バイク写真☆ドラマチックな夕陽の撮り方と作例集

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、今年の梅雨はよく雨が降りましたね。地域によっては記録的な大雨により甚大な被害が出てしまいましたが被災された方々におかれましては1日も早い復興を願っております。

それにしてもコロナ渦、経済悪化、大雨に加え地震や火山の噴火などもささやかれる昨今、いったい世界はどうなってしまうのでしょうね。バイクに乗って旅に出たいですが今はじっと平常な時が戻ってくるのを待つしかありません。

さて今回は過去の写真を使ってツーリング写真解説を書いてみたいと思います。題して「ドラマチックな夕陽のツーリング写真の撮り方」でございます。

 

EOS40D 2008年 北海道

ツーリング先で夕陽の風景を撮る!となれば、それはもうツーリング写真の王道であり最も印象的な良作を狙える最高のシーンであるのは疑う余地がありません。多くのライダーは旅のハイライトで美しい夕陽を拝むことに憧れを抱いているはずです。

しかし美しい夕陽のシーンを目の前に、それをバイクと合わせて写真にしたい!となったとき写真ビギナーの方にとっていくつかの壁があります。スマホやデジカメに撮影の設定をお任せしてしまえばイメージとはかけ離れた露出になるし、頑張って露出補正をしても地上にあるバイクが真っ黒に潰れたりと上手くいきません。

ポイントは夕空がメインかバイクの在る地上サイドがメインかをハッキリさせることです。それによって空とバイクのどちらに露出を合わせれば良いかを決められます。上の写真のような構図にしてしまうと地上サイドと夕空サイドで露出の折り合いがつかず、バイクが写るように撮ると空は真っ白、空に合わせればバイクが真っ黒になります。この写真では後からLightroomというソフトで明るすぎる空の露出を下げたのですが、これはあまり関心できる手法ではありません。

EOS6D Mark2 + EF35mmF2IS

2つ目のポイントはホワイトバランスです。ホワイトバランスは白い物を正しく白として写すための調整…というのが教本に載っている事です。しかしツーリング先で貴方が感動した風景を作品にしたい!という要望があるとき、必ずしもホワイトバランスは白を正しく白に調整すべきとは限らないのです。

夕陽のシーンでホワイトバランスを意識することは大切です。自分が思い描いたイメージの通りに調整をしてみましょう。K(ケルビン)単位で調整するのが難しいと感じるビギナーの方は簡単なプリセット・曇りモード ・日陰モードの2つを試すことをお勧めします。この両者は日陰や曇りの場合は青味をおびた写真になってしまうのでそれを戻すモード…つまり暖色(アンバー)に調整できるホワイトバランスです。

しかし注意したいポイントは実際の夕陽が本当に真っ赤に焼けているとき、さらにアンバーにホワイトバランスをふるのは絶対にやめましょう。真っ赤に焼けているときはオートや太陽光モードを試してドギツい写真にならないよう慎重にホワイトバランスを選びましょう。




ここから先は夕陽のシーンにおける逆光の特性を生かした作例や夕陽写真のバリエーションについてご紹介してみます。

・逆光を利用して地上を輝かせる手法

宗谷丘陵 白い貝殻の道

夕陽の風景を写真にする…すなわち太陽に向かって写真を撮るのですから逆光で撮ることになります。写真ビギナーの方は逆光で撮ってはいけない…と誤解されている方が多いようですが、それは間違いですので正してください。逆光はドラマチックな演出や郷愁感、旅情などを表現するのに最高のシチュエーションです。

逆光の特徴として1つ目はカメラの評価測光が正しく機能しないこと・・・というより撮影者のイメージ通りの露出にはならない!と言った方が適切ですが、とにかく撮影者に露出コントロールする技術が要求されるものです。多くの場合、評価測光ではイメージに対して露出オーバーとなるので、露出補正機能を使ってマイナスに調整してみましょう。

逆光の2つ目の特徴は被写体のエッジや地面を輝かせることです。上の作品は北海道の宗谷岬の近くある「白い貝殻のみち」ですが、貝殻のみちにある1つ1つの貝殻をキラキラと夕陽に輝くように撮ってみました。この撮影地では「まるで宝石を散りばめたように道が輝いている」といちど言語化し動いた感情を具体化させてセッションをはじめました。

・悪天候前後の爆焼けシーン

EOS30D + SIGMA14mmF2.5EXDG

数週間というロングツーリングをしていると出会うことのある爆焼けの夕空です。この写真は2005年に撮影した四万十川キャンプ場ですが翌日は大雨の天気になりました。北海道や沖縄でよく見かける現象ですが関東でも年に数度くらいは見れるように思えます。

