ツーリング写真にこめる想い

何年か前のことですが大手企業で働くある女性が自殺してしまったというニュースがありました。パワハラや長時間残業、同調圧力などで精神的に追い込まれていたのではないか?との報道でしたがテレビや新聞の言うことなので真相は分かりません。しかし雇い主だった企業は東京労働局の調査が入り労使協定を超える長時間労働やパワハラの実態が明らかになりました。

子供の頃から親の期待に応えようと一生懸命努力して有名大学に入り、そして一流の企業に就職して働く。毎日何かに追われるように働き通し、圧力に耐えながら「それが正しい生き方」と思い込んでいる。そんな人が多いように感じます。彼女もそうだったのでしょうか。




毎日、都心へ通勤していると多くのサラリーマンを見かけます。エリート路線を歩み厳しい荒波を超え、社会に貢献するのは素晴らしいことです。そういった勤勉さが日本を成長させてきたのは間違いありません。それが悪い事とは思いませんが皆がそうしなければいけない、という風潮があるのは違和感を感じます。「立派にならくてはいけない」「弱音をはいてはダメだ」「皆がそうしているから同じようにすべき」これっていつの時代から我が日本国で根付いた文化なのでしょう。

死んでしまうくらいなら会社を辞めればよかったのに…そう思う人も多いようですが、ご本人にとってはそんなに簡単な問題ではなかったのでしょう。本当に心がいたむニュースでした。特に私のような不自由な環境の中でも自由に生きることを知った人間にとって、なにか得体の知れない罪悪感のようなものさえ覚えます。

そんな罪悪感に対する罪滅ぼしではありませんが…私はそんな風に苦しんでいる人に「他にも生きて行く道はあるよ」というメッセージを写真作品にこめて発信したいです。

私の作品にはバイクを使った一人旅の様子が風景写真として表現されています。見た人がその一枚の中に何かを感じ取ってもらえればと思います。それは自然と一体になるような旅の世界、空間を駆け抜けるよろこび、出会いや発見、困難に打ち勝つ強さや知恵、こういった中で自分らしく生きるヒントを見つけてもらえたら幸いです。

「旅にでよう」

自分は立派な社会を構築するシステムで機能するには無理があるな…、自分の本当の居場所は会社ではない気がする、そう感じた人は一度頑張るのをやめて、自分にあった生き方をもう一度探し直してみましょう。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS




かく言う私も社会人になったときは、そこそこ有名な一部上場企業に就職しました。13年ほど働いて、とあることをきっかけに辞めることになりました。〇〇株式会社の立澤さん、という肩書がとれて【ただの人】になったとき、何かがリセットされたような気がしました。それ以降、日本全国をバイクで旅するようになり、自分を見失わないような生き方を選ぶことが出来るようになりました。

もちろん全ての人にバイクに乗って旅にでようぜ、と言いたい訳ではありません。旅の手段は徒歩でも自転車でもヒッチハイクでもローカル鉄道でも良いと思います。快適や贅沢ではない、やたら高速、やたら予定だらけでもない、お膳立てされた予定調和ツアーではなく貴方だけのエキサイティングな冒険に出かけてみましょう。

きっと家に帰るころには別の人間に生まれ変わっていると思いますよ。

令和三年二月 立澤重良




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