陽の高い逆光の使い方<初級>ツーリング写真

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、前回の投稿で写真ビギナー向けに露出について解説してみました。その内容は極めて究極のツーリング写真流であり、なかなか他にないアプローチで解説しているかな?と自負しております。

解説に限らず私の書くものは全てそうなのですが決してシンプルではありません。現代の風潮としてシンプルなことは正義であるとされますよね。simple is best  なんて言葉もあります。例えば上司に企画書を提出すると「この企画書はシンプルだね」と言われれば誉め言葉ですし「ちょっと複雑で情報過多だな」と言われれば修正を要求されたと解釈できます。しかしシンプルなことは本当にいい事なのでしょうか?

シンプルな解説や情報などは聞くその人のためにカスタマイズされた例えるなら100ページに簡略化された広辞苑ではないでしょうか?広辞苑は本来は3000ページ以上はあるものですが読む側の「手っ取り早く納得したい」というわがままな要求に合わせたたった100ページの広辞苑。100ページ読んで何もかもを知った気分になれるかもしれませんが、果たしてそれで広辞苑と呼べるでしょうか?




そしてそのシンプル化された情報を大勢の人がネットで見て、皆同じように100の情報だけを持った集団が出来上がります。シンプル化される以前のオリジナルの3000を知識として持っている人が少ないため多様性が失われると思います。

どの教本やWEBサイトも絞りやシャッター速度について分かりやすくシンプルに解説しています。すぐに理解できるので一見して素晴らしいのですが、たった数分読んだだけで明日から撮影現場で応用できるのでしょうか?そんな疑問をいつも持っているので私はシンプルな説明というのをやっておりません。(シンプルに文章にできないだけですが…)

EOS6 mark2

さて、前置きが長かったですが…今回は<初級>ツーリング写真解説として風景写真の基本的なことを書いてみたいと思います。よく写真は光が大事だ、と聞きますよね。光がなぜ大事なのか?その理由をビギナー向けに優しく複雑に解説したいと思います。

上の写真はこの春に撮影した小湊鉄道のツーリング写真です。桜の個性が強烈で電車を脇役に構成する妙案も無かったので電車無しで撮りました。この桜は幹にツタがからまり左右に枝を伸ばした様子がとにかく立派です。強大な生命観をも感じます。

撮影時間は午前9~10時くらいで太陽は真上に近い逆光となるシーンです。恐らく7時くらいにこの場所にくれば強烈な逆光となり桜の存在をまた違った雰囲気で撮影できたと思います。それより早い時間だと背景の山の陰になってしまい、まだ桜には太陽光が当たらないと思います。




陽が高い逆光で撮ることで被写体は各所に輝きが入り、全体にキラキラ感が加わります。R1200GSにもシート、タンク、フェンダーなどの上面にハイライトが入っているのがお分かり頂けると思います。

この比較画像をご覧ください。2枚は同じ日、同じ場所で撮りましたが時間だけが違います。左は午後3時ごろで太陽を背にした順光、右は最初の写真と同じですが午前9時ころに逆光で撮っています。同じ日、同じ場所でも全く印象の違う写真であるとお分かりいただけると思います。

風景は順光で撮ることで色彩が鮮やかに、そして全容を正確に写します。左の順光の写真は桜のピンクや背景の山の緑がきちんと写っています。しかし鮮やかにきちんと撮れたから順光がいいのか?というとそれは違います。順光で被写体にまんべんなく光が当たったことで一見良かったようですが、それは終わりかけの残念な桜であることと背景の山は特別美しくもないという知らなくて良かった事実が明かされたのです。

桜のピンクに執着せず光を受けて輝いている様子を演出に使った方がよっぽど素敵な写真が仕上がります。写らなかった遠景の山は黒バックとして機能しますし残っている花だけが輝くのですから見ようによっては満開のようにも見えます。




これは場所は同じですが別の日に撮りました。8時くらいだと思います。

被写体や風景はどんな光がどのように当たっているかで写り方が変化することを覚えておきましょう。「キレイに鮮やかに撮らねば」「空は青空として写さないと」と、どこかで仕入れた限定的な知識に縛られてはいけません。順光がいい、逆光はダメではなく太陽光の向きが変わることで被写体や情景の印象は変わりますよ…と覚えてくださいね。

今回はこの辺で!!

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