美しさというよりは崇高さ、不気味さが勝っているように感じますが印象的であるのは間違いありませんね。この写真もバイクとテントの在る地上サイドはLightroomで露出を調整しています。

・海面のハイライトを利用したツーリング写真

EOS1Dx + SIGMA150-600mmF5-6.3DG

冒頭で夕陽のツーリング写真では空に露出を合わせると地上のバイクが黒くつぶれる・・・と書きましたが、海岸のシーンではこの問題を解決する良い方法があるのでご紹介します。上の作品のように海面に入った夕陽のハイライトとバイクを重ねてローアングルで撮ってしまうのです。こうすることで地上サイドが真っ黒につぶれても、それがオートバイであることが分かりやすくシルエットで表現できます。

ポイントは地面と海の境界線となる部分がバイクを貫いてしまわないよう超ローアングルで挑むこと(もしくは一段高くなっている場所でギリギリの場所にバイクを停める)。そしてハイライトと重ねるにはどうしたら良いか??・・・そうです自分が左右に動けば良いのですね。




・露出で海面の表情をとらえる

この写真を撮った時、海を直視するのが眩しいと思うほど、まだ太陽の位置は高く強烈な明るさでした。しかしそんな実際の様子とはかけ離れた露出を選択することで、肉眼では見えなかった風景が見えてきます。

反射がまぶしくて海面の様子が良く見えない…、それをローキーに表現することで海面を銅板のように表現してみました。海面以外の部分は完全に黒つぶれを起こすので、そうなっても変にならないよう三分割構図で上下の二辺をブラックで締めました。

・日没直後のマジックアワー

マジックアワーとは日没直後に起こる現象です。雲があるときしか発生しませんが沈んだ太陽が低い位置の雲をマゼンタに染める現象です。私はこれを「夕陽の焼け残り」と呼んでいます。

マジックアワーは本当に手品のようで一瞬でそのショータイムは終わります。この写真を撮った時も、空がこのようになった時間は3~4分程度でピークだけで言えば30秒くらいの短い時間でした。

海の青、焼け残りの部分、高い位置にある夕焼け、この3パートを三分割構図で構成するカメラポジションをセッティングし、さらに焼け残りは局所的だったので望遠レンズで下がれるだけ下がって切り取りました。これだけの作業を瞬間的に判断して動かなければいけないので実際はスポーツに近い忙しさです。

・逆光を使った【ふんわり暖色系】で魅せる

東京湾の夕景

画面内にもろ太陽を入れてしまう大胆な撮り方です。当然ですがAE(露出をカメラ任せ)ではイメージ通りにいきませんのでマニュアルで撮るか露出補正を行います。望遠レンズを使って夕陽を画面内にとらえると、盛大にハレーション、フレア、ゴーストが発生します。本来であればそれらは画質低下の要素として歓迎されるものではありませんが、ここでは逆手にとって演出に使ってしまおうという事です。

この写真の場合、露出はR1200GS-ADVENTUREに合わせてみました。ADVENTUREの大型スクリーンが夕陽の光をうまいことキャッチして車体にハイライトが入りました。私の勝手な持論なのですが逆光を望遠レンズでとらえると前述のハレーション等の他にも空気中の水分や粒子なども輝いて、このような幻想を思わせる雰囲気になるのだと思います。

 ~夕陽のツーリング写真 まとめ~

・夕空と地上サイド どちらに露出を合わせるのか先に決めて構図を作ろう

・AEはイメージ通りに機能しないので露出補正を積極的に使おう

・曇りモードなどのホワイトバランス使ってアンバーに調整してみよう

・太陽が沈んだ後の表情も見逃さないで




いかがでしたか?バイク写真、ツーリング写真における、最高のシチュエーションである夕陽の撮影を解説してみました。夕陽の写真を撮るぞ!となると、当然ですがそれを撮影してから帰るのでは帰路は夜になってしまいます。通常では日帰りツーリングでは暗くなる前に帰るものですが、絶景とはみんながいない時間帯に出会えるものです。早朝の朝焼け、スコールの後の虹、満天の星の天の川…これらはみんながツーリングしていない時間に見れるものばかりです。

これからの季節、夕立が過ぎた後の夕陽など綺麗に焼ける時がありますので、不安定な天気の日こそ果敢に挑戦してみてくださいね。

今回はこの辺で!!

にほんブログ村 バイクブログ バイク写真へ
にほんブログ村

にほんブログ村 バイクブログへ
にほんブログ村


バイク旅ランキング