超ワイドレンズで魅せる☆白樺の道のツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、先日まで行っていた信州~佐渡の旅の写真が仕上がったので、今回はその写真で久しぶりにツーリング写真解説を書いてみたいと思います。

皆さまがお使いのカメラはズーム域はどのくらいでしょうか?多くのカメラは24㎜あたりの広角から200㎜くらいの望遠がズームの範囲になっていると思います。デジタル一眼レフカメラの場合は装着するレンズが様々あり、解放F値も気になるところなので標準ズームであれば24-70㎜あたりでしょうか。

今回は私が撮るツーリング写真に度々出てくる超広角レンズについて、その扱い方や表現手段としてどのように使うのか?に触れてみたいと思います。

EOS6D Mark2 + SIGMA12-24mmF5.6-6.3DG

関東圏では定番のツーリングルートであるビーナスライン。その山頂にある美ヶ原高原の県道464号で撮った作品です。白樺の木々が爽やかな雰囲気を演出してくれるシーンですね。究極のツーリング写真では今まで何度も同じような解説を書いてきましたが、まず「ここで撮ろう」と決めたらその場所の何がどう良いのか言語化しイメージの写真を最初に想像してみましょう。

この場合は白樺の木々に囲まれた道ですが、それを魅力的に表現するにはどうしたら良いか想像します。毎度偉そうな書き方になってしまいますが写真の基本はその被写体、情景が最も魅力的になるにはどうしたら良いかを考えることです。




まずは状況把握として視覚&認識のプロセスを時間をかけてじっくり行います。この場合、シャッターチャンスという意味での時間的猶予はたっぷりありますので焦る必要などありません。最初は「白樺に囲まれた綺麗な道だ」という事でバイクを停めた場所ですが、それ以外に何があるのか視覚&認識をしてみましょう。

まず光の向き、太陽の位置の確認です。これを確認して順光でいくか逆光でいくか?あるいは斜光でいくかを決めます。空に雲が流れていたら太陽が雲に隠れた時を使うか?薄雲に透過した光が使えないか?などの確認も行います。

それから白樺の緑の葉の様子、幹の表情などを確認します。色や形だけでなくボリューム感や広がる様子も観察しましょう。それと地面に目をやると標高の高い山によくある熊笹があるのが分かりました。これは使えそうです!

これらの視覚、認識のプロセスを経て被写体、情景の特徴やどのような光がどのように当たっているのか?などが分かりました。それを受けて脳内にある「こんな時はこう撮ろう」リストからsearchをかけてchoiceを行います。私がこの時に頭の中で描いた空想のイメージ写真は木々が広がる様子の中に緑のシャワーが降り注いている空間を描きました。

そこで「シャワーのように降り注いでいる」を表現する手段として超ワイドレンズを選択することにしました。幸い、この撮影地では電線やガードレールなど画面内に入れたくない余計なものが殆ど無い場所でした。「降り注いでいる」を表現するには逆光です。逆光は彩度が少々失われますがコントラストで印象を狙えるメリットが大きいです。この場合は葉を透過する光となるので空間自体が緑になるよう、その色の印象を大切にホワイトバランス、カラーバランスを丁寧に決めます。

超ワイドレンズを使う場合の注意点は?そうレンズの歪みですね。特にバイクや建物といった人工物は歪みによる影響が気になるので注意しましょう。この場合はバイクの大きさを小さく構成すること、歪みの影響が少ない画面の中心付近に配置すること、この2点でR1200GS-ADVENTUREに不快な歪みが発生しないよう対処しました。




バイクを小さく構図するとせっかくのツーリング写真なのにバイク(+ライダー)の存在感が弱まってしまいます。その場合はバイクの存在感を補ってあげる何らかの手段を加えてみましょう。例えばハイライトに重ねるとか道などの導線と接続させるなど方法は色々あります。この場合は木々の影や光の差し込む線、レンズの特性による周辺流れなどが放射状となったため、その中心にR1200GSを置くことで存在感を補っています。

Lightroomによるレタッチは少々フォギーな印象にするために明瞭度を落とした程度に留めました。緑の光がシャワーのように降り注いでいる空間、という当初のイメージをちゃんと帰宅後も覚えておいてレタッチの作業でもブレずに踏襲しましょうね。

いかがでしたか?超ワイドレンズというと目の前の景色の何もかもを小さくトバしてしまい、歪みの影響を受けたり余計な物が写り込んだりと難しい印象ですが、空間の様子を表現するにはツーリング写真でも使える画角だと私は思います。




超ワイドレンズはメーカー純正だと高いのでSIGMAの型落ち中古やサムヤンなどで始めてみると良いかもしれませんね。星景写真でも重宝しますよ。

今回はこの辺で!!

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