究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今年の梅雨は本当に長くてよく雨が降りますね。湿度が高くツーリングに出れない日が続くとライディングギアやキャンプ道具にカビが生えやすくなります。クローゼットのような閉ざされた場所に保管されている方は、風通しの良い場所でいちど干した方が良いと思いますよ。
さて前回までの投稿でR1200GSの外装を自家塗装でオールペイントする手順について3回にわたって解説しました。今回は塗装が終わった外装部品をR1200GSに装着する手順をご紹介したいと思います。
BMWと聞くと整備性が悪くてユーザーでは手が入れられない印象かもしれませんが、R1200GSは非常に整備性が良好です。当ブログでもオイル交換、バッテリー交換など簡単なメンテ方法を解説してきました。外装部品の着脱も例外ではなく非常に簡単なのでチャレンジしてみてくださいね。
R1200GS 外装着脱方法 難易度★★☆☆☆
必要なものはトルクスレンチ T25の1つだけです。トルクスT25はホームセンターでも売っていますしR1200GSの車載工具にも入っています。
作業場所は地面に排水溝など無い平らな場所、小さなボルトなどを落としてもすぐに見つかるように。ガソリンタンクのキャップを外すので火気の無い場所を選びます。車体はセンタースタンドを立てて作業しましょう。
今回はR1200GS-ADVENTUREで説明しますので、まず最初にアンダースクリーンを外します。2本のフィリスターボルトを外します。金属のワッシャーが入っているので落とさないように。
左右のこのボルトを外します。クチバシ本体とフェンダーエクステンションが共締めされています。
フロントフェンダーエクステンションを外します。隠れていた部分は汚れだけでなく小傷がひどかったですね。
BMWエンブレムのあるカバーを外します。固定ボルトは3か所。一番後ろ側のフィリスターボルトだけ長いので装着時に間違えないように注意しましょう。
車体右側のこのカバーを外します。フィリスターボルト1本と車体側のゴムブッシュにカバーの突起が刺さっている構造なのでボルトを外したら引き抜きます。
アルミ製のサイドタンクカバーを外します。
左側のこのカバーは手前に引っ張れば外れます。こちら側はR1200GSと同じ部品ですね。
~ここでワインポイント~
ここでワンポイント。普段は点検できない箇所を目視で点検してみましょう。これは燃料ポンプですが亀裂による燃料漏れ、ホースの劣化がないか確認しましょうね。ちなみに燃料ポンプは左右で2つあります。
クチバシとタンクカバーを接続しているフェリスターボルトを外します。
ここから先は火気厳禁です。タンクキャップはキャップを開けてボルト4本を外せば簡単に取れます。ボルトや汚れをタンク内に落とさないように。
心配な人は清潔なウエスを穴に詰めて作業しましょう。
タンクキャップが外れました。何となく怖い作業ですけど簡単です。
ここまでくればタンクカバーは簡単に外れます。
クチバシを固定しているサイドのフィリスターボルトを外します。
メーター側の黒い樹脂パーツは引っ張れば簡単に外れます。
クチバシはこのステーの突起が前方に突き刺さっている構造です。これを前に引き抜くように外します。私のアドベンチャーのようにウインカーにプロテクターを装着している人は外した方が作業しやすいです。
クチバシを少し左右に広げながら傷を付けないように慎重に外します。
オイルクーラーへの導風カバーを外しましょう。
新たに装着したいクチバシに取り付けます。
~ここでワンポイント~
ここでもう一度、車体の点検をしましょう。オイルクーラーのコアに詰まった汚れは爪楊枝で掃除。普段は手の届かない場所の清掃や錆落としなど。
今回、気になったのはメーターマウントフレームの錆です。私のR1200GSアドベンチャーも購入後6年が経過しますが、房総半島を頻繁に走るせいか潮風でだいぶ錆びています。普段は手が入らない場所なので、この機会に処置しましょう。
油性ペイントマーカーの黒で塗ってやります。テキトーに見えますが最も簡単な処置方法です。どうせ見えない場所ですしね。錆は放置すると進行するので、それを食い止める意味で塗ってやるのです。
装着したい新たな外装パーツにフィリスターボルトの受け側となる金具を差し込みます。穴のセンターはできるだけ正確に。
まずはクチバシから先に装着ですが、先ほども書きましたこの突起に差し込んでやります。
慎重かつグサっと。
フロントフェンダーエクステンションを装着してボルトで固定します。この先は外した時の逆手順で大丈夫です。
しかし…ドムみたいだな(ガンダムです)。
タンクカバーを装着してタンクキャップで固定。サイドのアルミパネルを装着します。
エンブレムのカバーも装着。もしフィリスターボルトがうまく入っていかない場合は受け側の金具の位置がずれている場合があるので確認してみましょう。無理にボルトを工具で締めないように。
本当にT25だけで簡単に作業できると思います。外装の着脱を覚えておくと出先で何かトラブった時にも安心ですよね。
最後にアドベンチャー用のアンダースクリーンを装着して作業完了です。