面に張り付くような安定、テレレバー&パラレバーサスペンションによる、よく動く足周りと安定。これらはBMWのRシリーズに共通した項目ですが、R1200GSの場合はオフロード向けのポジションにオンロード走行にも優れた車体が組み合わさることで、走る楽しさ、操る楽しさが体感できます。

見た目からは想像できないほど軽く、ライダーを疲労させない快適性、そして熟練の技術を必要とせずよく曲がるコーナリング。少しペースを上げて走るだけで人車一体の軽快な走りをツーリング先で楽しめるのです。

長距離ツーリングをスポーツ感覚で楽しめる道を選ばぬスポーツツアラー、それがR1200GSですね。

ただしデメリットも無い訳ではなく、大柄な車体は日本人男性の平均的な体格であれば何とか問題はありませんが、それより小柄な方ですと制限が出てきます。熟練の技術を必要とせずよく曲がるコーナリング…と先ほど書きましたが、ライテクに精通したサーキット派には退屈なバイクに感じるかもしれません。乗りやすいのは間違いありませんが大型バイク初心者の方がイキナリ選ぶバイクではないと思います。




2013’(2014年登録)DOHCヘッドの後期型 R1200GS-ADVENTURE プレミアムライン

一方、R1200GS-ADVENTUREの方はどうでしょうか?R1200GS-ADVENTUREは先代のR1150GS-ADVENTUREが「ADVENTURE」と名の付くファーストモデルだったのですが、基本は派生モデルであることは1150も現行の1250も同様です。

エンジンやフレームをはじめ多くの部分で同じバイクではあるのですが、3世代にわたって存在し続けている【巨漢バイクADVENTURE】とは日本でツーリングで使う場合にどのような利点があるのでしょうか。

まず簡単にR1200GSとR1200GS-ADVENTUREの違いを挙げていくと、1.R1200GSが20Lの燃料タンクに対してADVENTUREは33L 2.サスペンショントラベル(ストロークとプリロード)が長くオフロード走行向き 3.2の理由により車高が高い 4.大型スクリーンと左右に張り出したタンクの影響で防風効果が高い 5.パイプ製のバンパー類やシリンダーヘッドカバー等にガードが装着されている 6.標準ホイールがスポークホイールでブラック塗装などです。パニアケース、トップケースといったシステムケースはR1200GSが容量可変式の樹脂製でADVENTUREの方はアルミ製の大型のものですが、実はこの両者はアタッチメントさえ用意すればどちらにも装着可能です。実際、中古車を見ているとGSにGS-Aのケースを装着している車両やその逆も見かけます。

R1200GS-ADVENTUREはなんといっても33Lのビッグタンクが最大の特徴です。このタンクがもたらす約600㎞無給油で走るロングディスタンスはツーリングの強い味方です。ガス欠の心配や給油タイミングの予定などが旅の工程から少なくなることがやたら有難く感じるものです。

オフロード向けの足回りは林道走行時にESA(オプションの電子サスペンション)と合わせて使用することで素晴らしい走りを見せてくれます。ただしある程度のスピードが出ないと良さが出ないので、狭い日本の林道で慎重に難セクションを通過するときなど、逆に巨体が足かせになってしまうことも。ADVENTUREをオフロードで振りますには相応しいオフロードステージとオフ走行の高いスキルが要求されます。

注目したいのはオフロード向けのサスペンションシステムの副産物ともいえる乗り心地です。長いプリロードの影響か舗装路のギャップ通過も良好で非常に快適なクルージングができます。R1200GSよりもR1200GS-ADVENTUREのほうがゆったりとして乗り心地が良いです。

GSとGS-Aを近くに並べるとこんな感じです。圧倒的にGS-Aの方が大きく感じますね。

問題はこの車格の違いですね。とても同じバイクとは思えない程にADVENTUREの方が圧倒的に大きいバイクに感じます。足つきはR1200GSは身長170cmあれば十分に扱えますが、ADVENTUREの方は180cmはないと厳しいものがあります。

R1200GSにはシートのマウントに2段階の高さ調整があるのですが、どうやら設計思想上では高い方がデフォルトのようです。ハンドルとステップ位置、そして車体ジオメトリーとのバランスを考えるとハイが良好でローの方はバランスが崩れてコーナリングもイマイチになります。純正シート(日本仕様はミディアムが標準でオプションでハイシートがある)、シートをハイの位置でマウント、ESAを標準とした場合で身長180cm、体重85㎏で乗車すると両足のつま先、指の第一関節くらいがかろうじて地面に設置する感じです。この巨体をバレリーナのような足つきで支えるのですから…なかなか手ごわいです。

社外品のローシートやローダウンサスペンションなどで足つきの問題を解決させている人が多いようですが、これをやってしまうと前述の車体側とのジオメトリーのバランスがさらに崩れてしまい、本来の走りが相当にスポイルされます。特にハンドルが遠いからと体の方へ近づけるハンドルライザーは、人車一体とは逆の方向へカスタマイズすることになります。そのような無理をしてまでADVENTUREを選ぶならR1200GSの方がずっと賢明な選択だと思います。




ただ、慣れとは恐ろしいもので自分のバイクとなって半年も乗り回せば、当初に威圧感を感じていた巨体は普通になって、むしろ包み込まれているような安心感すら覚えます。この巨体だからこそ醸し出す雰囲気に「過酷な旅でも乗り越えるぞ」という勇気さえもらえるのです。実にADVENTUREは頼もしいバイクなのです。

R1200GSとR1200GS-ADVENTURE、買うならどっちだ?と聞かれれば次のようになります。

・R1200GS : ワインディングやトリッキーな舗装林道、こういった道でコーナーや走りを楽しみたい人は軽快な運動性能をみせるR1200GS。キャストホイールの車両を選べば軽快な動きにさらにダイレクト感が楽しめる。オフロードもフラットダートであれば十分に楽しい。取り回しは軽く慣れてしまえば問題ない。デザインもどの角度から見てもスッキリしている。

・R1200GS-ADVENTURE : コーナーなど舗装路の走りは通常のツアラーに比べれば軽快だがR1200GSには一歩譲る。33Lタンクの長いディスタンスで北海道などのロングツーリングを楽しめる。乗り味は懐が深い。ダートでの走りを楽しみ自然深いところへツーリングしたいなら絶対にADVENTURE。取り回しについては一定の体格を要求されるもので、ガソリン満タン時は特に重くなる。




ここ最近になって空冷モデルのR1200GSはさらにこなれた価格帯になってきたようですね。タマ数が多いのは選ぶときに良いですし、購入後も中古パーツが豊富なのが有難いです。

BMWやハーレーは新車購入できるくらいの経済力の人は仕事も忙しい人が多いので、あまりバイクに乗る時間がなく、低走行距離で状態の良いものも多いと思います。車もバイクも同じですが中古車というのは価格相応なものです。高いものは程度が良いですし、安いものは何か理由があります。お店の人だけでなく出来れば専門の知識がある第三者に見てもらえると安心ですね。

R1200GSの場合、アンダーガードのキズや装着されているタイヤの銘柄などで舗装路オンリーであったか、オフロードもガンガンであったか?が判別できます。クラッチやブレーキディスクの摩耗など、購入後に交換となった場合に高額となってしまう部分もチェックしましょう。

空冷モデル R1200GSとR1200GS-ADVENTURE、中古車でいま買うならどちらにするべきか?でした!!

にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング