ツーリング写真の魅せ方シリーズ☆第4回<構図で見せる>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、酷暑の夏でしたが体調を崩されていませんでしょうか?私の場合、体質的に暑さに弱いということもあり、すっかり弱り切っております…。

さて前回までで写真ビギナーの方、またはベテランの方でもおさらいの意味も含めて初歩的な内容をシリーズで解説してきました。題してツーリング写真の魅せ方シリーズという事で始めたのですが、今回はその第4回目<構図で魅せる>を書いてみたいと思います。

構図ってそもそも何?

写真の世界では基本的なこととしてよく耳にする構図。しかし、そもそも構図って何でしょうかね?はい、ここですぐネットで検索するのはやめましょう。まずは自分で考えてみて自分なりに構図とは何か?を定義してみましょう。私個人としては写真における構図とは目の前の被写体や風景が二次元の画となったとき、その様子は線形となって主題へ導く案内図として機能するもの、としています。一般的にどう言われているかは分かりませんが。

 




 

EOS6D Mark2 + EF70-200mmF2.8L

実は構図で魅せる…なんて言っても写真ビギナーの方にとって相当にハードルが高いと思います。だから「まずは構図を上手に…」というのはいちど忘れてしまう方が良いかもしれません。

構図を組み立てるには視覚した情報を元に状況を認識し、それぞれの要素をアングル、画角、比率などを駆使して被写体や背景の大きさ、位置関係を調整します。そして各々の被写体は主題、副題、引き立て役、アクセント、アイキャッチ、視線誘導線…といった具合にキャストに役割を与えるように的確に裁量するものです。聞くだけで何だかややこしいですよね。

これは私の個人的な考えですが構図には幾つかのタイプがあって、1つめは上の作品のように複数の手法を組み合わせた複雑タイプ、2つ目は例えば三分割構図とか日の丸構図などの1つの構図を使用したシンプルタイプ、3つめは構図など意識しないドキュメンタリータイプの3つがあると思います。

ドキュメンタリータイプとは例えば都会のスナップ写真とか戦場写真とかリアルを切り取るもの、社会に対して問題提起するもの、といった現代アートとしての作品であれば、比率だの視線誘導線だの構図のセオリーのようなものはあまり関係ないということです。

どれが良いとか悪いではなく被写体や景色に見合ったものを選ぶ、またはその人(写真家という表現者)のスタイルや追っているテーマで決まるものです。写真をこれから始めるぞ!と決意したビギナーの方にとって、1の複雑タイプは難し過ぎますし3のドキュメンタリー云々は絶対無いと思います。

ばかにできない三分割構図

写真ビギナーの方が最初に構図を意識するのに最も優しいのは2つ目の1つの手法でシンプルに魅せるタイプです。代表的なものは上のような三分割構図です。三分割構図は神秘的な比率に基づく実に古典的かつ良くできた手法です。縦横に3等分されたグリッド線に合わせて被写体を置く手法ですね。

三分割構図はあまりにも有名な構図なのでバカにしている人もおられるかもしれません。しかし本当に三分割構図を上手に使えたな、と思える写真を撮った人は少数ではないでしょうか。使い方は境界線などを線に合わせる、被写体の位置などを交点に合わせる、グリッドの面を使う、そしてこれらを複数組み合わせる、日の丸構図などとハイブリッドさせる…などなど色々あります。上の例では水平線を下の横線に合わせ、ライダーの位置を右下の交点に、表情のある雲は左上の2マスに合わせています。

いかがですか?三分割構図は知っていたけど1ポイントしか意識していなかった…という方には目からウロコかもしれませんね。

 




自分で考えた構図

三分割構図や日の丸構図などの有名な構図は先人が作ってくれた実績のある堅実な表現手法です。それとは別に自分で考えて新たな構図をあみ出してもOKです。上の例は木の幹が効果的に配置されるよう作った構図ですが、鍵盤楽器のようなリズムを感じるユニークなものとしました。

このように他者の情報をたよらず自分のアイデアだけで生み出した構図は出来あがった瞬間は実に愉快です。写真を長く続ける上で楽しさは重要です。真面目に正解探しのようにやっていると楽しさを見失ってしまうので、好奇心や遊び心で挑戦してみてください。

最初はシンプルな背景を探そう

写真ビギナーの方にお勧めなのはシンプルな背景となる場所を探し、バイクと背景だけとなるシーンを作る事です。上の作例のように景色の開けた海岸、あとは倉庫のような場所でよく見かけるシチュエーションです。

例えばバイク、ライダー、電車、船、花、岩、木、海、何かのオブジェ…被写体の数が増えるほど、作品の主題へ導くための作業量は膨大となり、何もせずに惰性的にシャッターを切れば秩序なき画像の出来あがりとなってしまいます。

構図を組み立てるにはその風景が二次元の画となったときに、その様子がどのように線形となるか?が事前にイメージできる感覚が先決です。背景の中にバイクだけであればバイクをどの位置にどのくらいの大きさとして置くか?だけに集中すれば簡単ですよね。

知られざる日の丸構図の強さ

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

構図は目の前の被写体や情景が写真という二次元の画になったとき、その様子が線形となって作品の主題へ導くために機能するもの。と最初に書きました。この作品では湖越しに富士山を望むキャンプサイト、それが夕刻の光に照らされる様子を主題としたものです。富士山、湖、テント+寝袋(キャンプであることの説明)、R1200GS、チェアに座るライダーと複数の被写体がある訳ですが、それぞれが主題へ導くための案内図のように機能させるよう意識しています。

複数の被写体が存在するシーンの場合、作品の主題(うったえたい一つのこと)がボヤけてしまいがちです。しかしそんな他者の要素に負けることなく「主題はこれです!ドーン!!」という絶対的な力があるのが日の丸構図です。富士山を日の丸構図に配置したことで見る人の全てに富士山の魅力をうったえる一枚に仕上げました。

ちなみにこの写真はテントのフライシートを利用して窓枠構図も取り入れ、テントインナーは富士山の裾をトレースさせています。加えて湖面のハイライトはR1200GSと重なるようにバイクの置き場所を調整…。自分では「芸が細かい構図」と呼んでいます。

 




 

いかがでしたか?構図ってまるで最初に覚えるべき写真の基本みたいに言われていますが、けっこう難しいそうだな…と感じられた方も多いと思います。実際、良くできた構図なんて本当に難しいと思います。だから急に構図が上手くなるということはなく、経験を積んで習得していくことなので構図がうまくいかなくても悩む必要はありません。

たくさんの写真(失敗も含む)を撮っていく過程で感覚として身に付いていく部分が多いです。ピアノやゴルフが上達するにはどうしたらよいか?たくさん練習するのが一番ですよね。まずは失敗でもいいので構図を意識してたくさんの写真を撮ってみましょう。そして楽しむために遊び心をお忘れなく。

次回以降は構図以外の手法でもビギナーの方が「おおっよく撮れたぞ」と思える写真が撮れるよう簡単な魅せ方をご紹介していきたいと思います。

 

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