ツーリング写真の魅せ方シリーズ第8回<光と影で魅せる>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、また検索などでたまたま当ブログにたどり着いた皆さま、見ていただき感謝です。当ブログはバイク写真に関わるあらゆることを綴るバイク写真の専門サイトです。

間もなくサイト開設から3年になりますが徐々に「ツーリング写真」という写真ジャンルが確立されつつあると感じております。従来、ツーリングをするライダーはツーリング先で愛車の写真、立ち寄ったスポットでの記念写真、食べた物の記録などを撮っていたと思います。SNSなどでよく見かけるツーレポ的な写真ですね。

それも素晴らしいですが…せっかくライダーがバイク旅で目撃した感動の風景です。それを1枚の写真にしたART的ツーリング写真にしてみましょう!という趣旨を発信しているのが究極のツーリング写真 touring-photography.com です。

以前はアウトライダーというツーリング雑誌の写真コンテストで盛り上がっていましたが、同誌が休刊になって以降は寂しい限りでした。本サイトでみんなでツーリング写真を盛り上げていきましょう、という目的で写真ビギナーの方にも分かりやすいようにツーリング写真の作例で写真の解説を書いております。

ここ最近はツーリング写真の魅せ方シリーズと題して表現方法の具体的なものをシリーズで書いております。今回はその第8回目となる<光と影で魅せる>をいってみたいと思います。

EOS6D Mark2

写真を撮ることを「撮影」っていいますよね。この漢字、そのまま解釈すると影を撮るになります。写真とは光があって影があり、その限られた光の範囲で表現するから面白いものだな…と恥ずかしながら最近になって思うようになりました。

レンブラントやフェルメールなど光を表現した絵画は写実的と呼ばれますが、実に写真に近い表現なのだと思います。これとは逆に光と影の範囲を何らかの手法で広げた写真をHDR(Hight dynamic range)写真などと呼び、まるで絵画のような写真となります。

ダイナミックレンジとは写真にできる明るさの範囲です。暗い所から明るいところまでちゃんと写せる範囲。その範囲を超えると明るすぎれば真っ白、暗すぎれば真っ黒、白トビとか黒つぶれなどと呼ばれます。デジタル写真であればデータの無い部分になってしまうので一般的には画面内の全てはダイナミックレンジの範囲内に収めるとされています。

芸術は数学などと違って正解はありませんから写真とはこうだ、絵画はこうだ、という明確な定義はできません。しかしそれでも写真は光と影の限られた範囲「ダイナミックレンジ」で表現するからこそ素晴らしいと思います。そして重要なポイントは写真にできるダイナミックレンジには限りがある、ということです。




目に見えるすべてのものは光によって明らかにされています(少なくとも我々人類にとっては)。写真も光の存在を意識できなければ良作は望めません。上の作品はこの夏、佐渡の大野亀で撮った夕刻のツーリング写真です。太陽が画面内にバッチリ入るド逆光ですが、狭いダイナミックレンジ、フレアやゴーストなどの光学的な反応、伸びる影の部分の構成などを意識して撮ってみました。明るい太陽の光、その影となる部分は暗く、この写真のように明るい所と暗い所の差があり印象的な表現となる写真を一般的にコントラストのある写真と呼びます。

逆光はダメ、太陽を撮ってはダメ、は完全に間違いですのでビギナーの方はこの機会にぜひ覚えてください。特にツーリング写真において逆光はドラマチックな写真が撮れる最高のシチュエーションであることを。

EOS6D Mark2

そこにどんな光があり被写体が光にどのように反応しているか?反射、吸収、透過…全ての被写体は光に反応を示していて、多くの場合でその様子は人間の目ではよく確認できないものです。

人間の目はなかなか優秀なAE(自動露出調整)機能が備わっていて少しでも暗くなれば眼球内でカメラの絞りのような機能が自動で開いて、明るく補正してその様子を脳に伝達します。暗がりでも少しすると目が慣れてきますよね。実際の様子を詳細に見るにはこれで不都合はないのですが、写真を撮るのに良い光を見つけるにはこの機能では明るすぎなのです。

EOS6D Mark2 EF35mmF2IS

見つけるのが難しい場合はカメラで-1/3~1段程度に露出を落として試し撮りしてみると確認しやすいです。そこにある仄かな光の一滴を見つけてみましょう。

光の使い方と影の処理はビギナー向けにはあまりに難解な解説になってしまうので、ここでは深くは触れません。露出で魅せるやり方は構図、フレーミングとも深く関係していてその理由を理解するのも難しいです。




そこにどんな光がどんな風に当たっているのか?それを写真にするならどのような表現手段として使うのか?といったことは写真を志す全ての人は長い長い時間をかけて学んでゆくものだと思います。

EOS6 mark2

つまり光と影を使った表現手法は究極の魅せ方と言って良いと思います。

写真に適した「いい光」を見つけるようになるには少しの時間を要します。私もビギナーの頃はこれを見つけることができず(そもそも知識もなかった)、いつも日中の太陽光で順光を使って鮮やかな風景写真を撮っていたものでした。鮮やかな風景写真とは青空は青、草木は緑、花はその花の実際の色を忠実に、彩度が高くて説明的な写真です。

しかし経験を重ねるごとに逆光や斜光などで多くの失敗写真を撮り、光と影の関係を少しずつに学んでいきました。今では光を生かしてこそ写真だと信念のようなものさえ芽生えてきたところです。




写真をはじめたばかりのビギナーの方は1.逆光で撮っても良い 2.影を意識して構図を作る 3.写せる光の範囲は限られている、この3つを知識としてもっていれば今は十分だと思います。キャリアを積んでいけばあるポイントで「あっそういうことか」と気付きを得る瞬間がきっとあると思います。

そういった小さな気付きを繰り返して「いい写真を撮るための光と影」を学んでいくのが私のお勧めのやり方です。

今回はちょっと難しい話でしたが写真に光と影は重要なので書いてみました。次回はもう少し応用しやすい魅せ方をご紹介いたします。

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