ツーリング写真の魅せ方シリーズ☆第3回<シャッター速度で魅せる>

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今日から9月ですが秋のツーリングの予定は立てられましたか?ツーリング先で素敵なバイク写真を撮るのが楽しみな季節ですね。紅葉で色づく山々やウロコ雲の広がる夕空など、想像するだけで心躍りますね。

さて前回まででツーリング写真の魅せ方シリーズを解説してきましたが、第1回が露出で魅せる、第2回が被写界深度で魅せる、ときたので3回目の今回は<シャッター速度で魅せる>を書いてみたいと思います。

写真ビギナーの方にとって露出、絞り、シャッター速度…これらカメラ用語でよく出てくるワードがやたら難解に聞こえるものです。それが何なのかは世にあるHowto本やネットにも情報は溢れていますが、いざ自分が撮る写真に応用できない人は多いと思います。

究極のツーリング写真ではバイク写真、ツーリング写真の作例を使ってどのようなシーンでその撮り方を使うのか?を具体的に解説しております。

・スローシャッター

EOS6D Mark2

シャッター速度は露出でつまずいているビギナーにとって絞りに比べれば優しい内容だと思います。その名の通り「シャッターが開いていた時間」のことでシャッターボタンを押したときのカシャという音でもその時間を感じとることができます。

普通はカシャっという音が聞こえてきますがシャッター速度を遅く設定するとカ・・・シャとなります。もしカメラを手持ちで撮ったのであればブレブレの写真の出来あがり…誰でもそんな経験があると思います。

絞りの時も同じように説明しましたが露出の観点(出来上がる写真の明るさ)ではシャッター速度が早ければ暗い写真、遅ければ明るい写真となります。先ほどのカ・・・シャ→ブレブレ写真の完成、は暗い場所で露出をカメラに任せた結果、または深い被写界深度を求めて絞り込んだ場合などによく起こることです。

実際の撮影シーンでシャッター速度を意識するシーンとは作品に時間、動き、スピード感を与えたい時です。例えばスローシャッターに設定すれば上の作例のように景色は流れてスピード感が表現されているのがお分かりいただけると思います。

この写真のシーンをもしシャッター速度を意識しないで平凡な設定で撮れば、ここまで「駆け抜けている感」は表現されません。事前に緑の森を疾風のごとき駆け抜けるイメージを描いた結果、スローシャッターを選択したのですね。




・流し撮りについて

シャッター速度 1/15

スポーツシーンや走り去るオートバイを撮るときなどに「流し撮り」と呼ばれる表現手法があります。シャッター速度を遅く設定し、カメラは動く被写体を追従しながら連写モードなどで撮る方法です。

よく写真テクニックという言葉を耳にしますが私は個人的に写真テクニックという言い方が好きではありません。しかし流し撮りについては写真テクニックという言い方が相応しいなと思えます。それくらい技能的な手法であり事前に練習を重ねて習得しておかないと成功は難しいです。

・高速シャッター

EOS6D mark2 + SIGMA150-600mmF5-6.3DG C

これは先ほどの作例とは逆に早いシャッター速度で撮った写真です。岩に砕ける波の飛沫が一粒一粒の玉となってその刹那を捉えました。シャッター速度で魅せるやり方はスピード感を与える一方で「瞬間」を表現することもできます。

ここでワンポイント。上で紹介したような作例による解説は世に溢れているので既にご存知の方も多いと思います。大切なことは被写体の特徴をうけて認識したことを表現手法に結び付ける発想力です。この場合は岩に砕ける波の飛沫をよく注視し「あの様子を高速でシャッターでとらえたら、きっとユニークなものができるぞ」と思ったので高速シャッターで撮りました。結果、飛沫はまるでドラゴンか鶴のような姿となり本当にユニークな写真が撮れたなと自分では思っております。

ちなみにこの写真はバイク、波の飛沫、遠景の船と3レイヤーの構成で被写界深度も意識しなければいけなかったので、ピントピーク位置を波の場所を含めた少々奥にマニュアルフォーカスで合わせています。ほぼ無限遠ですけどね。




・エキサイティングな設定とブレについて

RICOH GR APS-C シャッター速度 1/8

ブレ写真といえば誰でも失敗写真をイメージすると思います。ブレにはカメラブレと被写体ブレの2つがあって詳しくはまた別の機会に書いてみたいと思います。ここではシャッター速度とブレは関係しているので少しだけ触れておきます。

シャッター速度が遅くなると手ブレ写真になるリスクが高まることは既にご存知の方も多いと思います。失敗写真となるブレを防ぐには三脚を使用する、ISO感度を上げる、絞りを開いてシャッター速度を落とさない…などがあります。一般的にブレたら失敗写真…とされていますが、決めつけてしまうと表現の幅に制限が出てしまうので気を付けましょう。

上の作品では大胆に流した風景の中に疾走するカワサキW650。その様子はまるで風景の中に吸い込まれるような表現としています。ここで注目していただきたいポイントは縦にカメラブレしていることです。本来であればブレてほしくないW650、私のバイクのテール部分ですが、これに縦ブレが入ったことで作品に一気に緊張感が加わりました。

このようにカメラブレが必ずしもダメな訳ではなく、時として演出に役立つ場合もあるものです。ルールのようなものに縛られるのではなく柔軟にとらえましょう。




それとシャッター速度の話と少々脱線しますが、この作品は1/8と大胆すぎるほどのスローシャッターに設定しました。普通、このくらいのシーンなら1/40だろうとかベテランほど数値を思い浮かべますが、それって平凡写真を生んでしまう要因のひとつでもあります。簡単にいってしまうとアホみたいな設定も試してみようぜ!と言うことです。

自分で考える、自分独自の発想、自分が好きなようにやる…これが写真って本当に楽しいなと思えるポイントです。だから皆さまもセオリーに縛られずエキサイティングな設定を試してみてくださいね。この楽しさを一度でも味わえば誰かが撮った写真の撮影データを知りたがっていたのが馬鹿らしく思えてきますよ。

ツーリング写真の魅せ方シリーズ、まだまだ続きます。

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