桜の写真の撮り方

究極のツーリング写真 touring-photography.com 読者の皆さま、このウイルス騒動で日本もいよいよ大変なことになってきましたね…。私が勤務している施設も本日から臨時休館となりました。と言っても仕事は休みにはなりませんが。

さて今回は暗いニュースばかりの日本…いや世界ですが、せっかく桜が咲いている時期ですので、ちょっと近所の公園などに出かけて桜の写真を撮ってみませんか?という趣旨で桜の写真の撮り方をいってみたいと思います。

いちおうタイトルに便宜上「桜の写真の撮り方」と書いてしまいましたが、正解のない芸術写真では「撮り方はこうです」なんてモノはそもそもありません。ここではヒントのようなものや私が桜を撮るときにやっていることを書いてみたいと思います。

1.構図は幹でつくる

CASIO エクシリムEX-10

桜といえば花に関心がいってしまいますが安定やバランスといった基礎工事的な部分、つまり構図については幹を基準に作りましょう。

上の写真は今はもう使っていないのですがカシオのエクシリムEX-10で撮った東京の桜です。遠景に東芝などのビル群を写した夕景ですが写真の縦横比に注目してください。APS-Cやフルサイズの一眼レフと違いアスペクト比が正方形に近いです。何度も同じような事を書いてきましたが写真とはいつも画面という長方形の四角を意識しましょう。この場合、EX-10の画面アスペクト比に合わせて扇状に広がる幹を配置させました。

このように桜の写真を撮る場合、構図は幹を意識して作ってみましょうね。




2.露出でアート作品に昇華させる

EOS6 mark2

こちらは露出で魅せる桜の写真です。よく「ソメイヨシノの淡いピンクが写せない」という声を聞きます。確かにソメイヨシノのように淡いピンクはカメラ任せに撮ってしまえば桜はほとんど白になってしまいます。これはカメラが画面全体を平均的に露出を測った結果であり、花だけを見れば露出オーバーなのです。

カメラにはダイナミックレンジといって写せる明るさの範囲が限られています。最近ではHDR加工とか画像ソフトでシャドウを持ち上げたりして、その範囲をコントロールする場合もありますが、原則としてダイナミックレンジとは限りがあり人間の目で見る様子よりも狭いものです。しかし狭いからこそ「写真」なのだと私は思います。

その限られた明るさの範囲をうまく生かして桜の最も魅力的な部分に露出をつめて、最も魅力的になるよう露出で魅せるやり方がこれです。当然ですがカメラの評価測光は全く役に立たないのでマニュアル露出を使用します。

ポイントは構図にあって全体が暗いだけの写真にならないよう構図を作る事です。露出と構図は密接に関係しているのですね。

3.特徴を捉えて表現する

RICOH GR APS-C

これは出勤前に佃島や月島を散策していた時に撮った桜です。確かIHIでおなじみの石川島公園だったと思います。シトシトと雨が降る中で傘もささずにGRで撮影に没頭しました。桜の写真をアート作品として撮りたいのであれば自分が発見した「好き」を写真にすることです。そのきっかけは被写体をよく観察し捉えた特徴からヒントを得るのがコツです。

この場合は雨によって雫がついた花の様子、曇天の逆光下で光が透過していることです。この日は雨だけでなくとても寒い日でした。日本には「花冷えの候」なんて言葉がありますが風流ですよね。私、最近になってこうゆうの好きなのですが…そんな【個人的な好き】を写真にこめるのです。




それとこの写真は1グループの花をクローズアップしたのですがフレーミングにも腐心しました。画面内に最も美しく配置するには?どのアングルからどの範囲までをフレームで切るか?こういった事はドキュメンタリー写真などを除く多くの写真に共通して言えることですが被写体が最も魅力的に見えるピンポイントを模索すること、それを見つけるまで撮り切ることが大切です。

4.深度で魅せる

EOS6 mark2

奥行方向にピントが合う範囲、被写界深度で魅せる方法です。カメラの操作としては絞りを調整することですが被写界深度の調整は逆に言うとボケ具合の調整とも言えます(一般的には後者の方を意識する人が多い?)。

これも構図と密接に関係していて平面的な構成しか出来なければ絞りをいくつに設定しようが写真に大きな変化は出ません。ピントを合わせる被写体に対して前景、背景と複数のレイヤーが存在する状態を組み立てて、はじめて絞りを調整する意味が出てきます。

この場合はカメラの近くに存在している桜をフレーム内に入れ、それを絞り開放でボカすことで中央の桜が魅力的に見えるよう演出させています。深度で魅せる方法はこれはほんの一例に過ぎず他にもいろんな魅せ方が存在するので、ここが個性の見せどころと言えます。

5.個性的に表現する

EOS6 mark2

これは千葉県富津市の佐久間ダム親水公園に咲いていた神代曙という種類の桜です。花の形はソメイヨシノに似ていますがピンクが鮮やかなのが印象的でした。

別にこの写真の表現方法がどうという訳ではないのですが、多くの方がイメージする桜の写真とは全く違った雰囲気であるとお分かり頂けると思います。そんな個性的な撮り方の一例として紹介してみました。何だか雪のような美しさを秘めた桜だな…そんな風に思って私の個人的な好みでこのように撮った写真です。

RICOH GR APS-C

いかがでしたか?桜の写真を撮るぞ!となったときに多くの方が脳内に描く写真イメージはポスターや広告などに使われている商用写真を想像してしまうと思います。商用写真としての桜の写真は彩度が高く、正に「絵に書いたような」桜の風景です。このような商用写真のイメージで撮り始めれば、言うまでもなくアートではない記録的、説明的な写真になり結果平凡に陥るのです。




事前に描きたい桜の写真のイメージはアートであることを強く意識しましょう。今回ご紹介した5枚のカットはいい写真であるかは別として、少なくとも入学式やカレンダーの4月を連想するような写真ではないとお分かり頂けると思います。

ポイントは深度や露出のところでご紹介したような「限りある範囲」をうまく使って表現手法することです。そして自分の「好き」に従順に「感覚」を信じて撮り切ることです。なかなか自分だけを信じてやるのは勇気のいることかもしれません。何しろ情報が飽和していて困ったことはお手本を探してしまうのが我々現代人です。

しかし「いい写真」を目指すのであれば私はこれが好き、私の場合はこうです、という個人的な感覚を爆発させるようにシャッターを切ってくださいね。

楽しいですよ。

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