ツーリング写真の魅せ方シリーズ第7回<比率で魅せる>

Pocket

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、写真ビギナーの方に向けてツーリング写真の魅せ方シリーズを続けておりますが如何でしょうか?露出、被写界深度、シャッター速度・・・これらをどのようなシーンで応用するのかを作例を元に解説しましたが、何となく分かっていただけたでしょうか。

多くのカメラは撮影モードが備わっていて主にA(絞り優先モード)、T(シャッター速度優先モード)、M(マニュアルモード)、P(プログラムオートモード)などがあります。

構図に前景を作って深度で魅せたいと思ったらAにしてダイアルを回せばOK。走りゆくバイクを流し撮りしたいならTにしてお好みの値に設定にすればOKです。今回の魅せ方シリーズを読んで頂いた方なら簡単ですね。こんな時はこうしたい、という自らの意志による操作は楽しいものです。峠道をスポーツカーで走るならAT車よりMT車が楽しいですよね。

Mのマニュアル露出は「おっここはF5.6の1/200でいくぞ!」と景色を見た瞬間に露出値が出てくるベテランの使うものですが、夜景や星空を撮るときはビギナーの方でもMでいきましょう。

問題はPです。もうオートモードでお任せ…というのは卒業しましょうね。Pは大きな失敗こそないものの芸術と呼べる傑作写真は撮れないモードと覚えておきましょう。失敗が怖い人はPモード、エキサイティングな表現ができるアーティストならPは使わない。ここまでPモードの悪口を書いておけば、もうPを使う人はいないでしょう…




さて今回の魅せ方シリーズは第8回で<比率で魅せる>でございます。

比率も前回までで解説しましたフレーミング、デザインと同様に構図の亜種とご理解いただいて良いと思います。写真を撮りたいと思った情景に2つ以上のエリアが発生したとき、その両者の割合をどう分断して構図するか?というお話ですね。

分かりやすいのは海岸風景などによくある水平線、地平線です。画面のど真ん中にもってくるのではなく三分割線に合わせて構図を作るのが基本ですよね。しかし2つ以上のエリアが発生するシーンとは海岸以外にも多くあるもので、例えば上の作例のように前景とした船体の底部とそれ以外、といった具合に何かの被写体と合わせて撮るときに容易に分断エリアは発生するものです。

上の作例では1のエリアと2のエリアの比率が1:1.5になるよう意識して構図を作っています。

もし両者の比率を意識しないで撮れば多くの芸術で避けるべき二等分を作ってしまい、バランスも秩序もない陳腐な写真を生んでしまいます。二等分とは恐ろしいもので特別な意図がない限りは原則避けるものと覚えましょう。

これを見て下さい。めちゃくちゃダサい撮り方です。もし3分割構図が2分割構図だったこんなに酷い写真になります。海と空の境界、R1200GSを置く位置、これらが1:1で等分した構図です。2等分がいかに美しくないかがよく分かる作例です。

比率にはいくつかの決まった数字があって有名なものであれば・黄金比 1:1.618 ・白銀比 1:1.4142(√2) ・1:1.5 ・青銅比 1:2.303 などがあります。黄金比はDNAやオウムガイの断面などに存在する生命の神秘とも呼べる最強の比率です。ダヴィンチの作品にも使われいるのは有名ですよね。

白銀比の1:1.4142は別名「大和比」とも呼ばれています。有名なキャラクターであるドラえもんの縦横比はキレイに白銀比です。他にもトトロ、ちびまる子ちゃん、ハローキティ(の顔)などもそうですが、古い芸術作品であれば菱川師宣の見返り美人図も白銀比だそうです。

しかし2つのエリアが発生したときに、その両者の比率を正確に測定する術はありません。写真ビギナーの方にとって最初に出来ることは「ここに2つのエリアが発生したな」と気付き両者の比率をおよそ1:1.5で調整することです。

もう1つは比率が微妙に異なるカットを幾つかのバリエーションで撮っておき、帰宅後にもっとも納得のいく比率のものを熟考の末に選別すること。これは私もよくやるのでお勧めのやり方です。




EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF4.5-5.6DG

ツーリング写真とはベースは風景写真なので多くの場合は地上サイドと空で2つのエリアが発生するものです。どちらが魅力的な要素であるのかイメージの写真で決めた上で両者の比率を意識してみましょう。

逃げ水のエサヌカ線

それから比率は2つ以上のエリアが発生した場合の分断線の位置だけでなく、被写体が2つ発生したときも両者の存在感の比率を意識しましょう。ここでも大まかに1:1.5を目指すのですが単純に大きさだけでなくボケ具合や光の当たり具合も関係するので「存在感」としての比率を考えるのがポイントです。




いかがでしたでしょうか。黄金比という言葉は誰でも聞いたことはあるかと思いますが写真にも黄金比などの神秘の比率は応用できるものです。なぜこのような比率が美しく感じるのか?それは誰にも分かりませんが。

2つあるエリアや2つある被写体を特別な理由なく二等分にしない。原則として1/3単位で考えること。特別な理由なく…とは例えば双子の赤ちゃんを撮る場合は存在感をぴったり二等分した方が同じであることを強調できますし、水面のリフレクションを狙った風景であればシンメトリーであることを強調するには境界をど真ん中に置いた方がよりらしくなります。そういった特別な根拠がない場合は二等分は避けましょうね、という意味です。

ツーリング写真における構図の1つ、比率について解説してみました。

ツーリング写真の魅せ方シリーズ、まだまだ続きます!!!

にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング