ツーリング写真におけるいい写真とは?

いい写真とはカメラを持つ全ての人の共通の願望ではないだろうか?

しかし【いい写真】とは極めて主観的であり、こういった写真がいい写真だと定義するのは難しい。カメラを使いこなして高画質な写真が撮れればソレをいい写真と言う人もいる。整ったバランスや計算されたような比率を持つ写真をいい写真と言う人もいる。私はどちらもそれだけではいい写真は成立しないと思う。




ただ1つだけ確かなことは撮った自分がいい写真だと思える写真であること。これはいい写真を追求していくための土台であり、これだけは是が非でも貫きたい。それが許されるのがアマチュア写真家の最大の特権なのだから。

EOS6D Mark2 + SIGMA150-600mmF5.6-6.3DG

写真をライフワークとして生きていく写真家(自称写真家含む)であれば美とは何だろう?という疑問が常についてまわる。

被写体や風景の特徴を受けて何らかの心の反応があったとき、それは美を感じた瞬間かもしれない。そしてその瞬間を表現したいという願望が湧いてくる。それが写真家という生き物の性ではないだろうか。それを表現ではなく記録しておきたいと思うのが一般カメラマン、この両者は似て非なるものだ。

心の反応…感動や感情といった人の心は極めて複雑であり、自分の心でさえも何がどう感動しているのか把握するのは難しい。そんな時は自分の持てる語彙力を使って感動を言語化してみる。すると不思議なことに感動の正体が姿を見せて撮影を開始するための具体性が出てくる。

ところで語彙力については私も苦手・・・、気の利いたワードが思い浮かばない時のもどかしさとは、うまく写真にできない時の気持ちに少し似ている。両者とも自分の心がどうであったか?の答えは簡単には見つからないのだ。

景色をみつめ、さざ波の音、風の感触、太陽のぬくもり、草木の香りなども含め全ての感覚を動員して感じよう。そして自分の内面と向き合って心に問うてみる。細部にも宿る美をも見極めてうったえたい一つのことを決めたら、キャストに役割を与えよう。

キャストとは主題、副題といった主要メンバーに限らず、岩や草、かすむ遠景、きらめく水面、差し込む光のすじなど、小さなものや「もの」ではないものも含めて作品のキャストとして考えよう。




そろったキャスト達にそれぞれ見合った役割を与えたら表現の引き出しから最適な表現手法を検索してみよう。一般に言われる「撮り方」というヤツだ。オーソドックスに構図しても良いしダヴィンチのように数学的複雑さを持たせても良い。またはあえて何もせずシンプルに表現するのも悪くない。

表現の引き出しに最適と思えるものが無かったらリラックスしてユニークなアイデアを授かってみよう。inspirationはいつでもリラックス時に突如として生まれる。

感動の正体を見極め、被写体のキャスティングが済んだら空想の写真を描くクリエイティブタイムだ。空想の写真は一般に「イメージの写真」と言われ、いわば作品の完成予想図だ。

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

空想の写真が脳内に固まったらレンズを選ぼう。ここから先はカメラや三脚をセッティングするワークタイム。空想の写真に限りなく近い写真が撮れるよう構図や露出などを決めていく。特にベストアングルと呼べる納得のアングルを探り当てるのは重要だ。




もし時間的猶予があるのなら、試し撮りを繰り返して熟考の末「本当にこれでいい?」と自問しなかがら試行錯誤だ。多くの場合、いつも通りに作業をすすめていけば、それっぽい写真が撮れるのだが、そこでフィニッシュにしてしまうと何かが足りない平凡な写真に終わる。

最後のひと捻り、粘り。自分の感じた「美」を暴き表現するための執着心のようなもの。普段、写真以外のことでは現実を受けて妥協しなければならない事は多々ある。しかし写真だけはただの1ミリでさえも絶対に妥協はしないと決めている。

こういった苦しみに近い戦いと葛藤の末に「いい写真」と呼べる作品が生み出される・・・そう信じている。

最後の最後まで自問しよう「これで本当にバイク旅の魅力が表現できたかな」と。

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