ツーリング写真の魅せ方シリーズ第10回<望遠レンズで魅せる>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、つい先日のことですがパープルに全塗装した我が愛車、R1200GS-ADVENTUREで深夜の海岸線をツーリングしていた時です。休憩でコンビニに入ったとき駐車場にいた若者5~6名、よく見ると上半身裸で全員に登り竜などの入れ墨…いやタトゥー??が入っていたのですが、私のアドベンチャーを見るなり「わ~すげー、かっこいい~」と騒いで取り囲まれてしまいました。

しかし変な連中にからまれた訳ではなく、意外や意外なことにみんな言葉遣いは丁寧で礼儀も正しく「いくらするんですか?」「でかいですね~」といった感じに質問を投げかけてきました。まあ、千葉の田舎の方なんでBMWのバイクというだけで珍しいのかもしれませんが。しかし彼らの興味を抱いたポイントがアドベンチャーが迫力あったのが良かったのか、紫色が彼らの趣味にハマったのかが気になります。

やっぱり元の色の戻そうかな…




さてツーリング写真の魅せ方シリーズの続きですが、今回は第10回目となる<望遠レンズで魅せる>でございます。

道の魅力を望遠で表現しよう

オロロンライン

といってもここまでのツーリング写真魅せ方シリーズの作例で、さんざん望遠レンズを使った写真を使用したので今さら感がありますが…私の写真は極端な焦点距離の画角が多いので仕方がありません。

望遠レンズといえば写真ビギナーの方でも遠くのものを大きく写すレンズ、ということはご存じですよね。もう少し詳しく言うと写せる範囲を狭くする、空間を圧縮する、遠近感が失われる、背景や近景がボケやすくなる、といった特徴があります。

それと望遠レンズは大きく重く、大口径(F値の解放が明るいレンズ)のものは大変高価です。バイクツーリングで持っていくには悩ましい問題ですね。コンデジでも望遠側の画角をカバーしたズームレンズのモデルがありますが、コンデジで極端な望遠というと色々とクオリティ面で問題があって実際には使えなかったりします。

ここではそんな望遠レンズをツーリングに持っていくか?あるいは高いお金を出して買うのか?という話は置いておいて、ツーリング写真&バイク写真としての望遠レンズでの魅せ方を解説いたします。

上の作品は北海道の道北にある日本海オロロンラインですが地形が最も隆起しているポイントで超望遠で切り取った1枚です。

道は長く細く続く被写体。それを標準や広角の画角で撮れば画面内の割合として多くが道以外の風景になります。それでも魅力的な道の写真に仕上げることは可能ですが、道自体に絶対的な存在感を持たせたいのであれば、細く長い道を望遠レンズで圧縮すれば画面内の多くの割合を道にできます。

写せる範囲を限定する望遠

左:35mm   右:200mm

望遠レンズを使うことも写真でうったえたい一つのことを表現する有効な手段です。上の写真は左は35㎜の広角レンズ、右は200㎜の望遠レンズ。撮影場所は全く同じで主題となる巨木が両者とも同じ大きさになるよう、カメラディスタンスだけを変えて撮った比較写真です。

何が違うか一つ一つみていきましょう。まず背景の範囲、35mmの方は背景が広範囲で青空まで入りましたが200mmの方は崖の岩肌だけとなりシンプルな背景となりました。これだけで写真を見た人は情報量が減って主題の巨木が見やすくなるものです。次にR1200GSの大きさ。遠く離れた分だけ200mmの方が小さくなったのですが、単純に小さくなっただけでなく巨木との対比が表現されたことで主題の迫力を強調することに成功しました。

念のため書いておきますがこの場合は200mmの方が主題が明確となり良い写真となりました。青空は確かに爽やかですが主題を魅せるのに余計な要素でした。




背景を大きく引き寄せる望遠

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8LIS

これは望遠レンズの最もオーソドックスな使い方ですが遠くのものを大きく引き寄せて印象的になるよう魅せるやり方です。望遠レンズを使う際の重要な注意点は撮影スペースです。あの山を大きく引き寄せて迫力を出したい!となったときにまず確認しなくてはいけないのが後ろに下がれるスペースがあるか?です。

もし後ろに下がるスペースがなければバイクと遠景を合わせて撮る事は断念せざるえません。

間隔を詰める、密度を上げる望遠

オトンルイ

望遠は空間の圧縮効果が得られる、なんてよく言われます。上の作品は北海道の人気ツーリングスポットであるオトンルイ風力発電所ですが連立する風車を1枚の写真にするには範囲がとても広すぎます。これを離れた場所から望遠で撮る事で間隔を詰めて収めることに成功しています。

この写真は望遠レンズの利点をいくつも盛り込んだ1枚で、前景として置いた私のR1200GS-ADVENTUREとSHOEIホーネットADV、これは綺麗にボカして存在感をおさえることにしました。この作品の小さな主役は左フレームギリギリに走る他のツーリングライダーです。望遠レンズの圧縮効果、ボケやすさ、一つの主題を浮き立たせて魅せる、といった複数の利点を使って表現しています。

ちなみにこの時、三脚にクロスズメ蜂がとまっていたのを知らずに思いっきり蜂を握ってしまいました。薬指を刺されて悶絶する激痛を味わったのですが幸い大事には至りませんでした。




やっぱり望遠レンズはいい

望遠レンズを使うべき時とは・・・、遠くのものを大きく引き寄せて迫力を出したい、道の魅力を表現したい、余計なものを画面外に除外したい、間隔を詰めたい、密度を上げたい、遠景や前景をボカしたい…そんな要求があったときに望遠レンズは役に立ちます。

反面、注意点としては手ブレしやすい、わずかにアングルを動かすだけで画面内が大きく変わってしまう、引き寄せたい場合は後ろに下がれるスペースが必要となる…といった事が挙げられます。

ただこれらの注意点だけを見れば写真ビギナーが最初に挑戦するには難しいのかな…と思えてしまいますが、特定の被写体に絶対的な存在感を持たせるには簡単ですし、余計なものを画面外に排除できるという意味でも簡単に構図が作れます。誤解を恐れずに大胆に言ってしまえばツーリング写真のビギナーの方に望遠レンズはお勧めである!と言えます。

次回はツーリング写真の魅せ方シリーズ<広角レンズで魅せる>でございます。

お楽しみに!!

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