ツーリング写真の魅せ方シリーズ第6回<デザインで魅せる>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、ここ最近になって社会問題になっている「あおり運転」、皆さまはどう対策されていますか?バイク用ドラレコの装着、怪しい車には用心するなどありますよね。

私は道路を走るときは常に周囲の車がどんなドライバーであるかをチェックするようにしています。特に新たに後ろに付いた車については良く見るようにしています。だいたいあおり運転をしてきそうな車とは雰囲気で分かります。そういった車が後ろに付いたときはストレスを与えないようにキープライトの走行ライン、車の流れに遅れをとるような走り方をしない、など色々と対策はありますが、それでも車間距離を詰めてくるようでしたら道を譲って抜かせるようにしています。相手にしないのが一番ですね。




さて写真ビギナー向けにシリーズで書いているツーリング写真の魅せ方シリーズですが今回は第6回<デザインで魅せる>でございます。

千葉県富津市

写真におけるデザインとはちょっと聞きなれない言葉かもしれませんが、これも前回のフレーミングと同じで構図の亜種と考えていただいて良いと思います。ここで言うデザインとは観賞者が写真をパッと見た瞬間の印象に関わる視覚的な要素のことを言います。

代表的なデザインの要素は色、線、図形、規則的なパターン、質感、立体感、連立するリズム感などがあります。中でも色、線、図形は効果が大きく、観賞者が写真をパッと見た瞬間に視覚的に興味をいだけるか否か、最初の視線の動きで明暗が分かれるポイントになります。

上の作品は冬の南房総から望む東京湾ごしの富士山です。デザインの要素がいくつも入っている作例ですので1つ1つ解説してみます。まず富士山はシンメトリー(左右対称)な三角です。三角は底辺を水平に置いた場合、画面内にどっしりとした安定感を与えます。次にLNGタンカーの4つのタンクが円です。円はアイキャッチ効果(最初にここを見てねと観賞者に誘う要素)として機能しますが、この場合は小さいのでその効果は薄いです。

それから図形要素は被写体同士の位置関係で形成することもできます。このようにバイク、ライダー、タンカーの位置関係で三角を作れればこれも図形要素で安定を得ることができます。




この写真のように三角が2つも入れば安定感は良好と言えそうです。

それから色です。色は暖色と寒色、進出色と後退色、補色関係などデザインに関わる知識を身に付けることで色の印象を作品の表現に使う事ができます。ここではスペースの関係で詳細には触れませんが上の作品ではブルー系とブラウン系の組み合わせが補色関係に近く、良い組み合わせと言えます。

もちろん写真デザインを意識すると言っても目の前の風景の色を変えることはできません。重要なのは景色の中からデザインに使える要素を見つけて、それを意識して組み立てていくことです。

EOS6D mark2 + EF14mmF2.8L

バイクが登場するツーリング写真は「道」が被写体となることが多いのでデザイン要素では線を上手に使う事がポイントです。道は写真になると直線、点線、曲線、S字線を形成することが出来、写真の観賞者の視線を誘導して目で遊べる写真を作ることができるのです。

画面の中に線があれば見る人は無意識にその線を目でトレースし、その先に何があるかに想像を馳せるものです。上の作品は北海道の稚内に向かう日本海オロロンラインですが、気の遠くなるような直線の先は本土ではまず見ることの無い地平線が存在していて「道の先の景色」に想像を誘う写真となります。

雨の宗谷国道

線の要素の中でも特に効果的なのはS字線です。人は写真でも絵画でも最初にパッと見た瞬間に無意識下に画面内で視線を動かすものです。その際にどのように視線を走らせてよいのか?ガイドのようなものがないと視線は泳いでしまい主題に辿り着けずに「この写真に興味の対象は写っていない」と判断されてしまうものです。

S字線は画面という長方形の中に対角に配置させると、視線を気持ちよく流せる理想的な誘導線と言えそうです。もしツーリング先でS字を見つけたら、バイクを安全に停めるスペースを見つけて写真を撮ってみましょう。

上の作品はS字を配置しただけでなくセンタラインがオレンジであることも効いています。




EOS1Dx + EF70-200mmF2.8L F2.8 1/80 ISO250

これは北海道の有名なスポットである稚内の北防波堤ドームです。北海道ツーリングに行かれたことのある人はここで写真を撮った!という人も多いと思います。これもデザイン要素でいう連続する規則的パターンとなります。

繰り返し書きますが写真デザインとは目の前にある要素をデザインの知識に結び付けて意識して撮る事です。景色の色や形を変えることはできないですからね。以前に桜が咲いている峠道でこんな事がありました。通りゆくツーリングライダーを桜の風景の中で流し撮りで撮っていたときです。淡いピンクで印象を狙う桜の作品ですが、主役となるのは駆け抜けていくバイク。最初はブラックやシルバーのバイクを撮っていたのですが、あるタイミングでライムグリーンのNinjaが通りました。その写真を確認すると桜のピンクとカワサキのライムグリーンは理想的な補色関係であることが確認できました。

このように知識があればどのカットを採用するかのセレクトにも役立つ時があります。色、線、図形…これらがもたらす印象の効果。ぜひ次回のツーリングから意識してみてくださいね。

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